683: 2011/08/23(火) 17:49:39.95 ID:5pxex12SO
あいつが道路に飛び出した


車が一直線にあいつに向かう
運転手は電話に夢中で気づいていない
あいつも車が来ている事に気づいていない
このままだとあいつは轢かれるだろう
もしかしたら運良く助かるかもしれない
もしかしたら誰か助けてくれるかもしれない
だけどそんな事はあり得ない
あの速度だ、轢かれたら間違いなく氏ぬだろう
ここにツンツン頭のあいつがいたら間違いなく助けただろう
金髪のいけすかないあの野郎も助けただろう
だけどここにいるのは俺様だ
左腕一本しかない俺様に何ができる


とある魔術の禁書目録II マグカップ 上条当麻



あいつは驚いた顔をしていた
まぁ無理はないだろうな
いきなり突き飛ばされれば誰でも驚くだろう
俺様にしてはまぁよく頑張ったと言いたい
あいつが軽くて助かったというのもあるが
……まぁ人を助けるというのも悪くはないものだ

684: 2011/08/23(火) 17:51:10.86 ID:5pxex12SO




「…………」

目が覚めた。身体が重い。
とりあえず身体を起こそう、そう思い身体に力を入れる
しかし、指一本動かない
もう1度力を入れる。やはり動かない
しばらく身体を起こそうとあれこれ頑張ってみたが…やはり駄目なようだ
まぁこれもいつもの事だと諦める
かろうじて動く首と目を動かして窓の外を見ようとするが、カーテンが閉まっている
明るさからなんとなく午前中だと推測できるが、正確な時間はわからない
そういえば今日もあいつは来るのだろうか
そう思ったと同時に部屋のドアが開かれた

「おっはよー!」

元気な声をだしながらあいつが入ってきた
相変わらずやかましいヤツだ
女はカーテンを開けながら調子はどうかと聞いてくるが、しゃべれないから答えようがない
カーテンが開けられたせいで太陽の光が部屋に侵入してくる

685: 2011/08/23(火) 17:52:45.44 ID:5pxex12SO
「んー…フィアンマ髪伸びてきたねー。そろそろ切り時かな?でもこれはこれで…」

女が俺様の髪をどうするか悩んでいるようだが
とりあえず自分の髪をなんとかしろと言いたい
走ってきたせいなのか、ボサボサで正直だらしがない
すると女が急に大事な事を思いだしたのか、ハッとした顔をした

「そんな事よりっ!今日は散歩しよ!」

「最近してないでしょ?散歩」

「だいじょーぶ!ちゃんと先生に許可貰ってきたからさ、えっと……駄目?」

………涙目+上目遣いというものは恐ろしい、と傭兵崩れのゴロツキが言っていたが
どうやら本当のようだ。何故だか断れない
何故だろうか、いまいちわからない
とりあえずいつまでも女をそのままにしておく訳にもいかないので頷いておいた

686: 2011/08/23(火) 17:53:57.69 ID:5pxex12SO
「やった!じゃあ、ちょっと待っててね。車椅子借りてくるから!」

女は嬉しそうにそう言って、車椅子を借りに行った
やかましいヤツだ

部屋が静かになった
どこか寂しさを感じた。なんでそう感じるかはわからない
いや…いやいや、そもそも俺様が寂しさなぞ感じるわけがない
俺様はあの右方のフィアンマだぞ?そんな風に感じるはずがないだろう?
……………自分に言い聞かせてもつまらないだけだ
おとなしくあの女を待つとしようか

そう言えば今日はあの事故からちょうど3年か……



おわり

687: 2011/08/23(火) 17:56:43.40 ID:5pxex12SO
投下終了です
4レスでしたごめんなさい

引用: ▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-32冊目-【超電磁砲】