1: 2014/10/09(木) 19:47:01 ID:iPqDudKE
男の子 「わからないのに泣いてるの?」

少女 「……あれ、そも私今泣いてた?」

男の子 「目赤いし、絶対泣いてた!」

少女 「そっか、泣いてたのかぁ」

男の子 「気づかなかったんだ」

少女 「気づかなかった」

男の子 「……気付かず泣いちゃうことなんてあるんだ」

少女 「あるんだねー」

2: 2014/10/09(木) 19:49:31 ID:iPqDudKE
少女 「……わ、ちっさいね、君」

少女 「なんというか……、女の子みたいで可愛い」

男の子 「ちびじゃないし!」

少女 「小学生ぐらい?」

男の子 「そうだよ、これからのびるから!」

少女 「あはは、そんなムキにならなくても」

男の子 「……ちびじゃないもん」

少女 「ごめんごめん」

少女 (……なんでだろ、話しやすい)

男の子 (誰なんだろ、このお姉さん)

3: 2014/10/09(木) 19:58:30 ID:iPqDudKE
少女 「でも、君みたいな子がこんな夜中に公園にいていいの?」

男の子 「簡単に学校を休む根性を叩き直してこいって」

男の子 「親に追い出された」

少女 「……へ、へぇ」

男の子 「……お姉さんだって、僕とそんなに変わらないように見えるよ?」

少女 「変わるから、頭二つ三つ分ぐらいは君より大きいから」

男の子 「でもお母さんや先生よりちっさい」

少女 「そりゃあまあ、君と同じでこれから成長するから当然だよ」

男の子 「僕と同じ……、小学生には見えないよ?」

少女 「中学生だからこんなものだよ」

5: 2014/10/11(土) 16:03:19 ID:wBIwfLgY
男の子 「公園、誰もいないね」

少女 「都会の方の夜って、いろいろ危ないらしいよ」

男の子 「薬とか……全部ひっくるめて非行、だっけ」

少女 「難しい言葉知ってるねー、どこで覚えたの?」

男の子 「馬鹿にしてー、学校で習う」

少女 「耳にタコができるぐらい聞かされるって?」

男の子 「……お姉さんも知ってるの?」

少女 「あれだけ聞かされるとむしろしてみたくなる」

男の子 「ひねくれ者だー」

6: 2014/10/11(土) 16:06:35 ID:wBIwfLgY
少女 「寒くない?」

男の子 「もう帰ろうかな、頭も冷えたし」

少女 「帰れるんだ」

男の子 「反省してこい、だから」

少女 「反省したんだ」

男の子 「多分」

7: 2014/10/12(日) 22:43:44 ID:PmdyCuF6
少女 「多分?」

男の子 「寒くてなんでもよくなってきた」

少女 「温まりたいんだ」

男の子 「うん」

8: 2014/10/12(日) 22:44:57 ID:PmdyCuF6
少女 「それにしてもさ、君」

男の子 「うん……?」

少女 「頭冷やすなら玄関前でもいいでしょーに」

少女 「なんでまた、公園まで来たの?」

男の子 「ん……、家から近いし」

少女 「近くって言っても夜だよ? 危ないったらない」

男の子 「……ずっと立ってるの疲れるし」

少女 「地面に座ればいいじゃん」

男の子 「なんか嫌」

少女 「綺麗好き?」

男の子 「そういうわけじゃないと思うけど」

男の子 「なんか嫌だった」

少女 「なんか嫌、ねー」

9: 2014/10/12(日) 22:46:43 ID:PmdyCuF6
の子 「……公園に行ったことバレたら、怒られるかな」

少女 「怒られたらどうする?」

男の子 「どうするって……」

男の子 「……」

男の子 「帰りたくなくなってきた」

少女 「……もうちょっと一緒にいる?」

男の子 「それも……うーん」

少女 「寧ろ一緒に居ようよ、寒いし」

男の子 「……いてほしい?」

少女 「ん、もうちょっとだけ……」

10: 2014/10/12(日) 22:54:31 ID:PmdyCuF6
少女 「しかし今日は本当に冷えるね、秋って感じ」

男の子 「そうだ、お姉さんは帰らないの?」

少少女 「私はまだ帰れないんだよね、悲しいかな」 フフン

男の子 「言ってないで帰ればいいのに」

少女 「今帰ったらただの深夜徘徊だって」

男の子 「それじゃダメなの?」

少女 「家出のほうがいい響きだと思わない?」

男の子 「どっちでもいい」

11: 2014/10/12(日) 22:58:42 ID:PmdyCuF6
少女 「ふふ、私悪い子だから襲っちゃうぞー!」 ガオー

男の子 「……別に怖くなんか」

少女 「隙あり!」 ギュー

男の子 「!!」

少女 「こうすると温かい……と思うんだけど、どうだろ?」

男の子 「……ないよりマシ、だと思う」

少女 「素肌同士ならもっと暖かいかもだよ?」

男の子 「風邪引いちゃう」

少女 「ま、そこのベンチでまったりしようよ」

男の子 「……いいけど」

少女 「ありがと」

12: 2014/10/12(日) 23:02:08 ID:PmdyCuF6
少女 「私が言うのもなんだけどさ」

少女 「良いの? 知らないお姉さんにくっついて」

男の子 「……先にくっついてきたのそっちだし」

少女 「振りほどいてもいいし叫んでもいいよ? 別に」

男の子 「……ほんとに?」

少女 「……やめてほしいなら遠慮なく」

男の子 「……このままでいい」

少女 「いいんだ?」

男の子 「寒さ凌げるから」

13: 2014/10/12(日) 23:03:34 ID:PmdyCuF6

男の子 「あ……、お姉さん」

少女 「んー?」

男の子 「その傷……」

少女 「あーこれ? ちょっと切っちゃってね」

男の子 「手首のあたりって、切れたらたくさん血が出るって聞いたよ?」

少女 「実際大変だったかなー」

男の子 「お姉さんのドジ」

14: 2014/10/12(日) 23:05:50 ID:PmdyCuF6
少女 「……君も気を付けないとね?」

男の子 「僕そんなドジ踏まないし」

少女 「頼りなさそうだし、踏みそうだよ?」

男の子 「……どうやったら、頼れる人に見えるのさ」

少女 「私が聞きたい」

15: 2014/10/13(月) 08:50:50 ID:bNAS7nx6
少女 「思うんだけどさ」

男の子 「何を?」

少女 「もし君が頼れそうな雰囲気なら」

少女 「多分、私は君に話しかけなかったと思うんだよね」

男の子 「こうやって捕まえたりもしなかった?」

少女 「しなかったね」

男の子 「……頼れないほうがいいなんて、わかんないや」

少女 「……変わっちゃうんだろうな、君も」

男の子 「うん変わりたい、頼れない人は何となくいやだ」

少女 「……そっか」

16: 2014/10/13(月) 08:52:32 ID:bNAS7nx6
少女 「今頃私を探してるのかなぁ、お母さんたち」

男の子 「見つかったら怒られるよ?」

少女 「怒られる……のかな」

男の子 「怒られるよ」

少女 「……んー」

17: 2014/10/13(月) 09:04:11 ID:bNAS7nx6
男の子 「お姉さんって、ふりょー?」

少女 「そうなるかな、家出だし」

男の子 「でもお姉さん、ふりょーっぽくない」

少女 「髪染めて、派手に生きてるのだけが不良ってわけじゃないんだよね」

男の子 「あ、髪の毛黒色だ」

少女 「染めるとはげるんだって、ほんとかどうか知らないけど」

男の子 「へー」

18: 2014/10/13(月) 09:06:17 ID:bNAS7nx6
少女 「ちゃんと手入れしたら、黒髪だっていいと思うんだけどなー」

男の子 「……手入れ?」

少女 「お母さんだってしてるでしょ?」

男の子 「……どうでもいいし」

少女 「そっかー、君みたいな子はそんなことに興味持たないか」

少女 「まあでも、もうちょっと大きくなったら考えてもいいかもだよ?」

男の子 「?」

19: 2014/10/13(月) 09:07:19 ID:bNAS7nx6

少女 「……いい匂いするでしょ、髪」

男の子 「……ほんとだ、家出してるのに」

少女 「家出したの今日だし、する前にちゃんとお風呂入ってきたからね」

男の子 「……綺麗好き?」

少女 「癖だよ、ただの」

20: 2014/10/13(月) 09:21:42 ID:bNAS7nx6
少女 「……私くっついてるけど、大丈夫?」

男の子 「何が?」

少女 「いろいろ」

男の子 「……もうちょっと力緩めてよ、痛い」

少女 「あ、ごめん」

21: 2014/10/13(月) 09:23:05 ID:bNAS7nx6
男の子 「中学生なんだよね、お姉さんって」

少女 「そだよ」

男の子 「……大変?」

少女 「……それはもう」

少女 「クラスメイトは増えるし、勉強は難しくなるし」

少女 「進路も選ばないといけないしで」

少女 「小学生のようにはいかないね、あれもこれも」

男の子 「……大変なんだ」

少女 「うん」

22: 2014/10/13(月) 09:26:17 ID:bNAS7nx6
少女 「あーあ、こんなこと話したら余計帰るのが嫌になったうp」

男の子 「家出だし、帰らなくてもいいんじゃ?」

少女 「お金そんな持ってないし」

男の子 「……いくらぐらい?」

少女 「手持ちは一万円ぐらい」

男の子 「……いっぱい持ってる」

少女 「そう見えるかー」 クスッ

男の子 「何で笑うのさ」 ムッ

少女 「たったの一万円じゃ諸々寒い生活しかできないんだよね、実際」

男の子 「……そうなの?」

少女 「親にも聞いてみなよ」

23: 2014/10/13(月) 09:32:00 ID:bNAS7nx6
少女 「バイトするにも中学生じゃあね……」

少女 「……まあ、ないこともないんだろうけどさ」

男の子 「あるならそれでいいじゃん」

少女 「……こんなバイトしかないからやだ」

男の子 「こんなってどんな……」

チュッ

25: 2014/10/13(月) 19:13:35 ID:bNAS7nx6
男の子 「……お、お姉さん?」 ドキッ

少女 「へへっ、可愛いからつい……」

男の子 「……これ、バイトになるんだ」

少女 「しかも結構もらえるみたいだよ?」

男の子「……いろんなバイトがあるんだ」

少女 「そ、だから選びたいんだよ」

男の子 「……何でもいいなんて言ってごめん」

少女 「どうして君が謝るうp、うp」

男の子 「……お、お姉さん?」

26: 2014/10/13(月) 19:14:33 ID:bNAS7nx6
少女 「あ、あれ……うp」

男の子 「……しゃっくり?」

少女 「っぽいねうp、うp!」

男の子 「息止めたら?」

少女 「あっうp! 」

スゥー……

少女 「……」

男の子 「……」

27: 2014/10/13(月) 19:16:17 ID:bNAS7nx6
少女 「はぁーー」

男の子 「……大丈夫?」

少女 「……ん、止まったみたい」

男の子 「そっか……」

少女 「しゃっくりって突然しちゃうから嫌だよね」

男の子 「でもしゃっくりって、ヒックじゃないの?」

少女 「人によるんだよきっと」

28: 2014/10/13(月) 19:23:51 ID:bNAS7nx6
少女 「……はぁ、もうやだよ本当」

男の子 「急に何?」

少女 「いやぁほんとね、考えることがたくさんでたくさんで……」

少女 「君とこうしてるほうが楽しいのにさ……」 スリスリ

男の子 「やめてよ、くすぐったいー」

少女 「うりうりー」

男の子 「あはははっ、 や、やめ、お返しに!」

少女 「あははははっ、脇腹は反則だよ!」

29: 2014/10/13(月) 19:26:17 ID:bNAS7nx6
少女 「あはは……ふぅ」

男の子 「……あれ、やめるんだ」

少女 「ん……まあね」

少女 「もうさ、このまま二人でどこかへ行っちゃう?」

男の子 「僕お姉さんよりお金ない」

少女 「私のおごりで」

男の子 「……寒い生活しかできないんだよね?」

少女 「ん……、君がいるならあんなバイトも悪くは」

男の子 「僕行かない」

少女 「きっぱり!?」

30: 2014/10/13(月) 19:27:58 ID:bNAS7nx6
少女 「なら、君は家に帰るんだ」

男の子 「まあ……、外寒いし」

少女 「頭冷やしてこいって、追い出されたのに?」

男の子 「いつものことだし」

少女 「学校に行かないぐらいで追い出されるんだ」

男の子 「……ぐらい、なのかな」

少女 「……どうなんだろ」

31: 2014/10/13(月) 19:29:56 ID:bNAS7nx6
男の子 「……お姉さんはどうなの?」

少女 「何が?」

男の子 「学校休んだりしたら……、家からたたきだされる?」

少女 「ないんだなこれが」

男の子 「……不公平」 ムッ

少女 「……だから、いくらでも休めるんだよね」

少女 「甘えちゃうんだよね……」

男の子 「……甘えたらダメなの?」

少女 「時と場合による……かな」

32: 2014/10/13(月) 19:39:56 ID:bNAS7nx6
少女 「……今日は久しぶりにたくさん喋ってる気がするなぁ」

男の子 「……嘘だぁ」

少女 「ほんとだってば、だって私嫌われ者だし」

男の子 「嘘っぽい、全然そう見えないんだもん」

少女 「……ほんと?」

男の子 「うん、お姉さんってすっごく面白いし」

男の子 「みんなから好かれてそう」

少女 「面白い、面白いか……」

少女 「……多分それはさ、君と話してるからだよ」

男の子 「ぼ、僕だから……?」

少女 「そ、今日初めて会った君とだからだよ」

33: 2014/10/13(月) 19:48:13 ID:bNAS7nx6
少女 「……居たと言えば居たんだけどね、友達」

男の子 「やっぱり」

少女 「昔の話だよ……、裏切られたんだけどね」

男の子 「う、裏切られた?」

少女 「……君も気をつけなよ」

男の子 「そう言われても……」

男の子 「裏切られた……」

少女 「……」

34: 2014/10/13(月) 19:58:10 ID:bNAS7nx6
男の子 「……酷い人もいるんだ」

少女 「ほんとにね、お陰で私はどれだけ……」

男の子 「でも、僕は絶対そんなことしない」

少女 「そっか、友達は大切にね」

男の子 「……お姉さんだって僕の」

少女 「……」 ナデナデ

男の子 「友……って何するのさ!」

少女 「友達のこと、ちゃんと考えてあげるんだよ?」

男の子 「……」

少女 「頼むから、ね?」 ニコッ

男の子 「……う、うん」

35: 2014/10/13(月) 20:44:25 ID:bNAS7nx6
少女 「……さ、そろそろ帰りなよ」ポン

男の子 「……一人だと寒いんじゃ?」

少女 「かもね」

男の子 「……もう少しだけ」

少女 「気遣わないで、大丈夫だから」 ニコッ

男の子 「……」

少女 「……」 ニコッ

36: 2014/10/13(月) 20:45:32 ID:bNAS7nx6
―――――

男の子 「じゃーね、お姉さん」

少女 「ん、君は真面目に生きるんだぞー」 フリフリ

男の子 「……」

タッタッタ

少女 「……」

37: 2014/10/13(月) 20:46:56 ID:bNAS7nx6
少女 「……」 ウルウル

少女 「……こんなところで何やってるんだろう、私」

少女 「あー、寒い寒い」

少女 「……」

少女 「……どこで間違えたんだっけ、本当に」

38: 2014/10/13(月) 20:47:55 ID:bNAS7nx6
-男の子の家・玄関前-

男の子 「……」

ピンポーン

スタスタ、ガチャ

母 「……反省したの?」

男の子 「うん」

母 「ちゃんと学校行く?」

男の子 「うん」

母 「……さっさと上がって」

男の子 「……」 スタスタ

39: 2014/10/13(月) 20:48:42 ID:bNAS7nx6
男の子 「……お母さん」

母 「なに?」

男の子 「どうすれば、頼れる人になれるのかな?」

母 「お金を稼げるようになれば、そういう人になるんじゃない?」

母 「そのためにちゃんと学校へ行って勉強するの、わかった?」

男の子 「……」 コクリ

40: 2014/10/13(月) 20:49:33 ID:bNAS7nx6
母 「でもどうしたの急に」

男の子 「……」

男の子 (公園にいたことは……黙っとこ)

母 「……恋でもしたの?」

男の子 「……わかんないけど、うーん、どうなんだろ」

母 「まあ頑張りなさいな、悪目立ちしない程度にね」

男の子 「悪目立ち?」

41: 2014/10/13(月) 20:52:39 ID:bNAS7nx6
母 「例えば……そうね」

母 「いつも遅刻して中学校に登校する女の子みたいになったらダメ」

男の子 「……中学、女の子」

母 「学校はもうとっくに始まってるはずの時間にね」

母 「よく一人で制服着て通学路を歩いてるのよ、その子」

母 「ほんと目立つったらないわ」

母 「あれは不良だわ、あんた以上のサボり魔よ」

男の子 「…………」

母 「ほんとダメよあんなのになったら、恥ずかしいわ」

男の子 「……お姉さんを悪く言うな」

母 「……え?」

42: 2014/10/13(月) 20:53:58 ID:bNAS7nx6

男の子 「お姉さんは髪黒いし、派手な格好をしてないよ?」

母 「確かにそうだったけど、態度が不良そのものじゃない」

男の子 「笑ってると思ったら急に悲しそうな顔したりして、それがちょっぴり面白いんだよ」

母 「……まさか、あんた」

男の子 「うん、お姉さんはいろいろ知ってて、話してて楽しい」

男の子 「そんな僕の友達だから、悪く言わないで」

43: 2014/10/13(月) 21:02:45 ID:bNAS7nx6
母 「と、友達って……」

母 「……あんた、あんな不良と関わったの!?」

男の子 「いけないこと?」

母 「……もう一度頭を冷やしてらっしゃい!」

男の子 「どうしてダメなのさ!」

母 「不良なんかと関わったら不良が移るわ!」

男の子 「お姉さんはウイルスじゃない!」

母 「いいえウイルスよ!」

44: 2014/10/13(月) 21:03:39 ID:bNAS7nx6
少女 「……寒いなぁ」

少女 「ほんと寒い」

少女 「……」 ポロポロ

少女 「……考えるのも疲れた」

「……お姉さん、また泣いてる」

少女 「……泣きたくもなるよぅ」

「……どうして泣いてるの?」

少女 「わかんないよ、ごちゃごちゃしてわかんないよ!」

「……」

ギュゥ

45: 2014/10/13(月) 21:05:23 ID:bNAS7nx6
少女 「……な、何してるの」

男の子 「ぎゅーってしたら、暖かいよ」

少女 「……なんでまた来たの」

男の子 「また頭を冷やせだって」

少女 「……反省してないのバレたんだ」 クスッ

男の子 「違うよ」

少女 「じゃあなんで……」

少女 「……あ、わかった、君も非行がしたくて」

男の子 「お姉さんのことを友達って言ったらこうなった」

少女 「……!」

46: 2014/10/13(月) 21:53:28 ID:bNAS7nx6
少女 「……ちっさいくせに」 クスッ

男の子 「ちっさい言うな!」 ムッ

少女 「あはは……」 グスッ

男の子 「……」

少女 「誰かから友達だって言われたの、初めてでさ……」

男の子 「……いつもは言う側なんだ」

少女 「ん、今の君みたいな感じでね、友達だと思い込んでね」

男の子 「……」

47: 2014/10/13(月) 21:54:13 ID:bNAS7nx6
少女 「……私はやめときなよ」

男の子 「……迷惑?」

少女 「嬉しさ半分迷惑半分」

男の子 「……中途半端」

少女 「自分でもそう思う」

48: 2014/10/13(月) 21:55:11 ID:bNAS7nx6
少女 「……私を友達って言っちゃったのは、不味かったかもね」

男の子 「友達を友達って言って、何が悪いのさ」

少女 「君弱そうだし、そんなこと外で言ってたらすぐ潰れちゃうよ」

男の子 「弱くなんてないし」

少女 「……暴言吐かれても、苛められても」

少女 「潰れない自信はある? 私を売らない自信はある?」

男の子 「……努力する」

少女 「ほんと頼りないなぁ」 ハァ

男の子 「……うぅ」

49: 2014/10/13(月) 21:56:02 ID:bNAS7nx6
少女 「ま……、だから接しやすいんだけど」 ギュゥゥ

男の子 「い、痛いってば、お姉さん」

少女 「……」 グスッ

男の子 「……今度はどうして泣いてるの?」

少女 「いやほんと、なんでだろ……」

end

51: 2014/10/13(月) 22:19:08 ID:nYaMBSLY

少女可愛い
出来れば続き書いてほしいです。

引用: 男の子 「お姉さんどうして泣いてるの?」 少女 「どうしてかなぁ」