1: 2012/06/03(日) 14:49:59.65 ID:c/Rrikbi0
王様「何?」

勇者「どうして魔王を倒さないと行けないの?」

王様「な、何を馬鹿なことを…そんなの聞くまでもないことだ!」

勇者「ボクは分からないよ。なんで魔王を殺そうとするの」

王様「魔王は、魔物たちの王だ。魔王は魔物たちを使って我々人間を頃して、この世界を破滅させようとしている。殺さなければならない」

勇者「でも人間同士でも頃すよね?」

勇者「別に魔王が攻撃してこなければ、人間同士で滅亡させてるよね」

勇者「だったら別にいいんじゃないかな」

5: 2012/06/03(日) 14:52:53.05 ID:iSK8Hu+B0
王様「お、お前は、それでも勇者なのか!」

勇者「ボクは勇者一族の子だよ」

勇者「たしかに普通の人間よりも強いし、人間で魔王に勝つ力があるのはボクしか居ないかもしれないよ」

勇者「でもその力のせいでボクは人間たちの中で軽蔑されてきたよ」

勇者「ボクを恐れた街の子供たちは小さいボクを虐めて」

勇者「挙句にボクが大きくなって自分たちの座を狙うことを恐れた領主たちは街の人たちを買収してボクとボクの母さんを魔物と内通したというありもしない嘘をついて殺そうとしたよ」

勇者「そしてボクが母さんを守るためにその人たちを傷つけたら、ボクを化物だと頃しにかかった」

勇者「結局ボクを守るために母さんは氏んじゃったよ」

8: 2012/06/03(日) 14:55:42.19 ID:iSK8Hu+B0
勇者「それからボクはずっと一人で生きてきたよ」

勇者「お腹が空いたら木の実や山のイノシシとかを狩って食べたし、たまにボクを知らない街に行って肉を売ってお金を稼いだ」

勇者「そうやって生きていったのに突然ボクを探してきては言うことが」

勇者「勇者だからって自分たちを魔王から助けろだって?」

勇者「嫌だよ」

勇者「何の得があってボクがあなたたちを助けないといけないの?」

王様「……ちっ」

勇者「…話は終わったかな。じゃあボクは帰るよ」

王様「待て!お前たち勇者の一族は王族とした契約がある!」

王様「魔王が復活したら、勇者は必ず魔王を倒さなければならないのだ!」

王様「これがその契約書だ!」

勇者「あまりぎゃーぎゃーうるさいこと言わないでほしいな」シャキン

10: 2012/06/03(日) 15:00:33.66 ID:iSK8Hu+B0
契約書が粉々になった。

王様「なっ!」

勇者「勇者一人に魔王倒せと言ったら楽だよね」

勇者「お金もあまりかからないし、ボクが魔王を倒しに行ってる間王様はそれで自分の名を上げながらボクのおかげで節約した金でブルジョアみたいに暮らすの」

勇者「最高だよね?」

勇者「氏ねばいいのに」ニコッ

王様「……っ!!無礼ものが!こいつを牢にぶち込め!」

兵士たち「はい!」

勇者「へー、ボクを捕まえるの?やってみて?」

兵士たち「!!」(冷や汗)

14: 2012/06/03(日) 15:03:29.88 ID:iSK8Hu+B0
勇者「十人ぐらい?」

勇者「お前たちが一斉にかかったら魔王に勝てると思う?思わないよね」

勇者「なのに、結果的に魔王に勝たなければならないボクに勝てると思うとか」

勇者「馬鹿だよね」

兵士たち「っ……!」後退り

王様「な、何をやっている!早く捕えろ!」

勇者「あぁ、でもそっか。アイツがうるさいから皆困ってるんだよね」短剣投げ

王様「ひぃっ!」

勇者「次に大声出したら王冠じゃなくて額を貫くよ。お腹とか刺してもあんま氏ななさそうだし」

勇者「ボクは山で静かに住んでたからうるさいのが嫌いなの」

王様「ぐぬぬぅ……」

勇者「じゃあね。生き残りたいのなら自分たちの力でやってよ」

勇者「ボクもそうやってきたんだから」

18: 2012/06/03(日) 15:07:05.75 ID:iSK8Hu+B0
王城の外

勇者「……う~~~ん」ノビノビ

勇者「…じゃあ、ちょっとだけ買い物して帰ろうか」

??「…」グイグイ

勇者「うん?」

少女「あ、あの……花を買ってください」

勇者「え?造花?」

少女「はい…お願いです。花を売れないと家の弟たちが氏んじゃいます」

少女「もう3日も雨水以外には何も食べてないんです」

少女「だから……お願いします」

勇者「……」

21: 2012/06/03(日) 15:11:46.31 ID:iSK8Hu+B0
人気のない山奥

勇者「花のカゴごと買っちゃった…」

勇者「おかげでお金全部使っちゃったし」

勇者「村の美味しい料理とか食べたかったなぁ……」

勇者「馬鹿だ、ボク」

キィ…

勇者「ただいまー」

勇者「誰も居ないけど」

ガタッ

勇者「…うん?」

勇者「鼠かな?それとも……」

勇者「泥棒?」

23: 2012/06/03(日) 15:16:21.78 ID:iSK8Hu+B0
勇者「台所に置いておいたイノシシの肉の残りが無くなってる」

勇者「……それだけ…別に盗むものもなかったんだけど…」

ガタガタ

勇者「うん?今食卓の下が揺れたような…」

??「!」バッ

勇者「…そんなところに隠れてたの」下を見る

??「え…い…や…」

勇者「盗み食いしたの?」

??「こ、来ないで……来ないで!」イオナズン

勇者「っ!!」ガクシ

34: 2012/06/03(日) 15:24:09.73 ID:iSK8Hu+B0
??「ま、また頃しちゃった……」

??「お腹空いてたから…こんな所に家あったから、ちょっとだけ食べて逃げようと思ったのに……来ちゃって…」

??「ごめんなさい……ごめんなさい……」

勇者「…ふぅ」

??「ひっ!」

勇者「いきなりだったからちょっとビリっとしちゃった」

??「な、んで…生きてるの?」

勇者「え?イオ一発で氏んだら困っちゃうよ」

??「い、今のイオナズン」

勇者「え?イオナズンはこうだよ」イオナズン

外の森の一部が一瞬が灰になった。

勇者「ね?」

??「」

40: 2012/06/03(日) 15:27:28.06 ID:iSK8Hu+B0
勇者「で、なんでこんな山奥まで来たの?」

??「……っ」

勇者「家はどこ?」

??「……分かんない」

勇者「そっか。迷ったのかな」

??「…」フルフル

勇者「え?じゃあ?」

??「逃げて来た…もう嫌だったから」

魔王「魔王なんて……もう嫌だから…」

勇者「」

44: 2012/06/03(日) 15:30:56.95 ID:iSK8Hu+B0
勇者「…魔王なの?君が」

魔王「……うん」ガクブル

勇者「…顔、見せて」

魔王「……」ローブを外す

勇者「角…」

勇者「復活したって話を聞いたんだけど」

魔王「した…でも……もう戦いたくない」

魔王「でも他の皆が…戦うって…私に戦えって……」

魔王「だから逃げてきた。邪魔する奴らは全部頃した」

魔王「人間にバレても…全部頃した」

魔王「嫌なのに…頃したくないのに…皆私のことを邪魔する」

魔王「私は誰も殺さず静かに行きたいだけなのに…」

勇者「……」

47: 2012/06/03(日) 15:33:56.52 ID:iSK8Hu+B0
勇者「君さえ良かったらここに居てもいいよ」

魔王「……え?」

勇者「ここは誰も来ない。居るのはボクだけ」

勇者「村人たちもこんな山奥まではあまり来ないし」

魔王「で、でも……あなたのこと、頃しちゃうかもしれない」

勇者「さっきも氏ななかったから大丈夫じゃないかな」

魔王「でも……」

勇者「それに、ここに居たらボクが力加減を調節できるコツを教えてあげる」

魔王「…ほんと?」

勇者「うん、ボクもちっちゃい時には力加減がわからなくて、良く村の子供たちを傷つけたりしたから…」

勇者「出来ないと色々大変だと分かってるよ」

魔王「……うん」

魔王「ここに居させて」

52: 2012/06/03(日) 15:37:50.56 ID:iSK8Hu+B0
勇者「良し、取り敢えず…なんか食べようか」

魔王「…さっき食べたから」

勇者「どうせ人気のない所ばかり居たからろくに食べてないよね」

勇者「イノシシの脚の肉ちょっと齧ったの食事だとは言わないよ」

勇者「ちょっと待ってて、直ぐに準備するから」

魔王「……」

魔王「名前」

勇者「うん?」

魔王「名前聞いてない」

勇者「あ、ボクはねゆう……」

魔王「ゆう?」

勇者「………あ、うん、ユウだよ」

魔王「ユウ」

56: 2012/06/03(日) 15:41:10.23 ID:iSK8Hu+B0
勇者「普段ならあるもの適当に食べるけど…客が来たからちょっと気合入れて作ろうか」メラ

魔王「……」

勇者「暫くそこの椅子に座って待ってて?」

魔王「…うん」

勇者「……さて、どうしようかな。イノシシの肉残ったのあるし、後は…外から野菜採ってきてのと……」


魔王「…」ブラブラ

魔王「…!」>>勇者が買ってきた花

魔王「……匂いしない?なにこれ」クンクン

59: 2012/06/03(日) 15:45:13.00 ID:iSK8Hu+B0
勇者「出来たよー……うん、何?」

魔王「これ…花じゃない」

勇者「うん、造花だよ。紙で造った…」

魔王「…なんでそんなの造るの。花なんて山や野に沢山あるのに…」

勇者「うーん、そうだけどね。売り物だったから」

魔王「なんで買ったの」

勇者「……」

勇者「なんでだろうね」キョトン

魔王「……クス」

魔王「自分で買って知らないって…変」クスクス

勇者「あう…」

64: 2012/06/03(日) 15:50:48.70 ID:iSK8Hu+B0
勇者「と、とにかく、はい。この皿食卓に運んで」

魔王「……うん」

勇者「落とさないようにちゃんと持って」

魔王「うん、力入れてちゃんとも…」バカン「……あ」

勇者「」

魔王「さ、皿……ちょっと…そっと…掴んだだけなのに壊れちゃった……」アセアセ

勇者「これは思った以上に重症だね」

魔王「ご、ごめんなさい…」

勇者「良いけど…料理が食べられなくなっちゃったね」

魔王「ごめんなさい」

勇者「良い。他の料理あるからね………あぁ…」

魔王「…私は大人しく座ってる」ポツン

勇者「うん、取り敢えずそうして」

66: 2012/06/03(日) 15:55:43.09 ID:iSK8Hu+B0
勇・魔「ご馳走様でした」

勇者「フォークは普通に握れたね。壊さないで」

魔王「さ、さっきのはちょっと意識しすぎただけ……ユウがちゃんと掴んでって言ったから」

勇者「そっか……うん、そうだね」

勇者「でも、さすがにそれだけで食器が壊れる程の力を出すというのは、問題かな」

魔王「……私、やっぱ変だよね」

勇者「……」

魔王「ここに来る前にね…山の中で山賊に会った」

魔王「連れて行こうとしたから、嫌で握られた腕を振り切ったのに…」

魔王「山賊の掴んだ腕が千切られちゃった…」

勇者「」

魔王「皆化物だって逃げちゃって…私……その山賊助けたくても、回復魔法も使えないし、怖くて……」

魔王「きっとあの人も氏んじゃった…私に会ってなければ生きてたのに…」ジワッ

67: 2012/06/03(日) 15:59:45.44 ID:iSK8Hu+B0
勇者「辛かったんだね」

勇者「ボクにも分かるよ。そんなこと、ボクにも沢山あったから」

勇者「でも、魔王はもうそんな思いしないようにしてあげる」

勇者「力加減が出来るようになって、後、ちょっと魔法の勉強をして角とか肌色を隠せるようになったら、ボクと一緒に街に出かけたりも出来るよ」

魔王「…街に出かけられなくてもいい」

魔王「もう…誰かに会うのが恐い」

魔王「全部壊しちゃいそうだから…」

勇者「ボクが手伝ってあげる」

魔王「ユウは、私が怖くないの?」

勇者「怖くないよ。今魔王が感じてる感情がどんなものかは知ってるよ」

勇者「でも、独りになると言っても苦しいのは一緒だよ」

勇者「だから、独りになろうとするのは何の解決にならない」

69: 2012/06/03(日) 16:02:55.83 ID:iSK8Hu+B0
勇者「そういう魔王はどうなの?」

魔王「…え?」

勇者「ボクのこと、怖くない?」

魔王「…ううん、全然」

魔王「でも、ちょっと不思議な感じ」

魔王「うまく言えないけど……ちょっと懐かしい感じがする」

勇者「……」

勇者「えっと…そろそろ寝た方が良いかな」

勇者「…ベッドは一つしかないよ。一人暮らしだったからね。今日は魔王が布団で寝て」

魔王「良いの?」

勇者「壊さないなら良いよ」

魔王「うぅ……」

71: 2012/06/03(日) 16:07:17.87 ID:iSK8Hu+B0
ソファー

勇者「……z…」

魔王「ユウ…」ぐいぐい

勇者「…う…うん?どうしたの?」

魔王「……」

勇者「布団壊しちゃった?」

魔王「ち、違うよ…あ、あの……ユウと、一緒に寝たい」

勇者「え?」

魔王「だ…駄目?」

勇者「……ううん、良いよ」

勇者「じゃあ、ベッドに行こう」

魔王「うん」

74: 2012/06/03(日) 16:12:26.46 ID:iSK8Hu+B0
ベッド

魔王「…へへ」ギュー

勇者「嬉しい?」

魔王「誰かと一緒に寝るのって…久しぶり」

勇者「…そうだね」

勇者「ボクも……久しぶりかな…」

魔王「……うみゅ…」

勇者「おやすみ、魔王」

魔王「…おやす…ぃ…ユウ…」

勇者「……」

勇者「おやすみ」

75: 2012/06/03(日) 16:15:33.52 ID:iSK8Hu+B0
翌朝

魔王「…ぅぅ」

魔王「…ここ…どこ?」

魔王「……ぁ、思い出した」

魔王「ユウは?」

パカン!

魔王「ん?」



勇者「せいっ!」

薪>>パカン

勇者「…これぐらいで良いかな」

魔王「ユウ?」

勇者「うん?あ、起きた?」

76: 2012/06/03(日) 16:18:53.41 ID:iSK8Hu+B0
魔王「それ…私もしたい」

勇者「うん?コレ?」

魔王「…うん」

勇者「うーん…今日の分はもう足りてるけど…良いよ、はい」

魔王「……えいっ」

薪>>ぱかっ

魔王「ぁあっ」パァッ

魔王「ねえ、ユウ、今の見た?」

勇者「うん、見たよ。綺麗に真っ二つに割れたね」

魔王「うん」

魔王「もう一個……えい」

斧の柄>>木端微塵

魔王「」

勇者「」

78: 2012/06/03(日) 16:22:19.52 ID:iSK8Hu+B0
魔王「ごめんなさい…」シュン

勇者「い、良いよ。柄はまたくっつければ良いし」

勇者「最初に成功したのが嬉しくて力が入っちゃったんだよね」

魔王「……/////」コクッ

勇者「じゃあ、入ろう」

勇者「魔王のために準備したものがあるよ」

厨房

魔王「……卵?」

勇者「そう」

82: 2012/06/03(日) 16:25:46.42 ID:iSK8Hu+B0
勇者「見て」

卵>>カカッ

勇者「ほら、やってみて」

魔王「うん」ニギッ

卵>>バサッ

魔王「あ」ヌメヌメ

勇者(握った瞬間壊れた)ソコカラカ…

勇者「大丈夫だよ。卵沢山あるから、またやってみて」

魔王「う、うん」ニギッ

卵>>そんなに強くしちゃらめぇ…バサッ

魔王「」

83: 2012/06/03(日) 16:28:19.17 ID:iSK8Hu+B0
魔王「…無事に卵を手に握ることさえ出来なかった……」

勇者「………」

魔王「やっぱり、私じゃ無理…」

勇者「だ、大丈夫だよ。ボクも最初はそんな感じだったし」

魔王「本当?」

勇者「………」

魔王「………」

勇者「………………………………………うん」

魔王「……そっか」安堵

勇者「…今日の朝ごはんはオムレツだね」

85: 2012/06/03(日) 16:31:08.21 ID:iSK8Hu+B0
魔王「…美味しかった」

勇者「良かったね」ニコッ

魔王「……ねえ、ユウ」

勇者「何?」

魔王「ユウは力加減、出来るんだよね」

勇者「うん、出来るよ」

魔王「なのに、どうしてこんな所で一人で住んでるの?」

魔王「普通の村で住んだ方が便利だよね」

勇者「…」

87: 2012/06/03(日) 16:33:03.39 ID:iSK8Hu+B0
勇者「加減が出来ても…力があることには代わりはないから」

勇者「それに、ボクもあまり、あの人たちと一緒にいたくないし…」

魔王「どうして?」

勇者「…あいつらはボクが自分たちより強いという理由だけでボクを殺そうとした」

勇者「そして、そんな人間たちのせいでボクの母さんは氏んだ」

勇者「ボクは……あいつらを許さない」

勇者「魔族に負けて食われるか奴隷にされるか…ボクが知ったことじゃない」

魔王「…ユウ……」

88: 2012/06/03(日) 16:36:49.33 ID:iSK8Hu+B0

勇者「でも、魔王は違うよ」

勇者「魔王さえ良かったら、ここにずっと居ても構わない」

魔王「……ユウは、人間が嫌いなの?」

勇者「…好きじゃない。ぶっちゃけどうでも良い」

魔王「じゃあ…魔物は?」

勇者「……そっちも…別に嫌いじゃないな」

勇者「魔物って言っても、この辺りの魔物なら人間たちが狩りする時に使うの犬っころの方が危険だ」

魔王「…魔界に近い所には、強い魔物もいっぱいいる」

魔王「一人暴れたら、村一つなんて一握りにもならない程の強い魔物」

勇者「へー…」

魔王「…本当に、なんともないんだ」

90: 2012/06/03(日) 16:40:32.93 ID:iSK8Hu+B0
勇者「別に人間もそんなに弱くないからね」

勇者「いつも自分たちは弱いって弱音吐くけど」

勇者「いざとなったら誰よりも強くて、誰よりも邪悪になるんだから」

魔王「心配は、しないんだ」

勇者「別に」

勇者「言ったじゃん。好きじゃないんだ。強いからって貶したり、助けてと駄々こねたり…」

勇者「自分たちだけで生きると決めたのだから、自分たちの命ぐらい自分たちで守れば良いよ」

魔王「……」

91: 2012/06/03(日) 16:44:55.28 ID:iSK8Hu+B0
勇者「話はやめて、ちょっと散歩にでも行こうか」

魔王「……私は…別に出かけなくても良い。出ても誰かや何かを壊すだけだし」

勇者「だからって篭ってばかりじゃ何も変わらないよ」

勇者「ね?」

魔王「……うん」

山の麓

勇者「お、…ねえ、魔王、アレ見て」

魔王「……お花畑」

勇者「どう?」

魔王「…綺麗…あ、蝶々」蝶々

勇者「捕まえてみる?」

魔王「……ううん」

魔王「きっと、壊しちゃうし……お花畑も…」

勇者「……」

93: 2012/06/03(日) 16:48:15.69 ID:iSK8Hu+B0
鳥>>ちゅんちゅん

勇者「……」

勇者「そんな魔王のために準備したものがあるんだ」

魔王「え?」

勇者「はい」パン屑

魔王「…?」キョトン

勇者「これをこうして……」地面に散らす

鳥たち>>……ちゅん

魔王「鳥たちが…集まってきた。

勇者「ほら、魔王もやってみて」

魔王「……うん」パッ

鳥>>パダパダ

魔王「!」

勇者「…」ニコッ

94: 2012/06/03(日) 16:51:27.82 ID:iSK8Hu+B0
鳥>>…ちゅん

魔王「一匹、こっちに近づいてきた」

鳥>>……カシゲ

勇者「魔王、ちょっとそこに座って両手合わせて開いてみて」

魔王「……こう?」

勇者「うん」パン屑を魔王の手のひらに

鳥>>パダパダ

魔王「あっ!」

勇者「慌てないで。手に置くだけで良いから。力を入れずに」

魔王「……あぁ」パァッ

鳥>>…ちゅっ、ちゅっ

魔王「…く、くすぐったいよぉ…」ビクビク

勇者「へへ…」

95: 2012/06/03(日) 16:53:34.74 ID:iSK8Hu+B0
その頃王城

王様「…ええい、忌々しいやつめ!」

王様「勇者の分際で余の命を断るとは…!」

王様「今まで生き残しておいた恩も知らずに…!!」

大臣「しかし、どうしましょう」

大臣「今軍を魔界の方に動かしたら、他の領主たちが隙を狙って反乱を起こす可能性も…」

王様「…魔族など相手に軍を動かすわけにはいかない!」

王様「ええい!なんとしてでも勇者を行かせるんだ!」

王様「なんでも良い!勇者を動かせる方法を探せ!」

大臣「しかし、どうやって」

96: 2012/06/03(日) 16:55:18.15 ID:iSK8Hu+B0
王様「知るか!なんでも良い!要はなんとしてでも魔界へ行かせればいいのだ」

王様「…そうだ、奴の母を人質に取れば……」

大臣「勇者の母は村人によってとっくに殺されています」

大臣「勇者が小さい頃王様が彼を頃すために村人を脅迫した時に…」

王様「ちっ、そうだったか。あの女、最後まで問題だけ残しやがって……」

大臣(この人は勇者を頃したいんだ、それとも魔王を頃したいんだ)

王様「ええい!とにかく行け!勇者の弱点になりそうなものを探すまで余の前に現れるな!」

大臣「は、はい」

97: 2012/06/03(日) 16:57:06.95 ID:iSK8Hu+B0
魔王「ユウ、食器置くの手伝わせて」

勇者「え?…うーん」ちょっと不安げ

魔王「大丈夫、今度はちゃんと出来るから…」

魔王「昼の鳥のことで、なんか勇気でてきたの」

勇者「…うん、良いよ。はい」

魔王「……そー…」

勇者「……」ドキドキ

魔王「っと」

食器>>ガタガタ

勇者「……」

魔王「……」

勇者「セーフ」

魔王「やった」

98: 2012/06/03(日) 16:58:30.83 ID:iSK8Hu+B0


魔王「ユウ…ありがとう」ベッドに一緒

勇者「何が?」

魔王「今日…ユウと一緒に過ごして…すごく嬉しかった」

魔王「ずっと独りだったから……誰かと一緒に居るのがこんなに嬉しいなんて思わなかった」

勇者「…そうだね」

勇者「ボクもだよ」

魔王「…ずっとこうして居られると良いな」

勇者「魔王はどっかいっちゃうの?」

魔王「ううん、そういうわけじゃないけど」

魔王「…いや、ちょっと言葉のアヤだっただけ」

勇者「そっか…」

101: 2012/06/03(日) 17:01:17.56 ID:iSK8Hu+B0
翌日

魔王「……そー」ニギッ

卵>>……

魔王「…えいっ」

黄身>>らめぇー

魔王「……」

魔王「…もう卵ない」

勇者「でも卵を壊さずに握れるようになったね」

魔王「……うん」

勇者「…魔王偉いよ」ナデナデ

魔王「!」

勇者「…あ、…いやだった?」

魔王「…ううん、もっとやって」

勇者「はい」ナデナデ

魔王「……ぅーん//////」

102: 2012/06/03(日) 17:05:18.84 ID:iSK8Hu+B0
魔王「今日も出かけるの?」

勇者「そうだね…野菜と果物をとっておいたのが切れたから、またとりに行こうと思うよ」

勇者「食べる口が二人になったから減るのが早くなるね」

魔王「……ごめんなさい」

勇者「あ、ごめん、面倒だって言うつもりじゃなくて」

勇者「…実は、ボクも独りで居た時は、本当に必要な時じゃないと出かけなかったんだよね」

魔王「…そうなの?てっきり良く出歩くのだと思った」

勇者「基本的には家に居たよ。魔王が居るから、なんか言い訳付けて一緒に出かけようと思うだけ」

勇者「じゃあ、行こう」ニコッ

魔王「…うん」

106: 2012/06/03(日) 17:08:05.20 ID:iSK8Hu+B0
魔王「…木、高い」

勇者「登って取るんだよ」

魔王「木を壊して取ったら?」

勇者「そんなことしたら来年リンゴが取れなくなっちゃうよ」

魔王「……そっか」

勇者「じゃあ、ボクが行って取ってくるからここで待ってて」

魔王「うん」

107: 2012/06/03(日) 17:10:17.49 ID:iSK8Hu+B0
魔王「………」ヒマ

魔王「…勇者」

勇者(木の上)「なーにー?」

魔王「林檎、沢山?」

勇者(木の上)「そうだね。いつもの倍は取らないといけないし」

魔王「…じゃあ、そこでとったのこっちに落として。私が下で取るから」

勇者(木の上)「わかった!じゃあ、準備しといて」

魔王「……」

魔王「!」ローブを外して開く

魔王「準備できた」

勇者「はーい、じゃあ落すよー」

シューッ

109: 2012/06/03(日) 17:12:46.99 ID:iSK8Hu+B0
ぺちゃっ

魔王「…外した」

シューッ

ぺちゃっ

魔王「あ」

シューートン

魔王「…よし」

シュー

魔王「ほっ」トン

魔王「よっ」トン

魔王「やっ」トン

シューッ

魔王「ぐわっ!」ビューティフォー

勇者「まおー!!」

110: 2012/06/03(日) 17:16:47.99 ID:iSK8Hu+B0
勇者「魔王、大丈夫?」降りてきた

魔王「……ふぅ、うん、なんとか」

勇者「……ぶっ」

魔王「?」

勇者「く…くくくく」腹を押さえる。

魔王「何?なんで笑うの?」

勇者「木の実が……角に刺さってる…くくく」地面を叩く

魔王「え?……おっ!」

木の実>>さけちゃうーー
角>>突貫

魔王「……くっ、何これ」

勇者「…くくく…あはははは!!」

魔王「くすくす……」

勇・魔「あはははは」


??「………」

112: 2012/06/03(日) 17:20:26.66 ID:iSK8Hu+B0
大臣「それは真か?」

間者「はい、間違いありません」

間者「遠くて会話を聞こえてませんでしたが、あの女の子と一緒に住んでいるようです」

間者「とても大切にしているみたいです」

大臣「……なら、その娘を攫ってこい」

大臣「早い程良い。今夜でも何人か連れて攫ってこい」

大臣「人質に使うのだから傷を与えず…この睡眠玉を使え。

間者「はいっ」

116: 2012/06/03(日) 17:25:51.64 ID:iSK8Hu+B0


魔王「……」

魔王「…トイレ…」

勇者「うぅん…」ギュー

魔王「…ユウが抱きしめてる」

魔王「……//////」

魔王「…っ」

魔王「そーっと……じゃないとユウの腕が折れる」

勇者「むぅ…」

魔王「クス…」

魔王「…あ…早くいこ」

119: 2012/06/03(日) 17:30:38.70 ID:iSK8Hu+B0
魔王「ふぅ……」

トントトーン

魔王「…あれ?何コレ…玉?」

玉>>ピシーッ

魔王「うっ!……うーん」バタン

??「今だ、回収しろ」

??「急げ、勇者が起きたら大変だ」

魔王「……」

123: 2012/06/03(日) 17:32:42.21 ID:iSK8Hu+B0


勇者「うーん……魔王…」

勇者「…居ない……ちょっと寝過ぎたかな」




勇者「居ない」

勇者「魔王がどこにも無いよ」

勇者「まさか一人でどっか行ったの?」

勇者「…うん?」

睡眠玉

勇者「…これは」

勇者「まさか…!」

124: 2012/06/03(日) 17:35:36.42 ID:iSK8Hu+B0
王城の地下牢

魔王「……うん…?」

魔王「ここ…は…?」

??「まさか魔族と内通してたとはな」

??「いや、だからこそ王の頼みも断ったのだろ。とんだ化物だぜ」

魔王(何?…どうして私、こんな所に…)

126: 2012/06/03(日) 17:40:47.13 ID:iSK8Hu+B0
看守A「しかし、あんな魔物がこんな人間の土地近くまで来るなんて、国境では何をやってるんだ?」

看守B「お前知らねーのか?」

看守A「あ?なんだよ」

看守B「国境で魔物との戦いが激しくてさ。もうそっちに行きたがる兵がねーんだってよ」

看守B「だから国境辺りで最小限の対応だけやって、後は小さな村は守らずに適当にバリケード代わりに使ってるらしいぜ」

看守A「鬼畜だな…それでも使える軍隊あるだろうに」

看守B「精鋭部隊は全部他の国や強い領主との境界に配置してるからな」

看守B「王様は勇者一人に魔物たち任せるつもりだったのに、それが断れたからな」

看守A「それがまさか勇者って奴があんな魔物と内通してたとはな…反吐が出るぜ、化物どもが…」

129: 2012/06/03(日) 17:45:24.95 ID:iSK8Hu+B0

看守A「本当、勇者って名前が惜しいよな」

看守A「勇者なら人間守れってんだ。断るとか阿呆じゃね?」

看守B「まったくだ。って、勇者と言っても魔族どもと同じ化物だからな」

看守B「どっちも力尽きて、魔王と一緒にくたばってくれたら後は俺たち人間だけの世界なのによ」

看守A「本当にそうなると楽で良いよなー」ゲラゲラ

「もっと早く楽できる方法、教えてあげようか?」

看守A「え?」

クシャ

看守Aだったもの「」

看守B「ひ、く、く、頸がー!ど、どうやって…」

魔王「あんなので私を閉じ込められると思う?」曲がれてる鉄格子

魔王「…話はだいたい読めたよ」

魔王「お前も氏んで良い」

看守「ひぃぃぃーー!!」クシャ

131: 2012/06/03(日) 17:47:48.33 ID:iSK8Hu+B0
勇者の家

勇者「…王様…」

勇者「あいつが魔王を人質にしたの?」ブルブル

勇者「………あの豚野郎が…」

玉>>ぎゃーガシャン

勇者「……今度こそ頭貫いてやる」

132: 2012/06/03(日) 17:50:53.13 ID:iSK8Hu+B0
王城

門番「待て、何者だ!」

勇者「ボクが何者かって?」シャキン

門番「っ!」

勇者「……まだボクが誰か知りたい?それとも門を開ける」

門番「あ、開けます。開けますから命だけは……!」

勇者「あまり今のボクを怒らせないで欲しいな」

勇者「前ここに来た時より何倍も苛立ってるんだ」

勇者「力加減ができなくなっちゃうかもしれないよ」

134: 2012/06/03(日) 17:53:56.83 ID:iSK8Hu+B0
謁見の間

ガーン

勇者「……王!」

王様「ふん!来たか、勇者よ」

勇者「…まお……あの娘をどこに置いたの」

王様「今頃地下牢で眠っているだろ」

王様「無事に返して欲しければ、魔王を倒せ!」

勇者「……」

王様「気に入らぬ目だ」

王様「お前らの一族は昔から気に入らなかったんだ」

王様「いつかは余の座を狙ってくるのは間違い無しだった」

王様「魔王さえ居なければ、お前もとっくに頃してただろう」

王様「その恩も知らず、たかが人間の分際でこの王様に逆らったのが最初からいけなかったのだ!」

王様「さあ、お前に後援金なんざも必要ないだろ!さっさと魔王を倒しに行け!」

勇者「……嫌だけど?」

135: 2012/06/03(日) 17:56:16.04 ID:iSK8Hu+B0
王様「なんだと!」

勇者「……なんでそんなに同じ人間だと思うと強気なの?」

勇者「普段は化物扱いするくせに…」

勇者「危険な時は同じ人間だからって助けてくれると思ってるの?」

勇者「あんまり馬鹿なこと言ってると魔物じゃなくてボクの手で頃しちゃうよ」

王様「ま、また余にそのような言い方を…」

王様「もう良い。あの娘を頃してやる!」

勇者「人質じゃなかったの?」

王様「うるさい!お前の恋人の頸が胴体から落とされてもそう言えるか見てみよう!」

勇者「………頃しちゃ駄目」

王様「はっ!今更命乞いしても遅い…」

勇者「氏なない程苦しませて」

魔王「分かった」クシャ

137: 2012/06/03(日) 18:00:00.69 ID:iSK8Hu+B0
王様「な、なんなんだ。何がどうなっている」

王様「どうして余の腕があんな遠い場所にあるんだ!」

王様「脚!余の脚に何をした!」

王様「うあああああああ!!!!!!」

魔王「四肢千切られても氏なないんだ」

魔王「ユウの言った通り。人間って強い」

勇者「…もう中身は壊れてたよ」

勇者「傷口の治療はしておいたから、氏ぬことはないだろうし」

勇者「せいぜい腕脚失った衝撃で狂ってしまうと良いよ」

王様「腕……脚…!!うへ…うへへへへ!!」

王様「余は…余の命令を聞けー!!」

139: 2012/06/03(日) 18:03:43.55 ID:iSK8Hu+B0
勇者「……帰ろっか」

魔王「ユウ……ううん、勇者」

勇者「……いつ気付いたの?」

魔王「さっき看守たちが言うことを聞いてた」

魔王「勇者だったんだ…最初に見た時気づくべきだったよ」

勇者「……ボクは魔王と戦いたくないよ」

魔王「私も勇者と戦いたくない」

勇者「じゃあ、良いじゃん」

勇者「これからも二人一緒に居ようよ」

勇者「誰にも邪魔されずに、誰にも迷惑かけずに生きたら…」

魔王「看守たちの言うことを聞いたよ」

魔王「私…帰ろうと思うの」

勇者「……!」

144: 2012/06/03(日) 18:09:38.87 ID:iSK8Hu+B0
魔王「私……私が居なくなったら、魔物たちももう戦わないだろうと思ったの」

魔王「でも、今でも魔物と人間は戦っている」

魔王「そして多分、人間が一方的にやられているばかりだろうと思う」

魔王「誰かさんが自分がやるべきことをしてなかったせいだよ」

勇者「………ボクは…ただ誰にも邪魔されずに生きたかったよ」

勇者「魔物と人間の戦いがどうのこうのなんて、ボクとは関係ない」

魔王「うん、そうかもしれない」

魔王「でも、私は魔王だよ。少なくとも魔物たちが戦っているのは私の責任だよ」

魔王「だから、戻ってこの戦争を辞めさせるよ」

魔王「そしたら、もう勇者とは会えなくなるだろうね」

勇者「……わからない……ボクには分からないよ」


147: 2012/06/03(日) 18:11:59.26 ID:iSK8Hu+B0
魔王「私も逃げたかった」

魔王「でも、このままじゃ見てみぬふりしてるだけだよ」

魔王「あそこの人間の王と同じだよ」

魔王「そんな風になるのは嫌だから…」

魔王「だから…ごめんね。勇者」

魔王「ずっと一緒に居ようって約束、守れない」

勇者「…魔王」ジワッ

151: 2012/06/03(日) 18:14:32.57 ID:iSK8Hu+B0
勇者「ヤダ……ヤダよ。行っちゃやだ…」

勇者「もう独りになるのはヤダ…」

魔王「…ごめんね、勇者」

勇者「謝らないでここに居てよ!」

魔王「………ごめんね」

勇者「……」ジワッ

魔王「…さようなら」テレポート

勇者「魔王ーー!!」

シーン

勇者「…」

155: 2012/06/03(日) 18:16:48.16 ID:iSK8Hu+B0
勇者の家

勇者「……」

勇者「……」

勇者「」

『自分で買って知らないって…変なの』
『あ、あの……ユウと、一緒に寝たい』
『ユウ、食器置くの手伝わせて』

勇者「うぅ…」

『ユウ…ありがとう』
『…ずっとこうして居られると良いな』

勇者「うわぁあああああ!!!!」ガシャーン

勇者「ああああ!!!」クシャーッ

勇者「うあああああああ!!!!」ドカーン!!

161: 2012/06/03(日) 18:19:43.62 ID:iSK8Hu+B0
家>>廃墟

勇者「魔王……魔王……」

勇者「…なんで…なんでだよ」

勇者「一緒に居てよ……」

勇者「もう強気にしないから…」

勇者「本当に耐えられないのボクの方だから……」

勇者「だから……」

勇者「うぅっ…」

勇者「……」

163: 2012/06/03(日) 18:23:04.82 ID:iSK8Hu+B0
勇者「やっぱ何もない」ぐぅー

勇者「やけにもっとお腹空いちゃった」

勇者「…あ」

ぽっかりと穴の空いた林檎

勇者「……」

勇者「……」ムシャッ

勇者「苦っ…もうイッちゃってるし」ペッ

勇者「……」

勇者「…ふふっ」

勇者「くふふ……あははははは!!!」

勇者「……ふぅ…すっきりした」

165: 2012/06/03(日) 18:25:41.45 ID:iSK8Hu+B0
勇者「……」メラゾーマ

勇者の家>>これから毎日家を(ry

勇者「……」

勇者「…行こうか」

勇者「魔王、倒しに(会いに)」


おわり

174: 2012/06/03(日) 18:31:16.08 ID:iSK8Hu+B0
終わりです。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
誤字、脱字、そもそも文がださいなど問題が多多あったと思いますが、ここまで読んでくれたあなたはきっと優しい人に違いない。

いつも王に言われれば魔王倒しに行く勇者が、
何の正義感もなく、むしろ人間を嫌がっている姿から、
魔王という存在自体何らかの理由を持って旅立つことを決意する。

という話を書きたかっただけです。
次はもっと創意的なもの書いてみようと思います。


181: 2012/06/03(日) 18:34:00.90 ID:iSK8Hu+B0

引用: 王様「魔王を倒せ」勇者「嫌だけど?」