1: 2014/06/23(月) 20:39:09 ID:/G.JRmJI
この小説はゼロの使い魔と星のカービィのクロスSSです。
ただ注意点がありますのでよく見てください。

・召喚されるのがカービィだけでなく、ポケモン達も召喚される。(ポケモン達はカービィのパートナーである。)
・才人がゲートに触れようとするが、オコリザルに殴られて別の世界に飛ばされる。
・ワルドが最後まで味方に。
・ウェールズが生きている。
・シエスタは斬馬刀を使って戦う。
・ポケモン達が喋る。
・ティファニアは『星刻の竜騎士』のエーコを召喚する。
・メタナイトやワドルディなどもハルケギニアに来る。

以上がこの小説の注意点です。では、スタート!

2: 2014/06/23(月) 20:43:59 ID:/G.JRmJI
東京

才人「ふぁ~~~あ。学校が終わったら次は塾か~~~。かったるいな。」

才人「毎日が平凡な高校生活にも飽きちゃったなぁ。何か『あっ!』と驚くようなことが起きないかな―――。」

ヴィン

才人「あっ!?」
才人が音のした方を振り向くと、ゲートが目の前に立っていた。

才人「な・・・、何だコレー!?突然、道の真ん中に・・・!」

才人「おもしれー!何だ何だ~~~~!?」

3: 2014/06/23(月) 20:50:11 ID:/G.JRmJI
才人はゲートに近づき、確認し始めた。
才人「これ・・・、中に入れそうだな。特に危険はなさそうだし、入ってみるか。」

ドドドドド

才人「ん?」

オコリザル「勝手に入るなバッキャロ―――――!!」ボガッ

才人「うわあああああああああ!!」ヒュルルルル

ヴィン

サーナイト「あっ!別のゲートが!」

スポッ

リザードン「そのまま入って・・・。」

フッ

ルカリオ「消えてしまったか。」

オコリザル「あ・・・。」

ポケモン達「」ジトーッ

4: 2014/06/23(月) 20:53:33 ID:/G.JRmJI
オコリザル「まあ、結果オーライという事で。」

ポケモン達「いい訳ないだろ!!」

オコリザル「すいません・・・。」シュン

ゲッコウガ「まあいい。それにしてもこのゲートはいったい何でござるか?」

ヨノワール「分からない。異世界へのゲートである事は間違いないだろう。」

カービィ「ぽよー。」テケテケ

サーナイト「あっ、カービィが中に入ろうとしているわ!」

ズズーッ

ドダイトス「俺達も行くぞ!」

ポケモン達「おう!!」ドドドドドド

フッ
そしてゲートが消えた時は、誰もいなかった。

6: 2014/06/23(月) 21:08:14 ID:/G.JRmJI
ハルケギニア トリステイン魔法学院

ワイワイガヤガヤ

コルベール「次、ミス・ヴァリエール。」

ルイズ「はい。」

サッ

生徒A「何回失敗するのか?」

生徒B「30回じゃないのか?」

生徒C「いや、40回じゃ・・・。」

ルイズ「宇宙の果ての何処かにいる私の僕よ!神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!私は心より求め、訴えるわ!我が導きに答えなさい!」

ドゴーン

生徒D「うおっ!すごい爆発だ!」

ルイズ「ど、どうなったのかしら・・・。」
ルイズが爆発の中心地に駆け寄ると、カービィとポケモン達が爆発した場所の中央に立っていた。

7: 2014/06/23(月) 21:15:28 ID:/G.JRmJI
ゾロアーク「いたた・・・。ここはいったい何処だ?」

ボーマンダ「分からない。異世界という事は確かだ。」

ピカチュウ「ピカ・・・。」

カービィ「ぽよ・・・。」

ルイズ「や、や、やった―――――――!!!」
ルイズは喜びながら飛び跳ねているが、生徒達は信じられない表情をしていた。

生徒A「う、嘘だろ!?ルイズが一発で召喚した!?」

生徒B「しかもドラゴンやゴーレムなどがいるぞ!」

生徒C「今月分の小遣いがパーだ―――――!!」

生徒D「どうやら賭けは俺の一人勝ちだな。」
生徒達がざわざわ騒いでたその時、目の前にカービィの姿が映り、生徒達は嘲笑し始めた。

8: 2014/06/23(月) 21:18:43 ID:/G.JRmJI
生徒A「ルイズ!一匹だけぬいぐるみがいるぞ!」

生徒B「さすがゼロのルイズ!すべての使い魔が完璧じゃなかったようだな!」
するとルイズがカービィを抱き上げ、生徒達に見せた。

ルイズ「縫いぐるみじゃないわよ!ほら、ちゃんと生きてるでしょ!?」

カービィ「うぎ・・・。」

ゲッコウガ「痛がっているでござるな・・・。」

生徒C「でもそんな出来損ないのボール、なんの役に立つのさ?」

生徒D「やっぱり失敗には変わりないな、ゼロのルイズ!」

ルイズ「言わせておけば・・・。」ワナワナ

スッ

ルイズ「!?」

9: 2014/06/23(月) 21:26:34 ID:/G.JRmJI
コルベール「ミス・ヴァリエール、儀式を続けなさい。」

ルイズ「でも、ミスタ・コルベール!」

コルベール「言わせておけばいいのです、ミス・ヴァリエール。貴女の使い魔には貴女の使い魔だけの素晴らしい能力がきっとあるはずです。貴女の使い魔を信じてあげなさい。」

ルイズ「全員と契約ですか?」

コルベール「ええ。」

ゲッコウガ「一ついいでござるか?」

コルベール「構いませんが。」

ゲッコウガ「拙者達はカービィのパートナーとして活動しているでござる。」

リザードン「カービィを使い魔にすれば、俺達が契約しなくてもルーンの効果が発動するぜ。」

コルベール「なるほど。それは便利ですね。」

ルイズ「分かったわ。じゃあ、今から契約をするからね。」
ルイズはそう言った後、カービィを地面に置き、杖を握りしめて呪文を唱え始めた。

10: 2014/06/23(月) 21:30:08 ID:/G.JRmJI
カービィ「ぽよ?」

ルイズ「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と成せ。」

ブチュッ

ピカチュウ「ピカ!?」

ライチュウ「き、キスをしちゃった・・・。」

カービィ「ぷぃう・・・。」

ルイズ(恥ずかしかったのかしら?)
ルイズはそう思った後、カービィを抱き上げた。

ルイズ「コントラクト・サーヴァント、完了しました。」

コルベール「よろしい。では・・・。」

カービィ「っ!ぽっ、ぽよぉ!ぽよぉ!!」

ピクシー「あっ、カービィが苦しみ始めたわ!」

ボーマンダ「大丈夫か!?」

ルイズ「大丈夫、使い魔のルーンが刻まれるまでの辛抱だから・・・、大丈夫。」ギュッ

サーナイト「まるでお母さんみたいね。」

11: 2014/06/23(月) 21:36:32 ID:/G.JRmJI
シュウウウ

フライゴン「収まったようだね。」

コルベール「ほほう。これは珍しいルーンだ。」カキカキ
コルベールはスケッチを終えた後、生徒達の方を向いた。

コルベール「では、皆さん。教室に戻りましょう。」

ギュイーン

ゴウカザル「おお!皆が箒に乗って飛んでいるぞ!」

ゴルーグ「さすがは魔術の世界だな。」

エルレイド「ところでカービィは?」

カービィ「ぽよぽよ!」ペタペタ

ルカリオ「すっかり懐いているな。」

サーナイト「 先程ルーンが刻まれている時、強く抱き締めていたのが相当嬉しかったそうね。」

ルイズ「あなたの名前はカービィね。私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ。」

カービィ「ル、ルイィ・・・フラダンスゥ・・・?」

12: 2014/06/23(月) 21:44:30 ID:/G.JRmJI
ヨノワール「カービィはまだ幼い。そんなに長い名前は覚えられないからな。」

ルイズ「そうね・・・。ルイズでいいわ。ル・イ・ズ。」

カービィ「ル・イ・ズ・・・、ルイズ!」

ルイズ「そう、ルイズ!」

カービィ「ルイズ!ルイズ!」
ルイズは嬉しくなって、自分の胸の中にいるカービィの頭を撫でた。

ルイズ(はるかぜとともにやって来たこの子となら、きっと最高のパートナーになれる。)

ルイズ「皆、教室に戻りましょう。」

ドダイトス「ああ。」

13: 2014/06/23(月) 21:49:17 ID:/G.JRmJI
その夜、ルイズ達は彼女の部屋で話し合っていた。
ルイズ「まずカービィについての事だけど、どの種族にも当てはまらない事は確かよね。」

ルカリオ「ああ。カービィは数百年前に、ナイトメアの魔獣として生み出された。」

ルイズ「ええっ!?カービィは魔獣だったの!?」

ルカリオ「だが生まれつき正義の心を持っていたため、ナイトメアに反抗して居場所を追われた。」

サーナイト「その後、どこからか手に入れた宇宙艇 (「ゆりかご」とも呼称されている) の中で、正義の味方『星の戦士』に必要な能力を高めるため眠りについた。」

サーナイト「だが、突如としてナイトメア勢力の活動が急激に活発化したことを宇宙艇が察知したため、カービィは予定よりも200年早く目覚めてしまったわ。」

ゲッコウガ「これが原因で彼は自分の出自、宇宙艇の操縦法やエネルギーの源・ワープスターの操り方はおろか、言葉を喋ることすらもできないまま、拙者達がいる星に出会ったでござる。」

ルイズ「それがカービィとあなた達の出会いなのね。」

ゲッコウガ「うむ。」

14: 2014/06/23(月) 21:54:38 ID:/G.JRmJI
ゲッコウガ「あとこの世界に入るゲートでござるが、興味を持って入ろうとする輩がいたでござる。」

オコリザル「危険を感じずに入ろうとしたから、俺が一発ブッ飛ばしてやったぜ。」

プリン「そのおかげで彼は別の世界に飛ばされちゃったけどね・・・。」

ルイズ「そ、そのような事があったなんて・・・。」

プリン「すべて事実よ。」

ルイズ「では次ね。使い魔には必要な3つの義務があるの。」

ポケモン達「3つの義務?」

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「まずは『主の目となり耳となる能力』よ。」

ムウマージ「その事については私達ゴーストタイプならできるわ。」

15: 2014/06/23(月) 22:01:39 ID:/G.JRmJI
ルイズ「次に『主が必要とする秘薬を捜してくる』。」

カポエラー「その事についてはマッスグマやグラエナ達が得意だよ。」

ルイズ「最後に『主を守る存在』よ。」

ルカリオ「それなら我々に任せてくれ。」

ルイズ「皆、頼もしいわね。でも、カービィは大丈夫かしら?」

カービィ「ぽよぽよ!」ピョンピョン

サーナイト「大丈夫よ。カービィはまだ幼いけど、困っている人を放って置けない優しい子なの。」

ゲッコウガ「そうでござるよ。拙者達もそのおかげで立ち直る事ができたでござる。」

ルイズ「心配、してくれてるの・・・?」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「ありがとう。」ギュッ

16: 2014/06/23(月) 22:05:53 ID:/G.JRmJI
一方、使い魔達の宿場

シャワーズ「カービィ、大丈夫かな?」

サンダース「大丈夫。あいつならうまくやれるはずさ。」

ブースター「それに彼女はまだ知らない。カービィの本当の強さを。」

サンダース「ああ。それがここで発動する日も遠くないだろう。」
サンダースはそう言った後、夜空に浮かぶ双月を見上げた。

17: 2014/06/23(月) 22:16:32 ID:/G.JRmJI
次の日

カービィ「ん・・・。」
カービィは起きた後、辺りを見回した。だが寝ぼけているため、そのまま窓の方に向かい始めた。

カービィ「ぽよ?」
カービィが気付いたのは窓の外に出た直後だった。そして足元を見ると、目をも眩む高さだ。」

カービィ「ぽよおぉ~~~!」ヒュルルルル

18: 2014/06/24(火) 21:07:20 ID:3bE/vR9k
中庭

シエスタ「ふう・・・。もう少しで水場ね。」

ヒュルルルル

シエスタ「ん?」

ザッパーン

シエスタ「きゃっ!」

モゾモゾ

シエスタ「な、何・・・?」

ヒョイヒョイ

カービィ「ぷぃー。」ヒョコ

シエスタ(あっ。この子って、ミス・ヴァリエールの?)

19: 2014/06/25(水) 23:02:52 ID:F//TvQG.
シエスタ「もしかして、あなたが噂のミス・ヴァリエールの使い魔さん?」

カービィ「つかいま……?」

シエスタ「そう、使い魔。あなたはミス・ヴァリエールの使い魔さん?」

カービィ「ぽよ!ルイズ、使い魔♪」

シエスタ「やっぱり。初めまして、私はシエスタと申します。分かりますか?シエスタ。」

カービィ「シエ、スタ?」

シエスタ 「はい♪」

カービィ「シエスタ♪」

シエスタ(うふふ。かわいい使い魔さん。)

20: 2014/06/27(金) 07:59:57 ID:Ps1.8iIg
カービィ「・・・?」キョロキョロ

シエスタ「どうしましたか?」

カービィ「ルイズ~?」キョロキョロ

シエスタ(あっ。もしかしてミス・ヴァリエールの事を探しているんですね。)

21: 2014/06/27(金) 19:16:32 ID:Ps1.8iIg
ルイズの部屋

ルイズ「ん~・・・。よく寝た。」 ムクリ

ルイズ「カービィのおかげでよく眠れたし・・・。」チラッ
ルイズが横を振り向くと、カービィの姿がいなかった。

ルイズ「?カービィ・・・?」

コンコン

ルイズ( こんな朝早くに?)

ガチャッ

カービィ「ぽよーっ!」ピョーン

22: 2014/06/27(金) 19:24:14 ID:Ps1.8iIg
ルイズ「カービィ!どこ行ってたのよ、もう・・・。」

カービィ「ぽよぽよぉ!」

ルイズ「あなた、えぇっと・・・。」

シエスタ「シエスタです、ミス・ヴァリエール。ミスの使い魔がお部屋の方に帰れなくなっていたようなので、ここにお連れしてきました。」

ルイズ「そうなの、わざわざありがとうね。」

シエスタ「いえ、それでは。」

23: 2014/06/27(金) 19:33:46 ID:Ps1.8iIg
ルイズ「カービィ、あのメイド・・・シエスタに良くしてもらったの?」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「そっか・・・。今度また、お礼をしなくちゃいけないわね。」

ギイイ

キュルケ「おはよう、ルイズ。」

ルイズ「……おはよう、キュルケ。」

カービィ「ぽよ?」

24: 2014/06/27(金) 19:46:08 ID:Ps1.8iIg
キュルケ「あなたの使い魔って、これ?」

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「そうよ。」

キュルケ「へー。」

ヒョイ

ルイズ「あっ、ちょっと!」

キュルケ「ぷっ、あっはっは!本当にぬいぐるみと契約したのね!凄いじゃない!『サモン・サーヴァント』でぬいぐるみを契約するなんて、あなたらしいわ。流石はゼロのルイズ。」

ルイズ「あんた・・・、ぬいぐるみってそれ、わざと言ってない?」

キュルケ「何のことかしら?」

ルイズ「うぐぐ・・・。」ワナワナ

キュルケ「それよりこの子触り心地良いわね。抱き枕に丁度良いかも。」

カービィ「ぽよぉ・・・。」ジタバタ

25: 2014/06/27(金) 20:18:05 ID:Ps1.8iIg
ルイズ「ちょっと!あんたの邪魔な胸でカービィを窒息氏させる気!?」

ガッ

ルイズ「第一カービィを抱き枕にしていいのはご主人様の私だけなのよ!」ガルルル

カービィ「うぎ・・・。」

キュルケ「ふぅん、随分ご執心ね・・・まあ、いいけど。私はもっと凄いのを喚んだから。しかもどこぞの誰かさんと違って1回で!使い魔にするならこういうのがいいわよねぇ、フレイムー。」

ノッソノッソ

カービィ「ぽよっ!」ピョン

ルイズ「あっ、カービィ!」

カービィ「ぽよー・・・。」キラキラ

キュルケ「あら、この子にはフレイムの良さが分かるみたいね。それはそうよね、フレイムは火竜山脈のサラマンダーなんだから。評論家に見せたら値段もつけられないわよ。」

ルイズ「あっそ・・・。」

キュルケ「何よ、つれないわね。じゃあ、私は先に食堂に行ってるから。行くわよ、フレイム・・・、あら?」

ルイズ「あんたの使い魔なら後ろよ、後ろ。」ユビサシ

キュルケ「えっ?」

26: 2014/06/27(金) 20:22:09 ID:Ps1.8iIg
カービィ「ぽよぽよー♪」

フレイム「きゅるるるるー。」クルクル

ルイズ「カービィ・・・、ツェルプストーなんかの使い魔と仲良くするなんて・・・。」

キュルケ「もう、フレイム・・・。」

ヒョイ

キュルケ「じゃ、また会いましょう。」ナデナデ

コツコツ

ルイズ「ふう・・・。 朝から余計なエネルギー使っちゃったわね・・・。」グッタリ

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「カービィいい?あんまりキュルケと仲良くしちゃいけないわよ?」

カービィ「ぽよっ!キュルケ!」

ルイズ「・・・ホントに分かってるのかしら?」

27: 2014/06/27(金) 20:35:51 ID:Ps1.8iIg
アルヴィーズの食堂

サーナイト「あっ、ルイズ、カービィ!」

カービィ「ぽよ!サーナイト!」

ルイズ「ああ。確かカービィと一緒に召喚された・・・って、その大量の食材は何なの!?」

サーナイト「ああ。これね。これはカービィの朝食の為の食材なの。」

ルイズ「そ、その大量の食材を使って料理を作るの?」

サーナイト「今からお見せするわ。それっ!」バッ

トントントントン

ルイズ「おお!」

ジュージュー

ルイズ「す、すごい!!」

サーナイト「はい。できたわ!」
サーナイトは大量の料理を作り終えた。しかもすごいフルコースだ。

カービィ「ぽよぉーー!」

28: 2014/06/27(金) 20:38:36 ID:Ps1.8iIg
ルイズ「カービィ、待って!」

カービィ「・・・ぽよ?」

ルイズ「いい、カービィ? 本当はここは貴族しか入っちゃいけないの。だけど、あなたは私の使い魔だから特別に入れてあげてるのよ?」

カービィ「ぽぉよ?」

ルイズ「だから、ここではしゃいだり遊んだりしちゃダメだからね。分かった?」

カービィ「ぽよっ!」

ルイズ「それじゃあ、食べましょうか。」

カービィ「ぽよぉ!」

ンガァ

ルイズ「へ?」

29: 2014/06/27(金) 20:44:22 ID:Ps1.8iIg
スウウウウウウ

ルイズ「さ、サーナイトが用意したあの料理を・・・・。」

スウウウウウ、ゴクン

ルイズ「す、吸い込んで食べた・・・。」

カービィ「ぷぃー。」

サーナイト「おいしかった?」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「か、かかか・・・。」

カービィ「ぽよ?」

サーナイト「ど、どうしたのルイズ!?」

ルイズ「カアアアァァァァァビイイィィィィィィ!!!」

カービィ「ぽよぉーーー!」

ガシッ

30: 2014/06/27(金) 20:49:24 ID:Ps1.8iIg
ルイズ「凄い、凄いわ!あんな事が出来るのね!!」

カービィ「ぽょ……?」

サーナイト「そ、それってどういう事?」

ルイズ「風のトライアングルメイジクラスの突風を起こして物を吸い込める使い魔なんて聞いたことないわ!やっぱりあなたは大当たりよ、カービィ!!」

サーナイト「まさか食べ物の吸い込みが褒められるなんて・・・。予想外だったかな?」

タバサ「あの食べっぷり・・・できる。」

キュルケ「へぇ、ただのぬいぐるみじゃないみたいね・・・。おめでと、ルイズ。」

シエスタ「あ、あの使い魔さん・・・。あんなに凄かったの・・・。」

マルトー「おおっ!あの真ん丸いい食いっぷりだな!料理人名利に尽きるってもんだぜ!」

マルコリヌ「あの大量の料理がなかったら、僕達の料理はあいつに吸い込まれたのかも知れないな・・・。」

レイナール「ああ。その辺は感謝しないとな・・・。」

カービィの吸い込みがハルケギニアで披露された。だがカービィの新たな伝説は始まったばかりだ。

第1話 魔法学院での出会い END

32: 2014/06/27(金) 20:55:59 ID:Ps1.8iIg
次回予告

ルイズ「私とカービィが昼食をとっている時、ギーシュがシエスタに八つ当たりをしていたの。」

ルイズ「それをカービィがギーシュを攻撃した事で、カービィはギーシュと戦わなくてはならなくなってしまったわ!」

ゲッコウガ「そしてその戦いが、カービィの真の力を発揮する時でござるよ。」

ルイズ「真の力?カービィの能力は吸い込みだけじゃなかったの!?」

ゲッコウガ「教えるでござるよ。カービィとギーシュ殿の戦いで・・・!」

ルイズ「次回、『カービィVSギーシュ』。お楽しみに!」

34: 2014/06/28(土) 08:56:44 ID:wqxe3oAk
第2話 カービィVSギーシュ

35: 2014/06/28(土) 09:01:59 ID:wqxe3oAk
教室

ワイワイガヤガヤ

マルコリヌ「しかし驚いたな。まさかこいつが大量の食べ物を吸い込むなんて。」

ルイズ「私も信じられないわ。優しくて、特殊な能力も持ってて、珍しくて・・・最高じゃない!私の使い魔!」

キュルケ「あとはカービィの強さとルイズの魔法のできだけね。」

ルイズ「余計な事を言わないでよ!」

キュルケ「ところで・・・、カービィと一緒にいた使い魔達は?」

ルイズ「ああ。彼等ならメイドたちの手伝いをしたり、中庭で日向ぼっこをしたりしているわ。」

キーンコーンカーンコーン

シュヴルーズ「皆様、2年生の進級おめでとうございます。では、『錬金』の授業を始めましょう。」

36: 2014/06/28(土) 09:11:58 ID:wqxe3oAk
中庭

リザードン「今頃ルイズとカービィは授業中か・・・。いったいどのような授業をしているんだ?」

シルフィード「きゅいきゅい!仲間なのねー。いっぱいお話できるのねー。」

リザードン「ん?お前は?」

シルフィード「シルフィードなのね。」

リザードン「俺はリザードンだ。よろしくな。」

シルフィード「お姉様から聞いたけど、あの子と共に来たのね?」

リザードン「ああ。俺はカービィのパートナーだからな。カービィがゲートに入って行くのを見て、俺達も後に続いたのさ。」

シルフィード「へー。そんな事があったのね・・・。」

リザードン「まあな。」

37: 2014/06/28(土) 09:16:04 ID:wqxe3oAk
教室

シュヴルーズ「・・・と、言うわけで。一年生の時に出来るようになった人もいるかと思いますが、もう一度おさらいしてみましょう。」

サッ

カービィ「ぽよ?」

ボワン

キュルケ「ゴ、ゴ、ゴ、ゴォルドですか!?ミセス・シュヴルーズ!?」

シュヴルーズ「いえ、ただの真鍮です。」

キュルケ「なんだ。」

シュヴルーズ「ゴールドが錬金出来るのはスクウェアのメイジだけです。私はまだトライアングルですからね。」

カービィ「ぽよ。」コクリ

シュヴルーズ「では、ミス・ヴァリエール。錬金のおさらいをあなたにやっていただきましょう。」

ピシッ

38: 2014/06/28(土) 09:23:15 ID:wqxe3oAk
ルイズ「わ、私がですか!?」

シュヴルーズ「ええ、そうですよ。石ころを望む金属に変えてみなさい。」

キュルケ「あの、先生・・・。やめておいた方がいいと思います・・・。」

シュヴルーズ「何故です?ミス・ツェルプストー。」

キュルケ「危険だからです。」

シュヴルーズ「いいえ、何事もチャレンジする事が大事なのです。さあ、ミス・ヴァリエール。失敗を恐れずやってみなさい。」

ルイズ「………はい!」

キュルケ「やめて、ルイズ!」

ルイズ(『サモン・サーヴァント』が成功したんだもの……錬金だって!)サッ

39: 2014/06/28(土) 09:24:58 ID:wqxe3oAk
ドドドドド

カービィ「ぽよ?」

キュルケ「カービィ!」

カービィ「ぽょ?」

キュルケ「悪いことは言わないから、早くこっちにいらっしゃい!」

カービィ「ぽぉよ?」

トテトテトテ

ドッカーン

40: 2014/06/28(土) 09:46:34 ID:wqxe3oAk
その爆発は中庭でも聞こえており、サンダースたちは急いで駆けつけていた。
サンダース「今の爆発はいったい何だ!?」

ブースター「まさか内乱が起こったのか!?」

シャワーズ「ともかく行ってみよう。そこで全てが分かるかも知れない。」

グレイシア「あそこよ!扉から煙が出てるわ!」

リーフィア「よし!突撃だ!!」

キキッ

エーフィ「こ、これはいったい・・・。」

ブラッキー「いったい何があった・・・?」
ルイズの爆発で荒れ果ててしまった教室に、サンダースたちは唖然とするしかなかった。

41: 2014/06/28(土) 09:58:01 ID:wqxe3oAk
そしてルイズはカービィ達と共に荒れ果てた教室の片付けをしていた。
カイリキー「教えてくれないか。お前がなんでゼロと呼ばれているのか。」

ルイズ「うん・・・。わたしね、さっきみたいに他の連中と違って魔法が上手く使えないの。もちろん努力は沢山したけど、いつも同じ結果だから『ゼロのルイズ』なんて呼ばれてる。」

ルイズ「せめて人並みに魔法が使えるようになりたいんだけど・・・、ううっ・・・。」ジワッ

ポン

ライチュウ「大丈夫。ルイズならきっとできるよ!」

ピカチュウ「ピッカー!」

ゲンガー「俺達がしっかりサポートするぜ!」

ニンフィア「あきらめずに頑張れば夢は現実になる。僕達も応援するから!」

カービィ「ぽよぽよ!」

ルイズ「皆・・・、ありがとう・・・。」ポロポロ

42: 2014/06/28(土) 10:27:41 ID:wqxe3oAk
食堂

ルイズ(あの言葉がなかったら私は立ち直れなかったかも知れない・・・。感謝しないとね。)

ワイワイガヤガヤ

ルイズ「ん?何か騒がしいわね?」

カービィ「ぽよ?」
ルイズとカービィが騒ぎが起きた場所に近づくと、シエスタがギーシュに何かを問い詰められているようだ。

ルイズ「ねえ、何の騒ぎ?」

カービィ「ぽよ?」

シエスタ「み、ミス・ヴァリエール、カービィさん・・・。実は・・・。」

43: 2014/06/28(土) 20:23:40 ID:wqxe3oAk
ルイズ「なるほどね。ギーシュが落とした香水の小瓶をシエスタが拾ってあげたが、それが原因でギーシュの二股がバレてしまった。」

ルイズ「この結果によればギーシュが悪いわ。自業自得ね。」

カービィ「ぽよ!」

ガシッ

シエスタ「ひっ・・・!」

ギーシュ「とにかく!全責任はキミにあるんだ!さぁ、どうしてくれるんだね!?」

ドガッ

ギーシュ「ぐっ!」

シエスタ「!?」
シエスタは何が起こったか一瞬理解しかねたが、目の前にカービィが現れたことで悟った。
ルイズの足下にいたカービィがギーシュの腕に体当たりしたのだ。

44: 2014/06/28(土) 20:42:31 ID:wqxe3oAk
シエスタ「か、カービィさん・・・。」

ギーシュ「くっ、使い魔風情が貴族に逆らう気かね!?」

カービィ「ぽよぉ!」

ギーシュ「ん?確かお前はゼロのルイズの使い魔だったな。いいだろう、貴族がどれほど恐ろしいか、特別にたっぷりと叩き込んでやる。」

サッ

ギーシュ「決闘だ!」

カービィ「・・・ぽよ?」

ルイズ「ま、待ちなさいよギーシュ!学院での決闘は禁止されているはずでしょ!?」

ギーシュ「それは貴族同士の話だ、使い魔なら話は別だけどね。では、ヴェストリの広場で待っている!」

コツコツ

ルイズ(早くカービィを回収しなければ・・・。)ダッ

45: 2014/06/28(土) 20:44:56 ID:wqxe3oAk
ガシッ

カービィ「ぽょっ!」

男子生徒A「ルイズ、使い魔は借りてくぜ。」

ルイズ「ま、待ちなさい!」

シエスタ「カービィ・・・さん・・・。」

ルイズ「シエスタ・・・。」

シエスタ「ミス・ヴァリエール・・・、申し訳ありません・・・。私のせいで、カービィさんが・・・。」

ルイズ「・・・大丈夫よ。絶対に私が決闘なんて止めてやるんだから。カービィも怪我しないように、巧くやるわ。」

シエスタ「大丈夫・・・ですか?」

ルイズ「私なら大丈夫。そうなんでしょ?」ニコッ

46: 2014/06/28(土) 20:48:19 ID:wqxe3oAk
一方、中庭

シルフィード「きゅいきゅい、大変なのねー!」

リザードン「いったい何があった!?」

シルフィード「じ、実は・・・。」

リザードン「何!?カービィがギーシュと決闘を!?」

ゲッコウガ「こうなってしまうとまずいでござるな。」

ドダイトス「しかもカービィはコピー能力を持ってない。このままだとやられてしまうぞ!」

ゲッコウガ「だったら拙者が止めに行くでござるよ。」

リザードン「分かった。だが危害は加えるなよ。相手は生徒だからな。」

ゲッコウガ「了解でござる。」ビュン

47: 2014/06/28(土) 20:58:35 ID:wqxe3oAk
ヴェストリの広場

ギーシュ「諸君、決闘だ!」

ワイワイガヤガヤ

生徒B「俺はギーシュに銀貨20枚。」

生徒C「じゃあ大穴でピンクボールに銀貨15枚。」

生徒A「さあ、お前の出番だ!」ビュン

カービィ「ぽよーーーー!」ヒュルルルル

スタッ

ギーシュ「ほう・・・。とりあえず、決闘へ逃げずに来たことは褒めてやろうじゃないか。」

カービィ「ぽよ?」キョロキョロ

ギーシュ「では、早速始めよう・・・。二度とこの学園を見たくないようにしてあげるよ。」サッ

ヒラヒラ、パアアアア
バラの造花から花弁が宙を舞って地面に落ちた瞬間、金属でできた3体の女神像が姿を現した。

カービィ「ぽ、ぽよぉ!?」

ギーシュ「ボクの二つ名は『青銅』。よって、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手させてもらおう。かかれ!」

バッ

48: 2014/06/28(土) 21:25:53 ID:wqxe3oAk
ズバッ

ギーシュ「な!?」

ゲッコウガ「3対1でやるとは・・・、随分と卑怯でござるな。」

カービィ「ゲッコウガ!」

ギーシュ「邪魔をするのかね?」

ゲッコウガ「いいや。今から見せるでござる。カービィの本当の力を・・・!」
ゲッコウガは落ちた剣を拾い、上空に飛んだ。

ゲッコウガ「カービィ、吸い込みでござる!」バッ

カービィ「ぽよ!」

スウウウウウウウ

ルイズ「あの吸い込み・・・。まさか!?」

ゴクン、パアアアア
剣を吸い込んだカービィはソードカービィとなり、そのまま地面に降り立った。

ルイズ「え、ええっ!?か、カービィ・・・!?」

ギーシュ「な、なんだ!?何の手品だ!?くそっ!ワルキューレっ!!」

49: 2014/06/29(日) 09:35:55 ID:.Se/p4tc
カービィ(心の声)『百裂斬りっ!!』 ズババッ

ドゴーン

ギーシュ「う、嘘だっ!! 嘘だ嘘だ嘘だ嘘だっ!!」

パアアアアアア

ゲッコウガ「カービィ、メタナイト殿が言った事を思い出せ!」

カービィ「ぽよ!」

メタナイト『剣心一体となれば、届かぬ距離にも刃は届く!疑うな、教えてやろう!』

メタナイト『『剣という破壊武器は、使いようによっては・・・風になるのだ!』

メタナイト 『ソードにエネルギーを蓄積し放出する。これぞ・・・。』

メタナイト・カービィ(心の声)『『ソードビーム!!』』ズバアアアア

ドッカーン
剣とルーンの輝きが共鳴し、剣から輝くエネルギーの刃が放たれる。
ワルキューレ達は為すすべもなく斬られ、爆発したのだった。

50: 2014/06/29(日) 09:38:24 ID:.Se/p4tc
ギーシュ「ま、参った・・・。」ガクッ

トテトテ

カービィ「ぽよ♪」ニコッ

ルイズ「カービィ・・・。」ジワッ

ワアアアアアア

ギーシュ「ハァ・・・。何だよあれ、圧倒的過ぎるじゃないか・・・。」ニガワライ

ギーシュ「でも・・・、負けたのは確かだ・・・。」
ギーシュは起き上がった後、賞賛と謝罪をするために自分を打ち負かした相手へと近づいていった。

51: 2014/06/29(日) 09:45:12 ID:.Se/p4tc
食堂

シエスタ「ミス・ヴァリエール・・・、カービィさん・・・。」

バタン

ルイズ「シエスタ!カービィが勝ったわよ!」

シエスタ「えっ!?」

カービィ「ぽよー♪」

シエスタ「・・・・!!」

ルイズ「それにしてもすごかったわ!カービィがまさか吸い込んで変身するなんて・・・。」

シエスタ「ミス・ヴァリエール、カービィさん。」

ルイズ「ん?」

カービィ「ぽよ?」

ヒョイ、ムギュ

ルイズ「ちょ、し、シエスタ?」

カービィ「ぽょ。」

シエスタ「良かった・・・、お二人とも無事で・・・。」

52: 2014/06/29(日) 09:49:29 ID:.Se/p4tc
ルイズ(・・・ちいねえさま。)

シエスタ「・・・あっ。す、すみません!あまりにその、嬉しかったもので・・・。」

ルイズ「いいわよ、気持ちは分かるから。」

ルイズ「ところでシエスタ、ちょっといいかしら?」

シエスタ「は、はい。なんでしょう、ミス・ヴァリエール?」

ルイズ「そんなに身構えなくていいわよ・・・。ねぇ、厨房にまだ食べ物は残ってる?それもたくさん。」

シエスタ「はい。ポケモン達が食べ物をたくさん持ってきてくれました。」

ルイズ「それ、全部カービィに食べさせてあげて!今日のご褒美よ!」

カービィ「ぽょぉ!ぽよぽよぉ♪」ピョンピョン

シエスタ「そういうことならお任せください。料理長や厨房のみんなと腕に腕によりをかけた料理を作らせていただきます!」

ルイズ「えっ、いいの?」

シエスタ「はい。きっと料理長も快く引き受けてくれると思いますよ。」

53: 2014/06/29(日) 09:54:52 ID:.Se/p4tc
その夜

ワイワイガヤガヤ

マルトー「お前が貴族を倒した事は誇りに思うぜ、我らの星!」

カービィ「ぽよぽよ!」

シエスタ「さっ、どんどん飲んでください!」

リザードン「悪いな。俺たちまで呼ばれてしまって。」

マルトー「いいって事よ。お前さん達は我らの星の仲間だろ?今夜は盛り上がろうぜ!」

ルカリオ「ならお言葉に甘えるとするか。」

サーナイト「皆!料理の追加ができたわよ!」

カビゴン「おお!すごい豪華じゃないか!」

ゲンガー「おいしそうだぜ!」

ワハハハハハハ

54: 2014/06/29(日) 09:56:25 ID:.Se/p4tc
一方、図書館では―――――

タバサ「・・・ない。」

バタン

タバサ「物を吸い込み、吸い込んだ物の特性を写し取る力。そんな反則的な力を持った幻獣など、絶滅種にも絶滅危惧種にも存在していなかった。」

タバサ「あの使い魔はいったい・・・。」

55: 2014/06/29(日) 10:08:35 ID:.Se/p4tc
次回予告

ルイズ「ギーシュとの決闘から数日後、私とカービィはシエスタ達と共に王都トリステイン城下町に出かけたの。」

シエスタ「あそこは王家のお膝元ですからね。」

ルイズ「そこで武器屋に立ち寄った時、インテリジェンスソードと出会ったわ。」

デルフ「となると、ついに俺の出番だな。」

ルイズ「だ、誰!?」

デルフ「俺の名はデルフリンガーだ。デルフで構わないぜ。」

カービィ「ぽよっ♪」

ゲッコウガ「だが一方では新たな事件が起こりそうでござるよ。」

ルイズ・シエスタ「へ?」

シエスタ「次回、『城下町での休日。』。お楽しみください。」

57: 2014/06/30(月) 19:54:40 ID:F.RZfUrM
第3話 城下町での休日。

58: 2014/06/30(月) 20:00:01 ID:F.RZfUrM
ルイズの部屋

ルイズ「カービィ、朝よ。」ユサユサ

カービィ「ぽょぉ・・・。」ゴシゴシ

ルイズ「ほら、あんまり目をこすらないの。」

カービィ「んぃ・・・。」

ルカリオ「すっかりカービィのお母さんみたいだな。」

ルイズ「まあね。けど、お姉ちゃんの方が嬉しいかな。」

ルカリオ「で、今日はどういう予定だ?」

ルイズ「今日は休日だし、街に行って買い物に行くわ。もちろんあなた達も一緒にね。」

ルカリオ「買い物か・・・。こういうのも久々だな。」

ルイズ「じゃ、私とカービィはシエスタのところに行って来るからね。」

ルカリオ「分かった。我々も後で合流しよう。」

59: 2014/06/30(月) 20:58:07 ID:F.RZfUrM
ルイズ達はルカリオ達と合流し、王都トリステイン城下町に向かい始めた。
その様子をキュルケは窓から見ていた。

キュルケ「面白そうね。私も行こうかしら。」タッ

コンコン

キュルケ「タバサ、いるー?」

タバサ「サイレント・・・。」サッ

キュルケ「ちょっと!サイレントは止めて!」バタン

キュルケ「カービィ達が買い物に行ってるわ。私達も後を追いましょう!」

タバサ「もちろん行く。あの子に興味があるから。」

キュルケ「よし!決定ね!!」グッ

60: 2014/06/30(月) 21:01:24 ID:F.RZfUrM
王都トリステイン城下町

カービィ「ぽよぉ――!」

ライチュウ「すごいにぎわいだな!」

ピカチュウ「ピッカー!」

ルイズ「とにかく、まずは武器屋ね。たしか武器屋は・・・。」

カービィ「ぽよぉっ!」ビクッ

ルイズ「?カービィ?」

カービィ「ぽよー♪」トテトテ

ルイズ「あっ、ちょっとカービィ!」ダッ

61: 2014/06/30(月) 21:06:25 ID:F.RZfUrM
キキッ

ルイズ「一体どうしたっていうのよ?」

カービィ「スイカ♪スイカ♪」

シエスタ「もしかして、スイカが好きだったんですか?」

カービィ「ぽよっ♪」

リザードン「カービィはこの世界に来てからスイカを食べていないからな。」

サーナイト「前の世界ではそれこそ毎日食べていた物を急に食べれなくなったのだから、少し寂しい思いをしていたわね。」

八百屋「1個どうです?お安くしときやすぜ?」

ルイズ「そうね・・・。じゃあ、この一番大きいの。」

シエスタ「あ、待って下さい。」

ポンポンポンポン

ルイズ「何してるの?」

シエスタ「音ですいかの善し悪しを見極めてるんです・・・。これをください。」ポンポン

八百屋「はいよ、毎度あり!」

62: 2014/06/30(月) 21:08:26 ID:F.RZfUrM
シエスタ「どうぞ、カービィさん。」

カービィ「ぽよおぉー♪」

ルイズ「随分詳しいわね?」

シエスタ「父から教えてもらったんです。他にも買い物の豆知識は色々と。」

ルイズ「へぇ。今度、私にも教えてくれる?」

シエスタ「ええ、ルイズ様なら喜んで。」

カービィ「」ゴックン

カポエラー「良かったな。スイカを手に入れて。」

サーナイト「今度はスイカを植えて育たないとね。」

63: 2014/06/30(月) 21:13:23 ID:F.RZfUrM
武器屋

ルイズ「ん~、なんかいいのがないわね。」

ゲッコウガ「そうでござるな・・・。」

武器屋「なら、これなんてどうです?この長さではうちで一番の業ものでさあ。なにせこれを鍛えたのはかの高名な錬金魔術師のシュペー郷で、魔法が掛かっているから鉄さえ一刀両断。武器としても装飾としても一流の品でして。」

ゲッコウガ「ほほう。数字の『Ⅰ』を思わせるデザインのショートソードでござるな。」

エルレイド「しかも随所に豪華な宝石があしらわれ、鍔は黄金で出来ているそうだね。」

ルイズ「いいわね、お幾ら?」

武器屋「へい、新金貨で千五百になります。」

ルイズ「 し、新金貨千五百っ!?立派な屋敷が買えるじゃない!」

シエスタ「しかも財布には新金貨百枚しかありません。ルイズ様、とりあえずそれで買える剣を買うし・・・。」

ルイズ「惜しいけどそうするしかないわね・・・、まあ、剣なら何でもいいわけだし。」

デルフ「『剣なら何でもいい』だぁ?ふざけんな!んな所持者のことも考えない買い方すんならとっとと出てけ!てめぇに武器を買う資格はねぇ!」

ビクッ

64: 2014/06/30(月) 21:49:50 ID:F.RZfUrM
ルイズ「ななななな、なんですって!? 貴族に向かってなんて口の利き方なの!?」グルッ

シーン

ルイズ「誰もいない……?」

武器屋「やいデル公! お客様に向かってなんて物言いだ!」

カービィ「ぽよーーー♪」ピョーン

デルフ「うわっ!な、何しやがる!」

ルイズ「あれって……インテリジェンスソード?」

武器屋「へい。どうにも口が悪くて全く売れず、逆にお客様に喧嘩を売る始末。誰が考えたんでしょうねぇ、喋る魔剣なんて・・・。」

カービィ「ぽよよいぽよよい♪」ブンブン

デルフ「おいっ!おもちゃじゃねぇんだ!そんな風に振り回すんじゃ……ん?」

カービィ「ぽよ?」

65: 2014/06/30(月) 21:54:06 ID:F.RZfUrM
デルフ「・・・おでれーた。てめぇ、そのナリで『使い手』かよ。」

ルイズ「『使い手』?何よそれ?」

デルフ「んなこたぁどうでもいい。とにかくてめぇら、俺を買え。」

ルイズ「はぁ!?なんであんたみたいな口の悪い剣を買わなきゃいけないのよ!」

デルフ「ほぉー、そうかい。でもこいつは俺を気に入ったみたいだぜ?」

ルイズ「う・・・。」

シエスタ「えと・・・、あの剣はお幾らですか?」

武器屋「あれならタダで結構でさ。」

シエスタ「えっ、いいんですか!?」

武器屋「サービスですよ。こっちとしても客に因縁付けるようなオンボロを引き取って貰えて清々出来ますからね。」

ルイズ「でも、この長さじゃカービィに持たせるのは無理ね。」

デルフ「ちょ、ちょっと待ってくれよ!こいつだってこんなに俺のこと気に入ってんだろ!?」

66: 2014/06/30(月) 21:58:08 ID:F.RZfUrM
シエスタ「あの、でしたら私が背負いましょうか?」

ルイズ「えっ?」

デルフ「そりゃあいい!必要な時、丸っころにはオメェさんから俺を渡してもらえばいいしな!」

ルイズ「大丈夫?ボロなのに意外と重いわよ?」

シエスタ「普段から掃除や洗濯で足腰は鍛えてますから、大丈夫です。」

ルイズ「そうね・・・。タダでもらえるんだし、この剣にするわ。」

武器屋「毎度あり!」

ルイズ「あんた、名前は?まさかデル公なわけないでしょ?」

デルフ「当たり前だ!俺はインテリジェンスソードのデルフリンガー。デルフでいいぜ。よろしくな、娘っこ達、それに相棒!」

カービィ「ぽよっ♪」

67: 2014/06/30(月) 22:03:16 ID:F.RZfUrM
そしてカービィ達が武器屋から出た後、キュルケとタバサがこっそりとその様子を見た。

キュルケ「どうやらカービィは剣を手に入れた様ね。私達も行くわよ!!」ダッ

カランカラン

武器屋「おお。また貴族さんか!で、何の様だい?」

キュルケ「そのさっき来たっていう貴族が買ったものより良い剣が欲しいの。適当にみつくろってくださいな。」

武器屋「あいよ!こちらはかの有名な錬金魔術師のシュペー郷で、魔法が掛かっているから鉄さえ一刀両断。武器としても装飾としても一流の品です。」

武器屋「先程いらしたお連れ様はこの剣を欲しがっていたんですが、あいにく持ち合わせが足りなかったようで。」

キュルケ「なるほどね。じゃあ、これにするわ。」

武器屋「毎度あり!」

68: 2014/06/30(月) 22:07:07 ID:F.RZfUrM
一方、魔法学院では――――

ロングビル「まったく……固定化は強力だわ、厚さ5メイルの壁を使ってるわ、こんな設計をした奴は馬鹿だね、賊泣かせにも程があるよ。」

ロングビル「あのツルっ禿……『物理衝撃が弱点』?こんなトンデモ設計じゃそんな理論何の意味もないじゃないかい。」

ロングビル「そう言えば、最近宝物庫に入れられたマジックアイテムの情報に『煌めきの星』というのがあったね。」

ロングビル「こうなった以上は手に入れないとね・・・フフフ・・・。」

69: 2014/06/30(月) 22:11:22 ID:F.RZfUrM
カービィ達は服を買ったり食事をしたり、露店で買い物をした後でキュルケ達と合流した。

ルイズ「な、なんでキュルケ達もいるの!?」

キュルケ「決まっているでしょ?カービィの新しい武器を買いに来たのよ。誰かさんのとは違って高価でね!」

ルイズ「おのれ・・・。」ワナワナ

シエスタ「まあまあ。とりあえずは帰ってカービィさんに決めてもらいましょう。」

タバサ「その方が効率的。」

ルイズ「そうね。魔法学院に戻りましょう。」

カービィ「ぽよ!」

70: 2014/06/30(月) 22:17:39 ID:F.RZfUrM
魔法学院

カービィ「ぽょぉ・・・。」

シエスタ「くすっ、カービィさんったら大きな欠伸。」

ルイズ「あれだけはしゃいでたんだもの、疲れたのね。」

ビクッ

キュルケ「どうしたの、タバサ?」

タバサ「あれ。」

ルイズ・キュルケ「へ?」

ドーン

ライチュウ「な、なんだ!?」

ドーンドーン

フーケ「ふう・・・。何度やっても無駄か・・・。続きは明日にするか・・・。」

ルイズ「ファイヤー・ボール!」ヒュン

ドゴーン

71: 2014/06/30(月) 22:20:11 ID:F.RZfUrM
フーケ「なっ!?なんだい!?」

パラパラ

フーケ「誰だか知らないけど、恩に着るよ。どこかのバカな誰かさん。」ヒョイ

ルイズ「あーん!なんで当たらないのよ!」

ルカリオ「全員かわせ!」

ルイズ「おっと!」ヒョイ

ズシーン

キュルケ「このままだとやられちゃうわ!」

ルイズ「よし!こうなったら!」

ガシッ

デルフ「おっ!早速出番みてぇだな!」

ルイズ「ええ……氏 ぬ ほ ど 役 に 立 っ て も ら う わ よ ?」

ブーン

72: 2014/06/30(月) 22:22:00 ID:F.RZfUrM
デルフ「なっ!?おいっ、何やってんだ小娘!気でも触れたか!?」

ルイズ「カービィ、吸い込みよ!」

カービィ「ぽよっ!」

スウウウウウウ

デルフ「うわっ、ちょっ、おまっ、や、止めろ!!食うな!!食うなよ!!」

スウウウウウウ

デルフ「ギィヤアアアアアアアアアアァァァッッッ!!!」

ゴクン

シエスタ「………エグいですね。」

ルイズ「やっぱり普通の剣にすればよかったかしら……。」

シュン

カービィ「はっ!」

ピカアアアアアアア

73: 2014/07/01(火) 19:58:12 ID:iRfbGXDY
タバサ「これがカービィのコピーした姿・・・。」

ブラッキー「そう。ソードカービィとなったのさ。」

リーフィア「それと同時にデルフも奇跡的に生還したね。」

デルフ「うわあああああああ!!氏にたくない!氏にたくないいいいいいいい!!」

カッ

ドサイドン「カービィのルーンが輝きだした!」

デルフ「うああああああああ!!あああああああああ………あ?…………こ、こりゃあ……おでれーたっ!!相棒、お前こんなに強い力を持ってたのか!?それにこの『本当にひとつになっちまったような一体感』……相棒、お前一体俺に何しやがった!?」

サーナイト「ガンダールヴのルーンの力で目覚めたのよ。それと同時にカービィのエネルギーも あなたに注入されているわ。」

デルフ「そう言う事か。だったら一撃で決めようぜ!」

カービィ「ぽよ!」

バッ

カービィ(心の声)デルフ「『ソードビーム!』」ズバアアアア

ドッカーン

ルイズ「やった!」グッ

シエスタ「!?ル、ルイズ様!あれ!」 ユビサシ

74: 2014/07/01(火) 20:03:47 ID:iRfbGXDY
シュウウウウ

キュルケ「斬られたはずなのに修復しているわ・・・。」

タバサ「こうなると苦戦は免れない。」

ルイズ「何よあれ!?復活するなんて反則じゃない!」

ゲッコウガ「こうなった以上は拙者達も参戦するでござる!」

ドダイトス「ゴーレムは岩と地面タイプだ。ここは格闘、水、草、地面、氷タイプで行くぞ!」

ゴウカザル達「おう!!」ダッ

デルフ「俺達はあの穴に飛び込んで、侵入者を撃退するぞ!」

カービィ「ぽよ!」ピョン

ドカーンドゴーン

75: 2014/07/01(火) 20:31:38 ID:iRfbGXDY
宝物庫

フーケ「よし。予告状も書いたし、あとは・・・、ん?」

カービィ「・・・。」

フーケ「・・・。」

カービィ「…………ぽよ?」

フーケ「うわあぁっ!?」ゲシッ

カービィ「ぽよー!」ヒュルルルル

フーケ「はぁ、はぁ、はぁ……な、なんだい今のは。」
フーケは下を覗き込むと、 ルイズが落ちてきたカービィを受け止めようと両手を広げていた。

フーケ「・・・ちっ、まずいね、あの出来損ない貴族の使い魔かい・・・。生かしておくわけにはいかないね、あの使い魔。」
フーケは苦々しい顔でそう言った後、ゴーレムに飛び乗った。

76: 2014/07/01(火) 20:41:40 ID:iRfbGXDY
ルイズ「大丈夫カービィ?」

カービィ「ぽよ!」

デルフ「だが、フーケにお宝を奪われちまったようだな。」

キュルケ「こうなってしまうと騒動が起こるのも無理ないわね・・・。」

ピカチュウ「ピカ・・・。」

ワイワイガヤガヤ

ルイズ「やっぱり・・・。」ガクッ
学院中が騒ぎ始めたのを感じたルイズは俯くしかなかった。

77: 2014/07/01(火) 21:04:24 ID:iRfbGXDY
おまけ

ルイズ「原作ではサイトが召喚されたけど、本作ではカービィが召喚されたわね。」

シエスタ「それにポケモン達も召喚されましたね。」

ゲッコウガ「本来召喚されるはずの才人はオコリザルに殴り飛ばされたでござるからな。」

オコリザル「それによって別の世界に吸い込まれたんだよな・・・。」

エルレイド「その才人の事だけど、別の世界で生きていることが判明された。」

ドダイトス「本当なのか!?」

エルレイド「確か東京パノプティコンで咎人として活動しているようだけど・・・。」

グレイシア「それってフリーダムウォーズの世界じゃない!あそこに飛ばされるなんて彼も不運よね・・・。」

ルイズ「オコリザル、まずい事をしたんじゃないの?」

オコリザル「言われてみればそうかも知れないな・・・。」

ルイズ達「ハァ・・・。」

カービィ「ぽよ?」

78: 2014/07/01(火) 21:12:43 ID:iRfbGXDY
一方、フリーダムウォーズの世界では――――

ザシュッ

才人「くっ!倒しても次々と増援が来るじゃねえか!」

ウーヴェ「恐らくあのアブダクターを倒さぬ限り、増援が次々と来るだろう。」

マティアス「だったら全力で倒すしかないな。行くぜ、相棒!」

才人「OK、マティアス!」

才人・マティアス「うおおおおおおおお!!」
才人は咎人として仲間と共に戦っていた。彼の異世界での戦いについては別の小説で。

79: 2014/07/01(火) 21:23:54 ID:iRfbGXDY
次回予告

ルイズ「フーケを捕獲する為、ミス・ロングビルと共に小屋にやって来た私達。」

ルイズ「ところが私とカービィが入ろうとした時、ミス・ロングビルが私達に声を掛けたの。」

ゲッコウガ「彼女がルイズ達に声を掛けた理由は只一つ。証拠隠滅としてルイズを倒そうとしているでござる!」

キュルケ「じゃあ、ミス・ロングビルがフーケだという事なの!?」

フーケ「その通りだ。ばれた以上は叩きのめすだけだ!」

ルイズ「そして『煌きの星』の正体もその戦いで明らかになるわ。」

シエスタ「さらにこの戦いから私も参戦します!」

ルイズ「ええっ!?シエスタも戦うの!?」

シエスタ「もちろん戦います。ゲッコウガさんから受け取ったこの斬馬刀で!!」

キュルケ「次回、『激突!土くれのフーケ』。お楽しみに!」

80: 2014/07/03(木) 20:22:36 ID:DslJSbDY
第4話 激突!土くれのフーケ

81: 2014/07/03(木) 20:34:38 ID:DslJSbDY
理事長室

オスマン「君たちじゃな?昨晩フーケを見たというのは。」

ルイズ「はい。」

オスマン「まずは昨晩君たちが見た事をワシ等に説明してもらえるかの?」

ルイズ「分かりました。いきなり巨大なゴーレムが現れ、塔を破壊し(自分が破壊したことは忘れている)、黒いローブを着込んだメイジが塔の内部へ侵入していきました。」

ルイズ「カービィ達がゴーレムを迎撃したが、余りの体格差に手も足も出ず、ゴーレムが元の土へ還る頃には、既にメイジの姿はどこにもなかった。以上が昨日目撃した全てです。」

オスマン「ふむ……なるほどのぅ………。」

ロングビル「オールド・オスマン。」

オスマン「うむ。」

82: 2014/07/03(木) 21:12:01 ID:DslJSbDY
オスマン「先程ミス・ロングビルが独自調査で仕入れて来てくれた情報があってのう。その中に『黒いローブを着た人物が森の小屋に入っていくのを見た』というのがあるのじゃ。」

ルイズ「間違いありません!そいつがフーケです!」

オスマン「落ち着きなさい、ミス・ヴァリエール。君の証言とこの情報は確かに一致する点がある。じゃが、それだけで決めつけるというのはあまりに早計ではないかね?」

ルイズ「う・・・。」

ロングビル「尤もミス・ヴァリエール本人が『昨晩の見た人物』と『小屋へ入っていった人物』を見分ければ信憑性も上がるのですが……。」

オスマン「こ、これ。ミス・ロングビル!」

ルイズ「分かりました。私、そいつがフーケかどうかを確認しに行きます。そして私が見たフーケだったら……捕まえて、『煌きの星』を奪還します。」

オスマン「………ふむ。どうしてもか?」

ルイズ「はい!」

オスマン「ならばお前達で行動してもらうとしよう。」

コルベール「では、オールド・オスマン。教師代表として私が……。」

オスマン「いや、その必要はないじゃろう。」

コルベール「へ?」

83: 2014/07/03(木) 21:32:08 ID:DslJSbDY
オスマン「この3人とガンダールヴの使い魔がいれば、生徒だけでも大丈夫じゃろう。」

コルベール「し、しかしオールド・オスマン!」

オスマン「さぁ、ここに捜索隊は結成された。諸君らの活躍を期待しておるぞ。」

サッ

ルイズ・キュルケ・タバサ「杖にかけて!」

ゾロゾロゾロゾロ

コルベール「オールド・オスマン!いくらミス・タバサや伝説のガンダールヴがいるとはいえ、ほぼ生徒だけの探索隊など正気の沙汰とは思えません!!」

オスマン「まあまあミスタ・コルベール。一回落ち着きなさい。」

コルベール「ですが!」

オスマン「なぁに、ワシも生徒を見す見す氏地に送ったりはせんて。ただ……。」スッ
オスマンは引き出しから『戦士の書』という本を出した後、こう言った。

オスマン「この老いぼれの記憶が正しければ、どうやら再来した伝説は一つではないんじゃよ。」

84: 2014/07/03(木) 21:44:27 ID:DslJSbDY
通路

シエスタ「ミ、ミス・ヴァリエール!あの、私もお供いたします!」

ルイズ「ええっ!?シエスタも行くの!?」

シエスタ「はい。この前は決闘の場に行くことさえままならなかったので、今度はぜひお供したいと。」

ルイズ「気持は嬉しいけど、あなたは駄目よ。相手は悪名高い怪盗フーケ。魔法の使えないあなたじゃ危険すぎるわ。」

シエスタ「で、ですが……。」

ゲッコウガ「ならばこれを使うでござる。」サッ

シエスタ「こ、これは?」

ゲッコウガ「この斬馬刀は爆発的な威力を持っている。たとえ戦闘経験のないお主でも簡単に扱えるでござるよ。」

シエスタ「ありがとうございます!」

ルイズ「それにしてもその斬馬刀、どこで手に入れたの?」

ゲッコウガ「拙者達の世界にある武器屋で手に入れたでござるよ。」

ルイズ「なるほどね。んじゃ、行きますか。」

カービィ「ぽよ!」

85: 2014/07/03(木) 21:55:18 ID:DslJSbDY
ルイズ達は馬車に乗り、フーケがいる小屋に辿り着いた。

タバサ「手筈通りに。」

キュルケ「分かってるわ。」

ゾロゾロゾロゾロ

タバサ「異常なし。」

キュルケ「分かったわ。」

ゾロゾロ

ロングビル「ミス・ヴァリエール。」

ルイズ「どうしたんです?ミス・ロングビル。」

ロングビル「実は、先程隠れているときに妙なものを発見しまして。」

ルイズ「妙なもの?」

ロングビル「それが……黒いローブのようなんです。」

ルイズ「あの、それはどこに?」

ロングビル「こちらです。付いてきてください。」

86: 2014/07/04(金) 09:40:53 ID:j0Z31iLc
ザッザッ

ロングビル「こちらです。」
ロングビルがルイズを連れて来たのは、小屋の近くにある少し拓けた場所だった。
切り株がいくつかあるところから、小屋の持ち主が薪の調達などに使っていた場所なのだろう。

ルイズ「あの、ミス・ロングビル。さっき言っていたものは一体どこに?」

ロングビル「ああ、それならここですよ。」

ルイズ「黒いローブ・・・。それって・・・。」

ロングビル「おっと、それ以上動くんじゃないよ!」

ルイズ「!?」

87: 2014/07/04(金) 20:33:31 ID:j0Z31iLc
フーケ「ったく。ガキの癖に盗賊を強請ろうなんて、随分図太い神経してるねぇ。」

ルイズ「盗賊?強請る?」

フーケ「ここまで来ると感心するよ。あんたは『イイ貴族サマ』になるだろうよ。」

ルイズ「ミ、ミス・ロングビル。さっきから話が見えないのだけれど……。」

フーケ「まだしらばっくれる気かい!?」

ルイズ「ひっ!」

カービィ「ぽよっ!?」 ビクッ
フーケの怒号によってカービィはルイズの足元に飛びついてしまった。

88: 2014/07/04(金) 20:37:35 ID:j0Z31iLc
フーケ「あんたにあたしの正体がバレてるのは分かってるんだよ。」

ルイズ(―――――えっ?)

フーケ「使い魔と主人の感覚は繋がっている。メイジの常識だろう?」

フーケ「昨日の晩、あんたの使い魔はあたしの顔をバッチリ見てるんだよ。だからあんたがあたしの、『怪盗フーケ』の顔を知らないわけがないだろう?」

ルイズ「ぷふぅ。」

フーケ「は?」

カービィ「ぽよぉ?」

ルイズ「あはっ、あははははは!お、おっかし、あははははははは!」

フーケ「な、何笑ってるんだい!?」

89: 2014/07/04(金) 20:40:50 ID:j0Z31iLc
ルイズ「く、くくく……あ、あんたね、勘違いしてるのよ!」

フーケ「勘違い、だぁ?」

ルイズ「そう、勘違い。カービィはね、他の使い魔とは違うのよ。」

フーケ「何言ってんだい。使い魔に種族以外の違いも何もあるもんか。」

ルイズ「でも違うのよ。カービィと私は感覚を共有してないの。つまり、カービィの見聞きしているものは、私にはこれっぽっちも伝わって来ていないってことよ!!」

フーケ「!!・・・そ、それじゃあ、あたしは。」

ルイズ「そ、勝手に勘違いして勝手に正体を明かしてくれたって訳!」

サッ

ルイズ「さぁ、お喋りはここまでよ! 潔く捕まって『煌きの星』を。」

フーケ「で、そんな事バラしてどうするんだい?」

ルイズ「えっ?」

フーケ「さぁて、元からあんた達を生かしておく気はなかったけど……こりゃ本格的にヤらないとダメみたいだねぇ。」

ゴオオオオオオ

90: 2014/07/04(金) 20:48:33 ID:j0Z31iLc
BGM:出た!逃げろ!http://www.youtube.com/watch?v=cT0YTE5qn5U&feature=youtu.be

ルイズ「と、とにかく退散よ!」ダッ

カービィ「ぽよおぉ!?」

ドドドドド

シエスタ「あっ!ルイズ様、カービィさん!」

キュルケ「ヴァリエール、どこ行ってたのよ! あんたとカービィの姿は見えないわ、突然ゴーレムが出てくるわ、おまけにミス・ロングビルまで居なくなって!」

ルイズ「そのミス・ロングビルがフーケだったのよ!」

ブースター「なんだって!それは本当なのか!?」

ルイズ「細かい話は後!今はとにかくあのゴーレムから逃げないと、私たちみんなあのゴーレムに潰されちゃうわ!」

ズシーンズシーン

キュルケ「タバサ、あなたの使い魔で何とか逃げられない!?」

タバサ「足止め出来れば、可能。」

キュルケ「だ、そうよ?」

ゲッコウガ「ならば、攻撃開始!」ダッ

ドゴーンドゴーン

91: 2014/07/04(金) 20:54:14 ID:j0Z31iLc
シエスタ「くっ!いくら攻撃しても修復するなんて・・・。」ガキン

オコリザル「こうなると一筋縄ではいかないようだな。」

エルレイド「ならば・・・、サイコカッター!」ギュオン

フーケ「くっ!」ドガッ

ヒュルルルル

ルイズ「『煌きの星』・・・。今がチャンス!」ダッ

シャワーズ「おい!危険だぞ!今すぐ戻って来い!」

ルイズ「大丈夫!このくらいは慣れているから!」ビュン

ズサアアアアアアア

ルイズ「やった!!」

シエスタ「いや、まだです!!」

ギュオオオオオ

92: 2014/07/04(金) 20:58:38 ID:j0Z31iLc
フーケ「返しな!それはあたしの獲物だよ!」

キュルケ「ヴァリエール!逃げなさい!」

ルイズ「うぐ・・・。」

カービィ「ぽよおぉぉ!!」ドーン

ルイズ「痛っ!!」ズシャアアアア

ガシッ

カービィ「ぐ、ぴぃ……。」

ルイズ「カービィ!!」

リザードン「まずいな。こうなってしまうと救出は難しいぞ・・・。」

ルイズ「だからと言ってカービィを置いてく訳にはいかないわ!」

シエスタ「ルイズ様・・・。」

ルイズ「私の力じゃ敵うわけないってことくらい分かってる。けど、カービィは私を助けてくれたの!そして、カービィは今助けが必要なの!!」スクッ

ルイズ「私は貴族よ!魔法が使えるだけがそうじゃない!助けを求めている相手に背を向けないのが貴族なのよ!!」

ピカアアアアアア

ルイズ「な、なに、これ……?」

93: 2014/07/04(金) 21:08:27 ID:j0Z31iLc
ルカリオ「この光・・・、まさか!?」

カービィ(ワープ……スター……。)

BGM:ワープスター http://www.youtube.com/watch?v=VsTmUL9QI8s

キュイン

ルイズ「きゃ!?」

ドゴーン

ボーマンダ「おお!ゴーレムの腕を破壊した!」

シュタッ

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「カービィ!!」

フーケ「この! あたしのお宝横取りしやがって!」

ブンブン

ゲッコウガ「今がチャンスでござる!カービィ!ゴーレムの胸に刺さっている氷塊を吸い込むでござる!」

カービィ「ぽよ!」

スウウウウウウ

94: 2014/07/04(金) 21:11:09 ID:j0Z31iLc
ピカアアアアア

カービィ「ぽよ!」スタッ

ルイズ「こ、この姿は!?」

ルカリオ「冷気を自在に操る戦士、『アイスカービィ』。どんな物でも凍らす事ができる。」

ヒュオオオオオオオ

フーケ「こ、こいつ!ゴーレムを丸ごと凍らせてる!?」

ヒュオオオオオオ

フーケ「嘘だろ、あ、あたしがこんなところで……。」

サーナイト「ついに上半身も凍ったわ!」

シエスタ「止めは私が行きます!」ダッ

95: 2014/07/04(金) 21:14:47 ID:j0Z31iLc
シエスタは高くジャンプした後、振り下ろす態勢に入った。
シエスタ「覚悟!」

ドッゴーン

フーケ「そんな・・・、バカな・・・。」ヒュルルルル

パシッ

フーケ「!?」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「ナイスキャッチ!」

フーケ「な、何であたしを助けてくれたんだい?」

フライゴン「カービィは優しい性格の持ち主だからね。」

フーケ「は、はは……本当になんなんだい、こいつは?」

ルイズ「決まってるでしょ。私の使い魔なんだから。」

96: 2014/07/04(金) 21:44:37 ID:j0Z31iLc
チルタリス「さてと、これでフーケの捕獲は成功したわね。」

フーケ「どうせあたしは、王宮衛士隊に引き渡された後に縛り首だ。この事は覚悟するつもりさ・・・。」

ゾロアーク「じゃあ、一つだけ聞きたいことがある。お前は平民の間で、義賊と言われている。悪い貴族にしか、盗みを働かない、と。」

ルイズ「なのにあなたは今回、学院の宝物庫から、アカデミーの重要研究物を盗み出した。悪徳貴族なんて、一枚も噛んでいない物を。それは、一体どうしてなの?」

フーケ「ああ・・・。 アルビオンが今どうなっているか、知ってるだろう?」

キュルケ「王党派と貴族派の内紛が続いているわね。アルビオン大陸ほぼ全土を巻き込んでいるとか。」

フーケ「…そんな状況じゃ、市場も崩壊するってモンさ。交易船は規制だらけで、ろくに食料や日用品が届かない。 数少ない物資の相場は跳ね上がって、今じゃエキュー金貨100枚あっても、3日食い繋げられるか怪しい。」

ルイズ「アルビオンの人々は、そんなに逼迫していたのね…。」

フーケ「ああ。今じゃ 女手1つでその少女と、匿い先である村の孤児たちを養っているからな。」

ゾロアーク「そう言う事か・・・。だったら俺にいい考えがある。」

カービィ「ぽよ?」

97: 2014/07/04(金) 21:49:09 ID:j0Z31iLc
ルイズ達は魔法学院に戻った後、オスマンに報告した。
オスマン「なるほど。フーケは取り逃がしたが、『煌きの星』は奪還したという事じゃな。」

ルイズ「はい。全て事実です。」

オスマン「分かった。諸君、今回の一件、ご苦労じゃった。この度の活躍は、ワシから王宮に報告しておこう。何か恩賞が賜れるじゃろうて。」

ルイズ「一介の学生に…恩賞?」

オスマン「そう。その一介の学生が、世を騒がす盗賊に盗み出された学院の宝物を取り戻したのじゃ。何かしらの恩賞を頂くには、十分すぎる活躍じゃよ。」

ルイズ「ありがとうございます。」

オスマン「さて諸君、今宵はフリッグの舞踏会じゃ。主役が遅れては格好が付かぬ、早く準備に取り掛かりなさい。」

ルイズ「主役ですか…?」

オスマン「うむ、君たちは学院の英雄と言っても差し支えないからの。」

ルイズ「分かりました。失礼させていただきます。」

コツコツ

98: 2014/07/04(金) 22:21:57 ID:j0Z31iLc
オスマン「さて、残ったのはお主らだけじゃな。まずはこれを見てくれ。」スッ

オーベム「なになに?『戦士の書』?」

オスマン「そう。ここに『煌きの星』の元の持ち主の名前が記されている。確か彼はカービィと同じガンダールヴの使い手だそうじゃ。」

レントラー「その人の名前は?」

オスマン「確かフームと言った少女じゃが・・・。」

サンダース「そいつは俺達の友人だ。ブン達と共にブラックホールに飲み込まれたが、まさかここに飛ばされていたとは・・・。」

オスマン「ほほう。まさかお前達と同じ世界の人じゃったとは・・・。」

コルベール「これは随分と珍しいですね。」

99: 2014/07/04(金) 22:33:03 ID:j0Z31iLc
エーフィ「彼女は只一人ワープスターを呼ぶことができた。だがブラックホールに飲み込まれてから、ワープスターが来ることは二度となかった。」

ブラッキー「そのワープスターをルイズが呼ぶことに成功したのは驚いたけどな。」

ジバコイル「あとガンダールヴの件についての事だが、契約してルーンが刻まれていたのか?」

オスマン「いや、ハルケギニアに来た直後にルーンが刻まれていたと記されている。」

ゲッコウガ「そうでござるか。最後の質問だが、彼女は今頃どうしているでござるか?」

オスマン「残念じゃが、もうこの世にはいない。ワイバーンに襲われていたワシを庇った後、その傷が元で亡くなってしまった。彼女の家族もな・・・。」

カービィ「ぽよ・・・。」

オーベム「そうだったのか・・・。それで分かれば十分だ。」

オスマン「そうか。あとこの『煌きの星』はお主らに譲ろう。大事に使うんじゃぞ。」

カービィ「ぽよ。」

100: 2014/07/04(金) 22:39:43 ID:j0Z31iLc
通路

ロングビル「そのような事があったなんて・・・。」

オーベム「ああ。全て事実だ。」

ロングビル「けど、本当にいいのかい?あたしの仕事にアンタ達を借りるって話だけど・・・。」

ゲンガー「その事についてはルイズももちろん承諾している。やるからにはしっかりサポートするぜ!」

ゾロアーク「こう見えても潜入は得意だからな。」

ヨノワール「もちろん我々も力になるぞ。」

ロングビル「なら決定だな。さっ、舞踏会への準備をしに行くよ。アンタ達のご主人様も待っているしね。」

カービィ「ぽよ!」

101: 2014/07/04(金) 22:50:18 ID:j0Z31iLc
そして舞踏会が始まり、カービィはルイズと踊っていた。
オーベム「まさかカービィが料理よりもルイズとのダンスを優先するとは・・・。」

サーナイト「すっかりルイズに懐いたわね。」

グレイシア「ええ。まるで親子みたいね。」

ルイズ「うん。でも、お姉ちゃんの方が嬉しいかな・・・。」

ゴウカザル「そう言えばゲッコウガは?」

ドダイトス「ああ。あいつはシエスタと踊っている。リザードンはシルフィード、ゾロアークはキュルケとだ。」

ルカリオ「彼等も大変だな。」

ユキメノコ「でも、今は楽しんで、明日から頑張りましょう。」

エルレイド「それもそうだね。僕達も踊るとしよう。」

サーナイト「ええ!」
舞踏会は盛大に行われ、双月の光が学院を照らしていた。

102: 2014/07/04(金) 22:59:27 ID:j0Z31iLc
次回予告

サーナイト「大変よ!シエスタがモット伯に連れて行かれたわ!」

ユキメノコ「ええっ!?モット伯って言ったら、メイド達を夜伽として使っている貴族じゃないの!」

ゲッコウガ「メイド達を夜伽に使うとは・・・、絶対に許さん!!」

ゾロアーク「だがロングビルも彼をターゲットにしている。俺達もモット伯の屋敷に向かう予定だ。」

ゲッコウガ「なら拙者も行くでござる。」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「2人共、本気なの?」

ゲッコウガ「本気でござるよ。拙者の仲間を傷つける輩は、この手で成敗するのみ!!」

タバサ「次回、『シエスタ、最大のピンチ!』。お楽しみに。」

104: 2014/07/05(土) 20:05:29 ID:4Ei2TVvI
第5話 シエスタ、最大のピンチ!

105: 2014/07/05(土) 20:15:44 ID:4Ei2TVvI
ルイズの部屋

ゾロアーク「よし。準備運動はバッチリだ。」

ルイズ「で、今夜は何処に行くの?」

ムウマージ「うーん・・・。確か平民相手に人攫いをしている悪い貴族と聞いたわ。名前は覚えてないけど。」

ルカリオ「平民相手に人攫いか・・・。あまりよくないようだな。」

ゲンガー「きっちり懲らしめて、二度と悪さをしないようにしとかないとな。」バキボキ

カービィ「ぽよ。」

ルイズ「まっ、あれだけ悪い事をしたら天罰が下るかもね・・・。」

106: 2014/07/05(土) 20:20:58 ID:4Ei2TVvI
厨房

シーン

マルトー「…シエスタ、もう準備は出来てるか?」

シエスタ「・・・。」コクリ

ゲッコウガ「失礼する。」ガチャッ

サーナイト「あっ、ゲッコウガ。」

ゲッコウガ「む?いつもなら活気のはずだが、今回は静かだな。いったい何があったでござるか?」

マルトー「ああ、ゲッコウガ。実は・・・。」

107: 2014/07/05(土) 20:23:52 ID:4Ei2TVvI
ゲッコウガ「な!?そのような事があって良いのでござるか!?」

マルトー「俺たち平民はな、貴族の命令には逆らえねぇんだよ。貴族が白と言えば白、黒と言えば黒。俺たちだってバカな話だとは思ってるさ。だけど、どうしようもねぇんだ・・・。」

サーナイト「そんな・・・。」

シエスタ「マルトーさん、もう迎えの方が来ていらっしゃるでしょうから、私、行ってきます・・・。今まで、お世話になりました・・・。」ペコリ

コツコツ

ゲッコウガ「モット伯・・・。」ギリギリ

サーナイト「げ、ゲッコウガ!?」

ゲッコウガ「許さん!!###」ダッ

サーナイト「あっ、待って!」ダッ

108: 2014/07/05(土) 20:29:19 ID:4Ei2TVvI
ルイズの部屋

ダァンッ

ゲッコウガ「全員、すぐに準備するでござる!」

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「どうしたのゲッコウガ。あなたが慌てるなんて珍しいじゃない。」

ゲッコウガ「シエスタ殿がモット伯に連れていかれた!」

ゾロアーク達「な、なんだって!?」

カービィ「ぽよ!?」

ルイズ「モット伯・・・。ああ、ジュール・ド・モット伯爵ね。ある一点を除けば、悪い話は聞かない方よ。その一点が、かなり問題があるんだけど。」

ゲッコウガ「どういう事でござるか?」

109: 2014/07/05(土) 20:36:39 ID:4Ei2TVvI
ルイズ「モット伯は、政治手腕に関しては良くもなく、悪くもなく、といった具合の貴族よ。領民からはそれなりに信頼されており、普段の振る舞いについては、悪い噂も立っていない。けどこれは、あくまでも『領民から』の、『日常』の評価なの。」

ルイズ「モット伯は勅使として学院にしばしば訪れるけど、その際に美しいメイドを探し、気に入れば夜伽を含めたメイドとして買っているわ。そのメイドたちにも当然家族はいるし、手塩にかけて育てた娘を、慰み者として買われて喜ぶ親は何処にもいないわ。」

ゲンガー「つまり、近隣へはほぼ秘匿されている屋敷内での行いに関しては、そのメイドたちの家族からの評価は著しく低い。もはや悪徳貴族と言っても差し支えないそうだな。」

ゾロアーク「慌てるなゲッコウガ。俺達もそいつに用があるからな。」

ゲッコウガ「ゾロアーク達がそいつに?」

ゾロアーク「思い出した。今夜のロングビルのターゲットは、そのモット伯ってヤツだ。」

110: 2014/07/06(日) 11:06:29 ID:ml6f.mog
コンコン

ロングビル「ミス・ヴァリエール、ロングビルです。開けて下さいますか?」

ルイズ「はい、どうぞ。」

ガチャッ、スッ

フーケ「さてお前等、準備はできたかい?」

ゾロアーク「ああ、バッチリだぜ。」

ルイズ「そう言えば、今回の仕事には、ゲッコウガとカービィも着いて行くって言ってるわよ。」

フーケ「お前達もかい? そりゃ、カービィはともかく、ゲッコウガも強いって話だから、あたしとしてはいいけど…。」

ルイズ「モット伯に用事があるそうよ。」

ゲッコウガ「ダメって言われても、噛り付いてでも一緒に行くつもりでござる!」

カービィ「ぽよ!」

フーケ「んじゃ、手順をもう一度確認しようか・・・。」

111: 2014/07/06(日) 11:09:07 ID:ml6f.mog
モット伯の屋敷前

ヒュオオオオオオ

ゾロアーク「俺達は中に入って襲撃を行う。ゲッコウガとフーケは裏から回ってくれ。」

ゲッコウガ「分かった。無理は禁物でござるよ。」

ゾロアーク「言わなくてもそのつもりだ。行くぜ!」

ヨノワール達「おう!!」ダッ

デルフ「相棒、俺達も行くぞ!」

カービィ「ぽよ!」ダッ

フーケ「動き出したようだね。あたし達も行くよ!」

ゲッコウガ「承知!」ビュン

112: 2014/07/06(日) 11:16:27 ID:ml6f.mog
モット伯の屋敷の中で戦闘が行われ、カービィ達は敵を次々と蹴散らした。
カービィ(心の声)・デルフ『「ソードビーム!」』ズバアアアアアア

ゾロアーク「ナイトバースト!」ゴオオオオ

ヨノワール「シャドーボール!!」ギュオオオオオ

ドラミドロ「水の波動!!」ザアアアアア

ドゴーンドガーン

ムウマージ「残りはあと半数よ。気を引き締めていきましょう!」

カービィ「ぽよ!」

113: 2014/07/06(日) 11:21:00 ID:ml6f.mog
一方、ゲッコウガは――――

ビクッ

ゲッコウガ「この叫び声・・・、まさか!?」ダッ

バタン

シエスタ「げ、ゲッコウガさん!」

モット「な、何だ!?なぜカエルがそこにいるのだ!?」

ゲッコウガ「お主がモット伯か。シエスタ殿に破廉恥な事をするとはいい度胸でござるな。」

モット「たかがカエルが私を攻撃するなど許されると思うな。地獄に送ってくれるわ!」サッ

ゲッコウガ「甘い!」ビュン

ガシッ

ゲッコウガ「地獄に落ちるのはお前の様でござるな。」

ドガッ

モット「うぐ・・・。」

114: 2014/07/06(日) 11:24:42 ID:ml6f.mog
タタタタタ

ゲッコウガ「他のメイド達も姿を現したでござるな。ならば、もう一撃!」バキッ

モット「おご・・・。」

ゲッコウガ「シエスタ殿、他のメイド達を連れて早く脱出を。」

シエスタ「は、はい!ゲッコウガさんは?」

ゲッコウガ「拙者は此奴を成敗する。二度と悪さをしないように・・・!!」

シエスタ「はい!」ダッ

ダダダダダ

モット「や、やめてくれ!金ならいくらでも払うから・・・。」

ゲッコウガ「問答無用!###」

ドカバキボカスカ

モット「ギャアアアアアアアアア!!!」

115: 2014/07/06(日) 11:26:48 ID:ml6f.mog
ガチャッ

ゲッコウガ「よし。あとは脱出するだけでござるな。」

フーケ「もう終わったのか?」

ゲッコウガ「ああ。フーケ殿の方は?」

フーケ「もちろん終わったよ。言われた通りにメッセージは残さなかったけど、あれはどういう意味なんだい?」

ゲッコウガ「それは後で説明するでござる。今は早く脱出を!」

116: 2014/07/06(日) 11:31:48 ID:ml6f.mog
屋敷の外

ビュン

ゾロアーク「おっ、終わったのか。」

ゲッコウガ「ああ。そちらも無事で何よりでござるよ。」

シエスタ「ゲッコウガさん、無事だったんですね!」

ガシッ

シエスタ「ありがとうございました、あのままだったら私、伯爵様に・・・。」

ゲッコウガ「お主が無事で良かったでござるよ。」ニコッ

ヤミラミ「あとは最後の仕上げだな。カービィ。」

カービィ「ぽよ!」ポチッ

ドッカーン

フーケ「なるほど。メッセージを残すなの意味はそう言う事だったのかい。」

ゲッコウガ「瓦礫に埋まってれば追う事もできないでござるからな。一刻も早くルイズ殿の元に向かうでござる。」

117: 2014/07/06(日) 11:36:04 ID:ml6f.mog
シエスタ「待ってください、ゲッコウガさん!」

ゲッコウガ「ん?」

シエスタ「この子達はどうすればいいんでしょうか・・・。」
よく見れば、救助されたメイドたちは互いに寄り添うように固まっている。それまで自分たちが働かされていた場所が、一瞬で灰燼に帰してしまったのだ。

ゲッコウガ「心配無用。元々は学園のメイドでござった。戻ればいいでござるよ。」

ムウマージ「オスマンさんには私から話をするわ。」

ゲッコウガ「モットも拙者が懲らしめたでござるからな。もう、今までみたいな事は起きないと思うでござるよ。」

メイド達「・・・!!」

フーケ「さっ、帰るとするか!」

カービィ「ぽよ!」

118: 2014/07/06(日) 11:42:41 ID:ml6f.mog
翌日の食堂

キュルケ「へー。そんな事があったのね。」

フレイム「きゅるきゅる。」

ルイズ「そうなの。メイジと衛兵たちは救出されたけど、病院のベッドで目を覚ますまでの間、「悪魔が、幽霊がぁ…」と呻く事になり、しばらくは幽霊を見た瞬間に逃げ出すほどのトラウマを植え付けられたの。」

タバサ「で、モット伯は?」

リザードン「あいつは救出された後に旅に出た。自分が買ったメイドたちの家を一軒一軒回り、残った財産から慰謝料を手渡していったそうだ。」

シエスタ「まあ・・・。」

ゲッコウガ「その際、彼はメイドの親たちに、こう話したでござるよ。『犬に人の道を説かれた。今後は心を入れ替え、模範的な貴族として振舞う。』と。」

デルフ「そんな彼の姿を見た屋敷のメイジ、衛兵たちは、トラウマに悩まされながらも改めて、彼に尽くすと誓ったそうだぜ。」

カービィ「ぽよぽよ!」

ルイズ「まっ、シエスタも無事に戻った事だし、これにて一件落着ね。」

シルフィード「きゅいきゅい!」

全員「あはははは!!」

119: 2014/07/06(日) 11:51:39 ID:ml6f.mog
次回予告

ルイズ「私達が授業中の時、コルベール先生が教室に入って来たの。」

キュルケ「その内容はアンリエッタ姫がこの学院を訪れる事なの!」

ルイズ「私と姫様は幼馴染の関係だからね。小さい頃はよく遊んだわ。」

カービィ「ぽよ・・・。」

サンダース「そしてアンリエッタ姫のパレードの最中、見慣れた顔が目に映った。」

ブースター「あ、あれってまさか・・・。」

カービィ達「メタナイト!?」

サーナイト「それだけじゃなく、ソードナイトやブレイドナイトもいるわ!いったいどういう事なの!?」

ゲッコウガ「次回、『女王アンリエッタとの出会い。』。よろしくでござる!」

121: 2014/07/07(月) 20:46:23 ID:46sQsGfI
第6話 女王アンリエッタとの出会い。

122: 2014/07/07(月) 21:15:41 ID:46sQsGfI
ある日の夜、ルイズは夢を見ていた。それはカービィ達の世界で戦いが起こった事だ。
プププランドを侵略しようとするマルクとの激戦で、カービィ達は苦戦を強いられていたのだ。

マルク「ふん!どうやらカービィもここまでのようだな!これで終わりにしてやるサ!」

ギュオオオオオオ

カービィ「ぽ、ぽよ・・・。」

ピカチュウ「ピカ!!」

ライチュウ「まずい!このままだとやられてしまう!」

フーム「そうはさせないわ!カービィは私達が守る!」バッ

ルカリオ「お前達!そんな事をしたら命を失ってしまうぞ!」

ブン「俺達の事はどうだっていい。カービィはプププランドのヒーローだし、彼を守るのが俺達の仕事だからな。」ニッ

ルカリオ「フーム、ブン、メーム、パーム・・・。」

カッ

フーム「さよなら、カービィ・・・。」

ドッゴーン

カービィ「ぽーよー!!!!」

123: 2014/07/07(月) 21:19:44 ID:46sQsGfI
ルイズ「はっ!」ガバッ

チチチチ

ルイズ「なんだ夢か・・・。」ホッ

カービィ「zzz・・・。」

ルイズ(大丈夫よカービィ。あなたは一人じゃない。私がずっとそばにいるから。)

ルイズ「さっ、カービィ。朝よ。」ユサユサ

カービィ「んぃ・・・。」ネムタゲ

124: 2014/07/07(月) 21:33:59 ID:46sQsGfI
教室

ギトー「で、あるからして、最強の系統は風だということです。分かりますか?」

キュルケ「先生、どうしても風が最強だというのを証明してもらえないでしょうか?」

ギトー「いいでしょう。では、やってみなさい。」

キュルケ「分かりました。ファイア!!」バッ

ギトー「そこ!」ビュオン

キュルケ「きゃっ!」ドン

ギトー「これで分かったかね?『風』は全てを薙ぎ払う。『火』も、『水』も、『土』も、『風』の前では立つ事すらできない。」

ココロモリ「なるほど。じゃあ、雷は?」

ギトー「へ?」

ピカチュウ「ヂュウウウウウウ!!」バリバリバリバリ

ギトー「ぎええええええええ!!」

125: 2014/07/07(月) 21:37:17 ID:46sQsGfI
ルイズ「やっぱり『風』にも弱点はあったみたいね・・・。」

生徒達「ああ、納得・・・。」

ガラッ

コルベール「やや、ミスタ・ギトー!これはいったい・・・?」

ギトー「な、何でもありません。ところでまだ授業中ですが・・・。」

コルベール「おっほん。本日の授業は全て中止であります。」

ギトー「いかなる理由があってのことですかな?」

コルベール「それが・・・。」

ギトー「なんですと!?それでは、私もこの頭を何とかしなければ!!」ドギュン

ココロモリ「は、速いな・・・。」

126: 2014/07/07(月) 21:56:26 ID:46sQsGfI
コルベール「えー、皆さんにお知らせですぞ。」

ズルッ

コルベール「あ・・・。」

タバサ「ずれてる。」

ギャハハハハハハハ

コルベール「黙りなさい!小童共が!では、話の続きですが、アンリエッタ姫殿下が王宮を出発したとの連絡が入りました。そこで急な話ですが、今から全力を挙げて、歓迎式典の準備を行います。」

ルイズ「あれ、出発は明日早朝の筈ではなかったんですか?」

コルベール「先方に急な予定変更があったのでしょうな。とにかく、生徒諸君は正装の上、門に整列するように。ああそうそう、品評会は明日、予定通り行います。」

生徒達「はい!」ビシッ

カービィ「ぽよ?」

127: 2014/07/07(月) 22:01:53 ID:46sQsGfI
一方、馬車の中では――――

マザリーニ「そういえばこれから行幸する魔法学院には、確か殿下の幼なじみが在籍しておりましたな。」

アンリエッタ「ええ。ラ・ヴァリエール公爵家の三女にあたります。」

マザリーニ「今夜は魔法学院で二泊する予定です。旧交を温めるくらいはかまいませぬが、羽目は外さぬように。」

アンリエッタ「判っていますわ。」

128: 2014/07/07(月) 22:10:31 ID:46sQsGfI
そして馬車が到着し、赤絨毯が敷かれた。
兵士A「トリステイン王女、アンリエッタ妃殿下のおなーりー!」

ワアアアアアア

ルイズ「カービィ、あれがアンリエッタ姫様よ。」

カービィ「ぽよ!」

ゲッコウガ「ん?あそこにいるのって・・・、ああっ!」

シエスタ「ゲッコウガさん、どうしたのですか?」

ゲッコウガ「間違いない!あの姿はメタナイト殿でござる!!」

ポケモン達「ええっ!?」

カービィ「ぽよっ!?」

ルイズ「ゲッコウガ達は知っているの?」

ゲッコウガ「知っているのも当然。カービィと共に戦った伝説の戦士でござるよ!」

ルイズ「ま、まさかカービィ達の他に、この世界に飛ばされた人がいたなんて・・・。」

シエスタ「普通では考えられませんね。」

129: 2014/07/07(月) 22:14:27 ID:46sQsGfI
サーナイト「それだけじゃないの!ソードナイトやブレイドナイト、さらにワドルドゥ隊長やワドルディ達もいるわ!」

リザードン「飛んだ同窓会となってしまったな・・・。」

カービィ「ぽよ・・・。」

ピカチュウ「ピカ?ピカピカ。」ユサユサ

シエスタ「どうしたのですか?」

ピカチュウ「ピッカ、ピカチュウ。」

シエスタ「えっ?ルイズ様の様子がおかしい?」

ピカチュウ「ピカ。」コクリ

ルイズ「・・・。」ボーッ

カービィ「ぽよ?」

デスカーン「どうやらこれは只事じゃないようだな・・・。」

130: 2014/07/07(月) 22:22:14 ID:46sQsGfI
カービィ達はルイズ達と別れた後、中庭に向かい始めた。
グラエナ「しかしルイズの奴、あの男を見てからボーッとしていたそうだな。」

フレイム「きゅる。」

シルフィード「いったい何があったのね?」

フライゴン「さあ・・・。」

メタナイト「正確に言えば、彼女はグリフォン隊のワルド子爵に一目ぼれをしていたそうだ。」

リザードン「こ、この声はまさか!?」

バッ

メタナイト「久しぶりだな。」

カービィ達「メタナイト!!」

131: 2014/07/07(月) 22:30:53 ID:46sQsGfI
シルフィード「ああ。確かリザードン様が言ってた仮面をつけた戦士なのね?」

メタナイト「その通りだ。」

フレイム「きゅるきゅる。」

ウインディ「そう言えばメタナイト。ルイズとワルド子爵はいったいどういう関係なんだ?」

メタナイト「ああ。ルイズはワルド子爵に十年くらい前に親しくしていただいていたそうだ。あと婚約者の関係となっている。」

ニャース「ほほう。これはいいネタだニャ。」クククク

ソードナイト「まさかそれをルイズに聞こうとしているんじゃないんだろうな・・・。」

ニャース「そんな事はないニャ!」

全員(嘘つけ・・・。)

132: 2014/07/08(火) 21:11:40 ID:7.B/tH5k
その夜、ルイズの部屋

ルイズ「・・・。」ボーッ

シエスタ「ルイズ様、いったいどうしたのでしょうか?」

サーナイト「さあ、あれからずっとこの調子だからね・・・。」

ニャース「原因は分かっているニャ。」

サーナイト「どういう事?」

ニャース「ルイズはグリフォン隊のワルド子爵に一目ぼれをしていたんだニャ。」

ルイズ「/////////」カアアアア

ピカチュウ「ピカ!?」

カイロス「うおっ!ルイズがオーバーヒートしているぞ!」

ルイズ「な、なんであんたがそんな事を知っているのよ!?」

ニャース「メタナイトから聞いたでニャース。それにしてもおみゃあに婚約者はいるとは驚いたニャ。」

ドガッ

ニャース「うげっ!」

ルイズ「あ、ああああアンタ、絶対に、決して、特にキュルケには言っちゃダメだからね!?言ったらアンタ、ばっ、ばば、ばばば爆破するわよ!?」

133: 2014/07/08(火) 21:43:04 ID:7.B/tH5k
コンコン

ピカチュウ「ピカ?」

カービィ「ぽよ?」

ガチャッ

メタナイト「御邪魔する。」

ルカリオ「メタナイト!で、そこの黒ローブを付けた少女は?」

ブレイドナイト「ああ。彼女は・・・。」

ファサ

アンリエッタ「久しぶりね、ルイズ・フランソワーズ。」

ルイズ「姫殿下!」

ガシッ

ルイズ「い、いけませんわ姫さま。このような場所へお越しになるなど…。」

アンリエッタ「あぁ、ルイズ!ルイズ・フランソワーズ!そんな他人行儀はやめてちょうだい!わたくしたちはお友達じゃないの!」

134: 2014/07/08(火) 21:51:59 ID:7.B/tH5k
ブースター「幼馴染の関係なの?」

ワドルドゥ「はい。姫様から聞いた話ですが、宮廷の中庭で蝶を追いかけたり、クリーム菓子を取り合ったりしたこともあるそうです。」

ピチュー「そんな事があったなんて・・・。」

カービィ「ぽよ?」

アンリエッタ「ルイズ、この子は?」

ルイズ「はい。私の使い魔のカービィです。」

アンリエッタ「カービィさんですね。私はアンリエッタです。」

カービィ「アンリ・・・、エッタ・・・?」

アンリエッタ「はい。」

カービィ「アンリエッタ♪」

シエスタ「すっかり慣れちゃいましたね。」

135: 2014/07/08(火) 22:12:24 ID:7.B/tH5k
ゲッコウガ「ところで、使い魔品評会の事についてだが、ルイズ殿は我々に何をさせるつもりでござるか?」

ルイズ「あっ、何も考えてなかった・・・。」

ズガーッ←ゲッコウガ達がずっこけた音

サンダース「何も考えてなかったのかよ・・・。仕方がない。だったら俺にいいアイデアがあるぜ。」

デルフ「いいアイデア?」

サンダース「実はな・・・。」

アンリエッタ「本当にやるのですか?」

サンダース「はい。やるからには絶対に成功させます。」

ルイズ「そうね。それじゃ、明日は頑張りましょう!」

ポケモン達「おう!!!」

カービィ「ぽよ!!」

メタナイト「カービィ達の演技がどのような物か楽しみだな。」

アンリエッタ「ええ。それにあの子は不思議な力を持っているって聞きましたが、何かあるのでしょうか?」

メタナイト「ああ。使い魔品評会の時に全てが分かる。カービィの真の力を・・・。」

136: 2014/07/09(水) 20:26:38 ID:45yDJR6c
次の日

ルイズ「さあ、皆。行くわよ!」パチン
ルイズの指が鳴ったと同時に、カービィ達の芸が始まった。

ルイズ「まずは炎!」

ゴオオオオオ

ルイズ「次は水、風、土!」

ヒュオオオオオオ

ルイズ「さあ、カービィ!デルフを掲げて!」

カービィ「ぽよ!」サッ

ギュオオオオオ

ルイズ「今よ!」

カッ

カービィ「ぽ、ぽよ!?」
デルフが突然輝きだし、真の姿に変化した。それを見たカービィ達は驚きを隠せなかった。

137: 2014/07/09(水) 20:33:13 ID:45yDJR6c
デルフ「へへっ。これが俺の真の姿さ。さあ、これで終わりにしようぜ!」

カービィ「ぽよ!」

ギュオオオオオオ

カービィ(心の声)・デルフ『「ソードビーム!」』ギュオオオオオオ

ドーン

観客「おおーっ!!」パチパチパチパチ

ルイズ「へへっ。」ニカッ

アンリエッタ「すごい・・・。これがあの子の実力なの・・・?」

メタナイト「ああ。彼は星の戦士として活躍している。プププランドだけでなく、多くの星を救った英雄だからな。」

アンリエッタ「そうですか・・・。これで優勝は決まりですね。」

メタナイト「ああ。」
そして表彰式が行われ、ルイズ達は見事優勝したのだ。

138: 2014/07/09(水) 21:28:23 ID:45yDJR6c
その夜、ルイズの部屋

シエスタ「お見事でしたね。まさかこのような演技がうまくいくなんて・・・。」

ルイズ「うん。サンダースのおかげよ。」

サンダース「そ、そう言われると照れるな。」

コンコン

カービィ「ぽよ?」

ガチャッ

ルイズ「姫様!どうしてこちらに?」

アンリエッタ「ええ。あなた達に重大なお願いがあるのです。」

ルイズ「重大なお願い?」

メタナイト「そう。これはトリステインの運命が決まる重大な任務だ。」

ルイズ達「ええっ!?」
メタナイトの口から発せられた重大任務。その言葉にルイズ達は驚きを隠せなかった。

139: 2014/07/09(水) 21:40:02 ID:45yDJR6c
次回予告

ルイズ「姫様から任務の説明を受ける私達。そこにギーシュ達も姿を現したわ。」

キュルケ「私達は姫様からの話を聞いた後、もちろん同行する事を決意したわ。」

ルイズ「で、貴方達はなんで同行する事を決意したの?」

キュルケ「決まってるじゃないの。ヴァリエールにばっかり良いカッコさせるもんですか。」

ギーシュ「レディや友人を助けるのに、理由がいるのかい?」

タバサ「興味がある。アルビオンの戦いも、その子にも。」

ルイズ「あなた達・・・。」ホロリ

キュルケ「あら、もしかして嬉し涙を流しているわけ?」

ルイズ「う、る、さああああああああああい!」

シエスタ「先が思いやられますね・・・。」

ギーシュ「次回、『緊急指令!アルビオンに向かえ!』。必ず任務を成功し、生きて帰る!」

140: 2014/07/10(木) 20:42:30 ID:.3txdzAk
第7話 緊急指令!アルビオンに向かえ!

141: 2014/07/10(木) 21:13:19 ID:.3txdzAk
アンリエッタは椅子に座り、ルイズ達に話し始めた。
アンリエッタ「ルイズ・・・私、ゲルマニアの皇帝に嫁ぐことになったの。」

ルイズ「ゲルマニア!あの野蛮人の国じゃないですか!?でも、なんで・・・。」

アンリエッタ「同盟を結ぶためなのですが・・・。」

シエスタ「ああ。レコン・キスタに対抗する為、かの国との同盟がどうしても必要なのですね。」

ゲッコウガ「だがこの結婚についてはちと疑問がある。質問してよろしいでござるか?」

アンリエッタ「構いません。」

ゲッコウガ「まず、この結婚はマザリーニ枢機卿という方がゲルマニアに働きかけたものなのでござるな。」

アンリエッタ「はい。その通りですわ。」

ゲッコウガ「次に、枢機卿は妃殿下から見てどのくらい信用できるお方なのでござるか?」

アンリエッタ「あの方がいなかったらこの国は崩壊しています。」

ゲッコウガ「なるほど。」

142: 2014/07/10(木) 21:20:52 ID:.3txdzAk
ルカリオ「だが、この結婚については1つだけ問題があるな。」

シエスタ「どういう事ですか?」

ルカリオ「同盟のための政略結婚なんて言うのはよくある話だが、トリステインの場合にとっては次世代に影響が大きいのだと思うのだが・・・。」

ルイズ「確かにそうね。姫様はトリステイン唯一の跡継ぎじゃないですか。結婚したら、誰が女王様の後を継ぐんですか?」

アンリエッタ「そうですね・・・。筆頭は私が産む子供のうち、長男以外でしょうか。長男はゲルマニアの皇帝を継ぐことになるはずですから。」

ルイズ「じゃあトリステインの次期国王は、ゲルマニア皇帝の息子になってしまいます! それはつまり、トリステインがゲルマニアの下に付くっていうことじゃないですか!」

ブーバーン「そうなると一人目が生まれた時点で妃殿下を亡き者にしてしまえば、その子供はトリステインとゲルマニア、双方の国を継ぐ大義名分を得られるという事だな。」

アンリエッタ「皇帝陛下、そんな非道な真似を・・・。」

ルイズ「むしろ積極的にやりそうです。」

アンリエッタ「ゲルマニアの皇帝は、乱立する小国を力と策謀で強引にまとめ上げた人物だとか。ならそのくらいはやりかねません。」

ポケモン達「ああ、納得。」

カービィ「ぽよ。」

143: 2014/07/10(木) 21:29:03 ID:.3txdzAk
ランクルス「ところで、ドアの向こうに誰かがいる気配がするんだけど・・・。」

メタナイト「確かめてみるとしよう。」ガチャッ

キュルケ「あら、ばれちゃった。」

ルイズ「キュルケ、タバサ、ギーシュ!盗み聞きしていたの!?」

ギーシュ「ああ。姫様の姿を見かけたから様子を見に来たけど、まさかこのような展開になってしまうとはね・・・。」

メタナイト「ともかく中に入ってくれ。他の者に聞こえたら大変な事になるだろう。」

タバサ「分かった。」

144: 2014/07/10(木) 21:36:41 ID:.3txdzAk
キュルケ「さて、先ほどの続きだけど、マザリーニのがんばりについては、間違いなくトリステインを滅ぼすわね。」

アンリエッタ「ど、どういうことですか!」

キュルケ「あたしから言わせてもらえば、枢機卿の施策は正しいわ。周辺の現状は今聞かせてもらったけど、アルビオンがそんなことになっているのなら、彼の打った手は適切よ。ただ、一つだけ明白な誤算があるわ。」

アンリエッタ「誤算、ですか?」

キュルケ「あなたを質にした事よ。」

アンリエッタ「・・・!!」

キュルケ「うちの皇帝、知っての通り成り上がりだから、始祖の血脈を継ぐトリステイン王族の血を入れるのは悲願に近いわ。この同盟、もともとゲルマニアの方が支出が大きいから、こうでもしなければ成り立たないのでしょうけど。」

ゴチルゼル「じゃあ、こうなってしまうと、トリステインが滅びるのも時間の問題と言う事になるわね・・・。」

ゲッコウガ「少なくとも同盟を結ばなければ、おそらくこの国は戦火に焼かれるかもしれないでござるな。」

キュルケ「けど、生き残るとしたら方法は只一つ。レコン・キスタに与して国を売り、自分たちの保身を図るしかないという事ね・・・。」

全員「な、なんだって!?」

145: 2014/07/10(木) 21:42:31 ID:.3txdzAk
ワドルドゥ「いくら何でも私は反対です!」

ギーシュ「もちろん僕も同じだ!」

ルイズ「私も同じよ。それに私ははなにがあっても姫様の味方です!」

ギーシュ「僕も!」

アンリエッタ「ありがとう、ルイズ……それに、ギーシュさん、ですか?」

ギーシュ「はいっ!ギーシュ・ド・グラモン。父はグラモン元帥です。」

アンリエッタ「まあ、あの。ミスタ・グラモン、あなたの忠誠、確かに受け取りました。」

ギーシュ「光栄です。」

アンリエッタ「ですが、今の話を聞いた後では、ますますまずいことになりそうです。」

ギーシュ「どういう事ですか?」

アンリエッタ「実はわたくしには心に決めた方がおります。 相手はアルビオンの皇太子、ウェールズ殿下です。彼とのことを話すと長くなってしまいますので飛ばしますが、私は彼に手紙を送っているのです。」

ルイズ「手紙?」

アンリエッタ「はい。恋文ですが……実はわたくし、その中で、彼に対する愛を始祖に誓ってしまっているのです。」

ソードナイト「こうなってしまうと同盟は難しくなりますね。」

146: 2014/07/10(木) 21:50:47 ID:.3txdzAk
ランクルス「こうなってしまうとあの手紙が災いの種になってしまうかもしれないな。」

エレキブル「使者を送るとか方法はないのか?」

アンリエッタ「その事ですが、初めは枢機卿に相談することも考えました。彼なら使者を立て、手紙を取り返してくれるでしょう。ですが……私はどうしても信じ切れませんでした。あの手紙は私に対する切り札にもなります。」

アンリエッタ「使者が手紙を取り返してくれても、この事実が知られただけで私に対する脅迫材料になりますわ。枢機卿にも完全に頭が上がらなくなってしまいます……。それを考えると、相談は出来ませんでした。」

シエスタ「 では、いったいどうすればいいのでしょうか?」

ゾロアーク「だったら俺達が手紙を取り返すしか方法はないみたいだな。この任務、受けてやるぜ!」

カービィ「ぽよぽよ!」

ルイズ「もちろん私も協力します!すくなくともヴァリエールは姫様の味方ですから!」

シエスタ「私も協力します!」

アンリエッタ「ありがとうございます!」

オノノクス「だが、姫様にも一緒に来てもらうぜ。」

アンリエッタ「な!?」

ルイズ「ど、どういう事!?」

147: 2014/07/10(木) 22:03:20 ID:.3txdzAk
オノノクス「一つだけ気に入らないのさ。何もしねぇで、ただルイズに泣きつくのがな。」

ルイズ「し、仕方がないでしょ!姫さまはそう簡単には、他所へ出る事なんて出来ないんだから!」

オノノクス「それは人間が勝手に作ったルールだ。恋愛にはルールなんて関係ないからな。」

メタナイト「言われてみればそうかも知れないな。」

オノノクス「姫様、本当に恋してると言うのなら、こんなところでウダウダ言ってる余裕はないはずだ。まず人に頼るってのをやめて、自分で動きな。それが本物の恋ってヤツだ。」

アンリエッタ「でも、私はこの国の・・・。」

オノノクス「いいか姫様、身内以外にバレなきゃ、やってねぇのと同じなんだよ。オメーが着いて来るというのなら危ない事がないように守ってやるし、お前が誰か解らないように偽装もしてやる!後はお前が覚悟決めるか決めないかだ!」

オノノクス「お前が結婚してしまう前に、皇太子がどうにかなってしまう前に、もう一度逢いたいとは思わないのか、えぇ、アンリエッタ姫!!」

メタナイト「我々も同じだ。出来る限りのサポートをしよう。」

ワドルドゥ「もちろん我々も助太刀します!」

カービィ「ぽよ!」

148: 2014/07/10(木) 22:07:15 ID:.3txdzAk
アンリエッタ「…まだ会って間もないと言うのに、これほどわたくしの心を揺さぶったのは、あなたが3人目です、オノノクス。」

オノノクス「そんなの知らないぜ。俺は言いたい事を言っただけだ。」

アンリエッタ「本物の恋なら、自分で動け・・・。道理ですわ。思えばわたくしは、自分の背中を押してくださる人を探していたのかも知れません。」

オノノクス「そいつぁ、後で自分で考えることだ。だが、答えが出たのなら、そいつがお前の本心だ。」

アンリエッタ「ええ。 みなさん、わたくしと共に、アルビオンへ向かいましょう!」

オノノクス「これで決まったな。」

スッ

メタナイト「諸君!これよりアンリエッタ姫御一行、アルビオンお忍び強行旅の開始を宣言する!必ず成功するぞ!!」

全員「おう!!!」

149: 2014/07/10(木) 22:13:38 ID:.3txdzAk
翌日

メタナイト「まさかミス・ロングビルも同行するとは・・・。」

ロングビル「ああ。カービィには借りがあるからね。それに向こうには妹がいるし。」

ルイズ「えっ?アルビオンに妹さんがいるのですか?」

ロングビル「ああ。長い間、顔を出していないからね。」

ルイズ「そうですか。では、行くとしましょう。」

メタナイト「ああ。全員エアライドに乗ったか?」

ギーシュ「はい。ところで、あと一人来るって聞きましたが・・・。」

ブレイドナイト「ああ。そろそろ来るはずだ・・・。」

バサバサ

メタナイト「来たようだな。」

ワルド「遅くなって済まない、メタナイト。」

ルイズ「わ、ワルド様!」

150: 2014/07/10(木) 22:17:27 ID:.3txdzAk
ワルド「久しぶりだね、ルイズ。まさかこんなところで出会えるなんて。」

ルイズ「あの、グリフォン隊の隊長になったとお聞きしていたあなたが、何故こんなところにいらっしゃるのでしょうか。」

ワルド「簡単な事さ。君に会いに来たんだよ。」

ルイズ「な!」

オオーッ

ルイズ「お、お気持ちはた、大変にありがたいのですが、私用で任務をおろそかにするのはよ、よくないと思います。」

ワルド「それなら心配ご無用さ。ついでだから僕がここにいるわけも説明しよう。」

151: 2014/07/10(木) 22:22:24 ID:.3txdzAk
ワルド「元々は君が慌てて出発していった朝、僕が君を訪ねようとしたことに始まる。僕は本当に久しぶりに会えた君と語らいたくて、君のところに行ったのさ。」

ワルド「ところが君は朝早くからお出かけ中。夜中に妃殿下が君と旧交を温めに行っていたのは知っていたから、妃殿下に聞いてみたけど、言葉を濁していてね。」

ワルド「それで何かあったと思った僕は、馬屋番とかに聞いて、君の行き先を推理してね。そしておそらく目的地はアルビオンだと踏んだ。幸いあの日の翌日、妃殿下が城に帰還すると同時に、僕たちは休暇だったからね。」

ワルド「グリフォン隊は今回の妃殿下の護衛でずっと休み無しだったから、帰還と同時に特別休暇が出ることになっていたのさ。」

ゲッコウガ「そう言う事でござったか。」

ワルド「ところで、その子が君の使い魔かい?」

ルイズ「はい。カービィです。」

カービィ「ぽよぽよ!」

ワルド「なるほど。メタナイトから君の噂を聞いている。よろしく頼む。」

カービィ「ぽよ!」

アンリエッタ「話は済んだようですね。では、出発しましょう!」

ワルド「ええっ!?姫様がなぜこんなところに!?」

アンリエッタ「もちろん私も行く事を決意しました。姫である私が動かなければ、この国は滅びてしまうと可能性があるので。」

ワルド「姫様、いったい何があったのだ?」ヒソヒソ

ワドルドゥ「さあ・・・。」ヒソヒソ

152: 2014/07/11(金) 20:05:50 ID:85fUsuB.
ルイズ達はエアライドを起動させ、アルビオンにそのまま向かい始めた。
シエスタ「エアライドのおかげでアルビオンにもそのまま行けますね。」

アンリエッタ「ええ。バレてしまう事もありませんからね。」

ワルド「ああ。ところでルイズ。初めに謝らせておくれ……長いこと放り出していて悪かった。」

ルイズ「いえ、お気になさらずに……それより、いいのですか? 私は『ゼロ』とあだ名される女ですわ。魔法をろくに使えない、出来損ないの貴族。こんな私と結婚したら、ワルド様も陰口を言われることになるのでは……。」

ワルド「婚約は解消されていないよ、僕のルイズ。」

ニャース「ニャるほど。随分熱愛の様ですニャ。」

ルイズ(覚えてなさいよ、ニャース・・・。)ワナワナ

ワルド「ハハハ・・・。ところで結婚についての事だが、 僕とルイズが結婚したら、僕はたぶん公爵家を継ぐことになると思う。」

ルイズ「ええっ!?けど、大姉様がいるじゃないですか!」

ワルド「そう、エレオノール様が問題なんだ。最近彼女は、婚約者から婚約破棄を宣告された。」

ルイズ「そんな……。」

153: 2014/07/11(金) 20:35:15 ID:85fUsuB.
ワルド「普通に考えた場合、公爵家の後はエレオノール様かその結婚相手が継ぐことになる。だが婚約破棄となるとその前提条件が大きく狂うことになるだろう。」

ルイズ「暗黙の了解だが、世継ぎは結婚していることが最低条件となる。子孫を残す、という最低限の義務を果たすためですね。ところがエレオノール姉様は、婚約破棄という最低の形で相手と別れることになった。そうなると注目されるのは私という事ですね。」

ワルド「ああ。だから婚約解消にはならないという事だ。」

ルイズ「分かりました。お互い、じっくりとお互いを見つめましょう。その上で互いが納得したのなら、その時は……。」

ワルド「ああ、結婚しよう。」

カービィ「・・・。」ジーッ

154: 2014/07/11(金) 20:40:36 ID:85fUsuB.
ギュイーン

ワルド「アルビオンまでもう少しだ。このまま安全に進めばいいのだが・・・。」

ソードナイト「いや、それはどうする事もできません。」

ギーシュ「どういう事だい?」

タバサ「あれ。」ユビサシ
タバサが指差す方を見ると、空賊船が目の前に浮かんでいた。

ワルド「どうやらそう簡単にはいかないみたいだな。」

アンリエッタ「ええ。全員戦闘態勢を!」

ジャキンジャキンジャキンジャキン

メタナイト「よし!出撃だ!!」

ルイズ達「おう!!!」ギュイーン
突如現れた空賊船にルイズ達は戦う事になってしまった。果たしてルイズ達は空賊船を打ち破り、アルビオンへ着くことができるのか!?

155: 2014/07/11(金) 21:17:11 ID:85fUsuB.
次回予告

ルイズ「空賊船との戦いが激化する中、姫様とミス・ロングビルが船長の正体を察知したの。」

キュルケ「その正体はなんと、ウェールズ殿下だったの!」

アンリエッタ「まさかウェールズさまとこんなところで出会うなんて・・・。」

ウェールズ「僕も驚いたよ。まさか君がここまで来るとはね。」

シエスタ「そしてニューカッスルに着いた後、一匹の黒い猫が姿を現した。」

メタナイト「そ、そなたは・・・。」

マニューラ「久しぶりでさァ。メタナイトの旦那、カービィ。」

カービィ達「ま、マニューラ!?」

ルイズ「またややこしくなっちゃったわね・・・。」

アンリエッタ「次回、『マニューラとの再会』。お楽しみに!」

156: 2014/07/12(土) 09:05:30 ID:nYKBovFA
第8話 マニューラとの再会

157: 2014/07/12(土) 09:22:21 ID:nYKBovFA
ギュイーン

船員A「多くの敵がこちらに向かってきています!」

船長「分かった。奴等を撃ち落とし、ひっ捕らえろ!」

船員A「はっ!」

BGM:ヴァレリオン

ドゴーンドゴーン

ギーシュ「くっ!砲弾のおかげでうまく近づく事ができない!」

メタナイト「ならばこれを使え!」ビュン

ギーシュ「こ、これは?」パシッ

メタナイト「それはローズフランペット。リーチが長く、竜巻を起こす事も可能だ。」

ギーシュ「分かった。ローズハリケーン!」ビュン

ギュオオオオオオ

ギーシュ「これでしばらくは砲弾の攻撃を防げる。今のうちに!」

ルイズ「ありがとう!」

158: 2014/07/12(土) 20:21:26 ID:nYKBovFA
ルイズ達が空賊船に潜入したと同時に、空賊たちが襲い掛かってきた。
ルイズ「どうやら気付かれたようね。」

シエスタ「ええ。こうなった以上は・・・。」

アンリエッタ「ん?あの船長、もしかして・・・。」

ロングビル「あんた、まさか・・・。」

船長「ん?マチルダにアンリエッタじゃないか。」

アンリエッタ「おお、ウェールズさま……、よくぞご無事で……。」タタッ

ヒシッ

ルイズ達「えええええええええ!?」

カービィ「ぽよ?」

シエスタ「空賊の船長の正体がウェールズ殿下!?」

メタナイト「信じられないな。」

159: 2014/07/12(土) 20:27:44 ID:nYKBovFA
ギュオーン

アンリエッタ「まさかウェールズさまとこんなところで出会うなんて・・・。」

ウェールズ「僕も驚いたよ。まさか君がここまで来るとはね。」

メタナイト「で、これからどうするつもりだ?」

ウェールズ「そうだな。とりあえず一度ニューカッスルに戻る必要がある。」

アンリエッタ「そうですか。だとするとこのままイーグル号を曳航してニューカッスルに行かないといけませんね。」

ウェールズ「航路については任せてくれ。貴族派に見つからずに帰れるルートは確保されている。」

ワルド「分かりました。その方法で行きましょう。」
2隻の船がニューカッスル城のドックに入港した直後、一匹の黒猫が姿を現した。

ルイズ「ん?あの黒猫は誰なのかしら?」

マニューラ「久しぶりでさァ。メタナイトの旦那、カービィ。」

カービィ達「ま、マニューラ!?」

160: 2014/07/12(土) 20:34:49 ID:nYKBovFA
シエスタ「知り合いなのですか?」

ソードナイト「知ってるも何も、あいつは我々の世界でさすらいの賞金稼ぎと噂されている。」

ブレイドナイト「まさかこの世界でも賞金稼ぎをやっていたのか!?」

マニューラ「もちろんでさァ。これまで稼いだ金額は100万エキューぐらいってところでさァ。」

ワルド「そ、そんなに稼いでいたとは・・・。」

ルイズ「またややこしくなってしまったわね・・・。」

マニューラ「それよりも、城はひどい有様だな。何とか城としての体裁は保っているが、もう一度攻撃されたら終わりであろう事は予想に難くないでさァ。」

ウェールズ「確かにその通りだ。もはや我々の間には、裏切り者も脱落者も出ないと判っているからね。そういう輩は、すでに全員脱出済みだ。」

ワドルドゥ「なるほど。」

161: 2014/07/12(土) 21:57:25 ID:nYKBovFA
ウェールズ「でもよかったよ、あそこで出会えて。」

全員『?』

ウェールズ「まともに入港して、それからこちらを目指していたら間に合わなかっただろうからね。おそらく明日から明後日くらいには、レコン・キスタがこちらに総攻撃を掛けてくるはずだ。推定兵力三万でね。こちらは五百でそれに当たらないといけないんだ。」

ルイズ「そんな・・・。」

アンリエッタ「「ウェールズさま、お願いです。どうか、どうかこのトリステインに亡命してくださいまし。」

ウェールズ「それはできない。悪いとは思っている。」

アンリエッタ「お願いです。これ以上、わたくしを困らせないでくださいまし。」

ウェールズ「僕が今亡命したら、戦火がトリステインにまで及んでしまう。あのラグドリアン湖だって血に染まるかもしれない。」

アンリエッタ「ラグドリアンが…。」ギュッ

アンリエッタ「それでも構いません。これ以上命を捨てに行くような真似はしないでくださいまし……。」

ウェールズ「アンリエッタ。」

ヒョイ

162: 2014/07/12(土) 22:01:22 ID:nYKBovFA
ウェールズ「大人になりなさい。自分の感情に任せて、物事を決めてはいけない。」

アンリエッタ「嫌です!聞きたくありません!!」

ウェールズ「ではせめて、どうするかをみんなで考えるんだ。一人であれこれ考えて悩むよりずっといい。」

アンリエッタ「みんなで……。」

ウェールズ「そうだ。ここには私が居る。君が居る。皆が居る。一人では解決できない問題も、全員の知恵を寄せ合えば、何とかなるかもしれない。」

アンリエッタ「・・・。」

ウェールズ「今夜は最後の壮行会。その後、非戦闘員を脱出させる予定だ。君たちもそれと共にここを去るといい。」

ルイズ「はい・・・。」

マニューラ「・・・。」

163: 2014/07/12(土) 22:23:43 ID:nYKBovFA
それから数時間後、ルイズ、カービィ、シエスタ、アンリエッタはウェールズの私室に案内された。
ウェールズ「今から見せたい物がある。これだ。」

ルイズ「何ですか、その本は?」

ウェールズ「『始祖の祈祷書』だ。だが、何も書かれていない。」

アンリエッタ「ですが、ルビーを使えばその文字が浮かび上がるのではないでしょうか?」

ウェールズ「どれどれ?」サッ

ポウッ

ウェールズ「文字が浮かび上がったな。ルイズ、読んでくれないか。」

ルイズ「はい。これより我が知りし真理をこの楽器に記録す。この世のすべての物質は、すべて小さき粒より為る。四の系統は、その粒に干渉し、影響を与え、かつ変化せしめる呪文なり。それは『火』『土』『風』『水』と為す。」

ルイズ「神はより深き真理を我に残された。四の系統が影響を与えし小さな粒は、さらに小さき粒より為る。神が我に与えしその系統は、四のいずれにも属せず。我が系統はそのさらなる小さき粒に干渉し、影響を与え、かつ変化せしめる呪文なり。」

ルイズ「“四にあらざれば零。零すなわちこれ『虚無』。我は神が我に与えし系統を『虚無の系統と名付けん』”。」

シエスタ「まさか『虚無』が伝説の系統だとは・・・。」

ルイズ「これを聞きし者は、我の行いと目標と無念を継ぐ者なり。そのための力を担いし者なり。志なかばで倒れし我と同胞にかわり、神の眠る聖地を開放せよ。」

ルイズ「“虚無は強力なり。またその詠唱は永きにわたり、多大なる集中力と魔力を消費する。詠唱者は心せよ。時として虚無はその力ゆえその命を削る。”」
 
ルイズ「従って我はこの語りの聞き手を選ぶ。資質無き者が指輪をはめても我が声は聞こえず。選ばれし聞き手は、『四の系統』の指輪をはめよ。さればこの語りは開かれん……って、なんで注意書きまで封印してるのよ!」

ズンガラガッシャーン←シエスタ達がずっこけた音

164: 2014/07/12(土) 22:27:00 ID:nYKBovFA
アンリエッタ「いつつ・・・。ともかく、まだ続きはあるのですか?」

ルイズ「あっ、はい。以下に、我が扱いし『虚無』の呪文を託す。初歩の初歩。『イリュージョン』描きたい光景を強く心に思い描くべし。なんとなれば、詠唱者は空をも作り出すであろう。 ブリミル・ル・ルミル・ユル・ヴィリ・ヴェー・ヴァルトリ 』って。」

ウェールズ「なるほど。つまり・・・。」

ドゴーン

ウェールズ「な、何だ!?」

兵士「殿下!陛下が!」

ウェールズ「分かった。行くぞ!」

ルイズ・シエスタ・アンリエッタ「はい!」ダッ

165: 2014/07/12(土) 22:36:22 ID:nYKBovFA
ウェールズ「父上、しっかりしてください!」

ジェームズ「やられたの……完敗じゃ。」

ウェールズ「父上、弱気なことを。」

ジェームズ「いや、勝てぬ。まさに心の隙を突かれた。 明日ならば、勝てはせねども、おそらく互角に戦えたであろう……だが、今夜は駄目だ。明日に意識が集中していた分、一気に士気を砕かれる。今の兵達は、烏合の衆であろう。」

ウェールズ「くっ……。」

マニューラ「いや、まだチャンスはある。」

ウェールズ「!?」

ルイズ「マニューラ!いつの間にいたの!?」

マニューラ「ああ。今の話を聞いていたからな。」

シエスタ「ですが、チャンスがあるというのはどういうことですか?」

マニューラ「ああ。今から説明する。」

166: 2014/07/12(土) 22:44:39 ID:nYKBovFA
マニューラ「この状況を突破する方法は只一つ。それはルイズの魔法でさァ。」

ルイズ「わ、私の魔法!?」

マニューラ「ああ。先程の話を聞いていたのはもちろん、ルイズに隠された力がある事も分かったのでさァ。」

シエスタ「その隠された力とは?」

マニューラ「虚無の魔法。それを解放する事ができれば、不利な状況も一瞬でひっくり返る事ができる。」

ルイズ「要するに私が鍵という事ね。でも、私が虚無の呪文の使い手だとばれてしまったり、最悪始祖ブリミルの再来として拝まれることになるけど、その事に関してはどうだっていいわ。」

ルイズ「何としてでも、この戦いには絶対に勝つ!」

マニューラ「ほう。どうやら覚悟を決めたようだな。それじゃ、行きますかァ!」

ルイズ「ええ!」ダッ

カービィ「ぽよ!」ダッ

シエスタ「私も行きます!」ダッ

タタタタタ

ウェールズ「今は彼女達に賭けるとしよう。もしかしたら奇跡が起きるかもしれない。」

アンリエッタ「ええ。」

167: 2014/07/12(土) 23:19:55 ID:nYKBovFA
一方、メタナイトたちは城の外に出た後、3万の大群の方を見た。
メタナイト「こうなった以上は戦うしか方法はないようだな。」

ルカリオ「ああ。だが我々は不利な状況であっても戦わなくてはならない。レコン・キスタの野望を喰いとめるためにも・・・。」

ゾロアーク「確かにそのとおりだ。バッドエンドの結末だけは勘弁してほしいぜ。」

メタナイト「それもそうだな。全軍攻撃開始!」

ルカリオ達「おう!!」ダッ

キュルケ「私達も行きましょう!」

タバサ「了解!」ダッ

ワルド「確かに不利な状況かも知れないが、彼等ならこの状況をひっくり返すだろう。」

マチルダ「で、どうする気だい?」

ワルド「決まっている。僕達も戦うとしよう。」

マチルダ「そうだね。やりますか!」ダッ
突如奇襲してきたレコン・キスタに挑むことになったカービィ達。果たして彼等はこの戦いに勝つ事ができるのか!?

168: 2014/07/12(土) 23:29:49 ID:nYKBovFA
次回予告

ルイズ「突如奇襲してきたレコン・キスタとの戦いに挑むことになった私達。その相手は3万の大群だった!」

シエスタ「さらにレキシントン号などの艦隊まであります!」

キュルケ「こうなった以上は苦戦は免れないわね。」

タバサ「それでも戦うしか方法はない。」

マニューラ「だがあっし等が戦いに向かおうとしたその時、ルイズが新たな呪文を唱え始めた。」

メタナイト「そしてその呪文は奇跡と同時に、新たな虚無の呪文の使い手の誕生でもあったのだ・・・。」

ウェールズ「次回、『闇夜を照らす奇跡の光。』。奇跡の瞬間を見逃すな!」

169: 2014/07/13(日) 17:39:30 ID:c5nqDMZU
第9話 闇夜を照らす奇跡の光。

170: 2014/07/13(日) 17:46:21 ID:c5nqDMZU
ドゴーンドゴーン

マニューラ「すごい騒ぎだ。まさか奇襲するとは思わなかったな。」

シエスタ「確かにそうかも知れませんが、今は新たな呪文を唱える事を優先しましょう。」

カービィ「ぽよ!」

ルイズ「そうね。じゃ、始めるわよ。」サッ

ルイズ「エオルー・スーヌ・フィル・ヤルンサクサ、オス・スーヌ・ウリュ・ル・ラド、べオーズス・ユル・スヴュエル・カノ・オシェラ、ジェラ・イサ・ウンジュー・ハガル・べオークン・イル・・・。」ポウッ

ルイズ「エクスプロージョン(爆発)!!!!!」サッ

カッ

マニューラ「おお!」

シエスタ「これが、虚無の力・・・。」

カービィ「ぽよ・・・。」

171: 2014/07/13(日) 17:53:37 ID:c5nqDMZU
レキシントン号内

ボーウッド「な、何事だ!」

レコンキスタ兵A「こちら機関室、風石が消えて無くなりました!ゆっくりと降下するのが限度です!」

レコンキスタ兵B「こちら第一砲塔、砲が、崩壊しました!」

レコンキスタ兵C「こちら第二砲塔……。」

レコンキスタ兵D「こちら第三砲塔……。」

レコンキスタ兵E「こちら上甲板!帆が、ずたずたに!」

レコンキスタ兵F「船体に損傷!装甲はすべて消滅!」

ボーウッド「バカな!このような事が・・・。」

ギュイーン

ボーウッド「ん?何者かが近づいて来るぞ!」

レコンキスタ兵G「あ、ああ、悪魔がこっちに来たぞ!!」

レコンキスタ兵達「なんですと!?」

172: 2014/07/13(日) 18:22:54 ID:c5nqDMZU

カービィ「ぽよー!!」

ボーウッド「うおっ!こっちに近づいて来た!」

ギュイーン

ボーウッド「ん?通り過ぎてそのまま下の方に向かったぞ?」

レコン・キスタ兵H「下の方って、兵士達がいる場所です!」

ボーウッド「ま、まさか、下の兵士達を倒すつもりなのか!?」

173: 2014/07/13(日) 19:18:53 ID:c5nqDMZU
一方、ルイズは力の解放と共に、ぐったりと崩れ落ちた。
シエスタ「ミス・ヴァリエール!大丈夫ですか!?」

ルイズ「な、なんとかね・・・。」ニガワライ
するとキュルケ達も駆けつけて来た。

ワルド「今のはいったい……。」

ルイズ「虚無、よ……ふふ、私、伝説になっちゃったかな。」

マチルダ「大丈夫かい。えらい大技だったみたいだけど。」

ルイズ「ミス・ロングビル……あんまり驚かれていませんね。」

マチルダ「ちょっと訳ありでね。それよりもあの子の姿がいないようだが・・・。」

マニューラ「ああ。彼はクラッシュの能力をコピーして、そのまま兵士達の方に向かってる。」

メタナイト「となると、これで勝負がついたようだな。」

キュルケ「どういう事?」

174: 2014/07/13(日) 20:04:04 ID:c5nqDMZU
メタナイト「カービィのクラッシュは広い範囲で大爆発を起こす。」

ゲッコウガ「その威力は味方には効果なく、敵には最大のダメージを与えてしまうでござるよ。」

ルイズ「じゃあ、私の虚無の魔法と同じ威力だという事なの?」

サーナイト「簡潔に言えばそうなるわね。」

ワルド「それにしてもカービィは不思議な奴だ。いったい何者なのだろうか?」

メタナイト「その事については私から話そう。カービィの過去を・・・。」

175: 2014/07/13(日) 20:07:22 ID:c5nqDMZU
ギュオオオオオオオ

カービィ「ぽよ!」

ヒュン

カービィ(心の声)『クラッシュ!!!』ギュイン

ドッゴーン

ウェールズ「おお!あの爆発は!」

アンリエッタ「カービィさんが起こした奇跡なのですね!」

ウェールズ「ああ!ぎりぎりのところで、始祖はあきらめなかった我々に、加護をもたらしてくれたのだ。」

アンリエッタ「という事は・・・!!」

ウェールズ「そう、道は我にあり、レコン・キスタに正義はない!」

ワアアアアアアア

176: 2014/07/13(日) 20:26:03 ID:c5nqDMZU
そして翌朝

ワイワイガヤガヤ

ウェールズ「レコン・キスタの者に告げる!」

クルッ

ウェールズ「汝らレコン・キスタに今始祖の加護無し!されど一片の慈悲はもたらされた。汝らが今生きていることこそその証!もし再びその手を振り上げし時は、今度こそ始祖の怒りは汝らの命を奪うであろう!」

ボーウッド(確かにそうかも知れないな。降伏するとしよう。)
その日、ニューカッスル城攻略部隊三万は、氏者0でありながら、王党派に降伏した。

177: 2014/07/13(日) 21:10:06 ID:c5nqDMZU
その少し前、城内でトリステイン組と、ウェールズ、及びジェームズ一世による会合が行われていた。
ジェームズ「ルイズ様、あなたのおかげで我々は生き延びられました。お礼のしようもございません。」

ルイズ「ちょ、ちょっと、やめてください陛下!私は陛下に頭を下げられるような人間じゃありません!様付けもしないでください!」

ウェールズ「父上、ルイズ殿はお困りですよ。もう少し落ち着かれた方が。」

ジェームズ「ああいや、感謝のしようもない。」

ワルド「殿下。ルイズとその使い魔、なのはの力によって、王党派は一息つくことが出来ました。でも、あくまでも一息でしかありません。相手にはまだまだ力があり、対してこちらの力はほとんど無いも同然です。」

ウェールズ「ですね。ここで今巻き返しの手を打たねば、結局元の木阿弥です。」

ワルド「ですが幸い、私はここで殿下に、殿下にとって有益な情報を提供できます。」

ウェールズ「ほう。見返りは何かね。」

ワルド「とりあえずは結構。私にとっても、少々危険な発言ですので。」

ゲッコウガ「危険な発言?」

178: 2014/07/13(日) 21:16:48 ID:c5nqDMZU
訂正
ワルド「殿下。ルイズとその使い魔、なのはの力によって、王党派は一息つくことが出来ました。でも、あくまでも一息でしかありません。相手にはまだまだ力があり、対してこちらの力はほとんど無いも同然です。」

ワルド「殿下。ルイズとその使い魔、カービィの力によって、王党派は一息つくことが出来ました。でも、あくまでも一息でしかありません。相手にはまだまだ力があり、対してこちらの力はほとんど無いも同然です。」

179: 2014/07/13(日) 21:19:18 ID:c5nqDMZU
ワルド「実は、私はレコン・キスタに与しています。」

ルイズ「な。」

ルイズ達「なんですとー!!!!????」

ピカチュウ「ピカっ!?」

カービィ「ぽよ!?」

シエスタ「いったいどういう事なのですか!?」

ワルド「ああ、今から説明しよう。」

180: 2014/07/13(日) 22:03:15 ID:c5nqDMZU
ワルド「もちろん私はトリステインの忠実な騎士でもあります。そんなある日、私は枢機卿から密命を受けました。レコン・キスタに潜入せよ、と。」

ウェールズ「なるほど、二重間諜か。」

ワルド「その通り。レコン・キスタに協力すると同時に、相手の内情を探って伝えるようにとの命を受けました。そのためにトリステインの機密をある程度流すことも許可されました。」

ゲッコウガ「そう言う事でござったか。」

カービィ「ぽよ。」

ルカリオ「ところで、何か情報が見つかったのか?」

ワルド「ああ。 レコン・キスタがあそこまで急激に膨張したのには一つ重大な話がある。総司令官オリバー・クロムウェル司教、彼は『虚無』を使う、そう言っている。」

ルイズ「えっ!?」

ウェールズ「そうか。」ニヤリ

タバサ「という事は、偽物?」

ワルド「その通りだ。いや、僕も昨日のあれを見るまではあり得るかもとは思っていた。だがあれを見てしまったらはっきりと判る。クロムウェル司教の言う『虚無』、それはおそらく別物だろうってね。」

ゲッコウガ「となると、 虚無に対する信仰を減らす事ができれば、五部に戻せることが可能でござるな。」

マチルダ「それにこうなった以上は我々だけの問題ではなくなるそうですね。」

ウェールズ「ああ。」
そしてタバサの魔法で拡大されたウェールズの声明が、レコン・キスタに打ち込まれた結果、あの場のレコン・キスタ三万が、あっさりと降伏したのだった。

181: 2014/07/13(日) 22:09:10 ID:c5nqDMZU
ルイズ達はトリステインに帰った後、マチルダがウェールズの方を向いた。
マチルダ「そうそう。あんたにいい情報を教えてやるよ。テファの事を覚えているかい?」

ウェールズ「ああ。モード大公の娘さんだね。彼女がどうかしたのかい?」

マチルダ「彼女もね、『虚無』の担い手だよ。エルフとの間に生まれた娘なのにね。」

ウェールズ「な!」

マチルダ「彼女は今、その虚無の力で守られている。けどそれじゃあの子が不憫だ。うまく扱えば切り札にもなるこの手札、どう使うか見せておくれ。殿下があの子を生かしてくれるのなら、あたしは昔を忘れてあんたの味方になって上げるよ。」

マチルダ「だが、 あんたが扱いをしくじってあの子を不幸にするようなら……あたしはあんたの不倶戴天の敵になるよ。」

ウェールズ「ああ。肝に銘じておく。」

182: 2014/07/13(日) 22:21:16 ID:c5nqDMZU
その頃、アルビオンにある孤児院では、マチルダの妹であるティファニア・ウエストウッドが召喚の儀式を行っていた。
ティファニア「私の名前はティファニア。五つの力を司るペンタゴンよ。私の運命(さだめ)に従いし、『使い魔』を召喚せよ。」

カッ
光が収まると同時に、一人の少女が聖剣を構えながら立っていた。

エーコ「ん?ここは何処かしら?」

ティファニア「あわわ・・・。人間が召喚されるなんて私聞いてません。」

エーコ「私を召喚したのはあなたなの?」

ティファニア「は、はい!ティファニア・ウエストウッドです・・・。」

エーコ「私はエーコ。竜族の頂点たるアヴァロン聖竜皇家の皇女よ。」

ティファニア「ええっ!?竜族の少女なのですか!?」

エーコ「その通りよ!あなたはこれから私の使い魔となるわ。覚悟しなさい!」ビシッ

ティファニア(ひええ・・・。召喚したのにも関わらず、使い魔となっちゃうなんて・・・。)グスン

183: 2014/07/13(日) 22:24:58 ID:c5nqDMZU
アルビオン上空

ギュイーン

ルイズ「そういえばワルド様、そのクロムウェル司教が使う、虚無と見まごう力とは、どんなものだったんですか?」

ワルド「ああ、驚くべきことに、彼は氏者をよみがえらせることが出来た。だから断言は出来ないよ、彼が偽りの虚無だとは。氏者復活ともなれば、虚無の力だと思われるのも無理はない。」

ゲッコウガ「となると、まずはその正体を確かめる必要があるでござるな。」

アンリエッタ「ええ。こうなってしまった以上、他人事じゃなくなる可能性は高いです。それを忘れないでください。」

カービィ「ぽよ・・・。」
レコン・キスタのニューカッスル城攻略部隊三万を撃破したが、戦いはまだ終わっていなかった。
ルイズ達の戦いはまだまだ続く・・・。

184: 2014/07/13(日) 22:43:52 ID:c5nqDMZU
次回予告

ルイズ「学園に戻った私達だけど、その翌日、大変な騒ぎが起こってしまった。」

シエスタ「なんとミス・ヴァリエールがカービィさんに惚れてしまったのです!」

ギーシュ「こ、これはいったいどういう事だい?」

モンモランシー「実は・・・、ギーシュに浮気をさせない為に惚れ薬を作ったのだけど、それをルイズが間違えて飲んじゃったの。」

カービィ「ぽよ。」

ゲッコウガ「でも、カービィ殿は違和感を感じてないでござるよ。」

モンモランシー「まあ、カービィが違和感を感じていないのならそれでいいわ。」

ガルーラ「その騒動が終わった翌日、私達はラグドリアン湖に向かい始めた。」

タバサ「そしてモンモランシーが呼び出した水の精霊が、衝撃の事実を言い始めた・・・。」

モンモランシー「次回、『ラグドリアン湖の水精霊』。お楽しみに!」

185: 2014/07/14(月) 20:20:49 ID:zfwIx/7U
第10話 ラグドリアン湖の水精霊

186: 2014/07/14(月) 21:17:08 ID:zfwIx/7U
ルイズ達はトリステインの城に着いた後、マザリーニにこれまでの事を報告した。
マザリーニ「そのような事があったとは・・・。」

ルイズ「ええ。全て事実です。」

マザリーニ「なるほど。とりあえずはトリステインの危機は免れたそうですが、姫様までアルビオンまで行ったそうですね。」ギロッ

アンリエッタ「ええ。そうですが・・・。」

マザリーニ「なんということをしてくれたのですか――――――!!!」

アンリエッタ「やっぱりー!」
その後、ルイズ達はマザリーニからキツイ説教を受けてしまった。

ルイズ「なんで私たちまで・・・。」

ワルド「連帯責任だからな・・・。」

タバサ「確かに。」

187: 2014/07/14(月) 22:19:48 ID:zfwIx/7U
そしてルイズ達は学園に帰り、これまでの事を報告した。
オスマン「そうか。ルイズが虚無の力に目覚めたようじゃな。」

ルイズ「はい。」

オスマン「なるほど。ミス・ヴァリエール。君はこれがどういう事態なのか、ちゃんと理解しているのかね」

ルイズ「はい。貴族としての誇りにかけて。」

オスマン「……ならばよろしい。その身にかかる重さは、おそらくそなたの想像を絶するじゃろう。だがもはや投げ出すことは出来ぬぞ。我々も出来る限りの援助をしよう。」

ルイズ「ありがとうございます。」

マニューラ「まっ、とりあえずは一件落着だな。」

ギーシュ「ああ。」

188: 2014/07/15(火) 21:08:07 ID:/pzSjhXI
その翌日、ルイズ達は訓練を行っていた。

ガキンガキン

ゲッコウガ「よし!その調子でござる!」キンキン

シエスタ「はい!」キンキン

ルイズ「シエスタ、斬馬刀を手に入れてから強くなったわね・・・。」

キュルケ「ええ。最近では新たな必殺技も習得したそうよ。」

ルイズ「だったら私も頑張らないといけないわね。さてと、ワインでも飲んでおこっと。」

グビグビ

ルイズ「よし。では、早速・・・・、ん?」

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「な、なんだか・・・、カービィの事を好きになっちゃった・・・。」

キュルケ達「へ!?」

ルイズ「カービィ・・・。」ギュッ

カービィ「ぽ、ぽよ!?」

189: 2014/07/15(火) 22:03:07 ID:/pzSjhXI
ゲッコウガ「こ、これはいったいどういう事でござるか!?」

マニューラ「あっしにも分からないでさァ。」

タッタッタ

ギーシュ「ん?モンモランシーじゃないか。」

モンモランシー「ねえ。ここにあったワイン瓶見なかった?」

ギーシュ「ああ。あれならルイズが飲んじゃったけど・・・。」

モンモランシー「飲んじゃったの!?で、ルイズは?」

タバサ「カービィを抱いている。しかも顔真っ赤。」

モンモランシー「やっぱり・・・。実はあのワイン瓶の中身なんだけど・・・、惚れ薬が入っていたの。」

ゲッコウガ達「惚れ薬!?」

モンモランシー「うん。ギーシュに浮気をさせない為に惚れ薬を作ったの。それをまさかルイズが飲んじゃうなんて・・・。」

リザードン「どう考えも禁制の惚れ薬を使ったモンモランシーが悪いだろ。」

190: 2014/07/15(火) 22:21:16 ID:/pzSjhXI
カポエラー「元に戻す方法はないのか!?」

サーナイト「私のヒーリングならそう言う症状は一発で治るわ。」

モンモランシー「本当なの!?」

サーナイト「もちろん!それにしても、カービィは違和感を感じてないわね。」

モンモランシー「言われてみれば確かにそうね。」

サワムラー「カービィにとってルイズはお母さん的存在だからな。俺達がこの状況を見ても、親子のスキンシップにしか思えないだろう。」

シエスタ達「ああ、納得・・・。」

サーナイト「おっと!早速元に戻さないとね。それっ!」

パアアアアアア

191: 2014/07/15(火) 22:32:30 ID:/pzSjhXI
ルイズ「ん・・・。私、どうしたのかしら?」

カービィ「ぽよぽよ!」

ルイズ「あれ?私、いつの間にカービィを抱いていたのかしら?」

モンモランシー「ああ。私が作った惚れ薬を飲んだ時、最初にカービィを見たからこうなっていたのよ。」

ルイズ「そ、そうだったんだ・・・。」

シエスタ「ま、まあ、とりあえずは騒動にならなくて良かったですね。」

ピカチュウ「ピッカ。」

モンモランシー「そ、そうね。あれが広められたら学園中は大パニックになっていたかもね・・・。」

ギーシュ「確かにね・・・、ハハハ・・・。」ニガワライ
192: 2014/07/16(水) 22:40:56 ID:i2BNaEcQ
翌日、ルイズ達はアンリエッタからの呼び出しでラグドリアン湖に向かっていた。

ギュイーン

ゲッコウガ「ルイズ殿、ラグドリアン湖はどの様な場所でござるか?」

ルイズ「かつて姫様とウェールズ皇太子があそこで愛を誓った場所なの。」

キュルケ「へー。そのような事があったのね。」

カービィ「ぽよ・・・。」

ルイズ「それにしてもラグドリアン湖にいったい何があったのかしら?」

タバサ「行ってみれば分かる。」

シエスタ「そうですね。」
193: 2014/07/17(木) 21:56:08 ID:7/4DPLXQ
ルイズ達がラグドリアン湖に着くと、アンリエッタ達の姿が見えた。
ルイズ「姫様、ここに呼び出したのはどういう事ですか?」

アンリエッタ「ええ。実はラグドリアン湖で異変が起きているのです。」

ギーシュ「異変?いったいどういう事ですか?」

ウェールズ「ああ。あそこに屋根が出ている。村が飲み込まれてしまったそうだ。」

モンモランシー「しかも水位が上がっているわ。昔、ラグドリアン湖の岸辺は、ずっと向こうだったはずよ。」

ギーシュ「となると、水精霊に聞くしか方法はないようだな。」

モンモランシー「ええ。じゃあ、呼び出すわね。」

サッ

モンモランシー「私はモンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ。水の使い手で、古き盟約の一員の家系よ。蛙につけた血に覚えはおありかしら。覚えていたら、私たちに判るやり方と言葉で返事をちょうだい。」

パアアアアア

カービィ「ぽよ・・・。」

194: 2014/07/17(木) 22:05:06 ID:7/4DPLXQ
モンモランシー「水の精霊よ、ここにいるのは我が友。彼女らの言葉は我の言葉、そう思って聞いてほしい。」

水の精霊「了承した、単なる者よ。」

モンモランシー「これで大丈夫。あとは普通に言葉が通じるはずよ。」

タバサ「では。水の精霊、何故あなたは湖の水を増やしているの?そのせいで湖畔に住む者達が困っている。出来れば止めてほしい。」

水の精霊「それは出来ぬ。」

アンリエッタ「どういう事ですか?」

水の精霊「水を増やすは我が秘宝を取り戻すため。それ以外の意味はない。」

キュルケ「秘宝?」

水の精霊「そう、我が遙か昔より守り続けてきたもの。それが月が三十ほど交差する前、おまえ達と同じ単なる者によって奪われた。我が水を増やすのはそれを取り戻すため。」

ゲッコウガ「?なぜ水を増やすと秘宝が取り戻せるのでござるか?」

水の精霊「水は我が体、我が一部。故に我が触れている水が秘宝に触れれば我はそれが判る。」

ゲッコウガ「という事は、全世界を水で覆い尽くせば、自ら秘宝の位置が判る、と。」

水の精霊「そう言う事だ。」

195: 2014/07/17(木) 22:08:40 ID:7/4DPLXQ
カイロス「で、奪われた秘宝はどの様な物だ?」

水の精霊「我が秘宝の名は『アンドバリ』。アンドバリの指輪という。その力は偽りの命を氏者に与え、与えたものに従わせる指輪。かつて大いなる者が作り、我にその管理を託したるもの。特別の令無き限り、我が手にあらねばならぬもの。」

ワルド「それってつまり、クロムウェルが付けている指輪じゃないか!」

メタナイト「となると、 盗んだのはクロムウェルと言う訳だな。」

水の精霊「その通りだ。出来る限り早く秘宝の奪還を頼む。」

ルイズ「分かりました。」

水の精霊「それともう一つ。10年前にこの湖の近くにある洋館で幽霊が出るようになった。」

ルイズ達「ゆ、幽霊!?」

タバサ「ふう・・・。」ユラッ

バターン

キュルケ「タバサ!?」

196: 2014/07/17(木) 22:22:08 ID:7/4DPLXQ
プリン「その幽霊について何か分かる事はありませんか?」

水の精霊「いや、その事についてはまったく分からない。とりあえずは除霊を頼む。」

モンモランシー「分かったわ。」

水の精霊「では、ここで失礼する。」

パアアアアアア

ウェールズ「ラグドリアン湖の近くにある洋館で幽霊騒動か・・・。」

ワルド「こうなると確かめに行くしか方法はありませんね。」

マニューラ「なら明日、確認しに行きやしょう。」

アンリエッタ「その方がいいですね。ところでタバサはまだ気絶しているのでしょうか?」

キュルケ「目を覚ますことができましたが、まだガタガタ震えています。」

ルイズ「よっぽど幽霊が怖いのね・・・。」

カービィ「ぽよ。」
タバサの震えは学園に着いても止まらず、収まったのはお風呂に入った時だった。

197: 2014/07/18(金) 09:02:17 ID:D3TI8/Xc
次回予告

ルイズ「水の精霊から幽霊騒動の話を聞いた私達は、古い洋館に辿り着いた。」

ルイズ「その洋館の中に入ってみると、幽霊が姿を現した!」

シエスタ「洋館の外に出てもすぐに追いかけて来ちゃいます!」

キュルケ「しかもタバサまで恐怖のあまり、精神崩壊を起こしたわ!」

タバサ「心配無用。こうなった以上は式神を呼び出すのみ。」

ルイズ・キュルケ・シエスタ「し、式神!?」

カービィ「ぽよ?」

ワルド「次回、『恐怖の幽霊騒動』。よろしく頼む。」

198: 2014/07/18(金) 09:05:41 ID:D3TI8/Xc
第11話 恐怖の幽霊騒動

199: 2014/07/18(金) 13:58:46 ID:D3TI8/Xc
水精霊との対話から翌日、ルイズ達は古い洋館に向かっていた。
シエスタ「何も出ませんね。」

ウェールズ「まあ、昼だから仕方がないけどね。」

パンプジン「やっぱり夜に行った方がいいかも知れないね。」

ピカチュウ「ピッカ。」

タバサ「それだけは絶対に嫌だ。」

キュルケ(タバサは幽霊が苦手だからね・・・。)

アンリエッタ「着きました。あれが問題の洋館です。」

ルイズ「すごい豪華ですね。」

カービィ「ぽよ。」

ウェールズ「ここは少ない人数で潜入した方がいいだろう。ルイズ、シエスタ、カービィ。頼んだぞ。」

ルイズ・シエスタ「はい!」

カービィ「ぽよ!」

200: 2014/07/18(金) 14:29:31 ID:D3TI8/Xc
洋館の中

ルイズ「ず、随分暗いわね・・・。」

シエスタ「何か出そうな気がするんですが・・・。」

カービィ「ぽよ!」ユビサシ

ルイズ「どうしたのカービィ?」

ヌッ

ルイズ・シエスタ「キャアアアアアアアア!!!」

201: 2014/07/18(金) 14:39:11 ID:D3TI8/Xc
洋館の外

キャアアアアアア

キュルケ「あれはルイズとシエスタの悲鳴!?」

モンモランシー「いったい何があったの!?」

バターン

ルイズ「ゆ、幽霊が・・・、幽霊が・・・。」

シエスタ「す、姿を・・・。」

アンリエッタ「ま、まさか・・・。」

ガシャーン

ルイズ・シエスタ・キュルケ・アンリエッタ・モンモランシー「キャアアアアアアアアア!!!!!」

ワルド「こうなった以上は戦うしか方法はない。攻撃態勢に入れ!」

ポケモン達「おう!!!」

202: 2014/07/18(金) 14:58:34 ID:D3TI8/Xc
ブチッ

カービィ「ぽよ?」

タバサ「抉り込むように打つべし。」モシャモシャ

キュルケ「タバサ!?」

ルイズ「恐怖のあまり草を食べ始めたわね・・・。」

マフォクシー「仕方がない。こうなったら我々だけでも戦うとしよう。」サッ

シエスタ「それは!?」

マフォクシー「式神を呼び出せる呪符だ。」

タバサ「式神・・・、その手があった!」

キュルケ「ええっ!?タバサもできるの!?」

203: 2014/07/18(金) 15:22:47 ID:D3TI8/Xc
タバサ「こんな事もあろうかと陰陽師の本を読んだことがある。魔方陣発動。」

ポウッ

マフォクシー「ほほう。彼女も陰陽師の能力を使えるとは・・・。お手並み拝見と行こう。」

タバサ「式神よ。姿を現せ!」カッ

佐藤「営業は会社の顔だ。」ボワン

ズガーッ←タバサとカービィ以外ずっこけた音

オコリザル「サラリーマンを召喚してどうすんだよ!!##」

サワムラー「真面目にやれ!!##」

タバサ「分かった。もう一度。」サッ

ボワワワワン

204: 2014/07/18(金) 15:28:36 ID:D3TI8/Xc
マフォクシー「うわ・・・。サラリーマンを5人も召喚するとは・・・。」

ルカリオ「とりあえず一列に並んで自己紹介をしてくれ。」

鈴木「鈴木です。」

加藤「加藤です。」

佐藤「佐藤です。」

木下「木下です。」

森山「森山です。」

ルイズ「どうするのよ!5人も平民を召喚して!!」

タバサ「今度は呪文を変えてみる。式神よ。我の前に姿を現せ!」

ボワン

プリン「あっ、今度は違うのが出た。」

「ニャンパラリ~~~~~~~。」

ポケモン達「ニャンコ先生!?」

205: 2014/07/18(金) 15:39:53 ID:D3TI8/Xc
「誰がニャンコ先生だ。人を見かけで判断するな。」

マニューラ「す、すまねえ。お前さんは誰だい?」

「我輩はニャンコさんだ。」

ルイズ「ニャンコはニャンコなのね・・・。」

ニャンコさん「しかも我輩は式神でもある。」

タバサ「初めて式神出た。早くあの幽霊を・・・。」

幽霊「か・・・、可愛い!!」ボン

ルイズ達「え!?」

幽霊「何この猫!かわいっ!私ネコめっちゃ好き!何この猫!」ナデナデ

ニャンコさん「やめろ、勝手に撫でるな。どうせなら喉を撫でろ。」

ルイズ「ちょっと!今までの怖い顔はなんだったの!?さっきガラス突き破って出て来たのは何だったの!?」

幽霊「え?なんかノリで・・・、もしかしてびびった?」ゴロゴロゴロ

ルイズ「ものすごくびびったわよ!」

ニャンコさん「アッフン・・・。」

206: 2014/07/18(金) 15:46:50 ID:D3TI8/Xc
ルイズ「あーん!びびって損した――――!!」

佐藤「損得ばかりじゃないぞ。営業ってやつはな。」

ルイズ「誰もそんな事を聞いてないわよ!」

シエスタ「でも、怖い霊じゃなくて良かったですね。」

カービィ「ぽよ!」

幽霊「ところであなた達、こんな森に何しに?」

デルフ「俺達はあんたを成仏しに来たんだ。」

幽霊「それは困ります。私にはこの森でやるべき事があるんです。」ナデナデ

デルフ「やるべき事?」

ニャンコさん「やっぱ喉がいい。のどのど。」

207: 2014/07/18(金) 15:59:10 ID:D3TI8/Xc
幽霊「あれは10年前、大切に飼っていた猫のトリスがいなくなってこの森の中を捜していたら、木の枝に刺さって氏んでしまったのです。」

幽霊「トリスを見つけなければ成仏できません。」

キュルケ「そうだったの・・・。しかしものすごいドジねアンタ・・・。」

ブリガロン「だが10年前の話だと、氏んでいる可能性が高いかもな・・・。」

幽霊「そんな事言わないで協力してください。もう10年も捜しているんです。ポスターも作りました。」

ウェールズ「じゃあ、木々にポスターが貼られているのは君がやったのか?」

幽霊「はい。」

ウェールズ「やっぱりか・・・。」

メタナイト「仕方がない。手伝うとするか。」

ワルド「だが、どうやって捜せばいいのか分からないな。」

ニャンコさん「猫探しなら任せろ!」

アンリエッタ「ニャンコさん!」

ニャンコさん「ニャンパラリ~~~~。」

208: 2014/07/18(金) 16:57:36 ID:D3TI8/Xc
ニャンコさん「我輩、テレパシーが使えるから、その猫が生きてるなら・・・、ア、フンヌ・・・。」グラグラ

ニャンコさん「どこでも距離なら・・・ううーん・・・捜せるはず・・・、イヤ~~~~ン。もうれつ~~~~~。」

アンリエッタ「じゃあ、お願いします。ニャンコさん。」

ニャンコさん「よし。いっちょ猛烈ついでにやったるか。それ~~~~。」ダッ

ニャンコさん「必殺。」ダン

ニャンコさん「ニャンニャンテレパシー!!」ピカァ

ドダイトス「かっこ悪!!」

ニャンコさん「ム!分かったぞ!そのトリスとやらは生きている!タルブ村のレイスに拾われて飼われてる!」

アンリエッタ「まあ!」

ニャンコさん「しかしもうヨボヨボのじーさん猫でだいぶ弱ってる。急いだ方がいいぞ。」

幽霊「うん。ありがとう。」

シエスタ「レイスさんなら私が案内します。タルブ村は私の故郷です。」

幽霊「分かったわ。案内よろしくね。」

シエスタ「ええ!」ニコリ

209: 2014/07/18(金) 18:20:33 ID:D3TI8/Xc
タタタタタ

キュルケ「ねえ、タバサ。なんで彼等までついて行ってるの?」

タバサ「私が召喚したから。」

キュルケ「ああ、なるほど。それにしてもアンタ達、徒歩で大丈夫なの?」

佐藤「営業で鍛えた足をなめるな!」

キュルケ「ああ、それなら心配いらないわね・・・。」

カービィ「ぽよ。」

210: 2014/07/18(金) 18:38:40 ID:D3TI8/Xc
ルイズ達はタルブ村に着き、レイスの家に辿り着いた。
幽霊「いました。あれがトリスです。」

シエスタ「でしょうね。トリス、元気ないですね。」

ルイズ「でも、これで成仏できるでしょ、幽霊さん。」

タバサ「!」ビクン

ルイズ「あ・・・。」

タバサ「オバケなんて無いさ。オバケなんて嘘さ。寝惚けた人が見間違えたのさ。」

キュルケ「タバサが精神崩壊を起こしちゃったじゃないの!しっかりしてタバサ!」

タバサ「パーソナルネーム『キュルケ・ツェルプストー』を敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除する。」

モンモランシー「余計おかしくなったじゃないの!」

幽霊「幽霊さんって・・・、私にはフレア・ソルディスと言う名前があります。」

ルイズ「そうだったの・・・。」

フレア「では、トリスとの再会に・・・。」ザッ

ゲッコウガ「あっ、レイス殿を驚かさない様に姿を消して!」

フレア「ほい!」パッ

ゲッコウガ「よし!消えたでござるな。」

211: 2014/07/18(金) 18:41:57 ID:D3TI8/Xc
テケテケ

ピカチュウ「ピカ?」

カービィ「ぽよ?」

キュルケ「あの猫、フレアさんに気付いたわ。見えないはずなのに・・・。」

タバサ「猫はもともと霊力の強い生物。恨みを抱いて氏んだ猫が化け猫になる話もある。」

キュルケ「タバサ、良く知ってるわね。」

フレア「あ・・・、トリスが氏んだ・・・。」

ルイズ達「・・・。」
そしてその猫はフレアと一緒に成仏していった。

212: 2014/07/18(金) 18:45:55 ID:D3TI8/Xc
夕方

ワルド「なあ、ルイズ。待っていたんじゃないかなあの猫。」

ルイズ「ワルド様もそう思います?」

ワルド「主人がむかえに来るのをずっと待ってたんだと思いたいな。」

ルイズ「ちょっといい話ですよね。」

カービィ「ぽよ。」

佐藤「だが待ってるだけじゃダメなんだ。仕事ってやつは自分から探してやらなきゃダメなんだよ。」

ルイズ「またサラリーマンがムリヤリ話に入ってきた!」

佐藤「さて、行くとするか。」

アンリエッタ「何処に?」

佐藤「決まってるだろ。そのまま前に進むのさ。」

ルイズ達「へ?」

213: 2014/07/18(金) 18:49:47 ID:D3TI8/Xc
タタタタタ

佐藤「こんな時代だ。いつリストラされたっておかしくない。だから何だってんだ。」

佐藤「営業がつぶしがきかない?それがどうした。」

佐藤「突っ走るしかないんだ。俺達は日本のサラリーマンなのさ!」

ルイズ「サラリーマンが無理やり締めたおかげでいい話が台無しじゃないの!」

シエスタ「でもこの強引さが時として、営業には必要なのかもしれませんね。」

ゲッコウガ「確かにそうでござるな・・・。」

オコリザル「感心している場合か!」

ルイズ「あーん!どうしてこうなるのよ―――――――――!!」

214: 2014/07/18(金) 20:34:19 ID:D3TI8/Xc
次回予告

ルイズ「レコン・キスタがタルブ村に向かっている情報を受け取った私達。」

ルイズ「そこに辿り着くと、見た事のない巨大な機械が姿を現した!」

ルカリオ「あれはヘビーロブスター!カービィに倒されたのではなかったのか!?」

ゾロアーク「どうやら何者かがこいつを復活させたに違いない。しかも前とは大違いだ。」

キュルケ「こうなった以上は苦戦は免れないわ。その覚悟はできているの?」

ルイズ「もちろんそのつもりよ。タルブ村は絶対に守りきるわ!」

シエスタ「私もです。この戦い、必ず勝ちましょう!」

カービィ「ぽよ!!」

ルイズ「次回、『タルブ村攻防戦。ルイズの新たな力。』お楽しみに!」

215: 2014/07/18(金) 20:34:57 ID:D3TI8/Xc
次回のお話は無印編の最終話です。ご期待ください!

216: 2014/07/19(土) 13:51:23 ID:YhuqCPuw
第12話 タルブ村攻防戦。ルイズの新たな力。

217: 2014/07/19(土) 14:36:46 ID:YhuqCPuw
ある日の中庭―――――カービィ達は使い魔達と武器などを作っていた。

トンテンカンカントンテンカンカン

フライゴン「フレイム、鉄を2つ持ってきてくれ!」

フレイム「きゅる!」ダッ

リザードン「シルフィード、大砲の調整はどうだ!?」

シルフィード「バッチリなのね!」

カポエラー「ヴェルダンデ。土を300g持ってきてくれ!」

ヴェルダンデ「ブモ!」ヒョイ

トンテンカンカントンテンカンカン

ゲッコウガ「ふむ。順調に進んでいるでござるな。」

ロビン「ゲロゲロ(このまま行けばあと10分ぐらいだと思います。)。」

ゲッコウガ「そうでござるか。さてと、そちらの方は――――。」

ドドドドド

ゲッコウガ「ぬ?」

218: 2014/07/19(土) 15:31:01 ID:YhuqCPuw
ルイズ「トンテンカンカンうるさーい!!」ドガッ

ゲッコウガ「うげっ!」ヒューン

ズザアアアア

ゲッコウガ「いきなり何をする!」

ルイズ「うるさくて気が散るわよ!いったい何を作っていたのよ!」

マニューラ「使い魔達の武器はもちろん、学園に大砲などを設置しているところでさァ。」

ルイズ「学園を要塞化してどうするの!」

サンダース「もちろんオスマンから許可をもらってあるぜ。それにコルベールも手伝ってくれてるし。」

ルイズ「へ?」

コルベール「大砲をこちらにセットしてください。あとそちらにも。」

ルイズ「コルベール先生・・・。」ガクッ

シエスタ「こうなるとどうしようもありませんね・・・。」

219: 2014/07/19(土) 18:34:34 ID:YhuqCPuw
ウーウー

カービィ「ぽよ?」

ピッ

メタナイト『聞こえるか、カービィ。レコン・キスタがタルブ村に向かっている。』

カービィ「ぽよ!?」

ルイズ「レコン・キスタがタルブ村に!?その情報は確かなの!?」

メタナイト『ああ。クロムウェルはどうやら最大兵器を使ってトリステインに向かうようだ。自分の計画を台無しにしたカービィとルイズを倒すために。」

ルイズ「どうやら恨まれる立場になっちゃたわね・・・。」

カービィ「ぽよ・・・。」

シエスタ「そんな事を言ってる場合ではありません!早くしないと滅ぼされてしまいます!」

ルイズ「そうだったわね。あそこはシエスタの故郷だし、これ以上被害を出す訳にはいかないからね。」

コルベール「その通りです。ここは我々に任せて、カービィ達は出動の方を。」

カービィ「ぽよ!」

220: 2014/07/19(土) 18:40:29 ID:YhuqCPuw
ガシャンガシャンガシャンガシャン

ユキメノコ「準備万端!すぐに出動できるわ!」

エーフィ「早く指示を!」

ルイズ「よし!発進!!」

ドゴーン

コルベール「出動完了!すぐに通信の用意を!」

使い魔達「」コクリ

221: 2014/07/19(土) 18:54:41 ID:YhuqCPuw
ギュイーン

ルイズ「タルブ村までもう少しね。それまで持ちこたえればいいんだけど・・・。」

キュルケ「見えたわ。あれがタルブ村よ!」

タバサ「戦闘開始。」シャキン

キュルケ「タバサ・・・。なんで双剣なんか持ってるの?」

タバサ「ゲッコウガ達に頼んで双剣を作らせてもらった。今から試してみる。」

キュルケ「試してみるって・・・、相手が何処にもいないんだけど・・・。」

タバサ「いや、遠くにいる敵に当てるだけ。」

ルイズ「遠くって・・・、まさかソードビームをやるつもりなの!?」

カービィ「ぽよ!?」

タバサ「カービィの技を見て研究した。今こそ試す時・・・・。」

222: 2014/07/19(土) 19:07:50 ID:YhuqCPuw
ヒュウウウウウ

タバサ「今だ!」カッ

タバサ「ソードビーム!」ギュオン

ヒュオオオオオオオ

シエスタ「す、すごい・・・・。」

ドカーン

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「どうやら何かに当たった様ね。いったい何かしら。」

ヒュルルルル

ギーシュ「あれはレコン・キスタの船じゃないか!さすがだね。」

タバサ「それほどでも。」

モンモランシー「だけど船はタルブ村に向かって落っこちているわ!このままだと村の被害が大きくなるのは免れないわね・・・。」

223: 2014/07/19(土) 19:12:33 ID:YhuqCPuw
シエスタ「でしたら私が行きます!」ビュン

ルイズ「あっ、シエスタ!」

シエスタ「秘技、旋風大回転斬!!」

ギュオオオオオオ

ゴウカザル「おお!レコン・キスタの船が浮かんで・・・・。」

ドガーン

リーフィア「そのまま爆発した!」

サワムラー「やるじゃないか!」

ゲッコウガ「お見事でござるよ。」

シエスタ「ゲッコウガさん・・・。」

ルイズ「さっ、早くタルブ村に降りましょう。」

カービィ「ぽよ!」

ギュオオオオオオ

224: 2014/07/19(土) 19:47:23 ID:YhuqCPuw
ルイズ達はタルブ村に着いた後、辺りを見回し始めた。
ルイズ「どこも被害はないようね。」

シエスタ「ええ。弟たちは無事なのでしょうか・・・。」

ズシンズシン

リーフィア「向こうから誰か来るよ!」

シルフィード「いったい何なのね!?」

ズシンズシン

ルカリオ「お、お前・・・、生きていたのか・・・?」

カービィ「ぽよ・・・。」

ボーマンダ「何でここにいるんだ・・・、ヘビーロブスター!」

ルイズ・シエスタ・キュルケ・モンモランシー・ギーシュ「ええええええええええ!!!!!?????」

225: 2014/07/19(土) 20:46:04 ID:YhuqCPuw
タバサ「カービィ達は戦った事があるの?」

ルカリオ「ああ。我々が倒したはずだが、何故このような場所に?」

ブラッキー「恐らく何者かによって復活させたに違いない。しかも前より強化されているぞ!」

キュルケ「こうなった以上は苦戦は免れないわ。その覚悟はできているの?」

ルイズ「もちろんそのつもりよ。タルブ村は絶対に守りきるわ!」

シエスタ「私もです。この戦い、必ず勝ちましょう!」

カービィ「ぽよ!!」

ルカリオ「よし!戦闘開始だ!!」

ルイズ達「おう!!」ダッ

226: 2014/07/19(土) 21:02:22 ID:YhuqCPuw
一方、アンリエッタ達は――――

ビービー

メタナイト「どうやらカービィ達がヘビーロブスターと交戦をし始めた。」

アンリエッタ「そうですか。我々も早く急ぎましょう!」

ワルド「ところで、ヘビーロブスターはどの様な敵なのかね?」

メタナイト「ヘビーロブスターは大柄な体格を生かして高くジャンプし踏みつけてきたり、推進ジェットや自足歩行で体当たりを行うなどの攻撃をしてくる。」

ソードナイト「さらにハサミ型の腕からは小型のヘビーロブスターを発進させたり、ペイントスライムや火炎放射を繰り出したりする厄介な敵だ。」

ウェールズ「こうなってしまうと苦戦は免れないという事か・・・。」

ブレイドナイト「ああ。彼等が倒される前に我々も急がなければ・・・。」

228: 2014/07/20(日) 09:11:22 ID:aAn8o1bY
ゴオオオオオオ

ゾロアーク「ちっ!火炎放射のおかげでうまく近づけねえ!」

マニューラ「しかも機動性が大幅に上がってる。火炎放射が収まるまでかわすしかねえな。」

オーベム「火炎放射が収まった。今がチャンスだ!」

ピカチュウ「ヂュウウウウウウウウウ!!!」バリバリ

ライチュウ「アイアンテール!」ブン

ランクルス「サイコキネシス!」ギュオオオオオ

ドカーンドカーン

ルイズ「ある程度ダメージを与えたわね。このまま一気に・・・・。」

ヒョイヒョイ

ゲッコウガ「ペイントスライムだ!かわせ!」

ヒュンヒュン

229: 2014/07/20(日) 10:07:01 ID:aAn8o1bY
サーナイト「ペイントスライムが出たという事は・・・、どうやらチャンスの様ね。」

ドダイトス「そう言う事だな。カービィ、吸い込みだ!」

カービィ「ぽよ!」ダッ

デルフ「待ちな!」

カービィ「ぽよ?」

ルイズ「デルフ、何故止めたの?」

デルフ「わざわざ相棒がコピーしなくても、俺は魔法などを吸い込む事ができるのさ。」

キュルケ「本当なの?」

デルフ「見せてやるぜ!」

スウウウウウウ

タバサ「ペイントスライムが浮かんだ!」

ギーシュ「そしてそのままデルフが吸い込んで・・・・。」

ピカッ

230: 2014/07/20(日) 10:27:37 ID:aAn8o1bY
ペイントスライムを吸い込んだデルフは変化し、ペイントソードになった。
カービィ「ぽよ・・・。」

デルフ「へへん。これが俺の新たな力さ。一発喰らわしてやろうぜ!」

カービィ「ぽよ!」ビョン

カービィ(心の声)・デルフ「『ペイントソードビーム!』」ビュッ

バババババ

ルイズ「ヘビーロブスターの色が変わったわ!」

シエスタ「しかも視界が悪くなっています!今がチャンスです!」

231: 2014/07/20(日) 11:10:51 ID:aAn8o1bY
ギュイーン

ルイズ「あの飛行音・・・。もしや!?」

アンリエッタ「お待たせしました!ここからは私達も援護します!」

ルイズ「姫様!」

メタナイト「ルイズ、これを受け取れ!」ヒュン

ルイズ「これは?」パシン

メタナイト「それは蛇腹剣だ。しかも高威力の性能を持っている。」

ルイズ「じゃあ、早速使ってみるね!」ジャキン

カアアアア

ルイズ「剣が光り出した!?」

メタナイト「どうやらお前を持ち主として認められたようだな。すぐに奴を倒してくれ!」

ルイズ「分かったわ!」ギュン

232: 2014/07/20(日) 12:00:04 ID:aAn8o1bY
ザンザン

ルイズ(すごい威力・・・。とんでもない破壊力となっているなんて・・・。)

メタナイト「鞭形態に切り替えろ!」

ルイズ「OK!」カシャン

メタナイト「そしてそのまま止めを刺せ!」

ルイズ「はああああああああ!!」

ガシャーン

シエスタ「当たりました!」

ドッカーン

ルイズ「やったー!!」ピョーン

カービィ「ぽよぽよ!!」

233: 2014/07/20(日) 14:05:55 ID:aAn8o1bY
メタナイト「初めて使ったのにも関わらず、まさかここまで使いこなせるとは・・・。」

ルイズ「自分でも信じられないくらいだわ。」

ワルド「まっ、とりあえずはタルブ村を守っただけでもいいとしようじゃないか。」

シエスタ「そうですね。村全体に被害もありませんでしたし。」

ルイズ「そうね。皆、帰りましょう!」

ギュイーン

234: 2014/07/20(日) 15:18:44 ID:aAn8o1bY
レコン・キスタ本拠地

クロムウェル「何!?ヘビーロブスターがやられただと!?」

兵士A「はい!ペイントで視界をやられた後、ヴァリエールの娘によって倒されました!」

クロムウェル「おのれ!次々と私の計画を邪魔しおって!」

ジョンストン「クロムウェル様。トリステインにいるリッシュモンから伝達が入りました。」

クロムウェル「おお!で、どの様な内容なのかね?」

ジョンストン「はっ。アンリエッタ姫はヴァリエールの娘を中心に新しい部隊を作るそうです。確か名前はチームカービィですが・・・。」

クロムウェル「チームカービィか・・・。どうやら退屈しなくて済みそうだな。」
クロムウェルはそう言った後、書斎室に向かい始めた。
レコン・キスタとの戦いは、まだまだ続く・・・。

235: 2014/07/20(日) 15:28:26 ID:aAn8o1bY
以上で無印編を終わります。次は双月の騎士編です。
ゼロの使い魔 星の戦士伝説~双月の騎士編~

引用: ゼロの使い魔 星の戦士伝説

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