1: 2008/05/11(日) 01:44:38.88 ID:Ya9PciMY0
雛見沢綿流し祭OFF

1 :本当にあった怖い名無し:2008/06/10(火)
 雛見沢村伝統の綿流し祭をしませんか?
 
 日時は今月の21日午後から22日の朝頃までを予定としています。
 (本当は日曜日にしたいのですが、みなさん忙しいと思いましたので土曜日にしました)


2: 2008/05/11(日) 01:45:09.94 ID:Ya9PciMY0
*―――――*―――――*―――――*―――――*

 放課後、部活を引退し暇を弄ぶ僕らはいつものようにノートパソコンで某巨大掲示板サイトを閲覧していた。 
 

ξ゚⊿゚)ξ 「ブーン、ドクオ このオフに参加するわよ」

(;^ω^)「え!?……」

('A`)「…………」

 場の空気を凍らすその少女の名はツン。
 彼女がオカルト好きというのは僕もドクオも知っていたのだがこの発言は頂けない。
 というのも―――

3: 2008/05/11(日) 01:46:03.72 ID:Ya9PciMY0


『雛見沢村』
 オカルトマニアなら知らない者はいない、怖がりの僕でさえ知っている。
 この村は昭和58年6月に沼から発生した毒ガスによって一晩で住民を全滅にした。
 また、その後雛見沢住民の親戚にあたる人々が次々と怪氏や奇行をする事件がおきる。
 彼らは口をそろえて言った

「あれは自然災害なんかじゃない


 ………オヤシロさまの祟りなんだ!!!」

4: 2008/05/11(日) 01:47:16.10 ID:Ya9PciMY0

 そんな呪われた村に彼女は行こうと言う。
 噂によると去年もオフ会をして事件があったなんて話も聞く。


('A`)「いんじゃね? 暇だし……」

(;^ω^)「ちょwwwまじすかwww」

 親友のドクオがいつになくノリ気でいる。
 それもそうか、ドクオがツンに雛見沢を教えたんだっけ……

5: 2008/05/11(日) 01:48:29.61 ID:Ya9PciMY0
 ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、決まりね。ほら、ブーンも男なら腹括りなさいよ!」

(;^ω^)「仕方ないお……」

 
 どうせ何を言っても行くことになるだろうし、それにこういった休日もたまにはいい。
 今年は受験生、こういった思い出作りも今のうちにしておかないと。
 

 


 ('A`)「…………」






6: 2008/05/11(日) 01:49:31.02 ID:Ya9PciMY0




 ( ^ω^)と ξ゚⊿゚)ξ の鬼隠しのようです

第0話「雛見沢」





9: 2008/05/11(日) 01:52:22.87 ID:Ya9PciMY0

*―――――*―――――*―――――*―――――*


 ( ^Д^)「プギャーwww こんな糞スレ荒らしましょうよ ショボンさんwww」

(´・ω・`)「…………」

 
 下品に笑う男達の中、ショボンと呼ばれた男は神妙にパソコンの画面を見つめる。
 そこに書かれていたのは「雛見沢綿流し祭OFF」の文字。

10: 2008/05/11(日) 01:54:05.23 ID:Ya9PciMY0

 (*゚ー゚)「ねぇ、ショボン君…… 警察も捜査を打ち切ったみたいだし、雛見沢の事は忘れよ?」

(´・ω・`)「……ここを見ろ」

 (*;゚-゚)「え……?」

10 :本当にあった怖い名無し:2008/06/10(火)
 不謹慎 乙

11 :本当にあった怖い名無し:2008/06/10(火)
 お前はひぐらしからなにを学んだ


 内容は罵声の嵐。
 去年あんな事があったのだから仕方ないこと。
 少女は思った。

11: 2008/05/11(日) 01:55:15.92 ID:Ya9PciMY0
(´・ω・`)「ここだ」



51 :本当にあった怖い名無し:2008/06/10(火)
 今回は噂の富豪S家へ行ってみたいと思います。
 また、去年に悲惨な事件があったのは承知ですが、
 オヤシロ様のお怒りを鎮めるためにも綿流しを行うべきだと思います




12: 2008/05/11(日) 01:58:48.32 ID:Ya9PciMY0

 (*;゚-゚)「富豪S家って、まさか……」

(´・ω・`)「警察はビビッて雛見沢関連の事件には首を突っ込まない。
       だが、こいつらに何か見つけられたら面倒だろ?」

 ( ^Д^)「ショボンさん、まさか……」

(´・ω・`)「プギャー、お前は来なくていい。前みたいに面倒になる。
       しぃ、ジョルジュに連絡しろ。あの暗いのも呼んでおこう」

 (*゚-゚)「う、うん…… でも……」

(´・ω・`)「何か面倒なもの見つけられたら、その時は……」





     「“鬼隠し”にすればいい」
  




13: 2008/05/11(日) 02:01:05.55 ID:Ya9PciMY0
*―――――*―――――*―――――*―――――*

 

( ´_ゝ`)「弟者よ」

(´<_ ` )「むぅ…… どうした兄者」

( ´_ゝ`)「俺は風邪をこじらせてしまった すまん」

(´<_ ` )「………」

( ´_ゝ`)「……ダメ?」

(´<_ ` )「うん」




  大丈夫、――




14: 2008/05/11(日) 02:02:52.99 ID:Ya9PciMY0
*―――――*―――――*―――――*―――――*


 少女もまたそのスレを開く。
 しかし、少女の場合は

 川 ゚ -゚)「……ふむ。 なかなか集まっている」


 少女の口元が緩む。

 川 ゚ ー゚)「さて、集合場所も書かなくては」


 


                 もうすぐ終わる 





15: 2008/05/11(日) 02:04:26.44 ID:Ya9PciMY0
*―――――*―――――*―――――*―――――*


 「ふええん!!圭一さんがいじめますのー!!」



 「かわいそかわいそなのです」



 「沙都子ちゃんかぁいいようお持ち帰り~~~~~!!」



 「ししし!! 圭ちゃーん 罰ゲームだよぅ」

16: 2008/05/11(日) 02:06:30.06 ID:Ya9PciMY0
 ―――夢を見る。
 私は雛見沢の住人で、仲間との幸せな日々をおくる。
 だが、決まって最後には悲しい氏を遂げるのだ。
 それは夢の世界とはいい難く、私の心を蝕んでいく。

17: 2008/05/11(日) 02:08:29.13 ID:Ya9PciMY0
 ( ゚д゚)「ははは、若い頃は勉強ばかりでね。
      あまり青春というものを味わったことがないのだよ」

 ('、`*川「でも、あなた…… 毎晩うなされているのよ?
      やっぱり、病院に行った方が」

 ( ゚д゚)「ああ、そうする。
      だが、心の整理をしておきたいんだ」

 ('、`*川「………」

 (゚д゚)「大丈夫、すぐ戻るさ」

 




                全部終わる







18: 2008/05/11(日) 02:11:12.40 ID:Ya9PciMY0
*―――――*―――――*―――――*―――――*
 

( ゚∀゚)「へへ、お前のおっOいをおっOいおっOいにしてやろーかあ!!」

从;゚∀从「いや、意味わかんねーし! つか、恥ずかしいんだけど」


  ティウンティウンティウン ティウンティウンティウン ♪


从 ゚∀从「おい、携帯鳴ってんぞ?」

( ゚∀゚)「ああん? 誰だよ、こんな大事な時に……」




     「げっ!?」




20: 2008/05/11(日) 02:12:21.89 ID:Ya9PciMY0






           ―――――そう、ひぐらしのなく頃に








21: 2008/05/11(日) 02:13:46.77 ID:Ya9PciMY0
 TIPS

 Ⅰ【メール】

 件名:おっす 

 お前もあのオフに参加しろ。
 俺ら3人も行く。
 ばれないとは思うが、何か見つけたりしたら面倒だしな。
 俺らは俺らでオカルト仲間ってことにするがお前とは初対面ということにする。
 去年のオフに参加したことも内緒な。
 
 まぁ、ドクオならしゃべんなくても違和感ないだろうしな。
 うそ、冗談だ(笑


23: 2008/05/11(日) 02:15:09.65 ID:Ya9PciMY0
 Ⅱ【雛見沢大災害】

 氏者1200余名、行方不明者20余名を出し、周辺自治体から約60万人が避難することとなった未曾有の大災害。
 政府の公式発表では、発生は昭和58年6月21日から22日にかけての深夜。

 雛見沢地区水源地の一つ・鬼ヶ淵沼直下のマグマ溜りと温泉より、猛毒の火山性ガス(硫化水素 二酸化炭素)が噴出。
 ガス流となって数時間をかけて村内全域を覆いつくしたという

25: 2008/05/11(日) 02:16:45.72 ID:Ya9PciMY0
第1話「参加者」

ξ゚⊿゚)ξ「着いたー!! ……って、ブーン? 何、げっそりしてんのよ!?」

 (;ω )「こんなに乗り物乗ったのはじめてだお…… うぇ……」


 ……耐えた。
 自分に何度も言い聞かせる。
 これも愛のなせる業……
 しかし、乗り物は幽霊の次に苦手だ。
 雛見沢に行きたくない理由の1つである。


26: 2008/05/11(日) 02:19:54.24 ID:Ya9PciMY0
(;'A`)「集合場所はどこなんだ? 雛見沢に行くには車がほしいだろ」

ξ゚⊿゚)ξ「……う~んと、確か何とかっていうファミレスのはずよ」


 瞬間、やる気のなかったドクオの表情が一変する。
 それは何かに驚き言葉も出ないような、そんな表情。

27: 2008/05/11(日) 02:20:43.74 ID:Ya9PciMY0
( A )「え………」

(;^ω^)「ドクオ? 大丈夫かお??」


 緊張が走る。
 ここは興宮という街、雛見沢はもうすぐそばにある。
 ドクオはなにか知っているのだろうか。

29: 2008/05/11(日) 02:22:52.05 ID:Ya9PciMY0
 

(*'∀`)「エンジェルモートか!?」


 へ?
 久々にどっくんスマイルが炸裂する。
 ドクオがここまで満面の笑みを浮かべるということは、何かよからぬ店に違いない。


( ^ω^)「ドクオ、その店をkwsk!」

 (*'∀`)「うへへ…… その店はな~」

30: 2008/05/11(日) 02:24:18.90 ID:Ya9PciMY0
 その瞬間―――
 ごんっ、と鈍い音が頭の中で響く。
 なに、いつもの事… いつもの…

 
( ;ω;)「おっおっお… これがなかったら、ツンはいいお嫁さんになれるのに……」

(; A )「おい、口に出てるぞ……」


 二度目の激痛が襲う。これさえなかったら、本当にいいお嫁さんになれるのに……

31: 2008/05/11(日) 02:26:51.37 ID:Ya9PciMY0
ξ#゚⊿゚)ξ「バカやってないで、ほら着いたよ。確かここね。」

 看板には『ファミレス VIP』と書かれていた。
 それなりに大きく、カウンター近くにはドリンクバーが設置されている。
 
 それにしても、エンジェルモートが気になる。
 ドクオが気持ち悪い笑顔を浮かべ、ツンが顔を真っ赤にして怒りだす。……あとでドクオに聞こう。

32: 2008/05/11(日) 02:29:07.89 ID:Ya9PciMY0
 「何名様でしょうか?」

ξ゚⊿゚)ξ「あの、待ち合わせをしているのですが……」

 「はい、分かりました。あちらの席へどうぞ」


 店員に後ろの方の席へ案内されると男女合わせて5人ほどのグループがこっちを見ていた。
 そのうちチャラチャラした男が声をかけてくる。


33: 2008/05/11(日) 02:30:29.83 ID:Ya9PciMY0
 ( ゚∀゚)「おー! お前らも雛見沢オフで来たやつか?
      俺の名はジョルジュよろしくな」

ξ゚⊿゚)ξ「ツンです。今日はよろしくお願いします」


 ツンに続いて僕とドクオが挨拶をする。
 ……どうやら野朗の自己紹介なんて興味がないらしい。


34: 2008/05/11(日) 02:32:54.82 ID:Ya9PciMY0
川 ゚ -゚)「よく、来てくれた。
     私はこのオフの主催のクーだ。よろしく」


 オカルトマニアには意外と可愛い子が多いらしい。
 こんなオフだからどんなやつが主催者だと思ったらこんな美人だとは!

 その時、カラン。と店内が響く。男2人、それも双子がこっちへ向かってきた。

35: 2008/05/11(日) 02:35:24.88 ID:Ya9PciMY0
(´<_ ` )「遅れてすみません。雛見沢オフの集まりですよね」

( ´_ゝ`)「まったく、みんなに迷惑をかけてんだぞ」

(´<_ `#)「兄者が行きたくないって駄々をこねたんだろ!!」

(*´_ゝ`)「な…… こ、怖いなんて思ってないんだからね!!」

(´<_ `#)「OK、今日は一人肝試しだな」


 突然現われ漫才をしている兄弟は兄が兄者で弟が弟者と名乗る。
 服の趣味が全然違う事を除けば顔は瓜二つである。


36: 2008/05/11(日) 02:38:53.40 ID:Ya9PciMY0
川 ゚ -゚)「よし、今度こそ全員集まったな。
     しぃさん、ジュースをみんなに配ろう。」

 (*゚ー゚) 「あ、はい。みなさん、何をお飲みしますか?」


 返事をしたのはこれまた可愛らしい少女。
 そういえば、ある一人を除いてほとんどが高校生や二十代前半の若者のようだ。

37: 2008/05/11(日) 02:42:13.29 ID:Ya9PciMY0
( ゚д゚)「では私は、アイスコーヒーを頼みましょう」


 この場で唯一浮いている存在。歳は40あたりだろうか。

( ゚д゚)「紹介を遅れました。私は 前原圭一といいます。
     オカルトとかには興味がないんですがね、雛見沢に少し興味がありまして…」


 あまり誰も聞いていないように思えるが彼はしゃべっていた。
 きっと娘や息子に相手にされなくて寂しいのだろう。


38: 2008/05/11(日) 02:44:00.39 ID:Ya9PciMY0
 (*゚ー゚)「あ、あの…… ショボン君は何にするのかな?」

(´・ω・`)「ん? ああ、僕もアイスコーヒーでいいよ」


 じゃあ俺も、という言葉が続き結局全員がアイスコーヒーを注文した。

 しぃさんは先に来ていた人達にアイスコーヒーを配り、クーさんは後から来た僕達に
 アイスコーヒーと砂糖2袋(棒のやつ)を配る。

39: 2008/05/11(日) 02:47:10.14 ID:Ya9PciMY0
( ´_ゝ`)「……弟者は相変わらずの甘党だな きめぇww」
  
(´<_ ` )「いや これくらい入れなきゃコーヒーは飲めないだろ」

 
 そういって、弟者さんは砂糖を3袋入れ、かき混ぜる。
 僕も3袋なきゃ飲めない、クーさんに頼もう。  

( ^ω^)「おっおっお… 僕ももう1つほしいお」

ξ゚⊿゚)ξ「自分で取りに行きなさいよね! ピザ」


40: 2008/05/11(日) 02:48:30.81 ID:Ya9PciMY0
 最近のツンは冷たい。昔はもっと素直でいい子だったのに…
 そう、心の中で泣いているとドクオが砂糖を差し出してきた。


('A`)「ん? じゃあ、俺のやるよ」

( ^ω^)「おっ ありがとうだお」

('A`)「男なら黙ってブラックだろ」


 そんな事ない!と、言おうと思ったが辺りを見渡す。
 うん、みんな砂糖を入れ…

41: 2008/05/11(日) 02:50:50.21 ID:Ya9PciMY0
 案外みんな砂糖を使っていなかった。
 ドクオにショボンさん、前原さん …意外にも兄者さん。
 そして、

ξ゚⊿゚)ξ「な、なによ?」

( ^ω^)「ツンって、昔からスイーツとか嫌いだったおね」

ξ゚⊿゚)ξ「うん、甘ったるいのは好きじゃないわ」


 だからって、コーヒーに砂糖入れないのはおかしいんじゃね?
 あれ、僕だけの常識ですか。そうですか。
 

43: 2008/05/11(日) 02:52:16.21 ID:Ya9PciMY0
 このファミレスでは、交流を深めることを目的に自己紹介などをした。
 呪われた村に行くのによそよそしいのもあれだしね。


 ( ゚∀゚)「いや~、こんなにもお美しい方々が参加するなんて!
      俺、感激で涙が出そうです」

 (*゚ー゚) 「アハハ! 相変わらずだね、ジョルジュ君は」

(´・ω・`)「しぃに手出したら、 ぶち頃すぞ」

 (;゚∀゚)「ははは…… ショボンさんの女に手出せるわけないじゃないっすか」

 (*゚ー゚)「もう~、いじめちゃだめだよ。
     大丈夫だよ、ショボン君はそんな事しないよー」



(´<_ ` )「あの荒れたスレの中でここまで人を集めるなんて流石ですねクーさん。
       兄者にもスルーの能力を覚えさせたいもんです」

 川 ゚ -゚)「いや、なかなか大変であったぞ。
      これだけ集まったのは雛見沢人気のおかげだ」

 ……なんとなく入りずらい雰囲気。
 合コンとかした事ないが…… こんな感じになるのかも。

44: 2008/05/11(日) 02:54:30.33 ID:Ya9PciMY0
 このオフ会の参加人数は10人。

( ^ω^)ブーン:ツンの付き添い
ξ゚⊿゚)ξ  ツン:同級生
('A`) ドクオ:同級生
( ´_ゝ`) 兄者:様子を見る限りどうやら弟者さんの付き添い
(´<_ ` ) 弟者:兄者さんと双子のはずなのにふいんき(←何故か変換できない)イケメン
 川 ゚ -゚) クー:主催者。大人びているが、同い年くらいか
( ゚∀゚) ジョルジュ:チャラチャラしてて苦手
(´・ω・`) ショボン:名前の通りしょぼんとしているがどこか怖い… しぃさんとは恋人同士?
 (*゚ー゚) しぃ:背が小さく年下の少女のようだが大学生らしい
( ゚д゚) 前原圭一:中年くらいの男性。浮いている



 疑問に思っていたのだが、前原さん以外はみんな名前だけしか名乗らない。
 
 まぁ、内藤ホライゾンという本名が気に入らなかったので僕が「ブーン」と名乗るのにはちょうどよかった。


45: 2008/05/11(日) 02:56:28.58 ID:Ya9PciMY0
 1時間くらいたった後、ジョルジュさんと前原さんの車で雛見沢へと向かった。
 時刻は夕方4時。

( ゚д゚)「しかし、驚きましたよ。私が学生の時に雛見沢大災害が起こったというのに
     参加者全員が私の娘くらいだとは」


 車に乗っていたのは僕、ドクオ、ツン、そしてクーさん。

ξ゚⊿゚)ξ「あ、お子さんがいたんですか」

( ゚д゚)「はい、今年で高校2年生になります」

川 ゚ -゚)「ほう、私と同い年ではないか」

( ^ω^)「え!?」


 つい大声を出してしまった。
 そりゃあ、びっくりするさ。なんたって、僕らよりも1個下なんだから……

46: 2008/05/11(日) 02:58:23.07 ID:Ya9PciMY0
( ^ω^)「ごめんなさいお。あまりに美人だったので年上だと思ってましたお。
       ツンとは大違……」


 口に出して後悔する。本日三度目のクリーンヒット。


川 ゚ -゚)「ふっ。仲がいいな」

('A`)「ええ、いつもの夫婦漫才ですy


 ドクオにも3度目の鉄拳が飛び交う…
 頭を叩かれると脳細胞が氏ぬらしい。
 きっと、僕とドクオはツンのおかげでツルツルな脳みそになってるに違いない。

47: 2008/05/11(日) 03:01:00.29 ID:Ya9PciMY0
( ゚д゚)「ははは。愉快な人達だ」


 前原さんとクーさんが笑う。
 自慢じゃないけど、僕達は本当に仲がいいのだと思う。
 僕は、携帯のストラップを見て微笑んだ。
 小さい頃、ツンが作ってくれた宝物。
 熊のぬいぐるみというところがなんとも可愛らしい。


ξ〃⊿ )ξ「な、なにニヤニヤしてんのよ!」

 照れ隠しにまた殴る。
 あの頃のツンはどこに行ったのだろう。


49: 2008/05/11(日) 03:03:25.41 ID:Ya9PciMY0
( ゚д゚)「はい、着きましたよ。ここが雛見沢村の古手神社です」

 
 漫才?をやっている間に雛見沢村に着いていた。
 曇りがちな空にどこか不安を覚えるが、自然に囲まれた田舎の村を赤く染める夕焼けと
 ひぐらしの鳴き声がどこか懐かしさを感じさせる雰囲気を漂わせていた。


 ジョルジュさんの車は先に到着していたが、全員どこかを見て立ち尽くしていた。
 何事かと、僕達は外へ飛び出す。

50: 2008/05/11(日) 03:06:12.17 ID:Ya9PciMY0
(´・ω・`)「クックック……こいつは面白い」

 
 今まで興味なさげにしていたショボンさんが微笑む。

(;'A`)「うあ……」

 ドクオがまず異変に気づき、それから僕達も発見する。
 それは、カラスの群れだった。
 1匹や2匹どころではない。
 雛見沢中のカラスの群れが集まり僕達を見下ろし睨んでいる。
 ……まるで、余所者を拒むかのように。

52: 2008/05/11(日) 03:08:38.85 ID:Ya9PciMY0

 かなかなかな……



 そして、今までどこか寂しげに鳴いていたひぐらしも僕らを嘲笑うかのように騒がしくなる。



 
 その様子に全員が固まっていたが、やがてクーさんが沈黙を破る。

川 ゚ -゚)「ふむ、どうやら歓迎してくれてはいないようだが……」
 

53: 2008/05/11(日) 03:09:59.03 ID:Ya9PciMY0
 





     「さて、祭りをはじめようか」






54: 2008/05/11(日) 03:11:45.53 ID:Ya9PciMY0

 僕は、クーさんの一言になぜか不安を感じずにはいられなかった…



 それが、惨劇の始まりとは知らず―――





55: 2008/05/11(日) 03:15:29.92 ID:Ya9PciMY0
 TIPS

 Ⅲ【ひぐらし】


 かなかなかな……


 ひぐらしが鳴いている。



 日本ではその鳴き声からカナカナ、カナカナ蝉などとも呼ばれる。


 朝夕に響く声は涼感や物悲しさを感じさせ、日本では古来より美しい声で鳴くセミとして
 文学などの題材にも使われてきた。

 テレビ番組などでも「夏の夕暮れ」を表す効果音としてこの鳴き声がよく用いられる。

 しかし間近で聞く声はかなり大きく、遠くで聴く「物悲しい」印象とは異なるともいう。


57: 2008/05/11(日) 03:17:19.40 ID:Ya9PciMY0
 Ⅳ【雛見沢村】

 ××県鹿骨市のはずれ、県境(隣県が岐阜県)にある人口2,000人に満たない小さな村だった。

 明治以前は鬼ヶ淵(おにがふち)村と呼ばれた。

 雛見沢「村」と呼んでいるが自治体ではなく鹿骨市内の集落にすぎない。

 豊かな自然と澄んだ空気に恵まれる。この作品の主要な舞台。

 村の半数程度の児童が通う学校、「雛見沢分校」を有する。


 他の主な施設には診療所、古手神社などがある。


59: 2008/05/11(日) 03:24:07.20 ID:Ya9PciMY0
皆さん支援ありがとうございます
続けて第2話に入りますがひぐらしの内容がまんま入ってくるところがあるので
気分を害したらすみません

それとTIPSはおまけ程度として読んでください


( ^ω^)と ξ゚⊿゚)ξ の鬼隠しのようです【第2話】


引用: ( ^ω^)と ξ゚⊿゚)ξ の鬼隠しのようです