1: 2012/06/18(月) 00:46:35.24 ID:6t/3vtZj0
妹&弟「ふはははー、どっちがどっちだか分かるまい!」グルグル

兄「くっ、おのれ小癪な!」

姉「こっちが妹ちゃんで、こっちが弟ちゃん」

兄「そんな適当な……」

妹&弟「なっ、何故分かった!?」

兄「正解かよ!お前スゲーな!俺にはまったく見分けがつかないってのに……」

姉「弟ちゃんの方が、少し股間がモッコリしてる」

兄「さいですか……」

妹「むっ!半ズボンとTシャツじゃだめだったか……」

弟「ならば次だ!」

妹&弟「待っていろ!今度こそ本物の分身の術を見せてやるからなー!」スタコラ

姉「ふむ。実に可愛くてよろしいですな」
江戸前エルフ(11) (少年マガジンエッジコミックス)
3: 2012/06/18(月) 00:50:11.89 ID:6t/3vtZj0
兄「ああ、そうか……今日は開校記念日であいつら休みなのか……」

兄「お前は学校行かなくていいのか?」

姉「いい。こっちの方が面白そうだもん。兄こそ大学は?」

兄「ああ……俺は、自主休講……」

姉「へー、それはそれは……」

兄「う、なんだよ!お前だってサボるんだろ!?いいじゃねぇか!」

姉「ま……たまにはあの子たちと遊んであげるのもいいかなーって」

妹&弟「ふはははー!待たせたなー!」

姉「こ……これは……!」

兄「ゴス口リ……だと!?」

妹&弟「どうだ!今度こそどっちがどっちだか分かるまい!」グルグル

姉「考えたわね……これなら弟ちゃんの股間で見分けることはできない……」

兄「つうかそんなもんで見分けるなよ……」

4: 2012/06/18(月) 00:54:12.97 ID:6t/3vtZj0
姉「じゃあ兄はあの子たちの顔を見分ける事ができるの?見事に瓜二つよ?」

兄「ふん……兄を舐めるなよ?」

妹&弟「わはははははー!」グルグル

兄「おい、お前たち……」

兄「“プリキュア、スマイルチャージ!”」ゴーゴー

妹&弟「!?」レッツゴー

兄「“キラキラ輝く未来の光!キュアハッピー!”」

妹「“太陽サンサン熱血パワー!キュアサニー!”」

弟「“ピカピカぴかりんじゃんけんポン♪キュアピース!”」


兄&妹&弟「5つの光が導く未来!輝け!スマイルプリキュア!」バーン

姉「………………」

姉「…………はっ?」

5: 2012/06/18(月) 00:57:39.43 ID:6t/3vtZj0
姉「何やってんの、あんたら……」

兄「何って、スマイルプリキュアの変身ポーズだよ」

兄「んで、キュアサニーが妹で、キュアピースが弟な。どうだ、配役はピッタリだろう?」

妹&弟「くっそー!しまったー、バレたー!」

姉「うん、確かに妹ちゃんと弟ちゃんは可愛かった」

姉「でもあんたまで一緒になって何やってるの?何?“キュアハッピー”って」

兄「い、意外と面白いんだよ!いいだろ、別に!」

姉「…………」ジトー

兄「あの、そんな憐憫を含んだ目で見るのはやめてもらえませんか?」

弟「ねぇ。ちょっと飽きてきちゃった」

妹「うん……違う遊びにしようか」

姉「あれ?今度は何して遊ぶの?」

弟「今度は“コレ”で遊ぼうよ!」

姉「“コレ”って……ロープ?何でそんなもの持ってるの?」

弟「お兄ちゃんの部屋から持ってきた」

6: 2012/06/18(月) 01:00:09.19 ID:6t/3vtZj0
姉「……ちょっと、兄はなんでこんなの持ってるの?」

兄「いや、ちょっと……っていうか勝手に持ってくるな、弟よ」

弟「ねぇお兄ちゃん!これの遊び方教えてー!」

妹「教えてー!」

兄「うっ……そんなキラキラしたまなざしを俺に向けるな……」

兄「ま……まぁ、いいけどま。兄が特別に教えてやろう!」

妹&弟「わーい!」

兄「弟、ちょっとこっちおいで」

弟「うん!」トテチテ

兄「少しジッとしてるんだぞ」

弟「う、うん……」

兄「よっ……ほっ……と」シュル シュルルル

兄「はいっ、完成!」

姉「完成じゃない!」パカーン

7: 2012/06/18(月) 01:03:11.40 ID:6t/3vtZj0
兄「いたっ!な、何すんだよ!」

姉「それはこっちのセリフよ!ロープの遊び方を教えるんじゃなかったの?」

兄「だから、俺はこうして弟を縛ってやっ――」

姉「何で亀甲縛りなのよ!っていうか何であんたはそんなに熟練した手さばきなの!?」

弟「あはは!縛られたー!」

妹「縛られたー!」

兄「いや……何となく練習してたら、いつの間にか……」

姉「童Oのくせに亀甲縛りの練習何かしてるんじゃないわよ!この変O!」

兄「うっ!酷い……言いすぎだ……」

姉「まったくもう……!弟ちゃん、大丈夫?すぐ解いてあげ――」

妹「ほらっ!ほらっ!これがいいんでしょ!?ほら!ほら!」ピシッピシッ

弟「あっ!ひゃん!や、やめ、やめて……」

妹「何言ってんのよ!スカートの下はこんなに元気になってるじゃない!」ビシィ!

弟「ひゃん……ら、らめぇぇぇっ!」

姉「うっひょー!姉弟で緊縛プレイだなんて、そんなぁー!」ブシャー

8: 2012/06/18(月) 01:06:45.66 ID:6t/3vtZj0
兄「お、おい姉!?しっかりしろ!」

兄「っていうかお前ら何やってるんだ!」

妹&弟「お縛りごっこー!」

兄「お縛りごっこ!?なんだそれ!どこでそんなの覚えた!」

妹&弟「お姉ちゃんの部屋のパソコンで!」

兄「…………」

姉「…………」

兄「…………」

姉「………………テヘッ☆」

兄「テヘッ☆じゃねぇ!何だお前、俺には童Oだの変Oだの言っておきながらお前だって緊縛プレイに興味深々じゃねぇか!」

姉「な、何よ!私だって年頃なのよ!いいじゃない、ちょっとぐらい!」

兄「何がちょっとだ!姉弟プレイに興奮しやがって!」

兄「そんなんだからお前には彼氏ができないんだよ!」

姉「ど、童Oの兄には言われたくない!」

兄「童Oは関係ねぇだろ!」

9: 2012/06/18(月) 01:09:42.65 ID:6t/3vtZj0
姉「もう!あなた達!勝手に私の部屋に入っちゃダメだって言ったでしょ!?」

兄「そうだ!俺の部屋にも入るなって言っておいたよな!?」

妹「うっ……」

弟「ご、ごめんなさい……」

姉「うっ……いや、そんなモジモジしながら謝らないで。許す。許すから」タジタジ

兄「ああ…….っていうか、弟はいつまで縛られてるんだ。いい加減ほどいてやる」シュル

弟「別にほどかなくても大丈夫だよぉ?」

兄「なっ……なんだ、その陶酔したような目は!」

弟「なんか、フワフワして、気持ち良くなってきたぁ~」

兄「これはもしや……縄酔いってやつか!?くっ、まさか弟にそっちの資質があったとは!!」

妹「ねーねーお姉ちゃん、なわよいってなーに?」

姉「妹ちゃんは知らなくていいことよ」

妹「むー」

11: 2012/06/18(月) 01:12:09.53 ID:6t/3vtZj0
弟「お兄ちゃん、僕なんかもう駄目かもぉー」

兄「ぬほぉー!ちょ、ヤバイってそのセリフは!」

妹「弟ちゃんだけ気持ちよさそうでズルいよ!」

妹「お兄ちゃん!私もなわよいさせて~!」

兄「いいとも!俺に全てを任せるんだ!」バッチコーイ

姉「いい加減にしろっ!」パコーン

兄「ぎゃあ!」

姉「なぁ兄、お前は二度と私を変Oなどと呼ぶなよ?」

兄「うっ、すまん……つい……」

姉「”つい”で弟と妹に手を出そうとするな!」

兄「ああ……俺は許されない過ちを犯すところだった……反省している」

姉「そうよ!反省してよね!」

兄「うん……」

姉「あの子たちに手を出していいのは私だけなんだから!」

兄「…………うん?」

12: 2012/06/18(月) 01:15:14.92 ID:6t/3vtZj0
姉「だから、あの子たちに手を出していいのは私だけ――」

兄「いや、聞こえてるけどそうじゃない。っていうか何を言っているんだお前は」

姉「あの子たちに手……出してもいい?」

兄「何故疑問形?そしてだめだが」

姉「分かってるわよ冗談よ。妹や弟に手を出す訳ないじゃない」

兄「お前の冗談は冗談に聞こえない……っていうか本気だったろお前」

姉「さぁ二人とも!?お姉ちゃんと楽しいことしたいかー!」

妹&弟「したいー!」

兄「うぉい!」

姉「気持ちよくなりたいかー!」

妹&弟「なりたいー!」

兄「ちょっと待て!お前何をするつもりだ!」ガシッ

兄「っていうか手を出す云々は冗談じゃなかったのかよ!」

姉「離して!私はいつだって本気なのよ!」

兄「どっちだよ!言ってることが滅茶苦茶だぞお前!」

13: 2012/06/18(月) 01:17:15.18 ID:6t/3vtZj0
姉「えっ?何で?」

兄「だからっ!手を出すなって言ってんだよ!気持ち良いことってなんだよ!」

姉「なにって……」

姉「温水プールに行こうかなって」

兄「…………」

姉「ほら、最近暑くなってきたし、今日は平日だから空いてるでしょ?今がチャンスかなって」

兄「あ、そう……そうなんだ。はは、俺はてっきり――」

姉「この変O」

兄「ち、ちが、違うんだ!」

妹&弟「ねぇねぇ!プールに行くのー!?」

姉「そうよ!さぁ、準備をしなさい2人共!」

妹&弟「やったー!」キャイキャイ

姉「車とお金はこの変Oが出してくれるわ!今日はお昼も温水プールで食べましょう!」

兄「おい、ちょ、何を勝手に!」

14: 2012/06/18(月) 01:19:41.46 ID:6t/3vtZj0
姉「さぁ!行くわよー!」

妹&弟「おー!」

兄「ああ、無視ですか、そうですか……」

兄「まっ、別にいいけどね……。弟と妹の水着姿を拝めるのならば!」ニヤリ

~プール・更衣室前~

姉「さぁ、ここで一つ重大な問題が発生しました」

兄「どうした?早く着替えちまおうぜ」

姉「……弟ちゃんと妹ちゃんは、男子更衣室と女子更衣室、どっちで着替えたらいいの?」

妹「私はお兄ちゃんと着替えたい!」

弟「僕はお姉ちゃんと着替えたい!」

兄「いや、それはダメだ」

姉「ええ、ダメね」

妹&弟「何が駄目なのー!?」

兄&姉「思わず襲っちゃいそうだから」

妹&弟「……………………」

18: 2012/06/18(月) 01:23:55.29 ID:6t/3vtZj0
兄「まぁ、普通にそれぞれの性別に別れて着替えれば――」

妹&弟「…………?」

兄「いや、やっぱり駄目だな、うん」

姉「でしょー!?ダメだよね」

妹&弟「何が駄目なのー!?」

兄&姉「確実に襲っちゃうから」

妹&弟「……………………」

兄「ってことで、妹と弟はそこの多目的トイレで着替えてきなさい」

姉「はい、2人ともこれに着替えてねー」ガサッ

妹&弟「うっ、うん……」

~10分後~

妹&弟「着替えてきたよー」

兄&姉「おおー!」

兄「ふむ……お揃いの旧式スクール水着に……2人を見分けるために、弟にはパレオか……」

兄「よくやった!いいチョイスだ、姉よ!」グッ

20: 2012/06/18(月) 01:26:20.36 ID:6t/3vtZj0
姉「ふふん、そうでしょう!」

姉「まぁ、弟ちゃんの水着にパレオを付けたのは見分けるためというよりも、もっこり防止のためなんだけどね……」

弟「なんで僕が女の子ようのを着ないといけないのさー!」

兄「いや、お前はそれでいいんだ」

姉「そうよ、弟ちゃんが海パンなんて履いてたら興ざめだわ」

弟「…………」

妹「そんな事より早くおよごーよ!」

兄「ああ、そうだな!」

弟「ねぇ……」

姉「よしっ!行くわよー!」

兄「まずは“海”のプールだ!」

弟「…………」

妹「おおーっ!」

弟「お、おおーっ!」

21: 2012/06/18(月) 01:29:02.88 ID:6t/3vtZj0
~海のプール~

バシャ バシャバシャ

兄「おお、プールなのに温い」

姉「温水プールだからねー」

兄「それにしても、結構波がでかいな……」

姉「うん、なかなか本格的だ」

妹&弟「うわぁ~!流される~!」

兄「はやっ!」

姉「流されるのまで一緒なんて……本当に仲がいいなぁ」

兄「そうじゃねぇだろ!おーい!大丈夫かー!」

妹&弟「わーわーきゃっきゃっ」

兄「……大丈夫……みたいだな……」

姉「いいなぁ……」ジー

姉「よし、私たちも流されてみよう!」

兄「はっ?」

22: 2012/06/18(月) 01:31:44.53 ID:6t/3vtZj0
姉「さぁ、波に、流れに、身を任せるんだ兄よ!」ガシッ

兄「ちょ、まっ、ぶはぁ!」

姉「…………」

兄「…………」

兄&姉「全然流れない」

兄「姉が重いから……」

姉「重くない!常識的に考えて兄の方が重いだろう!」

兄「はっ、50キロ以上は浮かないのさ」

姉「…………」ゲシッゲシッ

兄「ちょ、やめっ、沈む!氏ぬ!」

姉「沈め!二度と浮かんでくるな!」

兄「ぎゃぁぁぁぁあ!」

23: 2012/06/18(月) 01:34:46.98 ID:6t/3vtZj0
~流れるプール~

姉「みんなー!ボート借りてきたよー!」

妹&弟「おおー!」

姉「さぁみんな!このサメさんに乗り込むんだ!」

妹「サメー!」

弟「サメさんー!」

兄「……なるほど、考えたな」

兄「これなら、50キロ以上でも浮くもんな!」

姉「……あ?」

兄「いえ、何でもございません」

妹&弟「よいしょ!」

兄「よいしょっと」

姉「……よいしょ……あれ?」

妹「沈んだ」 弟「沈んだねー」

兄「…………姉よ……お前……」ジトー

24: 2012/06/18(月) 01:37:14.54 ID:6t/3vtZj0
姉「ちっ、ちが、私のせいじゃっ――」

兄「……もういいわかった。それ以上は……何も言うな……」

姉「違うって言ってるでしょー!」

~ウォータースライダー~

兄「うわ……ちょっと高すぎないか?このスライダー……」

姉「うん、なんでも国内最大のスライダーなんだってさ」

兄「マジかよ……こんなのに乗りたいのか?」

妹&弟「乗りたーい!」

兄「マジか……あっ、すいません係員さん。こいつら、これやりたいって言ってるんですけど……」

係員「うーん……お嬢ちゃん達には、このスライダーはちょっと……」

妹&弟「大丈夫です!」

弟「それと僕はおとモガモゴォ」

兄「ははは……」

26: 2012/06/18(月) 01:40:25.12 ID:6t/3vtZj0
姉「まぁ、確かに、ちょっと危ないかもね」

係員「ああ、いや、危なくはないんだけど……」

係員「これ、女性用の水着だと、ポ口リしちゃう可能性があるんだ」

兄「…………ほぅ」

姉「…………へぇ」

係員「だから、女の人には一応注意を促してるんですけど――」

兄「いえ、こいつらなら大丈夫です!」

姉「ええ、それはもう、百戦錬磨のスライダーっ子ですから!スライダーおじさんなんて目じゃないですから!」

妹&弟「すべるー!」

係員「うーん……まぁ、そんなに言うんなら……」

姉「よっしゃ!行くぞ兄!」ズダダダダ

兄「うおぉぉぉっ!燃えろ俺のコスモー!」ズダダダダ

係員「なんか凄い勢いで階段降りていったけど……大丈夫?」

妹「よく分からないけど、あれは病気みたいなものだそうです」

弟「それより早く!早く滑りたい!」ワクワク

27: 2012/06/18(月) 01:43:09.38 ID:6t/3vtZj0
係員「…………?」

妹&弟「ひゃっほー!」

兄&姉「ひゃっほー!」パシャパシゃパシゃパシャパシャ!

~2時間後~

兄「はぁ……流石に疲れた……」

姉「だねー……」

妹「わーわー」

弟「わーわー」

兄「あいつらは元気だなぁ」

姉「これが若さってやつかしらね……」

兄「それにしてもプールに来たのはナイスだったな」

兄「まさかこんなラッキーショットが手に入るとは!」ドボドボ

姉「ふふん、もっと褒めなさい。でもその前に鼻血を拭きなさい」ブシャ

兄「ああ、いつの間にっ!……って、お前も鼻血鼻血!」

姉「あっ、失敬。つい思い出し鼻血が……」フキフキ

28: 2012/06/18(月) 01:46:38.43 ID:6t/3vtZj0
ピンポンパンポーン

兄「んっ?なんだ?」

アナウンス『ただいまより、当温水プール主催、【第1回水着コンテスト】を開催します』

アナウンス『優勝者には、なんと賞金10万円が授与されます』

アナウンス『出場者は受付会場までお越しください』

兄「…………」

姉「…………」

兄&姉「弟―!妹―!ちょっとおいでー!」

妹&弟「なにー!?」

兄&姉「水着コンテストに出場するんだ!」

妹&弟「水着コンテストってなにー!?」

兄「お前たちの水着を、沢山の人たちに見てもらうんだ」

姉「そして、誰が一番可愛いかを決めるのよ!」

妹「うん!いいよー!」

姉「さすが妹ちゃん!ノリがいい!」

29: 2012/06/18(月) 01:49:56.62 ID:6t/3vtZj0
弟「僕はやだ……」

兄「えっ?ど、どうしたんだ弟!妹とハモらないのか!?お前らしくもない!」

弟「だって、僕女の子ようの水着だもん」

兄「そんなの今更だろう!」

姉「そうよ!今までとっても楽しそうにしてたじゃない!」

弟「でも、水着こんてすとは沢山の人に見られるんでしょ?」

弟「そんなのやだよ。女の子の中に男が一人なんて、恥ずかしいもん」

妹「えー、弟ちゃんが出ないんなら私も出ない!」

姉「ちょ、ちょっと!何とかしなさいよ、兄!」

兄「お、俺!?どうすればいいんだよ!」

姉「あんたも水着コンテストに出なさい!」

兄「はぁ!?何言ってんだ!」

姉「ねっ、弟ちゃん!お兄ちゃんも一緒に出るんなら、水着コンテスト、出れるわよね?」

弟「うん……お兄ちゃんも一緒だったら……」

兄「ちょ、ちょっと待て!無茶言うなって!」

30: 2012/06/18(月) 01:53:37.72 ID:6t/3vtZj0
アナウンス『受付が始まりました。これから一時間、出場を受け付けますので、出場者はそれまでに受付会場までお越しください』

姉「ほら!もうグダグダ言ってる時間はないのよ!」

兄「無理だっつってんだろ!大体水着もないのに――」

アナウンス『なお、今回は第一回ということで、特別に水着以外での出場も受け付けております!水着は恥ずかしい……けど、出てみたい!という方も、奮ってご参加下さい!』

兄「………………」

姉「だ、そうよ。良かったわね」

兄「待て!それなら、俺が出る必要ないだろ!な?そうだろ、弟!お前は女子用の水着が嫌なんだよな!?」

弟「ううん、女の子に混ざって、僕一人男なのがイヤ……」

兄「お前、水着は良いのに、そんなことが嫌なのかよ……」

姉「なかなか難しい年頃なのよ。ほら、もう諦めなさい」

兄「でも、服も無いし――」

姉「大丈夫!これから買いに行けば何とかなるわ!」

姉「それにあんたなかなか女顔だし線も細いからいい線イケるかも!」

兄「いけねーって!」

31: 2012/06/18(月) 01:58:03.69 ID:6t/3vtZj0
姉「もう!妹ちゃんと弟ちゃんの晴れ姿、見たくないの!?」

兄「っ!!!」

兄「み…………見たい!」

姉「それならあんたのやることは一つでしょう!恥を掻くのを恐れないで!」

兄「うぉぉお!やってやる!やってやるぜ!」

兄「俺は変Oだ!何も恐れることはない!女装がなんだ!」

姉「よしっ!」

兄「賞金10万と妹と弟の晴れ姿、必ず手にしてやるぜ!」

妹&弟「おおー!よくわかんないけど兄ちゃんかっこいいー!」

姉「さぁ、まずわ洋服を調達するわよ!その次はお化粧!」

兄「お前、妙にイキイキしてるな……」

姉「き、気のせいよ!」

姉「さぁ!行くわよ!皆!」

妹&弟「おおーっ!」

兄「おっぱーい!」

35: 2012/06/18(月) 02:04:18.60 ID:6t/3vtZj0
~50分後~

受付「えー……それでは、ご姉妹様、4名1組のご参加でよろしいですね?」

姉「はい!」

妹&弟「いいでーす!」

兄「……………………」

姉「…………(ほらっ)」ゲシッ

兄「は、はい、大丈夫です!」(裏声)

受付「はい、受付は完了しました。それでは、コンテスト開催まで控え室でお待ちください」

~控え室~

兄「……冷静に考えると……やっぱり氏にたい……」

姉「ふぅ……グループでの参加もOKで良かったわ……」

兄「ってか、お前も出るのか……」

姉「な、なによ!いいじゃない!」

兄「そうだよな、仲間はずれは寂しいもんなー」

姉「くっ、そんな憐憫を含んだ目で私を見るな!」

36: 2012/06/18(月) 02:12:53.88 ID:6t/3vtZj0
姉「それにしても兄、その服似合ってるわね」

姉「体格を隠すためにフリルが沢山着いた服を選んだから、見た目には完璧に女の子だわ」

姉「声もちょっとハスキーな女の子に聞こえなくもない……かな」

兄「何だよそれ」

姉「とにかく、あんまり喋るとボロが出る可能性があるから、あんたは極力喋らないこと!」

姉「後は私と弟ちゃん、妹ちゃんの魅力で、審査員をメロメロにしてやるから!」

兄「へいへい……お前なんだかんだノリノリじゃねーか」

姉「い、いいじゃない!!今日の水着にはちょっと自身あるし!」

兄「ふーん……」ジー

姉「に……似合ってる……でしょ?」

兄「……ああ、余り肉がとてもマニアックでブヘラァ!」

姉「それ以上言うないでお願い。ね?」

兄「はい……すんません……」ガタガタガタ

37: 2012/06/18(月) 02:15:58.48 ID:6t/3vtZj0
係員「コンテスト出場の皆さん、予選を行いますので、番号順にステージにお並びください」

姉「いよいよか……」

妹「緊張するねー」

弟「するねー」

姉「あら、手を繋いじゃって……可愛いわぁ」

兄「ああ……氏にたい……氏にたい……」

姉「ほらっ!いつまでもウジウジしないで兄!行くわよ!」

妹「頑張るぞー!」

弟「おおー!」

兄「…………氏にたい……」

~水着コンテスト・本選~

司会「さぁー!栄えある第一回水着コンテスト!予選を勝ち抜いて来た猛者たちも、いよいよ最終組となりました!何と、このお嬢さん方は、4姉妹でご参加くださいました!」

司会「美人4姉妹……いい響きですねー!」

司会「それでは、どうぞー!」

姉&妹&弟「どうもーっ!」

38: 2012/06/18(月) 02:18:29.38 ID:6t/3vtZj0
兄「……どうもー……」ボソッ

司会「はいっ!それではどうぞステージの中央へ!ずずずいっとお進みくださーい!」

兄(ああ、何で俺、予選を通過してるんだ!)

兄(まぁ……妹と弟がいるんだから、当然っちゃ当然なのか……)

姉(ほら、ここまで来てウジウジしない!見た目だけで審査される予選では、あんたの審査員からの評判はなかなか良かったんだから!)

兄(……あの審査員、絶対目玉腐ってるって……)

姉(さぁ、行くわよ!)

司会「はい、では、まずはこの小さいお嬢さん方から質問していきましょー!」

司会「いやー、とても可愛らしいですね……。それに何より、とてもよく似ていらっしゃる!」

妹「うん、私たち、双子だよ」

司会「ど、どっちがどっちなのかな?私には、見分けがつかないんだけど……」

妹「私が妹だよ」

弟「私も妹だよ」

司会「えーっと……えっ?」

妹&弟「分身の術をやります!」

41: 2012/06/18(月) 02:21:41.97 ID:6t/3vtZj0
司会「えっ?はっ?ちょっ、アピールタイムはまだ――」

妹&弟「とりゃー」グルグル

司会「話を聞いてください!」

観客 ドッ

妹&弟「さぁ、どっちがどっちだか、わかるまい!」

司会「だから最初からわからないって言ってるでしょ!!」

観客 ドッ

姉(おっ、ウケてるウケてる)

姉(あの子達の天然さがうまく笑いをとってるみたいね……)

妹&弟「……ちっ、うるさいメガネだなぁ」ボソッ

司会「あれ?何か聞こえた気がしたけど……あれっ?」

妹&弟「次は“きんばくプレイ”をしまーす!」

司会「えっ!?」

兄(はっ!?あいつら何を……!)

42: 2012/06/18(月) 02:24:24.90 ID:6t/3vtZj0
司会「緊縛プレイって……えっ?それはどういう……」

妹「まず、ロープを取り出します」

弟「取り出します」

司会「はっ?今それどっから出したんですか!?」

兄(あいつら……!)

姉(いつの間にあんなの持ってきたのかしら……)

妹「そして、妹ちゃんの身体を縛ります」

弟「縛られます」

兄「お、おい!なにやってんだやめ――」

妹「そして、私が叩きます」ビシィ

弟「叩かれます」アヒンッ

妹&弟「これが、きんばくプレイです」

一同『…………』シーン

兄「…………」

姉「…………」

43: 2012/06/18(月) 02:27:09.92 ID:6t/3vtZj0
兄(お、終わったかぁ……)

姉「あ、あはは!違うんです!この子たち、私とこいつの真似をしているだけでして……」

兄「はっ?姉!?」

姉「だから、実際に本気でやったりはしていないんですよ?本当ですよ?」

司会「それはつまり……お姉さん方は、日常的に緊縛プレイをしていらっしゃると……?」

姉「…………そ、そうじゃなくて……」

姉(……どうしよう、兄……助けて……!)

兄(助けろったってお前……!)

司会「?どういうことなんですか?」

姉「あ、あのですね……つまり、その……」オロオロ

司会「つまり?」

兄「これは、そう……しょ、職業です!」

観客 ドォォォォォォ

「えっ?マジかよ!そういう姉妹なのかよ!」

「やっぺぇ!興奮してきた!」

44: 2012/06/18(月) 02:30:11.67 ID:6t/3vtZj0
姉(ちょ、ちょっと!何言ってんのよ!)

兄(す、すまんつい……それより、お前も合わせろよ!)

姉(もう!最悪よー!)

司会「えー、職業というと、つまり……”アダルト業界”のお方ですか?」

兄「ち、違います……」

兄「ぼ――わ、私たちは、縄師です」

司会「な、縄師ぃ!?」

姉「そ、そうなんです。先祖代々縄師をやっておりまして……」

司会「……こ、これはとんでもないご姉妹が参加いたしましたね……」

司会「つまり……アダルトビデオの縄師、ということでしょう?」

兄「それは違います」キッパリ

兄「縄師と聞くと、現在では風俗やアダルトビデオなどのイメージが先行しがちですが、江戸時代においてはとても高度な技術を必要とする職業で、武術としての捕縛術を差す言葉でした」

兄「人体を縛るのにはとても高度な技術が要求されます。罪人などを縛る手錠などが完備されていなかった時代、我々縄師の技術が約に立ちました」

司会「はぁ……」ポカーン

兄「つまり!私たちはそのルーツを組む、先祖代々からの縄師だとご理解願いたい!」バーン

45: 2012/06/18(月) 02:33:38.63 ID:6t/3vtZj0
司会「……つまり、あなた方の言う縄師とは、アダルトビデオの縄師ではないんですね?」

兄「もちろんです」

司会「では……あなたの言う縄師とは、主にどういった事をしているんですか?」

兄(姉、ちょっと協力してくれ!)

姉(っ!?アイコンタクト!?……わ、解ったわ!)

司会「ちょっと、お教え願えますかね?」

兄「はい、ではまず――」

兄「縛ります」

姉「し、縛られます」

司会「え、ええ……そこは縛るんですね……」

兄「叩きます」ビシッ

姉「叩かれます」アヒン

司会「…………」

兄&姉「これが、私たちの職業である縄師の仕事です」

司会「いや、それまんまSM業界の縄師じゃねーか!」

46: 2012/06/18(月) 02:36:23.58 ID:6t/3vtZj0
兄&姉「ちっ、うるせークソメガネだなぁ……」ボソッ

司会「あれ!?また何か聞こえたけど!双子と同じようなセリフが聞こえたけど!」

市長「はっはっはっ……実に素晴らしいじゃないか!」

司会「こ、これはこれは!特別審査員の市長!」

市長「美人姉妹の縄師か……うむ!よいではないか!」

市長「何よりも、ハスキー声の彼女が美しい!」

兄「はっ?(うわ、なんだよこいつ……)」

姉(予選であんたに高得点をいれたのは、この市長よ)

兄(マジかよ……気持ちわりー!)ゾゾー

市長「どうだね、君たち……私を、縛ってみてはくれないかね?」

姉(……気持ち悪い……)

妹(キモチワルイー!)

弟(キモイー!)

兄(…………)

兄「分かりました、市長。どうぞこちらへ」

48: 2012/06/18(月) 02:39:05.42 ID:6t/3vtZj0
観客 ドォォォォォ

「いいぞー、市長―!」

「プロの技を見せてくれー!美人姉妹―!」

司会「し、市長!?よろしいのですか!?」

市長「うむ……!くるしゅうない!」スタスタ

市長「さぁ……始めてくれ!」

兄「はい、では、さっそく」シュルシュル

市長「う……は……うぅん……」

兄「はい、縛り終わりました」

司会「こ、これは!流れるような手さばきで、ものの数分で市長を、き、亀甲縛りにしてしまいました……」

市長「こ、これが……!プロの技なのか!」ジィン

兄「では、叩きます」ビシィ

市長「はぶぅん!」

司会「…………えっ?」

50: 2012/06/18(月) 02:42:14.18 ID:6t/3vtZj0
姉「叩きます」ビシィ

市長「ぶほぉ!」

司会「ちょ、ちょっと!」

妹「叩きます」ビシッ 弟「叩きます」 ビシッ

市長「ぶへらっ、ぶへらぅ!」

市長「やめてください!何故叩いているんですか!」

兄「職業ですから」

姉「それに見てください、市長も満更では無さそうな顔ですよ?」

市長「…………」ピクピク

司会「いや市長気絶してませんか!?」

兄「私たちの業界では、これを『アヘ顔』と呼びます。恍惚の果てに訪れる表情です」

姉「市長は今にも天国に逝きそうな程、喜んでいるんですよ?」

司会「いやそれ白目剥いてるんですよ!恍惚どころか氏にそうですよ!」

妹「チョークスリーパー」ギリギリ 弟「わーわー」キャッキャ

司会「何やってんだクソガキどもぉー!」

52: 2012/06/18(月) 02:45:27.36 ID:6t/3vtZj0
司会「市長―!大丈夫ですか!市長―!」

兄「あのー、審査の方は?」

姉「アピールタイムはまだ残ってますか?」

司会「てめぇらちょっと黙ってろ!」

~帰宅~

妹「賞金……貰えなかったねー」

弟「ねー」

兄「残念だ……」

姉「でも、お宝写真は沢山増えたわ!」

兄「そうだな、そうだよな!そのために、俺は女装してまでコンテストに参加したんだし!」

姉「あっ、コンテストの写真は一枚もないけど」

兄「なにぃ!?なぜだ!お前は一体何をやっていたんだ!」

姉「だって、私もコンテストに参加したじゃない。それで、一体誰が写真をとるのよ」

兄「そ、そんな……じゃあ俺はなんのために、あんな恥を……」

53: 2012/06/18(月) 02:47:32.22 ID:6t/3vtZj0
姉「っていうか、気付きなさいよ……」

兄「ぐぅ!」

姉「まぁいいじゃない、似合ってたんだから」

兄「よくねーよ!ちくしょう!お前始めっから解ってて俺に女装をさせたな!?」

姉「さー、何の話かしら……」

姉「あっ、この写真、よく撮れてるわねー」

兄「えっ?どれどれ……って、これ、俺の女装写真じゃねーか!」

姉「実は受付をする前に、一枚だけとっておいたのよ!」

兄「てめぇ……消せ!すぐに消せ!」

姉「消すわけないじゃない」ニヤリ

兄「くっ、てめぇ、何が望みだ!」

姉「……実はあんたの女装見て、ひとつやりたい事ができたのよね……」

兄「…………はっ?」

55: 2012/06/18(月) 02:50:43.24 ID:6t/3vtZj0
~翌日~

妹「これを、こうして……」

弟「ちがうよ、こうだよ」

兄&姉「おい!お前ら!」

妹&弟「!?」

兄&姉「分身の術―!」

兄&姉「ふははは!どうだ!どっちがどっちだかわかるまいー!」グルグル

妹&弟「…………」

兄「ど、どっちがどっちだか、わかるまいー!」

妹&弟「…………」

姉「え、何!?そのリアクション」

妹&弟「……だって、全然似てないし」

姉「うそっ!?私たちも双子なのに!?」

兄「ほら、だから言っただろうが!似てたのはガキの頃だけなんだよ!」

姉「うそー!イケると思ったのにー!」

56: 2012/06/18(月) 02:55:41.43 ID:6t/3vtZj0
妹&弟「そんなことより、邪魔しないでよ!」

姉「あれ、何やってるの?」

兄「新しい遊びか?」

妹「今大事な所なの!」

弟「静かにしててっ!」

姉「は、はい……」シュン

兄「すいません……」シュン

妹「えっと……こう、かな?」

弟「うん!こうだよ!」

妹&弟「亀甲縛りできたー!」

兄&姉「なにやってんだお前らぁ!?」
 
 水着コンテストの一件後、縄師としての実力をメキメキと伸ばし始めた2人

 この双子が縄師としてSM業界に新たな伝説を残すのは
 
 もう少し先のおはなし

                    お わ り

58: 2012/06/18(月) 03:00:19.08 ID:6t/3vtZj0
支援ありがとうございました


ああ、俺も双子に縛られたい!

引用: 妹&弟「分身の術!」姉&兄「な、なにぃ!?」