男「その制服はどうしたんだ？」

後輩「お姉ちゃんのお古を着てみました」

男「あー…道理で胸のとこが……」

後輩「あ、なんか今傷つきました。この気持ちは初体験です」

男「やーい、ちっぱい」

後輩「ちゃんとありますよ！！お姉ちゃんが異常なだけで…！」

男「本当に？」

後輩「おっOい触る流れにもっていきたいという狙いがバレバレですよ」

男「鋭いな……」

後輩「先輩の事はなんでもお見通しですから」

男「………」ｼﾞｰｯ

後輩「どうしました？」

男「いや、スカート短くね？」

後輩「そうですね、いい感じにすーすーします」

男「すーすーするのか……」

男「とりあえず、ウチあがってくか」

後輩「えっ？」

男「いや、異性を家にあげるというイベントを高校生の間に達成しておきたい」

後輩「中々気持ち悪い理由ですね」

男「…………」ｼｭﾝ

後輩「あがります！あがりますって！露骨にシュンとしないでください！！」

男「おっしゃ！！スリッパ！！スリッパ出すぞ！！」

後輩「そもそもボクを異性とカウントしていいのだろうか……」

男「スリッパどこだ！？」

後輩「はぁ……やっぱ帰ろうかな……」

男「あったから！左右違うけど！！」

後輩「先輩、はしゃぎすぎです」

男「ごめん」

男「で、なんで俺のとこに来たんだ？」

後輩「都合よく相談できる人がいなかったもので……」

男「つまり俺は都合のいい暇人ってことね」

後輩「……家族にもまだ話してないんですよね」

男「え？姉貴の制服パクって来たの？」

後輩「いや、女装したいと言ったら嬉々として用意してくれました」

男「普通そこで気づくだろ……」

後輩「すごい勢いだったから、気づいたのかどうか……」

男「お前の姉貴腐ってるのか」

後輩「多分……」

男「そうか、そりゃばれねぇわ、ははは」

後輩「他人事だと思って……」

男「でも別に制服着る必要なくね？」

後輩「わかってないですね……」

男「なにが？」

後輩「折角女の子になったんですよ！？」

男「うん」

後輩「可愛い格好したいじゃないですか！！」

男「うーん？」

後輩「誰かに見てもらいたいじゃないですか！？」

男「うーーーん」

後輩「という衝動で先輩のとこにきました」

男「なるほど、全然わからん」

後輩「今は少し落ち着きましたけどね、はぁはぁ」

男「落ち着けてないしパンツ見えてるぞ」

後輩「ちょっと…どこ見てるんですか変O…」

男「それは俺のせいじゃないだろ！はよ隠せや！！」

後輩「今のわざと見せたわけじゃないですからね？誘ってないですからね？」

男「というか女の子の下着なんだな」

後輩「うわ…なんか生々しい質問ですね」

男「うっせーよ」

後輩「圧迫感が無い、というのがすごく不思議ですよ」

男「の？」

後輩「女の子の前でとか言わないでください」

男「あ、そうだ、おちOちんって言ってみて？」

後輩「え…？おちん…ちん？」

男「…………うむ、いい響きだ」

後輩「目が怖い目が怖い」

男「うーん、なんか他にないかな…いい響きなの……」

後輩「だめだ、この人変Oだ……」

男「とりあえず朝飯作ろう」

後輩「え？今からですか？」

男「どんなに遅くとも朝飯は食う」

後輩「昼ごはんは？」

男「食う」

後輩「早氏にしますよ」

男「エプロンつけてみて」

後輩「エプロンですか？」

男「高校生の間に制服エプロンをしている女の子に朝飯をだな……」

後輩「またですか」

男「といいつつエプロンしちゃう後輩ちゃん天使」

後輩「ボクあんまり料理できないんで手伝ってくださいね？」

男「あいよ」

後輩「んっ…しょっ」

男「何喘いでるん？」

後輩「貴方の頭の中は御花畑ですか」

男「いたって真面目だったんだけど……」

後輩「中々力が入らなくて切れないんですよ」

男「ほら、手持つぞ」ｷﾞｭ

後輩「ぁ…」

男「何喘いでんの？」

後輩「もー！！黙ってください！！」

男「角度が…こう」ｽﾊﾟ

後輩「おー料理できるんですね、先輩実は繊細なんですか？」

男「繊細すぎてさっきから色々考え事してるレベル」

後輩「え？」

男「いや、なんでも」

男「二人で作ると流石に早いな」

後輩「ですね」

男「食うか！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「もう食べてますよね」

男「美味しいぞ」

後輩「ここで重大発表があるんですが…」

男「ん？」

後輩「今日から……先輩のとこに居候していいですか？」

男「おう」

後輩「え？」

男「別にいいけど」

後輩「え？」

男「なんだよ！！釣りか！？」

後輩「いや…えぇ！？…そんなあっさり……」

男「どうせそんなこったろうと思ってたさ」

後輩「どういうことですか？」

男「お前は家系で唯一の男だろ？」

後輩「………」

男「そんで親に知られたらまずい……とか考えちゃってるんだろ？」

後輩「う……」

男「んで元に戻るまで一人暮らしで暇人な俺のところにいようと」

後輩「………概ね正解です……けど」

男「けど？」

後輩「なんでそこまで詳しいんですか…軽く引きますよ？」

男「家系の事は以前お前が喋ったんだろ！！」

後輩「ちょっと身の危険を感じてきました」

男「俺はホ〇じゃねぇから安心しろ」

後輩「それむしろ危険ですよね」

男「え？」

後輩「もし先輩がホ〇だったら逆に女のボクは安全じゃないですか？」

男「ホ〇じゃないからわからん」

後輩「仮に、の話です」

男「うーん……」

後輩「例えばこんな風に迫られて」ｽｯ

男「お、おう」

後輩「どうです？」

男「どう…って可愛いけど…」

後輩「そういうことを言ってるんじゃないです、ムラムラするかどうかを聞いてるんです」

男「今のでムラムラするって小学生かよ」

後輩「ほー、大丈夫そうですね。先輩がホ〇で良かったです」

男「ホ〇じゃねえぇぇえ！！」

後輩「じゃ！荷物とってきます！」

男「おいおい、服とかどうするんだ？」

後輩「お姉ちゃんから借ります」

男「いや、それ胸が」

後輩「……………」

男「はい、なんでもないです」

後輩「多分女装して先輩のとこにお泊まりすると言えば色々出してくれると思います」

男「お前の姉貴結構末期だな」

後輩「あ、でも興奮してついてきちゃうかも……」

男「こえーよ！！」

後輩「ではでは！」

男「あれ、朝飯は？」

後輩「お昼に食べます、とっといてください」

男「だから朝飯と昼飯は別だっての！！」

後輩「……しょうがないですね、郷に入ってはなんとやらですか」

男「仕方ない、部屋片付けるか」

男「よっと」ｶﾞｻｺﾞｿ

男「しまった、DVDとかどこに隠そう」

男「待てよ…………？」

男「あいつ、いつまで居候するんだ？」

男「やべぇぇえええ！！夜の営みが！！！！！」

男「これはまずいな………」

男「今のうちに抜いとくか」

男「おぉ～」

男「って男のケツアップやめろや！！」

男「………よし、そろそろ」

後輩「お、重かった……ただいまぁ」

男「ひょぅっ！！」ﾋﾟｯ

後輩「あれ、どうしたんですか？」

男「は、早かったな」

後輩「そうですか？結構かかりましたけど……」

男（早送りしてみるべきだったな……）

後輩「聞いてください、お姉ちゃんが大量の服と下着を用意して待ち構えてたんです、怖かった……」

男「それでその荷物か」

後輩「う～…肩が……先輩、ちょっと揉んでください……」

男「ちょっと手洗ってくる」

後輩「え？そんなの気にしませんよ？先輩ってば変なところで気を使うんですね」

男「ま、まぁな………」

後輩「んっ…あぁ……そこ……」

男「…………」ﾓﾐﾓﾐ

後輩「んっ……先輩……すごい……」

男「頼むから普通にしてくれ！！喘ぐな！！」ﾑｸﾑｸ

後輩「へ？」

男「お前は女の子としての自覚が無さすぎる！！！」

後輩「そんなこと言われても女の子になったばかりですし」

男「まず女の子はあぐらなんかかかない！！」

後輩「先輩、それは男女差別ですよ」

男「黙れ、女の子ならもっと可愛いアピールすべきじゃないのか」

後輩「そもそもボク身体固い……ん？」ｸﾝｸﾝ

男「どうした？」

後輩「さっきからなんか変な匂いしません？」ｸﾝｸﾝ

男「………！！」

後輩「なんでしょうね、これ」

男「あ、汗だ、さっき掃除してたからさ、シャワー浴びてくるよ」

後輩「別に嫌な匂いとは言ってないですけどね」

男「…………変Oめ」ﾎﾞｿ

後輩「？」

男「テレビとかDVDデッキは絶対触るなよ！！絶対だからな！！」

後輩「そこまで露骨にふられると触りたくなくなります」

後輩「汗かぁ、異性の匂いってやっぱり気になっちゃうのかな」

後輩「さっそく、お布団チェックです」ｽﾝｽﾝ

後輩「……先輩の匂いがする」

後輩「何か新しい発見があるかもしれません」ｽﾝｽﾝ

後輩「ん……落ち着く匂い……」ｷﾞｭ

後輩「…………」

後輩「Zzz」

男「よし、ばっちりだぜ」

後輩「んー……Zzz」

男「………なんつー格好で寝てるんだ」

男「おい、起きねーと太もも撫で回すぞ」

後輩「ふへへ……Zzz」

男「ガチで寝てやがんのか」

男「とりあえず部屋片付けて俺が寝れるスペース作らねーと……」

男「…………」ﾎｯﾍﾟﾀﾑﾆ

後輩「みゅ……Zzz」

男「こいつ、心も女の子にっぽくなっちゃってんのかな」

男「………深く考えるのはよそう」

後輩「ふぁぁ……」

男「ん、起きたか」

後輩「あれ、いつの間にか眠っちゃって……はっ…まさか！！」

男「なんだなんだ」

後輩「寝てる間に何かやらしいことしましたね！？やらしい！！本当にやらしいです！！」

男「片付けて俺の寝るスペース作ってたんだけど！？」

後輩「あ……部屋が綺麗になってる……」

男「ったく、感謝したまえ」

後輩（あ……ボクの荷物もまとめて……）

後輩「ふふ、先輩のそういうところ好きです」

男「…………」

後輩「アホみたいな顔してどうしたんですか？」

男「いや、なんか妙な感覚に脳が追いついてなかった」

男「さて、昼飯どうする？」

後輩「もうおやつの時間ですよ」

男「パンケーキでも焼くか」

後輩「ぱんけーき！」

男「ん、パンケーキ好きなのか？」

後輩「好きな食べ物TOP50に入ってます」

男「微妙だな」

後輩「でもパンケーキって地味に難しくないですか？」

男「フライパンだとむずいな」

後輩「先輩まさかホットプレート持ってるんですか？」

男「うん」

後輩「女子力高いですね……」

男「全然意味がわからん」

男「…………」

後輩「…………」ｳｽﾞｳｽﾞ

男「…………」

後輩「も、いいんじゃないですか……？」

男「まだだ」

後輩「大丈夫ですって！！」ﾋｮｲ

男「あっ！！」

後輩「…………顔色悪いですねこのパンケーキ」

男「まだ空気が出てきてないんだから、もうちょっと待たなきゃ」

後輩「そんな見分け方があったんですか！？」

男「普通焼いてりゃ気づくだろ！？」

後輩「いつもはお姉ちゃんが焼いてくれるんです」

男「シスコンめ」

男「よし、一枚を除いていい感じだ」

後輩「いじわる言わないでくださいよ～」

男「バターとケーキシロップでいいか？」

後輩「流石先輩、わかってますね」

男「よし、食うか」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「もうツッコミませんよ」

男「うめー！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

後輩「…………」ｼﾞｰ

男「ん、どうした？」

後輩「あーんしてください」

男「おんなじの食ってんのに！？」

後輩「折角女の子になったのに、あーんもしてもらわずに戻っちゃったらどうするん………」

男「ほれ」ｸﾞｲ

後輩「むぐっ！！」

後輩「ぷはっ！ もうちょっといやらしい感じでやってくださいよ！」

男「どうやってもパンケーキをいやらしくは渡せんぞ」

後輩「ちぇー……あっおいしい」

男「ところでその折角女の子になったんだからってやつ」

後輩「はい」

男「あとどんくらいしたいことあんだよ」

後輩「………先輩のえOち」ｶｧｧ

男「なんで！？なんでえOち！？顔赤らめて胸隠すなこら！！」

後輩「自分で考えてみればいいじゃないですか、もし女の子になったらって」

男「うーむ、とりあえずおっOい揉むな」

後輩「やっぱりえOちじゃないですか」

男「すいませんでした」

男「お前はもう十分おっOい堪能したのか？」

後輩「ボクは先輩とは違うので、そんなことしません」

男「他に鉄板というと……鏡の前でごにょごにょは？」

後輩「…………」ｶｧｧ

男「え、まじで？どうだった？」

後輩「ま、まだ何も言ってないじゃないですか……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

男「やっぱり男の時よりすごいのか」

後輩「先輩、セクハラです。訴えますよ」

男「やっぱり、ディープな工口い話になると余裕が無くなるよな」

後輩「よ、余裕ですから！！もっと濃厚な工口スについて語りましょう！！」

男「じゃ、ごにょごにょの話しよっか」

後輩「あ……う………」

男「パンツの上からした？」

後輩「はい！お皿片付けますね！！」

男「あ、逃げた」

後輩「先輩、ゲームとかないんですかー？」

男「無いな」

後輩「えー……じゃ、マルバツゲームやりますか」

男「速攻終わるぞそれ」

後輩「ふふ、先輩には負ける気がしません」

男「じゃんけん」

後輩「えい！」

男「ポイじゃね！？普通」

後輩「先輩、3回勝負にしましょうよ」

男「なんで先攻後攻決めるのに3回もじゃんけんせにゃならんのだ」ｶｷｶｷ

後輩「え？真ん中とらないんですか？」

男「あぁ、どうぞ」

後輩「ふふ、勝ちましたね」ｶｷｶｷ

男「ほい」ｶｷｶｷ

後輩「角っことらないんですか？」ｶｷｶｷ

男「はい」ｶｷｶｷ

ーーーーーー
｜○｜ ｜○｜
ーーーーーー
｜ ｜×｜○｜
ーーーーーー
｜ × ｜ ｜ ｜
ーーーーーー

後輩「先輩、ちょっと待ってください」

男「ん」

後輩「先輩、これは一体」

男「はやく」

後輩「先輩、罰ゲームとか無しですよね？」

男「それはフリか？」

後輩「ううううう、負けたくないぃぃいい！！」ｶｷｶｷ

男「はい、終わり」ｶｷｶｷ

後輩「先輩強すぎます、ハンデくださいよ」

男「マルバツゲームにハンデなんてねーだろ！！」

後輩「普通こういう時は女の子に勝たせるものですよ」

男「流石にマルバツゲームで負けるやつがいるとは思わなかった」

後輩「むっ！なら腕相撲で勝負です！！」

男「なんでそうなる……」

後輩「ほらほら、どうするんですか」

男「まぁいいけどさ」ｷﾞｭ

後輩「…………」

男「どうした？」

後輩「あ、いや……先輩手おっきいんですね」

男「お前がちっさくなったんだろ」

後輩「不意打ちアタック！！」ｸﾞｸﾞｸﾞ

男「……………」

後輩「えっなにこれ……んっ！……えいっ！」ｸﾞｸﾞｸﾞ

男「俺はどうすればいいのか」

後輩「はぁっ……はぁっ……」

男「……………」

後輩「先輩」

男「ん？」

後輩「こうして手繋いでるとなんか……恋人同士みたいですね……」ｷﾞｭ

男「こ、恋人！？」

後輩「……と油断させておりゃっ！！」ｸﾞｸﾞｸﾞ

男「……………」

後輩「……………」

男「うわーやられたー」

後輩「先輩、それは侮辱です」

男「どうすりゃいいんだよ！！！」

後輩「もっとなんか、恋人みたいな感じで……」ﾎﾞｿ

男「え？」

後輩「な、なんでもないです」

後輩「ばかやってる間に陽も傾いてきましたね」

男「お前、戻る方法をだな……」

後輩「先輩！お風呂いきましょ！」

男「え？」

後輩「銭湯ですよ銭湯」

男「風呂ならトイレのドアの前にあるぞ」

後輩「先輩えOちなことしますもん」

男「しねーよ！！！」

後輩「ほらほら、準備してください」

男「あのさ、ひとついいか？」

後輩「はい」

男「お前は女湯に入るつもりか」

後輩「え？あ！」

男「合法的に覗きになるぞ」

後輩「成る程……その手が……」

男「っつーわけで、諦めてウチの風呂に入れ」

後輩「先輩先輩、ちょっと電車乗りますけど。この温泉混浴もありますよ！」

男「なんで風呂入るのに電車に乗らねばならんのだ。ちょっと高そうだし」

後輩「お金はボクが出しますから！ね？」

男「そうはいってもな……」

後輩「珈琲牛乳もつけます！」

男「………はぁ、まぁいいけど」

後輩「やった！」

男「お前温泉行きたいだけだろ」

後輩「ふふ、先輩の反応が楽しみです……」ﾎﾞｿ

男「？」

後輩「先輩、シャンプーどれがいいですかね」

男「なんで5種類もあんだよ」

後輩「お姉ちゃんの仕業です」

男「適当にいい匂いするやつでいいだろ」

ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ

後輩「先輩先輩」

男「んー」

後輩「痴漢に合わないようにがっちりガードしてくださいね」

男「全然混雑してないんだが」

後輩「日頃の動きが大事なんです！ほら手を……」

ｶﾞﾀﾝ

男「おわっ！！」ﾑﾆｭ

後輩「…………」

男「す、すまん！わざとじゃない！！」

後輩「えっと………」

男「…………？」

後輩「きゃ、きゃー……」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

男「無理してリアクションしなくていいから！！」

後輩「せ、先輩、恥ずかしい時ってどうしたら……」

後輩「…………」

男「…………」

後輩「あ、次ですよ」

男「おう」

後輩「…………」

男「そういや」

後輩「はい」

男「女の子になっちゃったキッカケとかってないの？」

後輩「キッカケですか？」

男「黒ずくめの男に怪しい薬飲まされたとか」

後輩「特にないですね……」

男「そっか」

後輩「先輩って、なんか変な所で真面目ですよね」

男「え！？」

後輩「ほら、降りますよ」

男「ここ大丈夫なのか？」

後輩「何がですか？」

男「た、高そうなんだが」

後輩「大丈夫ですよ、お風呂入るだけなんですから」

男「あぁ……」

女将「いらっしゃいませ」

男「うおっ！？どどどうも！」ﾍﾟｺﾘﾍﾟｺﾘ

後輩「先輩、面白いですけどやめてください」

男「……………」

後輩「はい、今日は日帰りで……あはは、そうですね。いえいえ……」

男「………保護者だ、保護者がいるぞ」

女将「それではごゆっくり…」

後輩「ほら先輩、行きますよ」

男「イエス、マイロード」

男「人全然いねーなー」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

男「そもそもなんでこんな立派なとこが混浴なんてやってるのか」

男「よっと」ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ

男「…………やっぱ女の子いないな」

男「身体でも洗ってよ」

男「…………」ｻﾞｧｧｧｧ

後輩「お背中流しましょうか？」

男「…………」ｻﾞｧｧｧｧ

後輩「……………」ﾍﾞﾁｮｫ

男「おい！！何かけた！！」

後輩「シャンプーです。なんで無視するんですか！」

男「いや、背中流すとかちょっと恥ずかしいじゃん？」

後輩「そうですね……ちょっとどきどきします」ﾋﾟﾄ

男「ぅっ…！？」

後輩「……………」ｺﾞｼｺﾞｼ

男「…………ところで」

後輩「は、はい」ｺﾞｼｺﾞｼ

男「それシャンプーじゃなかったっけ」

後輩「あ」

男「なんてこったい……」

後輩「先輩、もっと早く言ってくださいよ」

男「俺のせいっぽくいうな」

後輩「ふぅ……でもちょっと落ち着いてきましたよ」ｺﾞｼｺﾞｼ

男「やっぱり異性の身体に反応しちゃうのか？」

後輩「先輩、こんなところでセクハラはやめてください。髪の毛にボディーソープかけますよ」ｺﾞｼｺﾞｼ

男「地味に効果的な脅しをしてきやがった」

後輩「ふぅ、ぴっかぴかやで！」

男「ありがと、次は俺が……」ｸﾙ

後輩「…………」

男「……………」

後輩「ど、どうですか？」

男「胸、意外にあるんだな……」

後輩「だからお姉ちゃんが異常なだけといったでしょう！」

男「あ、洗うぞ」

後輩「はい……最初は優しくしてくださいね……？」ﾊﾗﾘ

男「何故そのセリフを用いた」

後輩「ふふ、言ってみたかったんです」

男「……女の子の背中触るの初めてかもしれん」

後輩「先輩の初めてがボク……」

男「やめなさい」

後輩「ほ、ほら、はやく洗ってください！」

後輩「んー……そこかゆいとこです」

後輩「あっ…はぅ……」

男「しゅーりょー！」

後輩「えぇっ？もっとしてくださいよっ！」

男「俺湯船行ってっから！」

後輩「なんでそんな前かがみに……」

後輩「はっ…！そういえばタオルって一緒に浸かっちゃっていいのかな」

後輩「…………」ｷｮﾛｷｮﾛ

後輩「あそこの女の子グループは…殆どタオルINかぁ」

後輩「って先輩……チラ見してるし……」

後輩「やい、すけべ小僧！」

男「ん？」

後輩「そんなに向こうが気になりますか？」

男「そりゃ、黄色い声がだな…」

後輩「えい」ﾋﾞｼｬ

男「ぶわっ！」

後輩「はぁ……なんか複雑です」

男「複雑？」

後輩「ボクって魅力無いのかな……って思ったり思わなかったり……」

男「自分で気づかんのか」

後輩「え？」

男「正直めっちゃ可愛いぞ」

後輩「そうですか」

男「反応薄っ！」

後輩「…………えへへ」

男「つーか、なんで混浴にしたんだ？恥ずかしがり屋の癖に」

後輩「先輩にいたずらして反応を見るつもりでした」

男「悪意の塊か」

後輩「でも……」

男「ん？」

後輩「気分がいいので、今日の所はこれぐらいにしといてやります」ﾁｭ

男「………！？」

後輩「…………」ｶｧｧ

男「そして謎の自滅」

後輩「い、今のは忘れてください！！」ﾊﾞｼｬﾊﾞｼｬ

男「元に戻ったらいじりまくってやろう」

後輩「あー…もー…先輩が可愛いとかいうから……」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

後輩「はぁ……なんであんなことしちゃったんだろう……」ｽﾞｰﾝ

男「おーい、珈琲牛乳あるぞ」

後輩「はぁ……先輩は能天気ですね……」

男「ほら、イチゴ牛乳」

後輩「え？ありがとうございます」

男「好きだったよな？」

後輩「なんでボクの好みとか知ってるんですか……こわ……」

男「お前といえばそのイメージしかなかったんだが」

後輩「それはそれで嫌だ……」

男「とりあえず乾杯」

後輩「あ、お金払いますよ」

男「いらんいらん」

後輩「ま、まさか身体で払えとかって…！えOち！変O！」

男「すぐその思考に至るお前が変Oだ！！」

ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ

後輩「すっかり暗くなっちゃいましたね」

男「あぁ」

後輩「先輩、今日はごめんなさい……」

男「何が？」

後輩「きす………」

男「あぁ、それか」

男「まー、その、なんだ…可愛い女の子にキスされて嫌なやつはいない」

男「なんならここでしてもいいぜ？なーんて……」

後輩「Zzz」

男「寝とんのかい！！！」

ｶﾞﾀﾝｺﾞﾄﾝ

男「ったく……お前をどう扱っていいかわからんぞ……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

後輩「ん……Zzz」

おしまい

はよ