144: 2012/06/17(日) 12:07:33.78 ID:Ua9QDzeC0

徐倫「あたしがプリキュアァ~?」キャンディ「クル!」【前編】

 ヒュウウウ…
 ザッ


??「やはり……既にバッドエナジーの気配は消えているようですね」

??「これで二度目だよ」

??「ええ。突然現れて、私たちが駆けつけないうちに消えてしまう……」

??「はうぅ、何か悪いことが起きてるのかなぁぁ~」

??「だよねー。最近オオカミさん来てくれないし」

??「あっ、オニさんもだよ」

??「どうしたんだろー」

??「風邪でも引いたのかなぁ」

??「敵の登場心待ちにしてどないすんねーん」

??「みゆきさん、あかねさん、やよいさん、なお」

四人「!」
ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン
145: 2012/06/17(日) 12:10:19.50 ID:Ua9QDzeC0


なお「どうしたんだい、れいか」

れいか「先ほどから気になっていたのですが……」

キャンディ「しくしくうえぇぇ~~~ん、しくしくしくしく……うえぇぇ~~んクル~~」

れいか「あれは一体?」

みゆき「はいはーい! 私が説明しまーす」

みゆき「さっきぶつかったから連れて来たの!」

れいか「単純明快な説明恐れ入ります」ペコ

れいか「なぜ彼女は泣いているのですか?」


146: 2012/06/17(日) 12:13:04.88 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「んん~~、なんか家の人とはぐれちゃったんだってー」

やよい「ふえぇ? じゃあ迷子ってこと?」

あかね「あかんやん、早ぉ家探してあげんと」

なお「でも見た感じメルヘンランドの子だよね。だったら……」

みゆき「よぉぉ~~っし! ねえあなた!」

キャンディ「クルッ?」

みゆき「あなた名前は?」

キャンディ「キャンディクル」

みゆき「キャンディ! 私たちがキャンディの家を探してあげる! もう安心していいよ、どーんと私たちに任せといて!」

キャンディ「クルー! わたる世界にバッドエンドはないっていうのは本当だったクル~」

なお「それって『渡る世間に鬼はない』のこと?」

みゆき「みんなー行っくよー! おー!」

なお「あっちょっと!」

やよい「みゆきちゃんっ」

147: 2012/06/17(日) 12:14:45.12 ID:Ua9QDzeC0


あかね「これや」

あかね「うちらも初めて来て道も何もわからへんっちゅーのに……」

れいか「皆さんご安心を」

れいか「こんなこともあろうかと地図を持ってきましたッ」バンッ

あかやよなお「おぉ~~!」


あかね「ってあれ、みゆきは?」


 ピュー


なお「ああっもうあんなに遠くに!」

やよい「まっまって~~みゆきちゃーん! あうっ」コケッ

148: 2012/06/17(日) 12:16:26.34 ID:Ua9QDzeC0



徐倫「キャンディ~~!」

徐倫「どこ行っちゃったのよあいつゥ……」

ジョニィ「もうほっとけば? 案外先に家に帰ってるかもよ」

仗助「いやぁ、あいつのおつむにそれだけ期待するのは酷ってェもんだぜー」

徐倫「そう思うならアンタらも手伝ってよ!」

承太郎「任せろ」ピポパプ

承太郎「ああ、SPW財団か。大至急衛星で探してほしいものがあるんだが……」

徐倫「そこまでオオゴトにしなくていいから!」

承太郎「……」プチッ

承太郎「ならジジイの『ハーミットパープル』で念写してもらうか。もう一度スタンドを使えばぽっくり逝っちまいそうな状態だが……」

徐倫「だーかーら! 何でテメーはそうなんだよォォ~~~!!」

承太郎「?」

ジョルノ「承太郎さん。彼女は効率とかそういうのは関係なく、あなた自身に手伝ってもらいたいんですよ」

徐倫「なっ」ボンッ

徐倫「なんでそーなるんだよ馬鹿馬鹿ッ」

ジョルノ「フッ、父親に問題のある一人娘に会うのは初めてじゃあありませんからね」

承太郎「……ふむ」


149: 2012/06/17(日) 12:17:58.22 ID:Ua9QDzeC0


ジョニィ「ジョースケ、火持ってるか?」

仗助「ねえし、ここは歩きタバコ禁止地区だぜ」

ジョニィ「なんだそれ初耳だ」

ジョニィ「どこもかしこも『キンエン』とかいうやつで自由に吸えないし、ジャパンってのは世知辛い国だな」

仗助「ま、時代だよな~」

ジョニィ「時代かァ」


承太郎「キャンディー」ウロウロ

徐倫「キャ、キャンディィー、どこ~~?」ウロウロ


ジョルノ「仗助、君はこの町の住人なんだろう。アレが行きそうな場所に心当たりはないんですか」

ジョニィ「でなくとも、ストレンジャーが迷い込みやすいスポットとかさ」

仗助「そうさなぁー」

仗助「まッ! 『迷い込む場所』に関しては心配ねぇ……と思いてえけどよォ~」

150: 2012/06/17(日) 12:19:57.77 ID:Ua9QDzeC0



やよい「み、みゆきちゃぁ~~ん」フラフラ

なお「やよいファイト!」

あかね「やぁ~~~~~っと追いついたで!」

みゆき「あ、みんなー!」

あかね「『みんなー!』やないわ! みゆきまで迷子になってどないすんねん」

れいか「まあ、見つかったので良しとしましょう」フウ

みゆき「ねえねえそんなことより、これ見てよ」

キャンディ「なんだかヘンなんだクル」

あかね「はぁ~~~~?」

なお「町内地図だね」

やよい「特に何もおかしいところはないように見えるけど……」

みゆき「ほら、ココここ」

151: 2012/06/17(日) 12:21:25.26 ID:Ua9QDzeC0


あかね「そば屋『有す川』……薬屋『ドラッグのキサラ』……コンビニ『オーソン』……フツーやん」

みゆき「それが実際の場所を見てみると……」

四人「?」

みゆき「そば屋『有す川』……」

やよい「薬屋『ドラッグのキサラ』……」

あかね「!」

なお「……で、隣が『オーソン』」

なお「あれえーー! 薬屋とオーソンの間の道が描いてない!」

れいか「私の持ってる国土地図書院発行『杜王町三千分の一(2011年版)』にも載ってません」

やよい「すご~いみゆきちゃん、大発見だよぅ!」

みゆき「えへへ~!」

152: 2012/06/17(日) 12:22:43.69 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「ねえねえ! あそこ行ってみようよ! もしかしたらキャンディの家もあるかもしれないし!」

なお「みゆきィ……道の真ん中に立っとる、あれが見えへんのかァ?」

みゆき「『立……禁止』」

みゆき「『立入禁止』ぃぃ!?」

あかね「そーいうこっちゃ」

なお「きっと近いうちに潰しちゃう道なんだろうね」

れいか「それなら地図に描いてないのも納得です」

やよい「そ、そうだね」


やよい(でもこの町内地図、結構古いように見えるけどなぁ……少なくとも5~10年前くらいのもののような……いくら公共事業の発注がいい加減だからって、そんなに長い間放置されてるものなのかなぁ)

やよい(でもこんなこと言ったらみゆきちゃん、意地でも行くって言いそうだし……あそこの道、なんだか不気味だし……黙ってようっと)


153: 2012/06/17(日) 12:24:34.86 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「はっぷっぷー。せっかく面白い発見ができたと思ったのにー」

キャンディ「でもこの辺りの光景、キャンディ見たことあるような気がするクル!」

あかね「ほんま?」

なお「しかしそれだけじゃあなぁ」

やよい「他に覚えてることはないの?」

キャンディ「んん……広くて、きれいで……海が近かった気がするクル!」

みゆあかやよなお「海ィィ~~~?」

れいか「ここをまっすぐ行けば『杜王港』ですね」

あかね「よっしゃ。とりあえずそこに向かうで」

やよい「なんだか本格的に探検になってきたね」

なお「ま、ただ来て帰るってのも味気ないし。いいんじゃあない?」

れいか「それではみなさん、私について来て……」

みゆき「この道をまっすぐだね! よぉぉ~~~っし!!」ピュー

れいか「くだ……さ……」

あかね「またんか~~~い!!」


154: 2012/06/17(日) 12:25:58.31 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「はぁ……どこ探してもいない」

徐倫「あたしが目を離したせいで」ズーン

承太郎「徐倫……」オロオロ

ジョニィ(いや大体は僕のせいなんだけどな。でも言うとジョウタローに何かされそうだし、黙っておこう)

ジョルノ「ふむ……仗助、キュアデコル……持ってます?」

仗助「ああ? 持ってるけど」

ジョルノ「これは元々キャンディの世界のモノですからね。スマイルパクトに装着することで何か起きるかもしれない」

徐倫「それだッ!」バッ

155: 2012/06/17(日) 12:27:03.90 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「ええっと、とりあえずこの『イチゴデコル』から……」


 カシュァンッ
 レッツゴーッ!
 イ・チ・ゴッ

 テンテレテレテレテン


徐倫「イチゴが出てきたわ」

ジョルノ「大きなイチゴですね」

承太郎「ああ……イチゴだ……」


 ポヒンッ


徐倫「それだけかよッ!」


156: 2012/06/17(日) 12:28:54.15 ID:Ua9QDzeC0


仗助「まー期待はしてなかったけどよォ」

ジョルノ「『あの』キャンディの世界のモノですからね」スッ

ジョニィ「あ。タバコ」

ジョルノ「よければどうぞ。チョコレートですけど」

ジョニィ「うわ詐欺だ」

承太郎「それは前に俺が……」

ジョルノ「ええ。後で思い返してみたらユニークだなと思って、買ってみたんです。僕チョコレート大好きなんですよ」

承太郎「なるほど」スッ

ジョルノ「……!」

仗助「あ、承太郎さんも持ってるんスね。俺にも一本くださいよ」

承太郎「やれやれ……ほらよ」

ジョニィ「徐倫も食べたら」←結局もらった

徐倫「いらないわよそんなもん」

承太郎「そうか……」

徐倫「……」

承太郎「……」

徐倫「あーもうしょおがねぇーなぁ! もらってやるよ!」

承太郎「そうか」パッ


157: 2012/06/17(日) 12:30:09.48 ID:Ua9QDzeC0



あかね「ウリィヤァッ!」

みゆき「ぐはぁっ!」

キャンディ「みゆきー!」

あかね「まったく落ち着きのないやっちゃ」

なお「だからってドロップキックで止めるのはどうなの……」

れいか「この辺りは住宅街のようですね」

なお「あっ変な岩」アギ

やよい「ひぇっ」


158: 2012/06/17(日) 12:31:16.87 ID:Ua9QDzeC0


キャンディ「はっ」ピキィィィーーンッ

みゆき「ひたた……どうしたのキャンディ」

キャンディ「今キュアデコルの力が動いたクル! すぐそばクルー!」

みゆき「きゅあでこる……って、もしかしてプリキュアの!?」

キャンディ「そうクル! あっちクルー!」

みゆき「は、はい!」

なお「なんでキャンディがプリキュアの事を……」

やよい「それより、キュアデコルの力が動いたって?」

れいか「とにかくキャンディの言う方に行ってみましょう」

あかね「せやな。考えるのはキャンディの保護者に会った後や!」

159: 2012/06/17(日) 12:34:05.49 ID:Ua9QDzeC0


キャンディ「早く早くクルー!」

みゆき「はい!」

キャンディ(そういえば何でこの子たちがプリキュアのこと知ってるクル?)

キャンディ(まあいっかクル。早くじょりーんに会いたいクル~~)

みゆき(な、なんだか慌ただしいけど……こんな天気のいい日に不思議との遭遇! ウルトラハッピーな予感がしてきたよォ~~!)

みゆき「キャンディ、こっちの道で合ってる?」

キャンディ「そうクル! そのままあっちの角を曲がったところクル!」

あかやよなおれい「!」

みゆき「曲がり角にいる謎の人物……とっても素敵な出会いの予感っ!」

みゆき「すっいませーん!」ピョコン


JOJOS「!」クルゥリィ

JOJOS「……」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

みゆあかなおやよ(キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー)


160: 2012/06/17(日) 12:35:01.76 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「きゃきゃきゃキャンディ!」

なお「どういうことだよこれ!」

やよい「明らかに話しかけちゃいけない部類の人たちだよぅ!」

なお「しかもフカしとう真っ最中やないかーッ!」

れいか「みなさんッ」

れいか「ヒトを見かけで判断してはいけません。ここは私が」

みゆき「さすがれいかちゃん」

れいか「生きて帰してもらえるよう交渉してみます……」

あかね「アンタが一番見かけで判断しとるわッ」


161: 2012/06/17(日) 12:37:21.93 ID:Ua9QDzeC0


承太郎「何か用か……? お嬢ちゃんたち……」ズンッ

やよい「ヒッ」

れいか「と、突然し、失礼します、つかぬことをおうかがっしますが、こ、このぬいぐうみをっ」

みゆき「れいかちゃんガンバレー!」

あかね「きばりいやー!」

なお「恐怖を乗り越えるんだよ!」

やよい「あわわわ……」

れいか「ををおおおおおおわりの方はいらっしゃいますでしょうかぁ!!」

JOJOS「?」

ジョニィ「『おわり』?」

れいか「そうではなく、臀部ではなく、ああ……っ」

なお「あの!」

れいか「!」

162: 2012/06/17(日) 12:39:37.06 ID:Ua9QDzeC0


なお「私たち、ぬいぐるみを見つけまして、もしかして皆さんのモノじゃあないかと思って話しかけたんです」

徐倫「ぬいぐるみだとォ!?」

なお「はひっ」ビクッ

キャンディ「」パアアッ

キャンディ「じょり~~~ん!!」

徐倫「キャンディ!!」


 ヒシッ


キャンディ「会いたかったクルじょり~~ん!」

徐倫「どこ行ってたのよォ~~このばかー!」

なお「ど、どうやら人違いじゃあなかったみたいだね」ホッ

あかね「ひやひやしたわぁ」

みゆき「何はともあれよかったよかった」

やよい「そうだね……ん?」

JOJOS「」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…

やよい(ひ、ひィィィィィ~~~~!!)

163: 2012/06/17(日) 12:40:18.50 ID:Ua9QDzeC0


あかね「どしたんやよい」

やよい「睨んでるっ、すっごく睨んでるよぉぉ~~!」

あかね「あん? んなアホな……ヒィッ」

みゆき「やだなぁ二人とも悪く取りすぎ……ひいっ」

なお「三人とも落ち着……ひぃーッ!」

れいか「逆に考えるんです……睨まれちゃってもいいさと考えるんです……」ガクガク


164: 2012/06/17(日) 12:41:28.57 ID:Ua9QDzeC0



ジョニィ「おい誰か、彼女たちにお礼を言ってやれよ」

承太郎「俺はできんぜ……あの黄色い子にビビられてるんでな」

ジョルノ「こーいうのは仗助が適任でしょう。町のお巡りさんなんですし」

仗助「いやいやここは同じオンナノコの徐倫じゃあねえのォ~」

徐倫「あたしィィ~? 世話になったのはキャンディだからキャンディから言ったら?」

徐倫「あたしらあの子らに怖がられてる気がするしよ~」

ジョルノ「というか今も怯えられてる気がします。僕たちを見る目がまるで誘拐犯にさらわれた人質のそれです」

ジョニィ「他はともかく僕は違うよ。僕イケメンだし」

ジョルノ「僕だって甘い顔立ちですもん」

仗助「自分で言うかそーいうの」


165: 2012/06/17(日) 12:42:41.02 ID:Ua9QDzeC0


やよい「な、なにか相談してるよぉ~~」

あかね「目ェ合わせたらあかんッ、そっから因縁つけられるでっ」

みゆき「これはもう逃げるしかないね」

れいか「あの異様にコンパスの長い方々から逃げきれるとは思えません」

みゆき「息が止まるまでとことんやるよ」

やよい「私に氏ねって言うのぉ~~ッ」

なお「ああ、こんな時にあの子がいたら……!」


??「皆の衆~~!!」

五人「!」

キャンディ「こ、この声わぁ……!」

JOJOS「?」


166: 2012/06/17(日) 12:44:42.23 ID:Ua9QDzeC0


ジョニィ(鳥……?)

??「こんなところにいたでござるか!」ポンッ

五人「ポップ!」

ジョニィ「変化したッ」

徐倫「妖精っぽいわァ」

キャンディ「おにいちゃぁーん!」

ポップ「はっ!」

キャンディ「クル?」

ポップ「きゃ……」ドゴゴゴゴ

ポップ「キャンディ……! キャンディではないかッ! 本物でござるか!」

キャンディ「? 本物クル?」

ポップ「キャンディィー! 一体どこに行ってしまったのかと兄は心配で夜も眠れなかったでござるよ! 無事でよかったでござるー!」

キャンディ「クルゥ?」


167: 2012/06/17(日) 12:45:27.50 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「どーゆーことなの?」

ポップ「キャンディは我が妹。女王さまからの命を受け、人間界に降り立ってから忽然と姿を消していたのでござる。ゆえに拙者が代理でプリキュア探しに乗り出したのでござる」

あかね「ってえことは」

やよい「本当ならキャンディが私たちを集める予定だったんだ」

ポップ「さよう」

168: 2012/06/17(日) 12:47:05.10 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「ちょいちょい、どーなってんのよ」ヒソッ

キャンディ「あう……プリキュアを探すのに夢中で、メルヘンランドに『てーきほーこく』するの忘れてたクルゥ……」

ジョニィ「それよか、話の流れからしてあの子たちもプリキュアらしいな」

仗助「どういうこった」

ジョルノ「プリキュアは五人しかいないんじゃあなかったんです?」

キャンディ「キャ、キャンディよくわかんないクル」


ポップ「キャンディが消えてから人間界では更にさかんにバッドエナジーがあふれ出すようになったでござる」

ポップ「それゆえ、バッドエンド王国の者に囚われているに違いないと思っていたでござるが……」

ポップ「まさかそちらから堂々と出てくるとは思わなかったでござるよ!」ザッ

JOJOS「!」

徐倫「あ、そーいう方向に話進むわけね」


169: 2012/06/17(日) 12:48:18.43 ID:Ua9QDzeC0


なお「そうか、あなたたちがキャンディを捕まえていたんだね」

れいか「そしてバッドエナジーの出元もあなた方……!」

あかね「第一印象から怪しいと思ってたんや!」

みゆき「キャンディを離して!」


徐倫「ちょっとこれどーすんのよ。あんたからも何か言えって」

キャンディ「あうあう、お、おにいちゃ」

ジョルノ「無駄、でしょうね」

ジョニィ「ああ。あいつらは既に自分の中で結論を出してしまってる」

仗助「たとえキャンディが説得にかかっても、操られてるとか何とか言われて終了だろうぜー」

徐倫「で、でも……」

徐倫「だからって女子中学生叩きのめすわけにはいかないでしょ、大の大人が大人気ねえ」

4567「」ウーン

承太郎「……いい方法がある」

4567「!」

170: 2012/06/17(日) 12:50:02.48 ID:Ua9QDzeC0


承太郎「俺たちもバッドエンド王国とやらに操られてる、ってことにすればいいんだぜ……」

4567「おお」

承太郎「そして、なんというか……何か、いい感じに戦って負けて洗脳が解けたふりをすればいい」

徐倫「それしかないわよねー、やっぱ」

徐倫「キャンディ、戦いが終わったらそう説明しといてくれる?」

キャンディ「クル! 任せるクル!」

仗助「っつーことは俺たち悪役になるのかー」クハァーッ

徐倫「よしみんな、これからはヒールっぽい感じで行くわよ」

JOJOS「YES!」


171: 2012/06/17(日) 12:51:40.60 ID:Ua9QDzeC0


ポップ「何をこそこそ話してるでござる!」

やよい「キャ、キャンディを返して!」

れいか「何をたくらんでいるかは存じ上げませんが……」

みゆき「世界をバッドエンドになんかさせないんだから!」

徐倫「うるせェェーーーんだよォドビXチどもがァ! ばれちまったんじゃあしょうがネェーぜ! とっととかかってきなァ! てめーらの[ピーーー]にもうイッコ穴ァあけて臓物引きずり出してやるわァァーーッ!」ヒャッハーッ

仗助「徐倫違うぜ! それ何か違うぜ! 何が違うかはうまく言えねーがとにかく違う気がするゼー!」

ジョルノ「深夜帯に出てくるヒワイキャラみたいになってますよ。あとその中指流せません」

五人「」ガクガクガクガク

ジョニィ「ほら見ろ必要以上にビビっちまったじゃあないか」

徐倫「えぇ~~そんな事言われても悪役ったらこんな感じじゃあねぇーのォ?」

ジョルノ「仕方ないですね。ここは僕がお手本を見せてあげましょう」


172: 2012/06/17(日) 12:54:11.39 ID:Ua9QDzeC0




ジョルノ「お前たち」

五人「!」

ジョルノ「そこから一歩でも動くんじゃあない。この淫獣の命が惜しければな」バァァーン

キャンディ「クルー」

ポップ「キャ、キャンディ!」

ジョニィ「えげつないさすが現役ギャングいともたやすくえげつない」


173: 2012/06/17(日) 12:57:19.32 ID:Ua9QDzeC0


みゆき「キャンディー!」

ジョルノ「動くなと言ったはずですよコロネ頭ッ」

仗助「おめーが言うなよ」

徐倫(てめーもだよ)

あかね「落ち着くんやみゆき!」

みゆき「うぅ……!」

ジョルノ「そう、それでいい。少しでも動けばこいつの額に風穴があきますよ。ねえジョニィ」

ジョニィ「え? 僕? 僕が開けるの? まあいいけど」タスクグルグル

あかね「なんで人質なんかっ」

れいか「私たちに何か難しい要求をするつもりなのでしょう」

みゆき「はっ!? ま、まさかメルヘンランドの女王さまをよみがえらせるキュアデコルが狙いなんじゃあ!?」

やよい「ふえぇ、そんなぁ~」

なお「ポップ達のためにも、あれは絶対に渡すわけにはいかない!」

JOJOS「……」

徐倫(間違いねえわ……こいつら、キャンディ並に頭脳がマヌケだわ……)


174: 2012/06/17(日) 13:03:24.98 ID:Ua9QDzeC0


ジョルノ「うん、まあ、そんなところですよ。ですよねジョニィ」

ジョニィ「あ、うん。そういう感じだね」

キャンディ「クル……」

ポップ「くっ!」

ポップ「皆の衆……」

みゆき「ポップ……」

みゆき「っ……そんな顔しちゃだめだよ! ハッピーが逃げてくよ、ほらスマイルスマイル!」

ポップ「みゆき殿……」

なお「たった一人の妹だからね。ポップがどんな選択をしても、私たちはポップを責めない」

ポップ「なお殿……」

あかね「安心しとき。すぐ取り返してみせるさかい」

やよい「わ、私もがんばるっ」

ポップ「あかね殿……やよい殿」

れいか「私たちは五人でプリキュア。けれど私たちを繋いでくれたのはポップさんです」

れいか「私たちはポップさんに恩があるんですよ」

ポップ「れいか殿……みんな……」

ポップ「くっ! すまない、でござる……!」


175: 2012/06/17(日) 13:09:40.01 ID:Ua9QDzeC0


 ポワンッ


ポップ「さあ、これが『デコルデコール』と『キュアデコル』でござる」

ジョルノ「ふむ、いいでしょう。それをこっちに投げてください。くれぐれも近づくんじゃあないですよ」

ポップ「……っ」


 ヒュンッ
 パシッ


ジョルノ「フッ、確かに」

ポップ「さあ! 早くキャンディを離すでござる!」

ジョルノ「おや? そんな約束しましたっけ」

ジョニィ「いいやぁぁ~? まったく覚えがないなぁ~~」

五人「……!」

ポップ「そ、そんな……!」

みゆき「ひどい!」

やよい「こんなのって……!」

れいか「恥を知りなさい! この卑怯者!」

ジョルノ「『卑怯』? ……違いますね」

ジョルノ「『賢い』と言っていただきたいッ」ゲスゥーーッ








ジョルノ「と、まあ一通り定石通りのことをやってみましたが」

ジョニィ「君結構『ノる』たちだね」

176: 2012/06/17(日) 13:11:51.60 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「うん……すごく悪役っぽいと思う」

徐倫「でもこっからどうアイツらが勝つ展開にするのよォォ~~!」

ジョルノ「すみません。あまりにもチョロイのでつい」

仗助「こういう時はよォ~大抵人質が頑張って逃げ出すんだよな~」

キャンディ「クル」

仗助「どーでもいいけどさっきから承太郎さんが全く喋ってねーんだが」

承太郎「……」

承太郎「……ハッ」

承太郎「悪い夢を見ていた……徐倫が『放送禁止用語』とか『臓物引きずり出してやるわッ』とか叫ぶ、おぞましい夢をだな……」

徐倫「ショックで固まってたのかよッ。メンドくせぇー親父だなオイッ」


177: 2012/06/17(日) 13:15:52.02 ID:Ua9QDzeC0


キャンディ「クルー! 離してクルー!」

ジョルノ「ハッハッハ、無駄無駄ァ」

キャンディ「クルゥ!」カプッ

ジョルノ「いたいっ」ポイッ

キャンディ「おにいちゃぁ~~ん!」

ポップ「キャンディ!」

みゆき「怪我はない?」

キャンディ「だいじょぶクル」

みゆき「よかった……」ホッ

みゆき「」キッ

みゆき「キャンディを……ポップの大切な人を思う気持ちを利用してだますなんて……!」

あかね「言葉遣いは丁寧でも、吐き気のするようなゲスヤローやッ」

やよい「も、もうにらんだって怖くないんだからっ」

なお「キュアデコルは返してもらうよ」

れいか「あなたたちだけはっ」

五人「絶対に許さない!!!」


178: 2012/06/17(日) 13:19:16.56 ID:Ua9QDzeC0


 テッテーテレーレレー
 レディー…


五人「プリキュア!」

五人「スマイルチャージ!」ゴーッ!


 ゴーゴー! レッツゴー!

 ポンポンッ

 キュァァンッ
 ボンッ
 パンッパンッパンパンパンッ
 シュィィィンッシャァン
 ポワァァァァッ
 ポンポンポンポンポンポンッ

 スタッ



ハッピー「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!」

サニー「太陽サンサン熱血ぱわぁ! キュアサニー!」

ピース「ピカピカぴかりん、じゃん・けん・ポン♪ キュアピース!」

マーチ「勇気リンリン直球勝負! キュアマーチ!」

ビューティ「しんしんと降りつもる清き心……キュアビューティ!」


五人「5つの光が導く未来!」

五人「輝け!」

五人「スマイルプリキュア!」シャァァンッ


179: 2012/06/17(日) 13:20:48.13 ID:Ua9QDzeC0



徐倫(……かわいい)

ジョルノ(そして若い)

仗助(っつーか幼ェ)

ジョニィ(全員あざとい)フム

承太郎「徐倫」ポン

承太郎「勝ったぞ」

徐倫「何にだッ! あ、じゃんけんにか!」

仗助「しかしよォ~~これで疑う余地はなくなったぜ。あいつらはプリキュアだ」

ジョニィ「どうなってるんだか」

ジョルノ「ま、そのことは後でキャンディの兄にでも聞きましょう」


180: 2012/06/17(日) 13:21:44.15 ID:Ua9QDzeC0


ハッピー「行くよみんな!」

徐倫「ふんっ……あんたらがプリキュアで来るなら……」

ビューティ「! みなさん、気を付けて! 何かするつもりです」

徐倫「あたしたちもプリキュアで行こうじゃあねぇの!」チャッ

マーチ「あれは!」

ピース「スマイルパクト!?」


 レディー…


徐倫「プリキュア・スマイルチャージッ!」ゴーッ!


 ゴーゴーッ!
 レッツゴーッストーンフリー!

 ポポポポーーンッ
 スタンッ

181: 2012/06/17(日) 13:23:31.19 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「キラキラ輝く石作りの海! キュアストーンフリー!」

仗助「ファイト満々友情パワー! キュアクレイジーダイヤモンド!」

ジョニィ「グルグルぐるりん、わん・つー・すりー! キュアタスク!」

承太郎「ラッシュオラオラ速攻勝負! キュアスタープラチナ!」

ジョルノ「脈々と受け継ぐ黄金の精神……キュアゴールドエクスペリエンス!」

JOJOS「5つの『星』が導く『未来』ッ!」

JOJOS「輝けッ! スマイルジョジョキュア!!」ドバァァーーンッ




五人「ちょっと待ったァァ~~~~!!」ガビビーン




徐倫「ちょっと……さすがにツッコミきたじゃあない、どーすんのよ……」

ジョルノ「と言われても」

ジョニィ「徐倫は変身しなければただの一般人だからね」

承太郎「もし怪我でもしたらコトだ」

仗助「背に腹はってやつだよなぁ~」トホホ


182: 2012/06/17(日) 13:25:07.86 ID:Ua9QDzeC0


ハッピー「なんていうか、なんてゆーか、それっ、もう!」

サニー「落ち着き。いっこずつ整理してこう」

サニー「まずや」

JOJOS「」ウン

サニー「なんで男所帯やねん!!!」

ビューティ「プリキュアは女の子の戦士だったような……」

ピース「パパくらいの年の人までいる……」

サニー「あと衣装! まッッッッ~~~~~…………!!」

サニー「~~ったく変わってへんがなーーッ!」

マーチ「髪色もそのまんまだ」モフモフ

サニー「そもそもが変身っぽいことしとるのが中央のオネーサンだけやないか、あとポーズとっとるだけやないか!」

承太郎「やれやれ……変身バンクなんて飾りだぜ」

仗助「エラくても承太郎さんにはそれが分かってるゥ! そこに痺れる憧れるっス!」

サニー「だまらっしゃい!」

サニー「あと名前ェェ!! 長い! やけに長い! 2音節から3音節くらいに留めときぃや! 初見で誰も覚えられへんねん!」


183: 2012/06/17(日) 13:27:45.75 ID:Ua9QDzeC0


サニー「そしてジョジョキュアって何や! プリキュアやないんかい! プリキュアスマイルチャージの掛け声はなかったことになっとんかい! 最後も決めポーズ強調しすぎやッ! 効果音も無駄に重々しくなっとるやないかーッ!」


サニー「はあ、はあ……」

サニー「まぁ、ざっとこんなもんやな」

ハッピー「さすが大阪出身のサニー!」

ピース「私たちにできないつっこみも簡単にやってのけるっ」

ビューティ「そこに驚嘆します憧憬します」

サニー「いや~どもども」

マーチ「まとめると……君たちはプリキュアと名乗っているがプリキュアじゃあない……」

マーチ「『偽プリキュア』だっ!」ドォーンッ


184: 2012/06/17(日) 13:29:41.28 ID:Ua9QDzeC0


徐倫「ケェーッ! 偽物はどっちよォ、あんたらにはキュアデコルもないじゃあないの」

ハッピー「今から取り戻してみせるもん!」

ハッピー「今度こそ行くよ!」

四人「うん!」

承太郎「……今の挑発はなかなかだったぞ」

徐倫「あんたに褒められたって嬉しくないわよッ」プイッ

仗助「またまたァ~~徐倫ちゃんったら照れちまって~」

徐倫「あたしを『ちゃん』付けするな!」

承太郎「仗助」

仗助「はい?」

承太郎「徐倫を『ちゃん』付けするな」

仗助「スンマセンでした」


185: 2012/06/17(日) 13:31:15.57 ID:Ua9QDzeC0


ジョニィ「さて、五人ともこっちに突っ込んできてるけど、一番槍は僕がもらおうかな」グルグル

ジョルノ「いえ。ジョニィのタスクは殺傷力が高すぎる」

ジョルノ「ここは僕に任せてください」

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』!!」ドンッ


 パアアアアッ


マーチ「!」

ビューティ「地面がお花畑に……!?」

ハッピー「うわぁぁ~~キレ~~~!」

ピース「かわいい~~」

サニー「言うてる場合かッ!」


 バギバギバギバギッ


ピース「きっ……」

五人「木ーーーッ!?」

ビューティ「なるほど、植物は成長すれば樹木になる。つまり彼の能力はッ! 生命を生み出し、成長を加速させる力ッ!」

サニー「呑気に分析しとる場合ともちゃうー!」アーレー

ピース「きゃあ~~!」

マーチ「しまった!」

ビューティ「異常成長した木のせいでみんながバラバラになってしまいますッ」

ハッピー「み、みんなー!」


186: 2012/06/17(日) 13:33:39.62 ID:Ua9QDzeC0






??『――ッピー、ハッピー!』


ハッピー「う……」

マーチ「よかった……気が付いたんだね」

ハッピー「マーチ……みんなは?」

マーチ「わからない。みんなこの木の中に閉じ込められてしまったみたいだ」

マーチ「出口も見つからないし、どうすればいいのか……」

ハッピー「……大丈夫だよ」

マーチ「え?」

ハッピー「私たちは五人でプリキュアだもん。絶対また会えるよ!」

ハッピー「その時泣き顔じゃ嫌だもんね。ほら、今のうちにスマイルスマイル!」

マーチ「ハッピー……そうだね。ハッピーが言うと、そんな気がしてくるよ」

徐倫「頭ン中までハッピーねテメーらわ」

ハッピーチ「!」ドドドドドド

ハッピー「あなたは……!」

マーチ「みんなをどこにやった!」

徐倫「誰が教えるかよォ! どーしても知りたきゃ……力づくで聞いてみな!」

徐倫「『ストーンフリー』!」ドォォーンッ

187: 2012/06/17(日) 13:34:57.73 ID:Ua9QDzeC0





ビューティ「う……ん……」

ビューティ「ここは……」

ビューティ「くっ……木の枝が体中に絡みついて……身動きが取れない……」

ジョルノ「しばらくそうしておいてもらえます?」

ビューティ「!」

ジョルノ「僕も年下を痛めつける趣味はないんだ」

キャンディ「クル……れいか」

ビューティ「キャンディ! この……お放しなさい!」

ジョルノ「僕は『じっとしていろ』と言ったんですよ……一度でいいことを二度いわなけりゃあいけないってのは、そいつが頭が悪いってことです」

ジョルノ「三度目は言わせないでくださいよ。君が何もしなけりゃあ、僕だってキャンディやあなたに何もしない」

ビューティ「あなたのような人間の言う事が信じられますかッ」グググ

ビューティ「はああ!」バキィーンッ

ビューティ「その子をお放しなさい!」


188: 2012/06/17(日) 13:36:16.67 ID:Ua9QDzeC0


ジョルノ「三度目は言わせないでくださいよと、頼んだはずだ」

ジョルノ「何度も言わせるってことは無駄なんだ……無駄だから嫌いなんだ、無駄無駄……」

ビューティ「プリキュア・ビューティブリザード!」

ジョルノ「! 足場が凍る」

ビューティ「隙あり!」

ジョルノ(一瞬で目の前に……! 思った以上の身体能力……!)

ビューティ「キャンディを……お放しなさい!」パンッ

キャンディ「ひ、平手!?」イタソークルー

ジョルノ「……」

ビューティ「先ほどから無駄だ無駄だとおっしゃっていますが……」

ビューティ「あなたこそ、何度私に『お放しなさい』を無駄に言わせるおつもりです?」

ジョルノ「……」


キャンディ(ひ、ひえぇークル~~)


189: 2012/06/17(日) 13:38:56.22 ID:Ua9QDzeC0






仗助「んんー……やっぱ違うよなァ~~徐倫のアレは、どっちかってぇとォー」

ジョニィ「ヤンキーかいじめっ子」

仗助「そおそれェェー!」

ジョニィ「いっそヤンキーかいじめっ子系の悪役ってキャラ付けにしたら? で、時々女の子らしい。コアなファンつくと思うよ」

仗助「じゃあ承太郎さんはラスボスよりも強そうなカリスマ中ボスキャラだな」

ジョニィ「ジョースケは中盤で改心してジョウタローに後ろから刺される役だね」

仗助「なにそれ切ねェ!」

仗助「んじゃあジョニィは終盤間近で出てくる今まで負けなし系の追加キャラ。プライドが高い」

ジョニィ「ジョルノは絶対ボスを裏切るね」

仗助「それわかるゥ。もしくは実は俺がラスボスですよとか言い出すぜ」

 ニョホ

ジョニィ「うんうんそうだよねジャイロ、あいつ進化しそうだもんね」


 ババッ
 ズサササササッ
 ザンッ


サニー「さらっとツッコミどころが増えとるーーッ!(誰やねんそいつーーッ)」ビシィーッ

ジョニィ「君はこれからもそのキャラで行くわけ」


190: 2012/06/17(日) 13:42:05.98 ID:Ua9QDzeC0


仗助「ナイスツッコミに免じて俺から質問に答えるぜ。ジャイロはー……こいつにとってのタキシード仮面みてぇーな感じだな」

サニー「ますます誰なん」

仗助「おいマジかよ、タキシード仮面様が通じてねェーぞ」

サニー「?」

ピース「?」

ジョニィ「どっちも知らないみたい」

仗助「ジェネレーションギャップってやつだな。グレート! 笑えねぇー」

仗助「じゃあおめーらの世代って何見て育ってんだよー? パーマン読めとは言わねぇーからよォ~せめてアラレちゃんは知っとこうぜー」

サニー「やかましいッ! 『お願い』したいのはこっちの方や!」

ピース「み、みんなはどこ? みんなに会わせて!」

ジョニィ「だってさ」

仗助「俺に振るかよ」

仗助「マァー、あれだ。おめーらは比較的話が通じそーだしチビッと大人しくしてくれりゃあ」

ピース「やあぁぁぁーーー!!」

仗助「危ねッ」バリバリバリィッ

191: 2012/06/17(日) 13:43:37.47 ID:Ua9QDzeC0


ピース「なめにゃいでっ!」

ジョニィ「噛み噛みじゃあないか」

ピース「わっ私たちは絶対にみんなに会うんだからっ!」

サニー「せや! こんなとこに閉じ込められたくらいじゃあへこたれんで!」

ピース「ふにゃああ……」ヘロヘロ

サニー「ってあかーーんっ! 腰砕けとるーー!」

ピース「だ、だいじょうぶ……こういう時こそ、気合だ気合いだ! だよ!」

サニー「!」

サニー「……せやな!」

サニー「よぉぉーーっしいったるでーー!!」


192: 2012/06/17(日) 13:50:14.86 ID:Ua9QDzeC0



徐倫「オラオラオラオラオラオラァァーーーッ!!」

ハッピー「ひぃえぇぇー! わっ、ふっ、っとぉわっ!」

マーチ「み、見えないところから攻撃される!?」

ハッピー「なんか、透明人間さんと戦ってるみたーいっ」キラキラ

マーチ「喜んでる場合じゃ……ひょぉわぁ!?」

徐倫(『まるでギャグ』って顔だけど、こいつらきっちりあたしのラッシュを捌いてやがる)ムウ

徐倫「なら動けないようにするまでだわっ!」バッ

ハッピー「きゃ!?」ズデェーン

マーチ「ハッピー! ってわあ!」ドテェーン

ハッピー「な、なに? 糸みたいなものが足に引っかかって……」

マーチ「こ、こいつ」ハッ

マーチ「身体が糸状にほどけている! この糸は、彼女の体だ!」

徐倫「そのとーりィ! てめーらがチョコマカ逃げてる間に仕込んどいたのよ!」

徐倫「グルグル巻かれてラッシュの餌食になりなァ~~!!」

ハッピー「あわわ、倒れたとこにも糸が張り巡らされてる~~!」

マーチ「も、もがけばもがくほどクモの糸みたいに絡まって……」

徐倫「とったァ! 『ストーンフリィィー』!!」

ハッピー「……プリキュア!」

ハッピー「ハッピーシャワーー!!」ドシュゥゥーンッ

徐倫「うおっまぶしっ」


 ブチブチブチッ


徐倫「!」


193: 2012/06/17(日) 13:51:51.75 ID:Ua9QDzeC0


ハッピー「はうぅ」ヘロヘロ

徐倫「糸の仕掛けを切りやがったか……だけどありえないくらい疲労してる」

徐倫「どっちにしたって! あんたらが倒されることに変わりはないのよォ!」ザンッ

マーチ「それはどうかな」

徐倫「!」

徐倫(こ、こいつ! 目がくらんだ一瞬であたしの背後に……!)

ハッピー「へ、へへへ……」

マーチ「あとは任されたよ! ハッピー!」

マーチ(このタイミング・この位置で必殺技!)

徐倫(避けることもガードすることもできない……!)

マーチ「プリキュア・マーチシュート!!」


 ドォォーーンッ


徐倫「」

マーチ「」

ハッピー「」

承太郎「やれやれ……間に合ったか」

194: 2012/06/17(日) 13:53:38.28 ID:Ua9QDzeC0


承太郎「徐倫が『パパ大嫌い』とか『パパの豚野郎』とか罵倒している夢を見て呆然としていたら遅くなってしまったぜ……」

承太郎「とりあえず『マーチシュート』の軌道から徐倫を移動させて……!」

承太郎「これは……」

承太郎「徐倫の体に穴が、いや、攻撃の命中する箇所を糸状にして、穴をあけている……!」

承太郎「俺が出るまでもなく回避できていたというのか……」

承太郎「このわずかな期間に……成長したな、徐倫」

承太郎「……」

徐倫「」

承太郎「いい子だ」ナデナデ

承太郎「ここにあの時止め野郎がいたら思いっきり自慢してやりたい程度にはできた娘だ、ぜ……」ナデナデナデナデ

承太郎「……」ナデナデナデナデナデナデ

承太郎「……」ナデナデナデナ…

承太郎「あっ、時は動きだす」


 ドォォーーンッ
 ドゴォォッ


承太郎「ぐぅ!」

徐倫「!?」

マーチ「えっ?」


195: 2012/06/17(日) 13:57:34.62 ID:Ua9QDzeC0


マーチ「ば、ばかなぁ! なんで、いつの間にキュア……なんとかスターがあそこに!?」

マーチ「ハッピー!」

ハッピー「わ、私にもわかんない、気が付いたらそこにいたの!」

マーチ「これは、相手がチョー速いとか催眠術とかそんなチャチなものじゃあない、一体……!?」

承太郎「」バタッ

徐倫「そ、そんな……うそでしょ? あんたが、あんたがあたしをかばったっつーの!?」

承太郎「……」

承太郎「お前の事は……いつだって大切に思っていた」

徐倫「お、……」

徐倫「…………父さんッ!!!」


 ――『静止した時の中を動けるのは、たったひとりでなくてはならない』。

 ――承太郎はこれ以上ないほどかつての仇敵の言葉に同意した。





承太郎「美しい思い出として処理しておいてくれ……」ガクリ

徐倫「馬鹿野郎ォォーー! てめーは絶対氏なせねェー!」

マーチ「あの人、仲間をかばったの……?」

ハッピー「もしかして本当は悪い人じゃあないのかも……」

徐倫「てめーら! よくも父さんをォー! 覚悟しやがれ!」

ハッピーチ「!」ババッ


??「プリキュア・サニーファイヤァーッ!!」

??「プリキュア・ピースさんだぁぁーー!!」


 ドゴォォンッ


196: 2012/06/17(日) 14:00:41.27 ID:Ua9QDzeC0


ハッピーチ「!」

徐倫「!?」

サニー「おおおりゃああーー!」

ピース「ええーい!!」

ハッピー「サニー、ピース!」

サニー「ハッピー!」

ピース「マーチも!」


仗助「承太郎さんじゃあねェーが……やれやれだぜ」ヒョコ

ジョニィ「まさか『いったるでー』って言って壁をぶち壊し抜けていくなんてね」

ジョニィ「一本取られた感じ?」フン

仗助「認めざるを得ねーな、不本意だがよ」ム

徐倫「大叔父さん!」

仗助「おお徐倫、って承太郎さァァーん!?」

徐倫「早く! 早く治してよ!」

仗助「言われなくても今いくぜ!」


サニー「あいつら、仲間を心配しとるんか?」

ピース「血も涙もない人たちと思ってたけど……」


197: 2012/06/17(日) 14:03:00.69 ID:Ua9QDzeC0


 ズキュンッ


承太郎「う……」

徐倫「父さん……」

承太郎「すまない……心配をかけたな」

徐倫「う、うるせぇー……!」ポロポロ

仗助「てめーら……承太郎さんを傷つけたうえ、徐倫まで泣かしやがって」

ジョニィ「僕は最初からあの子らのこと気に食わなかったんだよ」

サニー「な、なんやなんや! やっとやる気になったんかぁ?」

ピース(あ、あの座ってる人の目怖い……)

マーチ(何て殺気だ……! 背骨に氷を詰められた気分になる……!)

ハッピー「ビュ、ビューティは……ビューティはどこにいるの」

徐倫「……最初に言ったはずよ」グイッ

四人「!」

徐倫「それを知りたきゃ、あたしらを倒してみなってね!」バァーンッ

ハッピー「乗り越えてみせる……私たちは」

四人「プリキュアだもん!」シャァーンッ


198: 2012/06/17(日) 14:04:32.57 ID:Ua9QDzeC0



ビューティ「う、くぅ……」ヨロ

ジョルノ「しまったな……この作戦の致命的なミスに今気づきました」

キャンディ「クル?」

ジョルノ「僕たち全員……負けず嫌いなんですよね」

ジョルノ「手加減して適当に負けるつもりが、みんないつの間にかムキになっている」

ジョルノ「かくいう僕も、僕の右頬を殴った彼女を叩きのめしたくて堪りません」ジンジン

キャンディ「それはだめクルー!」

ジョルノ「わかってますよ」

ジョルノ「仕様がない。ではいったん彼女たちを動けなくします」

ジョルノ「いい感じに伏線も張られてることですし、キャンディは徐倫と感動的なあれやこれやをして洗脳を解く、みたいな感じでお願いします」

キャンディ「あいまいにもほどがあるクル」

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』!!」


ビューティ「なっ! 木の壁が変形していく……!」

ビューティ「きゃあぁぁーー!」


四人「!?」

ハッピー「ビューティの声!」

199: 2012/06/17(日) 14:06:39.61 ID:Ua9QDzeC0


 ポンッ


ビューティ「うっ」ドサァ

ピース「ビューティが壁から出てきた!」

マーチ「大丈夫かい?」

ビューティ「ええ……みなさんも、ご無事で」

サニー「『ご無事で』やないわ! ビューティが一番ボロボロやん!」

ビューティ「もう大丈夫です。だって、五人そろったんですもの」

サニー「!」

マーチ「……その通りだね」

ピース「私たち、五人集まれば」

ハッピー「怖いモノなんかないんだから!」

ジョルノ「ほう……それじゃあ、あなたたちの仲間に彼は入っていないってことですかね」

五人「!」

マーチ「こ、こいつ! いつの間に私たちの目の前に」ザザッ

ジョルノ「あの木のうろを見てください」

五人「……!」

ポップ「不覚……」

ハッピー「ポップ!」


200: 2012/06/17(日) 14:08:17.50 ID:Ua9QDzeC0


サニー「また人質かいな!」

ピース「こ、この、げすおとこ!」

ジョルノ「とんでもない。彼を助けたければあそこまでジャンプすればいい」

ジョルノ「僕は手出ししませんよ」

五人「……!」

ピース(ねえ、これって……)

サニー(ああ罠や)

マーチ(何を企んでるかわかるまで、絶対に飛び出して行っちゃいけないよ)

ハッピー(……っ)

ジョルノ「ま、とてもできませんよねぇー、いくら仲間だなんだといっても、あんなくだらないケモノ一匹のために……」

ハッピー「ポップ!」ダッ

四人「ハッピー!」ダダッ


仗助「今のセリフ、スゲー誰かとかぶってて嫌だ」

ジョニィ「生き生きしてるねー」

徐倫「おい今のうちに狙撃しちゃってよ。爪余ってんでしょ」

承太郎「まあ待て……何か考えがあるようだ」

201: 2012/06/17(日) 14:09:26.72 ID:Ua9QDzeC0


ポップ「う……」

ハッピー「ポップーッ!」

ポップ「み、皆の衆! 来てはいけない!」

ジョルノ「だがもう遅いッ」

ハッピー「!?」

サニー「な、なんであいつがポップのところにおるんねん! さっきまでおそこにおったんに」

ピース「偽物!?」

ジョルノ「その通り。『ゴールドエクスペリエンス』で作った僕の生き人形だ」

マーチ「くっ!」

ジョルノ「射程距離に入った!!」


 ドドドドドッ


五人「……!」

ジョルノ「僕からのプレゼントですよ」


 ボヨヨォ~ン


五人「!?」

ポップ「あいてっ」

キャンディ「おにいちゃん!」

ポップ「拙者は問題ない……だがプリキュアは……はうわっ!?」カァァ

ピース「ふえぇ~~!?」たゆんたゆん

ハッピー「な、なにこれ~?」たゆんたゆん

202: 2012/06/17(日) 14:10:35.54 ID:Ua9QDzeC0


ビューティ「胸周りの肉付きが急によく……!」

マーチ「や、やわらかい……!」

サニー「あかーん! これやと動いた瞬間ニチアサキッズにお見せできへんカッコになってまうー!」たゆんたゆん

ジョルノ「『ゴールドエクスペリエンス』……服の繊維を脂肪に変えて注入した」バァーーン



仗徐「セクハラじゃあねぇーーーかーーッッ!!!」ガビビーン


203: 2012/06/17(日) 14:12:54.03 ID:Ua9QDzeC0


ジョニィ「グレイトォ」グッ

徐倫「『グレート』じゃあねーよッ」

仗助「人の口癖パクッてんじゃあねーよッ」

ジョルノ「うるさいなぁ、みなさん冷静さを失っていたいけな少女をのそうとしてるから、
     こういう方法をとらざるを得なくなったんじゃあないですか。ねえ承太郎さん」

承太郎「ン……ああ、ベストかはともかく、適切な処置だと思うぜ」

仗助「承太郎さんがそう言うんなら……」

徐倫「てめーまでもか大叔父ィッ! 馬鹿か! てめーら全員馬鹿ばっかか! 親族バカ一同だよチクショーッ!」

ジョニィ「『親族バカ一同』……」

ジョニィ「うん、いいね。そのフレーズ。すごくイイと思うよ、すごくメリハリが利いてて」

徐倫「そ、そうかな」テレェ

サニー「アンタまで馬鹿になってどないすんねん!」たゆんたゆん


204: 2012/06/17(日) 14:14:57.12 ID:Ua9QDzeC0


ジョルノ「えー……ではこれから、いささか無理やりですが……」コホン チラッ

キャンディ「」コクリ

キャンディ「じょりーん!」

徐倫「キャンディ」

キャンディ「もうやめてクル……じょりーんはこんなことする人じゃあないクル……!」

ピース「え?」

マーチ「どういうこと?」

キャンディ「実は……この五人はバッドエンド王国のやつらに呪いをかけられてるんだクルー!」

五人「な、なんですってー!?」たゆゆーん

ポップ「ん? いやそんな気配は感じられないでござるが……」

キャンディ「おにいちゃんはちょっと黙っててクル」

ポップ「えっ」

ジョルノ「ゴールドエクスペリエンス」

マーチ「あ、おっOい戻った」

ポップ「ほうわっ」ドドン

五人「ポップー!」

205: 2012/06/17(日) 14:16:24.36 ID:Ua9QDzeC0


キャンディ「みんな、聞いてクル!」

キャンディ「じょりーんたちはキャンディがこの世界で初めて会った人たちだったクル……」

キャンディ「悪者に襲われたキャンディを治療してくれたり、メルヘンランドに戻る方法を探してくれたり、とても優しくしてくれたクル……」

キャンディ「でもある日、バッドエンド王国のやつらが追ってきて……キャンディはじょりーんに逃がしてもらったけど……」

ハッピー「……呪いをかけられちゃったんだね」

キャンディ「じょりーんを……五人を助けられるのはプリキュアだけクル……お願いクル、五人を元に戻してあげてクル~……!」ポロポロ

ハッピー「キャンディ……」


キャンディ(何か言ってたらこりが本当の話のように思えてきたクル。涙も出るクル。ものすごく感情が高ぶってきたクル)


キャンディ「じょりーん! お願いクル……元に戻ってクルーーーッ!!」パアアアッ

五人「!?」

JOJOS「!?」

キャンディ「クル? こりは……」

ハッピー「キャンディの額からビームが!?」

ポップ「いや、これは……キャンディの仲間を思う気持ちが、プリキュアの新たな力を呼び覚ましているでござる!」

JOJOS「何ィーー!」

キャンディ(ましゃに黄金体験ックルっ)


206: 2012/06/17(日) 14:18:04.90 ID:Ua9QDzeC0


 ポンッ
 キラーン


ハッピー「新しいキュアデコル……」

ハッピー「」キッ

ハッピー「みんな、いくよ!」

四人「うん!」


 カシュァンッ
 キュィィィンッ


徐倫「うおおおおっさっきとは比べ物にならねーくらい眩しいわ!」

ジョルノ「すさまじい力の流れを感じる……!」

仗助「ちょ、これやばくねー?」

ジョニィ「奇遇だね、僕もそう思ってたッ」

承太郎「徐倫、俺の後ろに来い」

徐倫「!」

承太郎「とりあえず……食らわねえと話が終わりそうにないからな」



五人「プリキュア!」

五人「レインボォォォーーッヒーリングっ!!」


 ドピカァァーーッ
 チュドォォーーンッ


207: 2012/06/17(日) 14:19:00.30 ID:Ua9QDzeC0


ジョルノ「……ぐふっ」

仗助「体の中で炭酸がシュワシュワいってるみてーな爽快感……」

ジョニィ「心の黒い部分が白く浄化された気分だ……」ポケー

承太郎「どんなものにも名前がある」

承太郎「この技は『ウソも方便ビーム』と名付けよう……」

徐倫「何で……いやなんとなくわかるけどさ」


208: 2012/06/17(日) 14:19:44.75 ID:Ua9QDzeC0


キャンディ「じょりーーん!」

徐倫「え? えーっと私は今まで何を……」

ハッピー「よかった」ホッ

ピース「呪いが解けたんだねっ」

徐倫(すげー罪悪感)

徐倫「えっと……あんたたちが助けてくれたの?」

ハッピー「やだなぁ~~お礼なんていいですってぇ~~」

サニー「まだ何も言われてへんやろー、が」ペシンッ

ハッピー「そおでした」アウ

マーチ「お礼ならキャンディに言ってください」

ビューティ「彼女のおかげで助かったようなものですから」

徐倫「あ、うん、そおするわァ~~どーも」

ハッピー「じゃあみんな、いこっか」

承太郎「待ちな」

五人「!」


209: 2012/06/17(日) 14:28:00.38 ID:Ua9QDzeC0


承太郎「色々と聞きたいことがある……礼も兼ねて、話がしたい」

ビューティ「私たちは別にかまいませんが……」

キャンディ「じゃあみんなでキャンディのお家に行くクル!」


 オーッ


ジョニィ「子供は騒がしいなあ」

仗助「いいことだぜ。ガキは元気が一番」

ジョニィ「ふぅーん」

仗助「おいジョルノ、そろそろ起きろよ。終わったみてーだぜ。ジョルノ? おいジョル……」

仗助「……氏んでる」


222: 2012/06/24(日) 22:51:47.69 ID:dW2VJ69T0


 前回ドス黒い悪になりきっていたジョルノは、血筋ゆえか浄化されて氏んだ。


ジョルノ「一時はどうなる事かと思いました」

仗助「ああ。おめーに黄金の精神がなかったらマジに逝っちまってたぜー」

ジョニィ「蘇生の経緯についてはカットね」


223: 2012/06/24(日) 22:54:20.29 ID:dW2VJ69T0


  ~~~~


みゆき「キャンディのお家って……」

みゆき「おっっっっきぃぃぃーー!!」

れいか「ここはホテルですよ、みゆきさん」

みゆき「あ、そうなの?」

あかね「こりゃ見つからんわけや」

なお「確かに海が近いし広くてきれいだけどね」

承太郎「ここの324号室だ……来な」

5プリキュア「は、はいっ」

やよい「え、か、階段使うの?」

徐倫「エレベーター壊れちまってんのよォ」

仗助「なんだ、疲れてっか?」

やよい「ううん。そうじゃあなくって(あの車いすの人は……)」ドドドドドド


 バァァーーンッ


やよい「な……!?」

やよい(あのいつの間にか出てくる人におんぶ? だっこ? 横抱き? なんていうんだろう、とにかく抱きかかえられてるぅ~~!)


 SBR五巻のポーズであった


ジョニィ「何か?」

やよい「なっなんでもないです!」


224: 2012/06/24(日) 23:03:08.16 ID:dW2VJ69T0


みゆき「うっひょわぁぁ~~ひろーいすごーい!」

やよい「ドラマに出てくるお部屋みたい……!」クルクル

なお「ふ、ふたりとも!」

キャンディ「キャンディはいっつもここでご飯食べてそこのソファで寝てるクル」エッヘン

あかね「なんでそないに誇らしげやねん」

みゆき「でもいいなぁ~~!」

やよい「うん! 私もこんなお部屋に泊まりたーい!」

仗助「しかし吉良吉影までここに泊まっていたとはよォ」

ジョニィ「灯台下暗しってやつだね」

みゆき「あのあの、このソファすわってもいいですか!?」

承太郎「好きにしな……」

みゆき「わーい!」

やよい「ああ、みゆきちゃんずるーい!」

みゆき「きゃーふかふかー!」

やよい「きゃ~~!」

なお「ふたりともヒトのお家でドタバタしない! 埃が舞う!」

あかね「まるでオカンってな具合やなーなお」

なお「あかねまでからかわないでよ!」

れいか「みなさん!」

4プリ「!」


225: 2012/06/24(日) 23:06:39.42 ID:dW2VJ69T0


れいか「ここに来た目的をお忘れではありませんか?」

みゆき「あっそっか」

なお「ご、ごめん、れいか……」

やよい「えへへ……」

あかね「かんにんや」

承太郎「まあ五人ともそこに座ってな……茶でも淹れよう」

なお「いっいえお構いなくっ」

れいか「ええ。お茶よりもお話をしましょう」

れいか「何か……ただならぬ事情があるように感じますが」

承太郎「……」

みゆき「はっぷっぷー。ティタイムちょっぴり楽しみだったのに」ヒソッ

やよい「ねー。こういうトコロに泊まってるんだもん。きっとお姫様が飲むみたいなお茶が出てきてたよ」

みゆき「おひめさまぁ!?」

あかね「ちィとは静かにせんかい!」

なお「す、すみません。気にせず続けてください」


226: 2012/06/24(日) 23:09:01.21 ID:dW2VJ69T0


承太郎「ふむ……そうだな」

承太郎「ポップ」

ポップ「呼んだでござるか」

承太郎「ああ。確認したいんだが……伝説の戦士・プリキュアは全部で五人なんだな? 六人や七人でなく」

ポップ「五人でござる」

ポップ「これは伝説のプリキュアの絵本にも描いてある事実。決して五人以上はござらん」

承太郎「ふむ」

キャンディ「でもおにいちゃん。操られてた(って設定の)じょりーんも変身できていたクル」

徐倫「今だってできるわよ。スマイルパクトだって消えてないしィー」

キャンディ「これじゃあプリキュアは6人いるクル?」

れいか「横槍を入れるようで恐縮ですが、あれは……変身と呼べるのでしょうか」

なお「確かに。衣装にも変わってなかったしね」

ジョニィ「じゃあ、僕も意見を一つ。徐倫の服や髪に変化がないのは『別のところ』に力を使ってるからなんじゃあないかな」

やよい「別の……ところ?」

ジョルノ「僕たちですよ」

ジョルノ「身体能力の強化や変身時の感覚のリンクなど、僕たちは少なからず彼女のプリキュアのパワーに影響を受けています」

仗助「そうそれ。あのハズカシー名乗りは徐倫の力に操られての事なの。決して俺たちの意志じゃあないからそこんとこヨロシクな」

あかね「どーりで。なんやおかしいと思ったわ」

ジョルノ「思うに、初めて変身した時、近くにいた僕たちに彼女の力が浸透してしまったのではないかと」

なお「あなたたちに力を分け与えてるから……」

れいか「変身も中途半端になっている、という事ですか」


227: 2012/06/24(日) 23:10:20.31 ID:dW2VJ69T0


みゆき「う~~~ん、なんだかよくわかんないよ~!」

やよい「わ、私も混乱してきちゃったかも」

あかね「そんな難しい事言われてへんで?」

みゆき「そもそも徐倫ちゃんのスマイルパクトってどこから来たの?」

徐倫「え?」

徐倫「どっからって……キャンディが渡してくれたのよ。ねえ?」チラ

キャンディ「クル」ウン

みゆき「えーー!? それおかしいよ! 私たちの時は体から出てきたもん!」

承太郎「身体から……!?」ガタッ

徐倫「何考えてんだよ糞親父ッ……あっ違ったもっとグロイこと考えてたッ!」キャ~リフォ~ルニャア~

ポップ「どういうことでござる、キャンディ」

れいか「キャンディはどこからスマイルパクトを持ってきたんです?」

キャンディ「ええ~~っと……」

一同「」ウン

キャンディ「忘れちゃったクル」テヘッ

一同「……」

あかね「ボケボケにもほどがあるで」

キャンディ「静かなツッコミが逆にこあいクル」


228: 2012/06/24(日) 23:23:36.16 ID:dW2VJ69T0


ポップ「キャンディ、順番に思い出していくでござる」

ポップ「キャンディはある日、お呼び出しを受けて女王様の元に参った……ここまでは間違いないでござるな?」

キャンディ「クル」

ポップ「そして女王様から命を受けた」

キャンディ「クル! 5人のプリキュアを見つけるよう言われたクル」

ポップ「そして人間界に降りた……そのときパクトは持ってたでござるか?」

キャンディ「クル! 落とさないようにしっかり両手に抱えてたクル!」

承太郎「ということは、命令前後に手に入れてるわけだな」

ポップ「女王様のところに行く途中、何かおかしなことはなかったでござるか?」

キャンディ「クルゥ~~……!」ムー

キャンディ「あ! あったクル!」

一同「!」

キャンディ「もうちょっとで女王さまのところにつくってゆー時に……話しかけられたクル!」

なお「誰に?」

キャンディ「王子さまクル」


229: 2012/06/24(日) 23:30:55.09 ID:dW2VJ69T0


みゆき「王子さま!?」

キャンディ「クル! 王子さまはキャンディにこう言ったクル」


 『やあ、君が人間界に降りる予定の子かい? ついでに僕の子孫にこれを渡してきてくれないかな。よかったらだけど。
  嫌? そうだお菓子をあげよう』


キャンディ「思い出したクル! その時パクトをもらったんだクル!」

キャンディ「いやー王子さまと女王さまの言葉がごっちゃになって忘れてたクルー」

ポップ「それで、キャンディを買収した王子は何番目の王子にござるか?」

キャンディ「名前は聞いたクル」

一同「おおっ!」

仗助「キャンディにしては快挙だぜー」

あかね「そ、それで王子さまの名前は?」

キャンディ「じょーおう様クル」

一同「?」

みゆき「もう一度聞くけど……その人の名前は?」

キャンディ「じょーおうさまクル」

一同「……?」


230: 2012/06/24(日) 23:32:51.63 ID:dW2VJ69T0


なお「女王様にプリキュアを探せって言われたんだよね。子孫にスマイルパクトを渡せとも言われたってこと?」

キャンディ「女王さまとじょーおう様は違うクル」

あかね「あかん。さっぱりわからん」

やよい「なんとなくだけどアクセントが違うような」

ジョルノ「キャンディは舌っ足らずですからね」

徐倫「もうちょっと頑張って言ってみろよ」

キャンディ「じょ、じょおー様クル」

れいか「もう少し頑張って」

キャンディ「じょ……ょおーサマクルー!」

仗助「もう一声!」

キャンディ「じょ……じょー様クルゥ~!」


 じょーおう様⇒じょーおー様⇒じょーじょー様⇒ジョジョ様


あかね「んなアホなァーー!」ビシィッ

やよい「そっかぁ。『ジョジョ王子』のプリキュアだから『ジョジョキュア』なんだねっ」

ポップ「しかし妙でござる。メルヘンランドの王子にそのような名の者はいなかったはず」

5プリ「えっ」

徐倫「つーかよォ、ジョジョってのはあたしのあだ名よォ~?」

5プリ「えっ」


231: 2012/06/24(日) 23:43:41.54 ID:dW2VJ69T0


徐倫「マジだって。ママはいっつもあたしをそう呼ぶもの」

ジョニィ「僕もたまにジョジョとかジョーキッドとか呼ばれるな」

承太郎「俺の学生時代のあだ名もジョジョだぜ……」

ジョルノ「僕なんて現在進行形で呼ばれてます」

仗助「俺もガクセー時代にセンパイにつけられたよーな……」

あかね「なんなんこのジョジョの大量発生」

れいか「パクトの持ち主の『ジョジョ王子』に、五人のジョジョさん……偶然とは思えませんね」

ジョニィ「っていうか、なんでキャンディはそいつが『王子』だってわかったんだ? 名札でもつけてたのかい?」

キャンディ「見ればわかるクル。あの人は王子さまだったクルー」

ジョニィ「……あっそう」


232: 2012/06/24(日) 23:44:22.38 ID:dW2VJ69T0


やよい「パクトも『ジョジョ王子』が作ってくれたのかなぁ?」

みゆき「あっなら私たちのパクトと違うとこがあるかも!」

みゆき「そういうわけで見せ合いっこしーましょ!」

やよい「ああ~いいなぁ、私も見るぅー!」

あかね「ウチもウチも!」

なお「三人とも、迷惑だよ!」

徐倫「別にかまわねーわよ」ホレ

みゆあかやよ「ありがとうございまーす!」

なお「やれやれだよ……」

れいか「」クス

れいか「私も見せていただけますか?」

なお「えっ?」

なお「あぁー…………す、すいません、じゃあ私もっ」

徐倫「やれやれだわ……好きにしな」


233: 2012/06/24(日) 23:51:49.78 ID:dW2VJ69T0


5プリ「おぉ~~~!」

れいか「私たちとは違い、真っ白なデザインなんですね」

やよい「白は正義の色だもんね」

みゆき「大人っぽくて素敵ぃ~~!」

徐倫「……」プイッ

ジョニ仗「」ニヤニヤ

ジョルノ「お茶でも頼みますか」

承太郎「ン……いや、俺が淹れよう」

れいか「中はどうなっているんでしょう」

みゆき「えーとね、あれ? 開かない~~~……!」グッグッ

あかね「あかんあかん! 壊れてまう!」

やよい「デコルを入れる時しか開かないんじゃあない?」

みゆき「すいませーん変身デコルいっちょー!」

なお「だから図々しすぎるって!」

徐倫「変身……デコルゥ~~?」

5プリ「えっ」


234: 2012/06/24(日) 23:53:47.98 ID:dW2VJ69T0


みゆき「えっえっ、もしかして持ってないんですか?」

あかね「なら今までどないして変身しててん」

やよい「スマイルチャージの時なにパクトに入れてたの?」

徐倫「え~~? その辺にあったものをテキトーに」

れいか「で、では今は何が入ってるのですか?」

徐倫「エェ~~なんだっけェ? 初めて変身した時から入れっぱなしのよーな……」パカァッ

5プリ4567「!」ドドドドドド

徐倫「な、中に入っていたのは……ペンダント(矢じり入り)でしたァぁぁぁ~~~~いつの間にかぁぁぁ~~!!」

ジョルノ「『パクト』の力と『矢』の力……ふたつが干渉し合い……」

仗助「バグったわけだな」ウム

ジョニィ「バグって作動してスタンド能力開花しちゃったわけだ」

徐倫「じゃああたし結局プリキュアじゃあねぇーの!?」

5プリ「えー……?」チラ

ポップ「……」

徐倫「……」

ポップ「ハハハ…」

徐倫「チクショーー!!」

承太郎「お茶が入ったぜ……」

徐倫「!」

承太郎「……どうした?」


235: 2012/06/24(日) 23:55:10.43 ID:dW2VJ69T0


やよい「ふわぁぁ~このクッキーおいしい~」

みゆき「ほんとほんと、おひめさまの食べるお菓子みたいっ」

あかね「って言いつつ人のを取るんやないッ」

なお「三人とももうちょっと落ち着いて……」モジモジ

れいか「まぁ……これは何の葉を使っていらっしゃるんですか?」

承太郎「ン……まあ、別に……普通、だな」

徐倫「はぁ……まさかあたしがマジに偽物だったとは……」

ジョニィ「偽物っていうよりまがい物だね」

仗助「プリキュアならぬ『パクリキュア』か」

ジョニィ「は?」

仗助「パクリキュア」

ジョニィ「ああ、うん、いいねそれ、かなりイイ。メモっとこう」サラサラ


236: 2012/06/24(日) 23:56:49.69 ID:dW2VJ69T0


ジョルノ「だがしかしだ。そのパクトが徐倫を選んだのは事実ですよ。そして僕たちも……」

承太郎「となると、やはり『ジョジョ王子』ってのが鍵か」

キャンディ「あ、そういえばじょーじょー様はこうも言ってたクル」モグモグゥ

一同「!」


 『このパクトが選んだ者が五人集まったら、皆でパクトの上に手を重ねてみてくれ』


JOJOS「……」

徐倫「やるゥ?」

承太郎「今のままじゃあ何もわからねえ。やってみるしかないだろう」

仗助「承太郎さんが賛成なら俺も」

ジョニィ「ま、やらない理由はないしね」

ジョルノ「無駄に時間をつぶすのも嫌ですし」

徐倫「じゃ、じゃあ……いくわよ」

JOJOS「」スッ…

5プリ「」ゴクリ


 パアアアアッ


あかね「おぉぉー!?」

みゆき「パクトが光り出した!」

なお「パクトの鏡から……」

れいか「ホログラム(立体映像)のようなものが!」

やよい「出てきたぁ~~!」


237: 2012/06/24(日) 23:57:44.74 ID:dW2VJ69T0


徐倫(身長190㎝以上もの体格……100㎏はあるだろう厚い身体……丸太のように太い脚……この人を私は知ってる……この人は……!)

??『……』スゥッ














??『ジョナサンおじいちゃんだと思った? 残念! ジョセフ君でしたァーン!』ジョセフーンッ

承太郎「おいこれブッ壊していいぞ」

仗助「完膚なきまでに叩っ壊してやりますよ~」

ジョセフ『タンマタンマッ! 何でこんな冷徹なのこの子たちッ』

238: 2012/06/25(月) 00:01:16.36 ID:4OOACiqN0


れいか「お知り合いなんですか?」

仗助「俺の親父」

承太郎「俺の祖父」

徐倫「あたしのひいじいちゃん」

ジョルノ「僕のいとこの息子……みたいな感じです」

5プリ「???」

ジョニィ「何この疎外感」

239: 2012/06/25(月) 00:02:37.99 ID:4OOACiqN0


仗助「つーか何だよそのカッコ」

ジョセフ『フフフ……息子以下には本邦初公開ッ 若いころのジョセフ君だよッ』

ジョセフ『どーよこのピチピチムキムキ加減。ほらほらせっかくだからゆっくり堪能してってねっ』

承仗GIO「」ドキュゥ-ンッ

ジョセフ『スタンドしまって! ノリの悪い子孫たちねェ~~ホントッ』

ジョセフ『おっ! そこのキュートなレディたちがプリキュアかぁ~~ナイスチューミチューッ! 
     ハッピーうれピーよろピくね~~さっご一緒にーさんしー』

みゆやよれい「ハッピーうれピーよろピくねー?」

あかね「つられんなや」

なお「と、いうか! なんでジョジョさんたちのお父さんでお祖父さんでひいお祖父さんでいとこの息子っぽくて時々他人な人がパクトから……!?」

仗助「そーそー、まずそこから教えてくれよなァー」

承太郎「さもねーと叩っ壊す」

ジョセフ『そればっかだねお前ェッ』


240: 2012/06/25(月) 00:03:31.17 ID:4OOACiqN0


ジョセフ『んふっふ……いいだろー、教えてあげるゼ……っつーかそもそもそのために来たんだぜ、だからよォ~』

ジョセフ『マッ! 承太郎辺りは予想ついてると思うけど、俺がこんなことになってんのはキャンディの言ってた「ジョジョ王子」のせいなんだよねん』

ジョセフ『それどころか徐倫や承太郎たちが今置かれてる状況もその人のせいなの』

JOJOS「!」

みゆき「じゃあやっぱり『ジョジョ王子』とジョジョキュアのみんなは繋がりがあるの!?」

ジョセフ『オーケーオーケー。じゃ、順序立てて……そうね、俺が「ジョジョ王子」と出会った経緯から話を始めようか……』ドドドドド

JOJOS「……」ドドドドドド

5プリ(何この音)

241: 2012/06/25(月) 00:06:23.36 ID:4OOACiqN0


  ~~~~~


ジョセフ(回想)「……あり?」

ジョセフ「俺は今まで何を……っつーかどこよここォ」

ジョセフ「あれ!? 声がッ! やだおててもツルツル! 若返ってーら! よくわからねーが……やったね~~ッ!」

??「またかァァーーー!! この大マヌケのスカタンがァァ~~!!」ボギャァァッ

ジョセフ「あいだぁぁー!」

ジョセフ「ってえ!? シーザー!?」ダブルショックッ

シーザー「とっとと戻れ!」ゲシィッ

ジョセフ「あーれー」ヒュゥー




??「ジョセフ……ジョセフ、大丈夫かい」

ジョセフ「う……うーん……うん?」

??「」ニコニコ

ジョセフ「……」

ジョセフ「」サッ

??「」サッ

ジョセフ「」ササッ

??「」ササササッ

ジョセフ「」バッ

??「」ドバァッ

ジョセフ「なんだ鏡か」

??「ははは、ここまでベタベタだと逆に笑えるね」

ジョセフ「うおおおおーーっ!? か、鏡じゃあねえ! 鏡写しのように俺にそっくりビンビンなお方がいるゥ~~!?」


242: 2012/06/25(月) 00:08:13.62 ID:4OOACiqN0


ジョセフ「ここはどこ!? あなたは誰!? 俺は一体ウェアアムアイ!?」

??「ここはメルヘンランド。僕は君の先祖だよ」

ジョセフ「え!? ってことはあんたは……!」

??「」ニコニコ

ジョセフ「ジョージお父さん!」

??「うん。惜しいね。僕はもう一代前のジョナサン・ジョースター。君の祖父でありエリナの夫だよ」

ジョセフ「えと……そんな人に会ってるってことは、俺氏んじったの」

ジョナサン「フフ、さっきまではそうだったかな」

ジョナサン「君はもうすぐ現世に帰れる。ここは君にとっての『寄り道』みたいなものだよ」

ジョセフ「ふむふむ……つまりさっきまで俺がいたのはいわゆる天国で、ここは天国と地上の間の世界って感じ?」

ジョナサン「そんな感じかな」

ジョナサン「まあお茶でも飲もうか」ポンッ

ジョセフ「うおっ!?」

ジョナサン「ハハ、驚かせちゃったね」

ジョナサン「ここ、メルヘンランドは空想の世界なんだ。子供が絵本を見て夢想するような……ここにあるものはすべて人の空想でできているんだよ」

ジョセフ「おおっ本当だ」ポンッ

ジョセフ「ごめんねおじいちゃん、俺コーヒー党なの」

ジョナサン「……」ニコッ


243: 2012/06/25(月) 00:22:42.92 ID:4OOACiqN0


ジョナサン「さて、君が天国と地上を行き来するのは、実は今回が初めてじゃあない」

ジョセフ「えっそおなの」

ジョナサン「通算3度目」

ジョセフ「馬鹿なァ。んなたまのピクニック行くみたいに気安く行けるとこじゃあないっしょ」

ジョナサン「フツウはそうだよ。でも今の君の肉体は一日20時間以上寝ているような状態だからね。今の君の魂は限りなく僕らと近い存在にあるんだ」

ジョセフ「笑顔でんなこえーこと言わないでよおじーちゃん……」

ジョナサン「僕は役得だと思うけど。生きながらにして僕たちと話ができるなんてさ」

ジョナサン「さて、そんな命の炎を燃え渋らせている君にお願いがある」

ジョセフ「はい?(遠回しに『氏にぞこない』って言われたぜーイギリス人ってみんなこおなのか~?)」

ジョナサン「実は僕らの子孫に、恐ろしい危機が迫っているんだ」

ジョセフ「……!」

ジョナサン「ここ、メルヘンランドも関係していることなんだけどね」

ジョセフ「……聞かせてよ、おじーちゃん」


244: 2012/06/25(月) 00:35:57.90 ID:4OOACiqN0


ジョナサン「ここ、メルヘンランドが空想でできた世界だということは話したね」

ジョナサン「いわば子供の純粋な『おはなし』の世界がまじりあってできているんだ」

ジョナサン「君も覚えがあるだろう? 本屋や図書館の絵本……寝る前に母親が聞かせてくれた昔話……紙芝居……人形劇……自分で描いた絵本……」

ジョナサン「さまざまな物語が媒体となって空想を作り、メルヘンランドはできていく」

ジョナサン「さて。そんな『おはなし』の中でもっとも重要なことは何だと思う?」

ジョセフ「?」

ジョナサン「『配役』だよ」

ジョセフ「魔女とか女王さまとかお姫さまとか?」

ジョナサン「その通り。たとえばオオカミはどの童話でも悪者だろう? 
     『オオカミ』という『配役』そのものが彼に物語上での役割を決定づけているんだ。
      オオカミは決して、悪者という定めからは逃れられない」

ジョナサン「では、その『配役』を入れ替えることができるとしたらどうだろう」

ジョセフ「えぇー?」

ジョセフ「つまりオオカミが猟師とチェンジしたりできるってえこと?」

ジョナサン「そう。ただし彼らの本質は変わらない」

ジョナサン「オオカミがヒト化したり猟師がオオカミ化したりはしない。外見はそのままで、役割が入れ替わるだけなのさ」

ジョセフ「じゃあ猟師が赤ずきんを食って、オオカミさんがそれを助けに来る……みたいなちょっぴりアダルティーな話になっちゃうわけねん」

ジョセフ「そのままオオカミと赤ずきんがくっついちまいそーだな」オシアワセニッ

ジョナサン「ところが僕たちが相手するオオカミは少女一人では満足してくれない」

ジョセフ「……」

ジョナサン「前置きが長くなったね。結論から言おう」

ジョナサン「かつてのディオの友人が、自分と、とある集団との『配役』を入れ替えた。目的はディオの復活だ」

ジョセフ「……!」

245: 2012/06/25(月) 00:37:40.12 ID:4OOACiqN0


ジョナサン「入れ替えられたのは悪者の国・バッドエンド王国の皇帝ピエーロ以下5名。彼らは……」

ジョセフ「ちょ、ちょい待ったァ!」

ジョセフ「なんでンなことを……確信を持って言えるんだよ! もうこの世にはいないおじいちゃんがさァー!」

ジョナサン「僕とディオは一心同体だからね。望むと望まざるとに関わらず感じるんだ。彼のドス黒い波長をね……」

ジョセフ(アンテナみてーだなおじーちゃん)

ジョセフ「オッケー、とりあえず信じよう」

ジョセフ「だがなんでそのDIOの友人……っつーかアイツ友達いたんだ……がメルヘンランドのことを知ってるんだ? それに配役を入れ替えるって、どおやって?」

ジョナサン「ちょっと前にメルヘンランドの住人が地上に落っこちてしまってね。スタンド攻撃と勘違いしたDIOの友人はその子の記憶を取り出して覗き見た」

ジョセフ「記憶を取り出して覗き見る……それがそいつの能力?」

ジョナサン「さあ? 僕はスタンドに関しては門外漢だからね。明言は避けよう」

ジョナサン「とにかく、それで彼はメルヘンランドの仕組みや存在……そしてバッドエンド王国やプリキュアのことまで知ってしまった」

ジョナサン「ああ、プリキュアについてはメルヘンランドに出回っているこの『でんせつのせんし・プリキュアのえ本』を見てくれ」

ジョセフ「」フムフムペラペラ


246: 2012/06/25(月) 00:38:39.25 ID:4OOACiqN0


ジョナサン「ディオの友人はこう考えた」

ジョナサン「メルヘンランドもバッドエンド王国も、空想の力で成り立っている」

ジョナサン「そこには当然自分の空想力も含まれているわけだ。ならば自分の空想力で『配役』に手を加えることもできるはずだと」

ジョセフ「でもコーヒーや紅茶を出すのとはワケが違うでしょー、他人に干渉するわけだし」

ジョナサン「うん、そうだね」

ジョナサン「口で言うのは簡単だけど、実現するとしたらまるで神を無心に信じるような、純粋で強烈な精神力が必要とされるだろうな」

ジョセフ「で、そんなことをそいつはやり遂げちゃったと……厄介だなァ」

ジョナサン「そう。とても厄介だね」

ジョナサン「彼らは既にバッドエンド王国の住民という『配役』を手に入れてしまっている」

ジョナサン「そして皇帝ピエーロもディオ……今はDIORだったっけ……と入れ替わってる状態さ」

ジョセフ「つまり……」

ジョナサン「遅かれ早かれディオは復活する」

ジョセフ「!」

247: 2012/06/25(月) 00:41:11.71 ID:4OOACiqN0


ジョセフ「ん、ちょい待った」

ジョセフ「この『でんせつのせんし・プリキュアのえ本』はプリキュアとバッドエンド王国の物語だよね」

ジョセフ「いくら配役を変えても、ストーリー自体は変わらないんだろォ? この絵本がハッピーエンドで終わるんなら心配はいらないんじゃあないの」

ジョナサン「プリキュアの絵本には続きがない」

ジョナサン「彼女らのこれからによって、ハッピーエンドにもバッドエンドにも成り得る」

ジョセフ「あらほんと」マッシロー

ジョナサン「しかし、『入れ替わった』彼らが相手じゃあ行きつく先は確実にバッドエンドだろうね」

ジョセフ「奴らがスタンド使いという本質は変わってねーし、スタンド使いはスタンド使いでしか倒せないもんな……」

ジョセフ「どーにかできねーの、おじーちゃん?」

ジョナサン「できるよ」

ジョセフ「できるの!?」

ジョナサン「できるよ」ニコ

ジョナサン「僕たちの子孫をプリキュアにすればいいんだ」

ジョセフ「!? それってつまり、プリキュアの誰かと子孫の『配役』を入れ替えちゃうってこと?」

ジョナサン「その必要はない。大きなお友達の予想ではプリキュアはまだ二人分空きがあるみたいだし、そこをもらおう」

ジョセフ「メタッおじいちゃんメメタァッ」


248: 2012/06/25(月) 00:43:17.47 ID:4OOACiqN0


ジョセフ「っつーか、変身にはパクトがいるんでしょ?」

ジョナサン「うーん、そうだね。さすがに僕も構造のわからないものを作れる自信はないなぁ」

ジョセフ「んじゃあ駄目じゃん」

ジョナサン「うん。だから君がいるんじゃあないか」ニコッ

ジョセフ「……?」


 ハーミットパーポゥッ


ジョナサン「やったね! 仕組みさえ分かれば複製することくらい簡単だよ」ポンッ

ジョセフ「おじいちゃん結構イイ性格してんね……」

ジョセフ「あれ。一個だけでいいの」

ジョナサン「僕たち一族は不思議な絆でつながっているからね。一人が変身すれば全員がリンクするはずだ」

ジョセフ「またそんな今思いついたような」

ジョナサン「おっとそろそろ時間だ。また会おう、ジョセフ」


249: 2012/06/25(月) 00:50:54.57 ID:4OOACiqN0


ジョセフ「時間ン?」

ジョナサン「君が起きる時間さ。そろそろ息をしてない君をスージーQが見つけるはずだ」

ジョセフ「うをやっべ!」

ジョセフ「あっ、つーか俺またここに来れるの?」

ジョナサン「メルヘンランドの出入りは住人でない限り、女王の許可がいる」

ジョセフ「え~じゃあ女王様とコンタクトとんなきゃ」

ジョナサン「ところがその必要はない」

ジョセフ「?」

ジョナサン「気づかなかったかい? 僕たちはすでにメルヘンランドの住人となってるんだ」

ジョセフ「!? 嘘!?」

ジョナサン「ウソじゃあない」

ジョセフ「どおやって!?」

ジョナサン「この世界に新しく僕たち用の『配役』を作らせてもらった。作るのは自由なんだ、この世界は」

ジョナサン「もっとも、僕のような朴念仁の空想じゃあ限界があるからね。『彼女』に協力してもらったんだけど」

ジョセフ「……! それって……」

ジョナサン「」ニコッ

ジョナサン「『彼女』のイメージでは……ちょっと恥ずかしいけど、僕は『王子さま』らしい。メルヘンランドの子たちもそう認識してくれているよ」

ジョセフ「じゃ、じゃあ俺は!?」

ジョナサン「『かわいい妖精さん』」

ジョセフ「いっ……」

ジョセフ「いやん」ポ


250: 2012/06/25(月) 00:54:39.02 ID:4OOACiqN0


ジョセフ『と、ゆーわけで俺はパクトの妖精さんになったのでしたん、ちゃんちゃん』

仗助「長い」

徐倫「だるい」

承太郎「三行で頼む」

ジョセフ『大不評!?』

ジョルノ「では僕たちが倒したはずの人物がよみがえってるのも、その『入れ替わり』のせいということですか?」

ジョセフ『やだジョルノちゃん大好き』

ジョセフ『そだねー。ドス黒い悪人の魂を掴み取りしたらああなった、って感じじゃあない?』

みゆき「じゃあオオカミさんたちはどうなってるの!?」ガタッ

あかね「ちょ、みゆき」

ジョセフ『ん~~……たぶん地獄とやらにいるんじゃあない? 氏んだ奴と入れ替わっちまってんだし』

みゆき「そんな……」

やよい「じゃあオニさんも……」

れいか「魔女さんも、ですか」



 ~~そのころジョーカー~~


ジョーカー「二連のさくらんぼをですねェェ~~~ン、こう、種をつけたまァーんま食べるんですよォ、ン゛ッフッフゥン? やってみますゥ?」ニヤベロォ

ミラション「い、いえ、今度……」


 <コレモ! コレモ!コレモ! コレモ! コレモ! コレモ!


ジョーカー「おや男子刑務所で騒ぎがッ! ちょっぴり行ってきますねェン、さくらんぼはご自由にィィ~~~」ヒャッホーイ

ミラション「神父さ、」


 <トッテモトッテモトッテモトッテモキャワィィイイネェェェェェ
 <キンニクハシンヨーデキナイ
 <アンタイイヒトダナァ
 <キョウソフッカツジャヒャハッハー


ミラション(帰りたい……もう盗みはしない……)

251: 2012/06/25(月) 01:10:41.11 ID:4OOACiqN0


徐倫「つまり新生三幹部はDIORの友人のおかげでこの世にいられるのね」

ジョニィ「奴らの言ってた恩ってのはそれか」

承太郎「『恩』というより……『弱み』って感じだがな」

仗助「命を握られてっから言う事聞いてるわけか」

ジョルノ「『協力しなければ地獄に送り返す。しかし、DIOR復活を成し遂げられたらお前たちも復活させてやる』……と、こんなところですかね」

ジョニィ「名前が変わっていたりするのも意味が?」

ジョセフ『おそらく配役を「定着」させるために元の役を模倣してんだろう』

仗助「だからキラリーナかァ」

ジョニィ「あの妙な本と化け物を使役するのも、役に『なりきる』ためなわけだ」


 ガタッ


JOJOS「!」

みゆき「あ、あの……ごめんなさい。私……もう帰るっ」タッ

あかね「みゆき!」ダッ

やよい「みゆきちゃん!」タタッ


 バタンッ


れいか「みゆきさん……」

なお「すいません、みなさん」

なお「彼女、少しショックを受けちゃったみたいだ……」

252: 2012/06/25(月) 01:25:55.15 ID:4OOACiqN0


徐倫「無理もねーわよ。いきなりこんなこと言われたんじゃーね」

承太郎「こちらも少し話を急ぎすぎた……早く追いかけてあげなさい。落ち着いたらまた来るといい」

なお「は、はいっ」

れいか「おさがわせしました。また近いうちに」


 パタンッ


徐倫「……ずいぶん優しいじゃあねーの」ムウ

承太郎「あれ以上話しても得るものはないだろうからな……お互い」

徐倫「てめーらしい合理的な考えだわ」

承太郎「……」

キャンディ「じょりーん……もしかして妬いてるクル?」

承太郎「!」

徐倫「ああ!?」

ジョニィ「まあいい気はしないだろーね」

仗助「パパが取られちゃうともなればなぁー」

徐倫「ちげーよ馬鹿野郎どもッ!」

ジョルノ「そうですよみなさん。こういうのは指摘するだけ野暮ってもんです……わかりきってるんですから」

徐倫「~~~~!!」


253: 2012/06/25(月) 01:34:34.37 ID:4OOACiqN0



みゆき「はあ……」

あかね「みゆきー!」

やよい「や、やっと追いついたぁ」

みゆき「あかねちゃん、やよいちゃん……」

みゆき「ご、ごめんね! なんか私……ヘンな気分になっちゃって」

あかね「みゆき……」

みゆき「おかしいよね、オオカミさんたちは悪い人なのに……もういないっていうのが、なんていうか」

やよい「さみしいの? みゆきちゃん」

みゆき「……」

やよい「全然おかしい事なんてないよ」

あかね「せや。むしろみゆきらしいわ」

やよい「私も、オニさんがもうこの世にいないって知った時、ちょっぴり悲しかったもん」

あかね「ウチかてイイ気分やない。あのオオカミ、結局ウチのお好み焼き食い逃げしてったまんまなんやからなっ」

みゆき「ふたりとも……」

れいか「私もです」

みゆあかやよ「!」


254: 2012/06/25(月) 01:36:35.39 ID:4OOACiqN0


れいか「私も……もうあの魔女さんの発明に困らされることがないと思うと、物悲しい気持ちになりました」

なお「あの3人がいなきゃ張り合いがないもんね」

やよい「取り戻しに行こう、みゆきちゃん!」

あかね「せや。うちらがやらずに誰がやるゥ!」

みゆき「みんな……!」

みゆき「ごめん……」

4プリ「?」

みゆき「ポップおいてきちゃった」

4プリ「あ」




ポップ「うう……前回といい今回といい、みんな酷いでござる」

キャンディ「キャンディはもう慣れたクル」


255: 2012/06/25(月) 01:38:09.53 ID:4OOACiqN0


あかね「ま、あいつのことや。そのうち追いかけてくるやろ」

やよい「それより休んでいこうよ。すっごく疲れたぁ~~」

なお「じゃああっちのベンチにでも」

みゆき「あ、えと……じゃあ私飲み物買ってくるから」

あかね「ホンマ? じゃあうちソーダ。緑色でスプラッシュなやつな」チャリン

みゆき「えっ」

やよい「私オレンジジュース。紙パックのやつね」チャリン

れいか「では私は緑茶を」

なお「私おしるこね。冷たい方おねがい」チャリリン

みゆき「りょ、りょーかいでぇぇ~~す……」

あかね「量が多いさかい手間取るかもなぁ」

やよい「『ゆっくり』行ってきてね。みゆきちゃん」

みゆき「あっ……」

みゆき「う、うん!」タッ



みゆき「」タタタタッ

みゆき「」テクテク…テク…

みゆき「……うっ」ブワッ

みゆき「うううぅぅ~~……ヘンだな、やっぱりおかしいよ……なんで、涙が出るんだろ……」

みゆき「うう、うぅぅ~~……! オオカミさん~~……!」


256: 2012/06/25(月) 01:39:49.83 ID:4OOACiqN0


やよい「みゆきちゃん、大丈夫かな」

あかね「心配ないやろ」

れいか「私たちがみゆきさんを信じ、支えてあげれば……」

なお「うん。どんな逆境も怖くないさ」

あかね「おっし! ほなみゆきが帰ってきたら円陣組もかー!」

れいか「エンジン……ですか」ドドドドドド

あかね「ちゃうちゃう」

なお「円陣っていうのはこう……!?」ガクリッ

あかね「なお!?」ガシッ

やよい「なおちゃん!?」

れいか「……!」

れいか「い、いったい……何者です!?」

??「おかしいぞ……『5』ではない……『4人』しかいない」

3プリ「!」

??「『素数』ではないではないかッ!」バァーンッ

あかね「な、なんやジョジョキュアに似たモノを感じるけったいなおっさんやな」

れいか「あなたがなおを……」

やよい「なおちゃんに、何をしたの!?」

257: 2012/06/25(月) 01:41:35.62 ID:4OOACiqN0


??「知る必要はない……お前たちもすぐにそうなる」

3プリ「!」ババッ

あかね「みんな、変身や!」

やよい「うっ……!?」ガクッ

あかね「やよい!?」

れいか「っ……」フラッ

あかね「れい……ぐっ!?」ドサッ

あかね「ん、んなアホな……な、なんでやねん……まるで見えない敵に不意打ちされたみたいに全員が……」

あかね「……」ガクリ

??「プリキュアの記憶DISC……スマイルパクト……これで邪魔者は消えた」ザッ

258: 2012/06/25(月) 01:43:05.27 ID:4OOACiqN0


みゆき「はぁ~~~いっぱい泣いたらすっきりした~~」

みゆき「やっぱり何事も笑顔が一番だよね、スマイルスマイル」

みゆき「みんなーおまたせー! 緑色のオレンジジュースと紙パックのおしること緑茶スプラッシュとあとソーダ……」

みゆき「みんな? どうしたの? 何でこんなところで寝て……」

みゆき「みんな……?」


259: 2012/06/25(月) 01:45:31.24 ID:4OOACiqN0


ポップ「ば、馬鹿な! プリキュアがこうもあっさり、あっけなさすぎるでござる!」

みゆき「で、でもだって、実際にぃ……」

徐倫「ほら、泣くんじゃあねーわよ」ポンポン

みゆき「なっ、てないもんっ!」グスン

承太郎「……妙だな」

ジョルノ「ええ。4人ともまったく抵抗した跡がありません」

仗助「ってえことは顔見知りの犯行か……」

ジョニィ「もしくは、抵抗すらできない力を相手が持っていたか、だね」

徐倫「……『スタンド』」

みゆき「?」グスッ

徐倫「……正直、メルヘンな国がどーなろーとあたしは知ったこっちゃないと思ってたけど……事情が変わったわ」

徐倫「ひいおじいちゃん、キャンディ」

ジョセフ『はいはい?』ニュ

キャンディ「クル?」

徐倫「二人とも……メルヘンランドを自由に行き来できるってことは、そこへ行くまでの道を知ってるってことよね」

徐倫「そしてバッドエンド王国はメルヘンランドと同じ世界にあるのよね……」ドドドドド

キャンディ「そうクル?」

ジョセフ『ヒュー、徐倫、おめー……』

ポップ「ま、まさか徐倫殿!?」

みゆき「??」ドドドドド

3457「……!」ドドドドド

徐倫「乗り込むわよ……バッドエンド王国へ」ドバァァーーンッ


260: 2012/06/25(月) 01:49:12.96 ID:4OOACiqN0


承太郎「父は反対だ」サッサッ

徐倫「ウルセー! いいからそこをどきやがれド畜生が!!」サッサッ

承太郎「よく考えろ。敵は4人。俺たちは5人プラス一人と2匹。数の上では不利なのにあちらは攻撃を仕掛けてきた。つまり相手には勝算があるということだ」サッサッ

徐倫「女子中学生に不意打ちかますゲスにあたしが負けるかァー!」サッサッ


ジョルノ「さて、二人がカバディをやりだして早数分」

ジョニィ「やれやれまったくやれやれだよ」

仗助「でもよ~~おめーらはともかく俺たちがホイホイいけるもんなのか? その世界?」

キャンディ「メルヘンランドは女王さまのおゆるしナシには行けないクル」

ポップ「しかしバッドエンド王国はどこの誰でも自由に行き来できる……理論上は、でござるが」

ジョニィ「ようはあれだろ? 悪者ばっかりの国になんか誰も行こうとしなから関所もないんだろ」

ポップ「さよう。触らぬ悪に祟りなしというか……」

ポップ「それゆえ、徐倫殿が乗り込むと言い出したときは肝が冷えたでござる」

みゆき「でも実際いい手かも」

457「!」


261: 2012/06/25(月) 01:50:58.31 ID:4OOACiqN0


みゆき「みんなが何をされたかは分からないけど、犯人がバッドエンド王国にいるっていうんなら、すぐその人に会いに行かなくちゃ。会って、4人を元に戻してもらわなくちゃ!」

ポップ「ば、ばかな!」

仗助「ま、確かにな」

ジョルノ「相手の出方を待つのも無駄ですしね……無駄無駄」

キャンディ「キャンディもさんせークル!」

ジョニィ「おーい、ってわけで意見まとまったよー」

徐倫「」ハアハア

承太郎「」ゼエゼエ

仗助「トシっすね」


 オラッ ウグゥッ


262: 2012/06/25(月) 01:54:23.30 ID:4OOACiqN0


 ――バッドエンド王国


ヴァレンタイーニ「時に二人とも」

キラリーナ「なんだヴァレンタイーニ」

ディアボロン「つまらん話なら勘弁だぞ。つまらなすぎて氏ぬから」

ヴァレンタイーニ「いや、君たちも興味のある事かと思うんだが」

ヴァレンタイーニ「奴は……プッチはDIORを復活させて……いったい何をしようとしているのか、とな」

キラリーナ「DIOR復活自体が奴の目的ではないのか?」

ディアボロン「フン、いくら相手を敬愛していようと、それはありえん話だな」

ディアボロン「人は見返りナシに何かを成し遂げようとはしないものだ」

ヴァレンタイーニ「復活したDIORが何かをしてくれるのを、やつは期待している。それは間違いない」

ディアボロン「奴の事だ。一個人の欲望にはとどまりそうもないな」

キラリーナ「その何かが、私の平穏を脅かすものではないことを祈っているよ」

キラリーナ「む。あがりだ」

ディアボロン「フハハハーー!! このディアボロンもだ!」バシーンッ

キラリーナ「」イラッ

ヴァレンタイーニ「待て。私も上がりだぞ」

ディアボロン「なにィ!?」

キラリーナ「はて。これは一体……」

??「特に奇妙なことではない」

3幹部「!」

プッチ「私(ジョーカー)が抜けていたからそうなったのだ」


263: 2012/06/25(月) 01:57:23.20 ID:4OOACiqN0


 ガチャガチャガチャガチャ


キラリーナ「何だね、それは」

プッチ「プリキュアのDISCとパクトだ……たった今始末してきた」

3幹部「なにィィーー!!」

プッチ「ジョジョキュアではない、プリキュアだ」

3幹部「?」

3幹部「まったくわからんぞッッ!!」

プッチ「ハモるな……む」

プッチ「ジョジョキュアめ、こちらに乗り込んできたか……思ったより早いな」

3幹部「!」ガタタタッ

ディアボロン「ジョ、ジョジョジョルノ・ジョバァーナが! こ、ここきょにキタだとォォーー!!?」

キラリーナ「フフッ、面白い……東方仗助、今度こそ屈辱を晴らしてくれるッ!」

ヴァレンタイーニ「いやここは私が先に行かせてもらおう」

キラリーナ「ひっこんでいろメタボリック」

ヴァレンタイーニ「キラリーナ……平穏でいたいというなら私を怒らせないことだ……」

キラリーナ「黙れッとにかく私が先だ!」

ヴァレンタイーニ「いーや私だ!」

キラリーナ「私だ!」

ヴァレンタイーニ「私だ!」

ディアボロン「一番槍はこのディアボロンだ! 依然変わりなくッ!!」

キラヴァレ「どーぞどーぞ」

ディアボロン「」


 ――今日のボス・とっさのお約束に対応できず氏亡


264: 2012/06/25(月) 02:00:34.88 ID:4OOACiqN0


ヴァレンタイーニ「よし、ではトランプを続けるか」

キラリーナ「ババ抜きは飽きたぞ」

ディアボロン「ぐふっ……じゃあ大富豪」

プッチ「待て待て待て待て待て待て。待て。お前たち」

3幹部「?」

プッチ「何を普通に団らんしている。お前たちはジョジョキュアを迎え撃つ役目があるんだぞ」

キラリーナ「役目と言われてもな」

ディアボロン「貴様に言われると無性に従いたくなくなる」

プッチ(くっ、これも元の『配役』の影響か……あの三色帽子め……いや、落ち着け2……3……5……落ち着くんだ)

ヴァレンタイーニ「ではぶたのしっぽで」

キラリーナ「あれはゆっくりやれないから嫌いなんだがな」

プッチ「ゆっくりしてかないでねッ……!」

プッチ「お前たち、目的を忘れていないか。私たちの目的は、」

ディアボロン「絶頂」

キラリーナ「平穏」

ヴァレンタイーニ「愛国心」

キラリーナ「かぶせてくるな」

ディアボロン「お前こそ」

プッチ(7……11……13……落ち着くんだ……17……!)


265: 2012/06/25(月) 02:05:01.84 ID:4OOACiqN0


プッチ「DIO、いやDIORだ。DIORを守ることが最重要事項ッ」

プッチ「決して奴らをDIORの部屋に近づけるんじゃあないぞ!」

3幹部「はーーーーーーい」

プッチ(19……23……29……!)

プッチ(くそ、やっぱり悪人の魂など呼び寄せるんじゃあなかった……31……いいや違う……37)

プッチ(そうだ。奴らは悪の『3』幹部。きっと私に勇気を与えてくれる存在となるはず……41……)

ディアボロ「しかし、DIORの部屋って……」ヒソッ

ヴァレンタイーニ「ああ、あまりにも入口から遠いんで近道を作ったような……」ヒソヒソ

キラリーナ「ま、言ったら言ったで面倒くさそうだ。黙っておくか」

ディアヴァレ「だな」

プッチ(ああ、なんだこの不安感は……ッ! 43……47……53……ッ!)


266: 2012/06/25(月) 02:05:45.13 ID:4OOACiqN0


ポップ「ここがバッドエンド王国の城にござる」

ポップ「では拙者は女王様に報告に行くでござるが……」

キャンディ「あとはキャンディに任せるクル!」

ポップ「何かあったら、すぐ電話デコルを使うでござるよ」

キャンディ「クルー!」

ポップ「皆の衆も……キャンディをお頼み申す」

仗助「おう」

みゆき「任せといて!」

ポップ「では……失礼仕る!」ポンッ

ジョニィ「さて、とっとと乗り込んで」

ジョルノ「とっとと終わらせたいところですが……」チラ

承太郎「父は反対だ」

徐倫「またかてめーわっ!」

キャンディ「今度は何言いあってるクル?」

ジョニィ「何でも作戦に食い違いがあるらしい」


267: 2012/06/25(月) 02:07:29.46 ID:4OOACiqN0


徐倫「とにかく短期決戦! 全員で真正面から乗り込んだ方が勝機は強いとあたしは感じるわ!」

承太郎「いいや……ここは二手に分かれて相手の戦力を分散させる方が賢いぜ」

承太郎「DIORも挟み撃ちできる形になるしな」

徐倫「でも!」

承太郎「気持ちは分かるが……焦っても得るモノはない」

徐倫「……あたしが焦ってるだと?」

承太郎「違うのか?」

徐倫「てめえ!」

キャンディ「落ち着くクルじょりーん~~!」

みゆき「そうだ! こういう時は多数決取ればいいんだよ! それなら文句もないよね!」ユトリィーッ

JOJOS「……」

みゆき「はい! それじゃあ承太郎さんの意見に賛成ってひとー! 手ぇあげてー!」

仗助「あ、じゃあ俺一票」

徐倫「そりゃあんたはそうだろーよ親父専属イエスマンめ」

仗助「俺そんなふうに思われてたのか」

ジョルノ「僕も承太郎さんの策を推します」

ジョニィ「僕も。悪いが、ジョウタローの方が説得力あるかな」

みゆき「えーっと、じゃあ3対1で承太郎さんの勝ちー!」

仗助「勝ちも負けもねーだろーがヨー」

みゆき「徐倫ちゃんもそれでいいかな?」

徐倫「……チッ。わかったわよ」

268: 2012/06/25(月) 02:14:17.31 ID:4OOACiqN0


徐倫(ン……? 3対1……?)

徐倫「なに、みゆき、あんたあたしに賛成だったわけェ?」

みゆき「うん」

みゆき「やっぱりみんな一緒にいた方が安心かなァ~~って……」

みゆき「徐倫ちゃんもそう思ったんじゃないの?」

徐倫「あたしは……」チラ

承太郎「?」

徐倫「別に」


269: 2012/06/25(月) 02:16:30.80 ID:4OOACiqN0


承太郎「じゃあ組み分けするぞ」

承太郎「仗助、お前は徐倫と一緒だ。ジョルノは俺と来い」

承太郎「あとは適当」

ジョニみゆ「!!?」ガビン

キャンディ「キャンディはぶられたクルー」

ジョニィ「いや僕の方が衝撃強い」

みゆき「はっぷっぷー」

徐倫「回復役を2つに分けるのは分かるけど……なんであたしが大叔父さんと組むのよォ」

ジョルノ「あなたが心配だからでしょう」

徐倫「あ?」

ジョルノ「仗助なら負傷してもすぐに治すことができますから。僕も同じようなことはできますが、痛みを伴いますし」

徐倫「!」

仗助「ま、なんだかんだで相思相愛ってことよ」

ジョルノ「よかったじゃあないですか。父親がろくでも『ある』人で」

徐倫「う、うっそくさッ! なら何であたしと組まねーわけ?」

キャンディ「じょりーんはパパと組みたいクル?」

徐倫「はァァー!? わけわかんねー! 別に、そんなんじゃねーし!」

仗助「またまた~~かわいーったらねーなァじょりーんちゃんはよォ~~」

徐倫「誰がだ! 頭さわんなコノヤロー!」

徐倫「クッソ。どいつもこいつもあたしをガキ扱いしやがって……」

ジョニィ「大人扱いしてほしいならしてあげるけど」

承太郎「」ドドドドドドド

ジョニィ「保護者がいなきゃね」

仗助「おいそこの爪男」

ジョルノ「わざわざ宣言するなんて命知らずってもんですよ」

270: 2012/06/25(月) 02:18:38.94 ID:4OOACiqN0


キャンディ「それで、二人はどっちのチームに入るクル?」

みゆき「えーっと……」

35「」ドドドドドド

46「」ギャーギャーギャハハハッ

みゆき「徐倫ちゃんと一緒で!」

ジョニィ「えええッ! ちょ、勘弁してくれよ。あの二人圧迫感すごいんだよ!」


 ポンッ


ジョニィ「」ギクッ

承太郎「『よろしく』な……君とは色々と話したいところだ……そう色々と……」

ジョニィ「ジャ……」

ジョニィ「ジャイロォォオオーーーーーーッ!!」

ジョルノ「自業自得ってやつですね」

キャンディ「ならキャンディはじょりーんと一緒クルー」

みゆき「あっそうだ、今のうちに変身しとかないと」レディー…

徐倫「うおっそーだ私も」ゴーッ

ジョセフ(グダグダだぜー)

271: 2012/06/25(月) 02:20:16.52 ID:4OOACiqN0

 ――こうしてキャンディたちはいよいよバッドエンド王国の城に乗り込んだクル。



 【正門】

承太郎「さあ……行くぜ」

ジョルノ「ええ。期待していますよ。そばに『弱点』のないあなたが、どれほどのものか」

承太郎「……」

ジョルノ「だから徐倫をあちらに組み分けたんでしょう?」

承太郎「……やれやれ。てめーは敵に回したくねーな」

ジョニィ「」ガクガク

補助の人「」ニョホニョホ オロオロ



 【裏門】

仗助「いいかおめーらー。危なくなったらすぐ引返すこと。なるべく固まって行動すんだぜー。あとトイレ休憩はねーから今のうちに済ませとけよー」

ハッピー「はーい」

徐倫「遠足かッ!」


キャンディ「突入クルー!」


272: 2012/06/25(月) 02:21:57.27 ID:4OOACiqN0


徐倫「ストーンフリィィーー!!」

徐倫「……の、糸を滑り込ませてドアを開けたわ」

ハッピー「すごーい。便利ー」

徐倫「感心してねーでとっとと行くわよ」

ハッピー「あ、ちょっと待って」

仗徐「?」

ハッピー「ここにボタンがある」

徐倫「ボタンン~~?」

ハッピー「押してみていいかな?」

仗助「一瞬だけならいんじゃね?」

ハッピー「そうだね。何か起こったら手を離せばいいんだし」ポチッ


 パカッ


3人「!?」


\ギャアアアアアアアーーッ/


273: 2012/06/25(月) 02:23:05.41 ID:4OOACiqN0


ジョルノ「……」

承太郎「どうした?」

ジョルノ「いえ、本当にあの3人を組ませてよかったものかと」

ジョルノ「体力はともかく、知力に不安があるんですよね」

承太郎「そうか……俺はそいつに不安を感じているんだがな」チラ

ジョニィ「」ビクゥッ

ジョニィ「ハ、ハウゥ……ジャイロ、ジャイロォォ……」ガクガク

ジョルノ「あなたが脅かしすぎるからですよ。ジョニィも、いい加減僕の後ろに隠れるの止めてください」

承太郎「……」ピクッ

承太郎「さっそくお出ましか」

ジョルノ「!」

ジョニィ「」ハウゥ

プッチ「……」ドォォーーンッ


274: 2012/06/25(月) 02:33:45.22 ID:4OOACiqN0


プッチ「なぜだ」

承GIO「?」

プッチ「君に言っているのだ、ジョルノ・ジョバァーナ」

プッチ「DIORの……わが友の息子でありながら、なぜ父の復活を阻止しようとする」

ジョルノ「……どうやらあなたがプリキュアを襲った犯人で間違いなさそうだ」

ジョルノ「あなたのような人間を友人に持つなんて、父とは会ったことありませんが、どの程度の人物かは見当がつきました」

プッチ「答えるのだ。ジョルノ・ジョバァーナ!」

プッチ「DIORの崇高で偉大な遺伝子を受け継ぐ君が、なぜ」

ジョルノ「あなた勘違いしています」

ジョルノ「僕に父はいません。種はありましたが」

プッチ「!」

承太郎「やれやれ、いい性格してるぜ」

ジョルノ「事実を言ったまでですよ」

プッチ「なるほど……ならば……残念だが、君も敵とみなすとしよう」

承GIO「!」ザッ

プッチ「友のところに行かせはしない……ッ! 決して!」


275: 2012/06/25(月) 02:43:15.74 ID:4OOACiqN0


 ヒュウウーー


仗助「うげっ!」

ハッピー「ぎゃん!」

徐倫「でぇッ!」

仗助「ぐっ!」

徐倫「い、いってェェ~~!」

ハッピー「ビックリしたぁ~」

徐倫「まさか床が開くとはね」

仗助「お、おれの上から退いてくれよ……てめーら」

徐倫「うわっ、ごめん大叔父さん!」

ハッピー「怪我はない? キュアクレイジー」

仗助「あれなんか略された」

徐倫「じゃああたしは……」

ハッピー「キュアフリー?」

徐倫「あ、そことってくる」

ハッピー「だってキュアストーンじゃあかわいくないし」

仗助「その感性、嫌いじゃあねーぜェ~」

ハッピー「なんかわかんないけどほめられた」エヘ


276: 2012/06/25(月) 02:45:14.39 ID:4OOACiqN0


徐倫「とりあえずここはどこ……って」


 ドォォーンッ


徐倫「な、なんなのこの物々しい設備」

徐倫「まさか……いや、まさかよね、まさか」ハハハ

ハッピー「あ、かんおけ」

仗助「よし開けてみっか」

徐倫「うわああああっちょっと待ったァー!」


 バゴーンッ


仗助「開けた」

ハッピー「ひらいた」

徐倫「あいちまった……」


 ジャァァーーンッ


仗助「何だ。中で寝てるやつがいたぜ」

ハッピー「うわー、すっごくきれいな人ー」

徐倫「えーっと、棺桶の蓋を拝見」

ハッピー「うわえーごだ。とてもよめない」

仗助「D・I・O・R」

ハッピー「でおーる?」

仗助「ディオールか……女性向けブランドみてーな名前だな」

3人「……」

徐倫「集合」ピッ


277: 2012/06/25(月) 02:46:59.74 ID:4OOACiqN0


ハッピー「えー!? えー!? なんで!? あの人ラスボス的な人だよねェ~~!?」

徐倫「こっちが聞きてーわよバガッ!」

徐倫「あ~~チクショォー! なんであんなところにッこんな抜け道があるのよォ~~!」

徐倫「今のあたしたちッ! ドラクエでいうトコロのやっとヒノキの棒から剣に武器が持ち替わったような段階よ!? 勝てるかっつーの!」

仗助「しかしよォ……やっこさん、今は害はなさそーだぜ。ぐっすり眠ってるみてーだ」


 スースースヤスヤ


徐倫「確かに……腹が立つほど安らかな寝顔だわ」

ハッピー「まるで眠りの国のお姫さまだね」

徐倫「ぞっとしねーたとえね」


 スースーWRY…スースー


仗助「……」

ハッピー「……」

ハッピー「ねえ、私たち……きっと同じことを思ってると思うんだけど……」ドドドドドド

仗助「ああ、俺も同意見だぜー……」ドドドドドド

仗助「ところで俺はマジックを持っている!」

ハッピー「グッド!」バァーンッ

徐倫「グッドくねぇーー! 何考えてやがんだクソガキども!」


278: 2012/06/25(月) 02:48:35.99 ID:4OOACiqN0


徐倫「こいつを目覚めさせねーようにするのが最重要事項でしょうがよー!」

仗助「ん、そう言われっとそうだな」

仗助「じゃあ額に肉の字くれーで勘弁してやろう」

ハッピー「私はほっぺにネコさんのおひげ描くねー。にゃにゃんがにゃん、と」

徐倫「だからやめろっつてんのよォー!」

仗助「いいか徐倫、どんな時でも童心と日常の心を忘れちゃあいけねーんだ……だからよォ~」

ハッピー「今キュアクレイジーがいいこと言った!」

徐倫「だぁー! もう! 勝手にしやがれ!」

279: 2012/06/25(月) 02:51:27.44 ID:4OOACiqN0


仗助「言われなくてもそうさせてもらうぜー」

ハッピー「絵だけじゃあメッセージ性がないから文字も書いてあげよっと」

ハッピー「う、る、と、ら、はっぴー……キャンディも描いたげる~」

キャンディ「クルー♪」

仗助「じゃあ俺グレートって書く」

ハッピー「うわっ、えーごだ、崩し字だ、すごーい!」

仗助「クックック……28さいの頭脳舐めんなよ」

ハッピー「じゃあ私は……あーもう書くスペース無いや」

仗助「ううむ、一通りやっちまった感があるが……」

ハッピー「物足りない」

仗助「そう。それだ」

ハッピー「ところで私は髪ゴムを持っている!」

仗助「グレート!」バァーンッ


徐倫「くっ……」フルフル

徐倫(た、楽しそうじゃあねーかチクショーーッ!!)



 ――ちょっと仲間に入りたいと思ってしまった徐倫であった。


280: 2012/06/25(月) 02:58:37.25 ID:4OOACiqN0


徐倫「さて、気が済んだところで本題よ」

徐倫「どうやらこの男はバッドエナジーが満タンになったら起き出すみたい」

仗助「それまでひたすら……それこそ眠りの呪いをかけられてるみてーに寝てばっかってことか」

ハッピー「今何%くらいたまってるんだろー」

徐倫「80くれぇじゃあない」

仗助「いや90はいってると見たな」

徐倫「目盛が結構高いトコロにあるわね……こっからじゃあよくわかんないわ」

キャンディ「そういう時は『ちょうちょデコル』を使うクルー」

ハッピー「はーい」


 カシュァンッ
 レッツゴーッ
 チョ・ウ・チョッ!


ハッピー「」フワン

ハッピー「羽が生えた!」

仗助「おーかわいいかわいい」


281: 2012/06/25(月) 03:09:05.07 ID:4OOACiqN0


徐倫「そのままあっちまで飛べる?」

ハッピー「了解!」パタパタ

ハッピー「えーっと……はっぷっぷ~、まァーたえーごだ。読めないよォー」

徐倫「スペルは?」

ハッピー「えふー、ゆー、えるえるっ!」

仗助「F……U……」

徐倫「LL?」

仗徐「『フル』だとォォオオーーーッ!!?」

ハッピー「やだなー、『ふる』じゃなくって『えふゆー』……」

徐倫「いいからこっち降りてきなさい!」

仗助「バ、バカなッ! 復活まではあと二週猶予があるはずだぜーー!(>>6月25日現在)」

徐倫「二回分のバッドエナジーはどこから……」ハッ

徐倫「うおおおおおっ! 『ここ』からだァーー! ディアボロンとキラリーナが集めた分ッ!!」

仗助「なるほど納得大ピンチだぜ」


282: 2012/06/25(月) 03:11:41.82 ID:4OOACiqN0


仗助「うおおおおおっ機材が唐突にガタガタ言い始めたぜこんにゃろー!」

徐倫「あたりに尋常じゃあない雰囲気が漂ってるわ!」

ハッピー「も、もしかしてもうすぐ復活するの?」

ハッピー「『あれ』で?」

仗徐「……」

ハッピー「ど、どおーーしよォーーッ! キュアクレイジー!」

仗助「お、俺に聞かれてもよ~~あっそうだ承太郎さんに聞きゃあいいんじゃあねーか!」

徐倫「二言目にはそれだなテメーわっ!」


 Prrrrrr


承太郎『仗助か……今敵とエンカウントしたところだ。もうかけてくるな』ブチッ

仗助「現実は非常だぜ……」

徐倫「とか何とか言ってる間に……」



DIOR「……」ムクゥリ

仗徐「」

ハッピー「……起きちゃった」


283: 2012/06/25(月) 03:14:19.60 ID:4OOACiqN0



ジョニィ「もうやだ……僕ダニーランドに帰る」グスッ

補助の人「」ニョホニョホ オロオロ

プッチ(なんだかよくわからないうちに一人は再起不能になっているが……依然としてこの二人は危険だ)

承GIO「……」

プッチ(この二人……いったいどれほどの修羅場を潜り抜けてきたのか、まったく隙がない)

プッチ(接近戦では不利か……ならば)


 Prrrrrrr
 Prrrrrrrrrr


プッチ「……」

プッチ(あ、あのちっぽけな3幹部がァ~! 時と場所をわきまえてコールできないのかァァ~~!!)


 Prrrrrrrrrr
 Prrrrrrrrrrrrrrr
 Pwrrrrrrrrrrrrrrrrrrr


プッチ「ちょっと失礼」ピッ

承GIO「……」

プッチ「ハロー? 一体なんだ」イライラ


284: 2012/06/25(月) 03:15:17.41 ID:4OOACiqN0


??『……』

プッチ「……?」

??『プッチ……』

プッチ「……!」

プッチ「こ、この声は……まさか……」

??『知っているか……』

プッチ「き、君は……!」

承GIO「……!」


??『油性マジックの落書きはな……マーガリンで消える』

プッチ「DIOォォォォォRッッ!!!」

285: 2012/06/25(月) 03:17:19.27 ID:4OOACiqN0


プッチ『ディ……DIOッッRッ!!! ああDIO……Rッ! 君の声をもう一度聞けるとは……DIO!R!』

DIOR「まずはお礼を言わなくちゃあな……わが友よ」

プッチ『DIOR……私はやっと君と……ああDIOR! 君がDIORか、DIO、DIO……Rッ!』

DIOR「やかましいうっおとしいぞ(ああ私だよ……プッチ)」

徐倫「ベタなことすんなコイツ!」ガビーン

プッチ『……今のは私に言ったのかい?』

DIOR「そんなことよりプッチよ、聞いてくれ。復活して気が付いたことがあるんだが」

プッチ『何だい?』

仗助「あいででででででッ!! ギブギブギブッ!」バンバン

DIOR「私偶数部と相性がいい」


286: 2012/06/25(月) 03:25:39.06 ID:4OOACiqN0


プッチ『!? ど、どういう事だッ! 君の所にジョジョキュアが来ているのか!?』

DIOR「ああ、だが気にするな。私は気にしていない」

DIOR「まったく気にしていないともフハハハハ」メキメキ

仗助「ごっは、しぬしぬ」

DIOR「しねしね」

徐倫「逆エビ固めェ……重い・苦しい・スタミナがガリガリ削られるっつースタンダードながらえげつねェ技……」

ハッピー「なんで起き抜けにそれをやるの?」

徐倫「あたしにも分かんないわ」

仗助「ちょ、マジッタンマタンマ!」バンバン

DIOR「頃し合いにタップなんて概念はないぞォー4部主人公ゥ」

徐倫「プロレス技の概念もないわよ」

仗助「決まっちゃってる、決まっちゃってるぜェー」

ハッピー「キュアクレイジー、こういうときこそスマイルスマイル!」

仗助「」ニカッ

DIOR「」キランッ

ハッピー「」パシャッ

徐倫「なにこれ」


287: 2012/06/25(月) 03:28:28.12 ID:4OOACiqN0


 Prrrrr


徐倫「もしもし?」

承太郎『俺だ』

徐倫「親父!? なんであたしの番号知ってんの」

プッチ『ハウッ、そういえば君もなぜ僕の電話番号を? ま、まさか……』ポッ

DIO「ハハハ、それはね、内線だからだよプッチィ」

徐倫「っつーか親父プッチとかいう奴とエンカウントしてんだろ! なに呑気に電話してんだよッ」

承太郎『いや……あっちずっと話してるし……いいかなって』

徐倫「なら加勢に来てよ! こっちは大叔父さんが大変なことに……」

仗助「栄光は……お前に……ある……ぜ……徐倫」ガクッ

徐倫「おおおじさぁぁ~~~んッ!!」ブワッ

ハッピー「キュアクレイジぃぃーーっ!」ブワッ

DIO「さて。次は君たちの番だな、お嬢さん」

ハッピー「ど、どうしよう……あの人に裸締めされたら私抜けられる自信がないよ」

徐倫「安心しろ。あたしもない。っつーか誰もねえ」

承太郎『俺はある』

プッチ『私はちょっとないな……』

徐倫「会話に入ってくんな! いいからテメーらはテメーらでやってろォ!」ブチッ


288: 2012/06/25(月) 03:48:37.25 ID:4OOACiqN0


 Prrrrr


ハッピー「間髪入れず掛かってきたっ」

徐倫「しつけェーんだよ糞親父ッ」ブチッ

徐倫「ムカついたから着拒してやる」

ハッピー「えーかわいそうだよー」

DIOR「ムッ?」


『うおおおおぉぉその携帯を寄越せェェェーー!』

『なんだとォォォーー! これは私とDIOの愛に満ちた対話のために必要ッ渡すわけには……!』

『スタープラチナッ』

『ホワイトスネェェイクッ』ブツッ


徐倫「ああ、しまったわ……あたしのせいであっちまでギャグ空間に……」

ハッピー「気にすることないよ。スマイルスマイル」

徐倫「そればっかだなてめーは」

289: 2012/06/25(月) 03:52:30.68 ID:4OOACiqN0


DIOR「フフ……におう。におうぞ」

ハッピー「えっ」

徐倫「えっ」

ハッピー「徐倫さん脇シューってするやつ持ってる?」ヒソッ

徐倫「一瞬思ったけどさ……そう言う事言ってるんじゃあないと思うわよ、多分」

DIOR「ジョースター家の『におい』が君たちから漂ってくる」

DIOR「ふん? 顔付きからして君かな?」

徐倫「だからなんだってのよ」

徐倫(コイツ……なんかヤバい。本能的に『マズイ』って感じがビンビンするわァ~~)

DIOR「出会いを操作する運命というモノがあるなら……なかなか粋なことをする」

DIOR「ジョースターで、しかも女……またとない馳走ではないか」

ハッピー「食べるの!?」

DIOR「食べるさ」

徐倫「いい笑顔!」

徐倫(い、いや、そうなわけない……そんなグロイ話じゃあなくって、これは……!)

ハッピー「?」

徐倫(ああ! 私もこんくれーハッピーな頭になりてェー!)

290: 2012/06/25(月) 03:54:10.68 ID:4OOACiqN0


DIOR「気が強そうだな……そういうところも気に入った」

徐倫「ちょ、てめー何考えてやが……寄るなチクショー!」

DIOR「そう怯えるな……何も怖いことなどないんだよジョースターの末裔よ」フーフー

ハッピー「やだあの人すごい興奮してる! 目とか真っ赤だし!」

徐倫「それは元からだろ」

DIOR「クククッ、そうだなァー私は興奮しているのかもしれんなァー」

ハッピー「ひっ!」

徐倫「『ストーンフリ』……」

DIOR「ごちゃごちゃ抜かさずこのDIOに鮮血を捧げろ!」

DIOR「そしてこのDIOの子供を産めェェーー!」

徐倫「言いやがった! 純真な子供の前でこのヤロォー!」


291: 2012/06/25(月) 03:57:24.63 ID:4OOACiqN0


【問題:あかちゃんはどこからくるでしょう?(NGワード:コウノトリ、キャベツ畑)】


 ピンポーンッ


ハッピー「お父さんとお母さんが『子供が欲しいね』って言って一緒に寝ると神様が運んできてくれるんだよ!
    (ソース元:しょうがくせいの保健体育)」



徐倫「微妙に合ってるのがむかつくわァー」

DIOR「そこまで言うならすべて言ってしまえばよかろうになァ」

ジョセフ『育児経験のないテメーにはわからねーだろうぜッ! DIO!』

DIOR「ヌムッ」

徐倫「ひ、ひいおじいちゃん!」

ジョセフ『てめーの目的の為に誰かを頃すじゃあ飽き足らず……うちのひ孫をこまそうなんざあ! こりゃあメチャ許せんよなァーー!』

ハッピー「こます?」

徐倫「その単語、今すぐ忘れろ」

ジョセフ『うおおおおおおっブッ壊すほどシュート!』

DIOR「くどいッ! 波紋なんぞry」


(中略)


ジョセフ『俺は……お前らを……見守って……いるぜ』ガクッ

ハッピー「パクトのようせいさぁぁ~~~~ん!!」

徐倫「やれやれだわ……親子揃ってやれやれだわ……」


292: 2012/06/25(月) 04:07:11.20 ID:4OOACiqN0


プッチ「DIOだッ!」バギッ

承太郎「ヒトデだッ!」ボゴォッ


ジョルノ「前提からして間違ってると思いますあの言い争い」

ジョニィ「そもそも何を争ってんの?」←復活

ジョルノ「さあ……じゃ、僕たちは」

ジョニィ「帰る?」

ジョルノ「帰りませんよ。プリキュアを助ける手がかりを見つけましょう」

ジョニィ「時間測らないでいいの?」

ジョルノ「無制限マッチに切り替えましょう」


プッチ「DIOの方が髪の毛サラサラ!」バギィッ

承太郎「ヒトデさんの方が触手多いだろうがオラァ!」ボゴォッ


293: 2012/06/25(月) 04:07:45.34 ID:4OOACiqN0

引用: 徐倫「あたしがプリキュアァ~?」 キャンディ「クル!」