341: 2014/11/20(木) 23:08:04.95 ID:1oL7LJiRO



前回:提督「妖怪猫吊るし」

 基本的にこの世界は『妖精の技術』に依存している


妖精の技術なくしては、艦娘も造ることもできない。武装も、何もかもその技術に依存していると言っても過言ではない。


仮に『妖精』が『蟻』や『蜂』のように個体ごとに役割を持っていたとしよう。


そして、妖精を統べる『女王』がいたとしよう。


人類が、世界そのものが妖精の技術に依存している状況において、その女王が……


『人類を滅ぼせ』と命令したらどうなるだろうか。


人類の一番の味方にて、戦力の要である彼らが一斉に牙をむいたならば…


艦隊これくしょん -艦これ-
342: 2014/11/20(木) 23:15:14.83 ID:1oL7LJiRO

高雄(意味が分からない)

高雄(なんで私が打った魚雷が、私の方に戻ってくるの?)

高雄(なんで私の砲台は妖精さんに解体されているの?)

高雄(なんで妖精さんが私の体を分解しているの?)

高雄(あれ、なんで私は船なのに?人の形をしてるの?)

高雄(私は船だから、手も足も無い)

高雄(うん、だから別に今の状態は変じゃない)

高雄(船に性別なんて無いから胸がないのも変じゃない)

高雄(船だから整備のために一旦バラバラになるのも変じゃない)


343: 2014/11/20(木) 23:16:04.31 ID:1oL7LJiRO


高雄(私の体は資材でできているから、加工すれば形は変わる)

高雄(普通の事、なんか落ち着いたら少し眠くなってきた)

高雄(少し寝よう。なんか温かくて、気持ちがいい)

高雄(もう沈むことに怯えなくていいんだ。今ならゆっくり眠れる気がする)



「お疲れ様。頑張ったわね、ゆっくりお休みなさい」ナデナデ



高雄(ただいま、オカアサン)


344: 2014/11/20(木) 23:26:59.55 ID:1oL7LJiRO


大鳳(に、逃げなきゃ)ハァハァ

大鳳(どこでもいい。ここ以外のどこかに逃げないと)

大鳳(だ、大丈夫。武装も、砲台も全部なくなったけど、もう妖精さんは傍にいないはず)

大鳳(私は一体何と戦ったんだろう?)

大鳳(妖精さん?あの大きさで?)

大鳳(少なくとも妖精さんは皆、従っていた。まるで当たり前の事のように)

大鳳(私たちの武装は私たちに牙を剥き、何一つ抵抗することはできなかった)

大鳳(まるで幽霊みたいに一瞬揺らめいたと思ったら、何もかもが終わっていた)


345: 2014/11/20(木) 23:29:49.71 ID:1oL7LJiRO


大鳳(アレは艦娘では絶対に勝てない)

大鳳(妖精さんを従える能力を持つ相手になんて勝てるはずがない)

「どこに行かれるのですか?」

大鳳「…!?」

大鳳(か、体が透けてる!?ゆ、幽霊!?)

「元々私たちは船ですよ。形に囚われる必要などありません」

大鳳(あー、これはもう駄目だ)

大鳳(自由に飛べる相手、抵抗手段はない)

大鳳(もう笑うことしかできない)


346: 2014/11/20(木) 23:38:49.26 ID:1oL7LJiRO


大鳳(なんか子守唄が聞こえる)

大鳳(眠くなってきた)

「神通さん程上手くはありはませんが、私も子守唄程度なら」

大鳳(戦争は終わらない、争いもなくならない)

大鳳(提督も、他の人も艦娘を道具か、兵器か、最悪性欲の捌け口としか見ない)

大鳳(少し疲れた)

大鳳(次生まれてくる時は、もう少し優しい世界だといいなぁ)

「大丈夫ですよ。もう戦わなくていいんですよ」

大鳳(本当に?)

「ええ、普通の女の子として、普通に生きて、恋をして、子供育んで」

大鳳(艦娘に子供を産むことはできない)


347: 2014/11/20(木) 23:50:36.16 ID:1oL7LJiRO


「いいえ、きっと大丈夫」

大鳳(なんで?)

「私が愛を持って、あなたを生みましょう。母としてあなたを育てましょう」

大鳳(それは本当に私?それとも別の誰か?)

「それはヒミツです」

大鳳(…眠い)

「ゆっくりお休みなさい。次に生まれた時は優しいお母さんとお父さんが待ってますよ」

大鳳(なら、今よりはいいかな?)

「私と一緒に愛のある家庭を作りましょう。あなたは誰からも愛される末っ子で」

大鳳(優しい家族だといいな)



348: 2014/11/20(木) 23:53:25.33 ID:1oL7LJiRO

「ええ、きっと、あなたも私と提督の家族の一人になれますよ」


大鳳(妖精さんが私の体を分解していく)

大鳳(でも、全然痛くない)

大鳳(微温湯に浸かっているみたいな感覚)

大鳳(指の一本、一本、爪の一つ一つを丁寧に剥がされていく)

大鳳(そのままドロドロのスープみたいに溶けていく)

大鳳(還っていくような感覚)

大鳳(……)



トプン




349: 2014/11/20(木) 23:57:51.41 ID:1oL7LJiRO


北上「…相変わらず。えげつない」

大井「距離が離れているからいいですけど、近くだったらと思うとぞっとしますね」

北上「結局なんなんだろうね?あの力は」

大井「大鳳さん最後に溶けちゃいましたね」

北上「私も将来的には欲しいんだけどな、子供」

大井「あら、北上さんは希望していたんですか?」

北上「一応ね。元艦娘とはいえ、記憶もないし、自分の子供なら大事にできると思うし」

大井「あらあら、駆逐艦は苦手だと思っていたので」

北上「ま、私も思うことがあってさ。あと私と提督の子供が駆逐艦って決めつけないでよ」

大井「…」クスッ



350: 2014/11/21(金) 00:11:34.92 ID:hcYMLhJdO


「あら、お二人ともいらっしゃったんですか?」

北上「ん、応援に来たよ。形だけだけど」

大井「全く仕事がありませんでしたね」

北上「前から聞きたかったんだけど」

「なんでしょうか?」

北上「本当に分けてくれるの?私たちはさ、提督の子供を産めるようにしてくれるって言うから大人しくしてるんだけど、どーも、ちょっとその辺りが気になるんだよね」

大井「…北上さん」


351: 2014/11/21(金) 00:19:26.14 ID:hcYMLhJdO


「私が嘘を付いていると?」

北上「ううん。別に。提督に誓うって言ってたし、妖精さんに命令できるのも本当だって分かるし、艦娘の魂を取り込むことができるのも本当だって知ってる」

「なら、何をそんなに心配されているのですか?」

北上「だから、まあ、子供ができる体にできるってのも本当だと思う」

大井「何回も取り込んでるの見てますし」

「提督に誓って、妖精さんの協力があればそれは可能です」

北上「うん。で、私が提督と性行為することを邪魔しない?それだけが心配で」

「……それをお決めになるのは提督ですから」

北上「そうだよねぇ。うん。鳳翔さん、こめんなさい」ペコリ

鳳翔「誰でも不安になることはありますから」



352: 2014/11/21(金) 00:22:05.49 ID:hcYMLhJdO


北上「いやー、だって前回は大井っちに邪魔されちゃったからね」

大井「……あら、覚えていたんですか?」

北上「何言ってるのさ、忘れる訳ないじゃん」

大井「そうですか」

北上「沈んでよ、大井っち」

大井「解体されてくださいな、北上さん」

鳳翔「私は席を外しましょうか?」

北上「あ、昔の話だから別に」ニコッ

大井「ええ、すいませんでした」クスッ

鳳翔「それでは、もう少し頑張りましょうか」ニコニコ

北上「約束忘れないでね」

大井「私もですよ」

鳳翔「ええ、もちろん」

鳳翔(でも、最後にお決めになるのは提督ですから)

鳳翔(信じてますよ、最後は私のところに還ってきてくれるって)



353: 2014/11/21(金) 00:24:41.53 ID:hcYMLhJdO

本日は以上になります

ようやく全員出揃いました

提督が生存しているのは雪風の幸運と鳳翔と他の艦娘の約束が原因です


次回:天龍「幽体離脱出来るようになった」



354: 2014/11/21(金) 00:27:14.78 ID:qE4f/m6a0


やはり母は強かった(白目)

引用: 【艦これ】 北上「沈んでよ、大井っち」 大井「解体されてくださいな、北上さん」