1: 2007/03/16(金) 19:18:29.26 ID:q3nAXqxx0

2: 2007/03/16(金) 19:19:45.00 ID:q3nAXqxx0
村人Aと魔王が手を組んだ頃、故郷のVIP村では村人Bが悩んでいた。

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;'A`)(何で今日は残業なんだ……? 普段はとっくに帰ってるはずなのに)

彼もまた設定によって動かされている身だ。
設定では今頃の彼は自由を手に入れている時間のはず。
しかし、何故かまだ彼は村人業を続けていた。
村人Bに対しての設定が何処かずれていたのだ。
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3: 2007/03/16(金) 19:20:11.17 ID:q3nAXqxx0
普段の設定では確実な安全を約束されている村人業。
だが、イベントによって命を落とした村人Aの両親。

普段の設定では攻めてくる勇者を待ち受けるだけの魔王。
だが、イベントによって手下に村を攻めさせてしまったギコ。

それはつまり、設定の異変はイベントの訪れを表す。

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
('A`)(ん? こんな時間に村に来る奴なんて珍しいな)

その掟は村人Bに対しても例外ではなかった。

5: 2007/03/16(金) 19:20:49.64 ID:q3nAXqxx0
( ・∀・)「……」

初めてVIP村を訪れてきた時、村人Aの家を当然の如く荒らした無法者。
勇者モララーが再びVIP村に訪れてきたのだ。
当時に比べ、更に勇者としては成長を遂げたようである。

見ただけでわかる変化でも剣はより鋭く高価な物になり、盾はより分厚く硬い物になっている。
なにより彼に増えたまだ古くない傷跡の数が今までの戦闘を物語っていた。

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
('A`)(勇者……か? なんかよくわからないけど凄そうな奴だなぁ)

勇者は村人Bの言葉を流しつつ横を通り抜けて行く。
特に何をするわけでもない村人Bは、友人の村人Aがしたようにただ何となく勇者の行き先を眺めていた。

6: 2007/03/16(金) 19:21:14.32 ID:q3nAXqxx0
その勇者はさも当然のように村人Bの家へ向かい、扉に手を掛けた。
そして家の中に吸い込まれるように消えていく人影。

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;'A`)(え? え? そこって俺んち……)

聞こえてくる破壊音――

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;'A`)(ちょちょちょちょ……アッー!)

彼の心の叫びは誰に届くこともない。

8: 2007/03/16(金) 19:21:51.17 ID:q3nAXqxx0
場面は変わり、魔王の自宅。
そこでは家主が来訪者に対し、訪ねてくるまでの経緯を聞いていた。

(,,゚Д゚)「設定について聞きたい理由はわかった。だが、何故ここに来ようとした?」

( ^ω^)「それは前にも言った通りバーボンハウスのマスターに勧められたからなんだお」

(,,゚Д゚)「だから何で俺の所なんだ……? 俺はただあそこで情報を聞いただけなのにな」

(;^ω^)「マスターは確かずっと調べてるから知ってて聞けって言ってたお」

(,,゚Д゚)「日本語でおk」

ブーンの驚異的な頭の弱さから来る記憶力の不安点はセーブによって補われていた。
しかし、絶望的な言語能力まではセーブではカバーしきれないようである。

9: 2007/03/16(金) 19:22:23.12 ID:q3nAXqxx0
(,,゚Д゚)「とりあえずお前の記録を『ロード』させてもらうわ」

( ^ω^)「ろーど?何のことだお?」

(,,゚Д゚)「お前はバーボンハウスで何を聞いてきたんだ?」

( ^ω^)「情報だお」

(#,,゚Д゚)「何の情報か聞いてるんだ。このピザが!」

村人の要領の悪さに苛立ちを隠しきれない魔王。
当たり前である。

11: 2007/03/16(金) 19:22:59.82 ID:q3nAXqxx0
(;^ω^)「僕が聞いたのは『相対の設定』と『能力の設定』と『機能の設定』だお」

(;,,゚Д゚)「『機能の設定』知ってるのに何で『ロード』知らないんだよ……」

半ば呆れ始めた魔王を見て焦り出した村人は、必氏になって弁解を始めた。

(;^ω^)「『機能の設定』を聞いたって言っても、色々あって途中までしか聞けなかったんだお。
       それに僕のカーソルを動かす速度は天下一品だお!」

(,,゚Д゚)「そんなこと知るか馬鹿。とりあえず説明しといてやる。ちゃんと聞いとけよ」

( ^ω^)d「任せとけお」

(,,゚Д゚)「お前、その手は宣戦布告と受け取って良いのか?」

(;^ω^)b「間違えたお」

12: 2007/03/16(金) 19:23:30.13 ID:q3nAXqxx0
(;,,゚Д゚)「ハァ……じゃあ『ロード』について話すぞ」

小さく溜息をついて話を戻す魔王。
村人はその溜息を聞かなかったことにした。

( ^ω^)d「よろしく頼むお」

(#,,゚Д゚)「……」

遂に魔王の堪忍袋の緒が切れた瞬間である。

13: 2007/03/16(金) 19:24:26.32 ID:q3nAXqxx0
――10分後――

(#)ω(#)「それでは本題に戻ってもらいまして、魔王様のありがたきお話をこの下衆なキモ豚にお聞かせくださいお」

(,,゚Д゚)「あぁ、まず『ロード』っていうのは『セーブ』と同じで『機能の設定』の内の1つだ」

やっと説明に入り出す魔王。
様々なストレスを村人で発散したのか、どこかスッキリとした顔つきである。

(,,゚Д゚)「『ロード』はな、『セーブ』によって記録されたデータを読み取ることが出来る機能なんだ。
      『セーブ』で記録された物なら他人のでも読み取ることが出来る」

(#)ω(#)「サトラレktkrwww」

(,,゚Д゚)「黙れ」

(#)ω(#)「……」

14: 2007/03/16(金) 19:25:05.94 ID:q3nAXqxx0
(,,゚Д゚)「あと、この『ロード』ってやつは誰でも出来るわけじゃない。勇者とか俺みたいな魔王とかの特別な設定の奴らだけしかできないんだ」

(#)ω(#)「じゃあ僕は『ロード』出来ないのかお?」

(,,゚Д゚)「お前みたいなどこにでもいるような村人程度じゃ無理だな」

あっさりと村人の疑問を否定する魔王。
更に彼は言葉を続ける。

(;,,゚Д゚)「それと、いつまでその顔でいるつもりだ? 見ていて不快だぞ」

(#)ω(#)「じゃあ次のレスで元に戻すお」

(,,゚Д゚)「把握した」

17: 2007/03/16(金) 19:25:41.68 ID:q3nAXqxx0
(*^ω^)「ではさっそく僕の赤裸々なデータを読み取ってくださいお」

(,,゚Д゚)「じゃあ今からロードするから目を瞑れ」

( -ω-)「……? コマンドを出すのかお?」

(,,゚Д゚)「その必要はない。そのままでちょっと待ってろ」

言われるがままに目を瞑り、時が来るのを待つブーン。
普段なら長方形が見えてくる頃である。
しかし、彼の瞼の裏に映った物は長方形ではなく異国語であった。

18: 2007/03/16(金) 19:26:07.23 ID:q3nAXqxx0
【NOW LOADING】
そこには確かにこう書かれていた。

( -ω-)「NOW LOADING? 何のことだお?」

(,,-Д-)「そのままで待ってろって言ったろうが」

ギコはいつの間にかブーンと向かい合う形になり、彼もまた目を瞑っていた。
続々とギコの中にブーンが蓄積してきた情報が流れてくる。

19: 2007/03/16(金) 19:26:46.50 ID:q3nAXqxx0
そして全ての情報が流れきった頃、【NOW LOADING】の文字がブーンの見えている世界から完全に消え去った。

( -ω-)「もう目を開けて良いのかお?」

(,,-Д-)「あぁ、じゃあ開けてくれ」

閉じられていた瞼を上へ持ち上げる。
広がってくる視界の中で彼らが最初に捉えたのは、至近距離で向き合って座っている男達を見て驚愕としているツンの姿であった。

ξ゚д゚)ξ

( ^ω^)(,,゚Д゚)「こっち見んな」

21: 2007/03/16(金) 19:27:36.10 ID:q3nAXqxx0
ξ;゚⊿゚)ξ「私に離れるように言ったのはこういう事だったのね……」

なにやら良からぬ勘違いをしている模様である。
男達が弁解をする間も無くツンはまた部屋から出て行ってしまった。

ξ゚⊿゚)ξ「あんた達にドン引きだわ。気分悪いからまた外すわね」

ξ///)ξ「べっ……別に2人の邪魔しないように出て行くわけじゃないんだから!」

残された2人を包むのは戸惑いの空気。

22: 2007/03/16(金) 19:28:09.72 ID:q3nAXqxx0
(;^ω^)「こんな状況に直面してまでツンデレを貫き通すなんてなかなか凄い信念だお」

(;,,゚Д゚)「それよりもあんな誤解を持たれたままじゃ今後の親子関係が物凄く気まずいことになるんだが……」

2人が動揺を隠しきれずに対談していた頃、自分の部屋に戻ったツンは

ξ*゚⊿゚)ξ「魔王×村人かぁ……」

間違えた方向で興奮していた。

23: 2007/03/16(金) 19:28:59.10 ID:q3nAXqxx0
(,,゚Д゚)「後で誤解は解けば良いか…… とりあえずお前のデータ読み取っておいたぞ」

突然の娘の来訪で確実に焦っていた魔王。
だが、前向きに考えた結果、問題は後回しにすることにした。

(*^ω^)「おっおっおっwww なんか照れちゃうんだお」

(,,゚Д゚)「うるさい氏ね。喜ぶな」

(*^ω^)「ゴメンね。ブーンはじめてデータ読み取られたから、ゴメンね」

(,,゚Д゚)「黙れ。頬赤らめるな。頃すぞ」

24: 2007/03/16(金) 19:29:30.80 ID:q3nAXqxx0
( ^ω^)「そういえば設定の説明聞きに来ただけなのに何話も跨ぐってどういうことだお?」

gdgdな会話が続きすぎて全く展開が進んでいないことに気付いたブーン。

(,,゚Д゚)「そんなもん知るか。じゃあ本題に戻るぞ」

( ^ω^)「お願いしますお」

(,,゚Д゚)「まずお前のデータには矛盾がある」

(;^ω^)「……はい?」

25: 2007/03/16(金) 19:30:50.45 ID:q3nAXqxx0
いきなり自分のデータの矛盾を指摘され、衝撃を受けているブーンを放置して話を続ける。

(,,゚Д゚)「まず第2話のこの文を読み直せ。マスターが設定について語っているところだ」




(´・ω・`)『設定っていうのはこの世界の言わば秩序なんだ。この設定がないとこの世界は纏まりを見せずに崩壊してしまうらしい。
      設定では会話を早くすることが出来るとか基本的なことから、それぞれの人生における目標のような大きなものまで決められているらしいよ』



( ^ω^)「ショボンさんがどうかしたのかお?」

(,,゚Д゚)「あぁ、こいつは明らかに何かを隠しているぞ」

(;^ω^)「えぇ!? でも、第4話の地の文で

      『そしてその人々に彼は自分の持つ情報を出し惜しみすることはなかった。』

      なんて書いてあったんだお。ショボンさんが何か隠しているわけないお」

27: 2007/03/16(金) 19:32:03.76 ID:q3nAXqxx0
(,,゚Д゚)「それは今までの話なんだろ。情報を聞きに来た奴の中で出し惜しみしたのはお前と俺が初めてなんだろうな」

( ^ω^)「魔王さんも出し惜しみされたのかお?」

(,,゚Д゚)「俺もあのマスターからはお前が聞いた事と同じ事しか伝えられてないからな。あの矛盾してる文を除いて」

(;^ω^)「だから何処が矛盾しているんだお?」

(,,゚Д゚)「よく読め。前半は設定の大まかな説明で後半は設定の出来ることを説明してるだろ」

(;^ω^)「おー」

未だよくわかっていないブーンにギコは更に呆れつつ、答えへ導くためのヒントを出す。

28: 2007/03/16(金) 19:32:37.90 ID:q3nAXqxx0
(,,゚Д゚)「お前はバーボンハウスで何の設定について聞いたんだ?」

( ^ω^)「『相対』『能力』『機能』の3つだお」

(,,゚Д゚)「それを踏まえつつ文の後半を良く読め」

>設定では会話を早くすることが出来るとか基本的なことから、

(,,゚Д゚)「ここは機能の設定の1つについて例を挙げているな」

( ^ω^)「そういえばこれは機能っぽいお」

(,,゚Д゚)「じゃあ次だ」

29: 2007/03/16(金) 19:33:16.39 ID:q3nAXqxx0
>それぞれの人生における目標のような大きなものまで決められているらしいよ

(,,゚Д゚)「これは何の設定に当て嵌まると思う?」

(;^ω^)「……? 何にも当て嵌まらないお」

(,,゚Д゚)「そうだ。これは『目的の設定』についてのことを説明してるんだからな」

( ^ω^)「『目的の設定』かお?」

(,,゚Д゚)「簡単に説明するとその者が送る人生に置いてやるべき目的を提示しているのが『目的の設定』だな。
     俺なら勇者を迎え撃つことだし、お前なら村の案内をすることだ」

手短に新たな設定の説明を済ます。
そこで不意に感じた疑問をブーンは投げ掛けた。

30: 2007/03/16(金) 19:34:56.93 ID:q3nAXqxx0
( ^ω^)「でも、魔王さんは直接ショボンさんに聞きに行った時に矛盾に気付かなかったのかお?」

(,,゚Д゚)「俺は設定についてのことは大まかに解っていた状態であそこのマスターに情報を求めた。だがお前は殆ど知らない状態で聞いた。
     そんな無知なお前に説明する為の文に思わぬ矛盾が出たんだ。俺にはあんな説明されなかったぞ」

(;^ω^)「無知でサーセンwwwwwww」

(,,゚Д゚)「『目的の設定』を知っているのにもかかわらず情報を隠したバーボンハウス……怪しいな。
     そういえば、そろそろお前は仕事の時間だろ。村に戻らなくて良いのか?」

( ゚ω゚)「アッー! あともう少しで始まっちゃうお!」

(,,゚Д゚)「村まで俺も一緒について行ってやる。お前1人じゃ数子振り回しても無事に帰れるかわからないだろ。
     それにちょっとバーボンハウスに行っておきたいからな」

( ^ω^)「魔王さんが一緒についてきてくれるなら助かるお。正直数子は重いから振り回すのはしんどいんだお」

31: 2007/03/16(金) 19:35:22.47 ID:q3nAXqxx0
そして彼らは村へと出発した。
既に東の空は闇は薄くなり、明るさが増してきている。
急がないとフィールド上でブーンは村人業を営み始めてしまうだろう。
タイムリミットが迫りつつある中、2人は魔物に出会いつつもひたすら村へと向かっていた。


魔物E「がおー」

(メ,,゚Д゚)「痛っ!!」

(;^ω^)「魔王なのに魔物に襲われてて良いのかお……」

(メ,,゚Д゚)「今はオフだからな」


……ひたすら村へと向かっていた。

32: 2007/03/16(金) 19:36:26.50 ID:q3nAXqxx0
これにて第10話投下終了です。
空気だけど頑張って完結させるんでよろしくです

86: 2007/03/17(土) 23:49:16.79 ID:FFf/sKpt0

ってことで第11話投下開始します。
11話は【村人編】と【魔王編】で視点を分けて書いたので、今日はとりあえず【村人編】を投下したいと思います。

87: 2007/03/17(土) 23:50:19.15 ID:FFf/sKpt0
行きは魔物に悪戦苦闘しながらも来た道程だった。
しかし帰りは力強い味方がいたからか、魔物はそれほどの障害にはならなかった。

魔物に襲われる。

村人は数子で、魔王は何やら良くわからないが凄い動きを見せて返り討ちにする。

しばらく歩く。

魔物に襲われる。

この流れの繰り返しであったが、それといった外傷もなく2人は無事にVIP村へ辿り着いたのであった。

88: 2007/03/17(土) 23:50:42.12 ID:FFf/sKpt0
【村人編】


生まれ故郷へ辿り着いたのと仕事が始まるのはほぼ同時であった。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」

村に入るなりいきなり自由を失ってしまったブーン。
そんな彼に対して魔王は

(,,゚Д゚)「じゃあな。仕事が終わったらバーボンハウスへ来いよ」

と、捨て台詞を残して何処かへと消えてしまった。
たぶん言葉で推測するにバーボンハウスへと真っ直ぐ向かったのであろう。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(いきなり仕事とかハードスケジュールにも程があるお……)

90: 2007/03/17(土) 23:51:11.22 ID:FFf/sKpt0
( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ´ω`)(……それにしても眠いお)

ここのところまともな睡眠を取らずに行動を起こしていた。
そのツケとして業務中に睡魔が襲ってきたのは当然のことであった。
しかし、仕事中の彼の身体は彼の物ではないのだ。
身体を休める自由など村人には無い。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(地味に村人Aって激務なんだお)

自分の仕事に対して些か不満を持ったブーン。
すると、彼の心の何処か深くに泣き声のような音が入り込んできた。

(  )(ウウッ……)

91: 2007/03/17(土) 23:51:44.19 ID:FFf/sKpt0
ふと耳に入ってきた、いや、心で聞き取った声の元へ視界を移すブーン。
その視界の先には

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(ウグッ……ヒック……)

顔を涙でグシャグシャにした(と言っても表面上は何ら変わらない)友人の姿があった。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(ドクオ!? 一体どうしたんだお?)

うまい具合に足が友人の近くまで彼を運んでくれた時、声を掛けてみた。
端から見たら普通の顔をした村人Bだが、幼い頃から一緒に行動を共にしていたブーンには心の中の表情が見えているのだ。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(どうして泣いて…… 間近から見たらこいつの泣き顔キメェwwwww)

93: 2007/03/17(土) 23:52:44.60 ID:FFf/sKpt0
('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(俺の家が……財産が……ふええぇぇぇぇん……)

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(それだけじゃよくわからないんだお。それに泣き顔キメェwwwww)

目の前でただ泣いている友人を見て状況把握が難しいと判断したブーン。
どうしようか悩んでいた瞬間、自分の全てが塗り替えられるような何とも言えない感覚が彼を包み込んだ。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ゚ω゚)(ふおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!)

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(ヒック…ヒック……)

94: 2007/03/17(土) 23:53:10.49 ID:FFf/sKpt0
何やらよくわからない感覚にブーンがエクスタシーを感じた後、再び彼はどうするか悩んでいた。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(;^ω^)(ハァ…ハァ… 今のは何なんだお? それよりもドクオもどうにかしないと……)

その刹那、閃く名案。

       |
   \  __  /
   _ (m) _ 
      |ミ|
    /  `´  \
     (^ω^)   <そういえば『ロード』があったんだお!
     ノヽノヽ
       くく

95: 2007/03/17(土) 23:53:48.17 ID:FFf/sKpt0
浮かび上がった名案を提示すべく意気揚々とブーンは友人に向かい語りかけた。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)(ドクオ! ロードしてやるから目を瞑れお)

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(ウウッ…ロード…村人…無理……ヒック…)

       |
   \  __  /
   _ (m) _ 
      |ミ|
    /  `´  \
     (^ω^;)   <すっかり忘れてたお!
     ノヽノヽ
       くく

96: 2007/03/17(土) 23:54:48.42 ID:FFf/sKpt0
三○    (^ω^ )お?

  三○  (^ω^ )おぉ~

     三○)゚ω゚)うべしっ!!

村人が心の中で叫んだ瞬間、不意にいきなり飛んできた謎の魔法が顔面に的中した。
その魔法は村人に対する攻撃という役目を終えた後、跡形もなく消えていった。


(#)^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(#);^ω^)(うぇっ!? 今の唐突な攻撃は何なんだお!? ……とりあえずもう忘れないようにセーブしておくかお)

そして彼は目を瞑ってコマンドを出し、カーソルを動かす。
セーブの場所までカーソルを動かした時に彼は気付いた。
コマンド内に確かな違和感があったのだ。

( -ω-)「ここは VIPの村ですお」
(;-ω-)(お? これって……もしかして……)

セーブを終えて元の世界に戻った彼はもう一度友人に提案してみる。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)(ドクオ! やっぱりロードするから目を瞑れお)

97: 2007/03/17(土) 23:55:35.70 ID:FFf/sKpt0
('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(だから…ロード……ヒック…無理……)

即座に却下する友人。
それでもブーンは引き下がることをしなかった。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)(僕には見えたんだお! コマンドの中に『ロード』の文字があったのが! だから目を瞑ってくれお)

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(え……?)

確かに彼は言った。『ロード』が見えたと。
悪ふざけも多く嘘も少なくないブーンではあったが、その瞳は嘘をついているような目ではなかった。
なので、とりあえずドクオは言われた通りにしてみることにした。

98: 2007/03/17(土) 23:57:17.65 ID:FFf/sKpt0
(-A-)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(-A-)(……)

無言で目を瞑った友人を見てブーンもまた目を瞑った。
そして迷うことなくカーソルを『ロード』まで動かす。


【NOW LOADING】


耳の奥から微かに機械音が聞こえたかと思うと、昨日見たばかりの異国語が浮かんできた。
ロードすることに成功したのだ。

99: 2007/03/17(土) 23:58:27.96 ID:FFf/sKpt0
( -ω-)「ここは VIPの村ですお」
( -ω-)(やっぱりできたお。でも何で……?)

疑問に心を奪われている間にも彼の頭にはドクオの経験が頭に流れ込んでくる。
ドクオの性格は几帳面なのか、しっかりと彼が泣いている要因もセーブされていた。

業務終了時間が来ても自由が戻らなかったこと。

ブーンの家を荒らした勇者がまた来たこと。

今度はドクオの家が被害にあったこと。

ポール、トム、吉田もブーンの友人のように破壊されたこと。

ブーン用に購入したが結局自分の物になり、いつか使おうとしていたオOホまで奪われていったこと。

前回と同じく置き手紙が置いてあったこと。

100: 2007/03/17(土) 23:59:09.82 ID:FFf/sKpt0
しばらくして止め処なく流れ込んできた情報が遂に途切れた。
全ての情報をロードしたのだ。
そして彼の中には無法者の勇者モララーに対する怒りが溢れかえっていた。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
(#^ω^)(またあいつかお! ドクオ、仇は取ってやるお。僕には頼もしい仲間もいるから待っていてくれお)

そう友人に言うと、タイミングを計ったかのように彼の足は何処かへと持ち主のブーンを運んでいってしまった。
不本意ながらも設定に逆らえるわけではないので、勝手に動く足にその身を任す。
すると後ろから微かな声が心に響いてきた。

('A`)「武器や防具は 装備しないと 意味がないよ」
(;A;)(あり…がとう……ヒック…)

101: 2007/03/17(土) 23:59:45.72 ID:FFf/sKpt0
友人の想いを受け、勇者への復讐心を更に再確認したブーン。
しかし彼の今やるべき事は業務をこなしつつ夜を待つことのみである。

( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」
( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」

(;^ω^)(この夜を待つシーンはどう頑張ってもワンパターンになるからいつも困るお)

心の声は時の流れを変えることはない。
どう足掻いても彼は待つことしかできないのであった。

103: 2007/03/18(日) 00:00:49.26 ID:phsAHsSq0
これにて第11話【村人編】投下終了です。
見てる人はいないかもしれないけど、一応【魔王編】も明日投下予定です。

143: 2007/03/18(日) 22:27:53.55 ID:phsAHsSq0
そいつは突然やってきた。
そして突然泣き、突然笑い、突然怒り、突然戸惑った。
だからそいつの親を間接的に頃してしまったお詫びの意味も込めて力を貸してやることにした。
否、それは自分の為だったのかもしれない。

村へ向かう道中に手下であるはずの魔物に何故か襲われ続けた。
もしかしたら人望がないのかもしれない。
ちょっと切ない気分に浸り掛けた時、視界の隅の方に発展はまだ大したことのなさそうな村が映った。
VIP村に辿り着いたのだ。

144: 2007/03/18(日) 22:28:20.00 ID:phsAHsSq0
【魔王編】


( ^ω^)「ここは VIPの村ですお」

村に着いた途端に突然決められたセリフを口にするブーン。
ロードした時点で村人の仕事は把握していたが、やはりそれは見ていて退屈極まりない物であった。

(,,゚Д゚)「じゃあな。仕事が終わったらバーボンハウスへ来いよ」

村人の仕事など見ていても意味がない。
そう判断したギコは早速VIP村に来た第一の目的を果たす為、バーボンハウスへと向かうことにした。
昨夜見つけた矛盾点について言及するつもりだったのだ。

146: 2007/03/18(日) 22:29:01.34 ID:phsAHsSq0
思っていた以上に早くバーボンハウスへと辿り着いた。
基本的にシンプルな村の構造な上に一度は訪れたことがある場所なのだ。
予想以上に早く着くのは当然なことなのかもしれない。
木造作りの扉に手を掛け、少し力を込めて前に押す。
次第に見えてくる店内には例のしょぼくれた顔があった。

(´・ω・`)「やぁ、ようこそ、『バーボンハウス』へ」

設定についての情報を出し惜しみした男、ショボンだ。
何故出し惜しみしたのかはわからない。だが、確実にこの男は何か秘密を持っていた。

147: 2007/03/18(日) 22:29:35.39 ID:phsAHsSq0
サービスのテキーラを差し出されると、一口だけ口に含み喉を潤した。
そして、何の前振りもなく核心に触れる。

(,,゚Д゚)「設定について知っていること、今度は出し惜しみせずに全部教えてくれ」

(´・ω・`)「……」

突然の情報を求める声を受けても、マスターは顔色1つ変えずにただ客を見つめていた。
その瞳は何も語ることは、ない。

しばらくの間、沈黙が続いた。

148: 2007/03/18(日) 22:30:09.49 ID:phsAHsSq0
(´・ω・`)「目を瞑ってくれないか」

沈黙を破ったのはマスターの声であった。
しかし言葉の真意を汲み取れずに、思わず魔王は聞き返してしまう。

(,,゚Д゚)「何? ……コマンドでも出せばいいのか?」

そんな問い掛けにもやはりマスターは顔色を変えずに、その口から言葉を紡ぎ出すのみだ。

(´・ω・`)「良いから」

149: 2007/03/18(日) 22:30:59.97 ID:phsAHsSq0
(,,-Д-)「……わかった」

正直腑に落ちなかったが、そう言って素直に瞼を下ろす。
目を瞑る事によって出来る彼の世界にうっすらと浮かび上がってきた物は完全に予想外の物であった。

(;,,-Д-)「なっ……!?」

思わず驚嘆の声を上げる。
彼が見たのは想定の範囲外の出来事。


【NOW LOADING】


ロード中の言葉であった。
しかし、自分はロードをしていない。ならば誰が?
考えるのと答えが出るのは同時だった。

マスターしかいない。

150: 2007/03/18(日) 22:31:25.42 ID:phsAHsSq0
だが、

(;,,-Д-)「なんでロードが出来る? ロードは特別な設定の奴しかできないはずじゃ……」

彼はとっさにその疑問を口に出した。
ロードは勇者や魔王などの特別な者達のみ可能な芸当であって、一抹のバーのマスターに出来る代物ではないはずだった。

(´-ω-`)「ロードし終わったら話すよ」

そしてしばらくした後、消える異国語。

(´・ω・`)「やはり君は矛盾に気付いてくれたんだね」

元の世界に戻ってからの第一声は意外な言葉であった。

151: 2007/03/18(日) 22:33:01.77 ID:phsAHsSq0
(,,゚Д゚)「気付いてくれたってどういう事だ?」

そんな疑問を彼が持つのは至極当然なことである。
しかしマスターは話の筋を変える。

(´・ω・`)「とりあえず僕が何故ロードできるのかを話そうか」

客の疑問に答える気はないのだろうか。
思わずギコが非難の声を上げそうになったが、気になっていたことでもあったので文句1つ言わずに聞く体制を取った。

(,,゚Д゚)「頼む。ロードは限られた奴らしかできないんじゃないのか?」

その疑問に対し当然のように答えらえた言葉が更にギコを混乱させることになる。

(´・ω・`)「じゃあ、僕がその限られた奴らだったらロードできてもおかしくはないよね」

152: 2007/03/18(日) 22:33:34.39 ID:phsAHsSq0
まさか。この男はただのバーのマスターだ。
情報提供者という少し変わった設定だがそれほど特別な設定なわけでもない。
なのに目の前のマスターは限られた人種だと主張する。そして実際にロードもやってのけた。
一体何故?

ギコの脳内を様々な疑問が駆けめぐる。
そしてどんなに考えたところで、彼の考えはその疑問の答えへと導かれることはなかった。

(,,゚Д゚)「お前が特別な設定を持った奴になんか見えないんだが」

(´・ω・`)「じゃあもうハッキリと言うね。僕は君が探し求めている『設定』本体の所持者だ」

(,,゚Д゚)「え……?」

唐突に発せられるまさかの発言に思考が一瞬停止する。

153: 2007/03/18(日) 22:34:04.35 ID:phsAHsSq0
自分の探していた、この世界の唯一無二の秩序。
『設定』がこんなそれほど栄えていない村の、それほど大きくないバーのマスターが所有している。
そんなこと今まで一度も想像したことがなかった。いや、想像なんてできるはずもなかった。

(,,゚Д゚)「なんでお前が『設定』本体を持っているんだ?」

(´・ω・`)「きみは『ぷろぐらまぁ』という言葉を知っているかい?」

この男はさっきからなかなか疑問に答えてくれない。
普段ならここらで苛立ちを覚え始めるギコであった。
だがショボンの話を聞く方が大切だと自分に言い聞かして、ストレスを黙って溜め込むことにした。

(,,゚Д゚)「そんな言葉初めて聞いたぞ」

(´・ω・`)「だろうね。『ぷろぐらまぁ』っていうのは『設定』を初めに作った人物を指す言葉らしいんだ」

154: 2007/03/18(日) 22:35:47.00 ID:phsAHsSq0
そして言葉は続く。

(´・ω・`)「でね、僕のずっと遠いご先祖様がその『ぷろぐらまぁ』だったらしくて『設定』が代々受け継がれてきたんだよね」

(,,゚Д゚)「そんなご都合主義な設定があったのか…… でも、何故そんな情報を最初に隠していたくせに今は普通に話しているんだ?」

(´・ω・`)「迷っていたのかもしれないね。僕が設定を受け継いでからは特にイベントの数が増えてしまった事に。それを自分のせいと認めるのが怖かったのかもしれない。
      しばらく考える時間が欲しかったんだ。それで時間稼ぎの為にブーンを君の元へ向かわせた。矛盾をセーブさせてね。
      矛盾に気付いた君のデータを確認の為ロードしておきたかったんだよ。で、君をロードして僕のせいでブーンの大切な人も君の大切な人も奪ってしまったのがわかった。それで話すことに決めたんだ」

(,,゚Д゚)「俺の話は良い…… しかもセリフが長い。それにまだ少しお前が設定の所持者なんて信じ切れないな。証拠を見せて欲しい」

話を聞いた直後、一瞬ギコの顔が歪む。何か悲しい物事を思い出したように。
だが正直これ以上伏線を出されても回収するのが面倒なのでスルーすることにする。

155: 2007/03/18(日) 22:36:46.40 ID:phsAHsSq0
(´・ω・`)「証拠か。そうだね、じゃあブーンの設定を少しいじってみようか。
      もう彼はただの村人にしては良くも悪くも活躍しすぎてるからね」

ショボンは証拠を見せるべく提案をした。
その提案はギコを少なからず驚かせた。

(;,,゚Д゚)「確かに証拠を見せろとは言ったが…… そんな適当なノリで設定を変えても良いのか?」

(´・ω・`)「まぁ僕が所有者なワケだし別に良いと思うよ」

(;,,゚Д゚)「……」

この時ギコは何故この男に『設定』の所有権が移ってからイベントの数が増えたのかがわかった気がした。

156: 2007/03/18(日) 22:37:35.97 ID:phsAHsSq0
(´・ω・`)「じゃあちょっとの間待っててね」

そう言いつつショボンは目を閉じた。
そして待つこと数分、閉じられた瞼を持ち上げて再び口を開く。

(´・ω・`)「やぁ、待たせたね。とりあえずブーンにはロードできるように設定を変えた。戻してほしかったら……特に考えてないや」

どうやらブーンの設定を変え終えたらしい。
初めて目の当たりにした設定の変更は想像以上にあまりにも呆気なかった。

(;,,゚Д゚)「もう変えたのか? というか『設定』本体を見ていないんだが……」

(´・ω・`)「残念だけど君の予想とは違って本体は物質じゃないんだよ。そう、いつまでも『設定』は生き続けてる。僕の胸の中で!」

ギコの質問に対し、またもや何やら良くわからない返事が返ってきた。
先程から何とか苛立ちを抑えていたが、ここまでふざけられればさすがの魔王も我慢の限界。

157: 2007/03/18(日) 22:38:03.24 ID:phsAHsSq0
(#,,゚Д゚)「そろそろふざけるな!」

いきなり切れだすギコ。
かなりカルシウムが不足しているのかもしれない。
そして何やら右手に力を込め始める。
その右手の周りに何やら靄のような物が発生したかと思った刹那、激しく発光しだす。

(#,,゚Д゚)「くらえ!」

右手から発せられた光がショボンへと飛んでいく。
ショボンは覚悟を決めたのか静かに目を瞑る。
否、覚悟を決めたのではない。抗ったのだ。

(;,,゚Д゚)「何?」

確実に当たった。
そう確信した瞬間、彼の放った魔法はショボンを避けて器用に扉にできている隙間を潜り抜け、何処かへと飛んでいってしまった。

158: 2007/03/18(日) 22:38:35.87 ID:phsAHsSq0
(´・ω・`)「さすが魔王。凄いことするね。あんなのが当たったら大変だから魔法の設定を変えてブーンに当たるようにしといたよ」

さらっと酷いことを言ってのけたショボン。
しかし、今のやり取りで完全に魔王は怒りを沈めてしまった。

(,,゚Д゚)「そんなことまでできるのか…… 『設定』の所有者ってだけで凄いんだな」

(´・ω・`)「やっと納得してくれたみたいだね。じゃあブーンの仕事が終わるまで待っていようか」

ロードしたおかげでちゃんとギコの都合を理解しているようである。

(,,゚Д゚)「あぁ、ブーンにも教えといてやりたいからな」

そして魔王は村人を待つことにした。

160: 2007/03/18(日) 22:40:45.55 ID:phsAHsSq0
マスターは普通の業務に戻る。
すっかり忘れていたが、ギコ以外にも客はいるのだ。
退屈していたギコは暇つぶしに爪に溜まった垢などを掃除して綺麗にしていたりした。

(´・ω・`)「そうだ、ナイス提案があるんだけど……」

そんな地味な行動を見かねたのかショボンがギコの元へと戻ってきた。
何やらギコに耳打ちをしている。

(;,,゚Д゚)「そんなことして良いのか?」

(´・ω・`)「だってその方が君達も色々と都合が良いでしょ」

どうやらギコは戸惑いを隠せないようである。
そんなとんでも発言をしたらしいショボンの方は全く表情を変えない。
2人の性格の違いが浮き彫りになった1日であった。

そして今のところギコに課せられた仕事は、ただ夜を待つのみである。

(;,,゚Д゚)「暇だ……」

1人で時間を潰し続けるギコであった。

161: 2007/03/18(日) 22:41:39.04 ID:phsAHsSq0
第11話【魔王編】はこれで終了です。
次回の投下予定は今のところ未定っていう……

167: 2007/03/18(日) 23:04:31.77 ID:sYNsQGZyO

引用: ( ^ω^)は村人Aのようです