916: 2015/06/21(日) 21:42:52.04 ID:LwjWlo6m0
前回:赤城「……さて、と」提督「昔話を、しようか」【9】
この章の初め:赤城「……さて、と」提督「昔話を、しようか」
最初から:提督「…さて、と」
足柄がなんと言おうかと迷っていた時。
コンコン!とやや荒っぽいノックの音。
提督「入れ」
ガチャ、と言う音とともに入室してきたのは、はぁはぁと荒い息をした榛名。
全身汚れて、顎からは汗が滴っている。
榛名「て、提督……良かった……」
提督を見るなり、泣きそうな顔になる。
提督「どうした?何かあったか?」
榛名「よ、夜風に当たると仰っていたので……
起きたら提督が居らっしゃらなくて……心配で……
どこかで動けなくなっているんじゃないかと……
島を一周してきました……」
917: 2015/06/21(日) 21:43:37.94 ID:LwjWlo6m0
提督「それは……すまない。
気を遣わせたく無かったんだ」
榛名「いえ、提督がご無事でしたら……榛名は大丈夫です……」
ふっ、と息を整えてから笑顔を見せる。
足柄「それで一人だけ居なかったのね」
榛名「ぁ……足柄さん……」
足柄「良い子ねぇ……でも、今度からは最初に執務室を確認なさいね」
榛名「本当にその通りですね……
まだ酔ってたみたいです……」
提督「いや、本当に申し訳ない……
心配をかけたな。ありがとう、榛名」
提督は榛名に近寄ると、ハンカチで額の汗を拭いてやりながら言う。
榛名「はいっ」
くすぐったそうに身を捩る榛名。
そんな二人の様子をぼーっと眺める足柄。
提督「これだけでは気持ち悪かろう。
風呂に入って来ると良い」
ハンカチをしまいながら提督は言った。
気を遣わせたく無かったんだ」
榛名「いえ、提督がご無事でしたら……榛名は大丈夫です……」
ふっ、と息を整えてから笑顔を見せる。
足柄「それで一人だけ居なかったのね」
榛名「ぁ……足柄さん……」
足柄「良い子ねぇ……でも、今度からは最初に執務室を確認なさいね」
榛名「本当にその通りですね……
まだ酔ってたみたいです……」
提督「いや、本当に申し訳ない……
心配をかけたな。ありがとう、榛名」
提督は榛名に近寄ると、ハンカチで額の汗を拭いてやりながら言う。
榛名「はいっ」
くすぐったそうに身を捩る榛名。
そんな二人の様子をぼーっと眺める足柄。
提督「これだけでは気持ち悪かろう。
風呂に入って来ると良い」
ハンカチをしまいながら提督は言った。
918: 2015/06/21(日) 21:44:25.92 ID:LwjWlo6m0
提督「……待てよ……不知火は清掃を嫌がる傾向があった。
シャワーで済ませて、湯を抜いてそうだな」
榛名「榛名はシャワーでも大丈夫ですよ?」
提督「そうか?……うーむ。
やっぱり、今から軽く掃除して来ようか。
鳳翔や雷も寝てるだろうし、後で慌てさせるのも忍びないな……
ズボラな不知火の事だ。他の家事も溜まっていそうだしなぁ」
榛名「お手伝いしましょう!」
足柄「しゃーなしよ、しゃーなし」
提督「いや、お前達はここで休んでいろ。酔ってるからな。
俺がちゃちゃっと済ませて来る」
そう言って出て行こうとして。
提督「……榛名は汗で寒いか。
着替えは……あー……もう風呂入るしなぁ……
とりあえず……」
自分の部屋に入ると、シャツとカッターと毛布を取り出し、榛名に手渡した。
シャワーで済ませて、湯を抜いてそうだな」
榛名「榛名はシャワーでも大丈夫ですよ?」
提督「そうか?……うーむ。
やっぱり、今から軽く掃除して来ようか。
鳳翔や雷も寝てるだろうし、後で慌てさせるのも忍びないな……
ズボラな不知火の事だ。他の家事も溜まっていそうだしなぁ」
榛名「お手伝いしましょう!」
足柄「しゃーなしよ、しゃーなし」
提督「いや、お前達はここで休んでいろ。酔ってるからな。
俺がちゃちゃっと済ませて来る」
そう言って出て行こうとして。
提督「……榛名は汗で寒いか。
着替えは……あー……もう風呂入るしなぁ……
とりあえず……」
自分の部屋に入ると、シャツとカッターと毛布を取り出し、榛名に手渡した。
919: 2015/06/21(日) 21:44:56.41 ID:LwjWlo6m0
榛名「え……」
提督「男物ですまないが……寒ければ着替えておけ。
どうせすぐ風呂だし、我慢してほしい。下は毛布でな。
汚してくれて構わんよ」
榛名「は、はいぃ……!」
提督「濡れた服は椅子にでも掛けておけ。後で洗濯する。
……じゃあ、行ってくるな」
足柄「行ってらぁ」
榛名は提督を見送った後、衣類をぎゅっと抱き締め、顔をうずめる。
足柄「……あの人仕事中じゃなかったのかしら……
まぁあたしが言えたことじゃ無いけど……
ねぇ、榛名?ーー」
少し呆れ気味の足柄が榛名の方へ振り返るとーー
榛名「えへへぇ」
既にシャツを着て、毛布にくるまっている榛名が居た。
足柄「……早っ!」
提督「男物ですまないが……寒ければ着替えておけ。
どうせすぐ風呂だし、我慢してほしい。下は毛布でな。
汚してくれて構わんよ」
榛名「は、はいぃ……!」
提督「濡れた服は椅子にでも掛けておけ。後で洗濯する。
……じゃあ、行ってくるな」
足柄「行ってらぁ」
榛名は提督を見送った後、衣類をぎゅっと抱き締め、顔をうずめる。
足柄「……あの人仕事中じゃなかったのかしら……
まぁあたしが言えたことじゃ無いけど……
ねぇ、榛名?ーー」
少し呆れ気味の足柄が榛名の方へ振り返るとーー
榛名「えへへぇ」
既にシャツを着て、毛布にくるまっている榛名が居た。
足柄「……早っ!」
920: 2015/06/21(日) 21:46:37.59 ID:LwjWlo6m0
榛名「……すんすん……いい匂い……」
足柄「ちょっと止めなさいよ……
同じ洗剤使ってんだから同じ匂いの筈でしょ……
違ったらそれ提督臭よ」
榛名「提督臭……素敵です……」
足柄「ちょっとドン引きなんだけど……」
榛名「ふへへ」
足柄「……あんた、遠慮が無くなったわよね。前に比べて、さ」
榛名「そ、そうですか?すいません……」
足柄「悪い意味じゃないわ。本土に行ってから。
提督にとても懐っこくなったというか」
榛名「……むむぅ、自分では自覚が無いのですが……」
足柄「そう?
自信も信頼も得て、演習でも暴走せず……
大した成長よね」
足柄「ちょっと止めなさいよ……
同じ洗剤使ってんだから同じ匂いの筈でしょ……
違ったらそれ提督臭よ」
榛名「提督臭……素敵です……」
足柄「ちょっとドン引きなんだけど……」
榛名「ふへへ」
足柄「……あんた、遠慮が無くなったわよね。前に比べて、さ」
榛名「そ、そうですか?すいません……」
足柄「悪い意味じゃないわ。本土に行ってから。
提督にとても懐っこくなったというか」
榛名「……むむぅ、自分では自覚が無いのですが……」
足柄「そう?
自信も信頼も得て、演習でも暴走せず……
大した成長よね」
921: 2015/06/21(日) 21:47:08.51 ID:LwjWlo6m0
榛名「ぬぅ……そう言われてみるとなんだか自分が凄く成長した気がしますね」
足柄「したわよー。最初はあなた、提督と会おうとすらしなかったじゃないの」
榛名「そう言えばそんな事も……懐かしいですねぇ」
足柄(本当に……あの頃は私が榛名をなんとかしないとって思ってたけど……
今や榛名はおろか、あたしまで世話になってるしねぇ……)
榛名「ふわぁ……榛名、提督が見つかって安心したら……
だんだん眠くなってきちゃいました……」
足柄「ちょっと……風呂入ってからになさいよ……」
榛名「提督の……香りが……いっぱい……」……zzz
足柄「……ちょっと」
足柄「したわよー。最初はあなた、提督と会おうとすらしなかったじゃないの」
榛名「そう言えばそんな事も……懐かしいですねぇ」
足柄(本当に……あの頃は私が榛名をなんとかしないとって思ってたけど……
今や榛名はおろか、あたしまで世話になってるしねぇ……)
榛名「ふわぁ……榛名、提督が見つかって安心したら……
だんだん眠くなってきちゃいました……」
足柄「ちょっと……風呂入ってからになさいよ……」
榛名「提督の……香りが……いっぱい……」……zzz
足柄「……ちょっと」
922: 2015/06/21(日) 21:48:01.40 ID:LwjWlo6m0
………
……
…
数十分後……
提督「……こうなるか……」
湯を張った提督が執務室に戻ると、ソファですやすやと眠る艦娘が2人。
しかし、ソファは2人が眠るには少し狭く、どこか寝苦しそう。
仕方ない、と提督。
彼はくるりと丸まって抱き上げ易い榛名を、そっと自分のベッドへと運んだ。
そして、静かに降ろそうとした時。
榛名「ん……ていとく?」
提督「……起こしたか。すまない」
榛名が薄っすらと目を開ける。
……
…
数十分後……
提督「……こうなるか……」
湯を張った提督が執務室に戻ると、ソファですやすやと眠る艦娘が2人。
しかし、ソファは2人が眠るには少し狭く、どこか寝苦しそう。
仕方ない、と提督。
彼はくるりと丸まって抱き上げ易い榛名を、そっと自分のベッドへと運んだ。
そして、静かに降ろそうとした時。
榛名「ん……ていとく?」
提督「……起こしたか。すまない」
榛名が薄っすらと目を開ける。
923: 2015/06/21(日) 21:48:47.30 ID:LwjWlo6m0
榛名「……わぁ……お姫様みたいです……」
お姫様抱っこされ、えへへ、とあどけなく笑う彼女は、どこかフワフワとしている。
完全に覚醒しておらず、夢見心地なのかも知れない。
榛名「……ていとく……
榛名は……がんばりました……」
眠そうに、ポツポツと言葉を紡ぐ。
提督「……そうだな。お前はよくやった」
榛名「ちゃんと……手加減もしましたよ……」
提督「ああ。偉いぞ、榛名」
お姫様抱っこされ、えへへ、とあどけなく笑う彼女は、どこかフワフワとしている。
完全に覚醒しておらず、夢見心地なのかも知れない。
榛名「……ていとく……
榛名は……がんばりました……」
眠そうに、ポツポツと言葉を紡ぐ。
提督「……そうだな。お前はよくやった」
榛名「ちゃんと……手加減もしましたよ……」
提督「ああ。偉いぞ、榛名」
924: 2015/06/21(日) 21:50:11.06 ID:LwjWlo6m0
榛名「えへへ……
榛名に……ごほうびを……ください……」
提督「何が良い」
榛名「ちゅー……しましょう……」
提督「何を言っとるんだ、この酔っ払いめ……」
榛名「ふぇ……冗談ですよぅ……
……提督、撫でて、下さい……」
それならば、と。
提督は優しく、頭を撫でる。
榛名「……んぅ……」
榛名はとても満足気だ。
瞳を閉じて、されるがままにしている。
榛名は身をよじることも無く。
提督もただ、撫でるのみ。
静寂の中、長い髪を梳く音だけが空間を支配する。
榛名は幸せだった。
榛名に……ごほうびを……ください……」
提督「何が良い」
榛名「ちゅー……しましょう……」
提督「何を言っとるんだ、この酔っ払いめ……」
榛名「ふぇ……冗談ですよぅ……
……提督、撫でて、下さい……」
それならば、と。
提督は優しく、頭を撫でる。
榛名「……んぅ……」
榛名はとても満足気だ。
瞳を閉じて、されるがままにしている。
榛名は身をよじることも無く。
提督もただ、撫でるのみ。
静寂の中、長い髪を梳く音だけが空間を支配する。
榛名は幸せだった。
925: 2015/06/21(日) 21:50:43.92 ID:LwjWlo6m0
それから、どれくらい撫でていただろうか。
気付けば榛名は安らかな寝息を立てているように見えた。
提督「……眠ったか」
そう判断し、榛名のそばを離れようとした時。
グッと上着の裾を掴まれる。
榛名「……ていとく……?」
提督「……ああ。まだ起きていたか」
榛名「……榛名は二人倒したので……
もう一つ……ご褒美を……下さい……」
目は瞑ったままに、もにゅもにゅと喋る。
既に意識を半分手放しているようで、提督の言葉には反応を見せない。
気付けば榛名は安らかな寝息を立てているように見えた。
提督「……眠ったか」
そう判断し、榛名のそばを離れようとした時。
グッと上着の裾を掴まれる。
榛名「……ていとく……?」
提督「……ああ。まだ起きていたか」
榛名「……榛名は二人倒したので……
もう一つ……ご褒美を……下さい……」
目は瞑ったままに、もにゅもにゅと喋る。
既に意識を半分手放しているようで、提督の言葉には反応を見せない。
926: 2015/06/21(日) 21:51:24.01 ID:LwjWlo6m0
提督「……欲張りなお姫様だな。
なんだ、言ってみろ」
苦笑しながら提督は応じた。
榛名「榛名を……ずっとお側に……置いて下さい……
大事にして下さいとは……言いません……
せめて……あなたの……道具として……榛名は……」
提督「ーー」
榛名「それが無理なら……あなたの艦娘のまま……榛名を……榛名を……はる、な……を……」
裾を掴んでいた榛名の力が抜ける。
今度は本当に寝てしまったようだ。
すぅ、すぅ……と穏やかな呼吸音が聞こえる。
もう一度、提督は榛名を撫でた。
提督「そうか……お前は……
……ダメかもしれんな」
なんだ、言ってみろ」
苦笑しながら提督は応じた。
榛名「榛名を……ずっとお側に……置いて下さい……
大事にして下さいとは……言いません……
せめて……あなたの……道具として……榛名は……」
提督「ーー」
榛名「それが無理なら……あなたの艦娘のまま……榛名を……榛名を……はる、な……を……」
裾を掴んでいた榛名の力が抜ける。
今度は本当に寝てしまったようだ。
すぅ、すぅ……と穏やかな呼吸音が聞こえる。
もう一度、提督は榛名を撫でた。
提督「そうか……お前は……
……ダメかもしれんな」
927: 2015/06/21(日) 21:52:11.32 ID:LwjWlo6m0
そう呟く提督の表情はどこか、哀しくて。
提督「……お前も俺と、行くか……?」
そう続けた時。
提督には、榛名の首が縦に、僅かだけ動いたように見えた。
それは果たして偶然か、提督が見た夢か。
提督「馬鹿な奴だよ……お前も俺も……」
最後にひと撫ですると。
返答の代わりに、榛名の額へ口づけをして。
提督「……今は夢を見ていろ、榛名……」
唇にキスをしては、目が覚めてしまうから。
提督「……お前も俺と、行くか……?」
そう続けた時。
提督には、榛名の首が縦に、僅かだけ動いたように見えた。
それは果たして偶然か、提督が見た夢か。
提督「馬鹿な奴だよ……お前も俺も……」
最後にひと撫ですると。
返答の代わりに、榛名の額へ口づけをして。
提督「……今は夢を見ていろ、榛名……」
唇にキスをしては、目が覚めてしまうから。
944: 2015/06/22(月) 21:20:15.60 ID:6ZFuBPk00
提督が自室から執務室に戻ると、ソファで眠る足柄が小さく縮こまっていた。
提督「お前も寒いのか……」
毛布やらを掛けてやりたいが、取り出すと余計な物音がする。
明日も早い。起こしたくはない。
仕方なく、提督は着ていた上着を脱ぎ、足柄にかけてやった。
提督「さて……俺は食堂にでも行くか……
やれやれ……何のために掃除したんだか……」
提督「お前も寒いのか……」
毛布やらを掛けてやりたいが、取り出すと余計な物音がする。
明日も早い。起こしたくはない。
仕方なく、提督は着ていた上着を脱ぎ、足柄にかけてやった。
提督「さて……俺は食堂にでも行くか……
やれやれ……何のために掃除したんだか……」
945: 2015/06/22(月) 21:26:49.61 ID:6ZFuBPk00
食堂
提督「っと……鳳翔」
鳳翔「あら、おかえりなさい」
提督が食堂へ向かうと、鳳翔が一人で酒を飲んでいた。
提督「……起きてたのか?寝ていたと聞いたが」
鳳翔「いえ……物音で目が覚めました」
提督「……そうか」
鳳翔の物腰は穏やかだが、頬がかなり上気しており、相当に酔っていることは側から見て明らかである。
提督「少し飲み過ぎじゃないか?」
提督は鳳翔の隣に座りながら尋ねる。
そこ以外の場所は、潰れた不知火らによって占拠されていた。
鳳翔「うふふ。迎え酒ですよ、迎え酒……
目が覚めたら、頭が痛くって……」
提督「っと……鳳翔」
鳳翔「あら、おかえりなさい」
提督が食堂へ向かうと、鳳翔が一人で酒を飲んでいた。
提督「……起きてたのか?寝ていたと聞いたが」
鳳翔「いえ……物音で目が覚めました」
提督「……そうか」
鳳翔の物腰は穏やかだが、頬がかなり上気しており、相当に酔っていることは側から見て明らかである。
提督「少し飲み過ぎじゃないか?」
提督は鳳翔の隣に座りながら尋ねる。
そこ以外の場所は、潰れた不知火らによって占拠されていた。
鳳翔「うふふ。迎え酒ですよ、迎え酒……
目が覚めたら、頭が痛くって……」
946: 2015/06/22(月) 21:27:31.57 ID:6ZFuBPk00
提督「やっぱり飲み過ぎじゃないか」
呆れ気味の提督。
鳳翔「もう。
私は提督を待っていたのですよ?
なのにいつまでもお帰りにならないものですから……」
提督の態度に、鳳翔はぷりぷりとした。
提督「……そうか。すまないな……
2日も基地を空けると、仕事が溜まって溜まって、な」
鳳翔「あら?……嘘はいけませんよ?
夜風に吹かれてくるとは何だったのでしょうか」
提督「……そういえば、そうだった。
すまない」
墓穴を掘り、バツの悪そうな顔をする提督に、鳳翔はふらふらと寄り掛かる。
提督「おいおい、しっかりしてくれ……」
鳳翔「あら、ごめんなさい」
と言いつつも、姿勢はそのままで。
提督の鼻腔をアルコールと……何か、懐かしい匂いがくすぐる。
その匂いはなんだったか、と思案する提督に、鳳翔は起き上がって酒瓶を差し出した。
呆れ気味の提督。
鳳翔「もう。
私は提督を待っていたのですよ?
なのにいつまでもお帰りにならないものですから……」
提督の態度に、鳳翔はぷりぷりとした。
提督「……そうか。すまないな……
2日も基地を空けると、仕事が溜まって溜まって、な」
鳳翔「あら?……嘘はいけませんよ?
夜風に吹かれてくるとは何だったのでしょうか」
提督「……そういえば、そうだった。
すまない」
墓穴を掘り、バツの悪そうな顔をする提督に、鳳翔はふらふらと寄り掛かる。
提督「おいおい、しっかりしてくれ……」
鳳翔「あら、ごめんなさい」
と言いつつも、姿勢はそのままで。
提督の鼻腔をアルコールと……何か、懐かしい匂いがくすぐる。
その匂いはなんだったか、と思案する提督に、鳳翔は起き上がって酒瓶を差し出した。
947: 2015/06/22(月) 21:28:22.17 ID:6ZFuBPk00
鳳翔「提督も、如何ですか?」
提督「……いただこう」
鳳翔「どうぞ……」
トクトクと注ぐ鳳翔の手つきは危なっかしい。
提督は見ていられなくて、すっと手を添える。
鳳翔「あら……すみません」
その後、鳳翔は自分の杯にも酒を継ぎ足し。
鳳翔「乾杯、しましょう?」
提督は無言で杯を持ち上げ。
「乾杯」
チン、と軽く鳴らし。
そのまま無言でそれを口にする。
提督「冷燗か……旨いが……
迎え酒に選ぶものでは無いな」
鳳翔「この酒は……冷やして飲むものです。
美味しければ……それで良いではありませんか」
提督「刹那的だな。お前はもっと堅実だと思っていたが」
鳳翔「堅実……堅実ですね。そう、いつもは堅実なんです。
今日は違いますよ、うふふ……」
からころと笑って、鳳翔は再び提督にもたれかかった。
提督「……そういえば、前も酔った時に甘えてきたな」
その鳳翔の髪を弄りつつ、話しかける。
提督「……いただこう」
鳳翔「どうぞ……」
トクトクと注ぐ鳳翔の手つきは危なっかしい。
提督は見ていられなくて、すっと手を添える。
鳳翔「あら……すみません」
その後、鳳翔は自分の杯にも酒を継ぎ足し。
鳳翔「乾杯、しましょう?」
提督は無言で杯を持ち上げ。
「乾杯」
チン、と軽く鳴らし。
そのまま無言でそれを口にする。
提督「冷燗か……旨いが……
迎え酒に選ぶものでは無いな」
鳳翔「この酒は……冷やして飲むものです。
美味しければ……それで良いではありませんか」
提督「刹那的だな。お前はもっと堅実だと思っていたが」
鳳翔「堅実……堅実ですね。そう、いつもは堅実なんです。
今日は違いますよ、うふふ……」
からころと笑って、鳳翔は再び提督にもたれかかった。
提督「……そういえば、前も酔った時に甘えてきたな」
その鳳翔の髪を弄りつつ、話しかける。
948: 2015/06/22(月) 21:28:59.80 ID:6ZFuBPk00
鳳翔「そうでしたか?……そうでしたね」
提督「お前、実は酒癖が悪いんじゃないのか?」
その問いに対し、鳳翔はじっと提督の瞳を見つめながら答えた。
鳳翔「……それは、勘違いですよ」
提督「……なんのことだ?」
鳳翔が、妖艶に、微笑む。
鳳翔「甘えたいから、酔ってるのーー」
酔ってるから、甘えてるんじゃ無いわ。
それはもう、あなたは特別な人だと言っているような物で。
紅に染まった頬が、少し乱れた髪が、潤んだ瞳をあでやかに演出して。
魅惑的な言の葉を紡ぐ唇が、提督を視覚的にも誘惑する。
提督「お前、実は酒癖が悪いんじゃないのか?」
その問いに対し、鳳翔はじっと提督の瞳を見つめながら答えた。
鳳翔「……それは、勘違いですよ」
提督「……なんのことだ?」
鳳翔が、妖艶に、微笑む。
鳳翔「甘えたいから、酔ってるのーー」
酔ってるから、甘えてるんじゃ無いわ。
それはもう、あなたは特別な人だと言っているような物で。
紅に染まった頬が、少し乱れた髪が、潤んだ瞳をあでやかに演出して。
魅惑的な言の葉を紡ぐ唇が、提督を視覚的にも誘惑する。
949: 2015/06/22(月) 21:29:37.65 ID:6ZFuBPk00
提督「そいつは……弱ったな……」
提督は跳ね上がった心拍数を隠して平穏を装い。
鳳翔「うふふ」
鳳翔は目を伏せて、また提督に身を預けた。
鳳翔「……?」すんすん
そこで、鳳翔が不審そうな顔を顔をしながら提督の匂いを嗅ぐ。
提督「な、なんだ?」
鳳翔「……榛名さんと足柄さんの匂いがします……
お仕事をなさっていたのではないのですか……?」
じとーっとした視線を向けられて、たじたじになる提督。
提督「し、してたさ……
そしたら向こうからやって来たんだよ」
鳳翔「ふゥん……そうですか」
鳳翔はどこか不満げだ。
鳳翔「……榛名さんや足柄さん達には……華があって羨ましいです……」
提督は跳ね上がった心拍数を隠して平穏を装い。
鳳翔「うふふ」
鳳翔は目を伏せて、また提督に身を預けた。
鳳翔「……?」すんすん
そこで、鳳翔が不審そうな顔を顔をしながら提督の匂いを嗅ぐ。
提督「な、なんだ?」
鳳翔「……榛名さんと足柄さんの匂いがします……
お仕事をなさっていたのではないのですか……?」
じとーっとした視線を向けられて、たじたじになる提督。
提督「し、してたさ……
そしたら向こうからやって来たんだよ」
鳳翔「ふゥん……そうですか」
鳳翔はどこか不満げだ。
鳳翔「……榛名さんや足柄さん達には……華があって羨ましいです……」
950: 2015/06/22(月) 21:30:18.63 ID:6ZFuBPk00
その台詞に。
提督「っ……」
『私には……
華が……ありませんから……』
唐突にフラッシュバックする、記憶。
提督「……そ、うは言うが……鳳翔。
今日はまさにお前が我等の華だったではないか」
鳳翔「……あれは提督の教示あってこそですよ……私の実力では……というか、」
提督「ーー司令をよく理解し、きちんと遂行出来るのは艦娘の実力だ。
お前は実によくやってくれたよ」
鳳翔「……そう、言っていただけるのはとても嬉しいですし、勝てたのも、とても嬉しかったです。
ただ、地力では……」
『嬉しい……』
提督「……あれだけの大勝でも、きちんと反省しているお前なら……
いつか、翔鶴を軽く追い抜くさ」
鳳翔「そ、そうですか……?
……と言うより!
それとこれとは話が別ですっ。
おだててもいけませんよ、提督。
今は戦いの話では無くてーー」
『ーーいけませんよ、提督?』
提督(っ……)
提督「っ……」
『私には……
華が……ありませんから……』
唐突にフラッシュバックする、記憶。
提督「……そ、うは言うが……鳳翔。
今日はまさにお前が我等の華だったではないか」
鳳翔「……あれは提督の教示あってこそですよ……私の実力では……というか、」
提督「ーー司令をよく理解し、きちんと遂行出来るのは艦娘の実力だ。
お前は実によくやってくれたよ」
鳳翔「……そう、言っていただけるのはとても嬉しいですし、勝てたのも、とても嬉しかったです。
ただ、地力では……」
『嬉しい……』
提督「……あれだけの大勝でも、きちんと反省しているお前なら……
いつか、翔鶴を軽く追い抜くさ」
鳳翔「そ、そうですか……?
……と言うより!
それとこれとは話が別ですっ。
おだててもいけませんよ、提督。
今は戦いの話では無くてーー」
『ーーいけませんよ、提督?』
提督(っ……)
951: 2015/06/22(月) 21:31:34.21 ID:6ZFuBPk00
鳳翔「ーーもう、提督?
聞いてらっしゃるんですか?」
提督の意識が一瞬別の所へ行っている間に、また鳳翔がぷりぷりし始めた。
提督「あ、ああ、すまんすまん……聞いてるよ」
鳳翔「いいですっ。
どうせ普段の私には華がありませんよぅ……」
そう言っていじけてしまう。
提督「そんな事は無い、鳳翔」
鳳翔「……」
鳳翔はムスッとしたままだ。
そんな鳳翔の様子を見て、提督は思わずクスリと笑ってしまう。
鳳翔「む。……笑いましたね」
鳳翔が口を尖らせた。
提督「すまない。……可愛らしくてな、つい」
鳳翔「な、にを……」
顔をますます朱に染めて、鳳翔はそっぽを向いてしまった。
聞いてらっしゃるんですか?」
提督の意識が一瞬別の所へ行っている間に、また鳳翔がぷりぷりし始めた。
提督「あ、ああ、すまんすまん……聞いてるよ」
鳳翔「いいですっ。
どうせ普段の私には華がありませんよぅ……」
そう言っていじけてしまう。
提督「そんな事は無い、鳳翔」
鳳翔「……」
鳳翔はムスッとしたままだ。
そんな鳳翔の様子を見て、提督は思わずクスリと笑ってしまう。
鳳翔「む。……笑いましたね」
鳳翔が口を尖らせた。
提督「すまない。……可愛らしくてな、つい」
鳳翔「な、にを……」
顔をますます朱に染めて、鳳翔はそっぽを向いてしまった。
952: 2015/06/22(月) 21:32:03.59 ID:6ZFuBPk00
提督「そもそも、華とは随分抽象的じゃないか。
なんだ、派手さか?」
鳳翔「それは……こう……魅力と言うのですか?
……ニュアンスで理解してくださいっ」
提督「お前はまさか、自分に魅力が無いと思うのか?」
鳳翔「……だったら何ですか」
提督「ふーむ……
確かに、足柄や榛名には魅力がある。
だが、魅力を感じるのはお前の瞳だ」
鳳翔「……?」
提督「……俺の瞳には、お前も十分魅力的に映っているという事さ。
……言わせるな、恥ずかしい……
ああ、俺も酔っているようだ……」
鳳翔「……もう……適当な事ばかり仰るんですから……」
そう言いつつも。
鳳翔は唇を舐める。
付着した透明な唾液が、艶めかしく光った。
鳳翔「ーー本気に、しますよ?」
なんだ、派手さか?」
鳳翔「それは……こう……魅力と言うのですか?
……ニュアンスで理解してくださいっ」
提督「お前はまさか、自分に魅力が無いと思うのか?」
鳳翔「……だったら何ですか」
提督「ふーむ……
確かに、足柄や榛名には魅力がある。
だが、魅力を感じるのはお前の瞳だ」
鳳翔「……?」
提督「……俺の瞳には、お前も十分魅力的に映っているという事さ。
……言わせるな、恥ずかしい……
ああ、俺も酔っているようだ……」
鳳翔「……もう……適当な事ばかり仰るんですから……」
そう言いつつも。
鳳翔は唇を舐める。
付着した透明な唾液が、艶めかしく光った。
鳳翔「ーー本気に、しますよ?」
953: 2015/06/22(月) 21:32:59.08 ID:6ZFuBPk00
提督「……ふ、夜中に物事を判断するのは止せ。
朝になってから後悔するぞ」
鳳翔「しませんよ?きっと……」
不敵な笑みを浮かべ、見つめ合う事数分。
鳳翔が眠気を堪えきれずに欠伸した。
鳳翔「うーん、お酒が回ってきました……」
そして、提督にもたれかかったまま、目を閉じてしまう。
提督「おいおい……風邪をひくぞ……」
鳳翔「良いんです……
あたたかい、ですから……」
提督「やれやれ……」
鳳翔を受け止めつつ、提督は杯を傾ける。
朝になってから後悔するぞ」
鳳翔「しませんよ?きっと……」
不敵な笑みを浮かべ、見つめ合う事数分。
鳳翔が眠気を堪えきれずに欠伸した。
鳳翔「うーん、お酒が回ってきました……」
そして、提督にもたれかかったまま、目を閉じてしまう。
提督「おいおい……風邪をひくぞ……」
鳳翔「良いんです……
あたたかい、ですから……」
提督「やれやれ……」
鳳翔を受け止めつつ、提督は杯を傾ける。
954: 2015/06/22(月) 21:33:25.29 ID:6ZFuBPk00
鳳翔「提督?」
提督「なんだ?」
鳳翔「……私、待ってたんですからね……」
提督「……ああ、すまない」
鳳翔「……提督?」
提督「どうした」
鳳翔「……呼んでみただけです」
提督「……この酔っ払いめ」
鳳翔「うふふ」
鳳翔「…………提督?」
提督「んー?」
鳳翔「おやすみ、なさい……提督……」
提督「……ああ……おやすみ、鳳翔」
しばらくして。
聞こえるのは、スー……スー……という穏やかな寝息。
肩にかかる重さが心地よい。
提督「……俺も眠くなってきたな……」
くぁ、と提督の欠伸。
提督「今日は……色々あったな……
勝って、話して……思い出して」
チラリと鳳翔を見る。
提督「やはり……愉しい……時間だ……」
そして、目を瞑る。
夢の中へ、沈んでいく。
提督「なんだ?」
鳳翔「……私、待ってたんですからね……」
提督「……ああ、すまない」
鳳翔「……提督?」
提督「どうした」
鳳翔「……呼んでみただけです」
提督「……この酔っ払いめ」
鳳翔「うふふ」
鳳翔「…………提督?」
提督「んー?」
鳳翔「おやすみ、なさい……提督……」
提督「……ああ……おやすみ、鳳翔」
しばらくして。
聞こえるのは、スー……スー……という穏やかな寝息。
肩にかかる重さが心地よい。
提督「……俺も眠くなってきたな……」
くぁ、と提督の欠伸。
提督「今日は……色々あったな……
勝って、話して……思い出して」
チラリと鳳翔を見る。
提督「やはり……愉しい……時間だ……」
そして、目を瞑る。
夢の中へ、沈んでいく。
977: 2015/06/29(月) 23:54:46.14 ID:3mslNw6q0
月夜に。
女性がピアノを弾いていた。
その十指は鍵盤の上を情熱的に駆け回り、音を飛ばす。
奏でる旋律は攻撃的で、心休まることがなく。
それはどちらかというと、選曲よりも演奏に起因していた。
静かな、しかし獰猛な笑みを浮かべながら鍵盤を叩く。
まるで、己の実力を誇示するかのような演奏。
そんな彼女を、無言で見守る影があった。
曲を一つ終えた時、その影に女性は気付き、話し掛ける。
赤城『……提督?いつからいらしたのですか?』
振り返り、不敵な笑みを浮かべる赤城。
提督『ついさっきだ。……続けてくれ。
聞きたい』
提督は持っていたグラスを傾けながら、演奏を促す。
赤城『はい……いい月夜ですし……
月光でも弾きましょうか』
先程とは打って変わって、静かな、ゆったりとした演奏が始まる。
そこには先ほどの力強さは無く。
かと言って、ただ静かである訳でも無く。
情緒的に、感情的に音符が紡がれていた。
提督は目を瞑って聞き入る。
女性がピアノを弾いていた。
その十指は鍵盤の上を情熱的に駆け回り、音を飛ばす。
奏でる旋律は攻撃的で、心休まることがなく。
それはどちらかというと、選曲よりも演奏に起因していた。
静かな、しかし獰猛な笑みを浮かべながら鍵盤を叩く。
まるで、己の実力を誇示するかのような演奏。
そんな彼女を、無言で見守る影があった。
曲を一つ終えた時、その影に女性は気付き、話し掛ける。
赤城『……提督?いつからいらしたのですか?』
振り返り、不敵な笑みを浮かべる赤城。
提督『ついさっきだ。……続けてくれ。
聞きたい』
提督は持っていたグラスを傾けながら、演奏を促す。
赤城『はい……いい月夜ですし……
月光でも弾きましょうか』
先程とは打って変わって、静かな、ゆったりとした演奏が始まる。
そこには先ほどの力強さは無く。
かと言って、ただ静かである訳でも無く。
情緒的に、感情的に音符が紡がれていた。
提督は目を瞑って聞き入る。
978: 2015/06/29(月) 23:56:15.14 ID:3mslNw6q0
重く、哀しげな第一楽章が終わり、リリカルな第二楽章に移り。
暗い雰囲気から解放されたのも束の間、暴力的な第三楽章が始まる。
そんな、二転三転する音の表情を楽しんでいる間に演奏が終わり。
拍手。
提督『良い。良かった。
物語性があったな、うん。
実に情緒的だった』
感慨深そうに言う提督に、満足気な赤城。
赤城『うふふ。良かった』
提督『随分と成長したものだ。
俺が綺羅綺羅星を教えていた頃が懐かしい』
赤城『そんな、ピアノに触って間もない頃と比べないで下さい……』
提督『それもそうか』
赤城はピアノから立ち上がり、提督の側へと歩み寄り。
赤城『それ、少しいただけますか?』
提督が片手に持ったグラスを見つめて言う。
提督『あん?これは酒だぞ?
お前、明日はーー』
提督が言い終わらない内に、赤城はひったくるようにしてグラスを奪ってしまった。
赤城『んっ……』
そのまま口をつけて、琥珀色の液体を一気に飲み干す。
提督『おまっ……』
赤城『うふふ』
提督『……明日は主張派の連中が集まる大事な演習だろう。
酒を飲んでる場合じゃないぞ……』
赤城『だからですよ。演習だから昂ぶってしまって』
暗い雰囲気から解放されたのも束の間、暴力的な第三楽章が始まる。
そんな、二転三転する音の表情を楽しんでいる間に演奏が終わり。
拍手。
提督『良い。良かった。
物語性があったな、うん。
実に情緒的だった』
感慨深そうに言う提督に、満足気な赤城。
赤城『うふふ。良かった』
提督『随分と成長したものだ。
俺が綺羅綺羅星を教えていた頃が懐かしい』
赤城『そんな、ピアノに触って間もない頃と比べないで下さい……』
提督『それもそうか』
赤城はピアノから立ち上がり、提督の側へと歩み寄り。
赤城『それ、少しいただけますか?』
提督が片手に持ったグラスを見つめて言う。
提督『あん?これは酒だぞ?
お前、明日はーー』
提督が言い終わらない内に、赤城はひったくるようにしてグラスを奪ってしまった。
赤城『んっ……』
そのまま口をつけて、琥珀色の液体を一気に飲み干す。
提督『おまっ……』
赤城『うふふ』
提督『……明日は主張派の連中が集まる大事な演習だろう。
酒を飲んでる場合じゃないぞ……』
赤城『だからですよ。演習だから昂ぶってしまって』
979: 2015/06/29(月) 23:57:20.27 ID:3mslNw6q0
提督『そういう時はホットミルクにしておけ、ホットミルクに……』
赤城『あなたがホットミルクを飲んでいたら、それが良かったんですけど』
提督『……なんて奴だ……』
赤城『あら。失礼しちゃいますね。
あなたが育てたんですよ?うふふ』
ニコニコとしている赤城に、提督は呆れて嘆息する。
赤城『ーーそもそも、私が遅れを取ることなど、あり得ません』
提督『……』
赤城『私はあなたの、最高の空母……
あなたの最高の艦娘ですよ?』
提督『早速酔ってやがる……』
赤城『うふふ。事実ですから……』
赤城は提督に更に近寄って、その腕に絡みつく。
胸を押し当てるようにして。
赤城『ね?提督?』
提督『……ん?』
赤城の吐息が提督の耳朶を撫でた。
赤城『私にはあなたが必要なんです……
あなたも、私が必要でしょう?
だからーー』
蠱惑的な笑みと共に、提督の頬へ手を添えて。
赤城『ーーもっと私を育てて……もっと私をあなた色に染め上げてーー』
囁く。
赤城『私を、あなたのモノにして下さい』
私をあなたの特別にして、と。
訴える。
見つめ合い。
やや間を置いてから。
提督『……お前はーー』
提督が何かを言おうとした時。
赤城『あなたがホットミルクを飲んでいたら、それが良かったんですけど』
提督『……なんて奴だ……』
赤城『あら。失礼しちゃいますね。
あなたが育てたんですよ?うふふ』
ニコニコとしている赤城に、提督は呆れて嘆息する。
赤城『ーーそもそも、私が遅れを取ることなど、あり得ません』
提督『……』
赤城『私はあなたの、最高の空母……
あなたの最高の艦娘ですよ?』
提督『早速酔ってやがる……』
赤城『うふふ。事実ですから……』
赤城は提督に更に近寄って、その腕に絡みつく。
胸を押し当てるようにして。
赤城『ね?提督?』
提督『……ん?』
赤城の吐息が提督の耳朶を撫でた。
赤城『私にはあなたが必要なんです……
あなたも、私が必要でしょう?
だからーー』
蠱惑的な笑みと共に、提督の頬へ手を添えて。
赤城『ーーもっと私を育てて……もっと私をあなた色に染め上げてーー』
囁く。
赤城『私を、あなたのモノにして下さい』
私をあなたの特別にして、と。
訴える。
見つめ合い。
やや間を置いてから。
提督『……お前はーー』
提督が何かを言おうとした時。
980: 2015/06/29(月) 23:59:10.88 ID:3mslNw6q0
加賀『……赤城さん?』
不機嫌そうな声と共に、加賀が現れる。
赤城『……あら。加賀さん!』
それに対し、笑顔で振り向く赤城。
赤城『……その服装は……訓練上がりですか?』
加賀『はい……少し。
赤城さんは……ピアノ、ですか』
赤城『ええ。
……ごめんなさいね。
訓練をしていると知らなくて。煩かったかしら』
加賀『いえ、そんな事は有りませんでした』
赤城『それは良かったわ。
……んー……明日も早い事だし、加賀さんと部屋に戻ろうかしら』
提督『ああ。とっとと寝ろ』
酔っ払いめ、と手のひらでしっし、と赤城を追いやる。
赤城『ああっ……いけずぅ……化けて出ますよ?』
よよよ、と泣き真似をする赤城。
提督『かかってこい』
赤城『言いましたね……枕元に立ってますからね……』
提督『ああん?布団に引きずり込むぞ』
赤城『いやらしい……』
提督『嬉しそうだな』
赤城『よ、喜んでなんかませんよ!』
不機嫌そうな声と共に、加賀が現れる。
赤城『……あら。加賀さん!』
それに対し、笑顔で振り向く赤城。
赤城『……その服装は……訓練上がりですか?』
加賀『はい……少し。
赤城さんは……ピアノ、ですか』
赤城『ええ。
……ごめんなさいね。
訓練をしていると知らなくて。煩かったかしら』
加賀『いえ、そんな事は有りませんでした』
赤城『それは良かったわ。
……んー……明日も早い事だし、加賀さんと部屋に戻ろうかしら』
提督『ああ。とっとと寝ろ』
酔っ払いめ、と手のひらでしっし、と赤城を追いやる。
赤城『ああっ……いけずぅ……化けて出ますよ?』
よよよ、と泣き真似をする赤城。
提督『かかってこい』
赤城『言いましたね……枕元に立ってますからね……』
提督『ああん?布団に引きずり込むぞ』
赤城『いやらしい……』
提督『嬉しそうだな』
赤城『よ、喜んでなんかませんよ!』
981: 2015/06/29(月) 23:59:57.84 ID:3mslNw6q0
加賀『……あのっ!』
提督『ああ、すまんすまん……ほれ、さっさと部屋に戻れ』
赤城『ごめんなさいね、加賀さん……行きましょうか』
加賀『あ、いえ……私は……』
赤城『?』
加賀『提督に少し、ご相談が……』
赤城『……あら、そうでしたか。
では、私は先に部屋に戻ってますね。
おやすみなさい、提督』
提督『おやすみ。良い夢見ろよ』
赤城『うふふ。では』
そうして赤城が去り、加賀と提督が残された。
提督『気が利かなくてすまんな』
加賀『いえ……』
提督『……で、どうした?』
加賀『……赤城さんは……多才ね……』
提督『まぁ、そうだなぁ……』
加賀『……』
提督『……なんだ、そんな顔をして』
加賀『少し。
……あの人がピアノを弾いて、書を読んで……
教養を高めている間も私は戦闘訓練を重ねて……努力、している筈なのに……』
提督『……』
加賀『それでも、私はどんどん離されていって……
もう、あの人の足元にも及ばなくなっている……情けない話ね』
自嘲気味に笑う加賀。
提督『ああ、すまんすまん……ほれ、さっさと部屋に戻れ』
赤城『ごめんなさいね、加賀さん……行きましょうか』
加賀『あ、いえ……私は……』
赤城『?』
加賀『提督に少し、ご相談が……』
赤城『……あら、そうでしたか。
では、私は先に部屋に戻ってますね。
おやすみなさい、提督』
提督『おやすみ。良い夢見ろよ』
赤城『うふふ。では』
そうして赤城が去り、加賀と提督が残された。
提督『気が利かなくてすまんな』
加賀『いえ……』
提督『……で、どうした?』
加賀『……赤城さんは……多才ね……』
提督『まぁ、そうだなぁ……』
加賀『……』
提督『……なんだ、そんな顔をして』
加賀『少し。
……あの人がピアノを弾いて、書を読んで……
教養を高めている間も私は戦闘訓練を重ねて……努力、している筈なのに……』
提督『……』
加賀『それでも、私はどんどん離されていって……
もう、あの人の足元にも及ばなくなっている……情けない話ね』
自嘲気味に笑う加賀。
982: 2015/06/30(火) 00:03:27.82 ID:bBz7du5Z0
提督『……何を、』
加賀『ーー上から圧力が、かかっているのでしょう?
空母を一隻手放せと』
提督『……何故それを?』
加賀『聞いただけよ。
……で、話と言うのは……
……私を、手放して頂戴』
提督『……何?』
加賀『……赤城さんは、あなたにとって無くてはならない人。
赤城さんにも……あなたが必要。
赤城さんが居なければ今のあなたは無かったし、あなたが居なければ、今の赤城さんも無かった』
提督『……』
加賀『……私はあなたと一番長く居るのに……
無能、だからっ……
……きっと私があなたの役に立てるのは、もうそれ位しかーー』
提督『……お前は可愛いなぁ……』
悲痛な表情と共に言葉を吐き出す加賀を、提督は優しく撫でる。
加賀『……は?』
提督『はっきり言っておくが、俺はお前を手離さんぞ』
加賀『……しかし』
提督『良い、良い。お前がそんな事を気にするな』
加賀『ーー上から圧力が、かかっているのでしょう?
空母を一隻手放せと』
提督『……何故それを?』
加賀『聞いただけよ。
……で、話と言うのは……
……私を、手放して頂戴』
提督『……何?』
加賀『……赤城さんは、あなたにとって無くてはならない人。
赤城さんにも……あなたが必要。
赤城さんが居なければ今のあなたは無かったし、あなたが居なければ、今の赤城さんも無かった』
提督『……』
加賀『……私はあなたと一番長く居るのに……
無能、だからっ……
……きっと私があなたの役に立てるのは、もうそれ位しかーー』
提督『……お前は可愛いなぁ……』
悲痛な表情と共に言葉を吐き出す加賀を、提督は優しく撫でる。
加賀『……は?』
提督『はっきり言っておくが、俺はお前を手離さんぞ』
加賀『……しかし』
提督『良い、良い。お前がそんな事を気にするな』
983: 2015/06/30(火) 00:05:27.40 ID:bBz7du5Z0
加賀『……なんで……』
提督『大事な艦娘を、何があるかわからん所へはやれん。
大体お前は勉強もまだーー』
加賀『なんで……なんなんですかっ……!』
加賀が苛立ちをブチまける。
加賀『私は弱くてっ……後から来た赤城さんに一度も勝ったこと無いしっ……
戦果だって……』
提督『……』
加賀『大体、今は戦時中なのに!
何で勉強やら教養やら……!
あなたは、私たちが兵器じゃないと言うけれど……
こんなにも差がついて、苦しむのなら……
何も思わない、兵器の方が良かったっ……!』
そんな加賀の腰をグッと抱き寄せる。
加賀『あっ……』
提督『兵器で良いワケが無いだろ』
加賀『……なに、が』
提督『俺はお前が好きだ』
加賀『ッ……』
提督『大事な艦娘を、何があるかわからん所へはやれん。
大体お前は勉強もまだーー』
加賀『なんで……なんなんですかっ……!』
加賀が苛立ちをブチまける。
加賀『私は弱くてっ……後から来た赤城さんに一度も勝ったこと無いしっ……
戦果だって……』
提督『……』
加賀『大体、今は戦時中なのに!
何で勉強やら教養やら……!
あなたは、私たちが兵器じゃないと言うけれど……
こんなにも差がついて、苦しむのなら……
何も思わない、兵器の方が良かったっ……!』
そんな加賀の腰をグッと抱き寄せる。
加賀『あっ……』
提督『兵器で良いワケが無いだろ』
加賀『……なに、が』
提督『俺はお前が好きだ』
加賀『ッ……』
984: 2015/06/30(火) 00:06:14.45 ID:bBz7du5Z0
提督『でもな、人間はそうで無い連中が大多数なんだよ。知ってるだろ?
そういう奴らは、戦争が終われば真っ先にお前達を解体するだろう』
加賀『……』
提督『負担を強いている事はわかっている。
だが、俺は戦争が終わってもお前達と共に在りたいんだ。
そうするには……戦争が終わる前に、お前達が主張するしか無い。
自分は兵器で無い、と』
加賀『……』
提督『だから俺はお前達に今、考える能力を身につけて欲しいんだ』
優しく頭を撫でる。
加賀『ぁ……』
提督『そうやって、悩んで……
人格として、お前が赤城に劣るなんて事を俺は感じないぞ』
加賀『う……でも……私は赤城さんのように……
女らしい事は何一つ出来ないし……
可愛げのない、嫌な、性格をしているわ……っ』
提督『お前のそれは真面目さだ。
美徳だよ、それは』
加賀『……美徳?』
提督『だが、真面目過ぎては生き辛い。
……来い、加賀。
うまいやり方を教えてやろう』
そう、不敵に笑って。
軽いウィンク。
ドキリと、加賀の心臓が跳ねる。
そういう奴らは、戦争が終われば真っ先にお前達を解体するだろう』
加賀『……』
提督『負担を強いている事はわかっている。
だが、俺は戦争が終わってもお前達と共に在りたいんだ。
そうするには……戦争が終わる前に、お前達が主張するしか無い。
自分は兵器で無い、と』
加賀『……』
提督『だから俺はお前達に今、考える能力を身につけて欲しいんだ』
優しく頭を撫でる。
加賀『ぁ……』
提督『そうやって、悩んで……
人格として、お前が赤城に劣るなんて事を俺は感じないぞ』
加賀『う……でも……私は赤城さんのように……
女らしい事は何一つ出来ないし……
可愛げのない、嫌な、性格をしているわ……っ』
提督『お前のそれは真面目さだ。
美徳だよ、それは』
加賀『……美徳?』
提督『だが、真面目過ぎては生き辛い。
……来い、加賀。
うまいやり方を教えてやろう』
そう、不敵に笑って。
軽いウィンク。
ドキリと、加賀の心臓が跳ねる。
985: 2015/06/30(火) 00:07:05.17 ID:bBz7du5Z0
………
……
…
「ーー……がさん?加賀さん?」
加賀「ん……ぁ……?」
瑞鶴「加賀さん、椅子で寝てたらコケて怪我するわよ」
加賀「瑞……鶴?」
瑞鶴「……久しぶりね」
加賀「……あなた、どうしてそんな身体中傷だらけで……」
瑞鶴「……ちょっと、訓練」
加賀「……まさか、あの日からずっと?」
瑞鶴「……ええ。
加賀さんは知らないかもしれないけど……
北提は、もうとっくに北へ戻ったわ。
今は龍驤と……確か瑞鳳?か誰か、新しい空母が北で警備に当たってる」
加賀「……そう」
瑞鶴「……加賀さんは?訓練?」
加賀「そうね。乙種を……」
瑞鶴「……乙種訓練って結構、ハードよね。
教官に任命されたんじゃ無かったっけ」
加賀「……そう、ね」
瑞鶴「戦場、多分出れないよね。
それでも、訓練やるんだ……」
加賀「……そうね」
瑞鶴「加賀さんも訓練、毎日?」
加賀「1日だけの訓練なんて意味が無いわ。
継続は力也って、いつも教えていたでしょう」
瑞鶴「……それは、何のためにしてるの?」
……
…
「ーー……がさん?加賀さん?」
加賀「ん……ぁ……?」
瑞鶴「加賀さん、椅子で寝てたらコケて怪我するわよ」
加賀「瑞……鶴?」
瑞鶴「……久しぶりね」
加賀「……あなた、どうしてそんな身体中傷だらけで……」
瑞鶴「……ちょっと、訓練」
加賀「……まさか、あの日からずっと?」
瑞鶴「……ええ。
加賀さんは知らないかもしれないけど……
北提は、もうとっくに北へ戻ったわ。
今は龍驤と……確か瑞鳳?か誰か、新しい空母が北で警備に当たってる」
加賀「……そう」
瑞鶴「……加賀さんは?訓練?」
加賀「そうね。乙種を……」
瑞鶴「……乙種訓練って結構、ハードよね。
教官に任命されたんじゃ無かったっけ」
加賀「……そう、ね」
瑞鶴「戦場、多分出れないよね。
それでも、訓練やるんだ……」
加賀「……そうね」
瑞鶴「加賀さんも訓練、毎日?」
加賀「1日だけの訓練なんて意味が無いわ。
継続は力也って、いつも教えていたでしょう」
瑞鶴「……それは、何のためにしてるの?」
986: 2015/06/30(火) 00:07:52.04 ID:bBz7du5Z0
加賀「……どういう事かしら」
瑞鶴「英雄提督の為に訓練してるの?
もう、実戦に出れないとしても?」
加賀「……そう。わかったわ。
あなた、辛いのね」
瑞鶴「……」
加賀「何の為に訓練しているのか、わからなくなったのかしら?」
瑞鶴「……私は、加賀さんが居なくなって……
あたしがしっかりしないとって……
それで……」
加賀「……」
瑞鶴「……でも、あたし、置いて、行かれちゃったし……
も、何のために……こんな辛い……
上官に殴られるばっかりの訓練してるのか……
辛いーー」
「何が辛いって?」
瑞鶴「……!!」
バッと瑞鶴と加賀の振り向いた先には。
ニヤニヤと笑う飛龍の姿。
瑞鶴「ひりゅ、さん……!」
飛龍「瑞鶴ぅぅぅ?」
瑞鶴「は、いっ」
飛龍「訓練辛いの?」
瑞鶴「い、いいえ!」
飛龍「全く?」
瑞鶴「全く!」
飛龍「あ、そう?じゃあ増やすね」
瑞鶴「えっ……」
瑞鶴「英雄提督の為に訓練してるの?
もう、実戦に出れないとしても?」
加賀「……そう。わかったわ。
あなた、辛いのね」
瑞鶴「……」
加賀「何の為に訓練しているのか、わからなくなったのかしら?」
瑞鶴「……私は、加賀さんが居なくなって……
あたしがしっかりしないとって……
それで……」
加賀「……」
瑞鶴「……でも、あたし、置いて、行かれちゃったし……
も、何のために……こんな辛い……
上官に殴られるばっかりの訓練してるのか……
辛いーー」
「何が辛いって?」
瑞鶴「……!!」
バッと瑞鶴と加賀の振り向いた先には。
ニヤニヤと笑う飛龍の姿。
瑞鶴「ひりゅ、さん……!」
飛龍「瑞鶴ぅぅぅ?」
瑞鶴「は、いっ」
飛龍「訓練辛いの?」
瑞鶴「い、いいえ!」
飛龍「全く?」
瑞鶴「全く!」
飛龍「あ、そう?じゃあ増やすね」
瑞鶴「えっ……」
987: 2015/06/30(火) 00:08:40.18 ID:bBz7du5Z0
加賀「飛龍……?これはどういう事?」
飛龍「そっちこそ。
私の弟子にちょっかい出さないで欲しいなぁ」
加賀「弟子……?あなた、まさか」
飛龍「おっと!頼んできたのは瑞鶴だぜ?
わざわざ、この私が時間取ってんだから……
嫌ならいつでもやめるって……ねぇ?」
瑞鶴「は……い」
加賀「飛龍!まさか血を吐くまで訓練させて……!」
飛龍「それはお前のしていた訓練が生温いからだ、加賀。
同じ訓練をしても、あたしは血を吐かない」
加賀「訓練はマニュアルに則ってーー」
飛龍「はぁ?マニュアル?あの英雄提督が規定した?
ハッ!あんなもん信用なるかよ」
加賀「あなた……!」
飛龍「良いか。私は私のやり方でやる。
英雄提督なんて信じない。
あんたは未だに、英雄提督を白馬の王子様かなんかと思って夢見てるみたいだけどーー」
吐き捨てるように。
飛龍「ーー赤城を頃したのだって、英雄提督じゃないか」
飛龍「そっちこそ。
私の弟子にちょっかい出さないで欲しいなぁ」
加賀「弟子……?あなた、まさか」
飛龍「おっと!頼んできたのは瑞鶴だぜ?
わざわざ、この私が時間取ってんだから……
嫌ならいつでもやめるって……ねぇ?」
瑞鶴「は……い」
加賀「飛龍!まさか血を吐くまで訓練させて……!」
飛龍「それはお前のしていた訓練が生温いからだ、加賀。
同じ訓練をしても、あたしは血を吐かない」
加賀「訓練はマニュアルに則ってーー」
飛龍「はぁ?マニュアル?あの英雄提督が規定した?
ハッ!あんなもん信用なるかよ」
加賀「あなた……!」
飛龍「良いか。私は私のやり方でやる。
英雄提督なんて信じない。
あんたは未だに、英雄提督を白馬の王子様かなんかと思って夢見てるみたいだけどーー」
吐き捨てるように。
飛龍「ーー赤城を頃したのだって、英雄提督じゃないか」
988: 2015/06/30(火) 00:09:48.98 ID:bBz7du5Z0
………
……
…
神通「川内?天龍?布団で物を食べるのはやめて下さい」
川内「アハハ。神通は神経質だなぁ」
天龍「ホントだぜ。ほら、神通も寝転びながら煎餅食ってみろよ」パリポリ
神通「……誰が掃除すると思ってるんですか……」
川内「んー、神通」
神通「もうイイです……」
川内「アハハ」
天龍「川内ー、アレ見よーぜ。
神通も居るし」
川内「ああ、見る?」
神通「アレ……?」
川内「うん。
神通ー、そこのダンボールの中見てくんない?」
神通「少しは自分で立ち上がったらどうなんですか……コレですか?」
川内「うんソレ〜。DVD入ってるっしょ。
そのDVDをデッキにセットして欲しいなぁ……」
神通「……はぁ……」ガサゴソ
川内「ありがとー!
ついでにリモコン取って!届かなーい!」
神通「……どうぞ……」
川内「最高だぜ神通!いい嫁になれるよ!」
神通「……どうも。所で、このDVDの内容は?」
川内「まぁ見てろって……ほれ!」ポチッ
神通「……?演習の記録映像ですか……?」
川内「そうだ。さっき中央作戦司令室からパクってきた」
神通「ちゃんと返すんですよ……」
川内「大丈夫大丈夫!バレてないって!
結構置いてあったし!」
神通「それで怒られるのはあなたですよ?」
川内「え?なんで?」
神通「嗚呼……頭が痛い……」
……
…
神通「川内?天龍?布団で物を食べるのはやめて下さい」
川内「アハハ。神通は神経質だなぁ」
天龍「ホントだぜ。ほら、神通も寝転びながら煎餅食ってみろよ」パリポリ
神通「……誰が掃除すると思ってるんですか……」
川内「んー、神通」
神通「もうイイです……」
川内「アハハ」
天龍「川内ー、アレ見よーぜ。
神通も居るし」
川内「ああ、見る?」
神通「アレ……?」
川内「うん。
神通ー、そこのダンボールの中見てくんない?」
神通「少しは自分で立ち上がったらどうなんですか……コレですか?」
川内「うんソレ〜。DVD入ってるっしょ。
そのDVDをデッキにセットして欲しいなぁ……」
神通「……はぁ……」ガサゴソ
川内「ありがとー!
ついでにリモコン取って!届かなーい!」
神通「……どうぞ……」
川内「最高だぜ神通!いい嫁になれるよ!」
神通「……どうも。所で、このDVDの内容は?」
川内「まぁ見てろって……ほれ!」ポチッ
神通「……?演習の記録映像ですか……?」
川内「そうだ。さっき中央作戦司令室からパクってきた」
神通「ちゃんと返すんですよ……」
川内「大丈夫大丈夫!バレてないって!
結構置いてあったし!」
神通「それで怒られるのはあなたですよ?」
川内「え?なんで?」
神通「嗚呼……頭が痛い……」
989: 2015/06/30(火) 00:11:00.46 ID:bBz7du5Z0
天龍「神通……ほら、煎餅やるよ」
神通「あなたも頭痛のタネなんですけどね……
いただきます」ポリ
天龍(そう言いつつ食うのな……)ボリボリ
川内「お、始まるよ!」
神通「えっと……攻守の編成が……成る程」
川内「サセン隊vs18戦。
見ものだろ?」
神通「ええ。確かに、一見の価値がありそうです」
天龍「お手並み拝見だなぁ」ポリポリ
…
……
………
終了後
天龍「うおおおい!勝ったぞ!
魚雷がブチ抜かれた時はハラハラしたぜ!」
川内「いやマジで!ドキドキワクワクだったね!」
神通「……二人とも、うるさいですよ……
要所要所で歓声を上げないで下さい」
天龍「神通が落ち着き過ぎなんだよ!
かぁーっ!やっぱ榛名魚雷はエゲツねーな!」
川内「そうだぜ神通!足柄つえーな!」
天龍「そして翔鶴の慌てっぷりよ!」
川内「ああ、全部落とされて衝突しそうになってたのは傑作だったな!アハハ!」
神通「もう……
こう、真面目に観る気は無いのですか……」
川内「真面目、真面目ねぇ……
この演習にそんな価値は無いと思うよ」
神通「……?」
川内「だって、これ艦娘のデモンストレーションだもん」
天龍「デモ?」
川内「内容が艦娘の力比べみたいな感じだし?
あんま戦術的価値は無いと見たね。
にも関わらず、艦娘が簡単に入手出来るほど出回ってる。
つまり、誰かがばら撒いてんだ、コレ」
天龍「ふむ……」
川内「誰が、何の為に、だろうね?
……アハハ。もうあんまり時間が無いかもなぁ」
天龍「ほほう……」
川内「なーんて、意味深な事を言うとすぐ乗ってくる天龍ー!
意味わかってんのかー?」
天龍「は、はぁ?!わかってるに決まってんだろ!
要するにアレだ……アレだよ!」
川内「アハハ!馬鹿だこいつ!」
天龍「んだとぉ?!」
神通「煎餅を投げ合うのは止めなさい!」
神通「あなたも頭痛のタネなんですけどね……
いただきます」ポリ
天龍(そう言いつつ食うのな……)ボリボリ
川内「お、始まるよ!」
神通「えっと……攻守の編成が……成る程」
川内「サセン隊vs18戦。
見ものだろ?」
神通「ええ。確かに、一見の価値がありそうです」
天龍「お手並み拝見だなぁ」ポリポリ
…
……
………
終了後
天龍「うおおおい!勝ったぞ!
魚雷がブチ抜かれた時はハラハラしたぜ!」
川内「いやマジで!ドキドキワクワクだったね!」
神通「……二人とも、うるさいですよ……
要所要所で歓声を上げないで下さい」
天龍「神通が落ち着き過ぎなんだよ!
かぁーっ!やっぱ榛名魚雷はエゲツねーな!」
川内「そうだぜ神通!足柄つえーな!」
天龍「そして翔鶴の慌てっぷりよ!」
川内「ああ、全部落とされて衝突しそうになってたのは傑作だったな!アハハ!」
神通「もう……
こう、真面目に観る気は無いのですか……」
川内「真面目、真面目ねぇ……
この演習にそんな価値は無いと思うよ」
神通「……?」
川内「だって、これ艦娘のデモンストレーションだもん」
天龍「デモ?」
川内「内容が艦娘の力比べみたいな感じだし?
あんま戦術的価値は無いと見たね。
にも関わらず、艦娘が簡単に入手出来るほど出回ってる。
つまり、誰かがばら撒いてんだ、コレ」
天龍「ふむ……」
川内「誰が、何の為に、だろうね?
……アハハ。もうあんまり時間が無いかもなぁ」
天龍「ほほう……」
川内「なーんて、意味深な事を言うとすぐ乗ってくる天龍ー!
意味わかってんのかー?」
天龍「は、はぁ?!わかってるに決まってんだろ!
要するにアレだ……アレだよ!」
川内「アハハ!馬鹿だこいつ!」
天龍「んだとぉ?!」
神通「煎餅を投げ合うのは止めなさい!」
990: 2015/06/30(火) 00:11:29.38 ID:bBz7du5Z0
川内「いやーしかし足柄だな。上手いね。
やっぱアイツ、ウチに欲しくねぇ?」
天龍「欲しい!」
川内「スカウトしに行こうぜ!」
天龍「行こう!」
神通「……私は鳳翔さんを推しますね」
川内「あぁ……鳳翔ねぇ……」
神通「ええ。判官贔屓と言うのでしょうか?
無名の空母が翔鶴を下したのは中々……
それに、夜戦隊には空母が居ませんし」
天龍「夜戦に空母なんてお荷物だけどな!」
神通「居て困る人材では無いかと」
川内「まぁね。
ただ、実力の程が不明だからなぁ」
神通「……?翔鶴を撃ち破る実力が有ればーー」
川内「不意打ちしか出来ない空母なら要らない。
アタシ達が不意打ちを仕掛けるんだから、欲しいのは正面戦力だ」
神通「戦術は評価に値すると思いますが」
川内「鳳翔が戦術を編み出したのなら、ブレーンとして使えるかもね……
でも、あれは違う。あの戦法は英雄提督直伝、演習用の奇策だよ。
初見じゃ絶対イカれるって有名らしいぜ」
神通「……そうなのですか」
天龍「よく知ってんなー」
川内「そりゃね……
……あれはムカーシ昔、加賀が赤城を初めて破った時に使った戦法なのさ」
やっぱアイツ、ウチに欲しくねぇ?」
天龍「欲しい!」
川内「スカウトしに行こうぜ!」
天龍「行こう!」
神通「……私は鳳翔さんを推しますね」
川内「あぁ……鳳翔ねぇ……」
神通「ええ。判官贔屓と言うのでしょうか?
無名の空母が翔鶴を下したのは中々……
それに、夜戦隊には空母が居ませんし」
天龍「夜戦に空母なんてお荷物だけどな!」
神通「居て困る人材では無いかと」
川内「まぁね。
ただ、実力の程が不明だからなぁ」
神通「……?翔鶴を撃ち破る実力が有ればーー」
川内「不意打ちしか出来ない空母なら要らない。
アタシ達が不意打ちを仕掛けるんだから、欲しいのは正面戦力だ」
神通「戦術は評価に値すると思いますが」
川内「鳳翔が戦術を編み出したのなら、ブレーンとして使えるかもね……
でも、あれは違う。あの戦法は英雄提督直伝、演習用の奇策だよ。
初見じゃ絶対イカれるって有名らしいぜ」
神通「……そうなのですか」
天龍「よく知ってんなー」
川内「そりゃね……
……あれはムカーシ昔、加賀が赤城を初めて破った時に使った戦法なのさ」
991: 2015/06/30(火) 00:13:16.50 ID:bBz7du5Z0
………
……
…
提督でない誰かが、執務室で提督の椅子に座っていた。
赤城である。
赤城『……』
腹立たしい。
実に、腹立たしい。
これ程までに屈辱的な事があっただろうか。
貧乏揺すりが激しくなる。
今日の演習は、大差で終わった。
それはいつも通りだ。
唯一違ったのは、敗者が自分であった事。
あり得ない失態だった。
加賀は不器用で、複雑な戦法を好まず基本に忠実だ。
それ故に、実力で大きく勝る自分が負けた事は無かった。
そう、今日迄は。
ある種卑劣とも言える、攻撃を終えた飛行編隊の待ち伏せ。
こんな狡猾な戦術を取るのは加賀らしくない。
そういった戦術を用いるようになる前触れも無かった。
恐らく、提督が加賀へ、演習の直前に教唆したのだろう。
……
…
提督でない誰かが、執務室で提督の椅子に座っていた。
赤城である。
赤城『……』
腹立たしい。
実に、腹立たしい。
これ程までに屈辱的な事があっただろうか。
貧乏揺すりが激しくなる。
今日の演習は、大差で終わった。
それはいつも通りだ。
唯一違ったのは、敗者が自分であった事。
あり得ない失態だった。
加賀は不器用で、複雑な戦法を好まず基本に忠実だ。
それ故に、実力で大きく勝る自分が負けた事は無かった。
そう、今日迄は。
ある種卑劣とも言える、攻撃を終えた飛行編隊の待ち伏せ。
こんな狡猾な戦術を取るのは加賀らしくない。
そういった戦術を用いるようになる前触れも無かった。
恐らく、提督が加賀へ、演習の直前に教唆したのだろう。
992: 2015/06/30(火) 00:15:21.51 ID:bBz7du5Z0
自分の慢心は認める。
だが、一番腹立たしかったのは、提督にハシゴを外されたという事実。
自分が提督の一番なのに、提督は加賀の肩を持った。
チッ、と自然に舌打ちが出る。
と、ほぼ同じタイミングで、ガチャ、と執務室の扉が開いて。
提督『……おいおい。とんだ提督代理だな』
赤城『……』
赤城は半ば提督を睨むようにして、椅子から立ち上がり、提督に詰め寄った。
赤城『……加賀に入れ知恵しましたね』
提督『まぁな』
アッサリと認める。
赤城はカァッ、と己の頭に血が昇るのを感じた。
赤城『何故ですか』
提督『請われたからな』
赤城『……あの時ですか?』
提督『そうだ』
赤城『……理由になってませんね。
何故片方に肩入れなさるのでしょうか。
あの時間まで、加賀が訓練を重ねていたからですか?』
提督『……』
だが、一番腹立たしかったのは、提督にハシゴを外されたという事実。
自分が提督の一番なのに、提督は加賀の肩を持った。
チッ、と自然に舌打ちが出る。
と、ほぼ同じタイミングで、ガチャ、と執務室の扉が開いて。
提督『……おいおい。とんだ提督代理だな』
赤城『……』
赤城は半ば提督を睨むようにして、椅子から立ち上がり、提督に詰め寄った。
赤城『……加賀に入れ知恵しましたね』
提督『まぁな』
アッサリと認める。
赤城はカァッ、と己の頭に血が昇るのを感じた。
赤城『何故ですか』
提督『請われたからな』
赤城『……あの時ですか?』
提督『そうだ』
赤城『……理由になってませんね。
何故片方に肩入れなさるのでしょうか。
あの時間まで、加賀が訓練を重ねていたからですか?』
提督『……』
993: 2015/06/30(火) 00:16:08.22 ID:bBz7du5Z0
赤城『……提督もご存知でしょう!』
何も言わない提督に、赤城は苛立って、バン!と机を叩く。
赤城『私が誰も見ていない所でどれだけ研鑽を積んでいるか!
あなたならば、わかっていただいていると……思っていました!』
提督『落ち着けよ、赤城……』
赤城『何故加賀を贔屓したのですか!
努力ならば私だってーー』
提督『落ち着け』
『っーー』
赤城の唇を人差し指で抑えて、黙らせる。
提督『俺はお前を高く評価している。
だが、努力はひけらかすものじゃ無いな』
赤城『……私は特別扱いが納得行かないと申した迄です』
提督『特別扱い、特別扱いか……
ふふふ……』
赤城『……何がおかしいのですか』
提督『……赤城。お前は……まだまだだな』
赤城『……!何が!』
提督『聞けよ。
俺が加賀にあの戦術を仕込んだ。それは間違いない。
つまり、お前は俺に敗北したとも言える訳だが……』
赤城『……何を、仰りたいのですか』
何も言わない提督に、赤城は苛立って、バン!と机を叩く。
赤城『私が誰も見ていない所でどれだけ研鑽を積んでいるか!
あなたならば、わかっていただいていると……思っていました!』
提督『落ち着けよ、赤城……』
赤城『何故加賀を贔屓したのですか!
努力ならば私だってーー』
提督『落ち着け』
『っーー』
赤城の唇を人差し指で抑えて、黙らせる。
提督『俺はお前を高く評価している。
だが、努力はひけらかすものじゃ無いな』
赤城『……私は特別扱いが納得行かないと申した迄です』
提督『特別扱い、特別扱いか……
ふふふ……』
赤城『……何がおかしいのですか』
提督『……赤城。お前は……まだまだだな』
赤城『……!何が!』
提督『聞けよ。
俺が加賀にあの戦術を仕込んだ。それは間違いない。
つまり、お前は俺に敗北したとも言える訳だが……』
赤城『……何を、仰りたいのですか』
994: 2015/06/30(火) 00:16:48.66 ID:bBz7du5Z0
提督『あの時、お前は言ったな。
私をあなたの特別にして下さいと』
赤城『……はい』
提督『だから、俺はお前に少し意地悪をしてみたんだ』
赤城『……?』
怪訝な顔をする赤城。
くっくっく、と愉快そうに笑う提督。
赤城の唇に当てた指で、その唇をなぞる。
提督『察しろ、赤城。
俺の特別になりたければーー
ーー俺を手玉に取るくらいの事はして見せろ』
赤城『……っ』
提督『いやぁ……怒った顔を久し振りに見たが……
中々どうして可愛いじゃないか』
赤城『……』
赤城はなんだか悔しくて、提督の指に噛み付いた。
………
……
…
私をあなたの特別にして下さいと』
赤城『……はい』
提督『だから、俺はお前に少し意地悪をしてみたんだ』
赤城『……?』
怪訝な顔をする赤城。
くっくっく、と愉快そうに笑う提督。
赤城の唇に当てた指で、その唇をなぞる。
提督『察しろ、赤城。
俺の特別になりたければーー
ーー俺を手玉に取るくらいの事はして見せろ』
赤城『……っ』
提督『いやぁ……怒った顔を久し振りに見たが……
中々どうして可愛いじゃないか』
赤城『……』
赤城はなんだか悔しくて、提督の指に噛み付いた。
………
……
…
995: 2015/06/30(火) 00:17:55.92 ID:bBz7du5Z0
赤城「……」
パチリ、と目が開く。
かつて綺麗な栗色であったそれは、今は深海の色をしていた。
愛宕「あら?お目覚めかしら?」
赤城「ええ……少し、昔の夢を」
愛宕「……そう。夢、夢ね……まだ艦娘だった頃の?」
赤城「それ以外に、夢に見る過去がありますか?」
愛宕「それもそうね〜」
赤城「それにしても……
ああ、懐かしかった……うふふ」
赤城は楽しそうだ。
愛宕「……あ、そうそう。
艦載機、来たわよ。北から」
赤城「!……来ましたか、そうですか。……うふふふ」
時は満ちた。
ならば、逢いに行こう。
赤城(そう、私は間違っていた……
私があなたのモノになるなんて考えでは、いけませんね……)
微笑む。
赤城(あなたは私の提督……私のモノにしないと)
意中のあなたを手玉にとって見せると。
パチリ、と目が開く。
かつて綺麗な栗色であったそれは、今は深海の色をしていた。
愛宕「あら?お目覚めかしら?」
赤城「ええ……少し、昔の夢を」
愛宕「……そう。夢、夢ね……まだ艦娘だった頃の?」
赤城「それ以外に、夢に見る過去がありますか?」
愛宕「それもそうね〜」
赤城「それにしても……
ああ、懐かしかった……うふふ」
赤城は楽しそうだ。
愛宕「……あ、そうそう。
艦載機、来たわよ。北から」
赤城「!……来ましたか、そうですか。……うふふふ」
時は満ちた。
ならば、逢いに行こう。
赤城(そう、私は間違っていた……
私があなたのモノになるなんて考えでは、いけませんね……)
微笑む。
赤城(あなたは私の提督……私のモノにしないと)
意中のあなたを手玉にとって見せると。
996: 2015/06/30(火) 00:18:48.16 ID:bBz7du5Z0
赤城「……さて、と」
赤城「ーー暁の水平線に、終止符を打ちましょう」
黄昏が、始まる。
997: 2015/06/30(火) 00:27:03.32 ID:bBz7du5Z0
ここまで
次スレです
よろしければお付き合い下さい
加賀「……さて、と」【1】
短編は、第1章が終わった際にまとめて投下したいと思います
次スレで第1章は終わるかな……?
カッターとシャツの下りはカッターシャツですね、ごめんなさい
私もセンスが欲しい所ですね……
次スレです
よろしければお付き合い下さい
加賀「……さて、と」【1】
短編は、第1章が終わった際にまとめて投下したいと思います
次スレで第1章は終わるかな……?
カッターとシャツの下りはカッターシャツですね、ごめんなさい
私もセンスが欲しい所ですね……



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