311: 2015/03/14(土) 22:49:17.36 ID:icBJggVQ0
前回:提督「…さて、と」【3】
最初から:提督「…さて、と」
日向「…なぁ龍驤」ヒソヒソ
龍驤「なんや。」
日向「加賀、最近おかしいよな…」
龍驤「妙高はん来てから?」
日向「北提を矢でやったあたりからだよ。」
龍驤「まぁ、確かにな…あれはおもろかったけどビックリしたな。」
日向「…妙高さんの件にしたって、加賀さんは怒鳴るような人では無かったし、今回も、機密を漏らすような人では無かった筈だ。」
龍驤「やなぁ…苛々が募って昨日爆発して、今自棄になってるんちゃう?」
加賀「…そこ。集中なさい。」
龍驤「はーい。…怒られたわ。」
日向「…」
312: 2015/03/14(土) 22:52:01.03 ID:icBJggVQ0
………
……
…
瑞鶴「うーん…(艦娘の主張…?…意味がわからないわね…響は何か知ってるのかしら。)」
龍驤「なんや自分、うんうん唸って。航行中やねんから前見いよ。」
響「大丈夫?」
瑞鶴「…ねぇ、響は何か知ってるんでしょ?加賀さんが言ってた事。」ヒソヒソ
響「…いや、知ってるというよりは…」ヒソヒソ
日向「なんだ、聞かせてくれ。」ヒソヒソ
龍驤「せや、なんで加賀さんを止めたん?」ヒソヒソ
響「…私の以前の知り合いに、同じ事を言ってる人が居た。」
瑞鶴「…それで?」
響「…その人は、暫くしたら怖い人たちに連れてかれて、二度と帰ってこなかったんだ。」
龍驤「こっわ…」
響「…私は、皆が好きだよ。北提も、瑞鶴も、日向も、龍驤も、勿論加賀さんも。…怖かったんだ。あの先を聞いてしまったら、皆が離れ離れになるかもしれないって。」
日向「響…」
響「加賀さんの気持ちもわかるよ。…でもね。私は今、ここにいる事の方が、大事かなって…。こういうのって保守的っていうのかな…わかんないな。」
龍驤「…」
……
…
瑞鶴「うーん…(艦娘の主張…?…意味がわからないわね…響は何か知ってるのかしら。)」
龍驤「なんや自分、うんうん唸って。航行中やねんから前見いよ。」
響「大丈夫?」
瑞鶴「…ねぇ、響は何か知ってるんでしょ?加賀さんが言ってた事。」ヒソヒソ
響「…いや、知ってるというよりは…」ヒソヒソ
日向「なんだ、聞かせてくれ。」ヒソヒソ
龍驤「せや、なんで加賀さんを止めたん?」ヒソヒソ
響「…私の以前の知り合いに、同じ事を言ってる人が居た。」
瑞鶴「…それで?」
響「…その人は、暫くしたら怖い人たちに連れてかれて、二度と帰ってこなかったんだ。」
龍驤「こっわ…」
響「…私は、皆が好きだよ。北提も、瑞鶴も、日向も、龍驤も、勿論加賀さんも。…怖かったんだ。あの先を聞いてしまったら、皆が離れ離れになるかもしれないって。」
日向「響…」
響「加賀さんの気持ちもわかるよ。…でもね。私は今、ここにいる事の方が、大事かなって…。こういうのって保守的っていうのかな…わかんないな。」
龍驤「…」
313: 2015/03/14(土) 22:52:29.85 ID:icBJggVQ0
瑞鶴「…とにかく今は、この話は忘れましょ。目前の敵を叩く事に集中しなくちゃ。その事は帰ってからね!」
龍驤「…せやな!鬱な話は忘れて、気合い入れていこや!ウホオオオワアアア!」
加賀「…随分と胸板の薄いゴリラね…」
龍驤「…キングコングスラムかますで。」
加賀「よろしい、来なさい。」
龍驤「うそやろ…」
………
……
…
加賀「離島を視認。偵察機が敵影を捉えました。一旦偵察機を回収、感ずかれないように離島に接近しますよ。」
瑞鶴「いよいよね。」
龍驤「やったるで!」
北提『よし、では十分近づいたら再び艦載機を飛ばしてくれ。』
加賀「では、気を引き締めて、取り掛かりましょう。」
龍驤「…せやな!鬱な話は忘れて、気合い入れていこや!ウホオオオワアアア!」
加賀「…随分と胸板の薄いゴリラね…」
龍驤「…キングコングスラムかますで。」
加賀「よろしい、来なさい。」
龍驤「うそやろ…」
………
……
…
加賀「離島を視認。偵察機が敵影を捉えました。一旦偵察機を回収、感ずかれないように離島に接近しますよ。」
瑞鶴「いよいよね。」
龍驤「やったるで!」
北提『よし、では十分近づいたら再び艦載機を飛ばしてくれ。』
加賀「では、気を引き締めて、取り掛かりましょう。」
314: 2015/03/14(土) 22:55:30.62 ID:icBJggVQ0
離島の影。そこに艦娘達は居た。その上空を加賀の偵察機が飛んでいた。
「偵察機より、距離約5000東北東に推定イ級駆逐2、推定リ級重巡1、ヲ級空母1。先制攻撃の準備を。瑞鶴、龍驤。」
「ええで!」
「いつでもいけます!」
加賀は龍驤と瑞鶴からの返事を確認し、北提に指示を仰いだ。
「北提、こちら戦闘準備完了。敵目標を補足、全艦作戦圏内にて待機中。指示を。」
『艤装による攻撃を解禁。交戦を許可する。』
「「「了解。」」」
北提の指示直後、三人とも自分の艦載機を次々と発艦させていく。
「龍驤、瑞鶴、あなたたちは全機発艦させなさい。私は手元に幾つか残しておきます。艦戦による制空権の奪取を優先、敵艦載機不在の今が好機よ。」
加賀の指示に他二人は頷き、全ての艦載機を出し切った。
315: 2015/03/14(土) 22:56:42.00 ID:icBJggVQ0
「こちら空母隊、艦載機発艦終わり。」
『よし。響を先頭に、日向はその後を追って。空母三人は艦載機による先制攻撃後、二人に追随して随時援護を行う事。全速前進!速攻!』
「「「了解!」」」
北提はさらに指示を出し、全員がそれに従う。そして、空母達の艦載機が離島の敵影を捉えたと同時に、
「!敵が艦載機に気付きました。対空砲火、来ます!」
敵がが動きを見せた。イ級やリ級による対空放火が行われ、ヲ級が艦載機を展開しようとする。しかし、
「今更遅いわ。」
加賀は薄い笑みを浮かべてそう呟く。ヲ級が艦載機を数機展開した時、最早敵艦隊はこちらの艦載機の攻撃圏内に入っていたのだ。
『よし。響を先頭に、日向はその後を追って。空母三人は艦載機による先制攻撃後、二人に追随して随時援護を行う事。全速前進!速攻!』
「「「了解!」」」
北提はさらに指示を出し、全員がそれに従う。そして、空母達の艦載機が離島の敵影を捉えたと同時に、
「!敵が艦載機に気付きました。対空砲火、来ます!」
敵がが動きを見せた。イ級やリ級による対空放火が行われ、ヲ級が艦載機を展開しようとする。しかし、
「今更遅いわ。」
加賀は薄い笑みを浮かべてそう呟く。ヲ級が艦載機を数機展開した時、最早敵艦隊はこちらの艦載機の攻撃圏内に入っていたのだ。
316: 2015/03/14(土) 22:58:31.08 ID:icBJggVQ0
「…攻撃成功です!此方の被害は龍驤の艦戦、艦爆各1、敵の被害は空母、イ級1隻大破、もう1隻のイ級小破、リ級には回避されました!」
瑞鶴が興奮しながら叫ぶ。
(敵の戦力を大幅に削れて一安心、ね。後は日向と響が綺麗に〆てくれたら言う事ないのだけれど。…ただ、敵のリ級…あの爆撃の回避軌道はまさか…)
加賀は、攻撃から補給のため帰還させた艦載機を格納しつつ、心の中である疑念を抱いていた。リ級は対空放火をしつつも、複雑な軌道を取り、被弾していなかったのだ。
「残存しているイ級、及びリ級が此方に高速で接近してきています!接触まで、推定120秒!」
瑞鶴の報告に対し、北提は、
『もう一度艦載機による爆撃を頼めるか。』
と言い、加賀はそれに応じた。
「了解。残りの艦載機、発進します。」
再び加賀の艦載機が空を駆ける。
(さて、駆逐艦と重巡。これで沈んでくれると助かるのだけれど。)
艦爆が攻撃を開始した。しかし、
(駆逐艦を撃破したのは良いのだけれど…重巡の動き…これは…)
自慢の艦載機の爆撃を一発も喰らわない敵の重巡に対し、加賀の疑念は確信に変わった。
瑞鶴が興奮しながら叫ぶ。
(敵の戦力を大幅に削れて一安心、ね。後は日向と響が綺麗に〆てくれたら言う事ないのだけれど。…ただ、敵のリ級…あの爆撃の回避軌道はまさか…)
加賀は、攻撃から補給のため帰還させた艦載機を格納しつつ、心の中である疑念を抱いていた。リ級は対空放火をしつつも、複雑な軌道を取り、被弾していなかったのだ。
「残存しているイ級、及びリ級が此方に高速で接近してきています!接触まで、推定120秒!」
瑞鶴の報告に対し、北提は、
『もう一度艦載機による爆撃を頼めるか。』
と言い、加賀はそれに応じた。
「了解。残りの艦載機、発進します。」
再び加賀の艦載機が空を駆ける。
(さて、駆逐艦と重巡。これで沈んでくれると助かるのだけれど。)
艦爆が攻撃を開始した。しかし、
(駆逐艦を撃破したのは良いのだけれど…重巡の動き…これは…)
自慢の艦載機の爆撃を一発も喰らわない敵の重巡に対し、加賀の疑念は確信に変わった。
317: 2015/03/14(土) 22:59:19.29 ID:icBJggVQ0
「…北提及び僚艦に進言。敵リ級重巡が我が軍の、爆雷撃回避マニュアルに準拠する航行軌道を描いているわ。…敵性リ級が、かつて沈んだ同胞である可能性があります。」
「!!!」
艦隊の中に緊張が走った。
「え、嘘やろ?流石に…こんなとこにおる?」
龍驤が冷や汗をかきながら加賀に問うが、瑞鶴の報告によってそれは遮られた。
「前方に推定リ級重巡を直接視認!更に接近してきます!…あれは、重巡のシルエットではありません!」
「!!!」
艦隊の中に緊張が走った。
「え、嘘やろ?流石に…こんなとこにおる?」
龍驤が冷や汗をかきながら加賀に問うが、瑞鶴の報告によってそれは遮られた。
「前方に推定リ級重巡を直接視認!更に接近してきます!…あれは、重巡のシルエットではありません!」
318: 2015/03/14(土) 23:00:53.90 ID:icBJggVQ0
上空からは重巡に見えたそれは、同じ地平から見ると全く違う姿をしていた。瑞鶴の若干焦ってうわずった声に、北提が落ち着け、と瑞鶴を宥めながら言う。しかし、その北提の声もどこか震えていた。
『…今まで以上に、慎重に行ってくれ。日向を軸に戦闘を組み立てる。響は魚雷による波状攻撃を基本とし、空母三人は弓と艦載機で、同士討ちにならないよう注意しながら援護だ。そして日向、敵が何であろうとお前は背後に鼠一匹通すな…!』
「任せな、北提…!」
日向は薄く笑い、北提に答えた。
「ここが正念場よ、しっかり!」
瑞鶴も気合いを入れ直し、惚けていた龍驤を揺さぶる。我に帰った龍驤は、どうにかなるやろ!と叫びつつ、己の艦載機を展開していった。
『敵は空爆を避ける為、高速接近から格闘戦を挑んでくる事が考えられる。勢い余って味方ごと爆撃しないように、三人とも!』
「わかっているわ。…そろそろね。響!空から援護します。雷撃を!」
加賀が叫んで、再び艦載機を展開し、瑞鶴と龍驤もそれに続いた。
『…今まで以上に、慎重に行ってくれ。日向を軸に戦闘を組み立てる。響は魚雷による波状攻撃を基本とし、空母三人は弓と艦載機で、同士討ちにならないよう注意しながら援護だ。そして日向、敵が何であろうとお前は背後に鼠一匹通すな…!』
「任せな、北提…!」
日向は薄く笑い、北提に答えた。
「ここが正念場よ、しっかり!」
瑞鶴も気合いを入れ直し、惚けていた龍驤を揺さぶる。我に帰った龍驤は、どうにかなるやろ!と叫びつつ、己の艦載機を展開していった。
『敵は空爆を避ける為、高速接近から格闘戦を挑んでくる事が考えられる。勢い余って味方ごと爆撃しないように、三人とも!』
「わかっているわ。…そろそろね。響!空から援護します。雷撃を!」
加賀が叫んで、再び艦載機を展開し、瑞鶴と龍驤もそれに続いた。
319: 2015/03/14(土) 23:01:51.91 ID:icBJggVQ0
「任せて!」
響は更にスピードを上げ、敵の横に迂回しつつ魚雷を放とうとする。目標が艦載機に翻弄され、その好機に魚雷を水の中に離そうとしたその時。
艦隊に電撃が走った。敵のリ級と思しき存在が、顔を上げたのだ。
「…うそだ。」
それを間近で見た響は完全に停止した。驚きと恐怖に体を支配されて。敵の眼前で。
「響ぃーーー?!」
瑞鶴の悲鳴があがる。響と敵の距離が近すぎて、艦載機による援護は難しい。最早、響を守るものは何も無かった。
「北提!指示を!」
加賀が北提に指示を仰ぐが、
『そん…な…』
北提も戦場の映像を見て、思考がパニックに陥っていた。
響は更にスピードを上げ、敵の横に迂回しつつ魚雷を放とうとする。目標が艦載機に翻弄され、その好機に魚雷を水の中に離そうとしたその時。
艦隊に電撃が走った。敵のリ級と思しき存在が、顔を上げたのだ。
「…うそだ。」
それを間近で見た響は完全に停止した。驚きと恐怖に体を支配されて。敵の眼前で。
「響ぃーーー?!」
瑞鶴の悲鳴があがる。響と敵の距離が近すぎて、艦載機による援護は難しい。最早、響を守るものは何も無かった。
「北提!指示を!」
加賀が北提に指示を仰ぐが、
『そん…な…』
北提も戦場の映像を見て、思考がパニックに陥っていた。
320: 2015/03/14(土) 23:06:37.05 ID:icBJggVQ0
「チッ…!…日向!急いで響のカバー!私も前に出るわ!…瑞鶴、龍驤。後ろに響を逃がすから、その救援を。そして…最悪の場合、私と日向及び響ごと敵を爆撃なさい。」
叫ぶ加賀に日向は返事も返さず加速して行くが、響にたどり着くのは敵の方が早かった。
「お久しぶり、響ちゃん。」
「いす…ず…そん…な…」
笑顔で響に接近し、話しかけてくる艦は。リ級などでは無く。姿形が五十鈴に酷似していて。そして、どこまでも黒かった。
「響ちゃんも…一緒に逝きましょ?」
その細腕で響の首を締めながら、軽々と体を持ち上げ、五十鈴は笑顔で言う。
「皆も居るのよ…きっと響ちゃんが居ると、もっと楽しいわ。」
その笑顔はどこか歪んでいて。
「あ…が…」
息が出来ずに、声の出ない響の言葉は涙となって頬を伝った。五十鈴はそれでも、笑いながら首を締め続けた。近付く日向には気付かずに。
叫ぶ加賀に日向は返事も返さず加速して行くが、響にたどり着くのは敵の方が早かった。
「お久しぶり、響ちゃん。」
「いす…ず…そん…な…」
笑顔で響に接近し、話しかけてくる艦は。リ級などでは無く。姿形が五十鈴に酷似していて。そして、どこまでも黒かった。
「響ちゃんも…一緒に逝きましょ?」
その細腕で響の首を締めながら、軽々と体を持ち上げ、五十鈴は笑顔で言う。
「皆も居るのよ…きっと響ちゃんが居ると、もっと楽しいわ。」
その笑顔はどこか歪んでいて。
「あ…が…」
息が出来ずに、声の出ない響の言葉は涙となって頬を伝った。五十鈴はそれでも、笑いながら首を締め続けた。近付く日向には気付かずに。
321: 2015/03/14(土) 23:07:59.94 ID:icBJggVQ0
「…響に、触れるなァ!!」
緊褌一番、気合十分の抜刀。日向の抜刀は、驚く五十鈴の両腕を、その主砲ごと切り飛ばした。
そして、日向は崩れ落ちた響を庇うように立つ。
「ああ…ああああああああああああああああ!!あああああ!!私の、私の腕ェェェ!!」
「下がれ、響。こいつは…私の獲物だ。」
「ゲホッ…ありがと、日向…」
狂ったように叫ぶ深海棲艦から、響は退避していった。
「…あああ…そう?貴女は誰?敵なのね?残念…」
両腕を失って尚、漲る敵意と一緒に、五十鈴は腰の砲を日向に向ける。
緊褌一番、気合十分の抜刀。日向の抜刀は、驚く五十鈴の両腕を、その主砲ごと切り飛ばした。
そして、日向は崩れ落ちた響を庇うように立つ。
「ああ…ああああああああああああああああ!!あああああ!!私の、私の腕ェェェ!!」
「下がれ、響。こいつは…私の獲物だ。」
「ゲホッ…ありがと、日向…」
狂ったように叫ぶ深海棲艦から、響は退避していった。
「…あああ…そう?貴女は誰?敵なのね?残念…」
両腕を失って尚、漲る敵意と一緒に、五十鈴は腰の砲を日向に向ける。
322: 2015/03/14(土) 23:09:02.70 ID:icBJggVQ0
「是非も無し。」
呟く日向は刀を右上段に構え、艤装を操作し、同じく砲を向けた。
(踏み込むべきか…砲撃すべきか…微妙な距離だ。一撃で首を跳ばす事は可能かも知れないが…まず間違いなく撃たれる…いや、砲撃戦をしたとしても撃たれるな…しかし主砲は両手ごと切り飛ばした…副砲を艤装で受けるか。)
日向は一瞬で思考し、
「…決まりだ。」
凄まじい踏み込みで距離を一気に詰めた日向は、砲撃を一切行わずに刀で首を取りに行った。
それに対し、五十鈴は腰の砲を斉射し、更にその勢いで後ろに下がろうとする。
しかし、五十鈴の放った砲弾を日向の艤装はしっかり受け止め、その刃の勢いを止める事は叶わなかった。
「獲った…!」
呟く日向は刀を右上段に構え、艤装を操作し、同じく砲を向けた。
(踏み込むべきか…砲撃すべきか…微妙な距離だ。一撃で首を跳ばす事は可能かも知れないが…まず間違いなく撃たれる…いや、砲撃戦をしたとしても撃たれるな…しかし主砲は両手ごと切り飛ばした…副砲を艤装で受けるか。)
日向は一瞬で思考し、
「…決まりだ。」
凄まじい踏み込みで距離を一気に詰めた日向は、砲撃を一切行わずに刀で首を取りに行った。
それに対し、五十鈴は腰の砲を斉射し、更にその勢いで後ろに下がろうとする。
しかし、五十鈴の放った砲弾を日向の艤装はしっかり受け止め、その刃の勢いを止める事は叶わなかった。
「獲った…!」
323: 2015/03/14(土) 23:11:07.39 ID:icBJggVQ0
が、日向の刀は五十鈴の首には届かず、胴を袈裟に斬り裂くだけに終わった。
「…〜〜!!」
五十鈴は苦痛に顔を歪めたが、闘志は揺るがず、刀を振り下ろして姿勢が戻りきっていない日向に再び砲を向ける。しかし。
ドスッ
「…え?」
発車直前に五十鈴の体に、鈍い衝撃が走り、バランスを崩した。鋼鉄の矢が、日向の背後から五十鈴の鎖骨に打ち込まれたのだ。
「日向、少し下がって、体制を立て直して。」
その矢を放った加賀が、追撃の矢を弓につがえつつ告げる。
「…〜〜!!」
五十鈴は苦痛に顔を歪めたが、闘志は揺るがず、刀を振り下ろして姿勢が戻りきっていない日向に再び砲を向ける。しかし。
ドスッ
「…え?」
発車直前に五十鈴の体に、鈍い衝撃が走り、バランスを崩した。鋼鉄の矢が、日向の背後から五十鈴の鎖骨に打ち込まれたのだ。
「日向、少し下がって、体制を立て直して。」
その矢を放った加賀が、追撃の矢を弓につがえつつ告げる。
324: 2015/03/14(土) 23:12:19.16 ID:icBJggVQ0
「助かった、加賀。」
「詰めが甘いわ、日向。」
体制を立て直した日向は刀を正眼に構えなおし、後ろに下がる。その間に加賀はもう一発矢を放った。
ドスッと言う音とともに矢は五十鈴の太腿を貫き、逃げようとする五十鈴の機動力を奪った。
「あぐっ…痛ったいわね!くそっ!くそっ!人間も!お前らも!全員頃してやーーー」
動けなくなった五十鈴は吠えたが、その叫びは最後まで続かなかった。
加賀が事前に放った艦爆で追撃を行ったからだ。日向も五十鈴から距離を取った今、爆撃を躊躇する理由は無い。
動けない標的に対する爆撃の命中率は高く、全てが終わった後、そこには黒い残骸が浮いているだけだった。
「詰めが甘いわ、日向。」
体制を立て直した日向は刀を正眼に構えなおし、後ろに下がる。その間に加賀はもう一発矢を放った。
ドスッと言う音とともに矢は五十鈴の太腿を貫き、逃げようとする五十鈴の機動力を奪った。
「あぐっ…痛ったいわね!くそっ!くそっ!人間も!お前らも!全員頃してやーーー」
動けなくなった五十鈴は吠えたが、その叫びは最後まで続かなかった。
加賀が事前に放った艦爆で追撃を行ったからだ。日向も五十鈴から距離を取った今、爆撃を躊躇する理由は無い。
動けない標的に対する爆撃の命中率は高く、全てが終わった後、そこには黒い残骸が浮いているだけだった。
337: 2015/03/15(日) 17:40:30.71 ID:9TfbCCZ90
加賀「標的、喪失。」
日向「…刀を納めても問題なさそうだな」チン
龍驤「日向!大丈夫か?!撃たれてたやんな?!」
日向「何、軽巡如きの砲撃、問題無いさ。それよりも…」
響「五十鈴が…五十鈴が…」
日向「…響…」
日向「…刀を納めても問題なさそうだな」チン
龍驤「日向!大丈夫か?!撃たれてたやんな?!」
日向「何、軽巡如きの砲撃、問題無いさ。それよりも…」
響「五十鈴が…五十鈴が…」
日向「…響…」
338: 2015/03/15(日) 17:41:20.15 ID:9TfbCCZ90
瑞鶴「ちょ、加賀さんは大丈夫?」
加賀「鎧袖一触よ、心配要らないわ…と言いたいところだけど。脚をやったわ。少し速度を出し過ぎたかしら。」
龍驤「そういえば、脚が良くないんやったっけ…」
瑞鶴「…なんでそんな無理するのよ!私だって弓も艦爆もあるわ!少しくらい私に任せても…」
加賀「…こういうのは、慣れてる者がやるの。」
瑞鶴「それでも!後ろで見てて、しかも万が一の時は、味方ごと爆撃しろって…歯痒いのよそういうの!」
加賀「私がそう命令したのだから、私が行かないと。僚艦に氏ねとは言えないわ。」
瑞鶴「〜〜〜!!!」
龍驤「ちょ、瑞鶴落ち着きーや!なんで怒ってんねん!」
北提『…瑞鶴。それは僕の失態だ。すまない。』
加賀「鎧袖一触よ、心配要らないわ…と言いたいところだけど。脚をやったわ。少し速度を出し過ぎたかしら。」
龍驤「そういえば、脚が良くないんやったっけ…」
瑞鶴「…なんでそんな無理するのよ!私だって弓も艦爆もあるわ!少しくらい私に任せても…」
加賀「…こういうのは、慣れてる者がやるの。」
瑞鶴「それでも!後ろで見てて、しかも万が一の時は、味方ごと爆撃しろって…歯痒いのよそういうの!」
加賀「私がそう命令したのだから、私が行かないと。僚艦に氏ねとは言えないわ。」
瑞鶴「〜〜〜!!!」
龍驤「ちょ、瑞鶴落ち着きーや!なんで怒ってんねん!」
北提『…瑞鶴。それは僕の失態だ。すまない。』
339: 2015/03/15(日) 17:43:16.91 ID:9TfbCCZ90
瑞鶴「…ッ!」
加賀「随分とご無沙汰ね、北提。」
北提『すまない、僕が命令できなかったから…ありがとう、日向、加賀さん。…また助けられてしまった…』
加賀「…北提。もっとしっかりなさい。あなた、日向が居なければ響を失っていたかもしれないのよ。」
北提『…返す言葉も、無い…』
加賀「提督として、あらゆる可能性を考慮し、常に最悪を想定なさい。」
北提『そうだ、ね…』
加賀「…驚いて指揮も出来ないなんて、情けない事…」
加賀「随分とご無沙汰ね、北提。」
北提『すまない、僕が命令できなかったから…ありがとう、日向、加賀さん。…また助けられてしまった…』
加賀「…北提。もっとしっかりなさい。あなた、日向が居なければ響を失っていたかもしれないのよ。」
北提『…返す言葉も、無い…』
加賀「提督として、あらゆる可能性を考慮し、常に最悪を想定なさい。」
北提『そうだ、ね…』
加賀「…驚いて指揮も出来ないなんて、情けない事…」
340: 2015/03/15(日) 17:43:54.96 ID:9TfbCCZ90
日向「お、おいおい。そのくらいに…皆も無我夢中だったし…」
響「元はと言えば、私が動けなくなったのが…」
加賀「それでも。響を先頭に据えたのは北提よ。…指揮官がそれでは困ります。」
日向「むう…」
北提『…とりあえず、今は安全に帰投を目指してほしい。後の事は後続が引き継ぐ。』
加賀「…了解。…帰りましょう。」
日向「…加賀、肩を貸そう。脚が悪いんだろう。」
加賀「あら、ありがとう。」
響「元はと言えば、私が動けなくなったのが…」
加賀「それでも。響を先頭に据えたのは北提よ。…指揮官がそれでは困ります。」
日向「むう…」
北提『…とりあえず、今は安全に帰投を目指してほしい。後の事は後続が引き継ぐ。』
加賀「…了解。…帰りましょう。」
日向「…加賀、肩を貸そう。脚が悪いんだろう。」
加賀「あら、ありがとう。」
341: 2015/03/15(日) 17:44:23.86 ID:9TfbCCZ90
………
……
…
帰路
龍驤「(実質被害0で勝ったっちゅうのに、なんつー重い空気やねん…)」チラッ
龍驤「(皆ずっと無言やな…五十鈴やっけ、深海棲艦。ウチは知らん艦娘やったけど…響と北提は五十鈴の知り合いやったんかもしれんな…響がすごいショックを受けてたし。)」
瑞鶴「…」イライラ
龍驤「(瑞鶴は何故か機嫌がクソ悪いし…なんでやろ…)」
龍驤「…はぁ…」
……
…
帰路
龍驤「(実質被害0で勝ったっちゅうのに、なんつー重い空気やねん…)」チラッ
龍驤「(皆ずっと無言やな…五十鈴やっけ、深海棲艦。ウチは知らん艦娘やったけど…響と北提は五十鈴の知り合いやったんかもしれんな…響がすごいショックを受けてたし。)」
瑞鶴「…」イライラ
龍驤「(瑞鶴は何故か機嫌がクソ悪いし…なんでやろ…)」
龍驤「…はぁ…」
342: 2015/03/15(日) 17:45:37.19 ID:9TfbCCZ90
数時間後、北の基地、港
龍驤「あー!やっと着いたで!」
加賀「…あら、北提のお出迎えね。」
日向「…ああ。」
北提「…皆、よく帰ってきてくれた。任務、ご苦労様。今日はもう休んでほしい。明日の1000に執務室に集合。以上、解散。…響はちょっと残って欲しい。」
一同「了解。」
龍驤「なぁ、加賀さんと日向と瑞鶴、一杯やらん?」
加賀「やりましょうか。」
日向「構わんよ。」
瑞鶴「…私は、いい。」
龍驤「え?瑞鶴?…行ってしもた。」
日向「…まぁ、まずは風呂だな。そのあとゆっくりやろうじゃないか。」
龍驤「あー!やっと着いたで!」
加賀「…あら、北提のお出迎えね。」
日向「…ああ。」
北提「…皆、よく帰ってきてくれた。任務、ご苦労様。今日はもう休んでほしい。明日の1000に執務室に集合。以上、解散。…響はちょっと残って欲しい。」
一同「了解。」
龍驤「なぁ、加賀さんと日向と瑞鶴、一杯やらん?」
加賀「やりましょうか。」
日向「構わんよ。」
瑞鶴「…私は、いい。」
龍驤「え?瑞鶴?…行ってしもた。」
日向「…まぁ、まずは風呂だな。そのあとゆっくりやろうじゃないか。」
343: 2015/03/15(日) 17:50:25.31 ID:9TfbCCZ90
………
……
…
執務室
北提「疲れているところを済まない。早速なんだが…響。あの五十鈴に見覚えがあるか。」
響「…五十鈴は、前の前の同僚だったよ。明るくて、いい人だったけど…でも、大反攻戦で沈んだんだ…」
北提「やはりそうか…僕もあの五十鈴を知っている。本土でね、五十鈴がいた艦隊を指揮する司令官の補佐をしていた時代があった。響の事も見た事はあったよ。」
響「え…じゃあ私と昔同じ部隊に居たってこと?」
北提「まぁ、僕もまだ司令官ではなかったから、艦娘とは殆ど接せなかったんだけどね。唯一、五十鈴はよく話す仲だった。」
響「そうなんだ…知らなかった…」
北提「…あの深海棲艦。やっぱり大反攻戦の時に沈んだ五十鈴、だよね…彼女は、僕が、提督を志す…きっかけとなった艦娘だったよ…艤装も、姿も…当時と、よく似ていた…」
響「北提…」
北提「いや、すまない。確認だけとりたかったんだ…中央本部への報告用に。…変な事を言って済まなかったね。もう行ってくれて構わないよ。」
響「…は、い…失礼、します。」
ガチャ、バタン
北提「…何の因果なんだ…くそ…加賀さんはああ言うけど、冷静でいられる訳が無いさ…無いんだ…!…いや、それでもって事か…」
響「…こんな時、どう声を掛ければ良かったんだろう…」
……
…
執務室
北提「疲れているところを済まない。早速なんだが…響。あの五十鈴に見覚えがあるか。」
響「…五十鈴は、前の前の同僚だったよ。明るくて、いい人だったけど…でも、大反攻戦で沈んだんだ…」
北提「やはりそうか…僕もあの五十鈴を知っている。本土でね、五十鈴がいた艦隊を指揮する司令官の補佐をしていた時代があった。響の事も見た事はあったよ。」
響「え…じゃあ私と昔同じ部隊に居たってこと?」
北提「まぁ、僕もまだ司令官ではなかったから、艦娘とは殆ど接せなかったんだけどね。唯一、五十鈴はよく話す仲だった。」
響「そうなんだ…知らなかった…」
北提「…あの深海棲艦。やっぱり大反攻戦の時に沈んだ五十鈴、だよね…彼女は、僕が、提督を志す…きっかけとなった艦娘だったよ…艤装も、姿も…当時と、よく似ていた…」
響「北提…」
北提「いや、すまない。確認だけとりたかったんだ…中央本部への報告用に。…変な事を言って済まなかったね。もう行ってくれて構わないよ。」
響「…は、い…失礼、します。」
ガチャ、バタン
北提「…何の因果なんだ…くそ…加賀さんはああ言うけど、冷静でいられる訳が無いさ…無いんだ…!…いや、それでもって事か…」
響「…こんな時、どう声を掛ければ良かったんだろう…」
344: 2015/03/15(日) 17:50:55.67 ID:9TfbCCZ90
………
……
…
艦娘寮内
ガン!ガン!ガン!
龍驤「(瑞鶴の部屋から凄い音が…!)」
ガチャ
龍驤「大丈夫か瑞鶴!?」
瑞鶴「くそっくそっくそっくそっ!」ガン!ガン!
龍驤「ちょ、何机殴ってんねん!やめーや!拳痛めるで!」ガシィ
瑞鶴「離し…て!」ブン
龍驤「痛ぁ!…落ち着きーな!勝ったのになんで自分が怒ってんねん!悪い事してへんやろ!」
……
…
艦娘寮内
ガン!ガン!ガン!
龍驤「(瑞鶴の部屋から凄い音が…!)」
ガチャ
龍驤「大丈夫か瑞鶴!?」
瑞鶴「くそっくそっくそっくそっ!」ガン!ガン!
龍驤「ちょ、何机殴ってんねん!やめーや!拳痛めるで!」ガシィ
瑞鶴「離し…て!」ブン
龍驤「痛ぁ!…落ち着きーな!勝ったのになんで自分が怒ってんねん!悪い事してへんやろ!」
345: 2015/03/15(日) 17:51:24.78 ID:9TfbCCZ90
瑞鶴「あんたは悔しくないの?!私達、後ろで見てろって言われたのよ!万一の際は味方を爆撃しろって!」
龍驤「何言うとんねん!ウチらが後ろにおらんとあかんかったやろ!」
瑞鶴「そんなの…誰でもできるじゃない!」
龍驤「…何を、」
瑞鶴「私は!私は!響が嬲られてても、咄嗟に動けなかった!日向や加賀さんみたいに!情けない悲鳴だけ上げて!…ほんと、私って馬鹿ね…平時に、日向や加賀さんに馬鹿みたいに対抗心燃やして!いざという時役立たずなんだからさぁ!」
龍驤「…瑞鶴…」
瑞鶴「…もう行ってよ…」
龍驤「…ウチは瑞鶴がーー」
瑞鶴「煩い!煩い煩い煩い!もう出てって!」
龍驤「…ごめんな…」
バタン
瑞鶴「ぁ…」
瑞鶴「ごめん…龍驤…」
瑞鶴「もうやだ…私…自分が悪いって…自分が弱いってわかってるのに…」グスッ
龍驤「何言うとんねん!ウチらが後ろにおらんとあかんかったやろ!」
瑞鶴「そんなの…誰でもできるじゃない!」
龍驤「…何を、」
瑞鶴「私は!私は!響が嬲られてても、咄嗟に動けなかった!日向や加賀さんみたいに!情けない悲鳴だけ上げて!…ほんと、私って馬鹿ね…平時に、日向や加賀さんに馬鹿みたいに対抗心燃やして!いざという時役立たずなんだからさぁ!」
龍驤「…瑞鶴…」
瑞鶴「…もう行ってよ…」
龍驤「…ウチは瑞鶴がーー」
瑞鶴「煩い!煩い煩い煩い!もう出てって!」
龍驤「…ごめんな…」
バタン
瑞鶴「ぁ…」
瑞鶴「ごめん…龍驤…」
瑞鶴「もうやだ…私…自分が悪いって…自分が弱いってわかってるのに…」グスッ
346: 2015/03/15(日) 17:52:15.40 ID:9TfbCCZ90
瑞鶴の部屋の外
龍驤「…なんや、二人とも盗み聞きかいな…」
加賀「あんな叫んでいて、盗み聞きも何もないわ。」
日向「…」
龍驤「…加賀さんはさ、歴戦の空母やし、きっと深海棲艦化した艦娘とも戦った事あるんやろうからさ。咄嗟に動けるのはわかんねんけど。」チラッ
日向「…なんだ。」
龍驤「いや…日向、よう突っ込めたな、思って。ビビるやん、真っ黒な艦娘歩いてきたら。」
日向「…勝手に身体が動いていた。誰だって、家族が危険に晒されたら、咄嗟に動くだろう。私が一番近かったのだしな。」
龍驤「…ほうか。」
加賀「…さ、早く風呂に行きましょう。」
龍驤「…ほっといてええんかな、瑞鶴。」
加賀「アレはこの程度で折れるタマでは無いでしょう。…後悔を繰り返して、艦娘の意思は強くなる。我々がすべきは、明日からまた平時通りに接してやる事よ。」
龍驤「…そうなんかな。」
日向「…まぁ、なんだ。もう風呂場で酒を飲むか。燗だ燗。部屋から隠し持ってきた。」
加賀「あら。良いわね。」
龍驤「…あーもーそーしよ。もーウチはなんもわからん。」
龍驤「…なんや、二人とも盗み聞きかいな…」
加賀「あんな叫んでいて、盗み聞きも何もないわ。」
日向「…」
龍驤「…加賀さんはさ、歴戦の空母やし、きっと深海棲艦化した艦娘とも戦った事あるんやろうからさ。咄嗟に動けるのはわかんねんけど。」チラッ
日向「…なんだ。」
龍驤「いや…日向、よう突っ込めたな、思って。ビビるやん、真っ黒な艦娘歩いてきたら。」
日向「…勝手に身体が動いていた。誰だって、家族が危険に晒されたら、咄嗟に動くだろう。私が一番近かったのだしな。」
龍驤「…ほうか。」
加賀「…さ、早く風呂に行きましょう。」
龍驤「…ほっといてええんかな、瑞鶴。」
加賀「アレはこの程度で折れるタマでは無いでしょう。…後悔を繰り返して、艦娘の意思は強くなる。我々がすべきは、明日からまた平時通りに接してやる事よ。」
龍驤「…そうなんかな。」
日向「…まぁ、なんだ。もう風呂場で酒を飲むか。燗だ燗。部屋から隠し持ってきた。」
加賀「あら。良いわね。」
龍驤「…あーもーそーしよ。もーウチはなんもわからん。」
347: 2015/03/15(日) 17:54:00.98 ID:9TfbCCZ90
ドック、風呂場
日向「風呂で飲む日本酒は何故うまい!」
龍驤「かぁ〜!」
加賀「…」くいっ
日向「…しっかし、加賀。今日は北提にやたらと厳しかったな。」
加賀「…甘くして、後々失敗されるよりは良いわ。この先、こんなことなんていくらでもあるんだから。」
龍驤「…そうなんかね。」
加賀「指揮官の仕事は決断する事よ。その結果がどうであれ、決断しなければならない。たとえ全滅する事になったとしてもよ。今回の彼は最悪だった。」
日向「まぁ、それはそうかもしれないが…」
加賀「北提に甘えは許されない。彼は、艦娘を家族と呼んだ。それに対し、日向は覚悟を見せた。彼はそれに応えなければならない。」
日向「…」
日向「風呂で飲む日本酒は何故うまい!」
龍驤「かぁ〜!」
加賀「…」くいっ
日向「…しっかし、加賀。今日は北提にやたらと厳しかったな。」
加賀「…甘くして、後々失敗されるよりは良いわ。この先、こんなことなんていくらでもあるんだから。」
龍驤「…そうなんかね。」
加賀「指揮官の仕事は決断する事よ。その結果がどうであれ、決断しなければならない。たとえ全滅する事になったとしてもよ。今回の彼は最悪だった。」
日向「まぁ、それはそうかもしれないが…」
加賀「北提に甘えは許されない。彼は、艦娘を家族と呼んだ。それに対し、日向は覚悟を見せた。彼はそれに応えなければならない。」
日向「…」
348: 2015/03/15(日) 17:54:57.19 ID:9TfbCCZ90
加賀「…彼は艦娘に甘い。それはそのまま彼に跳ね返ってくるのよ。」
龍驤「…というと?」くいっ
加賀「艦娘は大事にすればする程、良いパフォーマンスを発揮するかもしれない。家族のように接すれば団結力も上がるでしょう。同時に、喪失した時の反動も大きくなるわ。物質的にも精神的にも。」
日向「まぁ、な。」
加賀「だから、北提は大きな失敗は許されないのよ。…彼にはもっとしっかりして貰わないと。」
龍驤「…失敗できない、か。…最近の加賀は饒舌やね。」
加賀「…少し。」
龍驤「なんやかんやで加賀も北提の事、考えてるんやなぁ。」
日向「…私達も、もっと練度を上げないとな。」
龍驤「…だぁー!もうウチに任せとけや!今回はウチ、全然ええとこ無かったけど!そのうち響も日向も瑞鶴も加賀も深海棲艦も!全員張り倒したるわ!」
加賀「そう。それは楽しみね。」クスッ
日向「はっはっは!私も負けてられんな!今は飲め飲め!」
龍驤「…というと?」くいっ
加賀「艦娘は大事にすればする程、良いパフォーマンスを発揮するかもしれない。家族のように接すれば団結力も上がるでしょう。同時に、喪失した時の反動も大きくなるわ。物質的にも精神的にも。」
日向「まぁ、な。」
加賀「だから、北提は大きな失敗は許されないのよ。…彼にはもっとしっかりして貰わないと。」
龍驤「…失敗できない、か。…最近の加賀は饒舌やね。」
加賀「…少し。」
龍驤「なんやかんやで加賀も北提の事、考えてるんやなぁ。」
日向「…私達も、もっと練度を上げないとな。」
龍驤「…だぁー!もうウチに任せとけや!今回はウチ、全然ええとこ無かったけど!そのうち響も日向も瑞鶴も加賀も深海棲艦も!全員張り倒したるわ!」
加賀「そう。それは楽しみね。」クスッ
日向「はっはっは!私も負けてられんな!今は飲め飲め!」
349: 2015/03/15(日) 17:55:45.84 ID:9TfbCCZ90
翌1000、執務室
北提「皆、揃ったかい。」
一同「はい!」
北提「えっと、今回の戦闘記録を中央本部に報告した所、僕と僕の艦隊、つまり君達に対して本土への出頭命令が来た。」
一同「?!」
北提「深海棲艦化した艦娘に関してのデータ収集、だそうだ。既に本土からは、代わりの駐留部隊が派遣されている。数日後に到着する予定だそうだ。」
響「出頭、命令…」
北提「ああ、いや。君達がそこまで心配する必要は無い。君達は極めて高く評価されているし、今回の戦闘でもほぼ被害を出さなかった訳だし。艤装の大規模な整備と改修、及び休暇も兼ねてとの事だ。」
日向「休暇…初めてだな…」
龍驤「…艦娘の休暇とかあり得るんか…」
北提「無論、僕の監督下での話だけどね。だからまぁ、気軽に、気軽にね。」
一同「了解。」
北提「皆、揃ったかい。」
一同「はい!」
北提「えっと、今回の戦闘記録を中央本部に報告した所、僕と僕の艦隊、つまり君達に対して本土への出頭命令が来た。」
一同「?!」
北提「深海棲艦化した艦娘に関してのデータ収集、だそうだ。既に本土からは、代わりの駐留部隊が派遣されている。数日後に到着する予定だそうだ。」
響「出頭、命令…」
北提「ああ、いや。君達がそこまで心配する必要は無い。君達は極めて高く評価されているし、今回の戦闘でもほぼ被害を出さなかった訳だし。艤装の大規模な整備と改修、及び休暇も兼ねてとの事だ。」
日向「休暇…初めてだな…」
龍驤「…艦娘の休暇とかあり得るんか…」
北提「無論、僕の監督下での話だけどね。だからまぁ、気軽に、気軽にね。」
一同「了解。」
358: 2015/03/16(月) 11:25:42.59 ID:80dPXAIw0
場面は再びとある島に戻りーー
ある日、執務室
榛名「提督、お荷物が届いてましたよ。」
提督「ああ、取りに行ってもらって悪いな…本土からか。」
榛名「…本土から、ですか?」
提督「この島に来る前に少しな…」
提督は割れ物注意と書かれた荷物を開けた。
提督「これは…アードベッグ。…何故こんな貴重な物が…手紙が付いてるな。」
『私の上司が幾つか持っていたものだ。一本開けてみて、あまりにも香りが気に入らなかったらしく、捨てようとしていた所を譲り受けた。君が喜ぶだろうと思ってな。』
提督「そうか…まぁ、アードベッグは人を選ぶだろうな…ラッキーだ。」
榛名「アードベッグ…?」
提督「ウイスキーだ。スコッチだから洋酒だな。中々手に入らん。」
榛名「へぇ…」
提督「気になるか?」
榛名「は、はい。」
提督「今夜、部屋に来ると良い。」
榛名「お、お邪魔します!」
ある日、執務室
榛名「提督、お荷物が届いてましたよ。」
提督「ああ、取りに行ってもらって悪いな…本土からか。」
榛名「…本土から、ですか?」
提督「この島に来る前に少しな…」
提督は割れ物注意と書かれた荷物を開けた。
提督「これは…アードベッグ。…何故こんな貴重な物が…手紙が付いてるな。」
『私の上司が幾つか持っていたものだ。一本開けてみて、あまりにも香りが気に入らなかったらしく、捨てようとしていた所を譲り受けた。君が喜ぶだろうと思ってな。』
提督「そうか…まぁ、アードベッグは人を選ぶだろうな…ラッキーだ。」
榛名「アードベッグ…?」
提督「ウイスキーだ。スコッチだから洋酒だな。中々手に入らん。」
榛名「へぇ…」
提督「気になるか?」
榛名「は、はい。」
提督「今夜、部屋に来ると良い。」
榛名「お、お邪魔します!」
359: 2015/03/16(月) 11:26:31.00 ID:80dPXAIw0
夜、提督の部屋
コンコン
榛名「は、榛名です!」
提督「お入り。」
ガチャ
榛名「失礼します…あ、あれ?」
足柄「あら、榛名。もしかしてお邪魔しちゃった?」
榛名「い、いえ!そんな事は…(…むぅ…)」
提督「すまないな、榛名。さっき無理矢理入られてしまった。」
足柄「無理矢理とは酷い言われようねー。」
提督「そう言いつつ帰らないんだな、お前は。」ハァ
コンコン
榛名「は、榛名です!」
提督「お入り。」
ガチャ
榛名「失礼します…あ、あれ?」
足柄「あら、榛名。もしかしてお邪魔しちゃった?」
榛名「い、いえ!そんな事は…(…むぅ…)」
提督「すまないな、榛名。さっき無理矢理入られてしまった。」
足柄「無理矢理とは酷い言われようねー。」
提督「そう言いつつ帰らないんだな、お前は。」ハァ
360: 2015/03/16(月) 11:27:10.96 ID:80dPXAIw0
提督「ほれ、アードベッグだ。」ゴトン
足柄「…え、スコッチ?これどこで?」
提督「本土から知り合いが寄越してくれた。」
足柄「すっごいわね…ワクワクしてきたわ…」
提督「そういえば、榛名は初めてだったか、ウイスキー。」
榛名「は、はい。」
足柄「いきなりアイラモルトはウイスキー嫌いになりそうね。しかもストレートって…最初ならジョニーウォーカーなりグレングラントなりの方が良いんじゃないかしら。ハイボールとか、せめてトワイスを…」
提督「まぁまぁ…とりあえず、飲んでみろ、二人とも。」コトン
榛名「い、いただきます!…うっ?!」クンクン
足柄「…え、スコッチ?これどこで?」
提督「本土から知り合いが寄越してくれた。」
足柄「すっごいわね…ワクワクしてきたわ…」
提督「そういえば、榛名は初めてだったか、ウイスキー。」
榛名「は、はい。」
足柄「いきなりアイラモルトはウイスキー嫌いになりそうね。しかもストレートって…最初ならジョニーウォーカーなりグレングラントなりの方が良いんじゃないかしら。ハイボールとか、せめてトワイスを…」
提督「まぁまぁ…とりあえず、飲んでみろ、二人とも。」コトン
榛名「い、いただきます!…うっ?!」クンクン
361: 2015/03/16(月) 11:28:15.05 ID:80dPXAIw0
足柄「…いやー、やっぱアードベッグ、香りが正露丸よねー。」
提督「…だが、突き抜けるような後味と残り香は、他ではあまり無い。」グイッ
榛名「…ウイスキーって結構キツイ、ですね…」チビチビ
提督「まぁ、これはな…」
足柄「言わんこっちゃ無いわね。…あぁーピーティー…」グィ
榛名「(うう…榛名、これ苦手です…でも、折角提督が下さった物…)」
提督「…ふむ。」
提督「…だが、突き抜けるような後味と残り香は、他ではあまり無い。」グイッ
榛名「…ウイスキーって結構キツイ、ですね…」チビチビ
提督「まぁ、これはな…」
足柄「言わんこっちゃ無いわね。…あぁーピーティー…」グィ
榛名「(うう…榛名、これ苦手です…でも、折角提督が下さった物…)」
提督「…ふむ。」
362: 2015/03/16(月) 11:29:34.45 ID:80dPXAIw0
提督「折角だ。アレを開けよう。」
榛名「…?」
足柄「おお…?」
提督は瓶を一本、棚から取り出した。
提督「竹鶴。17年。私の一番好きなウイスキーだな。」
足柄「…ウイスキー離れを防ごうって魂胆かしら…」
提督「これを榛名に飲んでもらう。」
足柄「あたしには?」
提督「アードベッグがあるだろ…」
足柄「ケチ。」
提督「…」
榛名「…?」
足柄「おお…?」
提督は瓶を一本、棚から取り出した。
提督「竹鶴。17年。私の一番好きなウイスキーだな。」
足柄「…ウイスキー離れを防ごうって魂胆かしら…」
提督「これを榛名に飲んでもらう。」
足柄「あたしには?」
提督「アードベッグがあるだろ…」
足柄「ケチ。」
提督「…」
363: 2015/03/16(月) 11:30:46.63 ID:80dPXAIw0
榛名「あ、でも、前のがまだ残って、」
提督「ほれ、そのグラスを寄越せ。私はそれを貰う。」
榛名「あっ…!」
提督は榛名からアードベッグの入ったグラスを奪い、新しいグラスを榛名に渡した。
榛名「の、飲んではダメです!それは榛名の唾液が付いてて汚いですから…」
提督「何を言っとるんだお前は…」グイッ
榛名「あぁっ…」ドキ…
提督「グラス、出せ。」
榛名「は、はい。」
提督「…」トプトプ
榛名「ありがとう、ございます。」
提督「ほれ、そのグラスを寄越せ。私はそれを貰う。」
榛名「あっ…!」
提督は榛名からアードベッグの入ったグラスを奪い、新しいグラスを榛名に渡した。
榛名「の、飲んではダメです!それは榛名の唾液が付いてて汚いですから…」
提督「何を言っとるんだお前は…」グイッ
榛名「あぁっ…」ドキ…
提督「グラス、出せ。」
榛名「は、はい。」
提督「…」トプトプ
榛名「ありがとう、ございます。」
364: 2015/03/16(月) 11:31:39.75 ID:80dPXAIw0
足柄「今、なんだか青春を感じたわ!」
提督「青春か。遠い昔の話だ。艦娘にも有るのか。」
足柄「…小説で読んだだけよ。あるわけないじゃない、戦闘マシーンに青春なんて。」
提督「…」グイッ
榛名「…あれ…これ、さっきと同じ種類のお酒なんですか?」
提督「そうだ。」
榛名「なんというか、全然違います…美味しいです…煙の香り…?」
提督「それは良かった。」
足柄「あぁー!いいなぁー!いいなぁー!」
提督「…ほらよ。」ゴト
足柄「イエーイありがとー!」
提督「全く…騒がしいな…静かに飲めんのか、静かに。」
榛名「…こういう雰囲気は、お嫌いですか?」
提督「…まぁ、悪いとは言わん…」
足柄「これがツンデレって奴よ、榛名!」
榛名「デレ…?」
提督「…何を言ってるんだか…」
提督「青春か。遠い昔の話だ。艦娘にも有るのか。」
足柄「…小説で読んだだけよ。あるわけないじゃない、戦闘マシーンに青春なんて。」
提督「…」グイッ
榛名「…あれ…これ、さっきと同じ種類のお酒なんですか?」
提督「そうだ。」
榛名「なんというか、全然違います…美味しいです…煙の香り…?」
提督「それは良かった。」
足柄「あぁー!いいなぁー!いいなぁー!」
提督「…ほらよ。」ゴト
足柄「イエーイありがとー!」
提督「全く…騒がしいな…静かに飲めんのか、静かに。」
榛名「…こういう雰囲気は、お嫌いですか?」
提督「…まぁ、悪いとは言わん…」
足柄「これがツンデレって奴よ、榛名!」
榛名「デレ…?」
提督「…何を言ってるんだか…」
378: 2015/03/17(火) 01:41:41.02 ID:g2WQyobL0
執務室
榛名「…(提督がこの島に着任してから、早いものでもう半年、ですか…)」
提督「榛名、この書類の確認を。あと、雷から日用品の補充要請が上がってきている。目を通しておいてくれ。」
榛名「はい。わかりました!」
提督「…最近、仕事が早くなってきてるな。素晴らしい。」
榛名「え、本当ですか?自分だと中々実感が…」
提督「初期に比べると目覚ましい進歩だ。秘書艦業務ならもう不知火にも引けを取らないだろう。」
榛名「えへへ…嬉しいです…」
提督「お陰で、私の仕事にもかなり余裕が出てきたよ。」
榛名「…榛名は、お役に立ててますか?」
提督「ああ、勿論だ。」
榛名「良かった…」
提督「その書類が済んだら、一旦休憩を取ろうか。昼飯にしよう。鳳翔に休みを与えているから、最近はずっと雷が作ってくれているが…きちんと食べないと叱られるからな。」
榛名「はい!」
榛名「…(提督がこの島に着任してから、早いものでもう半年、ですか…)」
提督「榛名、この書類の確認を。あと、雷から日用品の補充要請が上がってきている。目を通しておいてくれ。」
榛名「はい。わかりました!」
提督「…最近、仕事が早くなってきてるな。素晴らしい。」
榛名「え、本当ですか?自分だと中々実感が…」
提督「初期に比べると目覚ましい進歩だ。秘書艦業務ならもう不知火にも引けを取らないだろう。」
榛名「えへへ…嬉しいです…」
提督「お陰で、私の仕事にもかなり余裕が出てきたよ。」
榛名「…榛名は、お役に立ててますか?」
提督「ああ、勿論だ。」
榛名「良かった…」
提督「その書類が済んだら、一旦休憩を取ろうか。昼飯にしよう。鳳翔に休みを与えているから、最近はずっと雷が作ってくれているが…きちんと食べないと叱られるからな。」
榛名「はい!」
379: 2015/03/17(火) 01:43:17.55 ID:g2WQyobL0
食堂
雷「ささ、司令官!食べて食べて!」ドン
提督「あ、ああ…ありがとう…」
榛名「(同じ昼食なのに、提督のだけ量が多い…食べきれるんでしょうかアレ…)」
雷「今日は、あなたの好きな豚カツよ!ちゃんと食べて、健康に過ごすのよ!」
提督「そうだな…頂くよ。」モグモグ
提督達が食堂で昼食を食べていると、哨戒を終えた足柄が食堂へ入ってきた。
足柄「あー疲れた。雷ちゃんごはんー…うわ、提督、量やば…」
提督「…」モグモグ
足柄「なんか提督だけ、日に日に量が増してるわね…」
提督「…どうだ、羨ましいだろう…」モグモグ
足柄「遠慮しとくわ…」
雷「ささ、司令官!食べて食べて!」ドン
提督「あ、ああ…ありがとう…」
榛名「(同じ昼食なのに、提督のだけ量が多い…食べきれるんでしょうかアレ…)」
雷「今日は、あなたの好きな豚カツよ!ちゃんと食べて、健康に過ごすのよ!」
提督「そうだな…頂くよ。」モグモグ
提督達が食堂で昼食を食べていると、哨戒を終えた足柄が食堂へ入ってきた。
足柄「あー疲れた。雷ちゃんごはんー…うわ、提督、量やば…」
提督「…」モグモグ
足柄「なんか提督だけ、日に日に量が増してるわね…」
提督「…どうだ、羨ましいだろう…」モグモグ
足柄「遠慮しとくわ…」
380: 2015/03/17(火) 01:44:10.22 ID:g2WQyobL0
雷「はい、足柄さん!」
足柄「ありがとー雷ちゃん。いただきまーす。」
雷「あら、提督ったら、皿から溢れてるわよ!」
提督「ああ、すまん…」モグモグ
足柄「…(そりゃ、あんなに皿に盛ったら溢れるわよ…)」モシャモシャ
雷「もう、仕方ないわねぇ…」ゴシゴシ
提督「…」モグモグ
榛名「…(提督、大丈夫でしょうか…)」
足柄「ありがとー雷ちゃん。いただきまーす。」
雷「あら、提督ったら、皿から溢れてるわよ!」
提督「ああ、すまん…」モグモグ
足柄「…(そりゃ、あんなに皿に盛ったら溢れるわよ…)」モシャモシャ
雷「もう、仕方ないわねぇ…」ゴシゴシ
提督「…」モグモグ
榛名「…(提督、大丈夫でしょうか…)」
381: 2015/03/17(火) 01:45:50.37 ID:g2WQyobL0
………
……
…
提督「…」モグモグ
足柄「ご馳走様!」
雷「お粗末様!」
足柄「じゃ、お先に行くわね。バイバーイ。」
榛名「は、はい!お疲れ様です。(私も食べ終わりましたが…)」
提督「…うむ、うまかった。ご馳走様。」
雷「はあい。お粗末様でした。」
榛名「(秘書艦として、食事の量の事を雷に注意した方が良いのでしょうか?迷います…)」
提督「さて、午後からの仕事も頑張ろうか、榛名。」
榛名「はい!(まぁ、今度で良いでしょう…提督も何も言わない訳ですし。)」
雷「あ、二人とも!洗濯物、用意しておいてね!」
提督「わかった。」
榛名「はい。」
……
…
提督「…」モグモグ
足柄「ご馳走様!」
雷「お粗末様!」
足柄「じゃ、お先に行くわね。バイバーイ。」
榛名「は、はい!お疲れ様です。(私も食べ終わりましたが…)」
提督「…うむ、うまかった。ご馳走様。」
雷「はあい。お粗末様でした。」
榛名「(秘書艦として、食事の量の事を雷に注意した方が良いのでしょうか?迷います…)」
提督「さて、午後からの仕事も頑張ろうか、榛名。」
榛名「はい!(まぁ、今度で良いでしょう…提督も何も言わない訳ですし。)」
雷「あ、二人とも!洗濯物、用意しておいてね!」
提督「わかった。」
榛名「はい。」
382: 2015/03/17(火) 01:48:20.66 ID:g2WQyobL0
執務室
榛名「うーん…」
提督「どうかしたか。」
榛名「いえ、本土から配給された武装の数が一致していたか不安で…」
提督「そうずさんな管理はしていないと思うが…一応工廠を確認してきてもらえるか。哨戒に出てる隼鷹の標準兵装以外は今、揃っている筈だ。」
榛名「わかりました。行って参りますね。」
………
……
…
榛名「(装備は無事揃ってました。私の気のせいで良かったです。執務室に戻らないと…)」テクテク
榛名「…?(執務室のドアが半開きに…あ、雷さんが提督の洗濯物を回収に来たのですね。何やら二人で話してるみたいですが…)」
榛名「うーん…」
提督「どうかしたか。」
榛名「いえ、本土から配給された武装の数が一致していたか不安で…」
提督「そうずさんな管理はしていないと思うが…一応工廠を確認してきてもらえるか。哨戒に出てる隼鷹の標準兵装以外は今、揃っている筈だ。」
榛名「わかりました。行って参りますね。」
………
……
…
榛名「(装備は無事揃ってました。私の気のせいで良かったです。執務室に戻らないと…)」テクテク
榛名「…?(執務室のドアが半開きに…あ、雷さんが提督の洗濯物を回収に来たのですね。何やら二人で話してるみたいですが…)」
383: 2015/03/17(火) 01:49:31.46 ID:g2WQyobL0
雷「はい、洗濯物はこれだけ?」
提督「そうだな。」
榛名「(…なんとなく入りづらいです…雷さんが出るのを待ちますか…)」
雷「わかったわ。…ああ、あと、司令官。」
提督「ん?」
雷「今日のお昼の量、あれくらいで丁度良かったかしら?少しずつ増やして様子を見てたんだけど。」
提督「…確かに満足したが…よく私が大食らいだと気がついたな?不満を言った事は鳳翔にもお前にもない筈だが。」
榛名「(…え!) 」
雷「見てたらわかるわ。ダメよ?ちゃんと言わないと。食は全ての基礎なんだから。幸い食料は十分すぎるほど配給されてる訳だし。」
提督「雷には敵わんな…」
雷「ふふふ!司令官、もっと私に頼っても良いのよ?」
提督「十分頼りにしてるさ。」
雷「…もーっと、私、私に、頼っても良いのよ?」
提督「…これ以上お前に頼ると、ダメになってしまいそうだな…」
雷「あら。それは褒め言葉として受け取っておくわ。…それじゃ、私はもう行くわね。無理しちゃダメよ?」
提督「ああ。ありがとう。…榛名?ドアの前で突っ立って無いで、入って来ると良い。」
榛名「あ、はい。すみません。」
雷「あら、榛名さんもお仕事頑張ってね!じゃあ、私はこれで!」
バタン
提督「どうだった、装備の方は。」
榛名「きちんと揃っていました。問題ありません。」
提督「それは良かった。さて、続きの業務に移るか…」
榛名「はい…(…お昼の量が多かったのは、雷さんの勝手では無く、提督を思っての事だったのですね…注意なんて、とんでもない…榛名はまだまだです…)」
提督「そうだな。」
榛名「(…なんとなく入りづらいです…雷さんが出るのを待ちますか…)」
雷「わかったわ。…ああ、あと、司令官。」
提督「ん?」
雷「今日のお昼の量、あれくらいで丁度良かったかしら?少しずつ増やして様子を見てたんだけど。」
提督「…確かに満足したが…よく私が大食らいだと気がついたな?不満を言った事は鳳翔にもお前にもない筈だが。」
榛名「(…え!) 」
雷「見てたらわかるわ。ダメよ?ちゃんと言わないと。食は全ての基礎なんだから。幸い食料は十分すぎるほど配給されてる訳だし。」
提督「雷には敵わんな…」
雷「ふふふ!司令官、もっと私に頼っても良いのよ?」
提督「十分頼りにしてるさ。」
雷「…もーっと、私、私に、頼っても良いのよ?」
提督「…これ以上お前に頼ると、ダメになってしまいそうだな…」
雷「あら。それは褒め言葉として受け取っておくわ。…それじゃ、私はもう行くわね。無理しちゃダメよ?」
提督「ああ。ありがとう。…榛名?ドアの前で突っ立って無いで、入って来ると良い。」
榛名「あ、はい。すみません。」
雷「あら、榛名さんもお仕事頑張ってね!じゃあ、私はこれで!」
バタン
提督「どうだった、装備の方は。」
榛名「きちんと揃っていました。問題ありません。」
提督「それは良かった。さて、続きの業務に移るか…」
榛名「はい…(…お昼の量が多かったのは、雷さんの勝手では無く、提督を思っての事だったのですね…注意なんて、とんでもない…榛名はまだまだです…)」
392: 2015/03/18(水) 00:25:59.55 ID:V0BL+PM30
ある日
足柄「あら、榛名?ちゃんと寝てるー?」
榛名「っ…。はい、榛名は大丈夫ですよ。」
足柄「嘘はダメー。今日はきちんと寝ること。良いわね?頑張るのは良い事だけど、あんまり寝てないと提督にご迷惑がかかるわよ?」
榛名「う…はい…」
足柄「よろしい。」
榛名「…(足柄さん、とっても優しいです…そう言えば、他の人にも…)」
足柄「あら、榛名?ちゃんと寝てるー?」
榛名「っ…。はい、榛名は大丈夫ですよ。」
足柄「嘘はダメー。今日はきちんと寝ること。良いわね?頑張るのは良い事だけど、あんまり寝てないと提督にご迷惑がかかるわよ?」
榛名「う…はい…」
足柄「よろしい。」
榛名「…(足柄さん、とっても優しいです…そう言えば、他の人にも…)」
393: 2015/03/18(水) 00:27:15.83 ID:V0BL+PM30
………
……
…
榛名の回想
榛名「(今日も秘書艦業務、中々疲れました…寮に帰りますか…。…あれは足柄さんと隼鷹さん?)」
足柄「隼鷹?大丈夫?疲れてるんじゃない?」
隼鷹「うーん…そりゃねー…鳳翔さんのアレもあるし…」
足柄「うーん…明日の哨戒、あんた1600からで良いよ。1200から1600の四時間、あたしが追加で代わりにやってあげる。」
隼鷹「え?でも、悪いよ。0400から足柄ずっと哨戒してるだろ?12時間連続はしんどいんじゃ…」
足柄「1日だけよ、1日だけ。その間にゆっくり休みなさい。良いわね。」
隼鷹「ええー…悪いよー…」
足柄「ほら、もう決めたから!鳳翔さんに伝えて、たまには長めに睡眠とりなさい。」
隼鷹「なんだよ…ありがと。」
足柄「良いってことよ。」
……
…
榛名の回想
榛名「(今日も秘書艦業務、中々疲れました…寮に帰りますか…。…あれは足柄さんと隼鷹さん?)」
足柄「隼鷹?大丈夫?疲れてるんじゃない?」
隼鷹「うーん…そりゃねー…鳳翔さんのアレもあるし…」
足柄「うーん…明日の哨戒、あんた1600からで良いよ。1200から1600の四時間、あたしが追加で代わりにやってあげる。」
隼鷹「え?でも、悪いよ。0400から足柄ずっと哨戒してるだろ?12時間連続はしんどいんじゃ…」
足柄「1日だけよ、1日だけ。その間にゆっくり休みなさい。良いわね。」
隼鷹「ええー…悪いよー…」
足柄「ほら、もう決めたから!鳳翔さんに伝えて、たまには長めに睡眠とりなさい。」
隼鷹「なんだよ…ありがと。」
足柄「良いってことよ。」
394: 2015/03/18(水) 00:28:09.04 ID:V0BL+PM30
………
……
…
榛名「(お昼の為に食堂に来ましたが、先客が。)
足柄「雷ちゃーん。哨戒終わって時間あるから家事手伝うわー。訓練所は不知火さんが占拠してるし。」
雷「あら、ほんと?助かるわ。」
足柄「あたしが洗濯しちゃうから、お料理やっちゃってー!」
雷「ありがと!」
………
……
…
榛名「(あら、不知火さんと足柄さんが厨房に…料理の講習でしょうか?)」
足柄「不知火さん、ちょっと塩とってー。」
不知火「これ、ですか?」
足柄「違うわ!それは砂糖よ…」
不知火「こっちですか?」
足柄「そうそう…あー!そんなに入れちゃダメよ。塩は一つまみ、良いわね。」
不知火「はい。」
榛名「(榛名も教えてもらいたかったです…)」
……
…
榛名「(お昼の為に食堂に来ましたが、先客が。)
足柄「雷ちゃーん。哨戒終わって時間あるから家事手伝うわー。訓練所は不知火さんが占拠してるし。」
雷「あら、ほんと?助かるわ。」
足柄「あたしが洗濯しちゃうから、お料理やっちゃってー!」
雷「ありがと!」
………
……
…
榛名「(あら、不知火さんと足柄さんが厨房に…料理の講習でしょうか?)」
足柄「不知火さん、ちょっと塩とってー。」
不知火「これ、ですか?」
足柄「違うわ!それは砂糖よ…」
不知火「こっちですか?」
足柄「そうそう…あー!そんなに入れちゃダメよ。塩は一つまみ、良いわね。」
不知火「はい。」
榛名「(榛名も教えてもらいたかったです…)」
395: 2015/03/18(水) 00:28:53.29 ID:V0BL+PM30
………
……
…
榛名「(あ、提督と足柄さんです。)」
足柄「提督、あんた風邪ひいてんじゃないの?」
提督「そんな事はな…な…」ッハクション!…ズズー
足柄「…」
提督「…」
足柄「…自己管理…」
提督「…少し仕事が詰まっててな…」
足柄「…はぁ。風邪薬持ってきたげる。早めに寝なさいね。」
提督「…ありがたい。」
………
……
…
回想終了
榛名「(…やっぱり足柄さん、気配りが上手です…たくさん助けられてます。それに比べて私は…頑張らないと…)」グッ…
……
…
榛名「(あ、提督と足柄さんです。)」
足柄「提督、あんた風邪ひいてんじゃないの?」
提督「そんな事はな…な…」ッハクション!…ズズー
足柄「…」
提督「…」
足柄「…自己管理…」
提督「…少し仕事が詰まっててな…」
足柄「…はぁ。風邪薬持ってきたげる。早めに寝なさいね。」
提督「…ありがたい。」
………
……
…
回想終了
榛名「(…やっぱり足柄さん、気配りが上手です…たくさん助けられてます。それに比べて私は…頑張らないと…)」グッ…
397: 2015/03/18(水) 01:03:25.89 ID:V0BL+PM30
後日、深夜
榛名「やっと品目の整理が終わりました…」
提督「うむ、ご苦労。今日はこのくらいにしておこうか。」
榛名「…すみません、提督。私の仕事が遅くて…」
提督「いや、大丈夫だ。輸送船の来る時期はいつもこんな感じだな。」
榛名「…それでも、私はもっと頑張らないと…」
提督「焦れば事を仕損じるぞ。…お前はよくやってくれている。この程度の事で気を落とす必要はない。」
榛名「…ありがとう、ございます…」
提督「…寮まで送ろう。」
榛名「え…いえ、そんな。」
提督「ほら、行くぞ。」
榛名「あう…すみません…」
榛名「やっと品目の整理が終わりました…」
提督「うむ、ご苦労。今日はこのくらいにしておこうか。」
榛名「…すみません、提督。私の仕事が遅くて…」
提督「いや、大丈夫だ。輸送船の来る時期はいつもこんな感じだな。」
榛名「…それでも、私はもっと頑張らないと…」
提督「焦れば事を仕損じるぞ。…お前はよくやってくれている。この程度の事で気を落とす必要はない。」
榛名「…ありがとう、ございます…」
提督「…寮まで送ろう。」
榛名「え…いえ、そんな。」
提督「ほら、行くぞ。」
榛名「あう…すみません…」
398: 2015/03/18(水) 01:04:08.25 ID:V0BL+PM30
艦娘寮
榛名「あの、ありがとうございました。」
提督「構わんさ。また明日、というか最早今日だが…頑張ってくれ。」
榛名「はい。」
提督「…」ヨシヨシ
榛名「わ、わ。」
提督「心配するな、榛名よ。お前は私の役に立っている。」
榛名「…はい。」
提督「早めに休めよ。」
榛名「ありがとう、ございました。」ペコ
提督「ああ。ではな。」
提督「喉が渇いたな…眠いが…自室に戻る前に、食堂で水を汲もう…」
榛名「あの、ありがとうございました。」
提督「構わんさ。また明日、というか最早今日だが…頑張ってくれ。」
榛名「はい。」
提督「…」ヨシヨシ
榛名「わ、わ。」
提督「心配するな、榛名よ。お前は私の役に立っている。」
榛名「…はい。」
提督「早めに休めよ。」
榛名「ありがとう、ございました。」ペコ
提督「ああ。ではな。」
提督「喉が渇いたな…眠いが…自室に戻る前に、食堂で水を汲もう…」
399: 2015/03/18(水) 01:04:42.82 ID:V0BL+PM30
食堂
提督「…」
鳳翔「…」スゥ…スゥ…
提督「(何故、自室で寝ずに、食堂の机で寝ているんだ…この人は…)」
鳳翔「…」ツー…
鳳翔の閉じられた瞳の目尻から雫が流れて、透明な軌跡を作った。
提督「(…また、涙が…まさか、毎晩こうしてここで泣いているのか?…何故だ?)」
鳳翔「…」ポロポロ
鳳翔「ぁ…いか、ないで…」
提督「…?!…寝言か…」
鳳翔は、目を瞑ったままの苦しそうな、悲しそうな表情で、虚空へと手を伸ばしていた。
提督「…」
提督は、鳳翔の向いに座ると、その手をそっ、と握った。反対側の手で鳳翔の頭を優しく撫でると、その苦しそうな表情が和らいだように、提督には見えた。
提督「…しばらく、このままでいてやるか…」
夜は、更けていく。
提督「…さて、と」【5】
提督「…」
鳳翔「…」スゥ…スゥ…
提督「(何故、自室で寝ずに、食堂の机で寝ているんだ…この人は…)」
鳳翔「…」ツー…
鳳翔の閉じられた瞳の目尻から雫が流れて、透明な軌跡を作った。
提督「(…また、涙が…まさか、毎晩こうしてここで泣いているのか?…何故だ?)」
鳳翔「…」ポロポロ
鳳翔「ぁ…いか、ないで…」
提督「…?!…寝言か…」
鳳翔は、目を瞑ったままの苦しそうな、悲しそうな表情で、虚空へと手を伸ばしていた。
提督「…」
提督は、鳳翔の向いに座ると、その手をそっ、と握った。反対側の手で鳳翔の頭を優しく撫でると、その苦しそうな表情が和らいだように、提督には見えた。
提督「…しばらく、このままでいてやるか…」
夜は、更けていく。
提督「…さて、と」【5】
400: 2015/03/18(水) 01:07:14.72 ID:V0BL+PM30
ここまで
書けたので投下
前々回あたりから、情景伝えたいなーと思った時は簡単な地の文入れてます
多用はしないので、いままで通りに見て頂ければ幸いです
書けたので投下
前々回あたりから、情景伝えたいなーと思った時は簡単な地の文入れてます
多用はしないので、いままで通りに見て頂ければ幸いです
引用: 【艦これ】提督「…さて、と」



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