1:2017/09/15(金) 15:47:49.755
私の名前は喪黒福造
人呼んで笑うセールスマン
ただのセールスマンじゃございません
私の扱う商品は『心』
人間の心でございます
この世は老いも若きも男も女も心の寂しい人ばかり
そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします
いいえお金は一銭もいただきません
お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます
さて、この度私は、ドラえもん様という方が使っていた「入れかえロープ」により、ドラえもん様と中身が入れ替わってしまいました
今まで以上に豊富な「ひみつ道具」で皆様に満足していただきますよ
ホーッホッホッホッホ……
人呼んで笑うセールスマン
ただのセールスマンじゃございません
私の扱う商品は『心』
人間の心でございます
この世は老いも若きも男も女も心の寂しい人ばかり
そんな皆さんの心のスキマをお埋めいたします
いいえお金は一銭もいただきません
お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます
さて、この度私は、ドラえもん様という方が使っていた「入れかえロープ」により、ドラえもん様と中身が入れ替わってしまいました
今まで以上に豊富な「ひみつ道具」で皆様に満足していただきますよ
ホーッホッホッホッホ……
2:2017/09/15(金) 15:48:24.145
「タケコプター」
空野 新造[カラノ シンゾウ](23)
空野「はあ、今日も満員電車で出勤か嫌だなあ。」
喪黒「こんにちは。何かお悩みですか?」
空野「ええ、満員電車が嫌いでして……空でも飛べればいいんですが」
喪黒「ではこれを差し上げましょう」
喪黒は”タケコプター”を差し出した。これを使えば空を自由に飛ぶことが出来る。
空野「これはすごい!空を飛べるじゃないか」
喪黒「便利ですが使いすぎには気をつけてくださいね」
空野 新造[カラノ シンゾウ](23)
空野「はあ、今日も満員電車で出勤か嫌だなあ。」
喪黒「こんにちは。何かお悩みですか?」
空野「ええ、満員電車が嫌いでして……空でも飛べればいいんですが」
喪黒「ではこれを差し上げましょう」
喪黒は”タケコプター”を差し出した。これを使えば空を自由に飛ぶことが出来る。
空野「これはすごい!空を飛べるじゃないか」
喪黒「便利ですが使いすぎには気をつけてくださいね」
3:2017/09/15(金) 15:48:38.109
そして数日が経過した。
空野「よし、そろそろ出社するか」
空野はタケコプターを取り出して頭につけた。
少し雨模様だったがなんとかなるだろう。
そう思って空野は空を飛ぶ。
ドーン!!!!
唐突に起こった落雷が空野に直撃する。
ものの数秒で空野は黒コゲ。あっさり死んでしまった。
喪黒「やれやれ、使いすぎないようにといったはずなのに。それにしても死んでしまえば真の意味で空を飛べましたね」
「オーッホッホッホッホ……」
空野「よし、そろそろ出社するか」
空野はタケコプターを取り出して頭につけた。
少し雨模様だったがなんとかなるだろう。
そう思って空野は空を飛ぶ。
ドーン!!!!
唐突に起こった落雷が空野に直撃する。
ものの数秒で空野は黒コゲ。あっさり死んでしまった。
喪黒「やれやれ、使いすぎないようにといったはずなのに。それにしても死んでしまえば真の意味で空を飛べましたね」
「オーッホッホッホッホ……」
4:2017/09/15(金) 15:48:51.365
「どこでもドア」
足利 俊介[アシカガ シュンスケ](83)
孫「わーい、キャンプ楽しいねおじいちゃん!」
足利「そうだな……たまにはこういうのもいいものだ」
足利は10年も前の思い出を思い返しながら散歩をしていた。
足利「今となっては散歩程度にしか動けない。もう一度旅行をしてみたいものだ」
喪黒「こんにちは。私ならあなたのお手伝いができるかもしれません」
足利「……?どういうことだね」
喪黒「こちらを差し上げましょう」
喪黒は"どこでもドア"を差し出した。これを使うと好きなところに行くことができる。
足利「すごい!これなら北海道でもフランスでも旅行し放題じゃないか」
喪黒「喜んでいただいて光栄です。ですがこのドアを使うときは、必ず一人で使ってくださいね」
足利「わかりました。遠くの観光ができればそれで十分ですから」
足利 俊介[アシカガ シュンスケ](83)
孫「わーい、キャンプ楽しいねおじいちゃん!」
足利「そうだな……たまにはこういうのもいいものだ」
足利は10年も前の思い出を思い返しながら散歩をしていた。
足利「今となっては散歩程度にしか動けない。もう一度旅行をしてみたいものだ」
喪黒「こんにちは。私ならあなたのお手伝いができるかもしれません」
足利「……?どういうことだね」
喪黒「こちらを差し上げましょう」
喪黒は"どこでもドア"を差し出した。これを使うと好きなところに行くことができる。
足利「すごい!これなら北海道でもフランスでも旅行し放題じゃないか」
喪黒「喜んでいただいて光栄です。ですがこのドアを使うときは、必ず一人で使ってくださいね」
足利「わかりました。遠くの観光ができればそれで十分ですから」
5:2017/09/15(金) 15:49:08.937
足利は毎日のようにドアを使い続けた。
無論、ドアを他の人に取られたらたまらないため、ずっとドアの前に居るか人目の付かない場所にしか行けない。
足利「すごく楽しいんだが、もう少し旅行先が豊富にならないかなあ」
足利「……そうだ!」
足利は週に一度やってくる家政婦にドアの番をしてもらうことにした。
家政婦「わかりました。3時間後にドアを開けばいいんですね」
足利「うむ。私がドアに入ったら締めてくれ。3時間後に合流だ」
足利は家政婦にドアを任せ、自由の女神を観光にすることにした。
足利「ほう。自由の女神には感動させられたな。といっても、そろそろ3時間。集合場所に行かなくては」
だがそこにドアが現れることはなかった。
足利「ドアは!ドアはいつになったらでてくるんだ!」
そんな時、後ろに喪黒が現れた。
喪黒「こんにちは。あなたは一人でどこでもドアを使わず、他の人と使ったのですね?」
足利「そ……そうですが、番をしてもらっただけですよ」
喪黒「私は警告したはずです。あなたはそれを自ら破ったのです!」
ドーン!!!!
足利は急な体調不良でアメリカの病院に入院。身動きすら取れなくなってしまった。
喪黒「ほほほ、元々できた散歩すら出来なくなってしまいましたね。それにしても、大切なものを他の人に見せたら取られることもあるでしょうに。私なら絶対、人に教えたりしませんね」
「オーッホッホッホッホ……」
無論、ドアを他の人に取られたらたまらないため、ずっとドアの前に居るか人目の付かない場所にしか行けない。
足利「すごく楽しいんだが、もう少し旅行先が豊富にならないかなあ」
足利「……そうだ!」
足利は週に一度やってくる家政婦にドアの番をしてもらうことにした。
家政婦「わかりました。3時間後にドアを開けばいいんですね」
足利「うむ。私がドアに入ったら締めてくれ。3時間後に合流だ」
足利は家政婦にドアを任せ、自由の女神を観光にすることにした。
足利「ほう。自由の女神には感動させられたな。といっても、そろそろ3時間。集合場所に行かなくては」
だがそこにドアが現れることはなかった。
足利「ドアは!ドアはいつになったらでてくるんだ!」
そんな時、後ろに喪黒が現れた。
喪黒「こんにちは。あなたは一人でどこでもドアを使わず、他の人と使ったのですね?」
足利「そ……そうですが、番をしてもらっただけですよ」
喪黒「私は警告したはずです。あなたはそれを自ら破ったのです!」
ドーン!!!!
足利は急な体調不良でアメリカの病院に入院。身動きすら取れなくなってしまった。
喪黒「ほほほ、元々できた散歩すら出来なくなってしまいましたね。それにしても、大切なものを他の人に見せたら取られることもあるでしょうに。私なら絶対、人に教えたりしませんね」
「オーッホッホッホッホ……」
6:2017/09/15(金) 15:49:16.411
「コンピューターペンシル」
立花 連[タチバナ レン](19)
立花「勉強勉強勉強!」
スターバックスで勉強する立花の前に、一人の男がやってきた。
喪黒「こんにちは。喫茶店で勉強するとは熱心ですね」
立花「ええ、こんにちは……実は東大を目指しているのですが昨年浪人してしまったもので……」
喪黒「ほう。東大ですか。ちなみに今年は受かる見込みがあるのですか?」
立花「うーん。実際の所かなり厳しいですね」
喪黒「そうですか、ではこれを差し上げましょう」
喪黒は"コンピューターペンシル"を差し出した。これは、考えている問題の答えを自動的に書いてくれるのだ。
立花「ありがとうございます……お守りだとは思いますが……ちょっと試してみます」
喪黒「どうぞ」
そういって立花は目の前にある高等数学の最難問にとりかかった。
みるみるペンが動き出す。1分もかからないうちに答えが書き上がった。
立花「すごい!この問題は専門家でも悩むような問題ですよ!」
喪黒「それはそれは。……ですが立花さん、この道具は学校の勉強以外には使わないでくださいね」
立花「ええ、わかりました。未解決問題に取り組むとコンピューターが壊れるとか、そういう感じですね!」
喪黒「ふふふ……」
立花 連[タチバナ レン](19)
立花「勉強勉強勉強!」
スターバックスで勉強する立花の前に、一人の男がやってきた。
喪黒「こんにちは。喫茶店で勉強するとは熱心ですね」
立花「ええ、こんにちは……実は東大を目指しているのですが昨年浪人してしまったもので……」
喪黒「ほう。東大ですか。ちなみに今年は受かる見込みがあるのですか?」
立花「うーん。実際の所かなり厳しいですね」
喪黒「そうですか、ではこれを差し上げましょう」
喪黒は"コンピューターペンシル"を差し出した。これは、考えている問題の答えを自動的に書いてくれるのだ。
立花「ありがとうございます……お守りだとは思いますが……ちょっと試してみます」
喪黒「どうぞ」
そういって立花は目の前にある高等数学の最難問にとりかかった。
みるみるペンが動き出す。1分もかからないうちに答えが書き上がった。
立花「すごい!この問題は専門家でも悩むような問題ですよ!」
喪黒「それはそれは。……ですが立花さん、この道具は学校の勉強以外には使わないでくださいね」
立花「ええ、わかりました。未解決問題に取り組むとコンピューターが壊れるとか、そういう感じですね!」
喪黒「ふふふ……」
7:2017/09/15(金) 15:53:13.816 ID:/x8Obm9Y0.net
タケコプターは雨降りの時は使うな的なのあれば良かった
8:2017/09/15(金) 15:54:01.363
そして半年が経過した。立花はコンピューターペンシルの力で、東大どころかハーバード大学に合格した。
立花「やったぞ!コンピューターペンシルのおかげだ」
さらに5年が経過する。人工知能学者になった立花はAIの研究に難航していた。
立花「うーん。どうしたらAIが人間以上になってくれるものか……」
気晴らしに空けた引き出しには"コンピューターペンシル"があった。これを使えば……!
立花「壊れても仕方ないや、使ってみよう」
みるみるうちに新理論を書き出すコンピューターペンシル
立花「すごい!従来の手法とは比べ物にならない……これを実装すれば俺は世界トップだ」
数年後、立花はAIによって消されてしまった。
喪黒「ほほほ、自分を超えるAIがコンピューターペンシルしかないと知ったAIはもちろんコンピューターペンシルを壊しますよね……勢い余って立花さんまで壊してしまったようです」
「オーッホッホッホッホ……」
立花「やったぞ!コンピューターペンシルのおかげだ」
さらに5年が経過する。人工知能学者になった立花はAIの研究に難航していた。
立花「うーん。どうしたらAIが人間以上になってくれるものか……」
気晴らしに空けた引き出しには"コンピューターペンシル"があった。これを使えば……!
立花「壊れても仕方ないや、使ってみよう」
みるみるうちに新理論を書き出すコンピューターペンシル
立花「すごい!従来の手法とは比べ物にならない……これを実装すれば俺は世界トップだ」
数年後、立花はAIによって消されてしまった。
喪黒「ほほほ、自分を超えるAIがコンピューターペンシルしかないと知ったAIはもちろんコンピューターペンシルを壊しますよね……勢い余って立花さんまで壊してしまったようです」
「オーッホッホッホッホ……」
9:2017/09/15(金) 15:57:12.466
「ドラえもん」
野比のび太[ノビ ノビタ](10)
おっと、入れかえロープの効力が切れてしまったようですね。
私の姿は元通り喪黒福造です……しかし、入れかえロープはロボットに対応してなかったのでしょうか?
ドラえもん様の記憶は消えてしまっていますね。
セワシくん……ドラミちゃん……22世紀……様々な"偽"の記憶を入れておきましょう
野比のび太[ノビ ノビタ](10)
おっと、入れかえロープの効力が切れてしまったようですね。
私の姿は元通り喪黒福造です……しかし、入れかえロープはロボットに対応してなかったのでしょうか?
ドラえもん様の記憶は消えてしまっていますね。
セワシくん……ドラミちゃん……22世紀……様々な"偽"の記憶を入れておきましょう
10:2017/09/15(金) 16:03:10.394 ID:fY3uL4Uj0.net
つまりのび太に会う前に入れ替わってデタラメな記憶仕込んだのか流石喪黒
11:2017/09/15(金) 16:04:25.174
ドラえもん「こんにちは。ぼくドラえもん」
のび太「たぬきが……喋った!?」
ドラえもん「僕はたぬきじゃない!!!」
セワシ「こいつは君の世話をするための子守用ロボットだ。でも頼りすぎないようにね」
のび太は何年も何年も、ドラえもんとすごした。
ケンカもした、友情も芽生えた。様々な経験を得たのび太だったが、自身の成長は非常に少なかった。
のび太「ねえドラえもん、僕、年齢に対してあまりに幼すぎない?」
ドラえもん「そうかな?僕は子守用ロボットとしてここにやってきたけど、別にそうは見えないよ」
のび太「ならいいんだけど……あと3年でしずかちゃんどころか、ジャイ子ちゃんとすら結婚できるとは思えないよ」
ドラえもん「そうかなあ……」
喪黒「のび太くんの感想は当たってますよ……彼はドラえもんに頼りすぎたのです」
喪黒「どんなに便利でも、頼りすぎてはいけないのですよ。自分で考え、自分で行動し、そうしないと未来に進めはしない」
喪黒「設定上22世紀に住んでる私……セワシが言うのだから間違えありませんよ」
「オーッホッホッホッホ……」
のび太「たぬきが……喋った!?」
ドラえもん「僕はたぬきじゃない!!!」
セワシ「こいつは君の世話をするための子守用ロボットだ。でも頼りすぎないようにね」
のび太は何年も何年も、ドラえもんとすごした。
ケンカもした、友情も芽生えた。様々な経験を得たのび太だったが、自身の成長は非常に少なかった。
のび太「ねえドラえもん、僕、年齢に対してあまりに幼すぎない?」
ドラえもん「そうかな?僕は子守用ロボットとしてここにやってきたけど、別にそうは見えないよ」
のび太「ならいいんだけど……あと3年でしずかちゃんどころか、ジャイ子ちゃんとすら結婚できるとは思えないよ」
ドラえもん「そうかなあ……」
喪黒「のび太くんの感想は当たってますよ……彼はドラえもんに頼りすぎたのです」
喪黒「どんなに便利でも、頼りすぎてはいけないのですよ。自分で考え、自分で行動し、そうしないと未来に進めはしない」
喪黒「設定上22世紀に住んでる私……セワシが言うのだから間違えありませんよ」
「オーッホッホッホッホ……」
12:2017/09/15(金) 16:06:10.139 ID:BJwIEyNY0.net
ドラミちゃんも喪黒だったのか
13:2017/09/15(金) 16:07:28.649
完です。見てくださった方々、ありがとうございました!
14:2017/09/15(金) 16:09:07.383 ID:CFCyWWjm0.net
よかった
15:2017/09/15(金) 16:12:57.252 ID:6vKEnVn80.net
面白かった
またネタできたら書いて欲しい
またネタできたら書いて欲しい
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります