534: 2012/08/18(土) 00:02:24.21 ID:zeOb5W+p0


あかり「あ、ねこさんだぁ」QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」【前編】


――喫茶店

あかね「単刀直入に聞いていいかしら」

マミ「は、はい」

あかね「巴さん……あなた、あかりとお付き合いしてるの?」

マミ(なんだか、ものすごい殺気を感じるのだけれど……)

あかね「あら、私ったらいつものクセで……ごめんなさい」

マミ「い、いえ……」

マミ(いつものクセで殺気を出すなんて、魔女だったりしないわよね!?)

マミ(早くも古谷さんを呼びたくなってきたわ……)
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語

536: 2012/08/18(土) 00:09:22.79 ID:Muz16eLW0
あかね「巴さん、大丈夫?」

マミ「だ、大丈夫です」

あかね「そう、よかった。それじゃあ、質問に答えてもらえるかしら」

マミ「はい……私は、あかりちゃんとお付き合いさせていただいてます」

あかね「……ッ!!」

マミ(お姉さんの顔から、生気が消えた……?)

マミ「だ、大丈夫ですか!?」

あかね「え、えぇ……少し氏の淵をさまよったぐらいよ」

マミ(もう突っ込むのはやめましょう……)

539: 2012/08/18(土) 00:23:16.97 ID:Muz16eLW0
あかね「ねぇ、あかりの写メとかは携帯に入ってたりする?」

マミ「はい。たくさんありますよ」

あかね「見せてちょうだい」

マミ「どうぞ」

あかね(ちゃんとあかり専用フォルダに入ってるわね、感心感心)

あかね(あぁっ! 可愛い、可愛すぎるわ明かり!)

あかね(最高ね……後で全部コピーしてもらわないと)

あかね(……あ)

あかね(あかりが、顔を赤らめてすごく恥ずかしそうにしてる)

あかね(私には、見せたことのない表情)

あかね(そうよね。こんな顔、姉に見せるわけがない……)

あかね(そしてこんな顔を見せるっていうことは、本当に巴さんのことが好きなのね、あかり)

あかね(…………)

540: 2012/08/18(土) 00:24:06.28 ID:Muz16eLW0

あかね「ねぇ、あかりの写メとかは携帯に入ってたりする?」

マミ「はい。たくさんありますよ」

あかね「見せてちょうだい」

マミ「どうぞ」

あかね(ちゃんとあかり専用フォルダに入ってるわね、感心感心)

あかね(あぁっ! 可愛い、可愛すぎるわあかり!)

あかね(最高ね……後で全部コピーしてもらわないと)

あかね(……あ)

あかね(あかりが、顔を赤らめてすごく恥ずかしそうにしてる)

あかね(私には、見せたことのない表情)

あかね(そうよね。こんな顔、姉に見せるわけがない……)

あかね(そしてこんな顔を見せるっていうことは、本当に巴さんのことが好きなのね、あかり)

あかね(…………)

544: 2012/08/18(土) 00:30:02.95 ID:Muz16eLW0
マミ「あの、どうかしましたか……?」

あかね「巴さん、今から私の部屋に行きましょう」

マミ「え?」

あかね「いいから」ガシッ

マミ(腕を掴まれた!? なんていう力なの、ほどけない!)

マミ(これはマズい……古谷さんを呼ばないと!)

あかね「もし、誰かを呼んだりしたら……少し痛い目にあってもらうかもしれないわ」

マミ「っ!?」

あかね「手荒な真似は好きじゃないの。おとなしくついてきてもらえないかしら」

551: 2012/08/18(土) 00:39:13.12 ID:Muz16eLW0
――赤座家

あかり「あっ、お姉ちゃん……お帰りなさい! あれ、マミさんも一緒なの?」

あかね「えぇ。巴さん、すごく良い人だからもう少しお話したいって思って」

あかり「そうなんだぁ、ごゆっくり!」

マミ「えぇ……」

あかね「それじゃ、私の部屋へ行きましょう」


553: 2012/08/18(土) 00:44:16.58 ID:Muz16eLW0
マミ「何、この部屋……!?」

マミ(壁や天井にはあかりちゃんの写真を印刷したであろう紙が大量に貼ってある)

マミ(机の上には……なんだかエOチそうな本)

マミ(棚の上の写真立て、全部あかりちゃんの写真)

マミ(極めつけは、ベッドの上の抱き枕……なぜかあかりちゃんの全身絵がプリントされている)

マミ(しかもあかりちゃんの絵の口周りには、大量のキスマークがある)

マミ(魔女の結界なんて比べ物にならないわ、これ……)

557: 2012/08/18(土) 00:50:45.71 ID:Muz16eLW0
あかね「どうしたの、ぼーっとして」

マミ「は、はいっ! 大丈夫です!」

あかね「……? ごめんなさいね、ちょっと散らかっちゃってて」

マミ(これ、ちょっとなんてレベルじゃないと思うのだけれど)

あかね「巴さん。これを見てちょうだい」

マミ「二枚のパンツ……?」

560: 2012/08/18(土) 00:56:59.15 ID:Muz16eLW0
あかね「一枚はあかりがさっきまではいてたもの。もう一枚はあかりが一週間前にはいてて、さっきまで私がはいてたもの」

あかね「どっちがあかりがはいてたパンツなのか……当ててもらうわ」

マミ「!?」

あかね「ただし、目隠しをしてね。もしあなたが今日あかりのパンツを見てたら……一発でバレちゃうもの」

マミ「な、なぜそんなことを……?」

あかね「これはあなたが本当にあかりのことを愛しているかのテストなのよ」

あかね「この程度のテストを突破できなければ、あなたにあかりを愛する資格なんてないわ」

マミ(それ以前に、なんであかりちゃんのパンツを持ってるのか突っ込みたい……)

マミ(あと、一体あなたはいつパンツを抜いだのかとか、今日あかりちゃんがはいてたパンツをいつ脱がしたのかとか)

563: 2012/08/18(土) 01:02:53.54 ID:Muz16eLW0
あかね「さぁ、受けるの? 受けないの?」

マミ(このテストをクリアしない限り、きっとお姉さんは何らかの妨害をしてくるだろう)

マミ(なら、答えはひとつよね)

マミ「そのテスト……受けて立つわ!」

565: 2012/08/18(土) 01:05:59.45 ID:Muz16eLW0
マミ(目隠しをされて視覚を奪われた。両手も封じられてるから、頼れるのは嗅覚だけ)

マミ(嗅げ、ひたすら臭いを嗅ぐのよ巴マミ……!)

マミ(…………)

マミ(なに、これ?)

マミ(こんな問題、こんな問題……簡単すぎるじゃない!)

マミ(なぜお姉さんはこんな問題を? 分からないわ……)

マミ(とにかく、答えを言うとしましょう)

マミ「あかりちゃんのパンツは、Aのパンツね!」

あかね「…………」

566: 2012/08/18(土) 01:12:13.44 ID:Muz16eLW0
あかね「正解よ、おめでとう」

マミ「やったわ……!」

あかね「目隠しと手錠、外すわね」

マミ「なぜですか?」

あかね「……?」

マミ「なぜ、あんな簡単な問題を?」

あかね「そんなに簡単だった?」

マミ「えぇ。お姉さんでも簡単に答えられますよね、これぐらい」

あかね「自覚がないのね……私と比べてる時点で、あなたはかなりのあかりマイスターなのよ」

あかね「さっきの問題は、幼馴染の二人でも正解するか怪しいレベルなの」

マミ「歳納さんや船見さんでも困難……?」

あかね「でも、私と比べるのは十年早いかな? あの程度の問題は一嗅ぎで十分ね」

マミ「くっ……」

567: 2012/08/18(土) 01:16:19.38 ID:Muz16eLW0
あかね「まぁ、あなたになら……あかりを任せられそうだわ」

マミ「お姉さん……」

あかね「あかりをお願いね。もしケンカなんてしたら……」

マミ「…………」ゴクリ

あかね「ちゃんと仲直りをすること。いい?」

マミ「は、はい!」

マミ(ぶち頃すわよ、とか言われると思ったわ……)

571: 2012/08/18(土) 01:21:43.26 ID:Muz16eLW0
あかね「さて、そろそろあかりの所へ行ってきたら?」

マミ「そうですね」

あかね「あかりが抜いだばかりのパンツはあなたにあげる……大切にしてね」

マミ「もちろんです」

マミはあかりのパンツをぎゅっと握りしめ、あかねの部屋を後にした。

576: 2012/08/18(土) 01:27:39.80 ID:Muz16eLW0
あかり「あ、マミさん! お姉ちゃんとのお話は終わったの?」

マミ「えぇ。とても有意義だったわ」

あかり「そっかぁ、よかった。あれ、何持ってるの?」

マミ(まずい、あかりちゃんのパンツ持ってるなんてことがバレたら……)

マミ「べ、別に何も持ってないわよ」サッ

あかり「じゃあ何で手を後ろに隠すの? 怪しいなぁ……えいっ!」

マミ「だ、だめっ!」

578: 2012/08/18(土) 01:32:08.47 ID:Muz16eLW0
あかり「これ、あかりがさっきまではいてたパンツだ……」

マミ「えっとね? これは、その……」

あかり「マミさん、なんであかりのパンツ……取ったの?」

マミ「違うわ! 落ち着いて聞いて」

あかり「マミさんの、マミさんの……バカぁ! もうマミさんなんて知らないんだから!」

マミ「待って、あかりちゃーん!」

その時、あかねの部屋の扉が開いた。

あかね「巴さん……? ちょっと、お部屋でお話しましょうか……」

マミ「いやぁああああああああっ!」

次の日、マミは学校を休んだ。

581: 2012/08/18(土) 01:38:50.44 ID:Muz16eLW0
数日後、街中――

綾乃「うーん……いい天気ねぇ」

千歳「うんうん、絶好のお散歩日和や。こんな時に歳納さんもおればなぁ」

綾乃「べ、別に歳納京子なんて居なくてもいいわよ! 私には千歳が居るんだから……」

千鶴「!!」スッ

綾乃『私には千歳が居るんだから……』

千歳『綾乃ちゃん……ウチも、綾乃ちゃんが居れば幸せやで』

綾乃『千歳……』

千歳『綾乃ちゃん……』

千鶴「……」ダラー

千歳「千鶴、ヨダレ垂れとるで」

千鶴「……はっ!」フキフキ

584: 2012/08/18(土) 01:47:24.27 ID:Muz16eLW0
千歳「しっかし歳納さん、最近ちょっと付き合い悪い気がするなぁ」

綾乃「ごらく部に人が増えて忙しいんでしょ。仕方ないわ」

千歳「せやけど……」

綾乃「いいのよ。歳納京子がよければ、それでいいの」

千歳「綾乃ちゃん……」

千鶴「……ん?」

千歳「どしたの千鶴」

千鶴「あれ、見て……」

綾乃「暁美さんと西垣先生だわ。休日に教師と生徒が二人きりで……一体何してるのかしら?」

千歳「何だか、あやしいなー」

綾乃「こっそりと後を追ってみましょう!」

586: 2012/08/18(土) 01:55:32.23 ID:Muz16eLW0
千歳「一体どこに行くんやろ。もう町外れやいうのに……」

千鶴「工場みたいな所に入った」

綾乃「あそこの工場、確かもう動いてないわよね」

千歳「ま、まさか人気がない工場で……あかん、教え子とそれはあかんよ!」ダラー

千鶴「姉さん、鼻血でてる」ブスリ

千歳「ふがっ! すまんなぁ千鶴」

587: 2012/08/18(土) 02:02:08.40 ID:Muz16eLW0
綾乃「うーん、建物がたくさんあるわねぇ……」

千歳「一体どれに入ったんやろなぁ」

仁美「あら、あなた方は……」

綾乃「志筑さん? こんな所で会うなんて、何だか不思議ね。もしかして志筑さんも西垣先生達を追ってきたの?」

仁美「西垣先生? ……違いますわ。私たちはこれから素晴らしい所に旅立ちますの」

千歳「私たち……?」

仁美の後ろには大勢の人々がいた。しかしどこか様子がおかしい。
全員が人生に絶望したような表情を浮かべている。

589: 2012/08/18(土) 02:09:47.88 ID:Muz16eLW0
綾乃「ねぇ、この人達何かヘンだわ……」ボソッ

千歳「せやね……西垣先生呼んできた方がええんとちゃう?」ボソッ

綾乃「そうね。でもこのまま放っておくわけにもいかないし、私がこの人達についていくわ」ボソッ

千歳「そんなんダメや。危ないで」ボソッ

綾乃「大丈夫だって。千歳と千鶴は西垣先生を探してきて」ボソッ

千鶴「……分かった」ボソッ

593: 2012/08/18(土) 02:14:26.07 ID:Muz16eLW0
綾乃「おまたせしてごめんなさい志筑さん。私もその素晴らしい所に行きたいんだけど……ダメかな?」

仁美「大歓迎ですわ。さぁ、行きましょう」

綾乃「えぇ……」

綾乃(千歳、千鶴……お願いね)

594: 2012/08/18(土) 02:19:22.92 ID:Muz16eLW0
千歳「ウチはこっちから探すから、千鶴はあっちの方の建物から頼むで!」

千鶴「分かった」

二手に別れて探そうとした途端、大きな爆発が起きた。

千歳「な、なんや今の!? まさか綾乃ちゃん……」

千鶴「違うわ姉さん。爆発音がしたのは、杉浦さんが行った方向と真逆」

千歳「そ、そうなんか……よかった」

千鶴「おそらく爆発がした所に西垣先生がいる。急ぎましょう」

596: 2012/08/18(土) 02:26:25.90 ID:Muz16eLW0
ほむら「すごい威力ね……」

西垣「まぁ爆発のプロだからな、私は」

ほむら「でもこんな所、勝手に使っていいのかしら」

西垣「いいのいいの。私は何度か使ったことあるけど、今のところお咎め無しだ!」

ほむら(いい人なのだけれど、どこかズれてる気がするわね……)

千鶴「西垣先生!」

西垣「ん、池田姉妹じゃないか……どうしてこんな所に?」

千歳「それは後や! 綾乃ちゃんが、綾乃ちゃんが……!」

西垣「落ち着け、杉浦がどうしたんだ」

ほむら「……っ!?」

ほむら(この感覚、魔女の結界だわ!)

599: 2012/08/18(土) 02:32:15.40 ID:Muz16eLW0
西垣「おいおい、何だか景色が歪んでいってないか」

千歳「一体、何が起きてるんや!?」

千鶴「何だか、怖い……」

ほむら「三人とも、私の傍から離れないで!」

ほむらはとっさに変身をする。
一般人に見られているが、そんなことを言ってる状況ではなかった。

602: 2012/08/18(土) 02:38:09.77 ID:Muz16eLW0
西垣「暁美が変身した!? そうだ、魔法少女まじかる☆ほむらんとでも名付けようじゃないか!」

ほむら「ふざけてる場合じゃないんだけど!?」

西垣「あぁ。だからこそ空気を和ませようとだな……」

ほむら「そうだったの……悪かったわ」

ほむら「でも、まじかる☆ほむらんって何よ。もっとカッコイイ名前を所望するわ」

西垣「ふむ……それなら、爆発少女ボンバーほむら」

ほむら「却下」

西垣「む、手厳しいな暁美は」

千歳「二人共すごいなぁ……ウチなんて、さっきから怖くて足が震えとる」

千鶴「私も……」

西垣「私は教師だからな。教え子の前でカッコ悪い所は見せられんよ」

603: 2012/08/18(土) 02:46:39.26 ID:Muz16eLW0
魔女の結界が完成した時、四人の周りは使い魔によって包囲されていた。
そしてその包囲の遥か奥に、魔女の姿がある。

ほむら(魔女を速攻で倒す……っていうのは無理そうね)

ほむら(一般人三人を守りながら戦うなんて、長時間は無理だというのに)

ほむら(せめてもう一人魔法少女が居れば……)

ほむら(って何を弱気になってるのよ! 私しか戰えないんだから、私が何とかしないと!)

605: 2012/08/18(土) 02:55:58.30 ID:Muz16eLW0
西垣「なぁ、暁美。ひとつだけ聞くぞ」

ほむら「こんな時に何よ?」

西垣「あれを倒してしまっても構わないんだな?」

ほむら「えぇ。あいつらは私たちの命を狙う化物だから」

ほむら「……って、あなたが倒せる相手じゃないわ! 変な真似はしないで!」

西垣「やってみなくちゃ分からない。失敗恐れてたら、何も成功しないんだぞ?」

西垣「行くぞ……必殺、ボンバァシュートッ!」

西垣はお手製の爆弾を、使い魔の大群目がけて放り投げた。
そして巨大な爆発が巻き起こり、爆発に巻き込まれた使い魔はすべて破壊されていた。

ほむら「すごい威力だわ……」

西垣「ほら、爆発は成功の元って言うだろ?」

ほむら「言わないから」

608: 2012/08/18(土) 03:06:35.81 ID:Muz16eLW0
西垣「というわけでここは私に任せて、暁美はあの親玉っぽいのを何とかしてくれ」

西垣「こういうのはお約束的に考えると、ボスを倒せば雑魚も氏ぬからな」

ほむら「お約束とか言わない。まぁ、その通りなんだけど……」

ほむら「でも、私がここから離れたらみんなが危険に……」

西垣「このままじゃジリ貧だろ。いいから早く行け! この私が信じられないのか?」

ほむら「……分かったわ。爆弾のストックはある?」

西垣「あぁ。なんせ実験用に大量に持ってきたからな」

ほむら「池田さんたちにはこれを渡しておくわ」

千歳「て、鉄砲!?」

610: 2012/08/18(土) 03:11:51.28 ID:Muz16eLW0
ほむら「もし西垣先生が仕留め損ねて、近づいてくる奴がいたら……これで撃って。近距離の相手に爆弾は使えないから」

千鶴「私、こんなもの使ったことない」

ほむら「大丈夫、敵のほうに向けて引き金を引くだけでいい」

ほむら「物凄いスピードで弾を吐く上に、弾は自動的に装填されるから……いっそのこと、つねに引きっぱなしでも構わない」

ほむら「無茶を言ってるのは承知の上よ。でもお願い……協力して!」

千鶴「分かった。やってみる」

千歳「ウチも……頑張ってみるわ。うまくできるか、分からへんけど」

ほむら「ありがとう、みんな……」

613: 2012/08/18(土) 03:22:19.57 ID:Muz16eLW0
数分後――

西垣「クソッ、爆弾が切れた! 暁美、早くしてくれ……!」

爆弾という広範囲に攻撃できる武器がなくなったことにより、一気に押されていく。
三人と使い魔たちの距離はどんどん縮まり、後少しで使い魔の手が届く範囲になっていた。
そして、使い魔の手が千歳の身体に――

西垣「させんよ」

千歳の身体に触れる瞬間、西垣がその使い魔にタックルをかました。
地面に使い魔毎倒れこんだ西垣目がけて、他の使い魔が殺到する。

西垣(あー、これは駄目だな。万事休すって奴だ)

西垣(こんな時、全身に括りつけたダイナマイトに火をつけたりするとカッコイイだろうなー)

西垣(我が人生、爆発に始まり爆発に終わる! うん、実にいい)

西垣(でもそんなものつけてないんだよね……実に残念だ)

西垣が目を閉じかけた瞬間、彼女に群がる使い魔が次々と爆散していった。

614: 2012/08/18(土) 03:30:07.93 ID:Muz16eLW0
西垣(あれ? もしかしてまだストックがあったのか?)

マミ「間に合ってよかった……」

西垣(ん、あれは確か……三年の巴だよな。おいおい、あいつも爆発系魔法少女かよ)

西垣(世の中って狭いんだなぁ。こんな身近に二人も爆友候補者が居るとは)

西垣(あ、二人ってのは暁美と巴のことだぞ。松本は候補者じゃなくて正式な爆友だから、今のカウントには入れてない)

西垣(……って私は誰に言ってるんだ?)

615: 2012/08/18(土) 03:38:25.34 ID:Muz16eLW0
向日葵「西垣先生、池田先輩! ご無事ですか!?」

西垣「古谷……おいおいお前もなのか? これで爆友候補者も三人目かぁ」

向日葵「その様子なら大丈夫そう……ってひどい怪我」

千歳「さっきウチをかばって……」

西垣「フッ、生徒を守るのが教師だからな」

向日葵「これぐらいなら私でも何とかなるはず……」

向日葵は西垣の身体に手をかざし、治癒の魔法を発動した。

西垣「おぉっ、傷がみるみるなく塞がっていくぞ」

千鶴「すごい……」

西垣「そうかぁ……古谷は爆発系魔法少女じゃなくて、癒し系魔法少女だったか」

向日葵「は、はぁ?」

617: 2012/08/18(土) 03:45:49.98 ID:Muz16eLW0
向日葵「さて、私も攻撃に出るとしましょう」

向日葵は一瞬で使い魔が密集する場所へと移動し、得物である両刃の斧を力任せに振るう。
斧の届く範囲に居た使い魔の身体は綺麗に両断されていた。

マミ「私も頑張らないとね」

マミは一般人三人に結界を張った後、ほむらに群がる使い魔を撃ち落としてフォローに回っていた。

ほむら「助かるわ、マミ。そして……追い詰めたわよ魔女! はぁあああっ!」

ほむらは両手にマシンガンを持ち、ありったけの弾丸を魔女に浴びせた。
ものの数秒で魔女の身体は崩れ落ちていった。数千発の弾丸を至近距離で食らったのだから、ひとたまりもないだろう。

ほむら「終わった……」

618: 2012/08/18(土) 03:50:25.75 ID:Muz16eLW0
西垣「お、元の場所に戻ってきたな」

千歳「早く綾乃ちゃんの所にいかんと!」

マミ「杉浦さんは大丈夫よ。あかりちゃんが保護してるはず」

千歳「赤座さんが……?」

マミ「えぇ」

千歳「そっか……ホッとしたら腰が抜けてしもた」

千鶴「杉浦さんにおぶってもらう?」

千歳「そ、そないな恥ずかしいことできへんって!」

619: 2012/08/18(土) 03:51:04.21 ID:Muz16eLW0
あかり「あ、みんなー!」

綾乃「千歳、千鶴ー!」

千歳「綾乃ちゃん! 無事でよかったわぁ。ごめんな助けに行けへんくて」

綾乃「いいのよ。千歳は千歳で大変だったみたいだし」

千歳「せやなぁ……本当に恐ろしかったわ。あ、みんなにお礼言わんとな。助けてくれておおきに!」

綾乃「あ、ありがとうございましたっ!」

千鶴「……」ペコリ

マミ「いいのよ。これが私たちの使命だから」

ほむら「かっこつけちゃって……」

マミ「あら、さっき援護してあげたのは誰だったかしら?」

ほむら「む……なかなか意地悪ね、マミ」


643: 2012/08/18(土) 10:07:54.59 ID:Muz16eLW0
「おいおい、一体何なんなのさこれは……」

QB「どうかしたのかい?」

「どうかしたのかい……じゃねーよ。何でこんなに魔法少女がいるんだよ」

QB「僕の勧誘の賜物だね」

「特にあの青髪の奴はやばい。あいつとはサシでやっても勝てる気がしねぇぞ」

「黒髪の奴は大したことがなさそうだが……」

QB「マミは?」

「おいおい、アタシがマミに負けるとでも?」

QB「それはやってみなくちゃ分からないよね、佐倉杏子」

杏子「チッ、お世辞の一つも言えねぇのかお前は」

杏子「まぁいいさ。すぐに分からせてやるよ。どちらが強いのか……そして、どちらが魔法少女として正しいのかをな」

649: 2012/08/18(土) 10:34:43.04 ID:Muz16eLW0
次の日、ごらく部――

さやか「いやぁ、このケーキめちゃウマっすよ!」

京子「うんうん。結衣、コーヒーのおかわりちょうだい!」

結衣「京子の方がコーヒーメーカーに近いだろ」

京子「ちぇ、けちー」

ちなつ「というか、いつの間に部室にコーヒーメーカーが!?」

ほむら「西垣先生が買ってきたのよ。あ、一応彼女が顧問になったから……まぁ基本的に何もしないでしょうけど」

西垣「おいおい、誰が何もしないって? あれだけ暁美の手伝いしてやったっていうのに」

ほむら「あら、居たんですか。あれはあくまで個人的な付き合いでしょう」

まどか「こ、個人的な付き合い……?」

ほむら「違うのよまどか! やましいようなことなんて何一つしていないわ!」

まどか「そっか、最近ほむらちゃんが構ってくれないと思ったら……西垣先生と一緒に居たんだぁ」

ほむら「違うわ、すべてはあなたを助けるためなのよ! あなたより大切なものなんて……この世にあるわけないじゃない!」

みんな「…………」ポカーン

651: 2012/08/18(土) 10:40:48.53 ID:Muz16eLW0
まどか「え、えとっ……すごく嬉しいんだけど、そういうのは二人きりの時に言って欲しいかなぁ……なんて」

ほむら(はっ! 私ったら何を!?)

さやか・京子「にやにや」

ほむら「な、何にやにやしてるのよ!」

さやか「いやぁ、青春っていいものですなぁ京子殿」

京子「その通りですなぁさやか殿」

ほむら「そういうさやか……あなた最近、上条恭介とはどうなのよ?」

さやか「ラブラブだけど?」

ほむら「くっ、平然と言ってのけるなんて……」

さやか「ほむらとは違うのだよ、ほむらとは!」

655: 2012/08/18(土) 10:51:09.34 ID:Muz16eLW0
向日葵「コーヒーメーカーの話から、どうやったらこんな話の流れになるのかしら……」

結衣「あはは……まぁ、私はコーヒー好きだから助かるかも」

ちなつ「ガーン! 結衣先輩、チーナが淹れたお茶はもう飲んでくれないんですかぁ?」

結衣「まさか。ちなつちゃんの淹れるほうじ茶、大好きだし」

ちなつ「えっ……ちなつちゃん大好きだし? キャー! 結衣先輩ったら大胆!」

結衣「いや、全然そんなこと言ってないんだけど……」

マミ「ふふ、にぎやかねぇ」

あかり「そうだねぇ」

656: 2012/08/18(土) 10:56:58.78 ID:Muz16eLW0
向日葵「まったりするのもいいですけど……そろそろ本題に入りません?」

ほむら「そ、そうよ。今日集まったのは昨日の魔女について話し合うため」

マミ「でもまだ肝心の杉浦さんと池田さんたちが来てないわ」

京子「生徒会の仕事があって遅れるって言ってたよ」

結衣「そういうことはもっと早く言ってよ」

京子「めんごめんご」

綾乃「ごめんなさい、遅くなりました」

千歳「わぁ、ぎょーさん人がおるなぁ」

千鶴「お邪魔します」

657: 2012/08/18(土) 11:10:06.56 ID:Muz16eLW0
京子「お、千鶴もいるのか。ちっづるぅー!」

千鶴「…………」

京子「無視!?」

結衣「やっぱお前嫌われてるな」

千歳「もぉ、そんなことしたらあかんで」

綾乃「千鶴さんと歳納京子は相性悪いわねぇ」

千歳「うーん、そんなことないと思うけどなぁ。恥ずかしがり屋さんの綾乃ちゃんみたいなもんやない?」

綾乃「そ、そんなんじゃないわよっ!」

千鶴「!!」スッ

660: 2012/08/18(土) 11:18:51.87 ID:Muz16eLW0
千歳『綾乃ちゃんは恥ずかしがり屋さんやなぁ』

綾乃『そ、そんなんじゃないわよ……もう、千歳のいじわる』

千鶴「……」ダバー

マミ「よだれ、垂れてるわよ……?」

千鶴「垂れてません」

さやか「しっかしすごい人数だなぁ。えーっと……」

マミ「この部屋に居るのは十四人ね。広い部屋とはいえ、少し狭く感じちゃうかも」

ほむら「そうね……全員集まったみたいだし、まずは私たちが昨日何していたかを話すとしましょう」

662: 2012/08/18(土) 11:31:15.25 ID:Muz16eLW0
ほむら「……と、私たちの方はこんな感じね」

京子「魔法少女が新型爆弾のテスト……何だか斬新だなぁ」

西垣「これからは爆発系魔法少女の時代だぞ歳納。そうだろう、巴」

マミ「えっ?」

西垣「お前も暁美と同じ、爆発系魔法少女なんだろう。なぁ、私と爆友にならないか?」

マミ「私、爆弾なんて使いませんけど」

西垣「なん、だと……? 絶望した、爆弾を使わない魔法少女に絶望した!」

向日葵「西垣先生は放っておいて話を進めましょう……」

663: 2012/08/18(土) 11:39:41.00 ID:Muz16eLW0
マミ「それじゃ、次は私たちね」


昨日――

マミ「いいお天気ね」

あかり「そうだねぇ。ポカポカして気持ちいいなぁ」

向日葵「あの……私もご一緒してよかったのですか? 二人のお邪魔じゃ……」

マミ「そんなことないわよ。向日葵さんとはいろいろお話してみたかったし」

向日葵「それなら良いのですが……」

マミ「そういえば櫻子ちゃんはどうしたの?」

向日葵「あー、櫻子はですね……宿題忘れたせいで、山ほど追加の宿題だされまして」

マミ「あら、手伝ってあげなくてもいいの?」

向日葵「たまには自分一人でやらせないと……少しは反省してもらわないと困りますし」


664: 2012/08/18(土) 11:44:02.87 ID:Muz16eLW0
マミ「うふふ、厳しいのね……って、これは」

あかり「魔女の反応だよっ!?」

向日葵「どうやら、楽しい休日という訳にはいかないようですわね」

マミ「急ぎましょう!」

あかり「はいっ!」

665: 2012/08/18(土) 11:53:11.63 ID:Muz16eLW0
――町外れの工場

向日葵「反応があったのはこの辺り……」

「きゃあああああああっ!」

マミ「悲鳴!?」

向日葵「今の声、杉浦先輩ですわ! しかし結界の反応とは真逆の方向ですわね……どうしましょう」

あかり「あかり、悲鳴があった方に行ってみる! 二人は結界の中に入って!」

マミ「でも、あかりちゃん一人じゃ危険だわ」

あかり「大丈夫だよ、魔女の結界に比べたら安全だろうし」

向日葵「巴先輩、私は赤座さんの案に賛成ですわ」

向日葵「まだあまり戦い慣れてないあかりちゃんは、結界に入るよりも現実の問題に対処してもらうべきかと」

マミ「……分かった。無茶はしないでね、あかりちゃん」

あかり「はいっ! 二人とも、気をつけてね……」

668: 2012/08/18(土) 12:00:48.46 ID:Muz16eLW0
あかり(何が起きるか分からないし、気配を消す魔法を使っておこっと)

あかりは魔法をかけたあと、綾乃の悲鳴が聞こえた建物に侵入した。
そこであかりが目にしたものは、大勢の人間がお互いの首を締め合っているという光景だった。

あかり(な、なにこれ……?)

おびえるあかりの視界に、綾乃の姿が入った。綾乃は部屋の隅で、頭を抱えてうずくまっている。

あかり(あ、あかりが何とかしないと。で、でも……どうすればいいの?)

あかり(お団子ビームじゃ頃しちゃうかもしれないし)

あかり(…………)

あかり(そうだ、あれを使えば! ほむらさんは、どうしようもない時にしか使っちゃダメって言ってた)

あかり(……そうだよ、今がその時なんだ)

671: 2012/08/18(土) 12:09:19.67 ID:Muz16eLW0
あかり「魔法さん、お願い……あかりに力を貸してっ!」

あかりが固有魔法を発動すると、あたり一面に赤い光が広がる。

綾乃「なんなの、この光!? 眩しくて何も見えない……!」

光が収まると人々は正気を取り戻し……てはいなかった。
首を締めるのをやめたかと思えば、人々は突如服を脱ぎだし……乳繰り合いを始めてしまった

綾乃(な、何よこれ!? きゃっ!? あの人、下まで脱いでる……)

仁美「杉浦先輩……私と一緒に、めくるめく百合の世界に旅立ちましょう?」

仁美は綾乃の胸に手を当て、そっと撫で回す。

綾乃(ダメ、私には歳納京子が……って別に歳納京子にこんなことされたいわけじゃないけど!)

あかり(もしかして……あかり、とんでもないことしちゃった?)

676: 2012/08/18(土) 12:17:31.11 ID:Muz16eLW0
現在――

あかり「それでその後、他のみんなと合流したって感じかな」

みんな「…………」

あかり「あれ、どうしてみんな黙ってるの?」

ちなつ「何やってるのよあかりちゃん……」

ほむら「使ったことを咎めるつもりはないけど、なんでそんなことになってしまったのかしら」

さやか「あれかな。マミさんと乳繰り合う妄想をしながら、魔法を使ったとか」

マミ「やだ、美樹さんったら何言ってるのよ」

あかり「あ、あかり、そんなことしてないもん!」

678: 2012/08/18(土) 12:22:20.76 ID:Muz16eLW0
あかり(と、とにかく杉浦先輩を助けないと。他の人は楽しそうだし、放っておいてもいいよね……?)

あかり「ダメですよ、杉浦先輩は京子ちゃんが好きなんだから」

綾乃(え、何で知ってるの!? って別に歳納京子なんて好きじゃないんだから!)

仁美「あら、そうですの。残念……」

仁美はがっかりしながら去っていき、他の人と乳繰り合いを始めた。

綾乃「あ、赤座さん? 助けてくれてありがとう……でも、その格好は何?」

あかり「えーっと、これは……とにかく、まずはここから出ませんか?」

綾乃「そうね……こんな所にいたら、どうにかなっちゃいそうだわ」

680: 2012/08/18(土) 12:28:01.82 ID:Muz16eLW0
あかり「みんなを助けるために頑張って魔法使ったのに……ひどいよぉ」

マミ「よしよし、あかりちゃんはよく頑張ったわ」ナデナデ

あかり「うぅ、マミさーん!」

ほむら「はいはい、乳繰り合うのは後にして。あかり、ソウルジェムを見せてみなさい」

あかり「? いいけど……」

ほむら「!」

向日葵「これは……」

マミ「なんでこんなに濁っているの!?」

682: 2012/08/18(土) 12:40:21.43 ID:Muz16eLW0
ほむら「魔法を使った時、どれぐらいの人がいたか覚えてる?」

あかり「うーん……よく覚えてないや」

綾乃「二十人ぐらいは居ました」

ほむら「ありがとう。それだけの人間の運命を変えた……しかも氏ぬはずだったという運命を」

ほむら「ソウルジェムが濁りきってもおかしくないレベルの魔法なのよ、あかりがやったことは」

ほむら「よく覚えておきなさい。いいわね?」

あかり「う、うん……」

ほむら(あかりはキュゥべえいわく物凄い素質を秘めている。魔女になったりしたら、とんでもないことになるわ)

ほむら(魔女の正体について話しておくべきかしら? でもそれを聞いたせいで、精神が不安定になるという可能性も……)

684: 2012/08/18(土) 12:49:04.65 ID:Muz16eLW0
ほむら「とりあえず、昨日の魔女が落としたグリーフシードを使いましょう」

あかり「ありがと、ほむらさん」

ほむらはグリーフシードをあかりのソウルジェムに近づけ、濁りを消した。

向日葵「……若干、濁りが残ってません?」

マミ「本当ね……暁美さん、そのグリーフシードはもう使えないの?」

ほむら「限界ギリギリまで汚れを吸収させたわ」

ほむら「グリーフシード一つより、遥かに多い魔力を使ったってことね」

ほむら「あかり、もし魔女と戦うことになっても……単独行動はしないで。いいわね?」

あかり「うん……ごめんね、足引っぱちゃって」

マミ「謝ることなんてないわ。あなたは大勢の人々の命を救ったのだから」

688: 2012/08/18(土) 13:03:17.75 ID:Muz16eLW0
「あっはっはっはっは! こいつは傑作だねぇ」

庭の方から誰かの声が聞こえた。

向日葵「誰!?」

杏子「久しぶりじゃねぇかマミ。随分とお仲間が増えたようだねぇ」

ほむら「佐倉杏子!?」

杏子「しっかし魔法少女が三人も居て、誰一人私に気づかないとは」

向日葵「くっ……」

ほむら(向日葵の察知能力は相当なもののはず。この距離で気づかないとは考えにくい)

ほむら(幻惑魔法による認識阻害かしら? しかし佐倉杏子がアレを使うとは思えないのだけれど)

691: 2012/08/18(土) 13:11:30.13 ID:Muz16eLW0
杏子「おっと、四人だったか。さっきの話を聞く限り、その赤髪の女も魔法少女だったねぇ」

杏子「しかし他人を助けるために、グリーフシード一個分の魔力を使うとは……バカにも程があるよ」

マミ「赤座さんをそれ以上愚弄するなら……その不愉快な事を言う口に、風穴が開くわよ?」

杏子「おぉ怖い怖い……」

マミ「それで、一体この街に何の用かしら。あなたの拠点は風見野でしょう?」

杏子「最近、風見野には魔女があまり現れなくってさ。こっちに拠点を移そうかなって思ってよ」

マミ「悪いけど、お引取り願えない?」

杏子「それは出来ねぇ相談って奴だ。どうしてもというなら、力づくで来なよ」

向日葵「四対一で勝てるとでも?」

695: 2012/08/18(土) 13:24:31.30 ID:Muz16eLW0
杏子「状況が分かってないねぇ。そっちには一般人が大勢いるじゃん」

向日葵「くっ……!」

杏子「まぁ、あたしは進んで一般人に手を出したりはしないさ」

杏子「マミ。今日の夜、あたしとサシで戦いな」

マミ「!」

杏子「あたしが勝てば、この街の魔女はすべてアタシの獲物」

杏子「あんたが勝てば、あたしはおとなしくこの街を去るとするよ」

ほむら「マミ、相手の口車に乗っては駄目!」

マミ「いいわ、その勝負……受けて立とうじゃないの」

杏子「その言葉、忘れるなよ」

700: 2012/08/18(土) 13:31:32.17 ID:Muz16eLW0
ほむら「マミ、本当に一対一でやるつもりなの」

マミ「私が応じなければ、魔法少女以外の人たちに被害が及んだかもしれない……選択肢なんてなかったのよ」

あかり「マミさん……」

マミ「そんな顔しないで、あかりちゃん。私……佐倉さんより強くってよ?」

702: 2012/08/18(土) 13:41:07.87 ID:Muz16eLW0
数時間後、とある橋の上――

マミ「…………」

ほむら「…………」

向日葵「…………」

あかり「…………」

杏子「なぁ、あたしはサシでやるって言ったはずだけど?」

マミ「勘違いしないで、彼女たちに手出しはさせないわ」

杏子「ふん。ならいいけどよ」

マミ「……行くわよ」

マミがソウルジェムをかがけて変身しようとした時、あかりがマミの身体を押し倒した。
そしてマミのソウルジェムを奪い、どこかへ去っていく。

マミ「なっ、あかりちゃん!? 待っ……うっ!」バタリ

向日葵「巴先輩!?」

杏子「おい、マミ!?」

ほむら「私はあかりを追いかける、向日葵はマミをお願い!」

705: 2012/08/18(土) 13:49:17.95 ID:Muz16eLW0
向日葵「巴先輩、巴先輩! しっかりしてくださいませ!」

杏子「ちょっと見せてみろ」

向日葵「……」ギロッ

杏子「何もしやしねーって。ほら、変身解いたから」

向日葵「少しでも変な動きを見せたら、容赦はしませんわ」

杏子「好きにしろよ。とりあえず脈を……」

向日葵「どう、なんですの?」

杏子「嘘だろ……こいつ、氏んでるじゃねーか!」


196
杏子「どうせ近くにいるんだろ!? 出てこいキュゥべえ!」

708: 2012/08/18(土) 14:00:28.19 ID:Muz16eLW0
杏子「どうせ近くにいるんだろ!? 出てこいキュゥべえ!」

QB「そんなに叫ばなくても聞こえてるよ」

QB「しかし今のはまずかったなぁ。よりにもよって、大切な友達を持って行っちゃうなんて……」

向日葵「どういうこと、ですの……?」

QB「君達、魔法少女が身体をコントロールできるのは……せいぜい100メートル圏内が限度だ」

杏子「100メートル? 何の事だ……どういう意味だ!?」

709: 2012/08/18(土) 14:07:28.73 ID:Muz16eLW0
QB「君達の魂は今や、肉体の中にはなくてソウルジェムの中にあるのさ」

QB「ただの人間と同じ壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて……とてもお願いできないよ」

QB「魔法少女に取って、肉体っていうのは外付けのハードウェアでしかないんだ」

QB「魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね……君達の魂を抜き取って、ソウルジェムに変えることなのさ」

杏子「ふざけんじゃねぇ! それじゃああたしたち……ゾンビにされたようなもんじゃねぇか!」

QB「心臓が破れても、ありったけの血を抜かれても、魔力さえあれば修復できるんだよ」

QB「ソウルジェムさえ砕けなければ、君達は無敵だ。とっても便利だと思うけどなぁ」

向日葵「ひどい、こんなのってあんまりですわ……」

QB「君達はいつもそうだ。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする」

QB「わけがわからないよ。どうして人間はそんなに、魂の在り処にこだわるんだい?」

710: 2012/08/18(土) 14:13:28.40 ID:Muz16eLW0
キュゥべえの口から出た衝撃の事実によって、怒りと悲しみに包まれる二人の前に、ほむらとあかりが戻ってきた。

あかり「はぁっ、はぁっ……お願い、間に合って!」

あかりがマミの手にソウルジェムを置くと、マミの顔に生気が宿った。

マミ「あれ、私……?」

714: 2012/08/18(土) 14:23:26.21 ID:Muz16eLW0
――ごらく部

あかり「こんな真夜中にいいのかなぁ……」

ほむら「魔法少女のことを大声出して話せる場所が他の思いつかなかったのよ」

マミ「お茶でも淹れるわね。とにかく落ち着かないと」

向日葵「そうですわね。このままじゃまともにお話できそうにありませんわ」

杏子「あたしコーヒー」

マミ「……はいはい」

719: 2012/08/18(土) 14:30:26.07 ID:Muz16eLW0
あかり「マミさん」

マミ「なぁに?」

あかり「さっきは本当にごめんなさい。あかり、マミさんと佐倉さんにケンカしてほしくなくて、それで……」

マミ「もういいのよ。あかりちゃんの気持ちはよく分かったから」

向日葵「そのおかげと言ってはなんですが、ソウルジェムの正体も分かりましたし」

杏子「知らなかった方が幸せだったかもな……」

マミ「ちょっと佐倉さん! コーヒー抜きにするわよ! あとお菓子も!」

杏子「おいおい勘弁してくれよ。こちとら晩飯食ってねーんだから」

721: 2012/08/18(土) 14:40:57.72 ID:Muz16eLW0
杏子「この饅頭うまいな」モグモグ

向日葵「よくそんなに食べられますわね……」

杏子「ヤケ食いでもしなきゃ、やってられねーっての。キュゥべえの奴は逃げるしよ」

マミ「私たちの魂はソウルジェムになってしまって、この肉体はただの戦いの道具……」

あかり「なんだか、悲しいね……」

ほむら(数日もすればある程度割り切れるでしょう。でも、そこで魔女化の話を知ってしまったら……アウトね)

ほむら(ならいっそ、今すべてを話してしまいましょう)

ほむら「ねぇ、あなた達をさらにどん底に落とすお話があるのだけれど……聞く?」

723: 2012/08/18(土) 14:49:07.57 ID:Muz16eLW0
杏子「おいおい、ゾンビ化より恐ろしい話なんてあってたまるかよ」

向日葵「まったくですわ……」

マミ「聞かせてちょうだい、暁美さん」

杏子「ちょ、マミ……正気かよ!?」

マミ「暁美さんがこんなタイミングで、ただどん底に落とすだけの話を切り出すとは思えない」

マミ「そこには何か、意味があるはずだわ」

あかり「あかりもそう思うなぁ」

向日葵「まぁ、お二人がそうおっしゃるのなら……」

杏子「ちっ……好きにしなよ」

ほむら「分かったわ」

725: 2012/08/18(土) 14:57:30.87 ID:Muz16eLW0
数分後――

杏子「ウソ、だろ?」

向日葵「魔法少女が、魔女に……」

ほむら「…………」

マミ「魔法少女の精神状態が乱れていくことでもソウルジェムは濁る……そう言ったわよね?」

ほむら「えぇ」

マミ「こんな状況で魔女化の話をしたら、私たちが正気を失い、魔女になってしまうとは考えなかったの?」

ほむら「もちろん考えたわ」

ほむら「でもゾンビ化の事実から立ち直ったころに、真実を知ってしまったりしたら……今よりも魔女化する確率が高いと思う」

杏子「そりゃ確かにそうだ。ようやく割り切れたと思ったのに、もっと残酷な真実が口を開けてたりしたら……なぁ」

マミ「それならいっそ、どん底に叩き落された今……話をしたが方がいいと思ったのね」

ほむら「そういうこと。危険な賭けだけれどね」

727: 2012/08/18(土) 15:02:52.08 ID:Muz16eLW0
マミ「私たちが今まで倒してきた魔女も……元は人間だったのね」

ほむら「えぇ、そうよ」

向日葵「なんだかそう考えると、これからは魔女との戦いがやりにくくなりそうですわね」

杏子「魔女の心配なんてやめておけ。殺されちまうぞ?」

向日葵「…………」

ほむら「ねぇ、さっきからあかりが微動だにしないのだけれど」

マミ「ま、まさか今の話のショックで……」

杏子「おいおい、マジかよ!?」

向日葵「そんな……しっかりして、赤座さん!」

729: 2012/08/18(土) 15:09:13.79 ID:Muz16eLW0
あかり「Zzz……」

向日葵「寝てるだけみたいですわ」

杏子「ビビらせやがって……ったく、呑気な奴だぜ」

ほむら「もう十時過ぎてるし、無理もないわね」

マミ「いつもだったら九時には寝てるものね」

杏子「ん? なんでマミはそんなこと知ってんだよ」

ほむら「これよ、これ」ビシッ

ほむらは右手を握り、小指だけ立たせて杏子に見せる。

杏子「えっ、それって……」

マミ「もう、暁美さん! 余計なこと言わないの」

杏子「……」サッ

向日葵「佐倉さん、さりげなく巴先輩から距離を取りましたわね」

杏子「あたしはそっち方面の人間じゃねーからな。勘弁してくれ」

マミ「大丈夫、あかりちゃん以外には手を出さないから!」

732: 2012/08/18(土) 15:15:05.09 ID:Muz16eLW0
マミ「佐倉さん。よければ今日、泊まって行かない?」

杏子「手を出さないとか言った矢先にそれかよ!?」

マミ「へ、変な意味じゃないのよ! ただ、もし泊まる所がなければ……」

杏子「どっちにせよ、遠慮しておく。今日はいろいろあったからこんな所まで付き合っちまったけどよ」

杏子「あたしはあんたたちと仲良しごっこをするつもりはねーんだ」

マミ「そう……残念だわ」

杏子「まぁ、気持ちの整理がつくまでは……手を出さないでおいてやるよ」

杏子「饅頭とコーヒー、ごちそうさん。じゃあな」

ほむら「それじゃ、私たちも帰るとしましょう」

向日葵「そうですわね……赤座さんはどうしましょう?」

マミ「今日は私の家に泊めておくわ」

向日葵「と、巴先輩……?」

ほむら「……あまり激しくしちゃ駄目よ、疲れてるんだから」

マミ「そ、そんなことしません! ……今日は」

737: 2012/08/18(土) 15:31:41.54 ID:Muz16eLW0
一箇所訂正

805: 2012/08/18(土) 23:19:39.55 ID:Muz16eLW0

ほむら(みんなが魔女の正体について知ってから、一週間が経った)

ほむら(向日葵が三日ほど学校を休んだり、あかねさんが見えないはずのキュゥべえをタコ殴りにしたなど色々あった)

ほむら(でも今は、それなりにみんな落ち着いている)

ほむら(佐倉杏子はマミの家に居るようだ。仲良しごっこはできないとか言ったのは誰だったかしら)

ほむら(お金がつきかけて盗みを働こうとした所を、マミに取り押さえられたらしい)

ほむら(なんだかカッコ悪いわね……)

811: 2012/08/18(土) 23:24:40.39 ID:Muz16eLW0
ほむら(しかし気になるのはインキュベーターね)

ほむら(あかりを魔法少女に出来たのだから、何らかの形で彼女を魔女にするべく、手を打ってくると思ったのに)

ほむら(魔女化という事実を知って心に傷を負ったという、絶好のチャンスを逃すなんて……)

ほむら(一体あいつは何を企んでいるのかしら)

814: 2012/08/18(土) 23:35:58.32 ID:Muz16eLW0
――街中

あかり「ケーキすっごく美味しかったなぁ。マミさんはステキなお店をたくさん知ってるんだね」

マミ「気に入ってくれて何よりだわ」

杏子「マミの食うことにかける情熱は本物だからな」

マミ「何か言ったかしら、年から年中お菓子を食べ歩いてる佐倉さぁん?」

杏子「冗談だって、そんなに怒るなよマミ」

マミ「もう……誰かあなたの面倒を見てあげてるのか分かってる?」

杏子「ま、それには感謝してるさ……おっと、赤信号か」

817: 2012/08/18(土) 23:46:45.21 ID:Muz16eLW0
杏子「あー、早く変わってくんねぇかなぁ。てかさ、車全然こねーし無視しちゃおうよ」

マミ「佐倉さん?」ギロッ

杏子「ちっ、これだからユートーセーは困るんだ」

あかり「あっ、変わったよ」

杏子「よし、行くか……ってストップ!」

あかりたちが横断歩道を渡ろうとした途端、左手からものすごい勢いで車が突っ込んでくる。
杏子はとっさにマミとあかりの腕をつかみ、その歩みを止めさせた。

しかし向かい側からはスーツを着た黒髪の女性が歩き出していた。
いくら魔法少女と言えどもその女性を助けることは叶わないだろう……ひとつの手段を除いては。

あかり「危ないっ!」

あかりは無意識の内に魔法を使い、彼女の運命を変えた。
女性は突然足をすべらせ、後ろ向きにすっ転んだ。
あかりたちはとっさに女性にかけよる。

あかり「大丈夫ですかっ!?」

「あいてて……頭を思いっきり打っちゃったよ。まぁそのおかげで命拾いしたんだけどさ」

823: 2012/08/18(土) 23:55:29.40 ID:Muz16eLW0
マミ『あかりちゃん、使っちゃったのね』

あかり『ご、ごめんなさい!』

マミ『謝らなくてもいいわ。一人の命を助けたぐらいなら、さほど問題はないと思うし』

杏子『あかり、あんたは魔法少女として大したことないと思ってたけどよ……取り消すわ』

杏子『あんたの魔法、すげぇよ』

あかり『えへへ……杏子ちゃんに褒められちゃった。あ、杏子ちゃんと京子ちゃんって紛らわしいなぁ』

杏子『あぁ、あのやたらと元気がある金髪か』

あかり『そうなんだよぉ。京子ちゃんってばこの前……あ、あれ? 何だか目の前が、真っ暗に……』バタッ

杏子「おい、どうしたあかり!」

マミ「あかりちゃん!? ねぇ、しっかりして!」

あかり「……」

QB(僕の思ったとおりだよ。あかりはとても親切で、心優しい少女だ)

QB(たとえ見ず知らずの人間が相手だろうと、その身を助けるために魔法が必要なら……遠慮なく行使する)

QB(僕が何かをするまでもない。ただ、待ち続けるだけでよかった)

826: 2012/08/19(日) 00:04:17.41 ID:Hs6HqTNL0
――魔女の結界

マミ「なんでなの!? あかりちゃんのソウルジェムは今朝確認したけど、濁っていなかったわ!」

杏子「分からねぇ、分からねぇけど……今はここから逃げねぇと」

杏子「魔女の強さは、生前の魔法少女の素質に比例するんだろ。あたしたちだけじゃ勝ち目なんてねぇ」

杏子「あかりの身体は、あたしが背負う。マミ、自分の身ぐらいは自分でなんとかしろよ」

マミ「私が、おぶっていくわ」

杏子「……そうかい」

836: 2012/08/19(日) 00:14:49.68 ID:Hs6HqTNL0
――ほむらの部屋

ほむら(魔女の反応……しかもかなりの大物ね。これはまさか……ん、電話?)

ほむら「マミ? 今、魔女の反応が……」

杏子『ほむらか!』

ほむら「佐倉杏子? なぜあなたがマミのケータイを……」

杏子『悪い、今マミはとても話せるような状態じゃねーんだ。あかりが……魔女になった』

ほむら「なっ!?」

杏子『とりあえず魔法少女全員を集めて、これからどうするか考えねーと……』

ほむら「…………」

杏子『……ほむら? おい、聞いてるのか!』

ほむら「ご、ごめんなさい。先に部室に行ってて、私もすぐに行くから」

杏子『分かった。切るぞ』

842: 2012/08/19(日) 00:23:50.98 ID:Hs6HqTNL0
――ごらく部

ほむら「遅れてごめんなさい。どうやら私が最後みたいね」

ほむら「それじゃ、魔女をどうやって倒すか話しあいましょう」

向日葵「私、赤座さんとなんて戦えませんわ!」

ほむら「……あれはもう赤座あかりではない。人の命を奪う魔女よ」

向日葵「よくもそんな風に言えますわね……あなた、それでも人間なの!?」

ほむら「私は事実を述べただけ。そして人間ではないわ……それはあなたもだけれど」

向日葵「……ッ!」

杏子「おい、言い争ってる場合じゃねーだろ!」

846: 2012/08/19(日) 00:29:18.61 ID:Hs6HqTNL0
ほむら「なぜかは分からないけれど、今のところ魔女は目立った動きを見せていない」

ほむら「現実に顕現して街一つを吹き飛ばすぐらいの力は持っていると思うんだけど……」

杏子「そういや結界が出来た時も、あたしとマミ以外の人間は取り込まれていなかったな」

ほむら「物理的な破壊などではなく、精神的な攻撃を行うという可能性もあるわね」

杏子「まぁ何にせよ、あたしらがやれることは決まってるんじゃねーか? 結界に殴りこんどぶっ飛ばす……」

ほむら「そうね……」prrrr

杏子「電話鳴ってんぞ」

ほむら「まどか? 何かしら……」ピッ

849: 2012/08/19(日) 00:33:47.91 ID:Hs6HqTNL0
まどか『あ、ほむらちゃん? ちょっと聞いて欲しいことがあるんだけど』

ほむら(今は雑談をしている場合じゃないわね。まどかには悪いけど、適当にあしらって切りましょう)

まどか『今日ママがね、車に引かれそうになったんだ。運良く後ろに転んで助かったんだけどね……』

ほむら「!」

ほむら(あかりが魔法を使った相手は、まどかの母親?)

まどか『ほんと、氏ななくてよかったよ』

ほむら(なるほど、ソウルジェムが突然濁りきった原因が分かったわ)

まどか『ほむらちゃん、聞いてる?』

ほむら「えぇ。とても参考になったわ、ありがとう」ピッ

854: 2012/08/19(日) 00:41:37.92 ID:Hs6HqTNL0
杏子「なんだったの?」

ほむら「あかりが魔法を使って助けた人間は、まどかの母親みたい」

杏子「ふーん……」

ほむら「そしてあかりのソウルジェムが濁りきった理由が分かった。あくまで仮設だけれども」

向日葵「……話してくださいますか」

ほむら「まどかのママは物凄く優秀なキャリアウーマンなの。役員をよそに飛ばすほどの力を持った……ね」

杏子(なんでこいつはそんなことを知ってるんだ)

ほむら「彼女がもし居なくなったりしたら、大勢の従業員が路頭に迷う可能性が高い」

向日葵「つまり、鹿目先輩のお母様の生氏を操作するということは……」

杏子「大勢の従業員の運命を操作するも同然ってことか」

杏子「しっかしそう考えると使いづらい魔法だな。使った相手が重要な人物だったら即アウト」

杏子「見知らぬ人間に使っていい魔法じゃなかった……ってことか」

859: 2012/08/19(日) 00:54:45.50 ID:Hs6HqTNL0
ほむら「まぁ原因が分かっても仕方ないんだけれども……話を戻しましょう」

杏子「その前に……なぁ、マミ。無理せずに家で休んでてもいいんだぜ?」

杏子「さっきからずっとそうやって俯いてるじゃねぇか」

杏子「ここに居ても、辛くなるだけだぞ」

マミ「…………」

ほむら「そんな状態のあなたが戦力になるとは思えないわ。戦う気がないなら出ていって」

杏子「おい、そんな言い方はねぇだろ」

ほむら「ただでさえ勝ち目の薄い敵と戦うのよ。戦意喪失した人間が居るだけで迷惑なのよ!」

860: 2012/08/19(日) 01:02:28.38 ID:Hs6HqTNL0
マミ「あかりちゃんとは、もう会えないの?」

マミ「あかりちゃんとお話したり、お買い物に行ったり、ご飯を食べたり」

マミ「一緒に特訓をしたり、お風呂に入ったり、たまにケンカしたり」

マミ「抱きしめ合ったり、キスしたり……」

マミ「もう、できないの?」

マミ「あかりちゃんを元に戻す方法は……ないの?」

マミ「私、あかりちゃんが居ないと……」

ほむら「マミ!?」

杏子「おい落ち着けよマミ!」

向日葵「巴先輩、しっかりしてください!?」

マミ「あ。あかりちゃんと会う、いい方法思いついちゃった」

マミ「私も魔女になればいいじゃない」

866: 2012/08/19(日) 01:08:35.68 ID:Hs6HqTNL0
QB「うーん、それはちょっとまって欲しいなぁ」

向日葵「キュゥべえ!?」

ほむら「魔女化を阻止しようなんて……どういう風の吹き回しかしら?」

ほむら「それに、あかりの魔女化によってエネルギーは十二分に手に入ったのでしょう。なぜまだこの星に居るの?」

QB「おやおや、君は随分と僕達について詳しいんだね」

QB「まぁそれは置いといて……魔女になった魔法少女を元に戻す方法、あるよ?」

マミ「!」

870: 2012/08/19(日) 01:15:49.84 ID:Hs6HqTNL0
ほむら「そんな怪しい誘いに乗るとでも?」

マミ「暁美さんは黙ってて! お願いキュゥべえ、その方法を教えて!」

QB「分かった。その方法はね……」

QB「魔女になった魔法少女以上の素質の持ち主が、僕と契約する際にそれを願うことだ」

マミ「あかりちゃん以上の素質……?」

ほむら(そんなの、いるわけないじゃない!)

QB「でも、君達の周りにはそんな素質を秘めた子がいないね……実に残念だ」

マミ「そん、な……」

ほむら「忘れていたわ。淡い希望を抱かせておいて、絶望の淵に落とすのがお前たちのやり方だという事をね」

877: 2012/08/19(日) 01:22:18.85 ID:Hs6HqTNL0
QB「おいおいちょっと待ってよほむら。魔女化からの開放は今までに全く例がないことなんだ」

QB「それによって得られるデータは僕達にとっても非常に有意義なものなんだよ」

QB「決して君達を落胆させるつもりで言ったわけじゃあない」

向日葵「それなら、今すぐそんな素質を持った人間を連れてきてくださる?」

QB「うーん、そこまでの直接的な介入は許可されてないんだよね」

杏子「チッ、少しでも期待したあたしがバカだったよ」

881: 2012/08/19(日) 01:32:26.44 ID:Hs6HqTNL0
ほむら(あかり以上の素質……)

ほむら(まどかの因果)

ほむら(私の願い)

ほむら(時間遡行)

ほむら(最強の魔女)

ほむら(…………)

ほむら「おめでとう、インキュベーター。あなたの願いは叶えられそうよ」

885: 2012/08/19(日) 01:36:48.81 ID:Hs6HqTNL0
QB「へぇ。何か思いついたのかな?」

ほむら「気を強く持ちなさいマミ。あかりは、絶対に助けるから」

マミ「暁美、さん……?」

杏子「本当なのか、ほむら?」

ほむら「えぇ」

ほむら(今だけは感謝してあげる、インキュベーター)

ほむら(あなたが魔女になった人間をもとに戻す方法を教えてくれなかったら……この答えにたどり着かなかったかもしれないわ)

888: 2012/08/19(日) 01:46:56.41 ID:Hs6HqTNL0
次の日の放課後、魔女の結界――

京子「魔法少女体験コースなんて久しぶりだなぁ」

結衣「確かに」

ほむら「気分はどう?」

京子「いやぁ、魔女の結界って観察してると面白いね」

QGB「京子、君はなかなか度胸があるね」

京子「まぁね」

893: 2012/08/19(日) 01:51:51.05 ID:Hs6HqTNL0
結衣「ねぇ、ここより遥かに強い結界ができたって聞いたんだけど……そっちはいいの?」

ほむら「私じゃ足手まといになるのよ……悔しいけど」

京子「そうなの? こんなに強いのになぁ」

結衣「京子、危ない!」

京子「……え?」

使い魔が生み出したミサイルのようなものが、京子の方へと向かう

ほむら「まずいっ!」

ほむらが拳銃でミサイルを撃ち落としていくが……一発仕留めそこねてしまった。

結衣「京子ぉおおおおっ!」

京子の身体は上半分が吹き飛んでおり、下半分は力なくその場に崩れ落ちた。

結衣「そんな、なんで……」

902: 2012/08/19(日) 01:54:25.65 ID:Hs6HqTNL0
結衣「ねぇ、ここより遥かに強い結界ができたって聞いたんだけど……そっちはいいの?」

ほむら「私じゃ足手まといになるのよ……悔しいけど」

京子「そうなの? こんなに強いのになぁ」

結衣「京子、危ない!」

京子「……え?」

使い魔が生み出したミサイルのようなものが、京子の方へと向かう

ほむら「まずいっ!」

ほむらが拳銃でミサイルを撃ち落としていくが……一発仕留めそこねてしまった。

結衣「京子ぉおおおおっ!」

結衣の叫びもむなしく、京子の身体にミサイルが直撃し、爆発を起こした。
爆煙が晴れた時、京子の身体は上半分が吹き飛んでおり、残った下半分は力なくその場に崩れ落ちた。

結衣「そんな、なんで……」

906: 2012/08/19(日) 01:59:52.33 ID:Hs6HqTNL0
数分後、街中――

ほむら「ごめんなさい。私が、私がミサイルをすべて撃ち落としていれば……!」

結衣「そうだよ……お前が、お前が京子を頃したんだ! 返して……京子を、返してよ!」

QB「結衣、落ち着くんだ」

結衣「落ち着いて居られるわけないだろっ!?」

QB「幸い君には魔法少女としての素質がある。京子の氏をなかったことにするんだ」

結衣「なかった、ことに……?」

QB「そうだ。僕と契約すれば一つだけ願いが叶う」

QB「時間を巻き戻して、京子の氏を回避するんだ。君にはそれが出来る」

結衣「それなら……京子を蘇らせるっていう願いでもいいの?」

908: 2012/08/19(日) 02:04:05.38 ID:Hs6HqTNL0
QB「……それはできない」

結衣「なんで?」

QB「京子の肉体は魔女の結界の中に置き去りだ」

QB「そしてもうその結界は完全に消滅している」

結衣「つまり、どういうことなの?」

QB「歳納京子という人間は、そもそも存在してなかったことになるんだ」

QB「彼女のことを覚えてるのは、魔法少女あるいはその素質があるものだけ」

QB「それ以外の人間の記憶からは完全になくなってしまっている」

QB「とんでもない程の素質を秘めている者であれば、何とか出来たかもしれないけど……」

QB「残念ながら、君の素質はその領域には達していないようだ」

913: 2012/08/19(日) 02:10:44.26 ID:Hs6HqTNL0
結衣「なら、京子を助けるには時間を巻き戻すしかないのか……でも、どこまで戻せばいいんだろう?」

QB「そうだね……今日の朝あたりでいいんじゃないかな。重要なのは、京子を魔女の結界に連れて行かないことだ」

結衣「分かった。キュゥべえ、私と契約して」

QB「いいだろう。さぁ教えてくれ、君はどんな祈りでソウルジェムを輝かせるんだい?」

結衣「私の願いは……京子を助けるために、今日の朝まで時間を巻き戻すことだ!」

QB「契約は成立だ。君の祈りはエントロピーを凌駕した。さぁ解き放ってご覧、その新しい力を……!」

916: 2012/08/19(日) 02:14:35.21 ID:Hs6HqTNL0
今朝――

結衣「はっ! 今のは……夢?」

結衣(いや、現実か。右手の中指に指輪がはめられている……これがソウルジェムってやつか)

結衣(とにかく、京子を魔女の結界に行かせないようにすればいいんだな)

結衣(何が起こるのか分かってれば、そんなに難しいことじゃないはずだ)

918: 2012/08/19(日) 02:20:24.03 ID:Hs6HqTNL0
ほむら「ねぇ、歳納さんに船見さん。今日の放課後は空いてるかしら?」

京子「ん? 空いてるよん」

ほむら「よかった。それなら……」

結衣「ごめん、今日用事があるから。行こう、京子」

京子「えっ? いきなりどうしたの」

結衣「いいから」ガシッ

京子「ゆ、結衣さんや。そんなに強く腕を掴まれたら痛いです……」

ほむら(明らかに強引に話を遮ったわね。指にソウルジェムがあったし、契約はしたようね)

ほむら(何回目なのかは分からないけど、因果の量を確認するならインキュベーターに聞けばいい)

ほむら(あいつも魔女が元に戻る際のデータが欲しいようだから、それなりに協力してくれてるしね)

921: 2012/08/19(日) 02:26:25.07 ID:Hs6HqTNL0
京子「そろそろ離してくれよぉ」

結衣「おっと、ごめんごめん」

京子「ものすごく跡がついてるんですけど……もうお嫁にいけない」

結衣「元々いけないから安心しろって」

京子「むぅ、今日の結衣は意地悪だなぁ。こうなったら、結衣にキズモノにされたって言いふらしてやる!」

結衣「おいこら!」

京子「あぁ、なんだかラムレーズン食べたくなってきたなぁ」

結衣「……分かったよ」

924: 2012/08/19(日) 02:30:12.49 ID:Hs6HqTNL0
京子「うーん、美味しかった!」

結衣「やれやれ……なぁ、今から買い物にでも行かないか?」

京子「いいよん。あれ、今日用事があるんじゃないの?」

結衣「あ、あれはだな……その、今日は京子と一緒に買い物したかったから、ウソついたんだよ」

京子「!」

京子「そっかぁ、結衣はそんなに私と買い物がしたかったのかぁ。ういやつういやつ」

結衣「か、からかうなよ……」

京子「とか言ってるけど顔は真っ赤だぞー」

結衣「……」グリグリ

京子「痛い、痛いってば結衣ぃ!」

925: 2012/08/19(日) 02:37:35.34 ID:Hs6HqTNL0
結衣(京子との買い物をしばらく楽しんだ後、町中で別れた)

結衣(やっぱり京子と居ると楽しいな……)

結衣が京子との買い物の余韻に浸っていると、少し離れた場所から物凄い爆発音が聞こえた。

結衣(一体何が起きたんだ? とにかく行ってみよう……)

930: 2012/08/19(日) 02:43:53.69 ID:Hs6HqTNL0
爆発音がした場所につくと、そこは地獄が広がっていた。
燃え盛るタンクローリー、泣きわめく人々、懸命に消火活動を行う消防隊員……。

結衣「なんだよ、これ……」

結衣がタンクローリーに近づいていくと、小さな何かが目に入った。
気になってそれを拾い上げてみると、京子が自作したミラクるんのキーホルダーだった。

結衣「なんでさ」

結衣「なんで、京子がこんな目に遭わないといけないんだよ……!」

932: 2012/08/19(日) 02:48:12.89 ID:Hs6HqTNL0
結衣(私はあれから何度も時間を巻き戻した。京子の命を救うために)

結衣(でも、何度やっても駄目だった)

結衣(前回の氏因に対処しても、別の理由で京子は氏んでしまう)

結衣(まるで、世界そのものが京子を殺そうとしてるようだ……)

結衣(…………)

結衣(私はどうすれば京子を助けることが出来るの?)

結衣(誰か、教えて……)

936: 2012/08/19(日) 02:50:51.56 ID:Hs6HqTNL0
結衣(朝か……また、絶望の始まり)

結衣(学校に行きたくないなぁ。でも、私は京子から目を離すわけにはいかない)

結衣(……行こう)

938: 2012/08/19(日) 02:54:06.31 ID:Hs6HqTNL0
――二年生教室

QB『ほむら、ほむら!』

ほむら『何か用?』

QB『京子の背負う因果が、あかりの因果を上回っているよ』

ほむら『!』

QB『後は京子に、あかりを人間に戻すように祈らせるだけだ』

ほむら『分かったわ。報告ありがとう』

QB『どういたしまして。僕たちとしても非常に興味深いことだからね、楽しみにしているよ!』

946: 2012/08/19(日) 03:05:48.28 ID:Hs6HqTNL0
――通学路

結衣(京子を救うための手は必ずあるはず。とりあえず、今までの情報を整理してみよう)

結衣(一度目は、魔女の結界で使い魔に殺された。ほむらがしっかり守れば、京子は氏なずに済んだ)

結衣(二度目……タンクローリー事故に巻き込まれた)

結衣(三度目、ひも状のものによる絞殺)

結衣(四度目は……あれ、そう言えば四度目もタンクローリーだぞ)

結衣(あの時はどんな行動を取ったんだっけ……)

結衣(えっと、そうだ。二人で遊んだ後に町中で別れた。三度目はタンクローリーを警戒して自宅まで送っていったのに)

結衣(愚かにも、四度目はそれをしなかった……しかし、これで分かったことがある)

結衣(京子を頃したのは世界なんかじゃない、人間だ。そしてすべて同一犯の仕業)

949: 2012/08/19(日) 03:10:48.31 ID:Hs6HqTNL0
昼休み、二年生教室――

ほむら「ねぇ、歳納さん。ちょっと相談があるのだけれど、二人だけで話せないかしら?」

京子「ん? いいけど」

結衣「ちょっと待った」

ほむら「船見さん……」

結衣「私も暁美さんと二人だけで話したいことがあるんだけど」

ほむら「うーん、そうね……なら先に私と歳納さんだけでお話してもいいかしら? 船見さんとはその後で」

結衣「ダメ、私との話が先」

京子「修羅場ってやつですなぁ」

ほむら「……分かった」

955: 2012/08/19(日) 03:17:15.87 ID:Hs6HqTNL0
――とある空き教室

ほむら「それで、話って何かしら?」

結衣「単刀直入に聞くよ。今まで京子を頃してきたのは……お前だな?」

ほむら「は? 一体何を言ってるの……歳納さんは氏んだりしてないわ」

結衣「あぁ、そっか……お前の視点で考えればそうなるんだよな」

ほむら(気づいてしまったのね。拳銃や爆弾などの使用を避ければ、大丈夫だと思ったのに)

結衣「お前はこの後、私と京子を魔女の結界に行かないかと誘うつもりなんだろう?」

結衣「でも、そもそもそんな事をするのはおかしいだろ……一般人を二人も連れていくなんて尚更」

ほむら「あなたは何を言っているの。そんなお誘いはしてないわ」

結衣「しらばっくれなくてもいい。話を続けるぞ」

959: 2012/08/19(日) 03:24:57.82 ID:Hs6HqTNL0
結衣「二つ目の怪しい点。それは……京子がまったく同じ氏に方をしたこと」

結衣「二回目と四回目のループでは、京子はタンクローリーによる火災事故に巻き込まれている」

結衣「しかもその時の私は、似たような行動を取っている」

結衣「つまり、だ……犯人は私の行動に合わせて殺害方法を変えている」

結衣「もし神様が京子を頃すのなら、そんな人間臭くて回りくどいようなことはしないだろ」

ほむら「……そこまで言うのなら、証拠はあるのでしょうね?」

結衣「もちろん」

ほむら「へぇ、見せてもらえるかしら」

結衣「あぁ……これが、お前が犯人だという証拠だ!」

964: 2012/08/19(日) 03:32:32.86 ID:Hs6HqTNL0
ほむら「イ、インキュベーター!?」

QB「すまないほむら、結衣にすべて話してしまったよ」

ほむら「ちょ、ちょっと! 何でそんなことを……」

結衣「キュゥべえはウソをつくことができない。言葉を濁したりはするけどね」

結衣「それなら口を割らせるのは、難しいことじゃない」

ほむら「それなら、さっきまでの茶番はいらないんじゃ……」

結衣「……やれやれ、まだ気づかないの?」

967: 2012/08/19(日) 03:38:21.93 ID:Hs6HqTNL0
結衣「さっきまで、部屋の外がもっと騒がしかったと思うんだけど」

ほむら「外からまったく音がしない……まさか!」

結衣「一時的にだけれど、この部屋の時間と外の時間を断絶させてもらった」

結衣「これで邪魔は入らない。京子が受けた痛み……その身で味わってもらうから」

ほむら(まずいわね……)

結衣「あぁ、そうだ。お前を頃した後に、あかりはちゃんと助けるから安心してね」

975: 2012/08/19(日) 03:45:25.90 ID:Hs6HqTNL0
数分後――

結衣「もう限界? 随分とあっけないな……」

ほむら(ダメ、時間を操れない私が敵う相手じゃなかった……)

ほむら(でも、これって自業自得よね)

ほむら(私が歳納さんを何度も殺そうとしたのだから)

ほむら(自分でも信じられない。こんな残虐な方法を行うだなんて)

ほむら(タンクローリーでの火災事故とか、ありえないでしょう)

ほむら(歳納さんを頃すことは避けられないとしても、もっと楽に氏なせる方法はいくらでもあるのに)

ほむら(なぜそれを選ばなかった? 何かが引っかかる……)

978: 2012/08/19(日) 03:51:06.22 ID:Hs6HqTNL0
結衣「もう時間もないし、そろそろトドメを刺すよ。何か言い残すことは?」

ほむら「…………」

結衣「そう……それじゃ、さようなら」

マミ「待ちなさい!」

ほむら「マミ!?」

結衣「巴先輩!? 時間切れか……」

マミ「なぜ二人が争ってるのかは分からないけど、一度頭を冷やしなさい」

杏子「マミの言うとおりだ。落ち着かないとやべぇことになるぞ」


981: 2012/08/19(日) 03:58:48.42 ID:Hs6HqTNL0
マミ「二人に聞きたいのだけれど……今日、ちょっとしたことで殺意が湧いたり、残虐なことをしたいって思ったりしてない?」

ほむら「……あるわ」

結衣「私は今日を何度も繰り返してるから、なんとも言えない」

杏子「それさ、魔女になったあかりの能力かもしれねぇ」

ほむら「はぁ?」

マミ「暁美さんはテレビを見ない方?」

ほむら「そうね、あまり見ないわ」

杏子「この街一帯、ニュースに取り上げられまくってる」

結衣「こんな普通の街がニュースに?」

マミ「なぜなら、街のそこら中で殴り合いなどの暴動が起きてるから」

杏子「あかりの結界に近ければ近いほど、やべぇことになってるぜ」

ほむら(じゃあ私が歳納京子を残虐に殺そうと思ったのは……)

982: 2012/08/19(日) 04:05:46.53 ID:Hs6HqTNL0
杏子「あいつ何もしてこねーし、案外大したことないんじゃないかとか思ってたが、そんなこたぁなかった」

マミ「こんな広範囲の人間同士を争わるなんて、危険すぎるわ。数日もあればこの一帯は壊滅するでしょうね」

結衣「じゃあ、暁美さんが京子をあんな風に頃したのは……」

ほむら「どんな理由があったとしても、私がやったことには変わりないわ。あなたが受けた心の傷が癒えるわけでもない」

ほむら「それに頃し方は違えど、歳納京子を何度も殺そうとしていたのは変わらないわ」

結衣「…………」

結衣「とりあえず、あかりを何とかするまでは休戦ってことにしておこう」

結衣「暁美さんをどうするかは、それから考える」

984: 2012/08/19(日) 04:08:20.80 ID:Hs6HqTNL0
――二年生教室

京子「おっ、戻ったかー」

結衣「おまたせ。それじゃ、行くぞ京子」

京子「へ? 私は今からほむらと……」

ほむら「あぁ、船見さんにも同席してもらうことにしたの」

京子「つまり……私にハーレムを築けということでいいのかな?」

結衣「違うから」

985: 2012/08/19(日) 04:12:55.97 ID:Hs6HqTNL0
――空き教室

京子「それで、話って何?」

QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」

京子「あれ、キュゥべえもいるの?」

結衣「キュゥべえが居ないと話にならないからな」

ほむら「そうね」

京子「???」

結衣「京子、頼む。キュゥべえと契約してくれ! あかりを救えるのはお前だけなんだ」

京子「え、えぇええええっ! ってあかり?」

結衣「実は、あかりは魔女になってしまったんだ……」

京子「マ、マジで……?」

ほむら「大マジよ」

986: 2012/08/19(日) 04:16:16.40 ID:Hs6HqTNL0
結衣「お前があかりを人間に戻してと願ってキュゥべえと契約すれ、あかりは元通りになるはずなんだ。頼む……」

京子「分かった!」

結衣「はやっ!」

京子「当然でしょ。あかりは大事な幼馴染んだからね」

結衣「京子……」

京子「それに、このままエターナルアッカリーンとか笑えないしねー」

結衣「やっぱりお前はマイペースだな……」

987: 2012/08/19(日) 04:20:07.31 ID:Hs6HqTNL0
QB「それじゃあ歳納京子……君はどんな祈りでソウルジェムを輝かせるんだい?」

京子「私の願いは……私の幼馴染である赤座あかりを人間に戻すことだっ!」

結衣(何気に細かく指定してる。こういう所はしっかりしてるんだよね、京子って)

QB「契約は成立だ。君の祈りはエントロピーを凌駕した――」

京子(エントロピーってなんだろ?)

989: 2012/08/19(日) 04:29:57.41 ID:Hs6HqTNL0
ほむら(京子の契約から数日後。街の暴動はすっかり収まっていた)

ほむら(今は、暴動によって壊れてしまった街の修理を大勢で行なっている)

ほむら(復興にはかなりの期間かかるらしい)

ほむら(壊れたといえば、私と船見さんの関係も変な方向に向かってしまった)

結衣「こんにちは、暁美さん」

ほむら「こんにちは」

結衣「今日も特訓お願いね」

ほむら「……えぇ」

ほむら(京子が契約した後、私をどうするか決めるって言ってたけど……なぜか時間を操って戦う際のコツなどを教えることになった)

ほむら(あ。その前に強烈なビンタをかまされたわね。あれは本当に痛かった)

990: 2012/08/19(日) 04:33:24.68 ID:Hs6HqTNL0
――マミの家

杏子「それじゃ、そろそろ行くわ」

マミ「本当に行っちゃうの?」

杏子「いつまでもマミの世話になるわけにもいかねーしな。それに……」

マミ「それに?」

杏子「あたしが居たらロクに乳繰り合えねーだろ?」

マミ「も、もう! 何を言ってるのよ……」

杏子「まぁ、そのうち遊びに来てやるよ。じゃあな」

995: 2012/08/19(日) 05:00:35.42 ID:Hs6HqTNL0
あかり「ふわぁ……よく寝たなぁ」

マミ「あら、お寝坊さんね。佐倉さん、行っちゃったわよ」

あかり「えぇええっ!? もう、起こしてよぉ……」

マミ「あかりちゃん、すごく気持ちよさそうに寝てたから……ね」

あかり「もう、あかりプンプンなんだからね!」


1: 2012/08/19(日) 05:13:46.55 ID:Hs6HqTNL0
マミ「こんな大事な日に、ぐっすり眠ってたあかりちゃんもいけないのよ?」

あかり「うーん、それはそうなんだけど……」

マミ「とりあえず、顔洗ってきたら? ご飯の準備は私がしておくから」

あかり「はーい」

マミ(あ……昨日あかりちゃんのお家に連絡入れるの忘れてた!)

マミ(あかねさん、怒ってるだろうなぁ……)



5: 2012/08/19(日) 05:18:27.51 ID:Hs6HqTNL0
あかり「マミさんの料理は本当においしいなぁ」

マミ「ありがと。あかりちゃんは本当においしそうに食べるから、作りがいもあるわ」

ぴんぽーん

マミ「あら、誰かしら? ちょっと出てくるわね」

あかり「うん」

7: 2012/08/19(日) 05:21:51.66 ID:Hs6HqTNL0
マミ「はーい」ガチャ

あかね「…………」

マミ「……」バタン

マミ(恐怖のあまり、とっさにドアを閉めてしまった……と思ったらお姉さんの足が挟まってる!)

マミ「……」ガチャ

あかね「あかりは居る?」

マミ「は、はい……」

あかね「昨日、連絡くれたかしら?」

マミ「い、いいえ……」

あかね「……」ニコニコ

8: 2012/08/19(日) 05:24:50.59 ID:Hs6HqTNL0
あかり「あれ、お姉ちゃん? おはよっ」

あかね「おはよう、あかり」

あかり「何かマミさんにご用なの?」

あかね「えぇ、ちょっとね。巴さん、後で私の部屋に来てね……それじゃ」バタン

マミ(これは、殺られる……?)

11: 2012/08/19(日) 05:29:14.32 ID:Hs6HqTNL0
マミ「あかりちゃん、今までありがとう」

あかり「いきなりどうしたのマミさんっ!?」

マミ「私の人生も、どうやらここで終わりのようだわ」

あかり「マミさん氏んじゃうの? そんなのやだよぉ……うぅ、ぐすっ」

マミ「じょ、冗談よ! 泣かないで……」

マミ(半分ぐらい本気だけれどね)

あかり「もう、マミさんのいじわる……そんな冗談やめてよぉ」

12: 2012/08/19(日) 05:35:47.27 ID:Hs6HqTNL0
あかり「そう言えば、あかりが魔女になっちゃった時……マミさんはどんな感じになっちゃったの?」

マミ「えっ」

あかり「マミさんは優しいから、悲しんだりしてくれたのかなぁ」

マミ「えっと、その……悲しすぎて何もしたくないような感じになっちゃったの」

マミ「私も魔女になればあかりちゃんと会えるのかな……なんて思っちゃったりもしたし」

あかり「えぇっ、ダメだよそんなの!」

マミ「まぁとにかく、あかりちゃんが居ないと……駄目駄目になっちゃうのよ、私」

マミ「私にとってそれだけ、あかりちゃんは大きな存在なの」

あかり「なんだか恥ずかしいなぁ」

14: 2012/08/19(日) 05:38:54.05 ID:Hs6HqTNL0
マミ「こんな情けないところもある私だけれど……これからも、一緒に居てくれる?」

あかり「うんっ! もちろんだよ!」

あかり「だってあかりは……マミさんのことが、だいだいだーい好きだもんっ!」


                                             おわり

18: 2012/08/19(日) 05:46:11.74 ID:Hs6HqTNL0
――あかねの部屋

パソコン『マミさんのことが、だいだいだーい好きだもんっ!』

あかね「あかりから大好きなんて言われて、そのあとイチャイチャイチャイチャして……」

あかね「私の呼び出しも忘れてるなんて……覚悟はできてるかしら?」

マミ「……はい」ゴクリ

マミ(というか、どこにカメラが……? この前、全部撤去したはずなのに!)


22: 2012/08/19(日) 05:52:04.48 ID:Hs6HqTNL0
あかね「……と、言いたいところだけど今回は見逃してあげるわ」

マミ「え?」

あかね「だって、あかりの可愛い顔がたくさん見れたもの」

あかね「おいしそうにご飯を食べるあかり」

あかね「もじもじしながら恥ずかしそうに、巴さんに大好きっていうあかり」

あかね「イチャイチャしてて顔を真っ赤にして喘ぐ、ちょっとえOちなあかり」

あかね「……たっぷり堪能させてもらったわ」

マミ「あの、そろそろこういう事やめませんか? もしあかりちゃんに知られたら……」

23: 2012/08/19(日) 05:54:29.62 ID:Hs6HqTNL0
あかね「それは、そろそろやめないとあかりにバらすぞっていう意味かしら」

マミ「そういう訳じゃないですけど……」

あかね「まぁ確かに、この世はギブアンドテイクよね。はい、このBDをあげるわ」

マミ「こ、これは……?」

あかね「大量のあかりの写真の中から、厳選に厳選を重ねたものをBDにギリギリまで詰め込んだのよ」

マミ(画像だけでBDを埋め尽くすなんて……いったいどれだけの画像があるというの!?)

マミ(しかも厳選に厳選を重ねてということは……本来はBDの容量より遥かに多い量の画像があるということじゃない)

あかね「あなたなら、これの良さが分かるはず」

24: 2012/08/19(日) 05:57:01.58 ID:Hs6HqTNL0
マミ「で、でも私のパソコン……BDドライブないんです」

あかね「そんな時、どうするか分かるわよね?」

マミ「今からBDドライブ買ってきます!」

あかね「さすがは私が見込んだ子ね。感想、楽しみにしてるわ」

マミ「はいっ! はぁはぁ、早く見たいわ……あかりちゃんのどんな姿が写ってるのかしら!」


25: 2012/08/19(日) 05:58:46.84 ID:Hs6HqTNL0
おわり
終盤gdgdになったのは反省している
主人公が誰だかよく分からん状態になってた

27: 2012/08/19(日) 06:02:19.73 ID:pMe9w4j40

引用: あかり「あ、ねこさんだぁ」QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」