1: 2010/07/28(水) 10:58:48.58ID:fdGEXFQD0
私は、一人が好き。
友達は、一人もいない。
一人はさびしいというけれども、そんなのは人それぞれ。
大体、読書くらいしか趣味のない私が、いったい人と何を話せばいいんだろう。
クラスで目立つ男は、よくもあんなにも話すネタがあるものだ、と。
私は本を読む傍ら、男のことを少し見て、人は人だと本に戻った。
友達は、一人もいない。
一人はさびしいというけれども、そんなのは人それぞれ。
大体、読書くらいしか趣味のない私が、いったい人と何を話せばいいんだろう。
クラスで目立つ男は、よくもあんなにも話すネタがあるものだ、と。
私は本を読む傍ら、男のことを少し見て、人は人だと本に戻った。
3: 2010/07/28(水) 11:05:05.94ID:fdGEXFQD0
お昼休みは、中庭に行くことにしている。
人が少ないし、ベンチもある。
座って、サンドイッチを食べながら本を読むのが私の日課だ。
校舎の方からは笑い声が聞こえてくる。
中身のない話は嫌いだ。
丁度、今読んでいる本の脇役も似たようなことを言っている。
コイツコミュ力ないな、と自分を棚に上げてそう思った。
人が少ないし、ベンチもある。
座って、サンドイッチを食べながら本を読むのが私の日課だ。
校舎の方からは笑い声が聞こえてくる。
中身のない話は嫌いだ。
丁度、今読んでいる本の脇役も似たようなことを言っている。
コイツコミュ力ないな、と自分を棚に上げてそう思った。
5: 2010/07/28(水) 11:09:03.35ID:fdGEXFQD0
今日も、何時も通りの場所でお昼を食べる。
ペラペラと本をめくりながらサンドイッチを食べていると、影がさした。
視線を上げると、男が私を見下ろしていた。
男 「女サン、いつも昼休みはここにいたんだ」
女 「……」
男 「なに読んでるの?「ファウスト」?知らないなぁ」
女 「……」
ペラペラと本をめくりながらサンドイッチを食べていると、影がさした。
視線を上げると、男が私を見下ろしていた。
男 「女サン、いつも昼休みはここにいたんだ」
女 「……」
男 「なに読んでるの?「ファウスト」?知らないなぁ」
女 「……」
6: 2010/07/28(水) 11:13:06.32ID:fdGEXFQD0
男 「そのサンドイッチ、手作り?ひとつ、もらうよ」ヒョイ、パク
男 「うわ、おいしいなぁ。もうひとつもらっていい?」
女 「……」サッ
男 「あ、ゴメン。ところでさ、この前駅前の方にさ、雑貨屋ができただろ?」
男は、少しばかり調子に乗っていた。
クラスの女子にも人気だったし、友達も多かった。ある意味、仕方ない。
けれども、それが分かっているからといって、怒らない理由にはならない。
男 「うわ、おいしいなぁ。もうひとつもらっていい?」
女 「……」サッ
男 「あ、ゴメン。ところでさ、この前駅前の方にさ、雑貨屋ができただろ?」
男は、少しばかり調子に乗っていた。
クラスの女子にも人気だったし、友達も多かった。ある意味、仕方ない。
けれども、それが分かっているからといって、怒らない理由にはならない。
7: 2010/07/28(水) 11:17:39.71ID:fdGEXFQD0
男 「でさ、そこには他の店にないものがあってさ……」
女 「ねえ」
男 「あっ、うん。なに?」
声をかけると、なんだかうれしそうな顔をされた。
なにがうれしいのだろう、コイツは。
私は分からなかったけど、分かっても分からなくても、次の行動は変わらない。
女 「ねえ」
男 「あっ、うん。なに?」
声をかけると、なんだかうれしそうな顔をされた。
なにがうれしいのだろう、コイツは。
私は分からなかったけど、分かっても分からなくても、次の行動は変わらない。
8: 2010/07/28(水) 11:27:33.21ID:fdGEXFQD0
女 「ゴチャゴチャうるさいのよ。私は静かに本を読みたいの。それに、勝手に人のもの盗って食べないでよね。私とあなたは友達でもなんでもないのに。とにかく、私にはかかわらないでちょうだい。さようなら。」
男 「えっ……あ、ゴメ……ちょっと、待ってよ」
女 「さ・よ・う・な・ら」
これでもう関わろうとも思わないだろう。
それにしても、自分で言ったのだけれど、あれじゃあ、ただの性格悪い人だ。
でも、まあ、どうでもいいや。
男 「えっ……あ、ゴメ……ちょっと、待ってよ」
女 「さ・よ・う・な・ら」
これでもう関わろうとも思わないだろう。
それにしても、自分で言ったのだけれど、あれじゃあ、ただの性格悪い人だ。
でも、まあ、どうでもいいや。
9: 2010/07/28(水) 11:33:25.74ID:fdGEXFQD0
男友 「おう、男。昼休みどこいってたんだよ」
男 「中庭で、女サンと話してた……のか?」
男友 「何で疑問系よ?」
男 「会話はキャッチボールって言うだろ?どっちかって言えば、投げ込みしてたようなもんだし。しかも、キャッチャーのミット外して」
男友 「ふーん。確かに女さんて、見た目どおりのクールな性格っぽいけどな」
男 「クールって言うか、取り付く島もない……共通の話題もないし」
男友 「女さん攻略はあきらめろ。ありゃ無理だ。チートでも使わないと」
男 「そうっぽいよなぁ……あきらめるか……」
10: 2010/07/28(水) 11:38:14.67ID:fdGEXFQD0
男 「そうは言っても、納得いかないし」
男 「当たって砕けろ。砕けて飛び散れ」
男 「単純接触の原理というものもあるし」
男 「レベルの高いツンデレと思えばいい」
男 「成せば成る!成さねば成らぬ、何事も!」
男 「成らぬは俺の、努力不足!」
男ー、風呂場で叫ぶなー
男 「うわ、聞かれてた?ごめーん!」
男 「とにかく明日だ。千里の道も一歩から」
男 「当たって砕けろ。砕けて飛び散れ」
男 「単純接触の原理というものもあるし」
男 「レベルの高いツンデレと思えばいい」
男 「成せば成る!成さねば成らぬ、何事も!」
男 「成らぬは俺の、努力不足!」
男ー、風呂場で叫ぶなー
男 「うわ、聞かれてた?ごめーん!」
男 「とにかく明日だ。千里の道も一歩から」
12: 2010/07/28(水) 11:44:59.73ID:fdGEXFQD0
正直、また来るとは思っていなかった。
私のどこがいいのかは分からないけれども。何か裏があるのだろうか。
それならそれで、せめて会話が続く相手を選べばいいのに。
男 「女サン、昨日はゴメン」
女 「…………」
男 「俺が悪かったよ。ホント、ゴメン」
女 「……」
男 「隣、座ってもいい?」
男 「大丈夫。ちゃんと間空けるから」
女 「……」
男 「失礼しまーす」
私のどこがいいのかは分からないけれども。何か裏があるのだろうか。
それならそれで、せめて会話が続く相手を選べばいいのに。
男 「女サン、昨日はゴメン」
女 「…………」
男 「俺が悪かったよ。ホント、ゴメン」
女 「……」
男 「隣、座ってもいい?」
男 「大丈夫。ちゃんと間空けるから」
女 「……」
男 「失礼しまーす」
15: 2010/07/28(水) 11:49:31.22ID:fdGEXFQD0
私が言えた事じゃないけれど、どこにでもちょっと変わった人っているんだな。
私になんてかまっても仕方ないのに。
男 「今日はなに読んでるの?「ドグラ・マグラ」?知らないな……」
女 「……」
男 「女サンって、よく一人で居るけどさ、さびしくない?」
男 「俺はさびしいと思うんだけどさ。男友とかと話してると楽しいし」
女 「……」
男 「俺は女サンと、友達になりたいんだけど」
私になんてかまっても仕方ないのに。
男 「今日はなに読んでるの?「ドグラ・マグラ」?知らないな……」
女 「……」
男 「女サンって、よく一人で居るけどさ、さびしくない?」
男 「俺はさびしいと思うんだけどさ。男友とかと話してると楽しいし」
女 「……」
男 「俺は女サンと、友達になりたいんだけど」
16: 2010/07/28(水) 11:52:40.97ID:fdGEXFQD0
ああ、ああ、ああ。
コイツは喧嘩を売っているの?
それとも私を馬鹿にしているの?
そんな、かわいそうな感じにいわないでよ。
別に、さびしくもない。つらくもない。
レッテルを勝手に貼らないで。
耐え切れない。
私は本を閉じ、中庭から逃げた。
コイツは喧嘩を売っているの?
それとも私を馬鹿にしているの?
そんな、かわいそうな感じにいわないでよ。
別に、さびしくもない。つらくもない。
レッテルを勝手に貼らないで。
耐え切れない。
私は本を閉じ、中庭から逃げた。
18: 2010/07/28(水) 11:57:08.96ID:fdGEXFQD0
男 「逃げられた……なにが悪かったのか」
男友 「今日も女さんにアタックチャンス?」
男 「逃げられたよ。チャンスなんてない。なにが悪かったのか」
男友 「よしよし、それでこそだ。クールビューティーをそう簡単に落とされてたまるか」
男友 「人の不幸で飯がうまい。メシウマ持続のために相談に乗ってやる」
男 「動機が不純すぎるだろ」
男友 「不純な動機の方が情熱は出るのさ。お前だって、不純なくせに」
男 「いや、俺は……た、ただ友達になりたいだけでして」
19: 2010/07/28(水) 12:02:09.26ID:fdGEXFQD0
男友 「何だその口調。動揺するとかどうよう?」
男 「使い古されたネタはやめろよ。とりあえず、いままではこんな感じ」
男友 「ふむふむふむ」
男友 「ああ、そりゃ怒られるわ」
男 「マジか」
男友 「ただでさえ動機がやらしいのに、会話テクすらないとか終わってるな」
男友 「お前もあの胸目当てなんだろ?それとも顔一直線?」
男友 「あのクールな女さんを奴隷にしてみたいもんだよな。ご主人様、とか呼ばせたり」
男 「ああ……そりゃいいな……」
男 「使い古されたネタはやめろよ。とりあえず、いままではこんな感じ」
男友 「ふむふむふむ」
男友 「ああ、そりゃ怒られるわ」
男 「マジか」
男友 「ただでさえ動機がやらしいのに、会話テクすらないとか終わってるな」
男友 「お前もあの胸目当てなんだろ?それとも顔一直線?」
男友 「あのクールな女さんを奴隷にしてみたいもんだよな。ご主人様、とか呼ばせたり」
男 「ああ……そりゃいいな……」
20: 2010/07/28(水) 12:05:56.55ID:fdGEXFQD0
男 「じゃなくて。メイド服萌えとかじゃなくて」
男友 「お前が奴隷の方向?それもいいなぁ。鞭でペチーン。ぞくぞくする」
男 「工口方向は置いといて。女サンに聞こえたら嫌だし」
男友 「大丈夫だろ。教室の右上と左下だし。で、お前が嫌われた訳はだな」
男友 「決め付けたのがだめなんだよ。少なくとも、そういう感じに言ったのがダメ」
男友 「お前が奴隷の方向?それもいいなぁ。鞭でペチーン。ぞくぞくする」
男 「工口方向は置いといて。女サンに聞こえたら嫌だし」
男友 「大丈夫だろ。教室の右上と左下だし。で、お前が嫌われた訳はだな」
男友 「決め付けたのがだめなんだよ。少なくとも、そういう感じに言ったのがダメ」
21: 2010/07/28(水) 12:11:40.90ID:fdGEXFQD0
男友 「さびしいとか、たぶん女さんは思ってないぜ」
男友 「なのにお前がそういう感じにいうから。怒ったんだ」
男友 「どうせ、かわいそう、みたな感じで言ったんだろ。そりゃ怒るっつの」
男 「そうだったのか……じゃあ、明日謝らないとな」
男友 「馬鹿か?お前は馬鹿か?脳みそ赤だし?それとも脳筋ですか?」
男 「なにがだよ。変なこと言ったか?」
男友 「なのにお前がそういう感じにいうから。怒ったんだ」
男友 「どうせ、かわいそう、みたな感じで言ったんだろ。そりゃ怒るっつの」
男 「そうだったのか……じゃあ、明日謝らないとな」
男友 「馬鹿か?お前は馬鹿か?脳みそ赤だし?それとも脳筋ですか?」
男 「なにがだよ。変なこと言ったか?」
23: 2010/07/28(水) 12:17:36.55ID:fdGEXFQD0
男友 「んなこと言ったら余計に相手怒らせるだろ」
男 「そうか……よく考えるとそうだな」
男友 「大丈夫かよ……あまり早くメシウマが終わっても困るんだぜ」
男 「そのうちラブラブになってメシマズにしてくれるわ」
男 「そうか……よく考えるとそうだな」
男友 「大丈夫かよ……あまり早くメシウマが終わっても困るんだぜ」
男 「そのうちラブラブになってメシマズにしてくれるわ」
25: 2010/07/28(水) 12:26:37.02ID:fdGEXFQD0
ああ、何で毎日来るの?これもストーカーっていうのかしら。
全力で無視してるのに、どうして?
男 「や。女サン」
女 「……」
男 「今日はなに読んでるの?「氏にいたる病」?うわ、なにこれ医学書?」
女 「…………」
男 「よく本読むね。俺本なんてマンガくらいしか読まないよ」
女 「……」
どうでもいいことばかり。
雨が降れば、ここじゃないどこかですごせるのに。
そうすれば、コイツも私を見つけられず、静かにすごせるかもしれない。
今日もいい天気だ。明日も、明後日も。残念。
全力で無視してるのに、どうして?
男 「や。女サン」
女 「……」
男 「今日はなに読んでるの?「氏にいたる病」?うわ、なにこれ医学書?」
女 「…………」
男 「よく本読むね。俺本なんてマンガくらいしか読まないよ」
女 「……」
どうでもいいことばかり。
雨が降れば、ここじゃないどこかですごせるのに。
そうすれば、コイツも私を見つけられず、静かにすごせるかもしれない。
今日もいい天気だ。明日も、明後日も。残念。
26: 2010/07/28(水) 12:30:26.48ID:fdGEXFQD0
私にだって、意地がある。コイツのせいでサイクルを崩すのは嫌だ。
男 「女サンはマンガ読むイメージはないけど……ああ、俺の勝手なイメージだけど!」
焦るなよ。一々起こらないわ。いまさら。
男 「妹の少女マンガとかさ、たまに見るけど。主人公って補正かかってるよね、絶対に」
女 「……」
男 「……」
女 「……」
男 「女サンって、しゃべれるの?」
男 「女サンはマンガ読むイメージはないけど……ああ、俺の勝手なイメージだけど!」
焦るなよ。一々起こらないわ。いまさら。
男 「妹の少女マンガとかさ、たまに見るけど。主人公って補正かかってるよね、絶対に」
女 「……」
男 「……」
女 「……」
男 「女サンって、しゃべれるの?」
30: 2010/07/28(水) 12:36:15.28ID:fdGEXFQD0
女 「…………」
女 「失礼ね」
男 「あ、いや、冗談冗談。ちゃんと分かってるよ」
なんでよ。
なんで、私が一言しゃべっただけで、そんなうれしそうな顔ができるの?
私には理解できない。気持ち悪い。
女 「失礼ね」
男 「あ、いや、冗談冗談。ちゃんと分かってるよ」
なんでよ。
なんで、私が一言しゃべっただけで、そんなうれしそうな顔ができるの?
私には理解できない。気持ち悪い。
31: 2010/07/28(水) 12:44:16.49ID:fdGEXFQD0
男 「今日も今日とてこんにちは。次の英語のテストは嫌だね」
女 「……」
男 「今日の本はなに?「城の中のイギリス人」?なんか面白そうだね」
女 (読んでも同じことが言えるのかしら?)
男 「イギリスといえば、産業革命と、ベネチアと、トリエラかな」
女 (微妙におかしいわ……)
男 「たまには喋ってくれるとうれしいんだけどなぁ」
女 「…………」
男 「そうだ。閃いた」
女 「……」
男 「今日の本はなに?「城の中のイギリス人」?なんか面白そうだね」
女 (読んでも同じことが言えるのかしら?)
男 「イギリスといえば、産業革命と、ベネチアと、トリエラかな」
女 (微妙におかしいわ……)
男 「たまには喋ってくれるとうれしいんだけどなぁ」
女 「…………」
男 「そうだ。閃いた」
33: 2010/07/28(水) 12:47:28.27ID:fdGEXFQD0
男 「女サン。本を一冊指定してよ。読んでくる」
男 「そうすれば、共通の話題ができるよね」
女 (………それなら)
女 「いいけど。ちゃんと読むまでここには来ない事」
男 「う……わかった」
女 「じゃあ、源氏物語の……」
男 「源氏物語の?」
女 「雲隠って所」
男 「そうすれば、共通の話題ができるよね」
女 (………それなら)
女 「いいけど。ちゃんと読むまでここには来ない事」
男 「う……わかった」
女 「じゃあ、源氏物語の……」
男 「源氏物語の?」
女 「雲隠って所」
34: 2010/07/28(水) 12:54:28.38ID:fdGEXFQD0
女 「……」
女 「……」
女 (来ないな……)
女 (いいことね)
女 (これで、私にかまうこともなくなるはず)
女 (雲隠れなんて、読めるものなら私が読みたいわ)
女 「……」
女 「こないな……」
女 「……」
女 (来ないな……)
女 (いいことね)
女 (これで、私にかまうこともなくなるはず)
女 (雲隠れなんて、読めるものなら私が読みたいわ)
女 「……」
女 「こないな……」
35: 2010/07/28(水) 13:04:20.15ID:fdGEXFQD0
男 「女サン、ひどいよ!雲隠れって、タイトルしかないじゃん」
女 「………クスクス」
男 「……」
男 「女サンって、笑うと可愛いね」
女 「なっ……」
男 「普段はクールって感じだけど、笑うと可愛い感じだ」
しまった。なんで、どうして、こんなことに。
ついうっかり。
うわ、しまった。あー、どうして、いやいやいや。
だめだ。くそう。
女 「………クスクス」
男 「……」
男 「女サンって、笑うと可愛いね」
女 「なっ……」
男 「普段はクールって感じだけど、笑うと可愛い感じだ」
しまった。なんで、どうして、こんなことに。
ついうっかり。
うわ、しまった。あー、どうして、いやいやいや。
だめだ。くそう。
36: 2010/07/28(水) 13:08:38.28ID:fdGEXFQD0
くそう。
どうしてよ。
なんで、笑いかけちゃったの?
なんで、変な意地を張っちゃったの?
くそ、だめだ。
なんで、あんなやつに。胸が痛い。
いたい、いたい、いたい。
屈辱だ。
どうしてよ。
なんで、笑いかけちゃったの?
なんで、変な意地を張っちゃったの?
くそ、だめだ。
なんで、あんなやつに。胸が痛い。
いたい、いたい、いたい。
屈辱だ。
38: 2010/07/28(水) 13:11:28.45ID:fdGEXFQD0
男 「こんにちは」
女 「今日も来たの?」
男 「あれ?」
女 「根負けしたの。ほら、座れば?」
男 「うん」
女 「それにしても、よくも毎日来れたわね」
男 「女さんと話したかったし」
女 「私と話しても、面白くないわよ」
女 「今日も来たの?」
男 「あれ?」
女 「根負けしたの。ほら、座れば?」
男 「うん」
女 「それにしても、よくも毎日来れたわね」
男 「女さんと話したかったし」
女 「私と話しても、面白くないわよ」
39: 2010/07/28(水) 13:14:25.92ID:fdGEXFQD0
ああ、とうとうあいつと話してしまった。
どうしてこうなったのだろう。
私の世界は、私だけで、私だけでよかったのに。
帰ってから、本屋に行ってマンガを買った。
買いたくもないマンガを買った。
頭が痛い。胸も痛い。
何とか読んで、話せるくらいには覚えた。
どうして、こんなことに。
どうしてこうなったのだろう。
私の世界は、私だけで、私だけでよかったのに。
帰ってから、本屋に行ってマンガを買った。
買いたくもないマンガを買った。
頭が痛い。胸も痛い。
何とか読んで、話せるくらいには覚えた。
どうして、こんなことに。
40: 2010/07/28(水) 13:21:09.11ID:fdGEXFQD0
男 「ああ、そのシーンか。やっぱ主人公のさ~」
男 「うん、俺もそう思うよ」
男 「気に入ったの?じゃあ、「×××」ってのも面白いよ」
男 「そういえば、「~~~」っていう映画知ってる?」
男 「あれ、俺好きなんだよね」
男 「うん、俺もそう思うよ」
男 「気に入ったの?じゃあ、「×××」ってのも面白いよ」
男 「そういえば、「~~~」っていう映画知ってる?」
男 「あれ、俺好きなんだよね」
42: 2010/07/28(水) 13:25:32.52ID:fdGEXFQD0
また、マンガを買った。がんばって読んだ。何とか覚えた。
映画のDVDを借りた。見たくなかったけれども観た。
なんとか覚えこんだ。
痛い。胸が痛い。
頭が痛い。
どうして、なんで?
映画のDVDを借りた。見たくなかったけれども観た。
なんとか覚えこんだ。
痛い。胸が痛い。
頭が痛い。
どうして、なんで?
43: 2010/07/28(水) 13:28:43.10ID:fdGEXFQD0
女 「え?顔色が悪い?」
女 「うん……」
女 「最近眠れないの」
女 「心配事?ないと思う……」
女 「なんか、食欲もないし……」
女 「ごめんなさい、今日の夕飯はもういらない」
女 「心配しないで。私なら、大丈夫」
女 「心配性だなぁ。平気だよ。じゃあ私、部屋に居るから」
女 「うん……」
女 「最近眠れないの」
女 「心配事?ないと思う……」
女 「なんか、食欲もないし……」
女 「ごめんなさい、今日の夕飯はもういらない」
女 「心配しないで。私なら、大丈夫」
女 「心配性だなぁ。平気だよ。じゃあ私、部屋に居るから」
44: 2010/07/28(水) 13:39:31.56ID:fdGEXFQD0
男 「女さんって、結構話せるんだね」
女 「ええ……まあ、ね」
男 「そうだ、今度の休み、一緒に遊ばない?」
女 「今度の休みか……なにも、予定ないけど」
男 「ホントに?やった。じゃあ、十時に駅前の掲示板の前でいい?」
女 「えっと……ええ、いいわよ」
男 「うれしいな。可愛い格好で来てね?今から楽しみだよ」
女 「可愛い、格好……」
女 「ええ……まあ、ね」
男 「そうだ、今度の休み、一緒に遊ばない?」
女 「今度の休みか……なにも、予定ないけど」
男 「ホントに?やった。じゃあ、十時に駅前の掲示板の前でいい?」
女 「えっと……ええ、いいわよ」
男 「うれしいな。可愛い格好で来てね?今から楽しみだよ」
女 「可愛い、格好……」
45: 2010/07/28(水) 13:43:29.05ID:fdGEXFQD0
男友 「くそう、デートだと?人の幸せで飯がまずい!」
男 「へへん、ざまあ」
男友 「うわ、むかつくなお前。しねばいいのに」
男友 「それより、最近なんか女さん疲れてるっぽくね?」
男 「そうかなぁ。今日も楽しく話したし。気のせいでしょ」
男友 「はい、フラグたったー!へんなフラグが立ったよー!」
男 「はいはい、言ってろよ」
男友 「くそう、くやしくなんてないんだからねっ!」
男 「野郎のツンデレは氏滅しろ」
男 「へへん、ざまあ」
男友 「うわ、むかつくなお前。しねばいいのに」
男友 「それより、最近なんか女さん疲れてるっぽくね?」
男 「そうかなぁ。今日も楽しく話したし。気のせいでしょ」
男友 「はい、フラグたったー!へんなフラグが立ったよー!」
男 「はいはい、言ってろよ」
男友 「くそう、くやしくなんてないんだからねっ!」
男 「野郎のツンデレは氏滅しろ」
47: 2010/07/28(水) 13:48:39.63ID:fdGEXFQD0
可愛い格好ってどんな格好だろう。
そもそも私は可愛いの?
分からない、分からない。
出かけたときはなにを話せばいいの?
わからない、分からない。
どうすればいいのかな。
どうしたらいいのかな。
だれか、助けて。元の私に戻して。
食欲が出ない。
頭がいたい。
胸もいたい。
いたい、いたい、いたいよ。
助けてよ。誰でもいいから。
そもそも私は可愛いの?
分からない、分からない。
出かけたときはなにを話せばいいの?
わからない、分からない。
どうすればいいのかな。
どうしたらいいのかな。
だれか、助けて。元の私に戻して。
食欲が出ない。
頭がいたい。
胸もいたい。
いたい、いたい、いたいよ。
助けてよ。誰でもいいから。
48: 2010/07/28(水) 13:53:04.97ID:fdGEXFQD0
男 「楽しみだね、今度の休み」
男 「色々見て回ろうか」
男 「でも一番楽しみなのは、女さんがどんな私服かってことかな」
男 「ああ、言わなくてもいいよ」
男 「可愛い格好で来てね?」
男 「楽しみだなぁ。ほんと、楽しみ」
男 「雨とか降らないといいね?」
男 「色々見て回ろうか」
男 「でも一番楽しみなのは、女さんがどんな私服かってことかな」
男 「ああ、言わなくてもいいよ」
男 「可愛い格好で来てね?」
男 「楽しみだなぁ。ほんと、楽しみ」
男 「雨とか降らないといいね?」
49: 2010/07/28(水) 14:00:48.02ID:fdGEXFQD0
私の私服?答えようとしたら言わなくてもいいといわれた。
私の今ある私服はだめってこと?
可愛い格好を強調してる。私が可愛くないからかな?
楽しみだって。どうしよう、まだ何も準備ができてない。
雨が降らないといい?
どうしよう。天気なんて、どうすればいいの?
話題も、準備がないし。
可愛い服も、どんなのにすればいいの?
色々観て回るって言ってた。
どうしよう。私はちゃんと対応できるの?
あああああああああああああ
頭が痛い。
お腹が痛い。
胸が痛い。
食欲もない。
お化粧で、顔色の悪さを隠すのにも限度がある。
男は幸い、あまり私の顔を見ないから。
本で隠しながら、話せるのだけど。
ああ、そういえば。
顔色が悪かったら、可愛くないんじゃ、ない、かな?
ああ。もう。
私はどうすればいいの?誰か助けて。神様。いるなら、私を助けてください。
私の今ある私服はだめってこと?
可愛い格好を強調してる。私が可愛くないからかな?
楽しみだって。どうしよう、まだ何も準備ができてない。
雨が降らないといい?
どうしよう。天気なんて、どうすればいいの?
話題も、準備がないし。
可愛い服も、どんなのにすればいいの?
色々観て回るって言ってた。
どうしよう。私はちゃんと対応できるの?
あああああああああああああ
頭が痛い。
お腹が痛い。
胸が痛い。
食欲もない。
お化粧で、顔色の悪さを隠すのにも限度がある。
男は幸い、あまり私の顔を見ないから。
本で隠しながら、話せるのだけど。
ああ、そういえば。
顔色が悪かったら、可愛くないんじゃ、ない、かな?
ああ。もう。
私はどうすればいいの?誰か助けて。神様。いるなら、私を助けてください。
51: 2010/07/28(水) 14:04:48.56ID:fdGEXFQD0
女 「え?病院?」
女 「やだなぁ。大丈夫だよ」
女 「それに、今度のお休みは男と出かけるの」
女 「そうだよ、デートだよ」
女 「だから、それはダイエットだって。お母さんも分かるでしょ?」
女 「うん、そういうことだから。大丈夫、私は平気」
女 「………ジャナイ」
女 「なんでもないよ。うん。部屋に戻るね?」
女 「……助けてよ、お母さん」
女 「やだなぁ。大丈夫だよ」
女 「それに、今度のお休みは男と出かけるの」
女 「そうだよ、デートだよ」
女 「だから、それはダイエットだって。お母さんも分かるでしょ?」
女 「うん、そういうことだから。大丈夫、私は平気」
女 「………ジャナイ」
女 「なんでもないよ。うん。部屋に戻るね?」
女 「……助けてよ、お母さん」
52: 2010/07/28(水) 14:14:19.20ID:fdGEXFQD0
男 「あ、女さん。こっちこっち」
女 「遅れて、ごめんなさい」
男 「まだ時間前だよ、大丈夫。うわ、女さん、その服」
ああ。
もう、ダメだ。
私は、私でなくなる。
女 「遅れて、ごめんなさい」
男 「まだ時間前だよ、大丈夫。うわ、女さん、その服」
ああ。
もう、ダメだ。
私は、私でなくなる。
53: 2010/07/28(水) 14:17:05.94ID:fdGEXFQD0
女 「……」フラッ
女 「……」ドサッ
男 「え?女さん?女さん!?」
男 「どうしたの大丈夫!?」
男 「とにかく救急車……110?999?199かも!」
男 「ええい、全部試せ……」
男 「つながった!はい、救急です。駅前の・・・・・・」
女 「……」ドサッ
男 「え?女さん?女さん!?」
男 「どうしたの大丈夫!?」
男 「とにかく救急車……110?999?199かも!」
男 「ええい、全部試せ……」
男 「つながった!はい、救急です。駅前の・・・・・・」
55: 2010/07/28(水) 14:30:05.34ID:fdGEXFQD0
医者 「これは、精神の方に異常がありますね」
医者 「女さんは、あまりコミュニケーションをとる人ではなかったのですね?」
医者 「ですから、コミュニケーションに慣れていなかった」
医者 「なので、男くんとのコミュニケーションは、女さんにとってかなりの負荷となっていたのです」
医者 「今日は、デートだったとか。これからのコミュニケーションに不安と重圧を感じた女さんは、意識のブレーカーを落としたのです」
医者 「え?大丈夫か?言いにくいですが、精密機械の電源をいきなり切るようなものですよ」
医者 「女さんは、回復しても、元の女さんにはならないでしょう」
医者 「女さんは、あまりコミュニケーションをとる人ではなかったのですね?」
医者 「ですから、コミュニケーションに慣れていなかった」
医者 「なので、男くんとのコミュニケーションは、女さんにとってかなりの負荷となっていたのです」
医者 「今日は、デートだったとか。これからのコミュニケーションに不安と重圧を感じた女さんは、意識のブレーカーを落としたのです」
医者 「え?大丈夫か?言いにくいですが、精密機械の電源をいきなり切るようなものですよ」
医者 「女さんは、回復しても、元の女さんにはならないでしょう」
56: 2010/07/28(水) 14:35:01.94ID:fdGEXFQD0
男 「どうしてこうなっちゃったのかなぁ……」
女 「……」
男 「俺との会話って、女さんの負担になってたんだね」
女 「……」
男 「何とか言ってくれよ……」
女 「……」
男 「俺との会話って、女さんの負担になってたんだね」
女 「……」
男 「何とか言ってくれよ……」
57: 2010/07/28(水) 14:39:57.50ID:fdGEXFQD0
男 「お見舞いに来たよ……あれ?」
男 「いない……」
男 「探してみるか……」
男 「いない……」
男 「探してみるか……」
58: 2010/07/28(水) 14:43:59.19ID:fdGEXFQD0
男 「あと探してないのは……」
男 「屋上?」
男 「まさか、ね……」
男 「あるわけない。危機管理ってものがある」
男 「屋上?」
男 「まさか、ね……」
男 「あるわけない。危機管理ってものがある」
59: 2010/07/28(水) 14:49:52.71ID:fdGEXFQD0
男 「鍵かかってて行けなかった……」
男 「……」
男 「トイレでも行ってたんだろう。戻ってみよう」
男 「また仲良くなりたいな」
男 「……」
男 「トイレでも行ってたんだろう。戻ってみよう」
男 「また仲良くなりたいな」
61: 2010/07/28(水) 15:01:05.01ID:fdGEXFQD0
男 「入るよ?」
女 「……」
女 「ああ、男」
最後の最後まで、こいつは私の邪魔をするのか?
女 「……」
女 「ああ、男」
最後の最後まで、こいつは私の邪魔をするのか?
63: 2010/07/28(水) 15:08:55.23ID:fdGEXFQD0
男は驚いた顔をしている。
なにをいまさら。あなたが私を壊したんだ。
調理室からくすねてきたリンゴと包丁。リンゴはどうでもいい。
私には包丁が重要なんだ。
「ねえ」
どうせ、最後だ。
「あなたが、私を壊したのよ」
恨みごとを言っておいても、罰はないだろう。
「私は、私の世界は、私一人でよかったの」
包丁を逆手で持つ。掲げる。
夕日が反射してきれい。自然と笑みが浮かぶ。
なにをいまさら。あなたが私を壊したんだ。
調理室からくすねてきたリンゴと包丁。リンゴはどうでもいい。
私には包丁が重要なんだ。
「ねえ」
どうせ、最後だ。
「あなたが、私を壊したのよ」
恨みごとを言っておいても、罰はないだろう。
「私は、私の世界は、私一人でよかったの」
包丁を逆手で持つ。掲げる。
夕日が反射してきれい。自然と笑みが浮かぶ。
64: 2010/07/28(水) 15:14:10.29ID:fdGEXFQD0
男 「う、うわああああああっ!!」
男が逃げていく。どうでもいい。
どうして、こうなったのか。
「私にだって、分からないわ」
赤。紅。緋。
痛みはない。暖かい。
はじめから。
こうすればよかったんだ。
ハッピーエンド?
男が逃げていく。どうでもいい。
どうして、こうなったのか。
「私にだって、分からないわ」
赤。紅。緋。
痛みはない。暖かい。
はじめから。
こうすればよかったんだ。
ハッピーエンド?
65: 2010/07/28(水) 15:14:47.92ID:fdGEXFQD0
あんまこういうのははやんないか。
なんか、あったら答えますよ。
なんか、あったら答えますよ。
引用: 女「私にだって分からないわ」



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