6: 2012/10/15(月) 18:10:29.19 ID:VkboGj2K0
あかり「うぅ…淋しいよぉ…」

あかり「どうしてあかりが一人ぼっちなの」

あかり「こんなのやだよぉ」

あかり「誰かいないの? ねぇ、だれか」
ゆるゆり (23) 特装版 (百合姫コミックス)

8: 2012/10/15(月) 18:13:10.70 ID:VkboGj2K0
あかりの家 

あかり「……ただいま」

シーン

あかり「……返事なんてあるわけないよね」

あかり「食べるもの、あるよね」

ガチャ

あかり「やっぱり、また補充されてる」

あかり「しかも、1週間前とまったく同じ状態に」

あかり「どうなってるの、いったい?」

10: 2012/10/15(月) 18:17:27.88 ID:VkboGj2K0
あかり「……」グゥー

あかり「気にしてても仕方ないか、少なくとも餓氏しちゃはないだけいいよね」

あかり「……つくるの面倒だし、食パンでいっか」

トコトコ

あかり「テレビは……」ピ

ザー

あかり「……変わりなしか」

あかり「いったい、どうなってるの」

11: 2012/10/15(月) 18:23:41.77 ID:VkboGj2K0
数時間後 あかりの部屋

スゥ

あかり「今日で21日目。3週間か……」

あかり「あかり以外の人間がいなくなってしまってから」

あかり「原因は一切わからない。前日まではなんの異変もなかった」

あかり「最初の朝、目覚めてしばらくしてからは異変にきづかなかった」

あかり「めずらしくお母さんが寝坊したんだろうとおもっていた」

14: 2012/10/15(月) 18:29:14.71 ID:VkboGj2K0
あかり「あかりはしばらく、朝食を食べながら京子ちゃんたちが迎えに来るのをまっていた」

あかり「いつもの時間になっても、誰もくることはなかって」」

あかり「しかたなく、一人で家をでた。異変に気付いたのはその時だった」

あかり「人影はなく、不気味なほどに静まり返かえっている」

あかり「恐怖を覚えて駆け出したあかりを待っていたのは、ゴーストタウンと化した町だった」

あかり「さまざまな建物、それこそ民家に入り込んで調べてみたりした」

あかり「そこにあるのは、つい昨日人が住んでいたとしか思えない生活の痕跡が残っていた」

17: 2012/10/15(月) 18:35:15.77 ID:VkboGj2K0
あかり「それから数日は他の人を探したが成果はなかった」

あかり「この世界に独りぼっち」

あかり「……その事実を痛感させられたあかりは、震えたまま動けなくなってしまった」

あかり「幸い、家には食糧が大量にあったので、家にひきこもったまま最初の1週間を終えた」

あかり「次に目覚めたとき、また元の世界にもどっていることを願って」

あかり「8日目の朝、半分近くに減っていた冷蔵庫の中身が補充されていた」

23: 2012/10/15(月) 18:40:07.83 ID:VkboGj2K0
あかり「それを見てこう考えた。この1週間はループしているのではないかと」

あかり「そして3週間目の今日。それは確信にかわった」

あかり「しかし、それが分かったところでどうすればいいのか」

あかり「いっそ、自殺でも……」

あかり「いや、それはぜったいにしたくない」

あかり「あかりは戻るんだ、あの暖かい日々に」

24: 2012/10/15(月) 18:43:19.50 ID:VkboGj2K0
あかり「そうだよ、あからめちゃだめだ」

あかり「よく考えよう、なにか兆候があったはずだよ」

あかり「……そういえば」

あかり「もしかして、>>27なんじゃ」

1 部室に2本あるおみやげの木刀
2 あかりの影がうすくなったこと

無効安価は下

28: 2012/10/15(月) 18:54:41.30 ID:VkboGj2K0
あかり「もしかして、部室に2本あるおみやげの木刀」

あかり「そうだよ、あの時は流しちゃったけど、あれはおかしい」

あかり「なんで京子ちゃんが京都で買ってきたはずの木刀が部室にあったのか」

あかり「もしかしたら、京子ちゃんたちは修学旅行に2回いったのかもしれない」

あかり「いま、この世界におきているのと同じような現象が起きていたのかも」

あかり「これは、しらべてみる価値があるね」

娯楽部部室

あかり「あったあった」

あかり「うーん、どうみても普通の木刀だよね……」

29: 2012/10/15(月) 18:59:31.11 ID:VkboGj2K0
あかり「やっぱり、鍵は木刀そのものじゃなくて『二本』あることかな」

あかり「うーん、期待してたんだけどこれだけじゃよくわかんないよぉ」

あかり「……仮にあかりが元いた世界がループしていたとして、いつからなんだろう?」

あかり「今の世界みたいに1週間前になるのかな?」

あかり「そもそも、元いた世界でははっきりとしたループの痕跡はなかった」

あかり「少なくとも、冷蔵庫の中身が戻ってるなんて形では」

あかり「でも、そうじゃなくてあかりたちが認識できてなかっただけなのかも」

あかり「もぉ~、せっかくヒントがみつかったのに手詰まりだよ~」

31: 2012/10/15(月) 19:05:12.56 ID:VkboGj2K0
あかり「うぅ、どうしよう」

ガラ

あかり「え、誰?」

京子「あ、あかりぃ!」ダキ

あかり「うわぁ!」

ドシーン

京子「うわ~ん、寂しかったよぉ」

あかり「お、重いよ京子ちゃん」

京子「いやだよぉ、やっと人に会えたのに。また一人ぼっちなりたくない」

33: 2012/10/15(月) 19:11:02.09 ID:VkboGj2K0
京子「うぅ」グス

あかり(こんな弱弱しい京子ちゃん久しぶりだな)

あかり(まるで、子供のころに戻ったみたい)

あかり「ふふふ、泣かなくても大丈夫だよ」ナデナデ

京子「あ……」

京子「あり、がと。あかり」

あかり「どういたしまして」

10分後

京子「……なんとか落ちついたよ」

あかり「よかったよぉ」

京子「ねぇ、あかりいったいどうなってるの。だれも人がいなくなってるなんて」

あかり「……それは、あかりにも分からない」

あかり「って、そういえば京子ちゃんもしかして人がいなくなってたのは今日から?」

京子「うん、そうなんだけどさ。……その言い方だとあかりはもっと前から」

あかり「うん、今日で3週間目」

34: 2012/10/15(月) 19:18:24.14 ID:VkboGj2K0
あかり「そして、どうやらこの世界は月曜日を最初の日してループしてるみたいなんだ」

あかり「ちゃんと、証拠だって見つけた」

京子「なんだよそれ、私は夢でも見てるのかな」

あかり「ううん、これは紛れもない現実」

あかり「夢ではない、決して覚めることはないんだよ」

京子「そっか、あかりは苦労したんだね」

あかり「えへへ、でも京子ちゃんが来てくれたから寂しくないよぉ」

京子「そういってもらえると助かるよ……でも、これからどうしよう」

京子「生きていけるってことが分かったけど」

あかり「うん、あかりもそれを考えてここにきたんだ」

京子「そういうこと」


あかり「うん、ここに木刀が二本あるでしょ━━━━━━━━━」


夕ご飯にします

44: 2012/10/15(月) 19:48:45.61 ID:VkboGj2K0
京子「うーん、だいたいは分かったけど、やっぱり非現実的すぎる」

京子「でも信じるしかないのか」

あかり「うん、そうするしかない」

あかり「京子ちゃんはなにか思い浮かばないかな?」

京子「……調べられるところはあかりが大まかにとはいえ、調べたんだよなぁ」

京子「となると、同じことをしても得られるものは少なそうだし」

京子「そうだ!」

あかり「思いついたの!?」

京子「とりあえずご飯にしよう」

あかり「えー……」

46: 2012/10/15(月) 19:55:10.39 ID:VkboGj2K0
あかりの家

京子「ふぃー、余は満腹じゃ」

あかり「あはは、なにそれぇ」

京子「……実はさ、ごはん食べてる間に思い浮かんだとがある」

あかり「今度こそ本当だよね?」

京子「うん、大マジ」

京子「>>47」

1 私のリボンについてなんだけど
2 とりあえず外にでよう、ついてきて

49: 2012/10/15(月) 20:04:04.35 ID:VkboGj2K0
京子「私のリボンについてなんだけど……」

あかり「京子ちゃんのリボン、それがどうしたの」

京子「じつは、このリボンはただのリボンだじゃないんだ」

京子「私のお母さんの形見なんだよ」

あかり「京子ちゃんのお母さんの……」

京子「あかりも知ってると思うけど、ずっとこのリボンをつけてたわけじゃない」

京子「子供のころは別のリボンをつけてたんだ、どうしてだと思う?」

あかり「えっと、どうしてかなぁ。お母さんの形見なんだしずっとつけてるのがふつうじゃ?」

54: 2012/10/15(月) 20:11:16.28 ID:VkboGj2K0
京子「そうしなかったのには理由がある」

京子「みてて、あかり……」

スル

あかり(あ、京子ちゃんがリボンを解いた)




あかり「あれ、そのポケットから取り出したの昔のリボンだよね」

あかり「長さがぜんぜんちがうね」

京子「ずっと持ち歩いてたんだよ、これ」

京子「わたしの昔の髪型覚えてるでしょ、いまから再現してみるから」

京子「……おどろかないでね」

キュキュ

京子「…………」

あかり「京子ちゃん?」

京子「……久しぶりだね、あかりちゃん」

あかり「え……?」

56: 2012/10/15(月) 20:16:31.61 ID:VkboGj2K0
あかり(雰囲気が変わった。そう……)

あかり(こどもの頃の京子ちゃんだ)

あかり「ど、どうなってるの?」

京子「私はもう一人の京子、昔あかりちゃんや結衣と遊んでた京子だよ」

京子「私は━━━━━━歳納京子は二重人格なの」

あかり「嘘、そんなことって」

京子「でも、娯楽部のみんなにはこの前あったよね」

京子「もう一人の私が階段から落ちた時だよ」

あかり「そうか、あのときの京子ちゃん……」

57: 2012/10/15(月) 20:21:37.25 ID:VkboGj2K0
あかり「でも、いまいちわからない」

あかり「なんでこのタイミングで二重人格のことをあかりに話したの?」

京子「……そうよね。あかりちゃんの言う通りだわ」

京子「でも、それを理解してもらうには私の話を最後まで聞いてもらう必要があります」

あかり「わかったよぉ、それでいい」

京子「ふふ、ありがとねあかりちゃん」

京子「そう、だねまずは━━━━」

59: 2012/10/15(月) 20:30:51.61 ID:VkboGj2K0
京子「私の家、歳納の家について話さなければならないわ」

京子「とんでもない話だけど、歳納の血を継ぐ女には二つの人格が宿ることが多いの」

京子「歳納の家はずっと昔からそのことをひた隠しにして生きてきた」

京子「時代によっては、もしそんなことが知られようものなら」

京子「目をふさぎたくなるような事態に陥る可能性もあったらしいから」

京子「でも、幸いなことにそれを隠し通すことに成功した」

京子「時代が進むと、歳納の女の症状には二重人格という名がつけられ」

京子「一つの病気として扱われるようになった」

61: 2012/10/15(月) 20:38:44.24 ID:VkboGj2K0
京子「だから今では隠す必要もなくなったのだけれど」

京子「やっぱり奇異の目でみられることもあるから、できるだけ秘密にしてるわ」

京子「話は戻るけど、歳納の二重人格の発病者には人格を切り替えるためのスイッチが存在するの」

京子「私とお母さんはそれがリボンだった」

京子「まぁ、私の家についてはこんなもの。いっきに話ちゃったから混乱したかな?

あかり「まぁ、ある程度はわかったけど……ちょっと疲れちゃった」

62: 2012/10/15(月) 20:44:32.39 ID:VkboGj2K0
京子「私はこう考えてるの、この二重人格が今回のループに関係していると」

あかり「えぇ!」

あかり「ど、どういうことぉ」

京子「次は、私がなんでお母さんのリボンをつけなかったのかを話すわ」

あかり「うう、はやく話して」

京子「幼いころはね、まだもう一人の京子は存在していなかったの」

京子「だから、お母さんのリボンを使う必要もなかった」

京子「あのリボンは、もし私にも二つめの人格が発生したら使うように言われてたから」

64: 2012/10/15(月) 20:49:29.95 ID:VkboGj2K0
あかり「なら、あかりが知ってる京子ちゃんはいつからいたの?」

京子「うん、あのころの私はいつもあかりちゃんと結衣に守ってもらうばかりだったよね」

京子「二人の優しさが私には嬉しかった」

京子「でも、その反面いつも強くなりたいと思う自分がいたの」

京子「そんなある日」

京子「私のその願いが通じたのかは分からないけど、もう一人の自分が生まれたことに気付いた」

京子「その日が、あかりちゃんが知ってる京子が生まれた日なの」

66: 2012/10/15(月) 20:54:44.58 ID:VkboGj2K0
あかり「……ねぇ、京子ちゃん」

京子「なに?」

あかり「ならさ、今の京子ちゃんはずっとあかりたちに会ってなかったんだよね」

あかり「寂しくなかったの?」

京子「やっぱり優しいね、あかりちゃん」

京子「でも、平気よ」

京子「二重人格といっても、片方が表にでているときはもう一方の意識が完全になくなるわけじゃない」

67: 2012/10/15(月) 20:59:36.86 ID:VkboGj2K0
京子「簡単にいうなら、肉体の主導権を譲るってかんじかな」

京子「頭の中でならお互いに意志疎通だってできる」

京子「もともとは同じ人間だから、意見がぶつかりあうこともないわ」

京子「特に、もう一人の私は、強くなりたいという願いが表れたようなものだから」

京子「したいこと、望むこと、好きなもの。それらは似通っているのよ」

69: 2012/10/15(月) 21:07:42.35 ID:VkboGj2K0
あかり「うーん、結局ループにどう関係してるの、ぜんぜんそうとは思えないよ」

京子「……やっぱり、あかりちゃんもそう思うわよね」

京子「正直いうと、自分でも半信半疑なんだ」

京子「私はさっき『もう一人の私は、強くなりたいという願いが表れたようなものだから』
   っていったわよね」

あかり「うん」

京子「ある時、京子がいったの『ずっとこのままでいれたらいい』って」

70: 2012/10/15(月) 21:14:04.30 ID:VkboGj2K0
京子「京子━━━━もう一人の私はそう願った」

京子「私の願いでもう一人の京子が生まれたように、もう一人の京子の願いがこのループをうみだしんじゃないって」

京子「私はそう考えてる」

京子「こじつけにもほどがあるけれど、私たちはそう感じるんの」

あかり「すごい話だね、でも確かにそう思えるなにかある気がしてきたよ」

京子「あかりちゃんもそう言ってくれるのね。よかった」

あかり「でも、どうやってループを終わらせられるの?」

あかり「京子ちゃんの願いが無意識のうちにこの世界をつくったんだとしたら、手のうちようがない」

71: 2012/10/15(月) 21:20:22.56 ID:VkboGj2K0
京子「……私たちは、気づいたからにはできると思う」

京子「その方法も考えてあるから」

あかり「そっか、それなら帰れんだ。ならさ、さっそくやろうよ!」

京子「…………あかりちゃん、私を独りにしてくれる?」

あかり「……そんなに危ないの?」

京子「いいえ、そんなことはないわ。ただ、集中しないとできないから」

あかり「……ほんとに、大丈夫なの」

京子「えぇ、すぐ終わるわ。だから、部室の外でまってて」

あかり「うん、ならそうしてるよぉ」

73: 2012/10/15(月) 21:29:41.22 ID:VkboGj2K0
京子「ほんとにいいのね」

京子『うん、もともとはそっちが先だったんだし』

京子『それに、表にでてたのは私ばっかりだったし、もう十分楽しんだよ』

京子『ずっと眠ってれば勉強もしなくていいし、楽ばっかり。嫌なことなんて一つもない』

京子「……ごめん、生み出したのは私なのに」

京子「あなたは強くないたいという私の願いをずっと叶えてくれていた」

京子「その報いがこんなことだなんて……あなたからすべてを奪うことだなんて!」

京子『いいっていってるじゃん。あんまり遅いとあかりに疑われるよ』

京子「燃やすんだ、お母さんのリボンを、二度とわたしをおこさないように」

74: 2012/10/15(月) 21:35:53.94 ID:VkboGj2K0
京子『ほら、この前の合宿で花火するときに使ったライターがあるから』

京子「う……うぅ、ごめんなさい、ごめんなさい」

京子『はやくして……そうしないと後悔しちゃう。わたしだって……本当は』

京子『……くそっ、失言だった』

京子『でも、わたしだってあかりを元の世界に戻してあげたいから』

京子『みんなと一緒の、笑顔でいるあかりが好きだから』

京子『だからお願い、あかりを救ってあげて』

京子「うん、さよなら……だね」

京子「いままで、ありあとう」

シュボ
ボウッ

76: 2012/10/15(月) 21:42:54.83 ID:VkboGj2K0
京子「おわったよ、あかりちゃん」

あかり「おかえりなさい」

あかり「あれ、そっちの京子ちゃんのまま?」

京子「うん、久しぶりに表にでたんだからしばらく楽しめってさ」

あかり「そっか、それならしばらくよろしくねぇ」

京子「……うん、よろしく」

あかり「ところで、本当に元に戻るのかな?」

京子「確信はないけど、明日には終わる。そんな気がするの」

あかり「明日か……なんだか嫌な体験だったけど終わるとなるとあっけなくかんじるよぉ」

あかり「まぁ、こんなのはもうごめんだけどね」

京子「それじゃあ、今日はそれぞれの家で日を又ぎましょう」

あかり「そうだね」

あかり「……じゃあ。また明日学校で」

京子「……うんっ!」

79: 2012/10/15(月) 21:47:49.62 ID:VkboGj2K0
深夜 京子の家

京子(近いうちに、あかりちゃんにはもう一人の私が消えたことを伝えなければならない)

京子(ただ、今日は私自信の気持ちの整理がついていなかった)

京子(だから、話せなかった)

京子(でも、いつかはきっと…………)

京子(そういえば、なぜあかりちゃんがこのループに巻き込まれたのだろうか?)

京子(しかも、私より3週間もまえに)

京子(いや、もうよそう。すべては終わったことだ)

京子(明日からはまた学校であかりちゃんと━━━━)

80: 2012/10/15(月) 21:50:27.81 ID:VkboGj2K0
深夜 あかりの家

あかり(0時0分)

あかり(えへへ、あかりだって頑張れば起きられるんだよぉ)

あかり(確かめないといけないからね、本当におわったかどうか)

あかり(いこう、お姉ちゃんがいるかどうか確かめるんだ)

あかり(部屋に入っちゃいけないって言ってたからノックすればいいよね)

82: 2012/10/15(月) 21:56:18.39 ID:VkboGj2K0
あかねの部屋の前

あかり「ふぅー、ドキドキするよぉ」

あかり「よーし」

トントン

シーン

あかり「……もしかして」

あかり「ううん、お姉ちゃん熟睡してるんだよね」

あかり「もう一回」

ドンドン
シーン

84: 2012/10/15(月) 21:59:47.03 ID:VkboGj2K0
あかり「……そんな」

ドンドンドンドン

あかり「嘘だよね、ねぇ!」

シーン

あかり「あはは」

あかり「そうだ、部屋に入ろう聞こえてないんだ」

あかり「お姉ちゃん、入るよ」

ガチャ

あかり「電気を……」

あかり「そ、そんな……ベットの上にだれもいない!?」

86: 2012/10/15(月) 22:04:57.32 ID:VkboGj2K0
あかり「う、嘘だ。そんな……」

あかり「終わってないの……」

あかり「あはは、ははは」

あかり「そんなのってないよ」



「もぉ、さっきからうるさいわよ。なにしてるのあかり?」



あかり「え……お、お母さん?」

あかり「あれ、お姉ちゃんは?」

「あかねなら友達の家に泊まるっていってたでしょ。忘れちゃったの?」

あかり「あ……そういえば」

88: 2012/10/15(月) 22:10:08.13 ID:VkboGj2K0
あかり(そうだった、ループが長すぎて完全にわすれてたよ)

あかり「あはは、なんだぁ」

「もう、寝ぼけてないではやく寝なさいよ」

あかり「うん、そうするよぉ」


あかりの部屋

あかり「あはは、やったぁ!」

あかり「京子ちゃんのいう通りだった。全部おわったんだ」

あかり「……あぁ、気が抜けてきたよ。もう寝よ」

あかり「それに、明日は京子ちゃんと会う約束もあるし」

あかり「ふふっ、楽しみだなぁ」

89: 2012/10/15(月) 22:15:28.44 ID:VkboGj2K0
プルルルルルルル

あかり「……うん、けいたい?」

あかり「だれなのぉ、こんな朝早くに」

ピ

「あ、あかりちゃん!」

あかり「うわぁ、京子ちゃん?」

京子「落ち着いて聞いて、まだ安心しちゃいけなかったの」

91: 2012/10/15(月) 22:20:25.39 ID:VkboGj2K0
あかり「えぇ、どうしたの。あかりお母さんにちゃんとあったよぉ」

あかり「だから大丈夫だよぉ」

京子「ちがう、私がつくりだした世界じゃない。いま、この世界のことだよ」

あかり「この、世界……?」

京子「そう、思い出して。部室に2本あった木刀のこと!」

京子「私としたことが、完全に忘れていた」

京子「こっちの世界はまだループしているの、それが終わってない」

京子「このままじゃ、また繰り返すことになる」

京子「はやく、なんとかしないと昨日までのことも全部なかったことになっちゃう!」

あかり「あぁ、そんなことって……」

京子「とりあえず今日は早く学校にきて、そこで話し合おう」

あかり「……うん、あかり頑張るよ」

京子「それじゃあ、お互い頑張ろう。もう切るね」

あかり「うん」

ピ

94: 2012/10/15(月) 22:25:47.92 ID:VkboGj2K0
あかり「……はは、一難去ってまた一難か」

あかり「ううん、落ち込んでてもどうにもならない。

あかり「京子ちゃんもいるんだ、それに娯楽部のみんなにも協力してもらえば絶対に超えられる」

あかり「そうだ、ぜったいにあきらめない」

あかり「……そうだ、早く出よう。京子ちゃんと合流するんだ」

あかり「準備しなきゃ」

ガサゴソ

97: 2012/10/15(月) 22:31:26.93 ID:VkboGj2K0
10分後

あかり「って、よく考えたらこんな朝早くからバス出てないよぉ」

あかり「一番早くても、まだ2時間もあるよ」

あかり「……うーん、もう眠くなくなっちゃたしなー」

あかり「そーだ、もうすぐ日の出だし、それを見て気分をリフレッシュしよう!」

98: 2012/10/15(月) 22:35:06.24 ID:VkboGj2K0
あかり「うわぁー、綺麗だなー」

あかり「重い気分も浄化されるよぉ」

あかり「よーし、がんばるよ━━━━━━━━━━━━ザッ


 あかり「━━━━━━━━━━━━━━━え』


  なに?
  ん
  の音?

100: 2012/10/15(月) 22:39:56.43 ID:VkboGj2K0
あかり?「あれ━━━━━━朝の太陽ってこんなにハッキリみえたっけ?」

あかり「それに、白い。真っ白だよぉ」

aかり「もっと暖かい色だったよ    ね?」
 

あかり「……え^と、なにかんがえてたんだっけ」

   あたま
    がまっしろに

      だうそ
    ━━━━━━といなかいにうこっが

102: 2012/10/15(月) 22:44:56.63 ID:VkboGj2K0
バス停

あかり「はぁ……はぁ、早すぎだよぉ京子ちゃん」

結衣「そうだぞ、余裕で間に合ったからよかったけど」

京子「ふふん、二人が運動不足なだけだよ」

結衣「う、そこを突くか」

京子「いえーい、結衣に勝ったぞ」

あかり「ふふ、なんかこういうのっていいよね」

103: 2012/10/15(月) 22:49:43.48 ID:VkboGj2K0
結衣「え?」

あかり「こうやって皆でずっと一緒にいれたらいいよね」

京子「……ずっと、一緒にか」

結衣「……そういえば、京子も同じこと言ってたよな」

京子「あぁ、そういやそうだったね」

あかり「へぇー、京子ちゃんも。奇遇だねぇ」

結衣「あはは、あかりと京子ちゃんはお似合いだな」

京子「お、おにあいって……///」

京子「もう、……でもそれいいかも」

105: 2012/10/15(月) 22:55:01.45 ID:VkboGj2K0
あかり「えへへ、そうだよね」

京子「ならさ……みんなで約束しようよ」

結衣「約束?」

京子「うん、私たちの友情は永遠だって」

京子「ぜったいになくならないようにってさ

結衣「……ふーん、京子らしいっちゃらしいかな」

結衣「よし、私はいいよ」

京子「あかりは?」

あかり「もちろん、いいよぉ」

108: 2012/10/15(月) 23:02:57.80 ID:VkboGj2K0
京子「……よし、それなら手を重ねるんだ。まずは、私から」

スゥ

結衣「なら、次は私が……」

スゥ

あかり「最後はあかりだねぇ」

スゥ

京子「全員そろったね。始めるよ…………フゥ」

京子「わたし、『京子』とあかり、結衣の三人は。この友情が永遠であることを誓います」

結衣「同じく」

あかり「同じくだよぉ」


手を重ねた三人の間を、心地よい風が吹き抜ける。
その風は、わたしたちの永遠の盟約を祝福してくれているようで、心が満たされていく。
重ねた手の熱。そこから伝わる確かな思い。仲間ともにいれる奇跡。

わたしの一生のお願いです、どうかこんな日々がずっと続きますように。


おわり

109: 2012/10/15(月) 23:04:37.20 ID:dTQfFHr30

ループエンドか・・・

114: 2012/10/15(月) 23:11:20.62 ID:VkboGj2K0
明日は予定があるのでここで終わり。続きはない

引用: あかり「うぅ…淋しいよぉ…」