276: 2016/03/16(水) 21:11:16.50 ID:/RloWyPno

277: 2016/03/16(水) 21:12:03.58 ID:/RloWyPno


ガヤガヤ ワイワイ


長門 「さすがに少し緊張するな…… 」

陸奥 「何を言ってるの。みんなの前で訓示なんて慣れっこでしょ? 」

長門 「それはそうだが…… 」

陸奥 「大丈夫よ。もう以前の長門じゃないんだから」

長門 「そうだな……陸奥と提督には本当に感謝しないといけないな」

陸奥 「あら……気がついていたの? 」

長門 「いくらわたしでも気がつくさ。あれだけ一生懸命、駆逐艦との仲を取り持ってくれればな」

陸奥 「うふふ……確かに途中まではそうだったけど、その後は友達の友達つながりばっかりだったじゃない」

長門 「そうだな、朝潮や五月雨からはじまり……今では多くの駆逐艦と普通に話せるようになった。夢のようだよ」

陸奥 「威厳だ職務だと難しく考えなければ、みんなと仲良くできるわよ。あなたは元々こども好きだし……それに、長門型は国中の子どもたちの憧れだったんですからね♪ 」

長門 「あはは、そうだな……。さて、では行ってくる! 」

陸奥 「はい、行ってらっしゃい」




278: 2016/03/16(水) 21:12:42.28 ID:/RloWyPno


長門 「注目! 」


シーン


長門 「みな集まってもらって済まない。まずは今回の任務ご苦労だった。サンマは無事目標数集まった。皆の奮戦に感謝する」


ワーワー


長門 「慣れない任務で本当に大変だったな……。そういうわたしも釣りなどはじめてで、漁師さんの偉大さを痛感した」


くすくす


長門 「さて、集まってもらったのは他でもない。今日は任務の無事完了を祝って、鎮守府主催の打ち上げだ。今日の飲食はすべて無料なので、皆遠慮せず食べて飲んで楽しんで欲しい」


赤城 「え……いいんですか……食べ放題!? 」

加賀 「さすがに気分が高揚…… 」

長門 「ああ、提督の計らいだ。本当に食べ放題だ」

隼鷹 「うひょー、飲み放題っていうのは酒もかい? 」

長門 「ああ、ジュースも酒もなんでも飲み放題だ」


わーーーー!




279: 2016/03/16(水) 21:13:52.53 ID:/RloWyPno


ワイワイワイワイ


陸奥 「うふふ、長門お疲れ様。笑いも取れた素敵な演説だったじゃない。はい、オレンジジュース」

長門 「ははは、手は震えたがな。しかし……そうだな、出来なかったことが出来るようになった。そういう充実感があるな」

陸奥 「それは素敵だと思うわよ♪ 」


暁 「あ、あの、長門さん、陸奥さんっ! 」

陸奥 「あら4人ともお疲れ様。特に雷はサンマ漁のリーダーお疲れ様だったわね」

雷 「ありがとうっ。もっともっとわたしに頼ってもいいのよ♪ 」

長門 「ああ、今後も頼らせてもらおう。ありがとう」

電 「えっと……それでですね……次のごほうびは第六駆逐隊の番かなって思って来てみたのです! 」

陸奥 「??? 」

響 「長門さんと陸奥さんが、がんばった駆逐隊へのご褒美にぬいぐるみをプレゼントしていると聞いたんだよ」

雷 「わたしたちも、朝潮ちゃんたちや涼風ちゃんたちが、ぬいぐるみを買ってもらっているのも見たもの」

暁 「わ、わたしもね……一人前のレディらしく、立派なぬいぐるみがほしいなって」

陸奥 「うふふ……そういうことなら大歓迎よね、長門? 」

長門 「ああ、今回は雷を中心に皆がんばってくれた。明日にでも皆で買いに行こう」

暁 「ほんと! やったぁ! 」

電 「長門さん、ありがとうなのです! 」

響 「ハラショー! 楽しみだな」

雷 「早速、どのぬいぐるみがいいか考えなきゃ! 」


ワイワイ




280: 2016/03/16(水) 21:14:19.78 ID:/RloWyPno


**********


わたしの大事な堅物さんその1である長門はもう大丈夫ね♪

こうしてみんなと仲良くしたって……誰も長門を侮ったり、命令を軽く見たりなんてしない。長門にはそれだけの力があるんだもの。長門もやっとそれを分かってくれたみたいね。

これからも、みんなと仲良く戦い抜けたらいいわね。


さて……大事な堅物さんその2のほうも頑張らないと!


**********




281: 2016/03/16(水) 21:14:53.20 ID:/RloWyPno


陸奥 「じゃあ、そろそろ迎えに行ってくるわ」

長門 「ああ。今更ゴネたりはしないと思うが…… 」

陸奥 「うふふ、援軍を呼んであるから大丈夫よ♪ 」

長門 「援軍……? 」

五月雨「陸奥さーん、お呼びですかー? 」

長門 「なるほど……これは確実だな」

陸奥 「でしょ? 」

五月雨「??? 」

陸奥 「五月雨ちゃん、実は力を貸して欲しくてね……ごにょごにょ」

五月雨「うわぁ、それは素敵です。では早速行きましょう! 」




282: 2016/03/16(水) 21:15:21.36 ID:/RloWyPno


――――― 提督執務室


陸奥 「提督、そろそろ出番よ~ 」

提督 「ああ陸奥か。しかし……やっぱり俺は遠慮しておこうかt」

五月雨「さ、提督、行きましょう! すぐ行きましょう!(ぐいぐい) 」

提督 「五月雨まで来たのか…… 」

陸奥 「さ、もう観念して行きましょ? 」

五月雨「そうですよー、みんな喜びますよ! さ、早く早く! 」

提督 「はぁ……分かった、行こうか」


うふふ……やっぱり援軍を頼んで正解ね♪




283: 2016/03/16(水) 21:16:05.70 ID:/RloWyPno


――――― 少し後 鳳翔さんのお店


長門 「皆、歓談中に悪いが注目してくれ」


ピタ シーン


長門 「提督からも挨拶がある。提督、どうぞ」


ザワザワザワザワ …… 提督ひさしぶりに見た …… ザワザワ


提督 「あー…… 」


あー……じゃないわよー。もうちょっと明るく挨拶しなきゃっ。頑張れ提督!


提督 「皆、任務ご苦労だった。なぜサンマ漁なんて任務が来るんだと疑問に思った者も多いと思う。……正直俺にもわからん」


しーん


提督……ちょっと意味が分からないし硬いわ!


提督 「だが……皆が工夫して頑張ってくれたおかげで任務は無事達成できた。ありがとう」


しーん




284: 2016/03/16(水) 21:17:21.93 ID:/RloWyPno


あ、静寂に提督が焦ってきてる……大丈夫かしら……


提督 「あ、曙なんて、気合入れた釣り装備までして、一生懸命勉強してくれてたみたいだしな」

曙 「/// なっ……! ど、どうせ空回りだったわよ! 何よ嫌味なの、このクソ提督! 」

提督 「い、いや……成果はともかく、こんなおかしな任務でも全力を尽くしてくれたことが本当に嬉しいんだ。その……ありがとう」

曙 「べ、別にっ! 任務だしっ! 」

提督 「そ、そうか……」


しーん


提督 「そ、それでだな……」

五月雨「ていとくー、がんばってー!(にこにこ) 」


五月雨ちゃん……やっぱり強いわね


長門 「提督、そろそろ締めを」

提督 「あ、ああ。えっとだな……何が言いたかったかというと」


頑張れ提督っ!


提督 「その……無事任務が終わって良かった……何より皆が無事で良かった。無事に帰ってきてくれてありがとう…………以上だ」

長門 「……そうだな、皆が無事なのが一番嬉しいことだ。提督、ありがとうございました」


ぱちぱちぱちぱち




285: 2016/03/16(水) 21:17:53.21 ID:/RloWyPno


五月雨「提督のご挨拶、すっごいひさしぶりに聞きました! 素敵でしたよー! 」

提督 「最後に皆の前で話した時はまだ総勢20人ぐらいだったが、今では150人とかだからな……。恐ろしく緊張したよ」

陸奥 「うふふ、緊張してたのはよーく分かったわ。でも、素敵な挨拶だったわよ。本当に、みんなが無事なのが一番よね」

長門 「本来ならわたしが最初に言うべきことだったな。わたしもまだまだだ」

提督 「いや、いつも挨拶などを任せてすまんな。本当にこういうのは苦手だ。さて、では俺は戻る」

五月雨「えー、もう戻っちゃうんですかー? 」

提督 「ああ、今日はこのぐらいで勘弁してくれ」

長門 「わかった。後は任せてくれ」




286: 2016/03/16(水) 21:18:19.40 ID:/RloWyPno


陸奥 「もー、せっかくの打ち上げなんだからそのまま参加してくれてもいいのに~」


まったくもう! まだまだね!


長門 「そう言うな。そもそも提督は人混みが苦手なんだろう。挨拶だけでぐったりしていたのもあるがな」

五月雨「でもー……やっぱり寂しいですよ~」

陸奥 「五月雨ちゃんもそう思うわよね」

五月雨「はいっ! これはもう……行くしかないですね! 」

陸奥 「賛成! 行きましょっ」

長門 「行くってなんだ……? 」

五月雨「あ、じゃあちょっと仲間を集めてきます! 」

陸奥 「じゃあわたしも集めてくるわね! 」




287: 2016/03/16(水) 21:18:51.68 ID:/RloWyPno


那珂 「襲撃賛成~! やっと出てきたと思ったらすぐ引っ込んじゃうなんてダメだよねー! 」

電 「はい、それはやっぱり寂しいのです……」

睦月 「せっかくだから暇そうな睦月型も引き連れて行くにゃしっ! 」

電 「あ、じゃあわたしも第六のみんなを誘うのです」

五月雨「わたしも涼風と江風を誘おっと。あと第二のみんなにも声かけてみようかな……古参多いし」

那珂 「じゃあわたしも川内ちゃんと神通ちゃんを連れて行こっと! 」

青葉 「おお、襲撃ですか! 是非この目で取材しないとっ」

鈴谷 「面白そうじゃーん! 行く行くっ」

熊野 「プライベートを踏みにじるのは賛成出来ませんが……今日ぐらいは無礼講ということで良いですわね」

ワイワイ ワイワイ




288: 2016/03/16(水) 21:19:25.48 ID:/RloWyPno


五月雨「な、なんだか凄い人数になっちゃいましたね……これだったら提督を引っ張り出してきたほうが良かったでしょうか? 」

陸奥 「うーん……わたしはこれで良いと思うわ」

五月雨「でも、執務室が凄いことになっちゃいそうで……」

陸奥 「いいのいいの♪ 提督を無理やり引っ張りだすんじゃなくて……みんなが提督のところに行くっていうのが良いと思うのよ」

五月雨「あ……。はい、そのとおりです! じゃあ入りきらないぐらいいっぱいで押しかけちゃいましょう! 」

陸奥 「ええ! じゃあみんなー、料理とお酒は持ったわね~。ではしゅっぱーつ! 」


ぞろぞろぞろ




289: 2016/03/16(水) 21:19:52.21 ID:/RloWyPno


――――― 提督執務室


コンコンコン

提督 「はい」

陸奥 「提督……ちょっといいかしら」

提督 「陸奥か……どうした? 」

陸奥 「実はね、せっかくの打ち上げだから提督ともう少しお話したいっていう子がいるんだけど、入れてあげてもいいかしら? 」

提督 「そうか……かまわないぞ」


うふふ、言質はとったわ!


陸奥 「はーい、提督の許可がでたわよー! みんな、突撃!! 」


バタン


白露 「いっちばーん! 」

島風 「負けないからっ! 」


ドタドタドタ


提督 「な、なんだ! 」




290: 2016/03/16(水) 21:20:35.97 ID:/RloWyPno


陸奥 「ごめんねー、提督のところに押しかける仲間を募集したら、こんな凄いことになっちゃって」


ワイワイ ワイワイ


提督 「し、しかしこの騒ぎは…… 」

五月雨「みんな提督にひさしぶりにお会いできたから……少しでいいからお話したいんです。だからお願いしますっ」

陸奥 「そうよ~。ひさしぶりに提督が出てきてくれて、みんな……特に古参の子は本当に嬉しそうだもの」

提督 「そう……か……。俺なんかに会って何が嬉しいのかは分からないが……」

五月雨「嬉しいに決まってるじゃないですか。わたしたちの大事な大事な提督なんですから♪ 」

夕立 「五月雨ちゃんばっかり提督とお話してずるいっぽいー」

陸奥 「大丈夫よ、今日はちゃんとゆっくりお話してくれるから。でしょ、提督? 」

提督 (苦笑)「わかったわかった。今日はちゃんと最後までいるから、何でも話そう」

荒潮 「あらぁ~。何でも話すなんて気楽に約束したら、凄いこと聞いちゃいますよ~♪ 」

朝潮 「こら荒潮、司令官を困らせちゃダメよ」


ワイワイワイ




291: 2016/03/16(水) 21:21:05.51 ID:/RloWyPno


――――― 深夜 提督執務室


五月雨「ふぁ……それじゃ……おやすみなさい……ふらふら」

陸奥 「はい、おやすみなさい♪ 」

提督 「ああ、おやすみ」


バタン


陸奥 「うふふ、五月雨ちゃん最後まで頑張ったけど、さすがに限界か~ 」

提督 「陸奥は、更に酒も入ってるのに元気だな……ふぅ~~」

陸奥 「お酒が入っているから元気なのよ♪ 」

提督 「納得だ…… 」




292: 2016/03/16(水) 21:21:50.30 ID:/RloWyPno


陸奥 「提督、今日は大勢で押しかけちゃってごめんね。でも、これは今日だけ。特別よ」

提督 「いや……かまわない」

陸奥 「ううん、本当はね、提督には提督のペースがあるから、わたしはちゃんとそれに合わせるべきだって思っているのよ。でもね」

提督 「…… 」

陸奥 「今日は……五月雨ちゃんや他のみんなの……提督が出てきてくれたことが嬉しい!って思っている子たちの気持ちを、そのまま提督に見せたほうがいいなって思ったの」

提督 「ふむ」

陸奥 「うふふ……釈然としない顔ね」

提督 「だってなぁ……俺は別に笑顔を振りまけるわけでもない、面白い話が出来るわけでもない……。俺に会うことが嬉しいっていう気持ちが、さっぱりわからんのだ」

陸奥 「相変わらずねー。提督、よーく聞いてね」

提督 「? 」

陸奥 「家族とか仲間っていうのは、そういうものなの! ただそこにいてくれることが大事なの! 」

提督 「俺が……家族か……そうか…… 」

陸奥 「ええ♪ 」




293: 2016/03/16(水) 21:22:16.58 ID:/RloWyPno


**********


自分だけ艦娘ではなく人間、自分だけが司令官。それは事実だけど……でも、わたしたち艦娘にとっては、提督は本当に近い、魂でつながった存在。そういうことを少しでも分かってもらえたかしら?

みんな、本当にあなたのことが大切なのよ♪


**********




294: 2016/03/16(水) 21:22:53.73 ID:/RloWyPno


提督 「そうだな……今は艦娘の皆との接点がない俺だ。古参はともかく、比較的最近参加した艦娘は、ほとんど言葉を交わしたことすらない」

陸奥 「ええ、そうね」

提督 「それでも……それでも皆、特別に大切な存在で……。そうだな、俺の中でも皆は仲間であり家族だ。そうか、同じなんだな」

陸奥 「うふふ、そうよ。わたしだって、接点が殆ど無い艦娘の子はたくさんいるわ。それでもみんな仲間であり家族……おんなじよ」

提督 「不思議な絆だな」

陸奥 「ええ。本当にね」




295: 2016/03/16(水) 21:23:52.10 ID:/RloWyPno


陸奥 「ま、わたしを含めて何人かは、家族や仲間っていうだけじゃない思いもあるのよ」

提督 「そうなのか……? 」

陸奥 「そうよ~。ほんっと、提督は鈍いわねぇ」

提督 「やっぱり、恨みやわだかまりがあるのか……? 」


責任感が強くて真面目なのは素敵だけど、この硬く考えすぎる鈍い人をどうしてくれようかしら


陸奥 「ほんっっとに、提督は分かってないわ。だめねぇ」

提督 「ダメか……」

陸奥 「そうよ。言うなれば……アホ提督ね! あ、これは曙ちゃん風でいいわね。このアホ提督っ! 」

提督 「アホ……陸奥、お前また酔っ払ってるだろ……? 」

陸奥 「ご想像にお任せしまーす! あ、そうそう提督」

提督 「? 」

陸奥 「確かにアホ提督だけど……わたしはそんなアホ提督が大好きよ。わたしだけ特別な家族にしてくれても……い・い・の・よ・♪ 」

提督 「/// くっ……この酔っぱらい陸奥めっ! 」

陸奥 「うふふふふ♪ 」




296: 2016/03/16(水) 21:24:22.40 ID:/RloWyPno


**********


今はお酒の勢いで冗談交じりに言うだけだけど……。

家族や仲間じゃない……もっと特別な存在としてあなたの隣に立つことも、わたしの大事な大事な目標なのよ。堅物を治すの共々、いつになることやらっ。

でも、ゆっくりがんばるわ。


うふふ……覚悟しててね、わたしのアホ提督♪


**********


続く




297: 2016/03/16(水) 21:32:42.31 ID:/RloWyPno

以上で完結……というか第一部終了となります。
続きは下記スレになりますので、よろしければ引き続きお楽しみ下さい。

曙「このアホ提督!」 陸奥「アホ提督ね♪」


三部作予定だったのですが、ひたすら長くなってしまいましたので二部は全部カットで、全二部構成になりました。

二部は曙が参戦して、曙・陸奥のダブル主人公話になる予定です。


陸奥さんは、見た目も言葉も全体的に『お姉さん』って感じです。その雰囲気を……優しいく包んで支えるお姉さん風味として出せたらいいなと思っております。

それでは続きのスレでまたお会いできることを楽しみにしております。

引用: 【艦これ】 陸奥「堅物なこまったさんね~」