1: 2016/01/28(木) 13:24:53 ID:GCbz.N0E
765プロ事務所
P「……」カキカキ
P「ふぅっ、事務仕事おわりっと」
P「……」
P(それにしても、失敗した。年末の国民的歌番組で、うちのアイドルが出たのは良いんだが、そのトークコーナー)
P(まさか俺がステージ上まで呼び出されて、アイドル達から「ありがとうございます!」と言われるサプライズを受けるとは……)
P(いや、それも良い!! 感動してボロ泣きしたし)
P(問題は、そのシーンが瞬間最高視聴率を取り、アイドルでも無い俺がちょっとした有名人になってしまった事だ!!)
P(何をするにも、『765プロのプロデューサー』だとバレてしまう事なんだ……)
2: 2016/01/28(木) 13:34:50 ID:GCbz.N0E
P(こんな安月給にこんな激務、たまに行く夜の店がストレス発散になってたのにぃぃ!!)ギリッ
P(行ったら絶対、週刊誌へ情報流されるしなぁ……はぁぁっ)ガクッ
P(アダルトショップに行った時も)
店員『常連さん、765のプロデューサーだったんスね!? 常連さんの為に、新作ののBlu-rayをキープしてたっス!!!』
P(……)
P(もう二度と行けん……)
P(だからまぁ、長い前フリだったけど何が問題かって、つまり)
P(俺はオカズが欲しいんだ!!)クワッ
4: 2016/01/28(木) 13:41:25 ID:GCbz.N0E
P(ちょうど今、事務所にはアイドルが一人。ソファーに座って雑誌を読んでる真だけ)チラッ
P「なぁ、まこと?」
真「ほえっ? 何ですかプロデューサー?」チラッ
P(テーブルを挟んだ向かい側のソファーに座り、気を落ち着かせ、相手の顔を真っ直ぐに見詰める)ボフッ
P「……」
P「真、三万だ……」
真「はい?」
9: 2016/01/30(土) 15:13:09 ID:JRytEhLI
P「……」
真「……」
P「ダメか?」
真「すみません。あの、何がですか?」キョトン
P(レッスン後の今、お前の履いてるのが欲しい!!)クワッ
真「っ!?」ビクッ
P(しかし、そんな事を俺の口から直接言ったんじゃセクハラ……間違いなくアウツ!! ここをクビになる)
真「プロデューサー?」
10: 2016/01/30(土) 15:22:03 ID:JRytEhLI
P「三万やろう真……」ニコリ
真「あのっ、ボクには理由がさっぱり」オロオロ
P(現物を見せた方が、欲に引っ張られて落とし易いんだったな)
P(だからおもむろに財布から諭吉を三枚抜き出し、真の前……テーブルの上に置く)ゴソゴソ
P「まこと……」スッ
P「三万やろう」
真「……」
真「ん……」ゴクリ
11: 2016/01/30(土) 15:33:31 ID:JRytEhLI
真「だ、だっ……だから、ボクには貰う理由がっ」チラッ
P「……」
P(一瞬だったが、差し出された金を見たな……そして、すぐには突き返さない)
P(恐らく、読んでいた雑誌に欲しい服か何かが載っていて、金が欲しいんだろう)
P(そう、つまり……何かしらのきちんとした理由が存在すれば、お金は欲しい。そんな所だ)
真「もしかして、ボクにして欲しい事があるんですか?」
真「あ、エOチなことは駄目ですからねっ!! なーんちゃって、あははっ」
真「そう言うのは、貴音とかあずささんに頼みますもんねー。で、そろそろ本当に教えてくださいよ? なんなんですか?」
20: 2016/02/02(火) 12:11:40 ID:0CxGJBzw
P「……」
P(言える訳が無い。事務所のアイドルに言ったら、確実にクビ!!)
P(だから、くれとは言わん。真が自主的に置いて行く……そう仕向ける!!)グッ
P「……」
P「さっき、見てた雑誌にさ?」
真「へっ? あ、はい。コレですよね?」スッ
P「ああ、何か欲しい服でも載ってたのか?」
真「えっへへー、実はそうなんですよ!! ここっ、ここっ、このページに載ってる服なんですけど、可愛くないですか!?」ペラペラ
21: 2016/02/02(火) 12:20:08 ID:0CxGJBzw
真「でも、値段が……」
P「三万八千円」
真「はぁっ、そうなんですよねぇ。今月も使っちゃったし、来月まで待たなくちゃ……」ガクッ
P「そうか」
P「じゃあ、4、5、と。五万ならどうだ真?」ゴソゴソ
真「五万なら足りますけど……って、そうじゃなくて、だから何なんですかプロデューサー!!」
P「まこと、五万やろう」
P「五万有れば、この服と、新品の下着まで揃えられるな?」ニコリ
22: 2016/02/02(火) 12:33:12 ID:0CxGJBzw
真「……」
真「はい? 新品の下着までって……」
真「あははっ、やだなぁプロデューサー。それだと、ボクの下着が欲しいみたいに聞こえますよ?」
P「まこと」
P「五万だ。五万やろう」
真「うっわーーっ、否定しないよこの人……」ドンビキ
真「だいたい、ボクに五万って」
P「……」
23: 2016/02/02(火) 12:43:49 ID:0CxGJBzw
P「四万九千」
真「っ!?」ビクッ
P「十秒経つごとに減らす」
真「えっ? いや、あのっ」オドオド
P「四万八千」
真「あっ、あ、あっ、あっ」プルプル
P「四万七……」
真「まっ、待ってくださいよっ!!」ガシッ
27: 2016/02/03(水) 10:27:03 ID:rjoVCqhg
真「どうして減らすんですかっ!?」
P「パッと決めてくれないと、こっちも気持ちよく払えないからな」
真「うぐぐっ……」
P(よしっ、ここで悩んでると言う事は)ワクワク
真「プロデューサーが、欲しいんですよね?」
P「何の事か分からないけど、何かを貰えるなら貰いたいな」
真「はぁぁっ……まさかプロデューサーが、ボクのをねぇ」
真「こう言っちゃなんですけど、すっごい変Oだと思いますよ? それに、ボクのなんて可愛くないのに……」ゴニョゴニョ
28: 2016/02/03(水) 10:37:03 ID:rjoVCqhg
P「なんの事かは分からないけど、真は可愛いと思ってるよ?」
真「ふぇっ!?」ピクッ
真「そっ」
真「そう、ですか……」プイッ
P「……」
真「うぅっ……」
真「分かりました!! 下着代の五千円だけ貰います!!」パシッ
P「ん? 残りの四万二千は?」
29: 2016/02/03(水) 10:45:55 ID:rjoVCqhg
真「もっと安い服で良いんで、今度の休みにボクと一緒にお出掛けして、プロデューサーが選んでください!!」
P「……」
真「やっぱり、駄目、ですか?」チラッ
P「貰えるならそれで)いいよ」ニコリ
真「っ!!」ガタッ
真「わっはーーっ♪ 本当ですかぁプロデューサー!? もうキャンセル無しですよ!?」
P「ああ。ちょうど休み同じだし、俺も予定を空けとくよ」ニコリ
真「じゃあじゃあ、ちょっと待っててくださいね!? ボク、トイレで脱いで来ます!!」タタッ
31: 2016/02/03(水) 16:40:31 ID:rjoVCqhg
P(よしっ!! だいぶ出費が抑えられたぞ!!)グッ
P(それにしても、いまトイレで脱いでるんだよな……と、言う事は、ノーパン
P「ふむ」
P「ぐあああああっ、オシイ!! 今が夏なら、スパッツかショートだっただろうに!!」
P「ジーンズだと、余り妄想が捗らないんだよなぁ……はぁっ」
P「いや、待てよ。ジーンズのファスナーを下げたら実はノーパンだったら、それはそれで」
真「プロデューサー♪」タタッ
P「やべっ、戻って来た!?」ビクッ
32: 2016/02/03(水) 16:47:42 ID:rjoVCqhg
真「目、つむってください」
P「はい? なんでだ?」
真「いいですからっ、早くっ」
P「ああ。なんだか分からないけど、こうか?」パチッ
真「えへへっ、幾らボクでも、見られてると恥ずかしいんで……」テレテレ
真「それじゃあ、行きますよプロデューサー? せーーーのっ、えいっ!!」グイィッ
P「っ!? もがぁっ!?」
真「あははははっ♪ えーっと……ボク、先に帰りますねっ? お疲れ様でしたプロデューサー!!」タタッ
33: 2016/02/03(水) 16:56:55 ID:rjoVCqhg
ガチャッ バタンッ!!
真「うわあぁぁぁぁぁぁん!!」
真「やっぱり恥ずかしいよおおおおお!!!」タッタッタ
P「ふがふが」
P(なんか思いの外、かなり上手く行ったよなコレ?)
P「ふがふが、ふがふが」
P(財力にまだ五万は余裕が有るし、後もう何枚かは獲得できるな)
34: 2016/02/03(水) 17:06:26 ID:rjoVCqhg
数日後 765プロ事務所
P(使いまくってたら、ついに擦り切れてしまった)ガクッ
P(今、事務所に居るアイドルは……ソファーへ座ってラーメン雑誌を読む貴音だけ)チラッ
P(これは、交渉に行くしか無い!! 臆するなよP!! お前は既に実践を経験しているんだ!!)
P(前回と同じにやれば、必ず上手く行くさ)スタッ
P「なぁ、貴音?」
貴音「はい? どうかなされましたか?」チラッ
35: 2016/02/03(水) 17:17:32 ID:rjoVCqhg
P(テーブルを挟んだ向かい側のソファーに座り、気を落ち着かせ、相手の顔を真っ直ぐに見詰める)ボフッ
P「……」
P「貴音、三万だ……」
貴音「っ!?」
P「……」
貴音「……」
P「お前に、三万やろう」
貴音「あなた様……」
36: 2016/02/03(水) 17:27:50 ID:rjoVCqhg
P(テーブルの上へ、見せ付けるように金を置いて、と)スッ
貴音「あなた様に心よりの感謝を」パシッ
P「え゙っ!? ノータイムで取っちゃうの!?」
貴音「わたくしが以前より、最高級ふかひれらぁめんを食べたいと申していたのを、憶えていてくださったのですね!!」キラキラ
P「そんなこと、言ってたっけ?」
貴音「ふふっ。あなた様はまことにいけずです……そうで無ければ、このように昼食代を託したりはしない筈」ニコリ
P「あっ、これは昼食代じゃなくてだな」アセアセ
貴音「こうしては居れません!! 人気のめにゅう、すぐに向かわねば無くなってしまいます!!」ガタッ
37: 2016/02/03(水) 17:34:57 ID:rjoVCqhg
P「おい、貴音?」
貴音「さらばっ!!」タタッ
P「たかねえええええええええええええええ!!!」
貴音「外へいでよ、アクロバッター!!」
ガチャッ バタンッ!!
P「……」
P「……」プルプルプルプル
P「オチが早いんだよっ!! なんで二人目でオチが着くんだ!!」バンッ
P「クソっ、まだ二万は余裕が有る、諦めんぞ!! 次のアイドルだ次のアイドル!!」
40: 2016/02/06(土) 14:55:36 ID:skR7YeD.
翌日 765プロ事務所
響「はいさーい!!」ガチャッ
P「響キタ!!」
P「ひびきーーーっ!!」タタッ
響「なんだプロデューサー?」
P「二万やろう!!」スッ
響「ありがとねっ!! これで皆に豪華な夕食を食べさせてあげられるぞ!!」パシッ
響「さっそく買いに行くさ!! じゃあねプロデューサー!! ハム蔵も行くぞ!!」タタッ
ハム蔵「ヂュイ!!」スタタタッ
41: 2016/02/06(土) 15:01:10 ID:skR7YeD.
P「ちょっ!?」ビクッ
P「……」
P「……」プルプルッ
P「……」プルプルプルプルッ
P「いいかげんに」
P「しなさーーーーーーい!!!」バンッ
P「おっとイケない。すぐに体をプルプルさせてしまう」
P「僕の悪いクセ……」クスッ
42: 2016/02/06(土) 15:07:06 ID:skR7YeD.
P「……」
P「って」
P「あ゙あ゙あああああああああああああああ!!!」ゴロゴロッ
P「だからオチがはえぇんだって!! ワンクッション挟めやっ!!!」ゴロゴロゴロゴロッ
P「金もなくなっちまうしさぁ……」
P「うちのアイドルにはまず、人の話を聞くところから教えないと」
P「しかし、こうなったらもう……」スタッ
P「残る手段はアレしかない!!」
45: 2016/02/06(土) 19:45:25 ID:skR7YeD.
更に翌日 765プロ事務所
美希「むにゃむにゃ……なの」
P(美希がソファーで横になって寝ている)ゴクリ
P(気付かれないように、何とか抜き取るしか無い!! そして買って置いた新品を穿かせる!!)
P(まずは、スカートの中に手を突っ込んで、そーっと、そーっと……)スゥッ
P(よし、後はずり下げるだけだ。起きるなよー)
P(この現場さえ押さえられなきゃ、なんとでも言い訳出来るんだ)スルスルッ
美希「んーっ……」モゾモゾ
P(っ!? ヤバい、起きたか!?)
46: 2016/02/06(土) 19:50:26 ID:skR7YeD.
美希「むにゃむにゃ……」ボーッ
美希「ハニー?」
P(まだ寝惚けてるっ、なんとか誤魔化さないと!!)
P「にゃ、にゃあ……」
美希「あふ? イヌさんなの」ゴロン
P「猫だよっ!!!」
美希「へっ!? なっ、なにしてるのハニー!?」ビクッ
P「あ、やべっ」
49: 2016/02/06(土) 19:56:50 ID:skR7YeD.
数ヶ月後 刑務所 面会室
真「ボク、待ってますから……早く戻って来てくださいね?」
P「すまんな真」
真「いえ。その、好きで……やってる事ですし」モジモジ
真「あっ、それと今月分です」スッ
P「毎月、ありがとう真!!」ポロポロ
真「うわぁっ、泣かないでくだいよ。ボクので良かったら、こうして幾らでもあげますから……ねっ?」
P「俺、これからは真面目に生きるよ!!」
真「はい、期待してます!! また一緒にがんばりましょうプロデューサー!!」ニコリ
50: 2016/02/06(土) 19:59:21 ID:skR7YeD.
ギャルゲーアイドルマスター
真ルート トゥルーエンド
終わり
引用: P「三万だ……」
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