1: 2014/11/22(土) 15:02:13 ID:WHhJFBMw
城の作戦室に集う王国の重鎮。彼らの表情は一様に暗い。

魔王軍の脅威が迫っているからだ。

ある者は目を伏せ、ある物は力なく空を見つめる。王国軍の敗北は運命づけられていた。

そこに伝令が足早に入って報告してくる。

2: 2014/11/22(土) 15:03:02 ID:WHhJFBMw
伝令「魔王軍は広範囲にわたり防御ラインを突破しました」

伝令「少数精鋭ながらもドラゴン部隊が王国軍の主力を蹂躙、そのまま首都に向かって行進しています」

伝令「敵軍は防衛部隊などまるでないかのように進軍を続け、明日にもこの首都に至るでしょう」

女騎士「問題ない。ドラゴン部隊は勇者パーティがなんとかしてくれるはずだろう」
ふらいんぐうぃっち
3: 2014/11/22(土) 15:04:48 ID:WHhJFBMw
 ここで、彼女の部下たちの目が泳いだ。冷や汗をかいた彼女の部下の一人が、沈痛な面持ちで伝える。

エルフ「女騎士閣下……」

エルフ「勇者PTは……」

 言いよどむエルフの言葉の続きを、別の部下の言葉が淡々とつむぐ。

姫「勇者PTは戦争を終わらせると前線長に告げると魔王軍本陣へ突撃していきました」

姫「その後、彼らから音沙汰は無く魔王軍の進軍は止まる気配もありません」

4: 2014/11/22(土) 15:07:30 ID:WHhJFBMw
女騎士は、わなわなと震えた。震えは怒りからだろうか、恐怖からだろうか。

彼女は落ち着かない手のまま、ゆっくりと兜を脱いだ。

そして静かに告げる。

女騎士「以下の者は残れ。姫、エルフ、女戦士、そして村娘だ」


ゾロゾロゾロ……

会議室から無言で出ていく重鎮。そして、会議室には女5人が残された。

彼女らはみな、処刑を待つ囚人のように絶望しきっている。

バタッとドアが閉まるとしばしの静寂が広がった。

5: 2014/11/22(土) 15:09:04 ID:WHhJFBMw

女騎士「期待したのだぞ!」

女騎士「オークによる凌辱は我らの希望だったのだぞ!」

女騎士「いったい誰がメスドラゴンの火に焼かれるなどと、誰得展開を予想したのか」

作戦室の静寂を切り裂いて響き渡る女騎士の怒声。

それを大臣はドア越しに聞いていた。

いや、王、女王などの王族、果ては魔王を討伐してきた勇者までもが耳を傾けていたのだ。

6: 2014/11/22(土) 15:10:24 ID:WHhJFBMw
なおも罵倒は続く。

女騎士「メスばっかりをよこしおって!」

女騎士「魔王軍は私を欺いていたのだ! 魔王(♂)までもが!」

女騎士「魔王軍の全てが! インポで、童Oで、バイブ以下の存在ばかりだ!」

外で話す聞く勇者(男)は、あまりの事態に泣きだす。

大臣はそれをぎょっとした様子で見る。

戦士は、そっと勇者の肩に手を置き無言で励ます。

7: 2014/11/22(土) 15:11:35 ID:WHhJFBMw
女戦士は、興奮した様子の女騎士に食ってかかる。

女戦士「閣下。ですが女の子の吐く炎に巻かれるプレイも素晴らしいものでは……」

女騎士「誰もがお前みたいなドMじゃないんだよ、バーカ!」

女戦士「たまにはレOプレイに興じるのもいいじゃないですか」

女騎士「気持ちよければ女でもいいって奴は淫乱の恥だ!」

 彼女は立ち上がって持っていた剣を机に叩きつける。

女騎士「ちくしょーめェ!」

8: 2014/11/22(土) 15:15:09 ID:WHhJFBMw
女騎士「奴らは両刀遣いなどと偉ぶっているが、ただ背徳感に溺れているだけだ。

    背徳感に溺れるだけで満足する奴を淫乱とは呼ばん!

    背徳感すらも吹き飛ばすような暴力的な快楽!

    それを狂ったように求めてこそ淫乱という物だろう!」

女騎士「私たち、淫乱のニーズは魔王軍もわかったうえで進軍してきていると私は思っていた」

9: 2014/11/22(土) 15:17:49 ID:WHhJFBMw
 怒鳴り声を聴きつけて、勇者PTの一人、神官もやってきた。

 彼女も女騎士の罵声に目を見開いた。

 そして、彼の目の前にはさめざめと泣く勇者に気づく。

 あまりの事態に彼女は頭を抱えた。

10: 2014/11/22(土) 15:19:30 ID:WHhJFBMw
 そんなドアの外の惨状を知らない女騎士は続ける。

女騎士「だが想像以上に奴らの性欲が足らんかった。全然足らんかった」

女騎士「私が期待していたのは工口展開だ! 凌辱されるときに私は言ってみたかったんだよ」


『やめて! 乱暴する気でしょ! スターリンみたいに! スターリンみたいに!』

11: 2014/11/22(土) 15:21:19 ID:WHhJFBMw
 彼女はふう、と息を吐いて再び椅子に座る。

 そして静かに続けた。

女騎士「……私も昔は剣に生き、剣に氏のうと考えたものだった」

女騎士「だが、そんな私も訓練期間に妄想を続けることで立派に淫乱になったのだぞ」

女騎士「そう、ノーパンでありつづけた」

 彼女の部下4人は意味ありげに目くばせする。

 淫乱を確かめ合ったのだろう。

女騎士「魔王軍、お前らが求めていたのはこれだろう!?『ブル~ンブルン!』」

女騎士「それなのに奴らはオークどころか触手すらも出さん! 挙句、侵攻部隊をメスで固めてくる始末だ」

女騎士「とにかくオークをよこせ! オーク万歳!」

12: 2014/11/22(土) 15:22:27 ID:WHhJFBMw
勇者「ヒグッ……エグッ……」

 作戦室の外で、こらえきれずにしゃくりあげて泣く勇者。

 戦士は、その肩を叩いて勇者を励ます。

戦士「お前、女騎士閣下と結婚するんだって言ってたもんな」

勇者「エゥ……ヒッグ……」

 神官は酷くおぞましいものを見る目で作戦室のドアを見た。

13: 2014/11/22(土) 15:23:07 ID:WHhJFBMw
 椅子の上で体育座りをして、しょぼくれたように彼女は言葉を続ける。

女騎士「私の処Oなど、とっておくだけ無意味だったのだ」

女騎士「この純潔をオークに捧げようなどというのは、もはや不可能だ」

 彼女は顔を伏せ、苦々しく呟く。

女騎士「終戦だ」

 女戦士は下腹部をさする。

 しょぼくれる女騎士閣下に発情したらしい。

14: 2014/11/22(土) 15:23:58 ID:WHhJFBMw
 村娘は隣の姫に目くばせする。

村娘(ところで私は淫乱じゃないのに、なんでここにいるんでしょう)

姫(知らない)

 エルフの方も見る。彼女は村娘から眼をそらした。

エルフ(なんとなく淫乱っぽいからとりあえず連れてきただけなんだよね)

15: 2014/11/22(土) 15:24:43 ID:WHhJFBMw
女騎士「お前ら、魔物領に突っ込むなり好きにしろ」

 女戦士はおもむろに服を脱ぎだした。ヤる気マンマンのようだ。

16: 2014/11/22(土) 15:25:21 ID:WHhJFBMw
 女騎士は顔をあげて、作戦室の同志に告げた。

女騎士「だが、これだけは言っておく」

女騎士「女相手に処Oを捨てるぐらいなら」

女騎士「いっそ自決する」

 そして、再び顔を伏せてしまう。女戦士は服を着た。

17: 2014/11/22(土) 15:25:53 ID:WHhJFBMw
 女騎士はポツリとつぶやいた。

女騎士「村のオークでも襲おうか」

18: 2014/11/22(土) 15:26:26 ID:WHhJFBMw
終われ

19: 2014/11/22(土) 15:27:59 ID:WHhJFBMw
ブルースクリーンにムシャクシャしてやった。反省はしていないが、後悔はしている。

20: 2014/11/22(土) 16:57:36 ID:/2mNmADo

40: 2014/11/24(月) 06:11:44 ID:QZUeLdiE
かわいそう

41: 2014/11/24(月) 08:13:34 ID:vZLoXN1U
完!

43: 2014/11/25(火) 21:17:04 ID:9QPEEoHo
「士官学校で習ったのはフォークとナイフの使い方だけ」
も使ってほしかった気もします。

引用: 女騎士閣下は魔王軍にお怒りのようです