260: 2016/03/14(月) 21:10:12.68 ID:bKLwuMfvo
261: 2016/03/14(月) 21:10:38.80 ID:bKLwuMfvo
明石 「提督、ご注文のマシュマロが届きましたよ! 」
提督 「ああ、無理な取り寄せを頼んですまなかった」
明石 「いえ、これも仕事ですから! ただちょっと問題がありまして…… 」
提督 「ん、なんだ? 」
明石 「すごい量が届いてしまったんです……ほら! 」
ドサドサドサドサ
提督 「な、なんだ……うわ、溺れる……マシュマロに溺れる! 」
明石 「あはは~、でもマシュマロに潰されるってなんだか幸せじゃないですか。良かったですねー! 」
提督 「もがが……た、助け…… 」
262: 2016/03/14(月) 21:11:05.76 ID:bKLwuMfvo
――――― 1600 猫島
263: 2016/03/14(月) 21:11:40.73 ID:bKLwuMfvo
提督 「はっ! も、もごご……く、くるし……」
陸奥 「zzz...zzz... 」
提督 (一体何が……そうだ、俺は陸奥の膝枕で…… )
提督 「もがが……陸奥、起きてくれ陸奥! 」
陸奥 「zzz...ふぇー、提督? 」
むくっ
提督 「はぁはぁ、氏ぬかと思った……。どうやら眠っていたようだ」
陸奥 「ええ。提督、よく寝てたわよ。それでわたしもウトウトしちゃって……ごめんね、わたしも寝ちゃったみたい……って、やだ、押しつぶしてた? ごめんね提督、大丈夫だった? 」
提督 「いや、大丈夫だ」
陸奥 「それなら良いんだけど……あはは」
264: 2016/03/14(月) 21:12:22.19 ID:bKLwuMfvo
陸奥 「もう日が傾いてる。結構寝ちゃったわね」
提督 「ああ。こんなにゆっくりと眠ったのは久しぶりだ。妙にすっきりしてる」
陸奥 「あら、それは上出来ね♪ でも、そろそろ帰りましょうか」
提督 「そうだな、またあのきつい道だからな」
陸奥 「うふふ、下りだから随分楽よ、朝よりはね♪ 片付けちゃうから少し待ってね」
提督 「ああ」
陸奥 「よいしょ、よいしょっと」
提督 「あのな、陸奥」
陸奥 「え、なあに? 」
265: 2016/03/14(月) 21:13:11.54 ID:bKLwuMfvo
提督 「改めて言うが……今日は本当にありがとう。やはり陸奥の言うとおり、俺には息抜きが必要なのかもしれないと思ったよ、今日は」
やっとわかってくれたのかしら♪
陸奥 「ええ、どういたしました♪ 」
提督 「そして何より……転生できて良かった、今が幸せだという言葉、本当に救われた」
陸奥 「…… 」
提督 「仲間を次々と失い、そして自らも沈んだ……殆どの艦娘の前世ってそういうものだろう。その記憶を持ち、そして転生した今も終わりの見えない戦いに投げ込まれている。それが君たちだ。例え明るく振舞っていても、きっとそういう諸々に苦しんだりしているんだろうと、そう思っていた」
陸奥 「そうね……そういうことが全く無いとは言わないわ」
提督 「だが……そういう苦しみを抱えながらも、喜びや幸せを多く感じて、今を楽しんでくれている艦娘もいるということ、今日はそれをきちんと覚えておこうと思う」
陸奥 「ええ、そうしてね。わたしを筆頭にね♪ 」
提督 「ああ、そうしよう。だけどな……」
陸奥 「……だけど……? 」
266: 2016/03/14(月) 21:14:01.13 ID:bKLwuMfvo
提督 「やはり苦しい記憶のほうがはるかに強く、今が不幸な艦娘もたくさんいると思う。俺には彼女たちをそういう運命に引きずり込んだ責任がある」
陸奥 「うーん……一人ひとりの心の中を覗けるわけじゃないからなんとも言えないけれど……。ちょっと前までの長門なんかもそうよね。幸せそうではなかったわ 」
提督 「ああ。だから彼女たちの苦しみを思うと……彼女たちを苦しめて自分だけが楽しく日々を送るなんてできない。だから俺は、これからも今までどおりの日々を送ると思う」
陸奥 「……」
やっぱり……わかってくれないのかしら……
提督 「でもな」
陸奥 「? 」
提督 「でも、彼女たちと同じ不幸な立ち位置になることで満足するのはやめる。今は不幸に沈んでいる一人ひとりが、少しでも楽しく幸せに生きられるように、少しずつでいいからできることをしようと思う。……陸奥が俺にしてくれたように」
やっと……想いが……通じたのね……ぐす……
267: 2016/03/14(月) 21:14:58.64 ID:bKLwuMfvo
陸奥 「提督……うん……応援するからがんばりましょ! 」
提督 「ま、俺は陸奥みたいに上手くできないだろうが……ゆっくり頑張るよ」
陸奥 「うふふ……そうね。でも、あの長門が駆逐艦の子たちと楽しく遊んでるよ? 提督だってきっと、できなかったことができるようになるわ」
提督 「そうだな……そうだといいな」
陸奥 「それにぃ~、前はもっとはじけてたんでしょ? みんなの前で那珂ちゃんとデュエットしたりとか♪ 」
提督 「ぐ……、どこでそんなことを……。あれは俺の黒歴史……押し切られて無理やり……ぐあああ」
陸奥 「黒歴史でもなんでも、実際できたんじゃない。為せば成る、よ♪ 」
提督 「は、ははは……ま、ゆっくり頑張るよ。どうかお手柔らかにな(苦笑)」
陸奥 「じゃ、帰りましょうか♪ 」
提督 「あっと、その前に」
268: 2016/03/14(月) 21:15:36.32 ID:bKLwuMfvo
提督 「陸奥……」
陸奥 「…? 」
あ、あれ……珍しく提督が近づいてきて……ど、どうしよう!
提督 「本当にありがとうな。お前が秘書艦で良かった」
陸奥 「え、ええ。陸奥で良かったでしょっ(テンパリ)」
提督 「至らない俺だが……これからもどうかよろしく頼む」
陸奥 「う、うん、も、もちろんよっ」
スッ
え……手……? あ、ああ、握手ね、握手!
陸奥 (ぎゅっ)「はい、これからもよろしくね! 」
この雰囲気は……本当は抱きしめるところよね! ほんと、提督はダメね!
陸奥 (ぎゅ~~ )
提督 「陸奥……痛いんだが…… 」
陸奥 「ゆ・う・じょ・う の証は痛いくらいでちょうどいいのよっ」
269: 2016/03/14(月) 21:16:22.16 ID:bKLwuMfvo
陸奥 「さて、じゃあ帰り道でいろいろ計画でも相談しましょ!」
提督 「計画なぁ……」
陸奥 「長門はもう大丈夫だと思うから、次は誰をターゲットにしましょうか」
提督 「そうだなぁ……。不幸で大変そうと言えば扶桑や山城だが」
陸奥 「……いきなりハードルが高すぎるわね。しかもあの二人は転生がどうとかの問題じゃないような…… 」
提督 「空が青くて幸せです! なんて言う扶桑は想像できんな…… 」
陸奥 「毎日が楽しいです♪ って言う山城も想像できないわねぇ……くすくす……」
提督 「ふふ……ま、ゆっくりやっていくか」
陸奥 「ええ♪ 」
270: 2016/03/14(月) 21:17:09.13 ID:bKLwuMfvo
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簡単な問題じゃないことは十分にわかっているつもり。提督の言うとおり、前世の記憶や今の戦いに苦悩している子がたくさんいるのも確か。
堅物な提督が、そんな子たちの見ている前で明るく楽しく暮らすなんてできないのはよく分かるわ。
それでも……一番不幸であろうとするのではなく、彼女たちみんなと少しずつ幸せになろうと……そう思ってくれた……。
今日はそんな革命的な日。そう実感するに連れて……足取りは軽く、ついつい笑顔になってしまうのでした。
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陸奥「堅物なこまったさんね~」【15】
271: 2016/03/14(月) 21:20:34.95 ID:bKLwuMfvo
本日分は以上となります。次回は16日(水)更新予定です。
多分次回で最終回ですが、長過ぎるようなら分割するかも……。
それではまた次回。是非お越しください。

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