127: 2019/04/14(日) 20:39:27.86 ID:TfNz0bT70
りあむちゃんデレステ追加まだ?

Chapter21、投下開始します

前回:Chapter20
最初から:LiPPS「虹光の花束」

THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS U149 ANIMATION MASTER 03 Nightwear
128: 2019/04/14(日) 20:43:13.10 ID:TfNz0bT70
最初に異変があったのは、第一審査後攻、覇王エンジェルズのLIVE開始時

彼女達の歌がサビに突入するその瞬間、急に音楽が途切れた

全員が動揺するのも束の間、今度は証明が落ち、ドームは闇黒と静寂に包まれた



それでも、覇王エンジェルズは歌う事を辞めなかった

唐突に訪れた静寂に負ける事なく歌い続け、誰の目にも見えない暗闇の中でも、自分達がまだ舞台で踊り続けている事を、自分たちの存在を必氏にアピールしていた

どんなに連続してアクシデントが起きようと、彼女達は自分たちの勝利を疑わなかった

もう、流石今大会最大の優勝候補としか言いようがない。本当にとてつもない精神力だった






だが、今回に至ってはむしろ、そこで折れていた方が良かったのかもしれない

129: 2019/04/14(日) 20:45:42.22 ID:TfNz0bT70
美しい歌声と力強いステップの音の中から、微かな悲鳴が俺の耳に飛び込んできたその刹那、照明が復旧し、舞台は光を取り戻した

だが、照らされたステージの上からは、数秒前まで確かにそこにいたはずの少女が消えていた



代わりに現れていた大穴を目にして、察する


あの悲鳴の正体は、あの穴の下に落ちた少女が発したものだったのだと.......

130: 2019/04/14(日) 20:47:47.53 ID:TfNz0bT70
美嘉「プロデューサー!一体何が起こったの!?」

P「セリが....セリが落ちてる....あの穴に落ちたんだ!」

志希「セリって、迫?人や道具を舞台から上げたり下げたりするあれ?」

奏「......本当ね。確かにステージの真ん中、穴が開いているわ。ステージが始まったときには、あんな穴無かったのに!」

フレデリカ「それより落ちた子は!?落ちた子は大丈夫なの!?」



フレデリカの問いかけに答えるかの様に場内アナウンスが鳴り響く

あまりにも冷たい機械越しの音声が、無情にも最悪の答えを語りだす




『会場にお集りの皆さま、誠に申し訳ございません。ただいまの事故で負傷者が出た為、IG本戦第2試合、及び3位決定戦はここで中止とさせて頂きます』

『また、覇王エンジェルズ棄権の為、決勝進出は『Project,Queen』、3位決定戦は『トライアドプリムス』の不戦勝となります』

131: 2019/04/14(日) 20:50:53.95 ID:TfNz0bT70
観客A「ふざけんなー!!」

観客B「なんでこんな事故が起きるんだよ!!」

警備員1「申し訳ございません、現場検証を行うため関係者以外はドームから退出してくださーい!」

観客C「なんだと!?」

警備員2「皆さん落ち着いて!暴れないでください!」

警備員3「係員の誘導に従ってドームの外に....誰かー!応援をよこしてくれー!?」




奏「皆、パニックになってるわね....」

フレデリカ「そんな.....こんなのってないよ!こんなんじゃ、みんな笑顔になれないよ!」

周子「Pさん、どうにかなんないの?落ちた子のケガが治るまで延期とかさ」

P「無理言うな、俺にそこまでできる力はねえよ。それに、どっちみち大会規定で仕切り直しは無しって決まってる」

P「まあ、それを認めてしまうと、不利になったらわざと事故を起こしてやり直せちまうからな........」

周子「それはそうだけど....でも、こんなの納得いかないよ」

132: 2019/04/14(日) 20:52:57.27 ID:TfNz0bT70
ちひろ「みんな、無事!?」

美嘉「ちひろさん!」

ちひろ「会場で事故が起きたって聞いたから、まさか皆が巻き込まれたんじゃと思って飛んできたんだけど....無事なようね」

フレデリカ「アタシ達は無事だけど、覇王エンジェルズが!」

ちひろ「さっき館内放送で聞いたわ....加蓮ちゃん達も怒ってた、『不戦勝なんて納得いかない』って」

ちひろ「まさか、こんなことになるなんて......」



奏「でも、偶然音響が落ちて、偶然証明も落ちて、偶然セリも下がってた.....こんな偶然、一度に3つも起きるはずないわ。特にセリは人の手がないと動かない、まず間違いなく人為的に引き起こされた物よ」

美嘉「その犯人って、やっぱり......」

ちひろ「...........」









???「なんだかお取込み中のところ悪いのだが、君たちがLiPPSかね?」

133: 2019/04/14(日) 20:54:53.94 ID:TfNz0bT70
......!!!

この男は!


周子「んー?おじさん誰ー?」

奏「周子!そいつに近づいてはダメ!」

周子「えっ?」








P「.....おっちゃん」

周子「!!」


志希「この悪意のこもった匂い......奏ちゃん、この人がそうなんだね?」

奏「ええ、この男が.......」

134: 2019/04/14(日) 20:55:24.99 ID:TfNz0bT70

奏「891プロ社長、屋久井 清!」

135: 2019/04/14(日) 20:57:38.52 ID:TfNz0bT70
美嘉「この人が、全ての元凶.......!」

屋久井「元凶?一体何の事かな?私はただ、決勝戦の相手に挨拶に来ただけだよ」


奏「とぼけないで!さっきの事故、貴方が仕組んだことでしょう!?」

奏「iMB事件だってそう、今芸能界を覆っている闇....全ての糸をその裏で操っていたのはあなたでしょう!?」

ちひろ「社長、891プロの帳簿、調べさせてもらいました.....『子会社』の事も」

ちひろ「だから正直、今私達はものすごくあなたを疑っています。なにか、釈明はありますか?」


屋久井「おやおや二人とも、前に会った時に比べて随分敵意むき出しじゃないか。一体どうしたんだね?」

136: 2019/04/14(日) 20:59:35.29 ID:TfNz0bT70
P「おっちゃん、俺からも一つ聞かせてくれ.......予選の時から、どうしても気になってたことがあるんだ」

屋久井「何かね?」


P「予選のトリスタの曲聞いてるとな、なんか違和感を感じたんだよ。前に聞いたときと何かが違うって思ったんだ。まさかとは思ったけど、一応あの後当日録画したライブの音源とCDの音源、比べてみたんだ」

P「......曲の速さが、わずかに早くいじられていた。そんな訳ないと何度も確認した、でも、やっぱり予選の音源の方が、歌い終わりが数秒早いんだ!」

P「たった数秒.....それだけでも、ステージに立っていた本人たちには致命的だ.....そしてそんな妨害をやるのは、同じDブロックでぶつかった奴しかいない.....」


屋久井「............」

P「なあおっちゃん.....あんたが、やったのか?」







屋久井「P君.....相変わらず君は頭が悪いな」

P「!.....そ、そうだよな!おっちゃんがそんなことするはず」

屋久井「違うよ」

P「えっ?」

137: 2019/04/14(日) 21:00:22.27 ID:TfNz0bT70

屋久井「今になって、やっと気づいたのかって事だよ」

138: 2019/04/14(日) 21:02:08.77 ID:TfNz0bT70
P「は........?」

屋久井「いやー、昔から馬鹿だとは思っていたが、まさかここまで救いようが無い程だったとはな」




P「嘘....嘘だろ?だって、俺はあんたを、あんたを信じてたんだぞ!?あんなに優しかったおっちゃんがそんなことするはずないって!」

P「なのに......なんでだ!なんで俺を裏切った!?」

屋久井「裏切ったとは心外だな、君が勝手な信頼をしていただけだろう。それに、先に裏切ったのは君じゃないか」

P「俺が、裏切った.....?」

屋久井「だってそうだろう?私は君を信じていたのだから。君ならきっと、891プロが芸能界を支配したときに、その象徴となってくれるだろうと。だから資金もコネもキミの為に全部用意した。我が社の総力を挙げて君を売り出していたんだ」

屋久井「なのに、君はたった一人のガキに心奪われて、私もちひろ君も裏切ったじゃないか。分かってるかね?君はあの子との密会を週刊誌にすっぱ抜かれて、危うく大スキャンダルになる所だったんだよ?」

P「それは.....」

139: 2019/04/14(日) 21:03:20.64 ID:TfNz0bT70
屋久井「でもねP君、私はそれでも君の事を許すつもりだった.....だから、写真を持ちこんできた出版社と取引したんだよ」

奏「その、取引というのは......!」


屋久井「なんだ、気づいてるようだね」

屋久井「お察しの通り、あのガキを売ってやったのだよ。P君のスキャンダルを握りつぶしたうえで、あのガキが二度とP君にまとわりつかない様にな」


P「売っ.....た?あの子を......?」

屋久井「ああ、キミは馬鹿だからしっかり言わないと分からないかい?」

140: 2019/04/14(日) 21:03:50.61 ID:TfNz0bT70

屋久井「あのガキは、私が頃したという事だよ!!」

141: 2019/04/14(日) 21:12:12.74 ID:TfNz0bT70
P「そん....な.....」


屋久井「あのガキの所属事務所は我が社の傘下だったからな、少し圧力をかけてやれば簡単に済んだよ。担当プロデューサーもちょっといい条件で引き抜いてやると言ったら、快く自分のアイドルを売り出してくれた。しかも、かなりの『おまけ』つきでな」

屋久井「私もP君の目を覚まさせてやろうと、徹底的に潰してやったよ。随分ムカつかせてくれたから、少し虐めさせてもらった。いやー、あの時は年甲斐もなくハッスルしてしまったよ!」

屋久井「犯されてる間ずっと『師匠、師匠』と何度も君を呼び続けていてね!おかしなもんだよ、彼女の穴に突っ込んでいたのは君じゃなくて、歳食った汚いおっさんだったというのに!」


周子「最っ低.....!」

屋久井「最低?むしろ感謝してほしいくらいだよ。夢を見ることしか知らなかった哀れなガキに、しっかり現実というものを教え込んでやったのだから!」

美嘉「....とりあえず、あんたがとんでもないゲスって事はよくわかったよ」

美嘉「でも、どんな理由があろうと自殺まで追い込む必要はなかったでしょ!」

屋久井「あのガキは、私が芸能界を支配するという崇高な計画を土足で踏みにじったのだ。当然の報いだよ」

フレデリカ「.....アタシね、皆がハッピーじゃないと嫌だから、誰かの心を傷つけることが本当に嫌だから、絶対に人の悪口とか言いたくないし、聞きたくないんだ。でも、ゴメン。今だけは言わせてもらうね」

フレデリカ「アタシ、あなたの事は嫌い。大っ嫌い!!」

屋久井「フン、別に構わんよ。小娘に何を言われようがね」











P「........何人だ」

142: 2019/04/14(日) 21:14:58.78 ID:TfNz0bT70
屋久井「んー?」






P「あんたのその下らねえ計画の為に、一体何人犠牲にしたかって聞いてんだよ!子会社とやらのアイドルも、061プロのアイドルも、『あの子』だって......みんな本気でアイドルって道に命賭けてたんだ!なのに、あんたはそんな命を何人踏み躙って来た!あの子達が抱いた何よりも尊い夢を、一体いくつ踏み躙って来たァ!?」

143: 2019/04/14(日) 21:16:33.18 ID:TfNz0bT70
プロデューサーさんが、今まで貯めこんで来た感情を吐き出す

怒り、憎悪、嘆き.....今までずっと仇敵に対して貯め込んでいた感情が、決壊したダムの様にプロデューサーさんの口から流れ出る



でも、その激情の矛先を向けられた男は依然堂々と....いや、むしろどんどん凶暴な笑みを浮かべながら答えた


社長「何人って....知らないよ。踏みつぶしたアリの事なんざいちいち考えないからな」






自分が犠牲にしてきた人間を虫同然に言い切った男の顔を見た時、私の頭に最悪の予感がよぎった

まさか、この男の狙いは.....!

144: 2019/04/14(日) 21:18:15.77 ID:TfNz0bT70
P「....頃してやる」

屋久井「何かね?」







P「許さねぇ!あの子の夢を汚して、あの子の命を奪ったッ!あんただけは絶対に許さねぇ!!ブッ頃してやらアアアアアアアアアアァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


奏「ダメよプロデューサーさん!!止まって!!!!」





慌てて呼び止めたけど、私の声はもう、プロデューサーさんには届かない

ダメ、間に合わない.....!

145: 2019/04/14(日) 21:18:41.47 ID:TfNz0bT70

パチィン!!!

146: 2019/04/14(日) 21:20:00.37 ID:TfNz0bT70
とても高い音がした

一瞬、プロデューサーが屋久井を殴った音かと思ったけど、違う。この音はもっと、平手打ちの様な高い音だ

例えば、癇癪を起こした子供をはたいて疎めるような.....




恐る恐る目を開けてみる

プロデューサーさんは屋久井社長へたどり着いておらず、二人の間には一人の女性が割って入っていた

147: 2019/04/14(日) 21:20:56.55 ID:TfNz0bT70
ちひろ「何をやってるの.....?」





P「ちひろ、さん.....?」

ちひろ「貴方はもう彼女達の、『LiPPS』のプロデューサーなのよ?LiPPSの夢を、一緒に背負って支える立場の人間なの。それなのに....貴方がここで社長に暴力を振るえば、彼女達の夢まで一緒に砕けることになるわ。こいつは、それを狙っているのよ!?」

P「でも!このままじゃ『あの子』の無念は!」

148: 2019/04/14(日) 21:21:35.18 ID:TfNz0bT70

ちひろ「憎むことばかり考えるな!!」

149: 2019/04/14(日) 21:23:58.57 ID:TfNz0bT70
ちひろ「もう一度、頭冷やして考え直しなさい....今の貴方には、その恨みよりもっと大事な人達が、大事にしなきゃいけない人がいるでしょう!!」

P「!!」


プロデューサーさんが、はっとした顔でこちらを向く



ちひろ「確かに、始まりは復讐だったのかもしれない、自分の目的の為に、表面上思いやっていただけなのかもしれない......でも、彼女達は、LiPPSは!貴方にとって大切な人達になったんでしょう!?なら、彼女達を泣かせるような真似するんじゃないわよ!」

ちひろ「どれだけ正当な理由があっても....どれだけの憎しみを抱えたとしても.....自分にとって大事な人ができたのなら、自分を大事に想ってくれる人がいるなら、その人を悲しませるような事しちゃいけないのよ!!!」










P「................クソッ!」

150: 2019/04/14(日) 21:26:18.35 ID:TfNz0bT70
ちひろさんに平手打ちで叱られたプロデューサーさんは、行き場の失った怒りとともに、逃げるように去っていった


奏「プロデューサーさん!....私、追いかけてくる!」

美嘉「ちょっと奏!.......いや、頼んだ!」



屋久井「チッ.....余計な事を」

ちひろ「悪かったですね、計画を邪魔してしまって」

屋久井「....まあいい、なら正々堂々と王者の座を頂くまで」

周子「正々堂々?どの口が言うのさ。今までずっとズルばっかしてた癖に!」

屋久井「フン....だが、証拠に繋がるようなヘマはしていない。仮に通報したとしても、私にはもみ消せるだけの力がある。無駄なことだ....」

屋久井「まあせいぜい頑張り給え、別に棄権してくれても構わないがね」

美嘉「棄権なんてしない!どんな妨害したって、勝つのはあたし達だよ!」

屋久井「そうかい.....では、そろそろ失礼させてもらうよ、まだ商談が詰まっているのでね」




ちひろ「社長、最後に一つだけ言わせてもらいます」

屋久井「何かね?」

151: 2019/04/14(日) 21:27:21.28 ID:TfNz0bT70
ちひろ「P君は私達を裏切ってなどいません。P君は、この芸能界に潜む闇に立ち向かうために、勇気を出して一歩を踏み切ったんです」

ちひろ「だから....裏切ったのは貴方の方です。P君の信頼だけじゃない、この国のアイドル全てと、アイドルに夢を見た人々全ての想いを、貴方は裏切った。それは、決して許される事じゃない!」

ちひろ「いずれ貴方は必ず、その報いを受けることになります。覚悟しておきなさい!!」

152: 2019/04/14(日) 21:29:05.69 ID:TfNz0bT70
プロデューサーさんを追いかけてドームの外へ出る

すると、植込みのところにぱたりと座り込んでいる彼を見つけた

しかしその姿からは、一切の気力を感じられない......

153: 2019/04/14(日) 21:29:44.96 ID:TfNz0bT70
奏「プロデューサーさん、大丈夫?」

P「奏か......少し落ち着いたけど、大丈夫ではないかな.....」

奏「.........」






P「悪かったよ」

奏「えっ?」

154: 2019/04/14(日) 21:31:07.24 ID:TfNz0bT70
P「感情に任せて、お前たちの夢をめちゃくちゃにするところだった。ちひろさんが止めてくれなきゃ、811プロは暴力プロデューサーの率いる危険集団にでもされるところだったんだろう」

P「今度こそちゃんとお前たちに胸張れるプロデューサーになるって誓ったのに、またやっちまった.........」


奏「......やっぱり屋久井社長の事、信じてたのね」

P「ああ....どんだけ怪しいって証拠が出てきても、あの人は俺の恩人だから、俺の記憶の中の優しかったあの人は、絶対そんな事するはずないって!......ずっとそう、信じてた」

奏「...そっか」


P「でも、裏切られた....やっぱりおっちゃんが犯人だったんだ。俺、もう何を信じたらいいか分かんねえよ.......」

P「奏.....俺、もうダメだわ」

155: 2019/04/14(日) 21:32:43.68 ID:TfNz0bT70
奏「ダメ....って?」


P「俺さ、さっきちひろさんにあんなに説教されて、憎しみに身を委ねちゃだめだって分かったのに、お前らの夢まで一緒に壊したくないって本当にそう心から思ってるのに!」

P「それでも....消えてくれないんだ。あいつをぶっ頃したいっていう醜い憎悪が、消えてくれないんだ!ずっと胸の中で色んな感情がぐちゃぐちゃになっててさ、もう、どれがホントの気持ちなのか分かんねえんだよ!」

P「俺、これから自分が何するか分かんねぇ....もしかしたら、また感情のままに取り返しのつかない事しちまうかもしれねぇ。信じてた人に裏切られて、その事に、どう向き合えばいいか分からなくなって!........もう、自分の心すら信じられないんだよ.......」


奏「プロデューサーさん......」

P「すまない、奏....こんな情けないプロデューサーで、本当に、ごめん......!」

奏「...........ねぇ、プロデューサーさん。少し、昔話に付き合ってちょうだい?」

P「昔話........?」

奏「ええ、昔話....といっても、割と最近の事なんだけどね」

156: 2019/04/14(日) 21:36:22.71 ID:TfNz0bT70
私が高校生になってすぐ、私に一人の友達が出来たの

勿論、それまでにも人との付き合いがなかった訳じゃないけど、自分から友達って呼べるくらいに心を開ける人ができたのは、多分その子が初めてだった


その子はね、入学式の日、すぐに私に話しかけてくれた。その次の日も、次の日も.....何度も私とおしゃべりしてくれたの

それでどんどん仲良くなって、一緒に遊びに行ったりして.....あんなに仲のいい友達が出来たのは初めてだったから、その友達と過ごす毎日がいつもいつも凄い新鮮で.....とても、楽しかったわ

そんな充実した日々を過ごして、気づいたら学年が一つ上がって、新しい春が始まった.....そんな時だった


私、ある男の子に告白されたの



......そんなに慌てなくても大丈夫よ、お断りしたから。大体、受けてたらアイドルになってないわよ

まあ、今まで殆ど話したことない人だったし、私も特別彼氏が欲しいと思っては無かったからね

結局、その日はそれ以降何もなく終わったのよ。私も、告白なんてされたって明日は何事もなくやってくるんだなーって、そんなどこか達観した事を考えながら、その日は眠りに付いたわ




でもその次の日、友達から絶交を宣言された

157: 2019/04/14(日) 21:38:36.60 ID:TfNz0bT70
理由?私があの子の男を奪ったかららしいわ。あの子、私に告白してきた男子が好きだったみたい

もちろん反論したわよ。そんな積もりないし、彼の事は振ったから関係ないって

でも、逆に色んなことを暴露されたわ


私の友達になったのは、私につられて男が寄ってくると思ったから。私と一緒にいれば、自分も一緒にモテると思ったから。でも、男子は皆私目当てで、誰と話しても聞かれるのは私の事ばかりで、自分に目をくれる人なんか一人もいなかったって

私の事も本当は、お高く留まって気にいらないと思ってたらしいわ。私、そんな積もり全然なかったのに....いや、もしかしたらそういう態度だったからこそ、余計に気にいらなかったのかもしれないわね

そんな不満を抱えていたら、自分の一番の本命が私に告白しているのを見て、ついに裏切られたと思ったらしいわ



私、それを聞いた時、本当に訳が分からなかった

何もしていないのに裏切られたと言われて、今まで感じていた友情は全てまやかしだったと分かって、本当にショックだった

それはもう、人を信じる事そのものが怖くなって.....人間に、いや......世界に或る種のあきらめをつけてしまうほどに............


だから、そんなどうにもできない感情をどうすればいいか分からなくて、でも、少しでもこの苦しみを洗い流せたらいいなって.....そう思ったからあの日、あの海岸でずっと黄昏ていたの

158: 2019/04/14(日) 21:39:33.04 ID:TfNz0bT70
P「そんな事が.....」


奏「あの時私は、本当に何も信じられなくなっていた....貴方スカウトに乗ったのも、ほとんどヤケよ。貴方の事を疑ってはいたけど、もしこのどうしようもない現状を壊してくれるなら.....そう思ったら、どうでも良くなっちゃってね」

P「お前....ヤケになったからといって女の子がホイホイ怪しい奴の誘いに乗っちゃダメだろ!」

奏「あら?じゃあ断った方が良かったかしら?」

P「それは.....ダメだけど」

奏「ふふっ、だよね!」

159: 2019/04/14(日) 21:41:42.18 ID:TfNz0bT70
奏「.....でもね、貴方がアイドルに誘ってくれたから、貴方が皆と引き合わせてくれたから、私にこんなに光り輝く世界があるって事を教えてくれたから!」

奏「だから、ちゃんと思い出すことができたのよ。大事な事を....ね」

P「大事な事?」


奏「結局、誰も信じ無い生き方なんて到底無理だってこと!」


奏「最初から何も信じず生きれば、裏切られずに済む。それはきっと、賢い生き方なんでしょう。でもね、それって凄く苦しいのよ。だって、自分の心の傷は、自分じゃ癒すことができないから」

奏「愛想よく振る舞いつつも、常に相手を警戒し続ける。心が落ち着く事なんてなくて、常に擦り減らし続ける。誰かに傷つけられることはない。でも、癒されることもない...そんな虚無感をずっと抱えて生きることのできる人はいないわ。プロデュ―サーさんも、そう思うでしょう?」


P「...........まあ....そう、だな」

160: 2019/04/14(日) 21:42:53.75 ID:TfNz0bT70
奏「人は誰しも自分の想像を超える壁にぶつかったとき、その困難から目を背ける為に、自分自身の心を鎖で縛り付けてしまう。そしてその鎖は、自分ではどうにもできない。外すには、必ず自分じゃない誰かの力を借りなければならないの」

奏「だから、どんな人間も一人で生きることは出来ない。自分と他人との信頼って言う繋がりは、捨て去ることは出来ないのよ」

P「....................」

161: 2019/04/14(日) 21:46:27.22 ID:TfNz0bT70
奏「それにねプロデューサーさん。信じるって、素晴らしい事よ」

奏「だって、例え裏切られるかもしれなくても......信じるって事、誰かを信じられるって事は、何よりも暖かい事だから!私の心を縛る鎖を解いてくれたのは、他ならぬ811プロの皆だから!」

奏「だからプロデューサーさん......もし貴方が自分を信じられなくなったのなら、私達を信じてよ」

P「奏達を....?」


奏「そうよ、私達LiPPSを.....他ならぬあなた自身がずっと守り導いてきた、私達を信じて!」

奏「大丈夫!私達は必ず、貴方の期待に応えて見せるわ。必ず.....貴方の心を救って見せる。貴方が私にそうしてくれたようにね!」

P「......そうか、じゃあ、お前らを信じる!その為に、俺もお前たちのプロデューサーとして出来ること、なんだってやってやる!」

P「だから.....お前たちがトップアイドルになる瞬間、この目で見届けさせてくれよな」


奏「うん!任せてちょうだい!!」

162: 2019/04/14(日) 21:47:37.21 ID:TfNz0bT70
P「..............なぁ、奏」

奏「何?」



P「少しだけ、むこうを向いててくれないか?なんか、色々あふれだしそうでさ」

P「あんまり、見せたくないから」

奏「.....分かったわ、でも」

163: 2019/04/14(日) 21:48:05.79 ID:TfNz0bT70
そっと、プロデューサーさんの手を握った

私と彼の温度が混ざり合っていくのを感じて、なんだか心が暖かくなる

164: 2019/04/14(日) 21:49:29.09 ID:TfNz0bT70
奏「涙は見ないであげる。でも、寄り添うくらいはいいでしょ?」

P「....ああ、ありがとな」














P「...........ほんと"う"に..................あ"りがと"う.................!!」

165: 2019/04/14(日) 21:51:04.93 ID:TfNz0bT70
今日の天気は、晴れのち大雨

降り出したのは、耳をつんざくような豪雨


....でも、とても暖かい雨



私は、傘を差さなかった

彼の溜まりに溜まった感情の雨を、全部この身で、受け止めてあげたかったから.....

166: 2019/04/14(日) 21:54:04.98 ID:TfNz0bT70

Chapter21「warm,warm rain.......」

167: 2019/04/14(日) 21:55:15.30 ID:TfNz0bT70
P「.....はぁ、はぁ.....よし!」

奏「もう、落ち着いた?」


P「ああ!もう泣くだけ泣いた、皆の所に戻って決勝へ向けて準備を......」



???「あれ?もしかして貴方たち、811プロ?」

P「えっ?そうだけど.....キミ達はっ!?」

???「ええ、貴方たちと決勝で、文字通り頂点をかけて戦う相手......」




ちとせ「Project,Queenよ」

168: 2019/04/14(日) 21:56:00.61 ID:TfNz0bT70
奏「貴方たちが、Project,Queen...!」

ちとせ「そうよ。私はリーダーの黒埼ちとせ、それでこっちが私の僕で、同じユニットのメンバーの」

千夜「白雪千夜です、あとこの二人は....」

颯「はーとなーだよ!同じくProject,Queenメンバー!」

凪「久川凪と颯です。双子です。エモいでしょう?」

P「エモいって.....まあ双子属性はウケがいいか.....」

凪「そうです。双子と主従属性と美少女とアイドル.....私達は世のエモさの集合体なのです」

P「そ、そうなのか......」

169: 2019/04/14(日) 21:57:01.76 ID:TfNz0bT70
颯「今日はなんか残念なことになっちゃったけど.....来週の決勝は、頂上をかけて正々堂々、思いっきりぶつかり合おうね!」

奏「正々堂々って...もがっ!」


事故を仕込んだのは貴方たちの癖にと咎めようとすると、プロデューサーさんに口を押えられ遮られた


P「ああ、俺たちも決勝を楽しみにしてるよ!」

奏(プロデューサーさん、何で止めるの?)

P(多分、この子達は何も知らない。あいつは自分の本性を隠すのが本当に上手かったから......だから俺とちひろさんも、何年も一緒に仕事したのに気づかなかった)

奏(な、成程......)






確かに、不正だけで勝ってきたならあそこまで凄いパフォーマンスは出来ないか......

170: 2019/04/14(日) 21:58:20.53 ID:TfNz0bT70
ちとせ「.....ところで千夜ちゃん、ちょっとケーキとか買ってきてくれない?コンビニのでいいから」

千夜「構いませんが....急ですね」

ちとせ「なんか糖分が足りてなくって、私もう動けないの。.私が奢るから、はーちゃんとなーちゃんも好きなスイーツいっぱい買ってきなさい?」

颯「ほんと!?ありがとうちとせちゃん!」

凪「ちとせちゃんの奢り....つまりちーPayですね?」

ちとせ「そうそう!ほら、皆行ってらっしゃい。千夜ちゃんも好きなの買ってきていいから、二人の事お願いね?」

千夜「.....お嬢様が、そうおっしゃるのなら」

ちとせ「行ってらっしゃい、なるべくゆっくりね」

千夜「畏まりました......それでは」

171: 2019/04/14(日) 21:59:10.11 ID:TfNz0bT70
ちとせ「さて.....と」


ちとせ「社長に会ったんでしょ?大丈夫だった?」

P&奏「「.......!」」

172: 2019/04/14(日) 21:59:51.59 ID:TfNz0bT70
奏「貴方、もしかして」

ちとせ「私は、人の嘘がなんとなく分かるから。他の皆は....千夜ちゃんはいつも私と一緒にいるから、もしかしたら察しちゃってるかもしれないけど.....はーちゃんとなーちゃんは気づいてない」

P「キミは891プロの不正を知ってたのか....だったらなんで!」

ちとせ「私にも、どうしても負けられない理由があるから」

P「負けられない、理由?」

173: 2019/04/14(日) 22:00:35.82 ID:TfNz0bT70

ちとせ「私ね、もう長くないの」

174: 2019/04/14(日) 22:02:17.32 ID:TfNz0bT70
奏「長くない.....?」


ちとせ「後3年....いいえ、まともに体を動かせるのはあと1年あればいいほうって、そう言われた」

P「余命3年....だと?」

ちとせ「....これ、皆には秘密にしてるから、絶対言わないでね?特に今は、IGの決勝直前だし」

P「そんな....治療に専念すれば良くなったりしないのか?」

ちとせ「無理、まだ治療法が確立してない奇病なんだって。ずっと病院で寝たきりなのを受けいれれば、延命措置くらいはできるかもしれないけど」

P「そんな.......」

175: 2019/04/14(日) 22:04:36.50 ID:TfNz0bT70
ちとせ「だから私、どうしても残したいの。この世に『黒埼ちとせ』っていう女がいたことを。私が、最後まで私として生きたって言う証を」

ちとせ「.....あと、千夜ちゃんの事もあるしね」

奏「白雪さん?確かさっき主従がどうのって言ってたけど....」


ちとせ「そう、あの子はずっと私の僕として、私に尽くしてくれた.....でも、それだけなのよ。ずっと私に縛られて、それ以外の生き方を知らない....だから私が氏ぬ前に、あの子には自分自身の生き方を見つけて欲しいの」

ちとせ「それに....はーとなーは、純粋にアイドルに夢を見て、ただひたすらにトップアイドルを目指して頑張ってきたの。そんな二人の夢を、私が壊すようなことは出来ない」

ちとせ「だって....3人とも同じ道をずっと一緒に歩いた仲間だもの。なにも残さず氏ぬはずだった私の手を、ずっと掴んでいてくれた何よりも尊い仲間.....だから、私があの子達の幸せを願うのは、当然のことでしょう?」


奏「.....そうね。同じ立場だったら、私もそうするわ」

ちとせ「.......ねぇ」







棄権、しないの?

176: 2019/04/14(日) 22:06:46.83 ID:TfNz0bT70
P「....どういう事だ?」

ちとせ「別に、LiPPSと戦いたくないと思ってるわけじゃないの。でも、もし決勝のステージに立てば貴方たちはきっと酷い妨害を受けるわ。今日の覇王エンジェルズみたいに、大ケガを...最悪、命に関わるかもしれない」

ちとせ「それでも....決勝に挑む覚悟はあるの?」


奏「当然よ」

ちとせ「!!」

奏「私達の身を、純粋に心配してくれるのは有り難いわ。でも、あえて言わせてもらうわね.....余計なお世話よ。どんな逆境に苛まれようと、全力でアイドルを楽しむのが私達811プロの信念だから!」

奏「ねっ?プロデューサーさん?」

P「ああ!正直すげぇ怖いけどな....でも、絶対に立ち向かうと決めたからな!」


ちとせ「アイドルを、全力で楽しむ.....そっか、じゃあもう遠慮しないよ。言っとくけど、妨害とか抜きにしても勝つのは私達だから!」

ちとせ「だから....覚悟してなさい。決勝で、私達『Project,Queen』が、貴方たちを叩き潰すから!!」



奏&P「「望むところよ(だ)!!」」

177: 2019/04/14(日) 22:08:22.73 ID:TfNz0bT70
千夜「お嬢様、ただいま戻りました」

颯「ちとせちゃんの分も、一杯買ってきたよー!!」

凪「人の金だと思って、大量に買い過ぎました。でも、美味しければ大丈夫らしいので、おーるおっけーです」

ちとせ「おかえり皆。じゃあ、事務所に帰ってお茶でもしましょうか」

千夜「お話は、もう済んだので?」

ちとせ「うん、もう大丈夫。それじゃあ、さっさと帰りましょ?私もう糖分不足でヘロヘロー!」

ちとせ「というわけで二人とも、また決勝で会いましょうね」

奏「ええ、楽しみにしてるわ」



決勝の舞台で思い切りぶつかることを誓い合って、Project,Queenは去って行く

そして彼女達が見えなくなった頃、入れ替わるように811プロの仲間達が帰ってきた

178: 2019/04/14(日) 22:09:24.07 ID:TfNz0bT70
美嘉「二人とも、やっと見つけたよ!中々帰ってこないから心配したんだから!」

志希「随分長い事二人きりでいたみたいだけど.....ナニしてたのかにゃー?」

奏「さて、ナニかしらね?」

P「誤解を招くような発言はよせ....」

奏「もう、ノリが悪いわね」

フレデリカ「だめだよプロデューサー!芸能界を生き抜くには、ノリに乗れる力を見につけないと!」

P「いや、俺はもう芸能人じゃねえし.....」


周子「そう言えばさっき、青木さんと早苗さんから連絡があったよ。客席でライブ見てたけど事故の事調べようとしたら追い出されたから、先に事務所で待ってるって」

P「そうか....じゃあ、一旦事務所へ帰ろうか。色々と情報共有しといた方がいいだろうしな」

ちひろ「私は010プロに戻りますね。多分色々やらなきゃいけない事が山積みになってると思うので....」

美嘉「そっか。じゃあちひろさん、またね!」

ちひろ「ええ、皆も決勝に向けて頑張って!私も応援してるから!」

179: 2019/04/14(日) 22:10:27.17 ID:TfNz0bT70
その後、私達はプロデューサーさんの車に乗って811プロへと帰ってきて、早苗さんとトレーナーさんに今日あったことを説明した

そして、Project,Queenの事も.....



早苗「成程ね....やっぱり、あの事故には891プロが噛んでたか」

ベテトレ「あの子のプロデューサーが、何事もなかったかのように891プロに再就職していたのも、これで合点がいったな....あの男、プロデューサーの屑だな!」


美嘉「でも、Project,Queenの方はむしろ被害者だね....特に、リーダーのちとせちゃんは.....」

フレデリカ「後3年しか生きられないって.....折角、アイドルになれたのに!」

P「その上、891プロの実態を知ってしまって板挟みだ。仲間の為に負けられないからこそ、891プロの手で良いように転がされてる....」

周子「ほんっとに許せない!アイドルをまるでおもちゃみたいに扱って!」

志希「でも、だからって手を抜くわけにはいかないよね?」


奏「ええ、むしろ全力でぶつかって、お互い最高のステージを作り上げる事....それがProject,Queenに対する、最大限の礼儀よ」

奏「それに....私達が負ければ、芸能界は本当にあの男に支配されてしまうかもしれない。もしそんな事になれば、とてつもない数の人が苦しむことになる」

180: 2019/04/14(日) 22:11:40.77 ID:TfNz0bT70
P「だがあの人の事だ、必ず何かしらの妨害をしてくるだろう.....何とかならないもんか......」

周子「早苗さん...なんかこう、国家権力の力とかで何とかならない?891プロにガサ入れして摘発するとかさ」

早苗「私もそうしたいんだけど....きっと上に止められるでしょうね。061プロの社長の時もそう、891プロに少しでもつながりそうになると、いつもに圧力をかけられるわ....多分、警察の上層部に891プロと繋がってる奴がいる」

美嘉「そんな、警察にまで!?」

早苗「悲しいけど、このアイドル戦国時代と呼ばれるような世の中、割と良く聞く話なのよ....芸能事務所が賄賂を差し出す代わりに、不正を見逃してもらったり....そういう癒着の話は、そこまで珍しい話じゃない」

早苗「ホントは私も締め上げてやりたいんだけど....ごめんなさい、私の権限じゃ、そこまで無理な捜査はできないわ.....」


P「気に止まないでください片桐さん。それにそういう事情なら、あまり噛み付くと片桐さんの身が危ないかもしれない」

フレデリカ「アタシ達の為に早苗さんが傷つくなんて、絶対嫌だからね!」

181: 2019/04/14(日) 22:12:41.37 ID:TfNz0bT70
周子「でも、実際どうするの?このままじゃ戦いの舞台にすら上がれないかもよ?」

P「正直警察組織まで懐柔されてるとなると、あまりにも話がデカすぎる.....歯がゆいが、今は向こうの出方を伺うしかないな.....」

奏「....................」







あの男が、この期に及んで決勝当日まで何もしてこないはずがない


.....とてつもない悪寒がする

まるで、見えない刃を首筋に突き付けられているかのような..........

182: 2019/04/14(日) 22:14:49.91 ID:TfNz0bT70
~~~某時刻、891プロ社長室~~~

屋久井「それでは君たち、最後の仕事、よろしく頼むよ」


記者1「もちろんでさぁ、頂いた報酬の分はしっかり働かせていただきますよ」

記者2「それに、我々もあのプロダクションには一度煮え湯を飲まされているのでね....個人的な復讐もしたかったところです」

記者3「まあウチは、なんでもいいから叩ければそれでいいがな。やっぱり、いたいけな少女を陥れるのはたまんないからねぇ!」

記者1「相変わらずあんたは性癖歪んでんな....じゃあ、811プロ以外の事務所の方はあんたに任せるわ。好きなだけぶっ叩いてやれ」

183: 2019/04/14(日) 22:15:21.65 ID:TfNz0bT70
891「これで、芸能界のすべてを、この891プロが....私が!この手に握ることになる.....!」

891「P.....私が売り出してやった恩を忘れて好き勝手やって来たみたいだが....私を裏切ったらどうなるか、しかとその身に刻むがいい......」







クククク.......アーッハッハッハッハァ!




to be continued.....

184: 2019/04/14(日) 22:21:58.56 ID:TfNz0bT70
Chapter21が終了したところで、今回はここまでー。 このP完全にヒロインみたいな立ち回りしてんな

Chapter22

引用: 【モバマス】LiPPS「虹光の花束」 2スレ目