324: 2016/11/12(土) 03:26:30.49 ID:JhRgNIJIo
提督「明日は観艦式か……」
提督「そろそろ明日の準備しとかななぁ」
提督「もう艦娘の子らは終わったやろし、ワイの分もやってまうか」
提督「せやったら善は急げ、やな」
鹿島「あら、提督さん、明日の準備ですか?」
提督「おう鹿島、せやねん、もう自分ら終わった思ってたんやけど、まだおったんやね」
鹿島「やっぱり皆が一気に集まりますしね、どうしても作業が遅れるんですよ」
提督「まーしゃないわな。んじゃそこ使わせてもらうわな」
鹿島「はい、提督さんのいつものセットは確か……」
提督「あー大丈夫や、誰もいじってへんかったらそこらへんに……、あったわ」
鹿島「提督さんは結構ズボラに見えますけど、真面目に手入れしてますよね、いいことです」
提督「まー格好だけでも取り繕ってなかったら怒られるしな。
そこらは提督養成学校で痛い程叩き込まれたで」
325: 2016/11/12(土) 03:27:03.93 ID:JhRgNIJIo
鹿島「最初の頃は練習巡洋艦の仲間も居なくて、大井さんが教官やってたそうですね」
提督「せやせや、大井は厳しかったでぇ……。っと明日の天気って晴れやっけ?」
鹿島「予報ですと晴れですね、またどうして?」
提督「それはやな……、どの靴履いていくかってのに非常に重要でな」
雨の日に革ソールの靴履いてみ、下手したら氏ぬで」
鹿島「そこは根性で歩くんですよ」
提督「やっぱ艦娘とは氏生観が違うなぁ。昔まだリーマンやった頃にやな、
革底の靴履いてて雨に降られてやな、駅の地下道で思いっきり滑ったことがあってやなぁ……」
鹿島「歩き方が悪いんです、そんなんですとオシャレできませんよ」
提督「オシャレより命やでホンマ、でや、この虎の子の革靴をやな、まずは紐外して、
んでブラシでついてるホコリを払うんや、縫い目のところとか念入りにな」
鹿島「その辺りは艦娘の艤装とも一緒ですね。砲の負革とか」
提督「まぁ同じ革やからな、んで終わったらクリーナーで汚れやら、
古いクリームを落とす。これ怠ったら下手したらカビるからな。
何年も放置してへんかったら大丈夫やろけど」
326: 2016/11/12(土) 03:27:37.80 ID:JhRgNIJIo
鹿島「クリーナーかけるだけでも綺麗になりますよねぇ」
提督「せやろ、んで終わったらクリームを少し、米粒数粒分を布かペネトレイトブラシに取ってやな、
まんべんなく塗り込んでいくんや」
鹿島「提督さんは無難に黒い靴に黒いクリームなんですね」
提督「あー養成学校の先輩に何か聞いたなぁ、敢えて別の色のクリーム塗って、
深みを出すとか何とか……、確か紺やといい感じになるとか聞いたわ」
鹿島「その辺りのテクニックは提督さん達で色々あるみたいですねぇ」
提督「せやねん。提督って仕事柄いうか、伝統やったっけ?
そういうんで身に着けるものに拘るようになるよなぁ」
鹿島「大日本帝国だった頃は、候補生は寄港先で最高のものを仕立てる、
帽子ですとボルサリーノだとか、背広だとサヴィル・ロウのお店で仕立てるのが、
伝統だって言われていましたしね」
提督「まぁ今のご時世、わざわざヨーロッパくんだりには行かれへんから、
地元のテーラーとかで仕立ててもらってるけどな」
鹿島「地元にお金落とすのも海軍さんの大事なお仕事ですから」
提督「せやな、地元や寄港先でよく食べよく遊ぶように言われたモンやわ、
よっしゃ、塗ったクリーム乾いたな、んだらホコリ払ったブラシとは
別のブラシで、クリーム塗った表面を慣らしていくんや。
こうすることで余分なクリームを取るって魂胆やな」
327: 2016/11/12(土) 03:28:06.33 ID:JhRgNIJIo
鹿島「やらない人もいますよねそれ」
提督「まぁワイの場合はおまじない程度にやるって感じやな。
んで払い終わったら、布でツヤを出すんや」
鹿島「見違えましたねぇ」
提督「うん、綺麗なったわ、んじゃ最後にワックスやけど……、
ここでワイの拘り見せるで」
鹿島「何です?」
提督「これも先輩から聞いたんやけどな、靴ワックスで磨く時にやな、
少しお酒を混ぜると何か成分がしみやすくていいらしいんや、
せやからこの置いてたワインを一滴ワックスに混ぜてやな、つま先とかかとの部分に塗るんや」
鹿島「何かおしゃれですねぇ」
提督「何か格好ええやろ、世の中にはこれをシャンパンでやる気取った連中も居るらしいけどな、
流石にそこまでは、って感じやわ」
鹿島「拘る人は拘るんですねぇ」
提督「まぁ酒なんぞアルコール入ってたら皆一緒やろこの場合は。
流石に焼酎とかやとアルコール分多すぎるやろから、靴自体色落ちしそうやし
止めといた方がええやろな」
鹿島「ポーラさんが見たら怒りそうですよねこれ」
328: 2016/11/12(土) 03:28:37.20 ID:JhRgNIJIo
提督「ええ薬やろ、まぁワックス塗って、後はひたすら、顔が写るまで磨くんや」
鹿島「ピカピカですねぇ」
提督「拘る連中はライターでワックス焦がしたり何か色んなテクニックがあるらしいけどな。
陸自の特別儀仗隊なんかそういうノウハウ一杯持ってるらしいわ。
ワイは革まで焦がしそうやから絶対やらんけどな」
鹿島「火使うのはちょっと怖いですよね」
提督「せやろせやろ。本職は怖いわぁ。んじゃ後は紐通して、靴は終わりやな」
鹿島「お疲れ様です」
提督「言うてもワイは着るものだけに気ぃつけたらええだけやからな。
艤装までやらなアカン自分らよかは楽よ。お疲れさんやねホンマ」
鹿島「艤装は大事な相棒ですからね、しっかり手入れをするのも艦娘の務めです」
提督「鹿島はええ子やなぁ、よし、次はシャツやな。一種軍装やからほとんど見えんけど、
そこで手抜いたらアカンねん」
鹿島「いい心がけです」
提督「んじゃアイロンやで。ここで大事なんは糊なんか使わんことや。
糊使った方がパリっとするって言うけどやな、あれはシーツとか浴衣のやり方や。
シャツには糊は使わん。せいぜい袖と襟くらいや」
329: 2016/11/12(土) 03:29:03.16 ID:JhRgNIJIo
鹿島「って塩婆が言ってたんですよね」
提督「何や読んだことあるんかい。まぁ、あんまりバリバリしてるんもワイ嫌いやしな。
シーツも糊無しがええ位や」
鹿島「でも鳳翔さんはシーツに糊使いますよねぇ」
提督「鳳翔さんホンマ上手いからなぁ、糊効いてるのに、ふわっと柔らかいとかびっくりやで。
大昔に大洗行った時以来やぞあんなん」
鹿島「自分でやると大体パリパリになっちゃいますからね」
提督「あれホンマどうやってんやろなぁ、まぁアイロンは拘るんはそんなところだけやなぁ」
鹿島「手際いいですね」
提督「まぁ前まで防衛大学なんかはアイロンがけ専門学校って揶揄される位に、
こういう教育は厳しかったらしいし、そのノリでワイらも叩き込まれたんやろ」
鹿島「士官たるもの一人前に何でもできないといけませんしね」
330: 2016/11/12(土) 03:29:29.37 ID:JhRgNIJIo
提督「大日本帝国の将校やったら従兵付くんやっけ? でも今の提督には付かんからな。
ワイがやらなアカンねん。鳳翔さんに頼んだ方が上手くできるやろけど、
まぁ自分のことってのもあるし、あんまり頼ったら堕落しそうでなぁ」
鹿島「丸投げしちゃいたくなるって気持ちは分かりますねぇ。
でも鳳翔さんも大変ですから、一緒にやらせてもらってますけど」
提督「ええ心がけやで、鳳翔さん一人に全部は絶対アカン。
皆で協力してやっていかなあっという間に機能不全やからな。
よっしゃ次はスラックスいこか。プレッサー使ったら一発やけど、
ここは敢えてアイロンや」
鹿島「手間かけますねぇ」
提督「まぁアイロンの方が綺麗に折り目つくらしいで。ワイは違い分からんけど。
シワを伸ばす時は裏返して、当て布をしながらアイロンの重さだけで、
サーっとやるんがええんや。んで表返して、折り目をしっかりつける」
鹿島「大変ですねぇ、まぁプリーツのスカートよりは楽に見えますけど」
提督「あれいちいち折り目ごとにやらなアカンやろしなぁ。んで終わったらハンガーかけて保管や。
上はまぁ、シャツと一緒のノリでええな。階級章とかは外さなアカンけど」
331: 2016/11/12(土) 03:30:37.60 ID:JhRgNIJIo
鹿島「エポレットとかはどう洗います? 私達も結構悩んでまして……」
提督「あれなぁ、ワイはブラシで適当に汚れ払う位やなぁ、洗うとか無理やろあれ」
鹿島「ですよねぇ」
提督「まぁ普段やったら制服もアイロンせんでも、ハンガーアイロン言うんやっけ、
あれで蒸気当てたらいけるわ。時間無いときは霧吹きで湿らせてから干すな。
それで匂いとかは取れるわ。ファブリーズは繊維が詰まる言うて嫌われてたなぁ。
ホンマかどうか知らんけど」
鹿島「まぁ今回は観艦式用に気合い入れてますからね」
提督「せやせや。毎日こんなんやってたら仕事する暇あらへんで。
よっしゃ次は帽子やな。革の部分に透明無色の保革クリームを適量塗り込んで、
乾拭きするんや。ベルトも同じやな。間違っても靴用のクリームはアカンで。
手とか服に靴クリームの色ついて大変なことなるからな。
んじゃ後は帽子はブラシで汚れ取っておしまいや」
鹿島「お疲れ様でした」
提督「あんがとさん。てか鹿島終わってたんやったら先帰ってもよかったんやで」
鹿島「折角提督さんもいますし、おしゃべりしたかったんです」
提督「さよか。んじゃこの後ちょっとカウンターバーで引っ掛けよか」
鹿島「お供します、ふふっ」
332: 2016/11/12(土) 03:31:04.81 ID:JhRgNIJIo
香取「ここまでは順調なんですよねぇ」
川内「でもあと一押しが足りないんだよねぇ」
大井「あぁもぅ! 提督も鹿島ちゃんを押し倒したらいいのに!
納屋でズブりよ納屋で!」
北上「鎮守府に納屋ってあったっけ……?」
神通「四人ともお暇そうですね、当直手伝って下さいますか……?」
四人「「「「アイエエエエエ!?」」」」
おしまい
333: 2016/11/12(土) 03:31:32.51 ID:JhRgNIJIo
ちなみに雨の日に革底の靴履いて思いっきり滑ったのは実話です。
あの時は怖かったww
では失礼します。
あの時は怖かったww
では失礼します。
引用: 艦これSS投稿スレ5隻目



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