46: 2012/07/15(日) 05:58:55.06 ID:2/1LKVFH0
クド「リキー」
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「おはようございますです」
理樹「今朝はヴェルカとストレルカの散歩かあ」
クド「はいっ。もう、元気いっぱいで困りますよ」
佳奈多「…コホン」
理樹「あ、二木さん…おはよう」
佳奈多「あなた、今の今まで気づいていなかったでしょう」
理樹「そ、そんなことは…」
佳奈多「まあいいわ。行きましょう、クドリャフカ」
クド「あ、待ってくださーい」
クド「リキ、また教室でー!」
理樹「うーん!」
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「おはようございますです」
理樹「今朝はヴェルカとストレルカの散歩かあ」
クド「はいっ。もう、元気いっぱいで困りますよ」
佳奈多「…コホン」
理樹「あ、二木さん…おはよう」
佳奈多「あなた、今の今まで気づいていなかったでしょう」
理樹「そ、そんなことは…」
佳奈多「まあいいわ。行きましょう、クドリャフカ」
クド「あ、待ってくださーい」
クド「リキ、また教室でー!」
理樹「うーん!」
47: 2012/07/15(日) 06:07:00.31 ID:2/1LKVFH0
教室
謙吾「やべっ、英語の辞書を忘れてしまった」
理樹「またなの謙吾…って、謙吾が!?」
謙吾「しようがない、二木から借りてくる」
理樹「い、いってらっしゃい」
模範生・宮沢謙吾は一体どこにいってしまったんだろうか…。
クド「リキー」
理樹「あ、クド。お疲れさま」
クド「はい!」
理樹「?」
クド「え…?」
クド「ちょっ…リキ…!?」
理樹「はい、糸くずついてたよ」
クド「あ、糸くず…。はい、糸くずですねっ…。これは、糸くずなのです」
なんか糸くずを連呼している。面白い。
謙吾「やべっ、英語の辞書を忘れてしまった」
理樹「またなの謙吾…って、謙吾が!?」
謙吾「しようがない、二木から借りてくる」
理樹「い、いってらっしゃい」
模範生・宮沢謙吾は一体どこにいってしまったんだろうか…。
クド「リキー」
理樹「あ、クド。お疲れさま」
クド「はい!」
理樹「?」
クド「え…?」
クド「ちょっ…リキ…!?」
理樹「はい、糸くずついてたよ」
クド「あ、糸くず…。はい、糸くずですねっ…。これは、糸くずなのです」
なんか糸くずを連呼している。面白い。
52: 2012/07/15(日) 06:15:12.71 ID:2/1LKVFH0
謙吾「くっ…」
理樹「あれ? 謙吾、辞書は?」
謙吾「今日は、英語の授業がないそうだ…」
理樹「…ざ、残念だったね」
謙吾「無念だ…」
理樹「まあ、他のクラスもあるし…」
謙吾「そうだな…」
二木「宮沢」
理樹「あれ、二木さんだ」
理樹「あれ? 謙吾、辞書は?」
謙吾「今日は、英語の授業がないそうだ…」
理樹「…ざ、残念だったね」
謙吾「無念だ…」
理樹「まあ、他のクラスもあるし…」
謙吾「そうだな…」
二木「宮沢」
理樹「あれ、二木さんだ」
54: 2012/07/15(日) 06:24:07.61 ID:2/1LKVFH0
二木「探してみたら、あったわ」
謙吾「お、おお! これだ! これがあれば生きていける!!」
二木「…あなた、そんな性格だったかしら…?」
理樹「あまり突っ込まないであげて」
二木「そ、そうするわ」
クド「佳奈多さんは義理堅いのです」
二木「そんなんじゃないわ。気が向いただけ。それじゃあね」
二木さんも初対面のときとは性格変わったような…。
謙吾「お、おお! これだ! これがあれば生きていける!!」
二木「…あなた、そんな性格だったかしら…?」
理樹「あまり突っ込まないであげて」
二木「そ、そうするわ」
クド「佳奈多さんは義理堅いのです」
二木「そんなんじゃないわ。気が向いただけ。それじゃあね」
二木さんも初対面のときとは性格変わったような…。
57: 2012/07/15(日) 06:34:53.43 ID:2/1LKVFH0
英語の授業を無事乗り切り(真人は氏んでいた)お昼休み、食堂
恭介「あー、なんか最近つまんねえ」
理樹「どうしたのさ突然…」
鈴「また馬鹿が始まったのか?」
恭介「どーしたもこーしたもねーよ! あと、馬鹿はお前だ鈴!」
鈴「なにぃ!?」
謙吾「兄妹喧嘩はそこまでにしろ。で、恭介。何が言いたいんだ」
恭介「何か…燃える勝負がしたいんだよッ…!」
真人「野球があるじゃねーか」
恭介「野球だとぉ? ハッ!」
恭介「…ああ。いいな、野球」
理樹「鼻で笑ったの忘れてる!?」
恭介「もちろん、野球はいい。というか、バスターズはもはや野球チームだしな」
恭介「あー、なんか最近つまんねえ」
理樹「どうしたのさ突然…」
鈴「また馬鹿が始まったのか?」
恭介「どーしたもこーしたもねーよ! あと、馬鹿はお前だ鈴!」
鈴「なにぃ!?」
謙吾「兄妹喧嘩はそこまでにしろ。で、恭介。何が言いたいんだ」
恭介「何か…燃える勝負がしたいんだよッ…!」
真人「野球があるじゃねーか」
恭介「野球だとぉ? ハッ!」
恭介「…ああ。いいな、野球」
理樹「鼻で笑ったの忘れてる!?」
恭介「もちろん、野球はいい。というか、バスターズはもはや野球チームだしな」
58: 2012/07/15(日) 06:40:59.24 ID:2/1LKVFH0
恭介「だが、それだけじゃつまらん。もっと多岐に渡る、様々な活動をすべきだ」
恭介「そうだろ、お前ら!」
理樹「うーん…」
鈴「お前一人でやってろ」
真人「ああー、味噌汁うまいな! おかわりしようっと」
恭介「てめーら、真面目に答えろ!」
謙吾「恭介…! お前ってやつは…!」
謙吾「俺も全く同じことを考えていたんだ! 今の生活には刺激が足りない!」
恭介「おお! そうだ謙吾! お前は分かってるな!」
恭介「そうだろ、お前ら!」
理樹「うーん…」
鈴「お前一人でやってろ」
真人「ああー、味噌汁うまいな! おかわりしようっと」
恭介「てめーら、真面目に答えろ!」
謙吾「恭介…! お前ってやつは…!」
謙吾「俺も全く同じことを考えていたんだ! 今の生活には刺激が足りない!」
恭介「おお! そうだ謙吾! お前は分かってるな!」
60: 2012/07/15(日) 06:48:30.38 ID:2/1LKVFH0
恭介「で、何をするか、だ」
謙吾「何をするんだ?」
恭介「そこは我がバスターズのリーダー、直枝理樹氏の出番だ」
理樹「って、僕!?」
恭介「頼むぞ理樹。お前が引っ張っていくんだ」
理樹「リーダーは恭介でしょ…全くもう」
恭介「くく、文句いいつつも案を捻り出す理樹か」
理樹「茶化さないでよ…えーと」
クド「リキー!」
理樹「あれ? クド」
葉留佳「私もいますヨー!」
理樹「葉留佳さんも?」
謙吾「何をするんだ?」
恭介「そこは我がバスターズのリーダー、直枝理樹氏の出番だ」
理樹「って、僕!?」
恭介「頼むぞ理樹。お前が引っ張っていくんだ」
理樹「リーダーは恭介でしょ…全くもう」
恭介「くく、文句いいつつも案を捻り出す理樹か」
理樹「茶化さないでよ…えーと」
クド「リキー!」
理樹「あれ? クド」
葉留佳「私もいますヨー!」
理樹「葉留佳さんも?」
61: 2012/07/15(日) 06:55:56.68 ID:2/1LKVFH0
恭介「能美に三枝か。今、ちょっと取り込んでるから話は」
クド「お願いしますっリキ!」
葉留佳「ちょーっと付き合ってくれますかネ?」
理樹「何か用?」
葉留佳「まあまあ、来れば分かる、来れば分かりますよぉ」
理樹「嫌な予感しかしないんだけど」
クド「リキ…」
それでも、クドがいるならそんなに厄介なことでもないかな。
理樹「ごめん、みんな。ちょっと行ってくるよ」
恭介「おい! お前は友情より女を取るのかよ! そんな風に育てた覚えはないぞっ!」
理樹「すぐ戻るから、ね?」
鈴「よし、行ってこい理樹」
クド「お願いしますっリキ!」
葉留佳「ちょーっと付き合ってくれますかネ?」
理樹「何か用?」
葉留佳「まあまあ、来れば分かる、来れば分かりますよぉ」
理樹「嫌な予感しかしないんだけど」
クド「リキ…」
それでも、クドがいるならそんなに厄介なことでもないかな。
理樹「ごめん、みんな。ちょっと行ってくるよ」
恭介「おい! お前は友情より女を取るのかよ! そんな風に育てた覚えはないぞっ!」
理樹「すぐ戻るから、ね?」
鈴「よし、行ってこい理樹」
62: 2012/07/15(日) 07:11:29.09 ID:2/1LKVFH0
理樹「それで、僕に用って?」
葉留佳「ふっふっふ。聞いて驚け見て笑え!」
クド「実はですね…」
来ヶ谷「こういうことなのだ少年」
理樹「うわ!?」
突然、段ボールから飛び出てきたのは来ヶ谷さんだった。
来ヶ谷「ふむ。理樹君は驚きすぎだな」
理樹「こんなところに人が潜んでるんて思わないって…」
葉留佳「理樹君ありがとー。それじゃ、もう帰っていいよ」
理樹「こ、これだけのために呼んだのっ!?」
呆れてものも言えない。
来ヶ谷「はっはっは。理樹君。最近は退屈していたのだろう?」
葉留佳「ていうか、私も退屈してますよ姉御ー」
僕を元気づけるために…って、美談にしようとしてる!
クド「リキ、ちょっといいですか」
葉留佳「ふっふっふ。聞いて驚け見て笑え!」
クド「実はですね…」
来ヶ谷「こういうことなのだ少年」
理樹「うわ!?」
突然、段ボールから飛び出てきたのは来ヶ谷さんだった。
来ヶ谷「ふむ。理樹君は驚きすぎだな」
理樹「こんなところに人が潜んでるんて思わないって…」
葉留佳「理樹君ありがとー。それじゃ、もう帰っていいよ」
理樹「こ、これだけのために呼んだのっ!?」
呆れてものも言えない。
来ヶ谷「はっはっは。理樹君。最近は退屈していたのだろう?」
葉留佳「ていうか、私も退屈してますよ姉御ー」
僕を元気づけるために…って、美談にしようとしてる!
クド「リキ、ちょっといいですか」
68: 2012/07/15(日) 07:24:45.23 ID:2/1LKVFH0
くいくいと袖を引っ張っている。
理樹「何?」
クド「あのっ、放課後…予定ありますか?」
理樹「別にないけど…」
クド「それでしたら、私とその…あの、嫌でなければそのぅ」
理樹「ああ、うん。分かった。放課後に何か手伝ってほしいことがあるんだね」
クド「あ…そうなんです!」
理樹「オッケー。覚えておくね」
クド「あ、それと…なんか、ごめんなさい、なのです…」
理樹「いや、クドはそんな関係ないしねぇ…」
クドと放課後に付き合うことになった。
理樹「何?」
クド「あのっ、放課後…予定ありますか?」
理樹「別にないけど…」
クド「それでしたら、私とその…あの、嫌でなければそのぅ」
理樹「ああ、うん。分かった。放課後に何か手伝ってほしいことがあるんだね」
クド「あ…そうなんです!」
理樹「オッケー。覚えておくね」
クド「あ、それと…なんか、ごめんなさい、なのです…」
理樹「いや、クドはそんな関係ないしねぇ…」
クドと放課後に付き合うことになった。
69: 2012/07/15(日) 07:30:54.26 ID:2/1LKVFH0
放課後…
恭介「理樹ぃぃぃぃ」
理樹「うわ、恭介」
恭介「ひどいじゃないか、俺たちを置いて…結局戻ってこなかった」
理樹「ああ…忘れてた」
恭介「おい!」
理樹「ああ、それと今日は予定入ってるんだ。僕は遊べないからね」
恭介「なっ…なんだよ、それ…」
理樹「なんだと言われても…」
恭介「ハハ…理樹が…理樹が遠くに行っちまう…」
落ち込んでいるが、一過性のものだろうし放っておこう。
それよりもクドだ。
理樹「クド」
クド「あ、リキ! 覚えていて下さったのですね!」
理樹「そりゃ、まあ」
恭介「理樹ぃぃぃぃ」
理樹「うわ、恭介」
恭介「ひどいじゃないか、俺たちを置いて…結局戻ってこなかった」
理樹「ああ…忘れてた」
恭介「おい!」
理樹「ああ、それと今日は予定入ってるんだ。僕は遊べないからね」
恭介「なっ…なんだよ、それ…」
理樹「なんだと言われても…」
恭介「ハハ…理樹が…理樹が遠くに行っちまう…」
落ち込んでいるが、一過性のものだろうし放っておこう。
それよりもクドだ。
理樹「クド」
クド「あ、リキ! 覚えていて下さったのですね!」
理樹「そりゃ、まあ」
70: 2012/07/15(日) 07:36:48.40 ID:2/1LKVFH0
クド「本日は、お買いものがあるので…」
理樹「なるほど。荷物持ちね」
クド「あ、そんなに重いものではないのです! リキに選んでもらいたかったので…」
クド「お茶っ葉なのです」
理樹「お茶?」
クド「はい!」
理樹「分かった。僕はあまり詳しくないけど、それでよければ」
クド「あ、ありがとうございます!」
恭介「理樹…理樹…」
理樹「なるほど。荷物持ちね」
クド「あ、そんなに重いものではないのです! リキに選んでもらいたかったので…」
クド「お茶っ葉なのです」
理樹「お茶?」
クド「はい!」
理樹「分かった。僕はあまり詳しくないけど、それでよければ」
クド「あ、ありがとうございます!」
恭介「理樹…理樹…」
72: 2012/07/15(日) 07:43:55.64 ID:2/1LKVFH0
商店街…
理樹「色んなお茶があるんだなぁ」
クド「リキはどれがお好みですか?」
理樹「そうだな。やっぱり飲みやすい…ほうじ茶とかかな」
クド「それならこちらのこぅなーですね」
クド「…はっ! 今の発音、ねいてぃぶっぽくなかったですか!?」
理樹「う、うん。ぽかったね」
クド「わふーっ! リキに褒められたのですー」
楽しそうだな、クド。
…しばらくしてほうじ茶と煎茶を買って店を出た。
理樹「色んなお茶があるんだなぁ」
クド「リキはどれがお好みですか?」
理樹「そうだな。やっぱり飲みやすい…ほうじ茶とかかな」
クド「それならこちらのこぅなーですね」
クド「…はっ! 今の発音、ねいてぃぶっぽくなかったですか!?」
理樹「う、うん。ぽかったね」
クド「わふーっ! リキに褒められたのですー」
楽しそうだな、クド。
…しばらくしてほうじ茶と煎茶を買って店を出た。
73: 2012/07/15(日) 07:55:45.22 ID:2/1LKVFH0
クド「あの、リキ」
理樹「うん?」
クド「まだお時間、よろしいでしょうか…?」
理樹「うーんと」
まだ夕方の5時前だ。僕も予定なんかないし、素直に応じよう。クドだし。
理樹「大丈夫だよ」
クド「それなら、これから行きたい場所があるのですが…」
理樹「部室?」
クド「あ…はい、そうです!」
買った茶葉をさっそくふるまいたいのだろうか。
理樹「うん。行こう」
クド「ハイ!」
理樹「うん?」
クド「まだお時間、よろしいでしょうか…?」
理樹「うーんと」
まだ夕方の5時前だ。僕も予定なんかないし、素直に応じよう。クドだし。
理樹「大丈夫だよ」
クド「それなら、これから行きたい場所があるのですが…」
理樹「部室?」
クド「あ…はい、そうです!」
買った茶葉をさっそくふるまいたいのだろうか。
理樹「うん。行こう」
クド「ハイ!」
77: 2012/07/15(日) 08:08:47.94 ID:2/1LKVFH0
クド「ほうじ茶は30秒ほどで抽出するのがいいのですー」
理樹「へえ…そうなんだ」ズズ
クド「いかがでしょうか?」
理樹「うん、おいしいな。さすがクド」
クド「ありがとうございます」
理樹「さて、そろそろ門限かな」
クド「あ…もうですか」
理樹「それじゃあね、クド。今日はありがとう」
クド「あ…待ってくださいっ」
理樹「え?」
クド「あのっ…もしよろしければ…」
クド「これからも、お願いしてもよろしいでしょうか…?」
理樹「へえ…そうなんだ」ズズ
クド「いかがでしょうか?」
理樹「うん、おいしいな。さすがクド」
クド「ありがとうございます」
理樹「さて、そろそろ門限かな」
クド「あ…もうですか」
理樹「それじゃあね、クド。今日はありがとう」
クド「あ…待ってくださいっ」
理樹「え?」
クド「あのっ…もしよろしければ…」
クド「これからも、お願いしてもよろしいでしょうか…?」
80: 2012/07/15(日) 08:26:12.56 ID:2/1LKVFH0
これからも…ってことは買い物とか、お茶とか?
理樹「僕でいいならもちろんだよ」
クド「あ…リキ…」
クド「…ありがとうございます、です…」
理樹「?」
何故か、顔を伏せるクド。変なことは言ってないはず…。
理樹「また明日、学校でね」
クド「はいっ…また明日、です…」
クド「…リキ」
理樹「僕でいいならもちろんだよ」
クド「あ…リキ…」
クド「…ありがとうございます、です…」
理樹「?」
何故か、顔を伏せるクド。変なことは言ってないはず…。
理樹「また明日、学校でね」
クド「はいっ…また明日、です…」
クド「…リキ」
82: 2012/07/15(日) 08:32:34.27 ID:2/1LKVFH0
しかし、その日以降クドが僕を誘う日は来なかった。
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「! り、リキ…おはようございますです」
クド「そっそれでは失礼しますです、はい」
理樹「…」
パタパタと教室に入っていく。なんか避けられてるような…。
理樹「あ、クド。おはよう」
クド「! り、リキ…おはようございますです」
クド「そっそれでは失礼しますです、はい」
理樹「…」
パタパタと教室に入っていく。なんか避けられてるような…。
87: 2012/07/15(日) 08:40:31.59 ID:2/1LKVFH0
理樹「うーん」
鈴「理樹っ」
理樹「え? あ、鈴か…」
鈴「どうした、最近元気がないぞ」
理樹「いや、そんなことないよ」
鈴「あるっ。あたしには分かる」
う…鋭い。幼馴染は分かるものなんだなぁ、やっぱり。
理樹「ありがとう、鈴。でも、大丈夫だから」
鈴「…あまり無理するな」
理樹「うん」
クド「…リキ」
鈴「理樹っ」
理樹「え? あ、鈴か…」
鈴「どうした、最近元気がないぞ」
理樹「いや、そんなことないよ」
鈴「あるっ。あたしには分かる」
う…鋭い。幼馴染は分かるものなんだなぁ、やっぱり。
理樹「ありがとう、鈴。でも、大丈夫だから」
鈴「…あまり無理するな」
理樹「うん」
クド「…リキ」
89: 2012/07/15(日) 08:52:08.98 ID:2/1LKVFH0
真人「さーって、筋トレするか! 理樹、お前もどうだ!」
理樹「遠慮しておくよ」
謙吾「理樹、最近学食で新しいメニューになった『激辛麻婆丼』、挑戦してみないか?」
理樹「いや、辛いものはそんなに…」
鈴「…理樹」
大丈夫とは言ってもやはり気にしている。その姿を見て、僕の仲間が心配している。
どうにかしなくちゃ。
理樹「…クドだ」
クドが見えた。そう、僕はクドと普段通りにいってないからわだかまりになっているんだ。
自覚はないけど…原因があるはずだ。
理樹「僕、ちょっと行ってくるねっ」
理樹「遠慮しておくよ」
謙吾「理樹、最近学食で新しいメニューになった『激辛麻婆丼』、挑戦してみないか?」
理樹「いや、辛いものはそんなに…」
鈴「…理樹」
大丈夫とは言ってもやはり気にしている。その姿を見て、僕の仲間が心配している。
どうにかしなくちゃ。
理樹「…クドだ」
クドが見えた。そう、僕はクドと普段通りにいってないからわだかまりになっているんだ。
自覚はないけど…原因があるはずだ。
理樹「僕、ちょっと行ってくるねっ」
92: 2012/07/15(日) 09:01:01.70 ID:2/1LKVFH0
理樹「クドっ」
クド「え…?」
クド「リ…リキ…!」
理樹「クド…ちょっと、いいかな」
クド「えと、その、ええと…! …わふー…」
理樹「あのさ、…最近、なんというかいつもと違うというか」
クド「!」
理樹「たぶん、あの放課後の一件からだよね…」
クド「あの、それはっ…!」
クド「…わふ」
理樹「クド…」
クド「…ごめんなさいです、リキ。私が、私が…」
クド「え…?」
クド「リ…リキ…!」
理樹「クド…ちょっと、いいかな」
クド「えと、その、ええと…! …わふー…」
理樹「あのさ、…最近、なんというかいつもと違うというか」
クド「!」
理樹「たぶん、あの放課後の一件からだよね…」
クド「あの、それはっ…!」
クド「…わふ」
理樹「クド…」
クド「…ごめんなさいです、リキ。私が、私が…」
93: 2012/07/15(日) 09:07:14.67 ID:2/1LKVFH0
理樹「いいんだよクド。謝る必要なんてない」
クド「…」
理樹「ただ、ちょっと避けられてるなって気がしてさ」
クド「わふっ!」
理樹「もしかして嫌われるようなことを」
クド「き、嫌いなんかじゃありませんっ!」
理樹「うわっ…クド?」
クド「私はっ…私は…っ!」
クド「リキのことが好きなんですっ!」
クド「…」
理樹「ただ、ちょっと避けられてるなって気がしてさ」
クド「わふっ!」
理樹「もしかして嫌われるようなことを」
クド「き、嫌いなんかじゃありませんっ!」
理樹「うわっ…クド?」
クド「私はっ…私は…っ!」
クド「リキのことが好きなんですっ!」
96: 2012/07/15(日) 09:16:13.61 ID:2/1LKVFH0
理樹「…へ?」
クド「リキ…リキ…ッ!!」
理樹「ク、クド…!」
クド「リキ!」
理樹「クド!」
美魚「こっ…これは一体…」
理樹「え!?」
クド「わふ!?」
僕らの目の先には西園さんがそびえ立っていた。
美魚「直枝さん…意外と大胆ですね…この衆人環視の中…」
衆人環視どころか、この廊下には3人以外ひとっこ一人いない。
美魚「見られるのが好き…ということなのでしょうか。その年で、そんなマニアックな…」
なんか誤解されまくってるぞ。
クド「リキ…リキ…ッ!!」
理樹「ク、クド…!」
クド「リキ!」
理樹「クド!」
美魚「こっ…これは一体…」
理樹「え!?」
クド「わふ!?」
僕らの目の先には西園さんがそびえ立っていた。
美魚「直枝さん…意外と大胆ですね…この衆人環視の中…」
衆人環視どころか、この廊下には3人以外ひとっこ一人いない。
美魚「見られるのが好き…ということなのでしょうか。その年で、そんなマニアックな…」
なんか誤解されまくってるぞ。
98: 2012/07/15(日) 09:24:28.96 ID:2/1LKVFH0
美魚「卑猥です!」
理樹「いや、違うからね何から何まで」
美魚「という冗談はさておいて」
美魚「直枝さん。彼女が心配そうに見詰めていますよ」
理樹「あ…」
クド「リ、リキ…」
心配というか、怯えているといった方が正しい。さっきの告白は勢いで言ったみたいだ。
美魚「さぁ、直枝さん。レディを待たせるものではないですよ」
理樹「分かってるよ…コホン」
理樹「クド」
クド「わふっ…」
理樹「いや、違うからね何から何まで」
美魚「という冗談はさておいて」
美魚「直枝さん。彼女が心配そうに見詰めていますよ」
理樹「あ…」
クド「リ、リキ…」
心配というか、怯えているといった方が正しい。さっきの告白は勢いで言ったみたいだ。
美魚「さぁ、直枝さん。レディを待たせるものではないですよ」
理樹「分かってるよ…コホン」
理樹「クド」
クド「わふっ…」
99: 2012/07/15(日) 09:31:42.39 ID:2/1LKVFH0
理樹「突然で僕もかなり驚いてるけど…」
理樹「クドとあまり話せなかったこの数日間、僕は傍目から見ても落ち込んでいたんだ」
理樹「クドといつも通りに過ごせない…今まで当たり前だったことが取り払われたとき、それは苦しいものなんだって分かっていたはずなのに」
理樹「いつの間にか、クドの存在は僕の中で膨らんで膨らんで…かけがえのないものになっていったんだと思う」
クド「っ…」
理樹「クド…僕も好きだったんだ」
クド「リキ…」
理樹「クドの方から言わせちゃって、ごめんね。…もっと早くに気づいていれば」
クド「…いいえ、リキ」
クド「私…とっても嬉しいです…!」
理樹「クドとあまり話せなかったこの数日間、僕は傍目から見ても落ち込んでいたんだ」
理樹「クドといつも通りに過ごせない…今まで当たり前だったことが取り払われたとき、それは苦しいものなんだって分かっていたはずなのに」
理樹「いつの間にか、クドの存在は僕の中で膨らんで膨らんで…かけがえのないものになっていったんだと思う」
クド「っ…」
理樹「クド…僕も好きだったんだ」
クド「リキ…」
理樹「クドの方から言わせちゃって、ごめんね。…もっと早くに気づいていれば」
クド「…いいえ、リキ」
クド「私…とっても嬉しいです…!」
102: 2012/07/15(日) 09:42:38.00 ID:2/1LKVFH0
理樹「うん、クド」
クド「リキ…大好きです」
理樹「僕も…好きだよ」
僕らは自然と顔を近づけ…クドの、小さて柔らかそうなくちびる目がけ…。
その先に、やはり西園さんがいた。
美魚「ひゅーひゅー」
理樹「からかわないでよっ!」
美魚「これは失礼。しかし、わたしも祝福するべきでしょう。おめでとうございます」
理樹「あ、うん…」
クド「…んーっ……?」
クドがさっきからくちびるを突き出しているものだから、ついおかしくて笑いがこぼれてしまう。
クド「え…?」
理樹「あはは、クド、いつまでやってるの」
クド「はっ! リ、リキっ!? ひどいですー!?」
キスは当分お預けかな。それでも僕は、最高の幸福を手に入れた。
クド「リキ…大好きです」
理樹「僕も…好きだよ」
僕らは自然と顔を近づけ…クドの、小さて柔らかそうなくちびる目がけ…。
その先に、やはり西園さんがいた。
美魚「ひゅーひゅー」
理樹「からかわないでよっ!」
美魚「これは失礼。しかし、わたしも祝福するべきでしょう。おめでとうございます」
理樹「あ、うん…」
クド「…んーっ……?」
クドがさっきからくちびるを突き出しているものだから、ついおかしくて笑いがこぼれてしまう。
クド「え…?」
理樹「あはは、クド、いつまでやってるの」
クド「はっ! リ、リキっ!? ひどいですー!?」
キスは当分お預けかな。それでも僕は、最高の幸福を手に入れた。
104: 2012/07/15(日) 09:51:27.43 ID:2/1LKVFH0
どう考えても大団円だろ…これ以上どうしろと
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