1: 2008/02/21(木) 22:14:03.00ID:aqKxTFXg0
まとめサイト
前回:( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです【第92話 : Joint】
最初から:( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです【第1話 : Road】
第93話を投下します
前回:( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです【第92話 : Joint】
最初から:( ^ω^)ブーンがアルファベットを武器に戦うようです【第1話 : Road】
第93話を投下します
43: 2008/02/21(木) 22:21:45.29ID:aqKxTFXg0
【第93話 : Pessimism】
――リン城――
属城に一万ずつを配する。
そう決断したのはベルベットだった。
どうやら、当初の思惑どおりになったようだ。
だが、思惑どおりにならなかった部分も、大きい。
(´<_ ` )「む……」
城塔から敵軍を眺めていた。
どうやら、ラウンジは属城を一つずつ潰す作戦に出たようだ。
大軍を抱えているにしては、冷静な判断だった。
属城に攻め寄せたのはプギャーとオワタ。
元々はヴィップにいた兵であり、特にプギャーはシャッフル城の守将を務めていた。
地の利があるのは、向こうのほうかも知れない。
五万の大軍が、このリン城に迫っている。
まともに戦えば抗えないだろう。
これはたかが属城だ。ラウンジからすれば、囲むことも容易い。
だが、この城を奪われるわけにはいかないのだ。
(´<_ ` )「さて……」
――リン城――
属城に一万ずつを配する。
そう決断したのはベルベットだった。
どうやら、当初の思惑どおりになったようだ。
だが、思惑どおりにならなかった部分も、大きい。
(´<_ ` )「む……」
城塔から敵軍を眺めていた。
どうやら、ラウンジは属城を一つずつ潰す作戦に出たようだ。
大軍を抱えているにしては、冷静な判断だった。
属城に攻め寄せたのはプギャーとオワタ。
元々はヴィップにいた兵であり、特にプギャーはシャッフル城の守将を務めていた。
地の利があるのは、向こうのほうかも知れない。
五万の大軍が、このリン城に迫っている。
まともに戦えば抗えないだろう。
これはたかが属城だ。ラウンジからすれば、囲むことも容易い。
だが、この城を奪われるわけにはいかないのだ。
(´<_ ` )「さて……」
4: 2008/02/21(木) 22:14:48.65ID:aqKxTFXg0
~ヴィップの兵~
●( ^ω^) ブーン=トロッソ
31歳 大将
使用可能アルファベット:V
現在地:オリンシス城・北
●( ゚∀゚) ジョルジュ=ラダビノード
45歳 中将
使用可能アルファベット:V
現在地:ヴィップ城
●( ・∀・) モララー=アブレイユ
36歳 中将
使用可能アルファベット:X
現在地:ヴィップ城
●( ゚д゚) ミルナ=クォッチ
46歳 中将
使用可能アルファベット:U
現在地:キョーアニ川中流
●<ヽ`∀´> ニダー=ラングラー
46歳 中将
使用可能アルファベット:S
現在地:カノン城
●( ^ω^) ブーン=トロッソ
31歳 大将
使用可能アルファベット:V
現在地:オリンシス城・北
●( ゚∀゚) ジョルジュ=ラダビノード
45歳 中将
使用可能アルファベット:V
現在地:ヴィップ城
●( ・∀・) モララー=アブレイユ
36歳 中将
使用可能アルファベット:X
現在地:ヴィップ城
●( ゚д゚) ミルナ=クォッチ
46歳 中将
使用可能アルファベット:U
現在地:キョーアニ川中流
●<ヽ`∀´> ニダー=ラングラー
46歳 中将
使用可能アルファベット:S
現在地:カノン城
8: 2008/02/21(木) 22:15:59.45ID:aqKxTFXg0
●(-_-) ヒッキー=ヘンダーソン
49歳 少将
使用可能アルファベット:O
現在地:カノン城
●ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス
42歳 少将
使用可能アルファベット:R
現在地:オオカミ城
●( ><) ビロード=フィラデルフィア
34歳 大尉
使用可能アルファベット:O
現在地:オオカミ城
●( <●><●>) ベルベット=ワカッテマス
30歳 大尉
使用可能アルファベット:R
現在地:シャッフル城
●( ´_ゝ`) アニジャ=サスガ
44歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:シア城
●(´<_ ` ) オトジャ=サスガ
44歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:リン城
49歳 少将
使用可能アルファベット:O
現在地:カノン城
●ミ,,゚Д゚彡 フサギコ=エヴィス
42歳 少将
使用可能アルファベット:R
現在地:オオカミ城
●( ><) ビロード=フィラデルフィア
34歳 大尉
使用可能アルファベット:O
現在地:オオカミ城
●( <●><●>) ベルベット=ワカッテマス
30歳 大尉
使用可能アルファベット:R
現在地:シャッフル城
●( ´_ゝ`) アニジャ=サスガ
44歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:シア城
●(´<_ ` ) オトジャ=サスガ
44歳 大尉
使用可能アルファベット:P
現在地:リン城
24: 2008/02/21(木) 22:17:13.75ID:aqKxTFXg0
●( ФωФ) ロマネスク=リティット
24歳 中尉
使用可能アルファベット:L
現在地:カノン城
●プー゚)フ エクスト=プラズマン
32歳 中尉
使用可能アルファベット:?
現在地:カノン城
●(个△个) ルシファー=ラストフェニックス
24歳 ミルナ中将配下部隊長
使用可能アルファベット:K
現在地:ウタワレ城
24歳 中尉
使用可能アルファベット:L
現在地:カノン城
●プー゚)フ エクスト=プラズマン
32歳 中尉
使用可能アルファベット:?
現在地:カノン城
●(个△个) ルシファー=ラストフェニックス
24歳 ミルナ中将配下部隊長
使用可能アルファベット:K
現在地:ウタワレ城
30: 2008/02/21(木) 22:18:43.91ID:aqKxTFXg0
大将:ブーン
中将:ジョルジュ/モララー/ミルナ/ニダー
少将:フサギコ/ヒッキー
大尉:ビロード/ベルベット/アニジャ/オトジャ
中尉:ロマネスク/エクスト
少尉:
(佐官級は存在しません)
中将:ジョルジュ/モララー/ミルナ/ニダー
少将:フサギコ/ヒッキー
大尉:ビロード/ベルベット/アニジャ/オトジャ
中尉:ロマネスク/エクスト
少尉:
(佐官級は存在しません)
35: 2008/02/21(木) 22:19:59.58ID:aqKxTFXg0
A:
B:
C:
D:
E:
F:
G:
H:
I:
J:
K:ルシファー
L:ロマネスク
M:
N:
O:ヒッキー/ビロード
P:アニジャ/オトジャ/カルリナ
Q:
R:プギャー/ベルベット/フサギコ
S:ニダー/ファルロ/ギルバード
T:アルタイム
U:ミルナ
V:ブーン/ジョルジュ
W:
X:モララー
Y:
Z:ショボン
B:
C:
D:
E:
F:
G:
H:
I:
J:
K:ルシファー
L:ロマネスク
M:
N:
O:ヒッキー/ビロード
P:アニジャ/オトジャ/カルリナ
Q:
R:プギャー/ベルベット/フサギコ
S:ニダー/ファルロ/ギルバード
T:アルタイム
U:ミルナ
V:ブーン/ジョルジュ
W:
X:モララー
Y:
Z:ショボン
38: 2008/02/21(木) 22:20:43.08ID:aqKxTFXg0
一里=400m
一刻=30分
一尺=24cm
一合=200ml
(現実で現在使われているものとは異なります)
---------------------------------------------------
・全ての国境線上
一刻=30分
一尺=24cm
一合=200ml
(現実で現在使われているものとは異なります)
---------------------------------------------------
・全ての国境線上
60: 2008/02/21(木) 22:23:43.75ID:aqKxTFXg0
城外へと歩を進めた。
城には篭れない。そんな兵糧はない。
それに、ブーンたちがこちらを助けてくれる望みも薄い。
野戦で打ち破るより他ない。
そんな逼迫した状況だ。
戦う前から、分かっていたことだった。
(´<_ ` )(アニジャ……頼むぞ)
一万で五万に抗うのは不可能だ。
シア城にいるアニジャが、うまく攻め込んでくれなければ。
ここは守るだけでいい。
守って、五万の敵軍を防ぐだけでいいのだ。
城外で、構えた。
ラウンジは緩むことなく進軍してくる。
地が、揺れている。
(´<_ ` )「馬止めの柵を」
準備は整えてあった。
すぐに馬止めの柵が押し出される。
ラウンジは騎馬隊を先陣としていた。
柵は効果的だろう。取り除くまで、自由に動けないはずだ。
(´<_ ` )「…………」
城には篭れない。そんな兵糧はない。
それに、ブーンたちがこちらを助けてくれる望みも薄い。
野戦で打ち破るより他ない。
そんな逼迫した状況だ。
戦う前から、分かっていたことだった。
(´<_ ` )(アニジャ……頼むぞ)
一万で五万に抗うのは不可能だ。
シア城にいるアニジャが、うまく攻め込んでくれなければ。
ここは守るだけでいい。
守って、五万の敵軍を防ぐだけでいいのだ。
城外で、構えた。
ラウンジは緩むことなく進軍してくる。
地が、揺れている。
(´<_ ` )「馬止めの柵を」
準備は整えてあった。
すぐに馬止めの柵が押し出される。
ラウンジは騎馬隊を先陣としていた。
柵は効果的だろう。取り除くまで、自由に動けないはずだ。
(´<_ ` )「…………」
67: 2008/02/21(木) 22:25:43.50ID:aqKxTFXg0
思考が止むことはなかった。
シャッフル城を守るために、何が最善かを、常に考え続けている。
ベルベットも、そうだった。
ベルベットは英邁な武将だ。
自分やアニジャなどより、はるかに才がある。
攻めも守りも、上手くこなせるバランスを持ち合わせている。
策を考えるのも得意なようだった。
この馬止めの柵にも、実は些細な仕掛けが用意されている。
機能するか、役立つかは分からないが、あって損はないのだ。
だが、この仕掛けをどう使えばいいのか、まだ分からなかった。
ベルベットも、機能を施してみただけで、可能性については未知数だという。
実際、使ってみないとわからないことも多いのだ。
(´<_ ` )「このままでいい」
周章する部隊長に、言った。
ラウンジが、馬止めの柵を取り払うべく、動いている。
シャッフル城は今、どうなっているだろうか。
ベルベットは、苦戦しているだろうか。
楽な戦でないことは確かだ。
相手は、倍数。十万の大軍だ。
城を背にしているとはいえ、埋められるはずもない大差だった。
自分たちが五万を引きつけている。
それで、ベルベットは幾分か楽になったはずだ。
シャッフル城を守るために、何が最善かを、常に考え続けている。
ベルベットも、そうだった。
ベルベットは英邁な武将だ。
自分やアニジャなどより、はるかに才がある。
攻めも守りも、上手くこなせるバランスを持ち合わせている。
策を考えるのも得意なようだった。
この馬止めの柵にも、実は些細な仕掛けが用意されている。
機能するか、役立つかは分からないが、あって損はないのだ。
だが、この仕掛けをどう使えばいいのか、まだ分からなかった。
ベルベットも、機能を施してみただけで、可能性については未知数だという。
実際、使ってみないとわからないことも多いのだ。
(´<_ ` )「このままでいい」
周章する部隊長に、言った。
ラウンジが、馬止めの柵を取り払うべく、動いている。
シャッフル城は今、どうなっているだろうか。
ベルベットは、苦戦しているだろうか。
楽な戦でないことは確かだ。
相手は、倍数。十万の大軍だ。
城を背にしているとはいえ、埋められるはずもない大差だった。
自分たちが五万を引きつけている。
それで、ベルベットは幾分か楽になったはずだ。
78: 2008/02/21(木) 22:27:54.38ID:aqKxTFXg0
だが、物足りない。
自分たちの貢献度合いが、実に物足りない。
(´<_ ` )「よし、行こう」
一万の兵は、全て歩兵だ。
騎馬隊とまともにぶつかることはできない。
しかし、側面。
ラウンジ軍を襲う兵たち。
先頭に立つのは、アニジャだ。
(´<_ ` )「流石だな、アニジャ」
ラウンジは、後に引き下がることもできず、馬止めの柵に拘った。
そしてすぐに柵が倒れる。
騎馬隊が、存分に駆け出してきた。
(´<_ ` )「二手に分かれるぞ!」
まともに戦えば勝機はない。
敵に背を見せてでもいい。とにかく、守り切ることだ。
(´<_ `;)「くっ……!!」
騎馬隊の攻撃を、空振らせようとした。
が、やはり甘くはない。
軌道をしかと修正し、ヴィップ軍を襲ってくる。
自分たちの貢献度合いが、実に物足りない。
(´<_ ` )「よし、行こう」
一万の兵は、全て歩兵だ。
騎馬隊とまともにぶつかることはできない。
しかし、側面。
ラウンジ軍を襲う兵たち。
先頭に立つのは、アニジャだ。
(´<_ ` )「流石だな、アニジャ」
ラウンジは、後に引き下がることもできず、馬止めの柵に拘った。
そしてすぐに柵が倒れる。
騎馬隊が、存分に駆け出してきた。
(´<_ ` )「二手に分かれるぞ!」
まともに戦えば勝機はない。
敵に背を見せてでもいい。とにかく、守り切ることだ。
(´<_ `;)「くっ……!!」
騎馬隊の攻撃を、空振らせようとした。
が、やはり甘くはない。
軌道をしかと修正し、ヴィップ軍を襲ってくる。
86: 2008/02/21(木) 22:29:54.00ID:aqKxTFXg0
I隊を使って、騎馬隊を牽制した。
狙うのは人ではなく、馬だ。
そちらのほうが近い。
それでも犠牲はあった。
(´<_ `;)「立て直すぞ!」
数百は失っただろうか。
ラウンジの騎馬隊は、うまく攻撃を躱して、攻め込んできた。
やはり、機動力では敵わない。
指揮官はプギャー=アリスト。
野戦で敵を攻める力は、それなりにあったと記憶している。
ただ相手を潰すだけなら、オワタよりも上手くやるのだろう。
そのオワタは、アニジャの部隊に襲いかかっていた。
アニジャは守りに徹さず、攻め返して互角に戦っている。
ああいった決断力が、自分には欠けていた。
一度、プギャーと距離を取った。
プギャーも再び体勢を整えている。
また、アニジャのほうに目をやってみた。
果敢な攻め。大軍であるオワタのほうが怯んでいる。
アニジャの猛攻は、止まらない。
だが、勇み足だ。
狙うのは人ではなく、馬だ。
そちらのほうが近い。
それでも犠牲はあった。
(´<_ `;)「立て直すぞ!」
数百は失っただろうか。
ラウンジの騎馬隊は、うまく攻撃を躱して、攻め込んできた。
やはり、機動力では敵わない。
指揮官はプギャー=アリスト。
野戦で敵を攻める力は、それなりにあったと記憶している。
ただ相手を潰すだけなら、オワタよりも上手くやるのだろう。
そのオワタは、アニジャの部隊に襲いかかっていた。
アニジャは守りに徹さず、攻め返して互角に戦っている。
ああいった決断力が、自分には欠けていた。
一度、プギャーと距離を取った。
プギャーも再び体勢を整えている。
また、アニジャのほうに目をやってみた。
果敢な攻め。大軍であるオワタのほうが怯んでいる。
アニジャの猛攻は、止まらない。
だが、勇み足だ。
90: 2008/02/21(木) 22:31:59.59ID:aqKxTFXg0
(´<_ `;)(アニジャ、それでは……!!)
城から、離れすぎてしまう。
城内には三千ほどを残してある。城門も閉ざしている。
だが、本気で囲まれるとなると、ヴィップは苦しい。
時間が経てば必ず落とされる。
こちらの隙を突いて城を掠め取る、くらいのことはプギャーもオワタもやってのけるだろう。
属城方面でラウンジに蹴散らされ、更に城まで取られると、シャッフル城の堅持は絶望的だ。
ここは守りだ。
アニジャ、攻めが過ぎると――――
(´<_ ` )「!!」
違う。
アニジャは、踏み込みすぎたわけではない。
そうか、その手があった。
(´<_ ` )「行くぞ!!」
プギャーの部隊を尻目に、強引な移動に出た。
当然、プギャーは追ってくる。
今、城にはプギャーのほうが近くなっている。
しかし、ヴィップ軍を潰走させない限りは城を囲むこともできない。
プギャーの判断は賢明だった。
城から、離れすぎてしまう。
城内には三千ほどを残してある。城門も閉ざしている。
だが、本気で囲まれるとなると、ヴィップは苦しい。
時間が経てば必ず落とされる。
こちらの隙を突いて城を掠め取る、くらいのことはプギャーもオワタもやってのけるだろう。
属城方面でラウンジに蹴散らされ、更に城まで取られると、シャッフル城の堅持は絶望的だ。
ここは守りだ。
アニジャ、攻めが過ぎると――――
(´<_ ` )「!!」
違う。
アニジャは、踏み込みすぎたわけではない。
そうか、その手があった。
(´<_ ` )「行くぞ!!」
プギャーの部隊を尻目に、強引な移動に出た。
当然、プギャーは追ってくる。
今、城にはプギャーのほうが近くなっている。
しかし、ヴィップ軍を潰走させない限りは城を囲むこともできない。
プギャーの判断は賢明だった。
102: 2008/02/21(木) 22:34:22.45ID:aqKxTFXg0
騎馬隊の接近は速い。
際どいところだ。余裕などない。
それでも、賭けるしかない。
(´<_ ` )「柵だ!」
配下の兵は、機敏に動いた。
即座に仕掛けを起動させる。
騎馬隊が、もう、背後にまで迫っている。
強烈な馬蹄音と、振動で、手元が狂う。
それでも、発動させることができた。
(´<_ ` )「よし!」
もう、振り返らなかった。
あとは一直線に駆けるだけだ。
シャッフル城への道を。
あの馬止めの柵は、崩れたと見せかけて、またすぐ立て直せる仕掛けがあった。
だが、それには両横から柵を引っ張り上げる必要があったため、いまひとつ上手い使い方が思い浮かばなかったのだ。
( ´_ゝ`)「オトジャ、ナイスだナイス!」
(´<_ ` )「流石だな、アニジャ」
アニジャの部隊が左から引っ張り、自分の部隊が右から引っ張った。
再び柵が出現して、背後から迫る騎馬隊を完全に封じ込めることができた。
際どいところだ。余裕などない。
それでも、賭けるしかない。
(´<_ ` )「柵だ!」
配下の兵は、機敏に動いた。
即座に仕掛けを起動させる。
騎馬隊が、もう、背後にまで迫っている。
強烈な馬蹄音と、振動で、手元が狂う。
それでも、発動させることができた。
(´<_ ` )「よし!」
もう、振り返らなかった。
あとは一直線に駆けるだけだ。
シャッフル城への道を。
あの馬止めの柵は、崩れたと見せかけて、またすぐ立て直せる仕掛けがあった。
だが、それには両横から柵を引っ張り上げる必要があったため、いまひとつ上手い使い方が思い浮かばなかったのだ。
( ´_ゝ`)「オトジャ、ナイスだナイス!」
(´<_ ` )「流石だな、アニジャ」
アニジャの部隊が左から引っ張り、自分の部隊が右から引っ張った。
再び柵が出現して、背後から迫る騎馬隊を完全に封じ込めることができた。
111: 2008/02/21(木) 22:36:24.07ID:aqKxTFXg0
後方から喧噪が届いてきた。
どうやら騎馬隊が柵に激突したらしい。
多少なり犠牲も出ているだろう。しかしそれ以上に、ヴィップを追えないのが手痛いはずだ。
歩兵隊が慌てて迂回し、追いかけて来ているようだが、振り切れる。
シャッフル城への最短距離なら、自分たちのほうが知り尽くしている。
ラウンジは躍起になって追撃してくるだろう。
属城を取っても旨味はない。フェイト城と属城は繋がらないからだ。
兵糧がほとんどないことも分かっているだろう。五万の軍は留まれない、と把握しているはずだ。
属城を占拠するのにも時間がかかる。
防備は充分に強化した。
長く篭城するのは不可能だが、抵抗すれば数千といった数も削れる。
そしてその間に、ショボンらが潰走してしまうかも知れない。
ならば今すぐ追撃するべき、と考えるだろう。
いずれにせよ、五万の軍を属城に引きつけられたまま、ヴィップを取り逃がすのは想定外だったはずだ。
ラウンジが予想していない攻撃を繰り出せる。側面や背後を突くことも可能だ。
戦況がひっくり返る可能性もあった。
プギャーやオワタも、充分に分かっているからこそ、慌てて追いかけているのだろう。
だが、追いつかれはしない。
このまま、二人でラウンジを撃滅してやる。
どうやら騎馬隊が柵に激突したらしい。
多少なり犠牲も出ているだろう。しかしそれ以上に、ヴィップを追えないのが手痛いはずだ。
歩兵隊が慌てて迂回し、追いかけて来ているようだが、振り切れる。
シャッフル城への最短距離なら、自分たちのほうが知り尽くしている。
ラウンジは躍起になって追撃してくるだろう。
属城を取っても旨味はない。フェイト城と属城は繋がらないからだ。
兵糧がほとんどないことも分かっているだろう。五万の軍は留まれない、と把握しているはずだ。
属城を占拠するのにも時間がかかる。
防備は充分に強化した。
長く篭城するのは不可能だが、抵抗すれば数千といった数も削れる。
そしてその間に、ショボンらが潰走してしまうかも知れない。
ならば今すぐ追撃するべき、と考えるだろう。
いずれにせよ、五万の軍を属城に引きつけられたまま、ヴィップを取り逃がすのは想定外だったはずだ。
ラウンジが予想していない攻撃を繰り出せる。側面や背後を突くことも可能だ。
戦況がひっくり返る可能性もあった。
プギャーやオワタも、充分に分かっているからこそ、慌てて追いかけているのだろう。
だが、追いつかれはしない。
このまま、二人でラウンジを撃滅してやる。
124: 2008/02/21(木) 22:38:37.77ID:aqKxTFXg0
――シャッフル城――
西門に対し、半月のような形の陣を敷いてきた。
鶴翼にしては鋭さがない。
結局、最初の形に戻った。
ひどく緩やかに動きながら、だ。
M隊の動きは止まっている。
こちらのD隊を使える距離でもない。
戦況は、完全に膠着していた。
( <●><●>)「…………」
やはり、不可解だ。
ラウンジは援軍の到着を嫌っている。
ブーンらが来る前にシャッフル城を奪いたいはずなのだ。
なのに、この鈍重とも言える動き。
何か狙いがあると見て間違いない。
騎馬隊は存分に辺りを確かめたあと、大軍に加わった。
罠の存在を疑ったのだろうか。
じりじりと間を詰めてくる。
緊張感の持続が難しい。
喉の奥に栓が入り込んだように、息も苦しい。
だが、不意に。
西門に対し、半月のような形の陣を敷いてきた。
鶴翼にしては鋭さがない。
結局、最初の形に戻った。
ひどく緩やかに動きながら、だ。
M隊の動きは止まっている。
こちらのD隊を使える距離でもない。
戦況は、完全に膠着していた。
( <●><●>)「…………」
やはり、不可解だ。
ラウンジは援軍の到着を嫌っている。
ブーンらが来る前にシャッフル城を奪いたいはずなのだ。
なのに、この鈍重とも言える動き。
何か狙いがあると見て間違いない。
騎馬隊は存分に辺りを確かめたあと、大軍に加わった。
罠の存在を疑ったのだろうか。
じりじりと間を詰めてくる。
緊張感の持続が難しい。
喉の奥に栓が入り込んだように、息も苦しい。
だが、不意に。
138: 2008/02/21(木) 22:40:54.91ID:aqKxTFXg0
( <●><●>)「構え!!」
ラウンジが、突撃してきた。
尋常ならざる速さだ。
城壁のD隊も不意を突かれ、Fが追い付いていない。
一万ほどの騎馬隊。
五千ずつに分かれ、斜めに切り込んでくる。
陣の堅さには自信があった。
それなのに、兵が抉り取られていく。
抗いも微弱なものとなった。
D隊は動けない。
自陣にまで攻撃してしまう。
今はただ、騎馬隊の攻撃を地上で凌ぐしかなかった。
犠牲を伴いながら防ぎ、なんとか騎馬隊が引き下がるまで耐えた。
が、即座に次の攻撃がやってくる。
そのとき、全身を駆け抜けたものがあった。
強烈な、悪寒だ。
漆黒の騎馬隊。
ショボンが率いる、全土最強部隊。
下がっていった二隊の背後から、突如として姿を現した。
そして、一気に迫ってきた。
ラウンジが、突撃してきた。
尋常ならざる速さだ。
城壁のD隊も不意を突かれ、Fが追い付いていない。
一万ほどの騎馬隊。
五千ずつに分かれ、斜めに切り込んでくる。
陣の堅さには自信があった。
それなのに、兵が抉り取られていく。
抗いも微弱なものとなった。
D隊は動けない。
自陣にまで攻撃してしまう。
今はただ、騎馬隊の攻撃を地上で凌ぐしかなかった。
犠牲を伴いながら防ぎ、なんとか騎馬隊が引き下がるまで耐えた。
が、即座に次の攻撃がやってくる。
そのとき、全身を駆け抜けたものがあった。
強烈な、悪寒だ。
漆黒の騎馬隊。
ショボンが率いる、全土最強部隊。
下がっていった二隊の背後から、突如として姿を現した。
そして、一気に迫ってきた。
154: 2008/02/21(木) 22:43:29.16ID:aqKxTFXg0
噛みつかれる。
食い千切られる。
騎馬隊が攻め込んだ先だけ、人が、いない。
立っていない。
一噛みで、数百。
いや、千にさえ達しているか。
どちらにせよ、信じがたい数を失った。
ヴィップにいたときは、本気を見せていなかったのだ。
あのときでさえ凄まじいと思ったが、比較にならなかった。
今更そんなことに気づいても、遅すぎる。
ショボンの騎馬隊が、瞬時に下がった。
また、後ろから追撃が来るはずだ。
身構えた。
( <●><●>)「……!?」
だが、今度はまったく動きを見せてこない。
無理やりに体勢を立て直したというのに、攻め込んでこないのだ。
しかしまた、不意を打ってきた。
急な攻めで撹乱され、ペースを掴めない。
主導権を、握れない。
無理に体勢を立て直したのが、良くなかった。
いっそ、連続で攻められたほうがまだ被害は少なかっただろう。
ラウンジの意図どおりに動いてしまったのか。
食い千切られる。
騎馬隊が攻め込んだ先だけ、人が、いない。
立っていない。
一噛みで、数百。
いや、千にさえ達しているか。
どちらにせよ、信じがたい数を失った。
ヴィップにいたときは、本気を見せていなかったのだ。
あのときでさえ凄まじいと思ったが、比較にならなかった。
今更そんなことに気づいても、遅すぎる。
ショボンの騎馬隊が、瞬時に下がった。
また、後ろから追撃が来るはずだ。
身構えた。
( <●><●>)「……!?」
だが、今度はまったく動きを見せてこない。
無理やりに体勢を立て直したというのに、攻め込んでこないのだ。
しかしまた、不意を打ってきた。
急な攻めで撹乱され、ペースを掴めない。
主導権を、握れない。
無理に体勢を立て直したのが、良くなかった。
いっそ、連続で攻められたほうがまだ被害は少なかっただろう。
ラウンジの意図どおりに動いてしまったのか。
167: 2008/02/21(木) 22:45:54.32ID:aqKxTFXg0
また攻撃が止んだ。
今度は、無理な姿勢で守らない。
跳ね返してやる、という気概で立ち向かう。
が、異様に長い時間を置かれた。
焦れる。自分ではなく、兵たちがだ。
気持ちが、途切れてしまう。
そして、絶妙のタイミングで攻め込まれた。
体勢を立て直すのに、充分すぎるほどの時間があったのに。
何もしなかったのは、もったいなかった。
また、ショボンの騎馬隊だった。
大口を開けて攻め込んでくる。
反撃。守りに徹していたら、一方的に損害を被るだけだ。
多少無理な形でもいい。逆に攻め込んでやれば怯んでくれるかも知れない。
――――が、その認識は、甘すぎた。
反撃に出たところを、瞬時に叩かれる。
そして蹂躙され、さらに深みへと到達された。
振るわれるアルファベットが、一本一本の牙のように見える。
食い散らかされ、そして難なく脱出された。
今度は、千以上の兵を失っている。
それに対する近衛騎兵隊の損害は、ごく僅かだろう。
今度は、無理な姿勢で守らない。
跳ね返してやる、という気概で立ち向かう。
が、異様に長い時間を置かれた。
焦れる。自分ではなく、兵たちがだ。
気持ちが、途切れてしまう。
そして、絶妙のタイミングで攻め込まれた。
体勢を立て直すのに、充分すぎるほどの時間があったのに。
何もしなかったのは、もったいなかった。
また、ショボンの騎馬隊だった。
大口を開けて攻め込んでくる。
反撃。守りに徹していたら、一方的に損害を被るだけだ。
多少無理な形でもいい。逆に攻め込んでやれば怯んでくれるかも知れない。
――――が、その認識は、甘すぎた。
反撃に出たところを、瞬時に叩かれる。
そして蹂躙され、さらに深みへと到達された。
振るわれるアルファベットが、一本一本の牙のように見える。
食い散らかされ、そして難なく脱出された。
今度は、千以上の兵を失っている。
それに対する近衛騎兵隊の損害は、ごく僅かだろう。
184: 2008/02/21(木) 22:48:02.27ID:aqKxTFXg0
騎馬隊の錬度と、アルファベットの錬度。
それら二つが合わさり、高まれば、信じがたいような力を発揮するのだ。
今まで、知らなかった。目の当たりにしたことがなかった。
分かっていたつもりだったのだ。
自分の中の認識を想定して、戦術を組み立てた。
それが上手く嵌まっていれば、こんな一方的な戦にはならなかった。
想定以上の力を、見せつけられた。
分かっていたつもりで、実のところ、何も分かっていなかったのだ。
( <●><●>)「体勢を――――ッ!!」
立て直せ、と言えるはずもなかった。
もう、そんな段階はとうに過ぎている。
逃げ出すことも、できない。
ラウンジの狙いが、やっと掴めた。
最初から、城ではなかったのだ。
だから城門へ近づこうとはしなかったのだ。
一兵でも、多く。
頃して、頃して、頃し尽くす。
そんな戦を、ラウンジは展開している。
それら二つが合わさり、高まれば、信じがたいような力を発揮するのだ。
今まで、知らなかった。目の当たりにしたことがなかった。
分かっていたつもりだったのだ。
自分の中の認識を想定して、戦術を組み立てた。
それが上手く嵌まっていれば、こんな一方的な戦にはならなかった。
想定以上の力を、見せつけられた。
分かっていたつもりで、実のところ、何も分かっていなかったのだ。
( <●><●>)「体勢を――――ッ!!」
立て直せ、と言えるはずもなかった。
もう、そんな段階はとうに過ぎている。
逃げ出すことも、できない。
ラウンジの狙いが、やっと掴めた。
最初から、城ではなかったのだ。
だから城門へ近づこうとはしなかったのだ。
一兵でも、多く。
頃して、頃して、頃し尽くす。
そんな戦を、ラウンジは展開している。
190: 2008/02/21(木) 22:50:02.79ID:aqKxTFXg0
そしてそのために、裏の裏をかいてきた。
ショボンとカルリナ。二人が組み合わさったのだから、何らかの策を用いてくると予想していた。
実際、そう思えるような動きもあった。
しかし、あれは完全に惑わしだったようだ。
ラウンジは、基本に忠実な戦を見せてきたのだ。
いわゆる、緩急。
ゆっくり動いたあと、急激に攻める。
そうすることによって、敵軍を揺さぶることができるのだ。
戦場に立つものなら、誰でも知っている。
皆が、知らず知らずのうちに実行している。
だが、ラウンジはあえて、極端な形で用いてきた。
大軍を擁しながら、だ。
やり方によっては、絶え間なく攻めることも可能だったのに、あえて緩急を使ってきた。
裏の裏だった。
これほどセオリーに徹した戦法とは、まるで想定していなかった。
考えたのはカルリナか。
智の部分でも、ラウンジには上回られていたのか。
ショボンの部隊が最も活きるやり方を考えたのだろう。
凄まじい速度と威力を見せつけられた。
戦意を喪失した兵も少なくない。
士気は底にまで落ちた。
抗いようなく、兵数も減っている。
ショボンとカルリナ。二人が組み合わさったのだから、何らかの策を用いてくると予想していた。
実際、そう思えるような動きもあった。
しかし、あれは完全に惑わしだったようだ。
ラウンジは、基本に忠実な戦を見せてきたのだ。
いわゆる、緩急。
ゆっくり動いたあと、急激に攻める。
そうすることによって、敵軍を揺さぶることができるのだ。
戦場に立つものなら、誰でも知っている。
皆が、知らず知らずのうちに実行している。
だが、ラウンジはあえて、極端な形で用いてきた。
大軍を擁しながら、だ。
やり方によっては、絶え間なく攻めることも可能だったのに、あえて緩急を使ってきた。
裏の裏だった。
これほどセオリーに徹した戦法とは、まるで想定していなかった。
考えたのはカルリナか。
智の部分でも、ラウンジには上回られていたのか。
ショボンの部隊が最も活きるやり方を考えたのだろう。
凄まじい速度と威力を見せつけられた。
戦意を喪失した兵も少なくない。
士気は底にまで落ちた。
抗いようなく、兵数も減っている。
203: 2008/02/21(木) 22:52:49.67ID:aqKxTFXg0
包囲も狭まってきた。
どうやっても、逃げ出せない。
ヴィップ軍に、再び食い込んでくる。
ショボンの近衛騎兵隊。縦横無尽に、駆け回っている。
次々に倒れゆく兵。
ショボンの顔が、見えた。
残酷、そのもの。凶悪としか言いようがない。
触れるものすべてが、地に伏していく。
だが、そんなとき。
( <●><●>)「ッ……?」
少しだけ、ラウンジの陣が揺れた。
南からの一撃。
ラウンジからの攻勢が、弱まっている。
サスガ兄弟だ。
南の属城から駆けつけてくれたらしい。
兵数は確認できないが、一万を超えているだろうか。
どうやって敵軍を置き去りにしてきたのかは分からない。しかし、来てくれた。
これなら、まだ盛り返せる可能性はある。
――――そんな希望を、抱いた。
瞬間、獣の双眸が、鋭い眼光を放った。
どうやっても、逃げ出せない。
ヴィップ軍に、再び食い込んでくる。
ショボンの近衛騎兵隊。縦横無尽に、駆け回っている。
次々に倒れゆく兵。
ショボンの顔が、見えた。
残酷、そのもの。凶悪としか言いようがない。
触れるものすべてが、地に伏していく。
だが、そんなとき。
( <●><●>)「ッ……?」
少しだけ、ラウンジの陣が揺れた。
南からの一撃。
ラウンジからの攻勢が、弱まっている。
サスガ兄弟だ。
南の属城から駆けつけてくれたらしい。
兵数は確認できないが、一万を超えているだろうか。
どうやって敵軍を置き去りにしてきたのかは分からない。しかし、来てくれた。
これなら、まだ盛り返せる可能性はある。
――――そんな希望を、抱いた。
瞬間、獣の双眸が、鋭い眼光を放った。
220: 2008/02/21(木) 22:55:21.12ID:aqKxTFXg0
( <●><●>)「ッ!!」
激化した。
ショボンの騎馬隊が、激しく攻め込んできた。
後ろから歩兵も続いているようだ。
それに向かっては、城壁の上からD隊がFを射ている。
視界が塞がれるような量だった。
だが、ラウンジは怯まずに駆け寄ってくる。
そして、アルファベットを振るってくる。
大混戦だった。
敵も味方も分からないような、そんな状況だ。
自分も、無我夢中で飛び出して、アルファベットを振るった。
鮮血が雨のように降り注ぐ。
それを切り払うように、またアルファベットを振るう。
何度も、何度も。
この城を、守ってみせる。
ブーンから託された、この城を。
失うわけにはいかないのだ。
狂気に満ちた表情で迫ってくる兵を、両断した。
さらに背後から、アルファベットI。
粉砕して、すかさず首を取る。
激化した。
ショボンの騎馬隊が、激しく攻め込んできた。
後ろから歩兵も続いているようだ。
それに向かっては、城壁の上からD隊がFを射ている。
視界が塞がれるような量だった。
だが、ラウンジは怯まずに駆け寄ってくる。
そして、アルファベットを振るってくる。
大混戦だった。
敵も味方も分からないような、そんな状況だ。
自分も、無我夢中で飛び出して、アルファベットを振るった。
鮮血が雨のように降り注ぐ。
それを切り払うように、またアルファベットを振るう。
何度も、何度も。
この城を、守ってみせる。
ブーンから託された、この城を。
失うわけにはいかないのだ。
狂気に満ちた表情で迫ってくる兵を、両断した。
さらに背後から、アルファベットI。
粉砕して、すかさず首を取る。
231: 2008/02/21(木) 22:57:37.77ID:aqKxTFXg0
倒れこんでくるラウンジ兵を蹴り飛ばし、踏み込んで斬りつける。
身を屈め、振り上げ、そして振り下ろす。
瞬時に突き出し、さらに兵を討ち取る。
何も考えられなかった。
ただ必氏で、アルファベットを握っていた。
振るっていた。
そんな自分の、視界が染まる。
漆黒に。
逆光で、その男の顔は、よく見えなかった。
が、誰なのかは、分かった。
(´・ω・`)「お前は、まだまだこれからも成長する男だったろうな」
反応は、早かった。
襲い来るアルファベットZ。
頭を沈めて、躱した。
(´・ω・`)「実に無慈悲なことだ、が――――なに、悲観することはない」
馬上のショボンの視線が、近づいた。
あえて、ショボンが馬から降りたのだ。
だが、余計に威圧感があった。
アルファベット、Z。
対する自分は、Sの壁さえ越えていない。
身を屈め、振り上げ、そして振り下ろす。
瞬時に突き出し、さらに兵を討ち取る。
何も考えられなかった。
ただ必氏で、アルファベットを握っていた。
振るっていた。
そんな自分の、視界が染まる。
漆黒に。
逆光で、その男の顔は、よく見えなかった。
が、誰なのかは、分かった。
(´・ω・`)「お前は、まだまだこれからも成長する男だったろうな」
反応は、早かった。
襲い来るアルファベットZ。
頭を沈めて、躱した。
(´・ω・`)「実に無慈悲なことだ、が――――なに、悲観することはない」
馬上のショボンの視線が、近づいた。
あえて、ショボンが馬から降りたのだ。
だが、余計に威圧感があった。
アルファベット、Z。
対する自分は、Sの壁さえ越えていない。
241: 2008/02/21(木) 22:59:38.87ID:aqKxTFXg0
(´・ω・`)「誰もが、いつでも、氏に果てる可能性を持っている。
それが戦だろう? なぁ、ベルベット」
視界に移っていたものが、ぶれた。
そう思った瞬間、自分にZの刃は向いていた。
どうやら、敗戦の責任を取ることさえ、叶わないようだ。
しかしそれもまた、戦だった。
最初から、分かっていたことだ。
だが、せめて、できることなら。
ブーンに、謝りたかった。
道半ばで果てることを。
――シャッフル城・南西――
遠目からでも把握できた。
途轍もない、混戦になっている。
駆けに駆けてここまできた。
既に疲労は溜まりきっている。
それでも、駆け抜けた。
ベルベットらを助け、シャッフル城を守り抜くために。
それが戦だろう? なぁ、ベルベット」
視界に移っていたものが、ぶれた。
そう思った瞬間、自分にZの刃は向いていた。
どうやら、敗戦の責任を取ることさえ、叶わないようだ。
しかしそれもまた、戦だった。
最初から、分かっていたことだ。
だが、せめて、できることなら。
ブーンに、謝りたかった。
道半ばで果てることを。
――シャッフル城・南西――
遠目からでも把握できた。
途轍もない、混戦になっている。
駆けに駆けてここまできた。
既に疲労は溜まりきっている。
それでも、駆け抜けた。
ベルベットらを助け、シャッフル城を守り抜くために。
260: 2008/02/21(木) 23:01:59.58ID:aqKxTFXg0
( ゚д゚)「どう当たる? ブーン」
(;^ω^)「このまま一気に!」
焦燥は隠せなかった。
ラウンジは、シャッフル城西門のあたりを覆い隠すように攻め込んでいる。
あれでは、たとえ不利になっても逃げ出すことさえできない。
南から、ラウンジの包囲を破ろうとする動きがあった。
サスガ兄弟だ。
属城から駆けつけたのだろうか。
サスガ兄弟の攻めが続けば、いずれは破れるかもしれない。
しかし、その背後から更に敵軍が迫っている。
数を把握しきれないほどの大軍だ。
自分たちが為すべきは、まず南からやってきたラウンジ軍への牽制。
いや、そのまま攻め込んだほうが確実か。
( ゚д゚)「ブーン、南に」
( ^ω^)「そのつもりですお」
アルファベットを、強く握りしめた。
隊の向きを変え、更に加速する。
一気に寄った。
そして、そのまま横を突いて、駆ける。
(;^ω^)「このまま一気に!」
焦燥は隠せなかった。
ラウンジは、シャッフル城西門のあたりを覆い隠すように攻め込んでいる。
あれでは、たとえ不利になっても逃げ出すことさえできない。
南から、ラウンジの包囲を破ろうとする動きがあった。
サスガ兄弟だ。
属城から駆けつけたのだろうか。
サスガ兄弟の攻めが続けば、いずれは破れるかもしれない。
しかし、その背後から更に敵軍が迫っている。
数を把握しきれないほどの大軍だ。
自分たちが為すべきは、まず南からやってきたラウンジ軍への牽制。
いや、そのまま攻め込んだほうが確実か。
( ゚д゚)「ブーン、南に」
( ^ω^)「そのつもりですお」
アルファベットを、強く握りしめた。
隊の向きを変え、更に加速する。
一気に寄った。
そして、そのまま横を突いて、駆ける。
269: 2008/02/21(木) 23:04:01.53ID:aqKxTFXg0
アルファベットVを縦横に振るいながら、敵陣を突破した。
不意を打たれたラウンジ軍は、ほとんど抵抗することなく進軍を停止した。
反転してもう一度攻め込む。
が、今度は敵の意識もこちらに向いていた。
突き抜けることはなく、端を掠める程度の攻めに留める。
更に南から、今度は騎馬隊がやってきた。
あれも、ラウンジの軍だ。
どういった状況かは分からないが、何故か騎馬隊のほうが遅れている。
あの騎馬隊に追われると、厳しい。
いったん、敵軍から離れた。
シャッフル城へと向かう。
ミルナの意思も同じなようだ。
サスガ兄弟と共に攻勢をかけ、包囲を破る必要がある。
背後をラウンジに攻められるまで、まだ多少の猶予があるはずだ。
なんとか、その隙に。
しかし、狙われた。
包囲陣の厚みから飛び出してきた部隊。
ショボンの近衛騎兵隊ほどではないが、動きがいい。
かなりの調練を積んでいることは、見るだけで分かる。
的確なタイミングで、的確に動いてきた。
カルリナ=ラーラスだ。
不意を打たれたラウンジ軍は、ほとんど抵抗することなく進軍を停止した。
反転してもう一度攻め込む。
が、今度は敵の意識もこちらに向いていた。
突き抜けることはなく、端を掠める程度の攻めに留める。
更に南から、今度は騎馬隊がやってきた。
あれも、ラウンジの軍だ。
どういった状況かは分からないが、何故か騎馬隊のほうが遅れている。
あの騎馬隊に追われると、厳しい。
いったん、敵軍から離れた。
シャッフル城へと向かう。
ミルナの意思も同じなようだ。
サスガ兄弟と共に攻勢をかけ、包囲を破る必要がある。
背後をラウンジに攻められるまで、まだ多少の猶予があるはずだ。
なんとか、その隙に。
しかし、狙われた。
包囲陣の厚みから飛び出してきた部隊。
ショボンの近衛騎兵隊ほどではないが、動きがいい。
かなりの調練を積んでいることは、見るだけで分かる。
的確なタイミングで、的確に動いてきた。
カルリナ=ラーラスだ。
279: 2008/02/21(木) 23:06:05.40ID:aqKxTFXg0
包囲陣を攻めているサスガ兄弟の背後を塞ぐと同時に、自分たちの攻めも防がれた。
一度の動きで二つの意味を持たれると、寡兵であるヴィップは動きが取れない。
だが、攻め込むより他なかった。
(#^ω^)「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!」
敵兵を、斬り裂く。
道を、切り開く。
飛び出してきたカルリナの部隊は、一万ほどか。
こちらは五千。はっきりと不利な戦いだ。
が、今なお抗っているベルベットは、もっと苦しい戦いを強いられているのだ。
大将である自分が、この程度で弱音を吐くわけにはいかない。
(#^ω^)「どけおッ!!」
立ちふさがる敵兵を薙ぎ倒した。
二撃、三撃。重ねていく。
刎ね飛ぶ首が空を翔ける。
カルリナの部隊は、堅い。
知略だけではない。指揮力もある。
ぶつかってみて、初めて分かった。
だが、経験した戦の数なら負けない。
実力も、負けてはいない。
更に深く攻め込んだ。
一度の動きで二つの意味を持たれると、寡兵であるヴィップは動きが取れない。
だが、攻め込むより他なかった。
(#^ω^)「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉッ!!」
敵兵を、斬り裂く。
道を、切り開く。
飛び出してきたカルリナの部隊は、一万ほどか。
こちらは五千。はっきりと不利な戦いだ。
が、今なお抗っているベルベットは、もっと苦しい戦いを強いられているのだ。
大将である自分が、この程度で弱音を吐くわけにはいかない。
(#^ω^)「どけおッ!!」
立ちふさがる敵兵を薙ぎ倒した。
二撃、三撃。重ねていく。
刎ね飛ぶ首が空を翔ける。
カルリナの部隊は、堅い。
知略だけではない。指揮力もある。
ぶつかってみて、初めて分かった。
だが、経験した戦の数なら負けない。
実力も、負けてはいない。
更に深く攻め込んだ。
286: 2008/02/21(木) 23:08:41.26ID:aqKxTFXg0
強引すぎるほど強引に、押す。
押して押して、押し潰す。
互角の戦いだった。
突破できるかどうか、微妙なところだ。
しかしカルリナは、時間さえ稼げればいい、という考えだろう。
無理はしてこない。そうなるとまた、攻め方に迷いが生じる。
これ以上踏み込むと、敵が道をあえて開けてくる可能性もある。
そして背後を攻める、といったことをされると、数の差が突き刺さってくるのだ。
踏み込みは、ここが限界か。
そんな折だった。
ラウンジが、包囲を一部崩して、門を狙いに行ったのは。
嫌な予感がした。
(;^ω^)(まさか……!!)
ラウンジが、包囲陣を崩す理由。
それは、目標を達成したからではないだろうか。
敵将を討ち取るという目標を。
北門と南門へ向かって、騎馬隊が駆けていく。
それを静止させる手段は、ない。
押して押して、押し潰す。
互角の戦いだった。
突破できるかどうか、微妙なところだ。
しかしカルリナは、時間さえ稼げればいい、という考えだろう。
無理はしてこない。そうなるとまた、攻め方に迷いが生じる。
これ以上踏み込むと、敵が道をあえて開けてくる可能性もある。
そして背後を攻める、といったことをされると、数の差が突き刺さってくるのだ。
踏み込みは、ここが限界か。
そんな折だった。
ラウンジが、包囲を一部崩して、門を狙いに行ったのは。
嫌な予感がした。
(;^ω^)(まさか……!!)
ラウンジが、包囲陣を崩す理由。
それは、目標を達成したからではないだろうか。
敵将を討ち取るという目標を。
北門と南門へ向かって、騎馬隊が駆けていく。
それを静止させる手段は、ない。
293: 2008/02/21(木) 23:10:47.64ID:aqKxTFXg0
が、何故か門の近くになって、騎馬隊が乱れた。
大勢、土に足を取られて、倒れこんでいる。
何らかの罠があったようだ。
そこに、大量のFが降り注いだ。
後続の騎馬隊も止まれずに、Fの餌食となっている。
城門の前を、兵と馬が塞いだ。
ラウンジに走った動揺を、見逃すわけにはいかなかった。
すかさずカルリナの部隊を破り、本陣へと攻め込む。
ショボン。
どこにいるのだ。
(#^ω^)「ブーン=トロッソはここだお!! ショボン、来いお!!」
叫んだ。
干戈の声がけたたましく響く、この戦場で。
ショボンは見当たらない。
ならば、先にベルベットの救援を考えるべきだ。
これだけの混戦、討ち取られずに済んでいる可能性は少なくない。
敵陣を、五千の兵で乱しはじめた。
背後からの攻めには、脆い。それが包囲陣だ。
サスガ兄弟の攻撃も激しさを増している。
必氏で圧力をかけ、鋭さを加え、攻める。
アルファベットVは深紅に染まっている。
大勢、土に足を取られて、倒れこんでいる。
何らかの罠があったようだ。
そこに、大量のFが降り注いだ。
後続の騎馬隊も止まれずに、Fの餌食となっている。
城門の前を、兵と馬が塞いだ。
ラウンジに走った動揺を、見逃すわけにはいかなかった。
すかさずカルリナの部隊を破り、本陣へと攻め込む。
ショボン。
どこにいるのだ。
(#^ω^)「ブーン=トロッソはここだお!! ショボン、来いお!!」
叫んだ。
干戈の声がけたたましく響く、この戦場で。
ショボンは見当たらない。
ならば、先にベルベットの救援を考えるべきだ。
これだけの混戦、討ち取られずに済んでいる可能性は少なくない。
敵陣を、五千の兵で乱しはじめた。
背後からの攻めには、脆い。それが包囲陣だ。
サスガ兄弟の攻撃も激しさを増している。
必氏で圧力をかけ、鋭さを加え、攻める。
アルファベットVは深紅に染まっている。
306: 2008/02/21(木) 23:12:59.57ID:aqKxTFXg0
ラウンジ軍の、鉦が鳴った。
同時に、包囲陣が組み替わる。
退却だ。
南からやってきたラウンジ軍も、同じように西へ向かっていく。
完全なる撤退。シャッフル城を、諦めた。
罠にかかって城門に近づけなくなったことが原因だろう。
援軍の数も予想外だったはずだ。
本陣があれだけ乱れては、城を取るのも難しくなる。
しんがりはしっかりと機能しているようだ。
追い討つことはできない。
そんな力もない。
( ゚д゚)「……被害は、甚大だな……」
目を背けたくなるような惨状だった。
数は把握しきれないが、しかし、一万では済まないだろう。
亡骸の数が、膨大だった。
十五万もの大軍で攻められた。
それに対し、可能な限り抗った結果が、これだ。
今後も、こんな戦が続くのか。
圧倒的な大軍を、相手にしなければならない戦が。
同時に、包囲陣が組み替わる。
退却だ。
南からやってきたラウンジ軍も、同じように西へ向かっていく。
完全なる撤退。シャッフル城を、諦めた。
罠にかかって城門に近づけなくなったことが原因だろう。
援軍の数も予想外だったはずだ。
本陣があれだけ乱れては、城を取るのも難しくなる。
しんがりはしっかりと機能しているようだ。
追い討つことはできない。
そんな力もない。
( ゚д゚)「……被害は、甚大だな……」
目を背けたくなるような惨状だった。
数は把握しきれないが、しかし、一万では済まないだろう。
亡骸の数が、膨大だった。
十五万もの大軍で攻められた。
それに対し、可能な限り抗った結果が、これだ。
今後も、こんな戦が続くのか。
圧倒的な大軍を、相手にしなければならない戦が。
321: 2008/02/21(木) 23:15:09.94ID:aqKxTFXg0
( ゚д゚)「…………」
しかし、この戦場に漂う悲壮感は、それだけが原因ではなかった。
( ´ω`)「…………」
ふらふらと、歩き出す。
西門に向かって。
兵の氏骸を踏まないように歩いた。
それが困難なほど、亡骸が重なっている。
血溜まりで足が濡れた。
まるで雨が降ったあとのように地面が湿っている。
城門から、半里ほど離れた地点に、人が固まっていた。
数人で抱きかかえている。
大粒の涙を流しながら。
ベルベット。
首は、なかった。
しかし、この戦場に漂う悲壮感は、それだけが原因ではなかった。
( ´ω`)「…………」
ふらふらと、歩き出す。
西門に向かって。
兵の氏骸を踏まないように歩いた。
それが困難なほど、亡骸が重なっている。
血溜まりで足が濡れた。
まるで雨が降ったあとのように地面が湿っている。
城門から、半里ほど離れた地点に、人が固まっていた。
数人で抱きかかえている。
大粒の涙を流しながら。
ベルベット。
首は、なかった。
351: 2008/02/21(木) 23:17:29.26ID:aqKxTFXg0
――フェイト城――
本当は、アルタイムに直接言いたかった。
が、ヒトヒラ城に行ってもらったばかりで、また戻ってきてもらうのも申し訳ない。
手紙を認め、それを読んでもらうに留めることとした。
話す機会は、またいつでもある。
( ’ t ’ )「…………」
報告すべきことは多い。
まずは、ヴィップのベルベット=ワカッテマスを討ち取ったこと。
ショボンが一騎打ちにて、首を刎ねた。
数合、真正面から打ち合い、最後はRが破壊されたという。
ショボンも左腕に僅かな傷を負っていた。
ベルベットは、モララーと同じような働きを期待されていた武将だ。
アルファベットに優れていたうえ、知力まであった。
そのベルベットを討ち取れたのは大きい。さすがはショボンとしか言いようがない。
それでもヴィップは抵抗を見せてきた。
救援がない状態なら、ベルベットを討ち取った時点で終わっていただろう。
しかし、南からサスガ兄弟、そしてブーンとミルナが来たとあっては、引き下がらざるを得なかった。
ベルベットの罠にもやられた。
討ち取った余勢を駆って城も奪おうとしたが、泥濘に足を取られたのだ。
歩兵なら何とかなったかも知れないが、騎馬隊ではどうしようもなかった。
本当は、アルタイムに直接言いたかった。
が、ヒトヒラ城に行ってもらったばかりで、また戻ってきてもらうのも申し訳ない。
手紙を認め、それを読んでもらうに留めることとした。
話す機会は、またいつでもある。
( ’ t ’ )「…………」
報告すべきことは多い。
まずは、ヴィップのベルベット=ワカッテマスを討ち取ったこと。
ショボンが一騎打ちにて、首を刎ねた。
数合、真正面から打ち合い、最後はRが破壊されたという。
ショボンも左腕に僅かな傷を負っていた。
ベルベットは、モララーと同じような働きを期待されていた武将だ。
アルファベットに優れていたうえ、知力まであった。
そのベルベットを討ち取れたのは大きい。さすがはショボンとしか言いようがない。
それでもヴィップは抵抗を見せてきた。
救援がない状態なら、ベルベットを討ち取った時点で終わっていただろう。
しかし、南からサスガ兄弟、そしてブーンとミルナが来たとあっては、引き下がらざるを得なかった。
ベルベットの罠にもやられた。
討ち取った余勢を駆って城も奪おうとしたが、泥濘に足を取られたのだ。
歩兵なら何とかなったかも知れないが、騎馬隊ではどうしようもなかった。
363: 2008/02/21(木) 23:19:54.02ID:aqKxTFXg0
氏した将が残したものには気をつけろ。
昔、ベルにそう言われたことがある。
実際、今回はそれでやられてしまったのだ。
( ’ t ’ )(……シャッフル城は、奪いたかったが……)
今回は、仕方がない。
最優先していたのは、敵兵を可能な限り削ることと、ベルベットの首だ。
そのため、城の奪取はかなり後回しになっていた。
ショボンの力が、最大限発揮できるよう、考慮したつもりだ。
実際、戦が終わったあとは褒められた。
これほど気持ちよく戦えたのは初めてだと。
皆がショボンを称えた。
ヴィップ軍の要とも言えたベルベットを討ち取ったのだ。
自分では無理だっただろう。Zを操るショボンだからこその戦功だ。
( ’ t ’ )(……それは、置いておくとしても……)
大事なのは次の戦だ。
次、どこをどう攻めるのかが、自分にとっては肝要になる。
ショボンとの組み合わせは、自分でも恐ろしいくらいに上手くいった。
二人で戦えば、ラウンジの力は二倍にも三倍にもなる。
誰かに話せば不遜と思われるかも知れないが、客観的に見て、間違いないと思っていた。
手紙にも、そう書いた。
アルタイムは、この文面を見て、いったい何と感じるだろうか。
昔、ベルにそう言われたことがある。
実際、今回はそれでやられてしまったのだ。
( ’ t ’ )(……シャッフル城は、奪いたかったが……)
今回は、仕方がない。
最優先していたのは、敵兵を可能な限り削ることと、ベルベットの首だ。
そのため、城の奪取はかなり後回しになっていた。
ショボンの力が、最大限発揮できるよう、考慮したつもりだ。
実際、戦が終わったあとは褒められた。
これほど気持ちよく戦えたのは初めてだと。
皆がショボンを称えた。
ヴィップ軍の要とも言えたベルベットを討ち取ったのだ。
自分では無理だっただろう。Zを操るショボンだからこその戦功だ。
( ’ t ’ )(……それは、置いておくとしても……)
大事なのは次の戦だ。
次、どこをどう攻めるのかが、自分にとっては肝要になる。
ショボンとの組み合わせは、自分でも恐ろしいくらいに上手くいった。
二人で戦えば、ラウンジの力は二倍にも三倍にもなる。
誰かに話せば不遜と思われるかも知れないが、客観的に見て、間違いないと思っていた。
手紙にも、そう書いた。
アルタイムは、この文面を見て、いったい何と感じるだろうか。
376: 2008/02/21(木) 23:22:00.69ID:aqKxTFXg0
次の戦では、必ず城を奪います。
最後にそう記して封筒を閉じた。
伝令を呼んで手紙を渡したあと、寝床に身を投げた。
丸いというには少し物足りない、半端な月が浮かんでいる。
ショボンとともに戦い、見えてきたものがあった。
半ば、確信に近いが、まだはっきりとしない。
次の戦で明らかになるだろう。
ショボンと自分の組み合わせは、ラウンジ史上、最高かも知れない。
ショボンがそう感じたように、自分も、戦っている最中に愉悦があった。
軍人であることに、喜びを覚えた。
次の戦でも、それは続くだろう。
――シャッフル城――
ブーンの落胆は、誰の目にも明らかだった。
大敗。そして、ベルベット=ワカッテマスの戦氏。
いずれも、心を深く抉ったはずだ。
( ゚д゚)(凄まじい戦だったな……)
自分の心が動くことはない。
たとえどれほどの損害を受けようとも。
ベルベットがいなくなろうとも。
最後にそう記して封筒を閉じた。
伝令を呼んで手紙を渡したあと、寝床に身を投げた。
丸いというには少し物足りない、半端な月が浮かんでいる。
ショボンとともに戦い、見えてきたものがあった。
半ば、確信に近いが、まだはっきりとしない。
次の戦で明らかになるだろう。
ショボンと自分の組み合わせは、ラウンジ史上、最高かも知れない。
ショボンがそう感じたように、自分も、戦っている最中に愉悦があった。
軍人であることに、喜びを覚えた。
次の戦でも、それは続くだろう。
――シャッフル城――
ブーンの落胆は、誰の目にも明らかだった。
大敗。そして、ベルベット=ワカッテマスの戦氏。
いずれも、心を深く抉ったはずだ。
( ゚д゚)(凄まじい戦だったな……)
自分の心が動くことはない。
たとえどれほどの損害を受けようとも。
ベルベットがいなくなろうとも。
382: 2008/02/21(木) 23:24:04.33ID:aqKxTFXg0
損害兵数は、二万五千に上るという。
これは、総兵数が十五万ほどだったヴィップにとって、かなり辛い結果だ。
それに加えてベルベットまで失ったのだ。大将としては、敗戦の責を負う必要があるだろう。
だが、そうも言っていられない状況が続く。
さすがにラウンジも、一時的に休息を取るだろうが、ヴィップよりは余裕がある。
またすぐにシャッフル城を攻めてきたとしても不思議はないのだ。
できれば、間を置いてほしいところだ。
今のブーンは感情的になりすぎている。
気落ちが、激しすぎる。
自分が理想とする大将像ではなかった。
やはり、自分は根底にアテナットやベルが眠っているのだ。
二人は、冷静な軍人であり、人の氏に心を揺らすことはなかった。
自分とブーンは世代が違う。
それに、従ってきた将も違う。
ブーンの、大将としての在り方は、自分としては理想ではない。
が、それもまた一つの在り方だ、という気もする。
かつてヴィップの総大将だったハンナバルが、感情を露わにする人だったとも聞いている。
仲間の氏に悲しまないというのも問題だ。
それを大将が表に出していることで、発奮する兵もいるだろう。
が、ブーンがいつまでも引きずっていると、軍が機能しなくなる。
ブーンにとっては辛いだろうが、仲間を失った兵は他にも大勢いる。
大将なら、早めに毅然とした振舞いを見せてほしいところだ。
兵卒にとっての、拠り所となるべきなのだ。
これは、総兵数が十五万ほどだったヴィップにとって、かなり辛い結果だ。
それに加えてベルベットまで失ったのだ。大将としては、敗戦の責を負う必要があるだろう。
だが、そうも言っていられない状況が続く。
さすがにラウンジも、一時的に休息を取るだろうが、ヴィップよりは余裕がある。
またすぐにシャッフル城を攻めてきたとしても不思議はないのだ。
できれば、間を置いてほしいところだ。
今のブーンは感情的になりすぎている。
気落ちが、激しすぎる。
自分が理想とする大将像ではなかった。
やはり、自分は根底にアテナットやベルが眠っているのだ。
二人は、冷静な軍人であり、人の氏に心を揺らすことはなかった。
自分とブーンは世代が違う。
それに、従ってきた将も違う。
ブーンの、大将としての在り方は、自分としては理想ではない。
が、それもまた一つの在り方だ、という気もする。
かつてヴィップの総大将だったハンナバルが、感情を露わにする人だったとも聞いている。
仲間の氏に悲しまないというのも問題だ。
それを大将が表に出していることで、発奮する兵もいるだろう。
が、ブーンがいつまでも引きずっていると、軍が機能しなくなる。
ブーンにとっては辛いだろうが、仲間を失った兵は他にも大勢いる。
大将なら、早めに毅然とした振舞いを見せてほしいところだ。
兵卒にとっての、拠り所となるべきなのだ。
391: 2008/02/21(木) 23:26:06.15ID:aqKxTFXg0
( ゚д゚)(それにしても……)
ショボンとカルリナの組み合わせは、脅威的だった。
まさに、知勇が存分に発揮されていた。
兵卒からも話を聞いたが、自分たちが駆けつける前は更に凄絶な戦だったらしい。
ショボンの武勇は、誰しもが恐れるものだ。
そしてそこに、カルリナの知略が加わってしまった。
例え同数の兵を持っていたとしても、勝てるかどうか。
寡兵ならまず勝ち目はない。
そう思わされるような敗戦だった。
これからも、同じような戦が続くだろう。
ヴィップは、苦境と分かっていながら抗わなければならない。
問題になってくるのは、ヴィップ兵の心が折れてしまわないか、ということだ。
勝ち目のない戦に挑みつづけるのは辛いことだ。
滅亡寸前のオオカミで指揮執っていた自分は、士気の大事さをよく知っている。
それが削がれると、まともな戦ができなくなってしまうのだ。
( ゚д゚)(となると……)
やはり、必要になってくる。
あの策が。
ブーンが、オオカミ城の地下で、過去の大戦についての資料を見つけた。
そこに記されていたものを見て、思いついたらしい。
ショボンとカルリナの組み合わせは、脅威的だった。
まさに、知勇が存分に発揮されていた。
兵卒からも話を聞いたが、自分たちが駆けつける前は更に凄絶な戦だったらしい。
ショボンの武勇は、誰しもが恐れるものだ。
そしてそこに、カルリナの知略が加わってしまった。
例え同数の兵を持っていたとしても、勝てるかどうか。
寡兵ならまず勝ち目はない。
そう思わされるような敗戦だった。
これからも、同じような戦が続くだろう。
ヴィップは、苦境と分かっていながら抗わなければならない。
問題になってくるのは、ヴィップ兵の心が折れてしまわないか、ということだ。
勝ち目のない戦に挑みつづけるのは辛いことだ。
滅亡寸前のオオカミで指揮執っていた自分は、士気の大事さをよく知っている。
それが削がれると、まともな戦ができなくなってしまうのだ。
( ゚д゚)(となると……)
やはり、必要になってくる。
あの策が。
ブーンが、オオカミ城の地下で、過去の大戦についての資料を見つけた。
そこに記されていたものを見て、思いついたらしい。
400: 2008/02/21(木) 23:28:27.83ID:aqKxTFXg0
策の内容は、既に聞いた。
本気か、とすぐ問い返してしまうようなものだった。
不可能ではない。
が、限りなく非現実的だ。
あの策がラウンジに通じると、自分には思えない。
しかし、ブーンには自信があるようだった。
顔を見ていると、不思議に策が成るような気がしてくるのだ。
だが、その策を使うのにも、準備が要る。
そしてその準備も、同様に困難を極めるのだ。
いずれにせよ、戦に勝たなければならない。
ラウンジはこれからも攻め込んでくる。
戦についての対策は、自分もいくつか考えている。
条件にもよるが、上手くすれば勝てるかも知れない策もある。
( ゚д゚)(……しかし……)
ショボンを、討ち取れるだろうか。
その段階に到達するだろうか。
本気か、とすぐ問い返してしまうようなものだった。
不可能ではない。
が、限りなく非現実的だ。
あの策がラウンジに通じると、自分には思えない。
しかし、ブーンには自信があるようだった。
顔を見ていると、不思議に策が成るような気がしてくるのだ。
だが、その策を使うのにも、準備が要る。
そしてその準備も、同様に困難を極めるのだ。
いずれにせよ、戦に勝たなければならない。
ラウンジはこれからも攻め込んでくる。
戦についての対策は、自分もいくつか考えている。
条件にもよるが、上手くすれば勝てるかも知れない策もある。
( ゚д゚)(……しかし……)
ショボンを、討ち取れるだろうか。
その段階に到達するだろうか。
415: 2008/02/21(木) 23:30:53.26ID:aqKxTFXg0
もしこのまま押され続け、ひたすら守りに徹することとなったら。
ショボンの首を取るのは、限りなく難しくなる。
そのときは――――
( ゚д゚)(……もう一人の仇だけでも……戦場で……)
仇が、いる。
オオカミを滅ぼした、国の仇が。
ラウンジだけではない。
ヴィップにも、もう一人。
そいつを、戦場で果てさせてやる。
ショボンを討ち取る望みが、叶わないのであれば。
そのために自分はヴィップに入ったのだ。
背中を押したのはショボンの言葉だったが、いずれ、何らかの形でヴィップと共に戦っただろう。
仇を討つために。
どちらかの仇を、討ち終えたら。
そのときは、戦場を去ることになる。
ショボンの首を取るのは、限りなく難しくなる。
そのときは――――
( ゚д゚)(……もう一人の仇だけでも……戦場で……)
仇が、いる。
オオカミを滅ぼした、国の仇が。
ラウンジだけではない。
ヴィップにも、もう一人。
そいつを、戦場で果てさせてやる。
ショボンを討ち取る望みが、叶わないのであれば。
そのために自分はヴィップに入ったのだ。
背中を押したのはショボンの言葉だったが、いずれ、何らかの形でヴィップと共に戦っただろう。
仇を討つために。
どちらかの仇を、討ち終えたら。
そのときは、戦場を去ることになる。
427: 2008/02/21(木) 23:33:01.64ID:aqKxTFXg0
いずれにせよ、遠い話だ。
しかし、必ずどちらかは討ち取る。
戦場から、消してみせる。
オオカミの忠臣、ミルナ=クォッチとして。
第93話 終わり
~to be continued
しかし、必ずどちらかは討ち取る。
戦場から、消してみせる。
オオカミの忠臣、ミルナ=クォッチとして。
第93話 終わり
~to be continued
430: 2008/02/21(木) 23:33:22.87ID:aqKxTFXg0



コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります