446:Sleeping beauty 2006/08/12(土) 00:54:22.91 ID:apBFL5bi0
瞳の奥に眩しい光が届く。
その光に目を細めながら俺は伏せていた顔を上げた。

どこだろう、ここは。

小さな部屋。そこには見慣れた長テーブル、パイプ椅子、パソコン、ポッド。
そうだ、ここはSOS団の部室だ。
いつもと変わらない部屋。見慣れた部屋。

しかし、そこには見慣れた連中の姿は無い。
朝比奈さん。長門。古泉。ハルヒ。
いつもと変わらない部屋。いつもと違う部屋。


部屋にいるのは俺だけ。


俺は寝ていたようだ。
どれぐらい? わからない。
眠りに落ちたときのことなど覚えていない。
ただ、その時にいつもの連中がいたということだけはわかる。


部屋にいるのは俺だけ。

447: 2006/08/12(土) 00:54:56.51 ID:apBFL5bi0

俺が眠りについたがために
他の奴等は先に帰ってしまった。
俺を残して。

俺の眠りを邪魔してはならない。
そう気遣ってくれてのことなのだろうが
何故か虚しくなる。
何故か心に穴が開いたような錯覚にとらわれる。

448: 2006/08/12(土) 00:55:26.31 ID:apBFL5bi0

俺も帰ろう。
そう思ってパイプ椅子から立ち上がると、
俺の肩からぱさりと一切れの布が滑り落ちた。
布?
いや。 カーディガンだ。女子生徒の。

急に肩が寒く感じた。
そうか。
さっきからずっと暖かいと思ったらこれが肩にあったのか。

このカーディガンは俺のものではない。
それでは、誰のもの?

449: 2006/08/12(土) 00:55:47.92 ID:apBFL5bi0

俺は部室を見渡してみる。
すると。
団長席に頬をつけて寝ているハルヒがいた。
その肩にはカーディガンは無い。

そうか、こいつが俺に。

俺はふと気がついた。

何故こいつはここにいる?

答えはすぐに出た。

こいつは俺を待っていてくれたんだ。
眠りについた俺を。

450: 2006/08/12(土) 00:56:15.63 ID:apBFL5bi0

そして、今眠っているのはこいつだ。
起きているのは俺。
ハルヒは俺を待っていてくれた。
なら、俺も待ってやろう。


俺は、カーディガンをハルヒにかけてやり、その上から自分の上着もかけた。
そして、俺はパイプ椅子に座ってハルヒの寝顔を眺めることにした。


ハルヒが眠りから覚めるまで。




Fin

451: 2006/08/12(土) 00:57:04.94 ID:apBFL5bi0
おわりです

意味不ですよね


自分で書いてても意味不明だと思ったorz

引用: ハルヒ「ちょっとキョン!あたしのプリンまた食べたでしょ!?」