1: 2015/07/30(木) 21:26:48 ID:SRvPHX1I
女騎士「へぇ」

2: 2015/07/30(木) 21:30:35 ID:SRvPHX1I
オーク「そう思っていたのも遠い過去」

女騎士「えっ」

オーク「やはり人間はオークを認めようとはしなかった。ある時、魔物に襲われている人間を助けたんだが」

女騎士「ふんふん」

オーク「私の姿を見るなり唾を吐きかけてきた」

女騎士「それはひどい。助けたのに、か」

オーク「辛かった…」

3: 2015/07/30(木) 21:32:51 ID:SRvPHX1I
オーク「逆に、人間に傷付けられている魔物を助けたこともあった」

女騎士「ふんふん」

オーク「同様に、魔物に唾を吐きかけられたよ」

女騎士「魔物にもか」

オーク「私が誰かを助ける事が、そんなにおかしいのか」

女騎士「うーん」

4: 2015/07/30(木) 21:34:04 ID:SRvPHX1I
オーク「今ではもう、何かある度唾を吐きかけられる事を期待さえしている」

女騎士「…」

オーク「な?」

女騎士「ただの唾好きやんけ!」

5: 2015/07/30(木) 21:37:16 ID:SRvPHX1I
オーク「ごたくはいい、来い」

クイックイッ

女騎士「いや、吐かないよ?」

オーク「ガーン」

女騎士「そんなにショックを受けるとは」

オーク「…いくらだ?」

6: 2015/07/30(木) 21:39:11 ID:SRvPHX1I
女騎士「えう?」

オーク「お前の唾はいくらだと訊いている!」

ドン!

女騎士「えぇ…買うのォ…」

オーク「くっ…私だって本当はこんな手段は嫌だ…だが仕方あるまい…仕方、あるまいよ…」

女騎士「オーク…」

7: 2015/07/30(木) 21:41:39 ID:SRvPHX1I
女騎士「…」

オーク「…」

チラッ チラッ

オーク「…」

チラッ チラッ

女騎士「…いや、吐かないよ?」

オーク「くっ…殺せ!」

女騎士「思い通りにならなかったら殺せとか…なんなんだよ、あんたは!」

オーク「ただの唾好きさ」

キリッ

8: 2015/07/30(木) 21:43:35 ID:SRvPHX1I
女騎士「…」

オーク「…」

女騎士「しょうがない、にゃあ…」

オーク(ちょろいぜ)

オーク「ちょろいぜ」

10: 2015/07/31(金) 05:19:01 ID:d4JtOwhg
女騎士「ん…はぁ…」

ダラリ

オーク「わくわく」

女騎士「ひゃい…ぷっ!」

ヒュッ ビチャリ

オーク「んほぉぉぉ!ご褒美ィィィ!」

女騎士「ぷっ!ぷっ!ぷぷぷ!」

ベチャリ ベチャリ ベチャリーニ!

オーク「はぁ…恍惚ぅ…」

女騎士「ンフフフフ…」

11: 2015/07/31(金) 05:21:02 ID:d4JtOwhg
オーク「…」

ジワッ

オーク「あ…あつ…熱い!肌が焼けるようだ!」

ジワワワワ

女騎士「女騎士の唾は強酸性…知らなかったのかい?」

オーク「し、知らねえ~!」

ジワワワワ

オーク「アイェェェ!」

14: 2015/07/31(金) 07:53:43 ID:d4JtOwhg
女騎士「ンフフフフ」

オーク「た、頼む、やけどなおしを…やけどなおしをくれ!」

女騎士「やだね」

ニマァ

女騎士「そんなことしたら、ただれた皮膚が治っちゃうじゃないかぁ~」

ベロォ~

オーク「ひ、ひぃ…く、くるってる…」

ジョロ…

女騎士「おやぁ、失禁かい、はしたないねェ…」

15: 2015/07/31(金) 07:57:01 ID:d4JtOwhg
ムンズ

オーク「アヒィ」

女騎士「しまりないゾウさんだねェ…おしおきだよ」

グッ

ヒネリ

グルンッ

ガスト!

16: 2015/07/31(金) 08:03:56 ID:d4JtOwhg
オーク「あ、あ、あ…あぁんけぇん…さぁぁぁぁつ!」

女騎士「ンフフフフ…もぎたて」

チンコ モガレタァ…

オーク「わいの…わいのワイルドワイバーンが!」

18: 2015/07/31(金) 09:46:52 ID:d4JtOwhg
女騎士「なぁにがワイバーンよ!せいぜいトカゲだわ!」

オーク「なんとぉー!」

女騎士「こんなもの…踏んづけてやる!」

ポイッ グニュッ

オーク「なんとぉー!」

女騎士「挽き肉にしてやるぁぁぁぁぁぁ!」

グニュッ グリグリグリ

オーク「なんとぉー!」

19: 2015/07/31(金) 09:50:16 ID:d4JtOwhg
女騎士「ふぅ…ふぅ…」

オーク「気は…済んだか?」

ニコッ

女騎士「!」

ドキッ

女騎士(ちょっとドキッとしちゃうじゃん…急に笑顔なんてしないでよ…///)

20: 2015/07/31(金) 11:08:46 ID:d4JtOwhg
オーク「私は氏んだ。同時に、君の悲しみも氏んだ…もう君は…辛い思いをしなくていいんだ…いいんだよ」

ナデ

女騎士「…」

ナデナデ

女騎士「うぐっ…ひっぐ…うわああああん!」

オーク「今は泣くといいさ。明日笑えるために」

21: 2015/07/31(金) 17:05:01 ID:d4JtOwhg
泣いて

泣いて

泣き止んだら…

女騎士「ふぅ」

オーク「さて、落ち着いたようだし…」

女騎士「えう?」

オーク「唾、吐こうか」

ニンマリ

22: 2015/07/31(金) 17:11:41 ID:d4JtOwhg
女騎士「フッ…そうだな。明日笑えるために…今日は唾を吐こう」

スゥッ

女騎士「いくぞ…私の全力全開…唾さみだれ乱れ撃ち!」

24: 2015/08/01(土) 23:13:37 ID:DxOqDULg


オークは氏んだ。

唾にまみれた、その顔は

寒気がするくらい笑っていたという…

キャーッ!

【完】

26: 2015/08/02(日) 05:35:02 ID:5TYzGaus
(んだ)

27: 2015/08/02(日) 06:26:29 ID:gM12Gq1o
(あ、これ怪談だったんだ…)

引用: オーク「正義の味方になりたい」