1: 2009/02/14(土) 00:10:38.08ID:8H8A2hJs0
男「・・・ふぅ、ただいま」
女「あ、お、お帰りなさい。お・・・」
女「・・・男、さん」
男「うん、ただいま」
女「お風呂、沸いてるよ」
男「ありがとう」
3: 2009/02/14(土) 00:12:16.63ID:8H8A2hJs0
女「ご飯、どうする?食べちゃったけど」
男「ああ、適当に済ますよ」
女「そう・・・」
男「それより女さん、お風呂入ったの?」
女「あ、まだ、だけど・・・」
男「じゃあ、先に入ってきちゃいなよ」
4: 2009/02/14(土) 00:13:49.80ID:8H8A2hJs0
女「え、で、でも・・・」
男「寝る前にやっちゃいたい仕事があるんだよ」
女「家でも仕事?」
男「うん、ちょっと企画書をね」ゴソゴソ
女「大変だね」
6: 2009/02/14(土) 00:15:14.15ID:8H8A2hJs0
男「お風呂入ると眠くなっちゃうし・・・」
男「女さん、明日も学校でしょ?」
女「うん」
男「じゃあ、尚更だよ」
女「・・・うん、じゃあ」
7: 2009/02/14(土) 00:16:29.84ID:8H8A2hJs0
男「はい、いってらっしゃい」
女「あ、お茶碗とか、お水に晒しといて」
男「大丈夫だよ、洗っとく」
女「・・・駄目、仕事の日は私がやるから」
男「あはは、そうだったね」
9: 2009/02/14(土) 00:18:44.76ID:8H8A2hJs0
女「もう・・・」
男「了解了解ー」カタカタ
バタン
女「・・・・・・・・・」
女「・・・はぁ~」
女「いつになったら、呼べるんだろ」
女「・・・『お父さん』、って」
10: 2009/02/14(土) 00:19:58.79ID:8H8A2hJs0
カポーン
女「ふー・・・」
女(・・・・・・・・・)
女(・・・今年の春で・・・)
女(お母さんが氏んでから、もう二年か・・・)
女(・・・・・・・・・)
・・・チャポン
13: 2009/02/14(土) 00:22:43.37ID:8H8A2hJs0
女(・・・・・・・・・)
女(お母さんが、選んだ人だから)
女(もちろん私も、好き)
女(お母さんのことも、あんなに大切にしてくれたし)
女(仕事熱心だし、優しいし)
女(・・・きっと、理想の父親って、男さんみたいな人だよね)
15: 2009/02/14(土) 00:23:58.28ID:8H8A2hJs0
シャァァァァ・・・
女(・・・すごく、すごくいい人)
女(だけど・・・)
女(・・・・・・・・・)
女(・・・男さんと私は)
女(血の繋がった親子じゃ、無い)
17: 2009/02/14(土) 00:25:14.83ID:8H8A2hJs0
女(・・・・・・・・・)
女(・・・私、すごい迷惑だよね)
女(男さん、まだ若いんだから)
女(もっとやりたいこと、いっぱいあるだろうし・・・)
女(それを私は・・・)
・・・キュッ
18: 2009/02/14(土) 00:26:53.94ID:8H8A2hJs0
>>16
そんな感じです。
一応イメージ元にしたコピペがあったんだけど
出来上がってみたらそうでもなかったぜ。
女(・・・男さん)
女(男さんにとって、私は迷惑でしょ?)
女(どうしてそんなに、笑っていられるの?)
女(お母さんはもう、いないんだよ・・・)
女「・・・・・・・・・」
女「・・・『お父、さん』」
そんな感じです。
一応イメージ元にしたコピペがあったんだけど
出来上がってみたらそうでもなかったぜ。
女(・・・男さん)
女(男さんにとって、私は迷惑でしょ?)
女(どうしてそんなに、笑っていられるの?)
女(お母さんはもう、いないんだよ・・・)
女「・・・・・・・・・」
女「・・・『お父、さん』」
20: 2009/02/14(土) 00:28:07.46ID:8H8A2hJs0
バタン
男「おー、結構長かったねー」カタカタ
女「・・・ごめん」
男「なんであやまるの」カタカタタンッ
女「・・・・・・・・・」
男「湯あたりでもしてるのかと、心配してたとこだよ」
女「・・・ううん、大丈夫」
22: 2009/02/14(土) 00:30:22.03ID:8H8A2hJs0
男「そ、よかった」
女「あれ?・・・夕飯、食べたの?」
男「はは・・・、実は、まだ」
女「えー、体に悪いよー」
男「いやー、キリが悪くってさ」
24: 2009/02/14(土) 00:31:39.19ID:8H8A2hJs0
女「もう・・・。なに作る?」
男「あ、いいっていいって。自分でやる」
女「え、せっかくなら・・・」
男「だーめ。女さんは座ってて」
女「・・・はい」
25: 2009/02/14(土) 00:33:13.55ID:8H8A2hJs0
男「よしっと。・・・炒飯のもと、使っていい?」
女「いいよ」
男「はい、炒飯を作ります」
女「・・・・・・・・・」
男「あー、料理久しぶりだなぁ」
27: 2009/02/14(土) 00:34:29.11ID:8H8A2hJs0
男「家事は分担!とかいいながら・・・」
男「最近女さんに任せっぱなしだったからねぇ」
女「・・・・・・・・・」
男「ふんふ~ん♪」
女(・・・・・・・・・)
女(チャンスなら、いつでもあるのに・・・)
29: 2009/02/14(土) 00:35:46.54ID:8H8A2hJs0
女(スっと、言ってしまえばいいのに)
女(簡単な、こと・・・)
女(・・・そのはずなのに)
女「あの・・・」
男「んーとフライパンを・・・」ガタガタ
女「おと・・・」
男「ん?」
30: 2009/02/14(土) 00:37:03.10ID:8H8A2hJs0
女「・・・こさん」
男「はい、なに?」
女「・・・わ、私も食べようかな。炒飯」
男「えー、体に悪いよー」
女「・・・・・・・・・」
男「あはは、太っても知らないよ」
31: 2009/02/14(土) 00:38:32.16ID:8H8A2hJs0
VIPってこんなリロード遅かったっけ・・・
女「なっ・・・!だ、大丈夫だもん!」
男「あっはっは、そーかそーか」
女「もう・・・」
男「いいよいいよ、一緒に食べよう」
女「・・・うん」
女「なっ・・・!だ、大丈夫だもん!」
男「あっはっは、そーかそーか」
女「もう・・・」
男「いいよいいよ、一緒に食べよう」
女「・・・うん」
32: 2009/02/14(土) 00:39:47.59ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
女(・・・言えない。言えないよ)
女(どんな顔されるか、分からないもの)
女(・・・『お父さん』って読んだ瞬間に)
女(この時間が、この空間が)
女(丸ごと、崩れ去ってしまうみたいで・・・)
女(・・・怖い)
34: 2009/02/14(土) 00:41:06.85ID:8H8A2hJs0
男「卵使っていい?」
女「いいよ、この前安かったから」
男「おーいっぱいある・・・」
女(・・・・・・・・・)
女(怖いよ、男さん・・・)
36: 2009/02/14(土) 00:42:19.70ID:8H8A2hJs0
男「・・・うん、中々の出来だ」モグモグ
女「・・・おいしい」モグモグ
男「お、気に入ってくれた?」
女「うん、またこの炒飯のもと、買ってくる」
男「あ、それ褒めてないよね」
女「あはは」
37: 2009/02/14(土) 00:43:37.29ID:8H8A2hJs0
男「・・・さて、もう少しかなー」
女「まだ、お仕事?」
男「うーん、すぐ終わるつもりだったんだけど」
女「そういう仕事って、後回しにすると厄介だよね」
男「その通りだよ、まったく面目ない」カタカタ
40: 2009/02/14(土) 00:44:50.14ID:8H8A2hJs0
女「じゃあ、寝るね」
男「あ、もうこんな時間か・・・」
女「そうだ。洗い物どうしよう」
男「明日の朝にでもやれば?」
女「・・・うん、そうしようかな」
44: 2009/02/14(土) 00:46:31.72ID:8H8A2hJs0
女「じゃあ、おやすみなさい」
男「はい、お休み」
バタン
女「・・・・・・・・・」
女「今日も、言えなかったな・・・」
女「・・・『お父さん』」
45: 2009/02/14(土) 00:47:51.68ID:8H8A2hJs0
チュンチュン
女「・・・・・・・・・」
男「あー、おはよう・・・」
女「ちょっと、男さん」
男「はい?」
女「コレ、どういうこと!?」
46: 2009/02/14(土) 00:49:11.39ID:8H8A2hJs0
男「コレ、って・・・」
女「昨日のお皿!何で洗ってあるの!?」
男「・・・あー、なんか、気が向いたから・・・」
女「私がやるって言ったでしょ!?」
男「あれ、そうだっけ」
47: 2009/02/14(土) 00:50:43.59ID:8H8A2hJs0
女「もう!男さん、仕事で疲れて帰ってきて・・・」
女「それで、家事までされちゃったら私・・・」
女「私・・・!」
男「・・・あはは、ごめんごめん」
女「・・・・・・・・・」
男「忘れてたんだよ。息抜きもしたかったし」
49: 2009/02/14(土) 00:52:08.59ID:8H8A2hJs0
女「・・・もう」
男「それよりも女さん、パンを焼いてくださると嬉しいな」
女「・・・もう出来てるよ」コトッ
男「おー流石、気が利くなぁ」
女「あたりまえだって」
男「ありがと」
50: 2009/02/14(土) 00:53:43.24ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
男「・・・いただきまーす」
女「はい、牛乳」
男「ん、ありがと」モグモグ
女「・・・・・・・・・」モグモグ
男「・・・・・・・・・」ゴクゴク
なんかすげーのんびりだけど、
着いてきてくれたらありがとうです。
52: 2009/02/14(土) 00:55:07.11ID:8H8A2hJs0
女「・・・今日も私のほうが出るの早い?」
男「うん、そうだね。俺はもう少し余裕ある」
女「じゃあ、戸締りよろしくね」
男「・・・女さん、いっつもそれ言うんだから」
女「だって男さんそういうとこ抜けてるじゃん」
54: 2009/02/14(土) 00:56:19.92ID:8H8A2hJs0
女「・・・じゃ、行って来ます」
男「はい、行ってらっしゃい」
女「洗い物、水に晒しておいてね」
男「了解」
女「帰ってきたら、わ・た・し・が!洗います!」
男「りょ、了解」
・・・バタン
56: 2009/02/14(土) 00:57:39.67ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
男「・・・洗い物くらい、俺でも出来るのに」
男「そのくらいで・・・」
男「そのくらいで、自分の価値が無くなるとでも思ってるの?」
男「まったく・・・」
男「そういうところ、そっくりだ」
57: 2009/02/14(土) 00:58:57.54ID:8H8A2hJs0
キーンコーンカーンコーン・・・
女「はぁ・・・」
友「どしたの?悩み事?」
女「んー、まぁ色々・・・」
友「そーだよねー、もうすぐバレンタインデーだもんね」
女「あー・・・、そんなん、あったなぁ・・・」
58: 2009/02/14(土) 01:00:12.86ID:8H8A2hJs0
友「うわー興味無しか」
女「どーでもいい・・・、物凄く・・・」
友「誰か渡すひと居ないの?」
女「渡すひと・・・」
友「気になってるひととかさぁ」
61: 2009/02/14(土) 01:01:33.15ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
友「あんた割とモテるんだから・・・」
女「ね、ねぇ」
友「お、居た?」
女「・・・父親に渡す、ってのはさ、無いのかな?」
友「はぁ?親父にぃ?」
62: 2009/02/14(土) 01:02:45.82ID:8H8A2hJs0
女「う、うん。・・・変?」
友「えー、どうだろ?」
女「変かなぁ」
友「変、ってほどじゃないけど・・・」
女「うん」
友「普通、やらないんじゃない?」
63: 2009/02/14(土) 01:03:59.43ID:8H8A2hJs0
女「そ、そうなんだ」
友「少なくともあたしはやらないかなぁ」
女「・・・あはは」
友「ま、いいんじゃない?」
女「うーん・・・」
65: 2009/02/14(土) 01:05:19.24ID:8H8A2hJs0
友「・・・親父ってそういうの、喜ぶよ」
女「・・・え?」
友「やっぱさぁ、良くわかんないけど・・・」
友「娘には、特別な思い入れがあるんじゃない?」
女「・・・っ」
ガラガラ
教師「あーい、帰りのHRはじめるぞー」
68: 2009/02/14(土) 01:06:32.73ID:8H8A2hJs0
友「ヤバっ、もう担任来た」
女「・・・ねぇ」
友「うん?」
女「やっぱり、お父さんにチョコ、あげたほうがいいよ」
友「え?私?」
女「うん。お父さん、きっと喜ぶ」
70: 2009/02/14(土) 01:07:55.88ID:8H8A2hJs0
友「そ、そうかなぁ」
女「娘から貰うと、嬉しいんでしょ?」
友「あー、うーん・・・。か、考えとく・・・」
女「うん、そうして」
教師「・・・おら座れっての、そこ!帰れねぇぞー」
73: 2009/02/14(土) 01:09:13.97ID:8H8A2hJs0
友「あーはいはい」ガタン
女「・・・・・・・・・」
女(男さんは、どうなんだろ)
女(私から、チョコ貰って・・・)
女(・・・嬉しいの?)
女(私は、男さんの、娘じゃないのに?)
75: 2009/02/14(土) 01:10:33.31ID:8H8A2hJs0
教師「・・・じゃ、また明日」
ガヤガヤ
友「ねぇねぇ。このあとチョコ見に行こうと思うんだけど」
女「あー・・・、ごめん。夕飯の買い物行かないと」
友「えー、女、料理上手いから教えてもらおうと思ったのにー」
女「あはは、チョコなんて溶かして固めるだけでしょ」
76: 2009/02/14(土) 01:11:51.02ID:8H8A2hJs0
友「ま・・・、仕方ないか」
女「ごめんね」
友「いや、急に言った私が悪いんだって」
友「また今度、遊び行こうね」
女「うん」
友「じゃ、明日!」
女「うん、ばいばい」
79: 2009/02/14(土) 01:14:01.15ID:8H8A2hJs0
女(・・・・・・・・・)
女(バレンタイン、か)
女(・・・どうしよう)
女(あげてもいいのかな、チョコ)
女(・・・喜んでくれるのかな、私からのでも)
81: 2009/02/14(土) 01:15:28.66ID:8H8A2hJs0
ウィーン
女「・・・はぁ、すっかり日が落ちたなぁ」
女「男さん、今日も遅いのかな」
女「・・・・・・・・・」
女(ジャガイモ安かったから、今日は肉じゃがにしようっと)
女(・・・昨日の炒飯のもとも、買えたしね)
85: 2009/02/14(土) 01:16:52.22ID:8H8A2hJs0
女(あ、カップ麺買っといたほうが良かったかな)
女(体に良くないけど、一応ストックとしてあったほうが・・・)
父「・・・よぉ」
女「・・・え」
父「久しぶりだなぁ」
父「『俺の娘』」
88: 2009/02/14(土) 01:18:06.49ID:8H8A2hJs0
女「・・・っ」
女(・・・そん、な)
女(なんで、なんで・・・)
女(・・・コイツがっ・・・!)
父「・・・おいおい、そんな顔ねーんじゃねーのぉ?」
92: 2009/02/14(土) 01:19:58.76ID:8H8A2hJs0
女「・・・ど、どうして・・・」
父「ああ?」
女「・・・っ」
父「・・・娘に会いに来ちゃ、いけないわけ?」
女「い、今更・・・!あんたなんか・・・!!」
94: 2009/02/14(土) 01:21:13.20ID:8H8A2hJs0
父「はっは、まだ根に持ってるわけぇ?」
女(・・・こんなやつ)
父「お互い、水に流そうやぁ・・・、親子だろ?」
女(こんなやつ、父親なんかじゃないっ!!)
父「なぁ、女?」
女(私の・・・、私の『お父さん』はっ・・・)
96: 2009/02/14(土) 01:22:55.40ID:8H8A2hJs0
女「お、お母さんの葬式にも、来なかったくせに・・・!」
父「あー、そうそう」
父「くたばったんだって?あいつ」
女「・・・!!」ギュッ
父「・・・その日さぁ、用事があったんだよ。大事な、さ」
女「・・・・・・・・・」
98: 2009/02/14(土) 01:24:08.46ID:8H8A2hJs0
父「・・・だからさぁ」
父「俺が、来てやったんだろう?」
女「・・・は?」
父「わかんないかなぁ・・・」
父「・・・お前を迎えにだよ」
父「俺がな」
100: 2009/02/14(土) 01:25:25.06ID:8H8A2hJs0
女「!!」
父「・・・お前今、あいつ再婚相手の男と、二人暮ししてんだって?」
女「・・・なんで」
父「あーあー、なんでも知ってんだよ、俺はよぉ」
女「・・・・・・・・・」
102: 2009/02/14(土) 01:26:43.43ID:8H8A2hJs0
父「やめろやめろ、気持ち悪ぃ」
女「・・・!」
父「そんな赤の他人と暮らしてんじゃねーよ」
女「・・・っ」グッ
父「くだらない家族ごっこなんて、辞めちまえ」
103: 2009/02/14(土) 01:27:56.45ID:8H8A2hJs0
女「・・・そ、そんな」
父「・・・それにさぁ、その男」
女「・・・・・・・・・」
父「アブネェよな。普通じゃねぇよ」
父「血も繋がんねぇ若い娘と暮らす?アブネェよ、それ」
105: 2009/02/14(土) 01:29:09.35ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
父「そのうち犯されるんじゃねぇの?」
女「・・・言うな」
父「いい人そうに見えて、実は変O・・・」
女「・・・勝手なことッ、言うなッ!!」
106: 2009/02/14(土) 01:30:22.07ID:8H8A2hJs0
父「・・・あ?」
女「あんたが・・・、あんたが言うなッ!」
女「何も知らないくせに・・・!」
女「あの人のこと、何も知らないくせにッ!!」
父「・・・・・・・・・」
107: 2009/02/14(土) 01:31:35.10ID:8H8A2hJs0
女「あの人は、お母さんのことを愛してくれてるッ!」
女「あの人は、理由も無く私達を殴ったりなんてしないッ!!」
女「それを、それをあんたが・・・っ」
ダァンッ!!
女「・・・っ!」ビクッ
父「・・・はぁ」
父「そういうこと、言うんだ?」
113: 2009/02/14(土) 01:32:47.96ID:8H8A2hJs0
女「・・・ぁ」
父「お前、なに?」
父「いつからそんな偉くなったわけ?」
女「あ、ぁぁ・・・」
父「おい、いつからそんなに、偉くなったんだよ」
女「・・・ぅ」ガクガク
116: 2009/02/14(土) 01:34:00.68ID:8H8A2hJs0
父「・・・どうやら鈍っちまったみたいだなぁ」
父「また、躾けねぇといけねぇのか?ああ?」
父「おい、どうなんだよ、こら」
父「・・・おいッ!?」ガン!!
女「・・・きゃっ・・・!!」ビクッ!
120: 2009/02/14(土) 01:35:13.75ID:8H8A2hJs0
女(・・・駄目だ・・・、駄目だ)
女(怖い・・・)
女(声が、出ない)
女(怖い、怖い、こんな奴が・・・)
女(お母さんと私を捨てた、こんな奴が怖い・・・)
父「・・・あ?今度はだんまりかよ」
121: 2009/02/14(土) 01:36:26.64ID:8H8A2hJs0
女(悔しい・・・、怖い・・・、助けて・・・)
父「・・・てめぇはよぉ」
女(・・・助けて、助けて・・・)
父「黙って、俺の言うことを聞けばッ・・・」
女(助けて・・・、男さん・・・!)
123: 2009/02/14(土) 01:37:39.70ID:8H8A2hJs0
友「・・・あれー、女じゃん。奇遇ー」
女「あ・・・」
父「・・・っ」
友「チョコ買いに来たの?」
女「・・・ち、違うけど・・・」
友「このスーパーねー、チョコ安いんだよー」
128: 2009/02/14(土) 01:38:52.85ID:8H8A2hJs0
父「・・・・・・・・・」
友「っと?どちら様?」
女「いや・・・、ちょっと・・・」
父「・・・明日だ」ボソッ
女「・・・っ」ビクッ
父「明日、学校に迎えに行く」ボソボソ
129: 2009/02/14(土) 01:41:18.01ID:8H8A2hJs0
スタスタ・・・
友「・・・えー、なにあの人、感じ悪い」
女「・・・・・・・・・」ヘタッ
友「ちょ、女!?大丈夫!?」
女「あ、はは・・・、平気平気・・・」
友「ちょっとー、どっか入るー?」
女「大、丈夫・・・、めまいがしただけだから・・・」
133: 2009/02/14(土) 01:42:30.81ID:8H8A2hJs0
友「ねー、送っていくよ」
女「平気だって、大丈夫だから」
友「ホントにー?」
女「うん、ごめんね。チョコ、買ってきなよ」
友「えー・・・、でも」
女「お願い、大丈夫だからさ」
135: 2009/02/14(土) 01:43:43.32ID:8H8A2hJs0
友「・・・うん」
女「じゃあ、ばいばい」
友「うん、気をつけてね」
女「うん、ありがと・・・」ヨロッ
トボトボ
友「・・・・・・・・・」
137: 2009/02/14(土) 01:44:56.57ID:8H8A2hJs0
トントントン・・・
女(・・・・・・・・・)
―――明日、学校に迎えに行く。
ザクッ
女「痛っ・・・」
女「・・・・・・・・・」
女(・・・男さんと、私は、血の繋がった親子じゃない)
139: 2009/02/14(土) 01:46:09.53ID:8H8A2hJs0
女(男さんの将来に、私は)
女(・・・きっと、きっと邪魔になる)
女(・・・・・・・・・)
女「・・・ぅ」
女「・・・うぅぅぅぅぅ・・・・」
ザー・・・
141: 2009/02/14(土) 01:47:22.24ID:8H8A2hJs0
男「・・・ただいまー」
女「お、お帰り」
男「いやー、今日は割りと早く帰れて・・・」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・なにか、あった?」
143: 2009/02/14(土) 01:48:35.71ID:8H8A2hJs0
女「え?なにが?」
男「いや、なんか・・・」
女「・・・なんにも、ないよ」
男「そう?」
女「うん」
男「・・・そっか」
144: 2009/02/14(土) 01:50:27.93ID:8H8A2hJs0
男「お、肉じゃが?」
女「う、うん。いま温めるから」
男「じゃあ、着替えてくるよ」
女「用意しとくね」
男「うん、お願い」
146: 2009/02/14(土) 01:51:42.85ID:8H8A2hJs0
男「・・・いやぁ、やっぱりおいしいね」モグモグ
女「・・・・・・・・・」
男「女さん?」
女「え、あ、な、何?」
男「・・・ずっと上の空。調子悪いの?」
女「あー、うん。ちょっと・・・そう、かも」
147: 2009/02/14(土) 01:53:12.68ID:8H8A2hJs0
男「・・・今日はもう、寝なよ」
女「うん・・・、そうする」
男「明日は学校、行けそう?」
女「・・・っ」
女「・・・うん大丈夫」
150: 2009/02/14(土) 01:54:25.32ID:8H8A2hJs0
男「明日頑張ればもう休みだから」
男「あったかくして、寝な」
女「うん」
男「朝の家事も、俺がやっとくから」
女「・・・・・・・・・」
女「・・・おと・・・、こ、さん」
152: 2009/02/14(土) 01:55:43.34ID:8H8A2hJs0
男「うん?」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・お休み、なさい」
男「うん。・・・お休み」
・・・バタン
153: 2009/02/14(土) 01:56:57.40ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」モグモグ
―――あの子ね、泣くとすぐに、目が腫れるの。
男「・・・・・・・・・」ゴクゴク
だから、すぐ分かるのよ。本人、気付いてないんだけど。
男「・・・ふぅ」
面白いでしょう?この子。とってもいい子なの。
男「・・・・・・・・・」
・・・こんな子だけど、よろしくね。
男「・・・理想の父親は、まだ遠いなぁ」
154: 2009/02/14(土) 01:59:18.18ID:8H8A2hJs0
キーンコーンカーンコーン・・・
教師「・・・はい、じゃあ今日の授業も終了ー」
女「・・・・・・・・・」
教師「そうだ、朝から変な男達がこの辺うろついてるらしいから、気をつけろよ」
女「・・・っ」
友「そーいうのは、もっと早く言ってよねー」
155: 2009/02/14(土) 02:00:33.73ID:8H8A2hJs0
教師「るせー、忘れてたんだよ」
友「テキトーだなぁ・・・」
教師「まぁ、そんなわけで特に女子!気をつけろよ」
女「・・・・・・・・・」
教師「親でも何でも呼んで、安全に下校しろー」
158: 2009/02/14(土) 02:01:46.47ID:8H8A2hJs0
友「小学生かよ」
教師「以上。んじゃ、良い週末をー」
ガヤガヤ
友「・・・あー!終わったぁ!」
女「・・・そうだね」
159: 2009/02/14(土) 02:02:59.15ID:8H8A2hJs0
友「・・・今日ずっと考え事してたっぽかったけど、大丈夫?」
女「あ・・・、うん。大丈夫大丈夫」
友「・・・・・・・・・」
女「・・・ほんとに、大丈夫だから」
友「・・・はぁ」
友「そりゃあさ、私に出来ることなんて、限られてるよ」
161: 2009/02/14(土) 02:04:11.81ID:8H8A2hJs0
女「え・・・」
友「でもさ、なんか少しでもいいから、頼ってよ」
女「!」
友「ちょっとでも出来ること、あるかもしんないじゃん」
女「・・・・・・・・・」
164: 2009/02/14(土) 02:05:24.77ID:8H8A2hJs0
友「分かった?」
女「・・・うん」
友「よし、約束だかんね!」
女「・・・うん、約束」
友「いつでもいいなよー」
166: 2009/02/14(土) 02:06:37.49ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
友「・・・じゃ、今日はチョコ頑張って作ります!」
女「あ、手作りにしたんだ」
友「うん、そっちのほうが安いし」
女「頑張ってね」
友「うん、頑張る」
167: 2009/02/14(土) 02:07:50.27ID:8H8A2hJs0
友「ばいばい!」
女「・・・うん、ばいばい!」
タッタッ
女「・・・・・・・・・」
女「・・・約束・・・」
女「・・・ごめんね」
168: 2009/02/14(土) 02:09:03.19ID:8H8A2hJs0
女(・・・やっぱり、私は)
女(男さんの、邪魔になりたくない)
女(足枷になりたくない)
女(その為には・・・)
女(・・・あいつに、ついて行くしかない)
170: 2009/02/14(土) 02:10:27.32ID:8H8A2hJs0
女(このまま暮らして)
女(男さんに、無理させて)
女(彼のやりたいことを、潰させるよりも・・・)
女(こっちのほうが、ずっといい)
女(私・・・)
女(私、男さんが大好きだから)
172: 2009/02/14(土) 02:11:40.11ID:8H8A2hJs0
女(・・・・・・・・・)
女(・・・男さん、今まで、ありがとう)
女(私と暮らしてくれてありがとう)
女(私と笑ってくれてありがとう)
女(・・・お母さんを愛してくれて、ありがとう)
女(私、行くね)
176: 2009/02/14(土) 02:17:15.49ID:8H8A2hJs0
女(・・・一度でいいから、呼んでみたかったな)
女(・・・・・・・・・)
女(・・・聞かれないなら、いいよね)
女(誰にも迷惑、かけないよね)
女「・・・おと―――」
男「・・・や。お疲れ様」
女「・・・おと、こさん・・・」
179: 2009/02/14(土) 02:18:57.65ID:8H8A2hJs0
男「・・・いやー、ここが学校かぁ」
女「な・・・、なんで」
男「え?あー、なんとなく?」
女「かか、か、会社は!?」
男「有休取っちゃった。えへ」
181: 2009/02/14(土) 02:20:19.59ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
男「お、怒んないで!・・・お腹の、調子がだね・・・」
女「バカッ!!」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・なんで、なんで今なの・・・」
女「・・・なんでよ・・・、どうして・・・」
182: 2009/02/14(土) 02:21:32.81ID:8H8A2hJs0
男「・・・今だから、だよ」
女「・・・え?」
男「今しかない、と思った」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・普段はこんな無茶はしないよ」
185: 2009/02/14(土) 02:24:04.71ID:8H8A2hJs0
男「でも、ここで動かないと・・・」
男「いけないと、思ったんだ」
女「・・・・・・・・・」
男「女さん、」
父「・・・あ?誰だ、お前」
女「!!」
187: 2009/02/14(土) 02:27:55.39ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
父「誰だって、聞いてんだよ。ああ?」
女「・・・お、男さん」ビクッ
男「・・・・・・・・・」
男「・・・この子の父親ですが、なにか?」
188: 2009/02/14(土) 02:29:30.67ID:8H8A2hJs0
女「!」
父「・・・は?」
男「この子の、父親だと言ったんです」
男「・・・私達親子に、なにか御用でしょうか?」
女「男さんっ・・・」
父「はぁ・・・、お前がかよ」
190: 2009/02/14(土) 02:30:54.78ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
父「お前があのクソ女の、再婚相手か」
男「!」
女「・・・っ」
父「ははは!お前があの物好きかぁ!!」
父「こらぁ傑作だなぁ!」
女「・・・やめて」
父「『この子の父親』、ときたか」
男「・・・はい」
192: 2009/02/14(土) 02:32:27.12ID:8H8A2hJs0
父「残念だがよ、こいつはお前の娘じゃねぇ」
男「・・・・・・・・・」
女「やめて・・・よ・・・」
父「・・・俺だ!俺がこいつの父親だよ!」
父「お前のような父親ごっこじゃねぇ」
父「正真正銘、俺の血の繋がった娘なんだよ!!こいつはなぁ!!」
>>191
あ、俺です。ごめんね
194: 2009/02/14(土) 02:34:09.00ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
父「なんでこんなとこに居るのか知らねぇけどよぉ・・・」
女「・・・・・・・・・」
父「さっさとそいつ、俺に渡してくれない?」
父「『本当の父親』が向かえに来たんだよぉ!どけっ!」
男「・・・・・・・・・」
男「嫌です」
198: 2009/02/14(土) 02:35:44.48ID:8H8A2hJs0
父「てめっ・・・」
女「・・・っ」
男「・・・あなたが誰だか知りません、が・・・」
男「自分の娘を、みすみす渡す親が、どこに居るのでしょう」
父「この野郎・・・!」
男「娘は渡しません」
男「なぜなら」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・彼女は俺の、娘だからです」
202: 2009/02/14(土) 02:38:01.39ID:8H8A2hJs0
父「ふざっけんなッ!!」
女「・・・っ」ビク
父「なに寝ぼけたこと言ってんだ?ああッ!?」
男「・・・・・・・・・」
父「俺が父親だって言ってんだろ!!その馬鹿娘のッ!!」
204: 2009/02/14(土) 02:39:22.10ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」ピクッ
父「そいつは、あのくたばったクソ女と・・・」
父「俺の娘なんだよ!!」
女「・・・う」
父「血の繋がった親子なんだよ!」
父「お前の家族ごっことは違ってよぉッ!!」
206: 2009/02/14(土) 02:41:34.11ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
父「そいつは俺の所有物だ!」
父「俺がどうしたって、俺の自由じゃねぇか!」
父「なんで他人のお前が・・・、おいっ!」
女「・・・うッ!?」
父「お前もいつまでもそこに居ないで」グイッ
女「・・・きゃっ」
父「さっさとこっちに来・・・」
パシッ
207: 2009/02/14(土) 02:42:57.92ID:8H8A2hJs0
父「・・・お?」
男「・・・それ以上」
男「それ以上、馬鹿にしてみろ」
女「・・・男、さん・・・?」
男「俺の愛する娘を」
男「愛する家族を、馬鹿にしてみろ・・・」
父「・・・っ」
男「・・・容赦しねぇぞっ」
208: 2009/02/14(土) 02:44:16.00ID:8H8A2hJs0
女「・・・お、男さんっ・・・」
父「・・・いい度胸じゃねぇか、こらぁッ!?」
女「駄目ッ」
ガツンッ!
男「・・・ぐっ」
女「男さん!男さんッ!!」
男「・・・だ、だだだ大丈夫。殴られただけ」ボタボタ
209: 2009/02/14(土) 02:45:32.18ID:8H8A2hJs0
父「おら、さっきまでの威勢はどーした!おらぁ!!」ガスッ
男「―――ッ!」
父「おら、おらぁッ!」ガシッ、ガシィ!
女「駄目ッ、やめてよ!」
父「うるせぇ!」バッ
女「・・・うぁっ!」ドタッ
212: 2009/02/14(土) 02:47:15.58ID:8H8A2hJs0
男「・・・おぃ・・・、やめ、ろ・・・」
父「あぁ!?」
男「・・・娘に・・・、手・・・、出すな・・・」
父「うるせぇっ!俺の娘だッ!!」ガスッ!
女(・・・男さん)
女(男さん・・・、もう、やめて・・・)
213: 2009/02/14(土) 02:48:50.87ID:8H8A2hJs0
男「・・・ぐっ」
父「・・・クソがっ!手間取らせやがってっ!」ハァハァ
男「・・・娘は、渡さない・・・」
父「まだ言うかッ!」バシッ
男「うぐっ・・・!・・・渡さない・・・」
父「この野郎っ・・・!」
215: 2009/02/14(土) 02:50:48.91ID:8H8A2hJs0
男「・・・娘を・・・」
男「渡す、もんか・・・!」
女「男さん、やめて・・・!」
男「血なんて、関係ない・・・」
男「彼女は俺の、娘だ・・・」
男「正真正銘・・・、俺の娘だっ・・・!」
女「・・・うっ・・・、うぅぅ・・・」
221: 2009/02/14(土) 02:56:35.94ID:8H8A2hJs0
父「・・・そんなに氏にてぇのかっ!?」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・氏ぬ、もんか・・・」
父「・・・・・・・・・」
父「・・・あー、そう」ニヤッ
女「・・・!?」
父「お前ら、『○○組』・・・、って知ってる?」
224: 2009/02/14(土) 02:58:03.89ID:8H8A2hJs0
父「俺、そこの組員やってんだよねぇ」
女「え・・・?」
父「お前らの覚悟は、よぉ~く、分かった」
父「今日のところは、見逃してやるよ」
男「・・・・・・・・・」
父「・・・しかし、だ」
父「また後で、家に寄らせてもらうわ」
226: 2009/02/14(土) 03:00:17.90ID:8H8A2hJs0
父「一生かけて、後悔させてやる・・・」
父「組の力、使ってよぉ・・・」
父「お前らが後悔するまで」
父「追い詰めて、追い詰めて・・・」
父「震えあがらせてやる!!」
女「・・・そん、な・・・」
女(私だけじゃなく、男さんまで・・・!)
227: 2009/02/14(土) 03:01:56.83ID:8H8A2hJs0
父「ああ・・・、楽しみだなぁ!」
父「お前らが、恐怖する姿が・・・!」
女(そんな、駄目だよ、私のせいで)
女(男さんが・・・)
男「・・・後悔なんか、するか」
父「・・・?」
男「後悔なんか、氏んでもしてやるか」
228: 2009/02/14(土) 03:04:01.69ID:8H8A2hJs0
女「・・・男さんっ」
父「・・・てめぇ、とことん馬鹿だなぁ!」
父「楽しみにしてろよぉ、これからよ・・・」
父「・・・『○○組』が・・・!」
友「え?うちが、なんだって?」
232: 2009/02/14(土) 03:05:56.49ID:8H8A2hJs0
女「!!」
男「!」
父「!?」
友「・・・あれー、女じゃん。奇遇ー」
父「・・・お前、昨日の・・・」
父「お前も、痛い目見たいのか!?」
友「だからさぁ、質問に答えろよ」
女「・・・え?」
友「私の、『○○組』が、なんだって聞いてんのよっ!!」
236: 2009/02/14(土) 03:07:16.46ID:8H8A2hJs0
父「・・・は?え?」
友「・・・おい」クイッ
強面A「へぇ」
友「この男、見覚えある?」
強面B「いえ。若い衆の中にもこんな奴おりません」
父「な、なに・・・?」
238: 2009/02/14(土) 03:08:46.01ID:8H8A2hJs0
友「だからさぁ、お前、なんなんだよ」
父「ま、まさか・・・」
友「・・・はぁ。身内の悪ふざけなら、折檻なんだけどさぁ」
女「・・・?」
友「他人が、組の名出すとか、シャレにならないよね?OK?」
父「お前・・・、本物の・・・!」
239: 2009/02/14(土) 03:10:25.00ID:8H8A2hJs0
強面A「・・・覚悟はいいかよ、こらぁ」
強面B「・・・分かってるよな、おい」
父「ひぃ・・・!」
友「・・・連れてけ」
強面A&B「へぇ」ガシッ
父「う、うわぁっ・・・!」ズルズル
友「・・・ふぅ。やっと、捕まえた」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
240: 2009/02/14(土) 03:12:01.35ID:8H8A2hJs0
友「最近多いのよね、勝手に組の名を語るやつ」
女「・・・組・・・」
男「・・・組・・・」
友「あの男も、あちこちで好き勝手使ってくれたみたいだから」
友「目、つけてたんだけどさぁ」
友「まさか、こんな関係とはねー」
243: 2009/02/14(土) 03:13:21.75ID:8H8A2hJs0
女「あ、あの・・・」
友「ごめんね、隠してて」
女「・・・え?」
友「私の家が、そういうところだって」
女「そ、そんな・・・。びっくりしたけど・・・」
友「・・・・・・・・・」
245: 2009/02/14(土) 03:14:51.41ID:8H8A2hJs0
友「・・・嫌だったんだ。親父が」
女「え?」
友「どこに行っても後ろ指差されてさ・・・、親父のせいで」
女「・・・・・・・・・」
友「・・・任侠を重んじてる、とか言っても・・・」
友「結局は、一緒じゃん」
247: 2009/02/14(土) 03:16:45.88ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
友「・・・でも、昨日女に言われてさ」
友「それでも私の、父親なんだなー、って」
友「私のこと、愛してくれてるの分かるからさ。ウザいくらい」
女「・・・友ちゃん・・・」
友「だから、チョコくらいは、あげようかなー、ってさ」
友「・・・そこだけは、ちゃんと分かってるから」
女「・・・うん」
248: 2009/02/14(土) 03:20:50.70ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
友「あ、大丈夫ですか?」
男「うん。・・・体があちこち痛い」
友「はじめまして。女の友達です」
男「いやー・・・、助けられちゃって」
女「男さん、無茶しすぎ!」
249: 2009/02/14(土) 03:22:20.32ID:8H8A2hJs0
男「あんま啖呵切るもんじゃないね」
女「本当だよ・・・」
男「ごめんごめん」
友「・・・・・・・・・」
男「でも、譲れなかったからさ」
女「・・・・・・・・・」
253: 2009/02/14(土) 03:29:50.36ID:8H8A2hJs0
強面A「・・・お嬢ー」
強面B「さっきの奴、若ぇのに渡しておきやした」
女「・・・!」
友「おー、ご苦労」
女「・・・あ、あの」
友「ん?」
女「ど、どうなるんですか・・・。あ、あいつ」
友「んー・・・、どうしようかねぇ?」
256: 2009/02/14(土) 03:32:43.19ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
強面A「・・・あ。このお嬢さんが決めればいいんじゃねぇですか?」
女「!」
強面B「ああ、それは面白そうだ」
女「・・・え?」
友「女。あいつのこと、どうしたい?」
257: 2009/02/14(土) 03:34:10.55ID:8H8A2hJs0
女「あ、あいつは・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・許さない、けど・・・」
女「もう私達に近づかなければ、それで・・・」
女「勘弁、してあげなくも・・・」
友「・・・・・・・・・」
女「・・・な、なんて」
258: 2009/02/14(土) 03:35:33.25ID:8H8A2hJs0
強面A「・・・うぅぅっ!」
女「!!」
強面B「とても優しい方だ。頭が上がりませんな」
女「え、そ、そんな」
友「・・・さっすが女だ。それでこそ、だね」
女「あ、あの・・・」
男「じゃあ、その方向でお願いします」
259: 2009/02/14(土) 03:36:57.03ID:8H8A2hJs0
友「承知ー」
強面A「お嬢さんに免じて・・・、うっ、叱って終わらせる・・・!」
強面B「・・・あなた方に近づかんように、しっかり面倒見ますわ」
友「まー、任せてよ。この後のことはさ」
男「これでいいんだね?女さん」
女「・・・うん」
262: 2009/02/14(土) 03:43:11.11ID:8H8A2hJs0
強面A「さぁ!今日はうちに寄ってってくだせぇ!」
男「え?」
強面A「お嬢の友達ですけぇ、組長も喜びま・・・痛ッ」ガスッ
強面B「・・・空気読め・・・」ボソボソ
女「?」
強面B「・・・私らはこれで失礼します。お気をつけて」
264: 2009/02/14(土) 03:48:52.89ID:8H8A2hJs0
男「・・・これからも、娘をよろしく頼むよ」
友「・・・こんな育ちの私みたいの、付き合うなって言いますよ。親なら」
男「そうなの?俺、良くわかんないし」
女「・・・男さん」
男「女さんが楽しそうだから、仲良くしてあげてよ」
友「・・・言われなくても、分かってますよー」
266: 2009/02/14(土) 04:00:46.99ID:8H8A2hJs0
男「じゃあ、今日はありがとう」
友「じゃあね、女」
女「うん、またね」
友「・・・いい父親だよ、この人」ボソボソ
女「え?」
友「なんでもないっ!バイバイ!」タッタッ
女「あ・・・」
女「・・・ばいばい」
267: 2009/02/14(土) 04:03:22.07ID:8H8A2hJs0
男「じゃあ、帰ろうか」
女「うん」
男「うわー、もうこんなに暗い」
女「・・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
269: 2009/02/14(土) 04:04:38.47ID:8H8A2hJs0
女「・・・傷、大丈夫?」
男「痛いけど、まぁ・・・。対したことないよ」
女「・・・ごめんね」
男「・・・なんであやまるの」
女「さっきの・・・、私のせいで・・・」
270: 2009/02/14(土) 04:07:16.81ID:8H8A2hJs0
男「どこが、女さんのせいなの」
女「え」
男「娘のピンチじゃん。当然だって」
女「・・・・・・・・」
男「・・・・・・・・・」
271: 2009/02/14(土) 04:08:34.20ID:8H8A2hJs0
女「・・・わ、私っ」
男「・・・ん?」
女「私、男さんにとって・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・邪魔なだけだと、思う・・・」
272: 2009/02/14(土) 04:10:34.71ID:8H8A2hJs0
男「・・・・・・・・・」
女「男さんは、まだ若いから・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・これからも、まだ、やりたいこと沢山あると思うの・・・」
女「でも・・・」
女「私が居ると、邪魔しちゃう・・・」
274: 2009/02/14(土) 04:12:43.88ID:8H8A2hJs0
男「そんなこと・・・」
女「聞いてっ!」
男「!」
女「・・・お母さんは、もう居ないの」
男「・・・・・・・・・」
275: 2009/02/14(土) 04:14:39.66ID:8H8A2hJs0
女「だから、私に構う必要、無いんだよ・・・?」
女「血の繋がらない娘なんて・・・」
女「男さんのことを・・・、いつまでも・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・『お父さん』って・・・、呼べない娘なんて・・・!」
276: 2009/02/14(土) 04:16:27.46ID:8H8A2hJs0
ギュッ
女「・・・!」
男「・・・そこか、気にしてるとこは」
女「・・・だって、だって・・・」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・私・・・」
女「私ずっと・・・、言えなくて・・・」
277: 2009/02/14(土) 04:18:00.94ID:8H8A2hJs0
ギュゥ・・・
男「・・・俺もね、口に出して・・・」
男「女さんを『娘』だって言えなかった。今まで」
女「・・・!」
男「言ったら・・・、なんていうか」
男「この関係がさ、壊れちゃう気がして・・・」
女「・・・・・・・・・」
男「怖かった。女さんと、暮らせなくなっちゃう気がしてた」
322: 2009/02/14(土) 11:33:34.55ID:8H8A2hJs0
>>277から
女「・・・・・・・・・」
男「娘だ、って叫んでた」
女「・・・ぅ」
男「全然、夢中だった」
女「・・・・・・・・・」
女「・・・・・・・・・」
男「娘だ、って叫んでた」
女「・・・ぅ」
男「全然、夢中だった」
女「・・・・・・・・・」
323: 2009/02/14(土) 11:35:33.23ID:8H8A2hJs0
男「怖く、無かったよ
」
女「・・・私」
女「私、その怖い、知ってる・・・」
男「・・・はは」
女「・・・・・・・・・」
男「似てるね、俺たち」
324: 2009/02/14(土) 11:37:48.58ID:8H8A2hJs0
ああ・・・。
ああ、そうか。
怖かったのは、私だけじゃなかったんだ。
男さんも、怖くて、言えなくて・・・。
悩んでたんだ。私みたいに。
ずっと、悩んでくれていたんだ。
325: 2009/02/14(土) 11:39:50.79ID:8H8A2hJs0
それでも、言ってくれたんだ。
私を娘だって、言ってくれたんだ。
言えたんだ。怖くなくなったんだ。
大丈夫なんだ。言っても、大丈夫なんだ。
似てるね、私たち。同じ悩み、抱えてさ。
・・・親子みたい。
328: 2009/02/14(土) 11:42:06.57ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」
男「ん?」
女「・・・さん」
男「なぁに」
女「・・・お父さんっ・・・!」
なんだ、簡単なことじゃないか。
330: 2009/02/14(土) 11:44:48.27ID:8H8A2hJs0
壊れるはず、ないじゃないか。
崩れるはずが、ないじゃないか。
女「・・・お父さん、お父さんお父さんっ・・・!」
男「よしよし」
私達は、親子なんだから。
正真正銘、親子なんだから。
331: 2009/02/14(土) 11:46:46.23ID:8H8A2hJs0
お母さん。あなたの選んだひとは、最高の父親でした。
とても優しくて、とても温かくて、
とても楽しくて、とてもまじめで、
喧嘩は弱いけど、とてもいい人で、
とてもとても、私達を愛してくれていました。
抱きしめて、くれました。
332: 2009/02/14(土) 11:48:49.90ID:8H8A2hJs0
女「・・・・・・・・・」グスッ
男「・・・泣き止んだ?」
女「・・・泣いてない」
男「・・・・・・・・・」
女「・・・泣いて、ないもん」
333: 2009/02/14(土) 11:50:30.72ID:8H8A2hJs0
男「・・・そう」
女「・・・・・・・・・」
男「目、腫れてるけど・・・」
女「・・・なんのこと?」
男「・・・ぷっ、なんでもない」
337: 2009/02/14(土) 12:00:58.66ID:8H8A2hJs0
男「あははは」
女「・・・あ」
男「ん?どした?」
女「もう、こんな時間だ・・・」
男「あー・・・、ご飯どうする?どこか食べてきちゃおうか」
女「ううん・・・、それより」
338: 2009/02/14(土) 12:02:43.95ID:8H8A2hJs0
男「どこか寄る?」
女「うん、あそこのスーパー、寄っていい?」
男「えー?家に食材いっぱい無かった?」
女「・・・か、買うものが、あるの」
男「ふーん、いいけど・・・」
339: 2009/02/14(土) 12:06:19.59ID:8H8A2hJs0
女「・・・お父さんにあげるのは、アリだもんね」ボソッ
男「え?なんか言った?」
女「・・・内緒内緒ー」
男「えー、そう来るかー?」
女「私とお母さんだけの、秘密だもーん」
340: 2009/02/14(土) 12:09:06.93ID:8H8A2hJs0
男「・・・あはは」
女「・・・ふふ」
顔の似ていないその一組の親子は、
月明かりの下で、同じ笑い声を上げた―――。
すべての、愛し愛されるべき人達へ。
Happy,Valentine.
終
344: 2009/02/14(土) 12:14:11.20ID:8H8A2hJs0
こんな感じでした。お疲れ様でした。
正直いろんなトラブルで参りましたが、全部張れてよかったです。
途中投げてしまってごめんなさい。
保守してくれた方、応援してくれた方、
そして読んでくれた方、本当にどうもありがとうございました。
なにか質問あればお答えしようかと思います。
347: 2009/02/14(土) 12:20:36.73ID:8H8A2hJs0
>>345
あー・・・、だいぶ前にちょろっと読んですごい感動して、
すごい感動したのに何故か回収はしなかったため手元に無いです、ごめんなさい。
内容的には、今回のSSのような設定の義理の親子が居て、
義父が娘と一緒に帰るだけで、援助交際に間違われたりしながらも、
しっかり二人で暮らし、娘の結婚式にお互い号泣するという・・・、
かなり泣けるコピペでした。
軽く探してきますけど、誰か持ってないですかね?
あー・・・、だいぶ前にちょろっと読んですごい感動して、
すごい感動したのに何故か回収はしなかったため手元に無いです、ごめんなさい。
内容的には、今回のSSのような設定の義理の親子が居て、
義父が娘と一緒に帰るだけで、援助交際に間違われたりしながらも、
しっかり二人で暮らし、娘の結婚式にお互い号泣するという・・・、
かなり泣けるコピペでした。
軽く探してきますけど、誰か持ってないですかね?
348: 2009/02/14(土) 12:22:45.92ID:8H8A2hJs0
>>346
一番最近書いたものは、上で出ている「フレンチトースト」です。
他にもちょろちょろ書いてますよ。
一番最近書いたものは、上で出ている「フレンチトースト」です。
他にもちょろちょろ書いてますよ。
351: 2009/02/14(土) 12:30:00.96ID:8H8A2hJs0
>>349
お役に立てなくて・・・。
>>350
覚えていてくださいましたかw
ネットラジオで朗読をしていただきました。
現在は、そのDJさんのボイスブログで公開していただいてます。
うーん、直張りはDJさんに迷惑が掛かりそうなので、ちょっと待ってください。
お役に立てなくて・・・。
>>350
覚えていてくださいましたかw
ネットラジオで朗読をしていただきました。
現在は、そのDJさんのボイスブログで公開していただいてます。
うーん、直張りはDJさんに迷惑が掛かりそうなので、ちょっと待ってください。
354: 2009/02/14(土) 12:48:58.45ID:8H8A2hJs0
やはりご迷惑が掛かるといけないので、
興味のある方はご自身でググってくださるとありがたいです。
朗読のほうのタイトルは「フレンチ・トースト」です。
よろしくお願いします。
興味のある方はご自身でググってくださるとありがたいです。
朗読のほうのタイトルは「フレンチ・トースト」です。
よろしくお願いします。
359: 2009/02/14(土) 12:59:20.64ID:8H8A2hJs0
>>356
勝手に紛れ込んでたみたいだスマン・・・、俺にも読ねぇ・・・
自分がいてグダグダするのは気が引けるので、落ちます。
だらだらとした流れですが、リアルで着いてきてくれた人には
ご迷惑をおかけしました。
皆さん本当にありがとうございました。
またどこかで。ノシ
勝手に紛れ込んでたみたいだスマン・・・、俺にも読ねぇ・・・
自分がいてグダグダするのは気が引けるので、落ちます。
だらだらとした流れですが、リアルで着いてきてくれた人には
ご迷惑をおかけしました。
皆さん本当にありがとうございました。
またどこかで。ノシ
引用: 男「似てるね、俺たち」



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