1: 2009/08/30(日) 04:33:02.69 ID:rtUL1bc10
『○○選挙区では△△氏が当確ー』
平沢邸では、唯たち二人が投票の結果を眺めているところであった。
唯「…」モグモグ
憂「お姉ちゃん、お茶のおかわりいる?」
唯「うん。」
平沢邸では、唯たち二人が投票の結果を眺めているところであった。
唯「…」モグモグ
憂「お姉ちゃん、お茶のおかわりいる?」
唯「うん。」
2: 2009/08/30(日) 04:38:00.52 ID:rtUL1bc10
唯「…」モグモグ
かつての与党の凋落と新与党の飛躍とが対照的に報道される。
憂「政権かわっちゃうんだね~、でも…」
唯「ん~?」
憂「結局は何も変わらないかなって。」
唯「んー?そう、」
唯「そう、かもね。」
かつての与党の凋落と新与党の飛躍とが対照的に報道される。
憂「政権かわっちゃうんだね~、でも…」
唯「ん~?」
憂「結局は何も変わらないかなって。」
唯「んー?そう、」
唯「そう、かもね。」
3: 2009/08/30(日) 04:45:53.11 ID:rtUL1bc10
唯「…」ズズ…
そういうと唯は湯呑に残っていた茶を吸いあげる。
憂「あ、ごめんね、今淹れるから…!」
唯「さんきゅー。」
唯「…」
そういうと唯は湯呑に残っていた茶を吸いあげる。
憂「あ、ごめんね、今淹れるから…!」
唯「さんきゅー。」
唯「…」
4: 2009/08/30(日) 04:50:47.25 ID:rtUL1bc10
テレビ『ここまでの結果、○○党が第一党となるのはほぼ…』
唯「…」
唯が思うとおりで、皆が九官鳥のごとく囁くとおり。
唯『何も『変わる』ことはない…、から…』
唯『変わる、変える、ばっかだなぁ…』
唯『馬鹿みたい。』
憂「おねーちゃん、淹れるよー!」
唯「あっ、ありがとぉ!」
唯「…」
唯が思うとおりで、皆が九官鳥のごとく囁くとおり。
唯『何も『変わる』ことはない…、から…』
唯『変わる、変える、ばっかだなぁ…』
唯『馬鹿みたい。』
憂「おねーちゃん、淹れるよー!」
唯「あっ、ありがとぉ!」
5: 2009/08/30(日) 04:54:22.29 ID:rtUL1bc10
唯「…」ずず…
憂「政権交代だねえ」
唯「うん。」ずず…
唯はまったく興味が湧かなかった。
前政権にも、先政権にも。
憂「政権交代だねえ」
唯「うん。」ずず…
唯はまったく興味が湧かなかった。
前政権にも、先政権にも。
7: 2009/08/30(日) 05:03:19.20 ID:rtUL1bc10
翌日-
律「これうめーなぁ!」モグモグ…
紬「たまには和風もいいでしょ?」
律「イエス!!」
澪「はぁ…」
唯「…」モグモグ…
律「これうめーなぁ!」モグモグ…
紬「たまには和風もいいでしょ?」
律「イエス!!」
澪「はぁ…」
唯「…」モグモグ…
8: 2009/08/30(日) 05:07:07.04 ID:rtUL1bc10
唯「…」モグモグ…
律「ん?」
律「唯、どうしたんだ?黙ったまんまだぜ?」
紬「唯ちゃん?」
唯「…」モグモグ…
梓「先輩?」
律「ん?」
律「唯、どうしたんだ?黙ったまんまだぜ?」
紬「唯ちゃん?」
唯「…」モグモグ…
梓「先輩?」
9: 2009/08/30(日) 05:10:06.74 ID:rtUL1bc10
唯「…」モグモグ…
律「おい?」
唯は何も答えず、ガラス越しに晴天を見やったまま。
唯「…」モグモグ…
律「だめだこりゃ…」
律「おい?」
唯は何も答えず、ガラス越しに晴天を見やったまま。
唯「…」モグモグ…
律「だめだこりゃ…」
11: 2009/08/30(日) 05:21:17.07 ID:rtUL1bc10
澪「唯、何かあったのか?」
澪は短折に問う。
唯「…」モグモグ…
澪「…」
唯「…」モグモグ…
澪「…」
澪は短折に問う。
唯「…」モグモグ…
澪「…」
唯「…」モグモグ…
澪「…」
12: 2009/08/30(日) 05:23:07.56 ID:rtUL1bc10
澪「ゆいっ!!」
唯「歴史。」
澪「はぁ…?」
唯「ちょっと、歴史の問題をね。」モグモグ…
澪「…」
唯「歴史。」
澪「はぁ…?」
唯「ちょっと、歴史の問題をね。」モグモグ…
澪「…」
14: 2009/08/30(日) 05:26:25.18 ID:rtUL1bc10
-30分後-
ガラッ…
和「ちょっといいかしら?」
律「…」
澪「…」
唯「…」モグモグ…
和「…どうかしたの?」
ガラッ…
和「ちょっといいかしら?」
律「…」
澪「…」
唯「…」モグモグ…
和「…どうかしたの?」
15: 2009/08/30(日) 05:30:19.09 ID:rtUL1bc10
澪「あ、ああ、なんか唯がな…」
和「ふむふむ…」
おおよその流れを聞く和。
和「駄目よ、それじゃ唯は黙ったままだわ。」
和「うまく排水させてあげないと。」
律「は、はいすい?」
和「唯は一頃考え出すと中々止まらないのよ。
まあ、見ていて。」
和「ふむふむ…」
おおよその流れを聞く和。
和「駄目よ、それじゃ唯は黙ったままだわ。」
和「うまく排水させてあげないと。」
律「は、はいすい?」
和「唯は一頃考え出すと中々止まらないのよ。
まあ、見ていて。」
17: 2009/08/30(日) 05:35:49.04 ID:rtUL1bc10
和「ふぅ…」
和「唯、歴史っていうのは?」
唯「…」モグモグ…
和「何の歴史?」
紬「和ちゃん、それについては私たちも問いただしたのよ?」
和「まあまあ、もう少し待って。」
和「唯。」
和「何かしら至る所、解決するところはあったかしら?」
和「唯、歴史っていうのは?」
唯「…」モグモグ…
和「何の歴史?」
紬「和ちゃん、それについては私たちも問いただしたのよ?」
和「まあまあ、もう少し待って。」
和「唯。」
和「何かしら至る所、解決するところはあったかしら?」
18: 2009/08/30(日) 05:38:43.89 ID:rtUL1bc10
唯「…」モグモグ…
和「唯が今のところ考えていることを、聞かせくれる?」
唯「…」モグモグ…
澪「和、やっぱりなんにも…」
唯「あのさ…」
そういうと唯は切り出す。
和「唯が今のところ考えていることを、聞かせくれる?」
唯「…」モグモグ…
澪「和、やっぱりなんにも…」
唯「あのさ…」
そういうと唯は切り出す。
20: 2009/08/30(日) 05:42:35.08 ID:rtUL1bc10
唯「人間の歴史はだんだんと発展するものなんでしょ?」
澪「は、はあ…?」
和「いいからいいから、このまま…」
唯「火を使って、道具を作って、文字を作って、文学を作って
法律を作って、こんぴゅーたーを作って。」
唯「でも何も発展していないよね?」
律「…」
和「(駄目よ皆、だまったままじゃ。)何でそう思うの。」
和は、続けざまにたたみかける。
澪「は、はあ…?」
和「いいからいいから、このまま…」
唯「火を使って、道具を作って、文字を作って、文学を作って
法律を作って、こんぴゅーたーを作って。」
唯「でも何も発展していないよね?」
律「…」
和「(駄目よ皆、だまったままじゃ。)何でそう思うの。」
和は、続けざまにたたみかける。
22: 2009/08/30(日) 05:46:02.16 ID:rtUL1bc10
唯「理性ってあるよね?」
唯「アナクサゴラスが理性を発明して、
ソークラテスが発展させようとしたけれど。」
唯「その結果と同じで何の意味も無かったと思うんだ。」
和「それはどうして?」
唯「二度の大戦がどうのこうのって話じゃないけれど、
人間は未だに他人を栄養にしようとしているでしょ?」
和「栄養?」
唯「アナクサゴラスが理性を発明して、
ソークラテスが発展させようとしたけれど。」
唯「その結果と同じで何の意味も無かったと思うんだ。」
和「それはどうして?」
唯「二度の大戦がどうのこうのって話じゃないけれど、
人間は未だに他人を栄養にしようとしているでしょ?」
和「栄養?」
24: 2009/08/30(日) 05:49:55.34 ID:rtUL1bc10
唯「主人と奴隷のやりとりだよ。」
唯「主人に命ぜられるまま、奴隷は技術を使って、主人に仕える。
主人は進歩を望まないから、上を望む奴隷にとって変わられる。」
唯「それがずっとずっと続いてく。」
唯「それを繰り返す人間に何の意味があるのかなって。」
律「…」
唯「主人に命ぜられるまま、奴隷は技術を使って、主人に仕える。
主人は進歩を望まないから、上を望む奴隷にとって変わられる。」
唯「それがずっとずっと続いてく。」
唯「それを繰り返す人間に何の意味があるのかなって。」
律「…」
26: 2009/08/30(日) 05:55:34.65 ID:rtUL1bc10
澪「い、意味がわから…」
和(澪、いいから…)
和「じゃあ、その意味があるとしたら?」
唯「生まれてから人間は意味の束、たくさんの束の中でいきているよね?」
唯「幼稚園のころ、仲良しだった友達が交通事故で氏んじゃったんだけど…」
澪「!!」
和(澪、いいから…)
和「じゃあ、その意味があるとしたら?」
唯「生まれてから人間は意味の束、たくさんの束の中でいきているよね?」
唯「幼稚園のころ、仲良しだった友達が交通事故で氏んじゃったんだけど…」
澪「!!」
28: 2009/08/30(日) 05:58:17.37 ID:rtUL1bc10
唯「その子の意味は、六歳になる前にとまって、
私やその子のお父さんやお母さんたち以外から試みられなくなった。」
唯「そうとも取れるよね?」
唯「でも、人間という集合体は存在しつけるから、」
唯「『意味の束』も存在しつづけて、私たちを悩ませる。」
唯 「ご先祖様たちが、自分が何であるかを、もやもやと、
考え始めた頃からずっと。」
私やその子のお父さんやお母さんたち以外から試みられなくなった。」
唯「そうとも取れるよね?」
唯「でも、人間という集合体は存在しつけるから、」
唯「『意味の束』も存在しつづけて、私たちを悩ませる。」
唯 「ご先祖様たちが、自分が何であるかを、もやもやと、
考え始めた頃からずっと。」
29: 2009/08/30(日) 06:04:36.58 ID:rtUL1bc10
唯「仏陀やナザレのイエスが欲しかったものは何なのかな?」
唯「多分、その二人が考えたことって、」
唯「私たち人間の感情を、どう宥めて凪ぐかっていう、
そういうことなんじゃないのかなって。」
唯「でもそんな、神秘的な方法に、
大切にしなきゃならない意味があるのかな?」
律「…」
唯はそう言い終えると、ギー太を肩にかける。
澪「え…」
和「どうやら終わったみたいよ?」
唯「多分、その二人が考えたことって、」
唯「私たち人間の感情を、どう宥めて凪ぐかっていう、
そういうことなんじゃないのかなって。」
唯「でもそんな、神秘的な方法に、
大切にしなきゃならない意味があるのかな?」
律「…」
唯はそう言い終えると、ギー太を肩にかける。
澪「え…」
和「どうやら終わったみたいよ?」
31: 2009/08/30(日) 06:11:12.68 ID:rtUL1bc10
唯「んー?どうしたのみんなぁ?」
律「ゆい、おまえ…」
和「まあまあ。
この子はね、ごくまれにだけれど、
ほんとにわからないことがあると、ある程度結論がでるまでは…」
和「何を割いても、考え抜く性質(たち)なのよ。」
澪「ならもう結論は出たって言うことだよな?」
和「ううん、まだだと思うわ。」
そう言うとまた和は唯を見やる。
日が落ちるところを、唯はゆっくりと追っている。
律「ゆい、おまえ…」
和「まあまあ。
この子はね、ごくまれにだけれど、
ほんとにわからないことがあると、ある程度結論がでるまでは…」
和「何を割いても、考え抜く性質(たち)なのよ。」
澪「ならもう結論は出たって言うことだよな?」
和「ううん、まだだと思うわ。」
そう言うとまた和は唯を見やる。
日が落ちるところを、唯はゆっくりと追っている。
32: 2009/08/30(日) 06:17:36.07 ID:rtUL1bc10
和「そういう結論は簡単に求めることができないのよ。」
律「どんぐらいかかるんだ?」
和「数ヶ月のスパンで考えて欲しいわね。」
律「…」
唯は押し黙ったまま、ギー太を肩に落日を眺めている。
落日からの柔らかで、そして悲しげな光線は、
唯のことを優しく思いやっているようであった。
律「どんぐらいかかるんだ?」
和「数ヶ月のスパンで考えて欲しいわね。」
律「…」
唯は押し黙ったまま、ギー太を肩に落日を眺めている。
落日からの柔らかで、そして悲しげな光線は、
唯のことを優しく思いやっているようであった。
33: 2009/08/30(日) 06:22:01.09 ID:rtUL1bc10
数日後、部室
さわ子「ふう…」ずず…
さわ子の顔色は非常に悪い。
律「どうしたんだよ、さわちゃん?」
さわ子「ふぅ…」
さわ子「唯ちゃんのことなんだけどね…」
さわ子「ふう…」ずず…
さわ子の顔色は非常に悪い。
律「どうしたんだよ、さわちゃん?」
さわ子「ふぅ…」
さわ子「唯ちゃんのことなんだけどね…」
35: 2009/08/30(日) 06:26:29.14 ID:rtUL1bc10
さわ子「各教科担当の先生からクレームがついてるのよ。」
さわ子「担任の先生も投げちゃう始末だから…」
律「あ、アレか…」
紬「確かにアレではね…」
唯は授業の度に些細なことで、教師たちに質問するようになったのだ。
一つの授業で数十を数えるほど。
さわ子「担任の先生も投げちゃう始末だから…」
律「あ、アレか…」
紬「確かにアレではね…」
唯は授業の度に些細なことで、教師たちに質問するようになったのだ。
一つの授業で数十を数えるほど。
37: 2009/08/30(日) 06:30:13.69 ID:rtUL1bc10
さわ子「はじめの頃は『あの平沢が!?』って
皆さん感動してらしたんだけどね…」
さわ子「それが毎時間続くとなると…」
ガラッ…
唯「おはよー!」
律「来たな…」
さっそく唯が現れる。
皆さん感動してらしたんだけどね…」
さわ子「それが毎時間続くとなると…」
ガラッ…
唯「おはよー!」
律「来たな…」
さっそく唯が現れる。
38: 2009/08/30(日) 06:33:46.30 ID:rtUL1bc10
唯は部室に入ると、律の隣に腰をおろす。
唯「ムギちゃん、紅茶おねがーい!」
紬「は、はい!ちょっとまっててね!」
そう返すと紬は、隣の給湯室へ向かう。
さわ子「あ、あのね、唯ちゃん…」
唯「んー?」
唯「ムギちゃん、紅茶おねがーい!」
紬「は、はい!ちょっとまっててね!」
そう返すと紬は、隣の給湯室へ向かう。
さわ子「あ、あのね、唯ちゃん…」
唯「んー?」
39: 2009/08/30(日) 06:37:37.67 ID:rtUL1bc10
唯「さわちゃん先生、なぁに?」
さわ子「最近、唯ちゃん、授業に熱が入ってるわよね?」
唯「そっかなー?」
さわ子「それでね、単刀直入に言うけれど、あまりにも熱心すぎて、
先生たちが困ってるみたいなのよ。」
さわ子はおずおずと、話を進める。
さわ子「最近、唯ちゃん、授業に熱が入ってるわよね?」
唯「そっかなー?」
さわ子「それでね、単刀直入に言うけれど、あまりにも熱心すぎて、
先生たちが困ってるみたいなのよ。」
さわ子はおずおずと、話を進める。
40: 2009/08/30(日) 06:41:21.98 ID:rtUL1bc10
さわ子「数学の授業中に、数学の法則が実際に『存在する』かどうか
○○先生とやりあってもね…」
唯「それはもう結論でたよ。」
さわ子「あ、そうなんだ…」
さわ子は答えると、気まずそうに紅茶を口に運ぶ。
唯「そうだ、さわちゃん先生!」
さわ子「えっ!?なに!?」
○○先生とやりあってもね…」
唯「それはもう結論でたよ。」
さわ子「あ、そうなんだ…」
さわ子は答えると、気まずそうに紅茶を口に運ぶ。
唯「そうだ、さわちゃん先生!」
さわ子「えっ!?なに!?」
42: 2009/08/30(日) 06:54:03.27 ID:rtUL1bc10
唯「ダンヌンツィオがフィウーメ共和国を起こしたよね?
『芸術共和国』!」
さわ子「へ!?」
唯「芸術家が国の行く末を担う国、
それがダンヌンツィオのフィウーメ共和国なんだって!」
唯「それってさ、私たち軽音部の目的とも重なってるんじゃないかって思うの!」
さわ子はダンヌンツィオという単語を思い出す。
確か、第一次大戦後に、フィウーメ市
今はクロアチア領のリエカ、の占拠事件を起こした中心人物だ。
本人自体は、詩人である。
三島由紀夫と同類の人間。それぐらいの認識しかない。
『芸術共和国』!」
さわ子「へ!?」
唯「芸術家が国の行く末を担う国、
それがダンヌンツィオのフィウーメ共和国なんだって!」
唯「それってさ、私たち軽音部の目的とも重なってるんじゃないかって思うの!」
さわ子はダンヌンツィオという単語を思い出す。
確か、第一次大戦後に、フィウーメ市
今はクロアチア領のリエカ、の占拠事件を起こした中心人物だ。
本人自体は、詩人である。
三島由紀夫と同類の人間。それぐらいの認識しかない。
46: 2009/08/30(日) 07:02:18.97 ID:rtUL1bc10
唯「プラトンの人間階層をもとにした、芸術家が国の中心にある国!
それって実現できるのかなぁ?」
さわ子「え、えっとね…」
唯「私たちは、何の目的ももってないから、
だから、ダンヌンツィオの考えにすごく惹かれるの!」
さわ子「…」
律(さわちゃんさわちゃん、こういうときは唯の考えを排水させるんだ。)
さわ子(はぁ?)
それって実現できるのかなぁ?」
さわ子「え、えっとね…」
唯「私たちは、何の目的ももってないから、
だから、ダンヌンツィオの考えにすごく惹かれるの!」
さわ子「…」
律(さわちゃんさわちゃん、こういうときは唯の考えを排水させるんだ。)
さわ子(はぁ?)
47: 2009/08/30(日) 07:09:19.92 ID:rtUL1bc10
律「わたしらの目的っていうのは?」
唯「アリストテレスはね、人間の目的は
結局ただひとつに収まるっていったんだ!」
律「で、それは?」
唯「幸福、善のもとに生きる幸福なんだって。
人はそれを追求して生きるんだって!」
唯「アリストテレスはね、人間の目的は
結局ただひとつに収まるっていったんだ!」
律「で、それは?」
唯「幸福、善のもとに生きる幸福なんだって。
人はそれを追求して生きるんだって!」
48: 2009/08/30(日) 07:11:26.31 ID:rtUL1bc10
律「あ、幸福実現党ね。」
唯「あの人たちは自分たちの幸福を押し付けてるだけだよ!」
唯「そんな人気集めのための幸福じゃない、
短い時間の充実としての幸福でもなくて!」
そういうと唯は輝く落日に目を向ける。
すっと唯はまぶしそうに目を細める。
唯「あの陽が再び昇ってくるように、
だから、夕日は、悲しみの比喩じゃ絶対になくて…」
落日は唯の全身を照らす。
唯の瞳の輝きは落日を反射していっそう強くなる。
唯「あの人たちは自分たちの幸福を押し付けてるだけだよ!」
唯「そんな人気集めのための幸福じゃない、
短い時間の充実としての幸福でもなくて!」
そういうと唯は輝く落日に目を向ける。
すっと唯はまぶしそうに目を細める。
唯「あの陽が再び昇ってくるように、
だから、夕日は、悲しみの比喩じゃ絶対になくて…」
落日は唯の全身を照らす。
唯の瞳の輝きは落日を反射していっそう強くなる。
49: 2009/08/30(日) 07:16:09.98 ID:rtUL1bc10
唯「あの陽が再び昇ってくるように…
私たちが疲れて生きることを止めようとしても、」
唯「幸福を追う途中で氏んじゃったとしても、
残った人たちが、また昇ってくる陽を背に生きる。」
唯「そういう幸福だと思うの!」
唯は落日を背に、律たちの方に向き直る。
光の強さは輝く影となって、唯の全身を包む。
私たちが疲れて生きることを止めようとしても、」
唯「幸福を追う途中で氏んじゃったとしても、
残った人たちが、また昇ってくる陽を背に生きる。」
唯「そういう幸福だと思うの!」
唯は落日を背に、律たちの方に向き直る。
光の強さは輝く影となって、唯の全身を包む。
50: 2009/08/30(日) 07:20:27.61 ID:rtUL1bc10
唯「詩人が地獄から天国を、愛しい人を求めて旅したように…」
唯「美を求めて生きること!
それは、善のもとの幸福をうまく顕してはいないけれど…」
唯「けどそれは、善のもとの幸福の端っこを表現していると思うから!」
そういうと唯は押し黙る。
唯「美を求めて生きること!
それは、善のもとの幸福をうまく顕してはいないけれど…」
唯「けどそれは、善のもとの幸福の端っこを表現していると思うから!」
そういうと唯は押し黙る。
51: 2009/08/30(日) 07:27:20.32 ID:rtUL1bc10
一頃の沈黙ののち、唯はまた口を開く。
唯「ダンヌンツィオの求めたことには『ちから』が無いから…」
唯「キリストの心持つカエサル!」
息をゆっくりと飲み込み、大きく吐き出すように、
唯はもう一度言う。
唯「キリストの心持つカエサル!彼のもとに皆人が跪く!
そういう歴史の集約あってもいいと思うの!」
唯「そしてそれが、また壊れて、新しい形を見つけようとしても。」
唯「ダンヌンツィオの求めたことには『ちから』が無いから…」
唯「キリストの心持つカエサル!」
息をゆっくりと飲み込み、大きく吐き出すように、
唯はもう一度言う。
唯「キリストの心持つカエサル!彼のもとに皆人が跪く!
そういう歴史の集約あってもいいと思うの!」
唯「そしてそれが、また壊れて、新しい形を見つけようとしても。」
52: 2009/08/30(日) 07:33:02.57 ID:rtUL1bc10
そう言うと唯は再び、落日に目をうつす。
斜陽の光線が唯に差し込む角度は、唯の心根の儚さと、
人間存在の根本の儚さを優しく掬い取り、
そしてまたそれらに、息を吹き込もうとするようであった。
斜陽の光線が唯に差し込む角度は、唯の心根の儚さと、
人間存在の根本の儚さを優しく掬い取り、
そしてまたそれらに、息を吹き込もうとするようであった。
53: 2009/08/30(日) 07:33:46.97 ID:rtUL1bc10
すまん、昨日の梓きちがいスレを見て影響された。
忘れてください。
忘れてください。
54: 2009/08/30(日) 07:35:44.45 ID:rtUL1bc10
一言言い忘れ。
では皆さん、選挙にいきましょう!
では皆さん、選挙にいきましょう!
引用: 唯「浄化と再生としての歴史」



コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります