563: 2013/07/10(水) 05:15:18.82 ID:9q18ETH1o
P「仕事の方向性についての悩み?」

美羽「はい!」
美羽「わたしの魅力を出したいんです!」

P「うーん、そうは言ってもなぁ」
P「いいか矢口、それはとても贅沢な悩みなんだ」

美羽「ぜいたく、ですか?」

P「うん。お前には才能がある。それもこの事務所で、いや、日本中、世界中でもトップクラスの才能だ」

美羽「え、えっ?」

P「お前ほど才能があれば、悩むのも無理はないさ」
P「何たって、どの分野でもその気になればトップが取れるわけだからな」

美羽「Pさん……そこまでわたしの事を!」

P「当然だ! 俺はお前の才能に惚れ込んでスカウトしたんだからな!」
P「いや、才能だけじゃない! 俺はお前にぞっこんだ!」

美羽「わ、わたしも同じ気持ちです!」

P「結婚してくれ、美羽!」

美羽「は、はい!」
美羽「え、こ、これ、夢っ?」

ガバッ

チュンチュン


美羽「夢か──!!」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(1) (電撃コミックスEX)

564: 2013/07/10(水) 05:15:51.34 ID:9q18ETH1o

・・
・・・

──事務所──

美羽「……っていう夢を見ましてね」

P「うーん、仕事の方向性ねえ」

美羽「はい!」
美羽「わたしの魅力を出したいんです!」

P「うーん、そうは言ってもなぁ」

美羽(あれ、同じ流れ……まさか正夢?)

P「仮に矢口にそこまでの才能があるとして」

美羽「わ、分かってますよぅ! そんな都合のいい話……」

P「ああいや、否定する訳じゃないんだぞ」
P「ただ、やってみないと分からないし、全部同時には試せないというだけだ」

P「夢に見るほど悩んでいるなんて、気づいてやれなくてごめんな?」

美羽「い、いえ。Pさんのせいってわけじゃないですよっ」

P「はは、ありがとな」
P「でもまぁ、良い機会だ。片っ端から突き詰めて試してみるか!」

美羽「はいっ!」

P「で、まず何からチャレンジしたいんだ?」

美羽「はいっ! えっ、えぇーっと……?」

P「何でも良いぞ、歌でも、お笑いでも、演技でも。集中的にレッスンして、仕事ももぎ取ってきてやる」
P「まあでも、いきなりハリウッド進出とかは、なしな?」

565: 2013/07/10(水) 05:16:30.92 ID:9q18ETH1o
美羽「い、言いませんよぅ、ヘレンさんじゃあるまいし……」

P「そう伝えとくわ」

美羽「わーっ! ダメ、ダメです!」

P「じゃ、早く決めて」

美羽「うう、理不尽すぎるよ……あ、それじゃ、歌、歌がいいです!」

P「歌か。いいんだな?」

美羽「はいっ! 楓さんみたいになれたら、学校のみんなにも見て貰えるのかなぁって!」

P「……そうか、分かった。寂しくなるけど、頑張ってな」

美羽「へ?」

P「歌唱力で推していくなら、担当を変わって貰った方がいいからな」

美羽「え、えっ?」

P「ほら、CoPさん知ってるだろ? あの人に替わって貰って、がっつりプロデュースしてもらえ」
P「俺じゃ歌のジャンルで矢口をトップまで連れて行ってやれないかもしれない」
P「けど、あの人なら大丈夫だ! よし、早速頼みにいこう!」

美羽「ちょ、ちょっと待って下さい!」
美羽「なし、今のなしで! やっぱりトーク、トークがいいです!」

P「は?」

美羽「うん、私バラエティで輝けるアイドルになりたいです!」

P「あのな……」

566: 2013/07/10(水) 05:17:24.37 ID:9q18ETH1o
美羽「と、友達にもきっとその方がウケます!」
美羽「先輩アイドルのみんなも面白いなって思ってたんですよー!」
美羽「トークとか見ててとっても勉強になりますし!」

P「矢口」

美羽「わたしも一発ギャグとか考えてみようかなぁ……?」
美羽「楓さんはダジャレの世界で目指します!」

P「矢口」

美羽「それだったら、これからもPさんに……」
P「矢口っ!」

美羽「ひぅっ!」ビクッ

P「お前いい加減にしろよ。その宙ぶらりんさがお前が一皮むけるのを邪魔してるって、いい加減気づけ」

P「はーぁ、折角やる気になったかと思ったのに」
P「お前には心底がっかりしたよ。ああ、がっかりしたとも」

美羽「うぅ、ごめんなさい……でも…やっぱり……」
P「でも? やっぱり?」
P「あれがいい。これがいい。そんな事ばっかり言ってて認められると思うのか?」

P「もういいよお前、やる気ないなら消えろよ」

美羽「えぇっ、そんな! ひどいですよ!」

P「酷いのはお前だろ。ああもう心が折れた」
P「消えないなら俺が消えるわ。移籍するって言うなら手続きぐらい踏んでやるから、荷物纏めとけよ」

美羽「そんな、だって……」

P「今まで黙ってたけどな、俺はお前が大っ嫌いだ」
P「じゃあな」

バタン

美羽「うぅぅー……」グスッ
美羽「こんな……夢……夢だよね……」ポロポロ

美羽「やだ、や゛だぁ… P゛ざぁぁぁん!」ウワーン

ガバッ

チュンチュン


美羽「また夢かよ!!」

567: 2013/07/10(水) 05:18:58.35 ID:9q18ETH1o

・・
・・・

──事務所前──

ウロウロ

ウロウロ

美羽「あんな夢見た後だと、Pさんに会いたくないなぁ……」
美羽「でも、最初に見た方が正夢かもしれないし……」

──「当然だ! 俺はお前の才能に惚れ込んでスカウトしたんだからな!」

──「いや、才能だけじゃない! 俺はお前にぞっこんだ!」

美羽「うへへ、Pさぁん」ニヘラッ

──「今まで黙ってたけどな、俺はお前が大っ嫌いだ」

──「じゃあな」

美羽「(ビクッ)」

美羽「ううううー……」

オロオロ

オロオロ

568: 2013/07/10(水) 05:24:32.17 ID:9q18ETH1o

・・
・・・

──事務所内──

P「いいかみんな、せーのでクラッカー。次にハッピーバースデートゥーユーだからな」

莉嘉「分かってるって☆」

美嘉「リハも完璧だし。プロデューサー心配しすぎだって★」

P「お、おう。すまん」

仁奈「……お姉ちゃん、入ってこねーですね」

P「おかしいなぁ。ビルには入るとこは見たんだよな?」

薫「うん! かおる、窓からちゃんと見てたよ」

ちひろ「玄関ロビーの監視カメラでも、エレベーターに乗ったのは間違いないです」

P「何してんだあいつ。折角みんなでサプライズパーティ企画したのに」

藍子「私、見て来ましょうか?」

P「いや、よそう。折角みんなでここまで準備したんだ、勿体ないよ」
P「……にしても、マジ何やってんだろな……」



美羽「ああああ、どうしよう! 迷う!」
P「ああああ、どうしよう! 心配になってきた!」

おしまい。

引用: モバマスSS練習スレッド