262: 2011/04/18(月) 20:57:20.41 ID:ikDtkZIAO
 佐天涙子は困っていた。
街中で一人泣きじゃくる少女を保護したのだが、途端に懐かれたうえ傍を離れようとしない。
かと言って邪険に扱ったり体よく追い払ったりするのも気が引ける。
そう、佐天涙子は優しい女の子なのだ。

「お姉ちゃん、さっきから何言ってるの?」

「モノローグだよモノローグ」

 ……こほん。
ベルベットのワンピースで赤いカチューシャをした金髪碧眼の真っ白な女の子。
あたしに懐いたのは、そんな感じの子。
名前はまだ分からない。
「最後までちゃんと遊んでくれたらお礼に教えてあげる」と言って悪戯に微笑んだきり、ホントに名前を教えてくれない。

「ルイコお姉ちゃーん、はやくはやくー!」

 いつの間にかかなり離れさていたらしく、遠くから女の子の声が聞こえる。
 あたしは急いで彼女に追いつき、一緒に遊園地へ向かう。
とある魔術の禁書目録Ⅲ
263: 2011/04/18(月) 20:58:15.65 ID:ikDtkZIAO
「ふわあ、楽しかったー」

 あたし達は遊園地の一角にあるベンチでひと息吐く。
ほぼ全てのアトラクションを回ったおかげでクタクタになったあたしとは対照的に、女の子はまだまだ遊び足りない感じ。

「お姉ちゃん、わたしパフェ食べたいな?」

「オッケー! オススメのお店があるから一緒に行こっか?」

「わーい!」

 あたし達はこじゃれた喫茶店にやって来た。
パフェが来るのを楽しそうに脚をパタパタ振りながら待つ女の子。
うーん、可愛いなあ。

「お~いし~♪」

 届いたパフェを食べて幸せいっぱいの顔になる女の子。

「お姉ちゃんは食べないの?」

「お姉ちゃんはね、あなたの幸せそうな顔見てるだけでお腹いっぱいなんだ」

「えへへ~♪」

264: 2011/04/18(月) 21:00:33.32 ID:ikDtkZIAO
 夕方。
そろそろ寮に帰って食事の支度しないと、と思いながら女の子と道を行く。

「……ルイコお姉ちゃん」

 別れの時だと察したのか、女の子は寂しそうに俯く。

「そろそろお家に帰らないと、お友達が心配するよ?」

「……お姉ちゃんといたい」

「お姉ちゃんも同じ気持ちだよ。だけど、もう会えなくなるってワケじゃないんだから、そんなに落ち込まないの」

 女の子のおでこを軽く突っつく。
女の子は顔を上げ、ニッコリ笑う。

「うん! ……あっ! そうだ! ねえねえお姉ちゃん、わたしのお願い聞いてくれる?」

「いいよ! どんなお願い?」

「あのねー……」

265: 2011/04/18(月) 21:02:58.45 ID:ikDtkZIAO









「   氏   ん   で   く   れ   る   ?   」










266: 2011/04/18(月) 21:06:05.31 ID:ikDtkZIAO
終了
ホーリータウンでキングフロスト倒して帰ろうとして出会って瞬殺されたのはいい思い出(トラウマ)

267: 2011/04/18(月) 21:57:09.28 ID:uiimeTBgo
これはいいメガテン
氏んでくれる?はトラウマ

引用: ▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-27冊目-【超電磁砲】