1: 2007/01/16(火) 22:17:18.81 ID:c2mGFeS/0
長く続いたこの物語もようやく終わりが見えました
二部構成での最終話になりますが
今日の休みを使って明日までに終わらせたいと思ってます

ドクオの異世界での出会いが導く物とは果たして…


前回:('A`)が異世界で出会うようです【第14話】

最初から:('A`)が異世界で出会うようです

空も飛べるはず
空も飛べるはず


では、投下しますね!

2: 2007/01/16(火) 22:21:58.02 ID:c2mGFeS/0

最終話 「ドクオの異世界での出会い 其の一」


――数日前

??「お…おいおい…そろそろやばいんじゃないか?」

??「そうですよ!あのままじゃ災杖が奪われてしまいます!」


??「……」
二人に捲くし立てられながらも老人は静かに目を伏せている


??「私…また……あんな哀しい犠牲を見たくないです…おじい様」

??「そうだそうだ!なぁに…俺とこいつがちょいと力を出せば…」

男は懐から何か小さな物を取り出す
と…それを見た女性が慌ててその腕を掴んだ

??「そ れ は だ め !!!」

??「だ…大丈夫だって…ちょっとくらい…」

??「そう?…ならその左腕は何?」

??「いや!だってこれは…ねぇ……ん? どうしたじいさん」

5: 2007/01/16(火) 22:26:05.13 ID:c2mGFeS/0

??「そうじゃな…彼こそ…あるいは…」


??「…おじいさま?」


しばらくの沈黙を挟み
…老人が口を開く


??「デレ」

その名に答えるのはどこも小柄な体格に
二つのくるくると巻かれた髪を揺らす少女

ζ(゚ー゚*ζ「はい?」


??「ジョルジュ」

その名に答えるのは体格のいい長身の男
その太い腕には妙な布が何重にも巻かれている

( ゚∀゚)「おう!」

6: 2007/01/16(火) 22:27:56.88 ID:c2mGFeS/0
??「…決して氏なず、ここに戻ると約束できるなら…許そう」

ζ(゚ー゚*ζ「…はい、必ず」

( ゚∀゚)「ははははっ! とうとう痴呆が始まったかじいさん!」

ζ(゚ー゚♯ζ「お兄ちゃん!」

( ゚∀゚)「俺が氏ぬと思ってんのか? ボケるには早いだろ…常識的に考えて」

??「…別にお前の心配などしとらん…というより氏んでもデレを守れよ? この馬鹿者が」

ζ(゚Δ゚;ζ「お…おじい様…」

( ゚∀゚)o彡゜「おうよー、俺を頃したきゃおっOい百年分持って来いってんだ!」

??「デレ…忘れるでないぞ、ワシが接続できるのは後一度きり…
   次はお前が継がなければならぬのだからな…?」

ζ(゚-゚*ζ「はい…分かってます」

( ゚∀゚)「んーじゃあ…行ってくるぜ!」

ζ(゚ー゚*ζ「行ってきます!」

そうして二人は元気よく家を飛び出した
それを老人が見送る、安らかな微笑の中に僅かな不安を宿して

/ ,' 3 「…デレを頼むぞ…ジョルジュ…」

7: 2007/01/16(火) 22:29:31.33 ID:c2mGFeS/0

――現在


国内にどうにか辿りついた俺が見たのは

燃える家屋
墨となった柱が顔を出し


逃げ惑う人
助けを叫び、なりふりかまわず走る。
その背中を切り伏せられ、鮮血が飛ぶ


それを追う敵兵
辺りを赤く染め、侵略と言う名の殺人活動

 
ついこの間
そう、ついこの間まであんなに平穏な時間があったこの場所は
今や違う景色の違う場所だった


8: 2007/01/16(火) 22:30:49.75 ID:c2mGFeS/0

( ´∀`)「むん!!」

神教兵「…!!」
襲い来る敵をモナーさんは軽々と打ち倒す
ここまで数人に発見され襲われたけど、全てこの人が返り討ちにした
…それでも相変わらず息を切らしていない


( ´∀`)「ふぅ…さて、どうするモナ?」

ちゃんと開いてるのかもわからない様な細い目で俺を見つめ
剣に付着した血を払うと、氏体の前で俺に振り向き言葉を投げた

…穏やかそうな印象とは裏腹に
次々と人を頃していく姿はひどく不釣合いで何だか狂気じみた物を感じる

(;'A`)「え、だからクーを見つけないと」

(;´∀`)「…と言ってもどこに居るやら分からなきゃ探しようがないモナ…
      どこか見当はつかないモナか?」

(;'A`)「……うーん…」

(;'A`)(…ギコさんの家? いや、城…だろうな)

(メ'A`)「…城の方だと思います

9: 2007/01/16(火) 22:31:27.42 ID:c2mGFeS/0

(;・∀`)「城か…やっぱり…いや、そうモナ……そうだモナね……」

何だか言葉を濁すようにしている
どうしたんだろう…

(メ'A`)「…何か…あるんですか?」

( ´∀`)「…こんな事は言いたくないけど…
      城の方に行けばそれだけ敵の数は増えるモナ
      だからもしかしたらあの子はもう…」

目を伏せる…俺も正直さっきからそれが頭から離れなかった
ただでさえこんな敵がうろうろしている場所にあんな状態のクーだ
下手したら真っ先に殺されていてもおかしくない

…でも

(メ'A`)「まだ…分からないですよ」

諦める事はできない
そしてその為にはこの人の協力が必要だ

(メ'A`)「…お願いします」

( ´∀`)「……分かったモナ」

10: 2007/01/16(火) 22:32:05.38 ID:c2mGFeS/0

そうして家の隙間を隠れるように抜け城の近くまで来た
家の影から覗くと、人だかりが見える

(;´∀`)「…正面は…きつそうモナね」

(メ'A`)「ですか…でも、城内だったらどこか別の入り口を探さないと」

辺りを見渡すも、見えるのはそびえる城壁のみ

もう一度城門前を見る

入り口前でぶつかる集団、正に最後の防衛線だ
その中に…見つけた


(;'A`)「ギコさん!!」

「……!!!!」

一番奥で剣を杖代わりにしてどうにか立っている感じだ

(メ'A`)(どうしよう…出て行くべきか…でも…)

( ´∀`)「…どうするモナ?」

(メ'A`)「…」

11: 2007/01/16(火) 22:33:01.76 ID:c2mGFeS/0

『迷ってる暇なんかない、行かなきゃ!』
逸る心はそう俺に指示を出す

けれど冷静な思考は
『行っても何も出来ない、氏ぬぞ』とストップをかける


いつだって理性が邪魔をする、でも今度は…

(;'A`)(…行こう、行くんだ!ギコさんを助けなきゃ!!)

(メ'A`)「い、行きましょう! モナーさん!」

( ´∀`)「了解モナ あっ…ところで…その」

飛び出そうとした所で呼び止められた
なんだよもう…決心が鈍るじゃないか…

(メ'A`)「…何です?」

( ´∀`)「君って…一応接続者モナよね?」

(メ'A`)「へ?」

(;´∀`)「…いや、その…使わないモナ?」


12: 2007/01/16(火) 22:34:55.33 ID:c2mGFeS/0


…………。


(メ'A`)「……………あぁー…」

すっかり忘れてた…

俺にも出来ることがあったんじゃないか

…いえ別にあまりに間が空きすぎてその事を忘れてたとかじゃないですよ?

(;´∀`)「…まさか…忘れてたなんて言わないモナ?」

(;'A`)「や!嫌ですね、そんな事はないですよ!!」


………。

13: 2007/01/16(火) 22:35:51.61 ID:c2mGFeS/0

(メ'A`)(敵は今のところ…20人くらいか……)

近くを流れる川に意識を向ける
見るのは一点、けれど視界は広がり他の存在が薄くなる

(メ'A`)(接続……)


戦いに夢中になっている兵たちは横に流れる川の変化に気づかない

それは一瞬

まるで見えない石をそこに置いた様に川の流れが止まり
塞き止められた水は小さな関を作りだした


それを目撃したモナーの額を一筋の汗が流れる
(;´∀`)(か…川の流れを止めた…!?あんな一瞬で!?)

(;´∀`)「君…今の…」

(メ'A`)「…モナーさん、今から俺があいつらの動きを止めます
    そしたら…お願いできますか」

(;´∀`)「ぁ、わ…わかったモナ」

(;・∀`)(自分が何をしたか…分かってないモナか…)


14: 2007/01/16(火) 22:38:09.09 ID:c2mGFeS/0

神教兵「…ん、雨?」


(メメ゚Д゚)「あれは…」

まるで雄叫びを上げるように空に立ち昇る水竜

神教兵「な…」

気づいた時には既に手遅れ、空から襲うのは水流

猛る滝の如き騒音は敵兵の姿と共に叫ぶ声すらかき消す

「………!!!!!!」

続く濁流…時間にして数秒
しかし、荒ぶる奔流は人間が立ち上がる事を許さず全てをひれ伏せた

VIP兵「……一体…何が…」

(メメ゚Д゚)(水…まさか…)

段々と音が静まり、巨大な雨がやむ
その先に見えるのは倒れ込む敵兵の姿と

…踊る影

15: 2007/01/16(火) 22:39:02.95 ID:c2mGFeS/0

( ´∀`)(3…4…)

状況を把握できず立ち上がれない者
困惑しつつもどうにか立ち上がる者

( ´∀`)(5!)

そして武器を流され丸腰の者
動きの鈍った神教兵は次々と絶命していく
倒れる兵は首を狩られ、立ち上がる兵は腕を落とされた

すぐに水溜りが赤く染まり本当の意味で血の海が出来上がる

(メメ゚Д゚)「…っ…今のは味方からだ!この機を逃すな!!」


同じように困惑していたVIP兵達だったが、ギコの言葉をきっかけに敵兵へ突っ込んでいく
そして間もなく、その場の敵兵は片付いた

16: 2007/01/16(火) 22:41:13.78 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)(さっきの水は……いや、だがちゃんと逃げたはずだ…)

ギコは辺りを見渡す、そして目に映ったのは探し人では無く


「こっちだ!まだ接続者が居るぞ!!!」


騒ぎに気づいたらしく奥から集まる敵兵の姿

(;´∀`)(来たモナ!)
(メメ゚Д゚)「援軍だ!皆戻れ!」

神教兵「まだ抵抗するか!貴様ら!!」

(メメ゚Д゚)「…く…」

迫り来る敵の数は先よりも多い

だが…襲い来る者達に同じように水が襲う

神教兵「うお     !!!!!!!!」


(;'A`)「く、来るなぁ!!」

(メメ゚Д゚)「ドクオ!?」

17: 2007/01/16(火) 22:42:19.04 ID:c2mGFeS/0

今度は敵を倒すまでにはいかなかったが
敵兵は水の塊を浴び視界を奪われ、更に動きを鈍くしている

( ´∀`)「これなら…楽勝モナ!!」

モナーを先頭に敵の群れへ切り込むVIP兵達

(メ'A`)(集中しろ…)
何かがぶら下がっている様な、重い腕を前に突き出す

今、イメージはそのまま現実になる
思ったとおりに、願ったとおりに動く

(メ'A`)(守るんだ…俺だって…)

頭上を水が走る

神教兵「ごぼっ     …く、くそ!」

敵の真上から正確無比に放たれる水弾
…それを止められる者は居ない

18: 2007/01/16(火) 22:43:09.76 ID:c2mGFeS/0

相手が風ならば、こちらも風に接続すればいい
相手が火ならば、こちらも火に接続すればいい
相手が雷ならば、こちらも雷に接続すればいい

これが、その世界で…戦いの定石

しかしそれは水、事実として誰一人頃す事のできない力
 

最弱の力


だが、舞う炎を消し去り

だが、踊る風を突き破り

だが、轟く雷を包み込む


それを止められるのは同じく水の接続

この場に水の力を持つ者はたった一人


『誰かを頃す為の力』は

『誰かを守る為の力』によって防がれた


19: 2007/01/16(火) 22:44:05.88 ID:c2mGFeS/0

神教兵「  !  ぷはっ…くそ…邪魔な水め…」

( ´∀`)「敵の邪魔をする…援護っていうのはそう言う物モナ」

走る剣影は真っ直ぐに敵の喉下を貫く
神教兵「ぐっ……ごぽ…」


一人、また一人と水流の援護を受け倒されていく敵兵
そうして、その場に集まった敵をほぼ沈静化した頃
ドクオの体に異変が起きた

(;'A`)「…ぐ…ぅうううう…!」

腕が…半端じゃなく重い…

何だ? 何なんだこれは?

(;´∀`)「うわっ!」

落ちる水がモナーさんの横を通る

(;'A`)「こ…コントロールが…効かない…!」

軽い眩暈、視界が揺れる

(;・∀`)(流石に…限界がきたモナか…)

(;'A`)「くっ…そ…ぉ」

20: 2007/01/16(火) 22:45:40.35 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)「ドクオ!!早く接続を解除しろ!!」

ギコさんの声が聞こえた
言われるがままに接続を停止させると水が落ちる
味方もその被害を被ったが、既に敵の姿は無く…どうにか事無きを得た


(;'A`)「……ぷはっ! ぜえ…ぜえ……ぜえ」

途端に息が切れる
苦しい、身体から何かが抜け出ていく様な感覚に寒気が止まらない

(;'A`)(なんだよ…なんだよこれ、俺…どうなって)

(メメ゚Д゚)「ドクオ、大丈夫か? 聞こえるか?」
跪いた俺にギコさんが駆け寄った

(;'A`)「ギ…ギコさん!…俺!俺もしかして…氏…!!」

(メメ゚Д゚)「落ち着け、とりあえず横になるんだ」

(;'A`)「は…ぃ」

俺はそのまま濡れた地面に倒れ込んだ
…少し楽になった気がする

21: 2007/01/16(火) 22:46:39.88 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)「それは接続情報が出て行ってるだけだ…安心しろ、すぐに収まる」

(;'A`)「…? 接続…情報?」

(メメ゚Д゚)「ああ、接続状態を続けると接続先の情報が自分の中に溜まって行き
     満タンになると最新の情報が受け取れなくなり制御が出来なくなる」
     
(;'A`)「……?」

(メ;゚Д゚)「まあ…身体にゴミが溜まると思え」

(メメ゚Д゚)「そして解除した時にそのゴミが抜けるんだが…
     今のお前は溜め込みすぎて抜けるのに時間が掛かっているんだ」

(;'A`)(ああ…それで…この変な脱力感)

(メメ゚Д゚)「…普通そこまで行ったら気を失うもんなんだがな…」

(;'A`)(そういえば…俺接続の力を使った後っていつも気絶してた様な…)

(メメ゚Д゚)(それだけ…必氏だった、か)

(メメ゚Д゚)「で…ドクオ…何故ここに居る?」

(メ'A`)「…それが……」

……

22: 2007/01/16(火) 22:48:18.70 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)「な…に? クーが…一人で…?」

(メ'A`)「はい……」

(メメ゚Д゚)「…あの、馬鹿…」

(メ'A`)「…すみません…俺…」

(メメ゚Д゚)「いや…いいんだ、結局…お前には助けられた」

(メメ゚Д゚)「それよりクーだ…こっちじゃまだ見ていないし、考えられるとしたら…一つだ」

(メ'A`)「…どこです?」

(メメ-Д-)「……ここから城を迂回した先に広場がある、無事にそこまで行けたのなら
     間違いなく…そこに居る」

(メ'A`)「何でまたそんな所に…」

(メメ゚Д゚)「そこはな…英雄たちが眠る場所だからだ」

(;'A`)「…あ……」

フサギコさんの…眠る場所…

24: 2007/01/16(火) 22:50:24.86 ID:c2mGFeS/0

(メ♯゚Д゚)「…ったく…どこまで…あいつに甘えれば気がすむんだ、あの馬鹿は…」

ギコさんは明らかに苛立っている

俺は…複雑な気分だった

(メ'A`)(よく…分かんないや…)

…クーは俺の事好きでいてくれてると思ってた
俺も初めて…誰かを好きになれる…そう思ってた

でも現実は違った

(メ A )(なんだろう…この感覚)

あくまでクーはフサギコと言う人を追っていて
今もここに居る俺よりも…既に居ない人を頼ってるんだ

(♯'A`)(なんか……イライラする…)

そこまで考えて、自分の素直な気持ちに気づいた
けれどそんな自分が嫌で…無理に抑え付けて話を変えた

(メ'A`)「…そ、そういえばギコさん…よく無事で」

25: 2007/01/16(火) 22:51:18.91 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)「ああ…それがな…実は、俺たちは助けられたんだ」

(メ'A`)「助け? 誰にですか?」

(メメ゚Д゚)「分からん…名前も聞いた事の無い奴だった…」

それはこうだった

戦いはやはり敵管理者を中心に士気を高めた敵に終始押され
あわや全滅という所で妙な二人組が現れる

女の方はギコさんに「その剣を渡しては駄目、今は退いてください」と退却を促し
男の方が神教軍の足を止め、どうにかここまで逃げてきたらしい

(メメ゚Д゚)「一つ分かるのは…その男も管理者であろう事か…」

(メ'A`)「…」

誰なんだろう…味方…なのかな…

(メメ゚Д゚)「…とにかく…ドクオ…クーを頼む」

(メ'A`)「…」

(メメ゚Д゚)「引っ叩いてでも…な」

(メ'A`)「分かりました」
今度は…言おう、もう後悔しない為に

26: 2007/01/16(火) 22:52:25.49 ID:c2mGFeS/0

(メ'A`)「クーを連れて…戻ってきます」

(メメ゚Д゚)「何?」

(メ'A`)「すいません…俺やっぱり逃げるなら…ギコさんも居ないと嫌です…
    だからギコさんが戦うって言うなら…俺も、戦う」

(メ;-Д-)「…お前……お前も…か…はぁ…」

(メ'A`)「?」

何だろうこの反応
怒るなり何なりされるかと思いきや、何だか呆れたように肩を落とし溜息なんかついてる

(メメ゚Д゚)「分かったよ…俺も逃げればいいんだろ…?」

(メ'A`)「え!?」

(メメ゚Д゚)「しぃもつーも…俺と運命を共にするとか言ってな…城から出ようとしねえ
     そんで例の変な二人組にも逃げろと言われて…
     兵達まで俺が逃げないなら最後まで戦うとか言い出す始末…
     そして挙句の果てには…お前も同じこと言いやがる」

(メ'∀`)「…っははww」
それを聞いて、何だか可笑しくてつい笑ってしまう
皆…考えることは同じなんだ

27: 2007/01/16(火) 22:53:31.39 ID:c2mGFeS/0

(メメ゚Д゚)「もういい…俺が逃げれば大勢が助かるのなら…今はどんなに無様でも逃げてやる」

(メ'∀`)「はい、一時撤退ですよ!」

(メメ゚Д゚)「ああ、そして俺達が生きている限り…いつか全て取り返してやるんだ」

(メメ゚Д゚)「全員に通達!これよりVIP国からの一時退却を命ずる!」

ギコさんが声高に叫んだ
(メ'∀`)(やった…何だか凄くいい流れ…)

(メメ゚Д゚)「よし…ならドクオ、お前はクーを頼む…俺は城の方の連中を迎えに行く」

(メ'∀`)「はい!もうダッシュで行って来ますよ!!」

(メメ゚Д゚)「ああ、頼む…ところでドクオ…お前よく一人でここまで来れたな
     クーはこの辺りを熟知してるから分かるが…お前じゃ大変だったろ?」

(メ'∀`)「いえ、だってほら!モナーさんが居てくれたから平気でしたよ!
    それじゃあ!!」

(メメ゚Д゚)「…何?」

俺はすっかり舞い上がっていて、それだけ言うとその場を走り去った

28: 2007/01/16(火) 22:54:26.34 ID:c2mGFeS/0

(メ;゚Д゚)「モナー……?」






「誰だ…? それは…」






そう…その時のギコさんの様子にも
呟いた言葉にも気付く事無く………



つづく

35: 2007/01/17(水) 02:09:02.68 ID:C9PJhCkB0
とりあえずキリのいい所まで投下しますね

36: 2007/01/17(水) 02:09:38.69 ID:C9PJhCkB0
最終話 「ドクオの異世界での出会い 其の二 」



そこは城壁に沿った道の先にあった
小さな川が幾つも流れ
あたり一面は綺麗な緑の草が覆っている

その隙間を縫うように地に埋まる石版、それらは形が様々で丸かったり四角だったり

そしてそれぞれ日付と名前が書いてある

…それが妙に綺麗な情景を作り出して、何だか物悲しい気分にさせる

(メ'A`)(…感傷してる場合じゃないな)

クー…ギコさんは間違いないと言ったけど

(メ'A`)「本当に…居るのかな…」

小さく口に出した

(メ'A`)(…見つけたとして…どうしよう…)

また拒絶されて…俺はそれでも引っ張っていけるだろうか…
正直不安で一杯だった

37: 2007/01/17(水) 02:10:20.15 ID:C9PJhCkB0

クーは今どうしてるのかな

クーは今泣いているのかな

クーは今俺に会ったらどんな反応するんだろう

もしかしたら…今度俺に会ったら…


川 ////) (すまないドクオ…私は…その、動揺していて…)

('∀`)(いいよクー、しかたないさ)

川*゚ -゚) (ドクオ…)


みたいな感じで上手く行ったりしないだろうか…

(メ'A`)(馬鹿か俺は…)

変な妄想してたら恥ずかしくなってきた
うむ…顔を合わせ辛いとは正にこの事か…

38: 2007/01/17(水) 02:11:04.34 ID:C9PJhCkB0

(メ'A`)(……ん?)

それにしても…俺はさっきからクーの事ばかり考えてる
…いや、はっきり言えば頭の中はクーの事で一杯だ

俺は…要するに…その……何だ?…クーの事が…

(;'A`)「うう…なんか痒くなってきた…」
こんなの考えても不毛だ…もうやめよう

そんな事を考えながら…俺はしばらくその石達の隙間を通り抜け進む

いつしか…いや、本当は最初から見えていて…目指していた
一際大きな石の何か…そこにたどり着く

そこは不思議と…柔らかな風を感じる場所だった

(メ'A`)「……居ない…か」

吹く風が辺りの草を揺らし、光の反射が白い波を作る

俺はその石を見つめる…日付とかの他にも何か書いてあるのが見えた

39: 2007/01/17(水) 02:12:13.74 ID:C9PJhCkB0

(メ'A`)「隠された……栄誉…フッサール…誓約の下…ここにのみ記す」


「偉大なる英雄、管理者ここに眠る…だ」


(メ'A`)「………」

背中から聞こえる声は、そんなに離れていた訳じゃないのに…酷く懐かしいと感じた


「ドクオ……私は…」


俺は何故かそれが当然のように感じて驚く気持ちも無くそれを聞いている


「あれから…ここに来て…ずっと考えてたんだ…」


風が…頭を撫でる様に吹き髪の毛を揺らす
きっと今、彼女の綺麗な黒髪も同じように風に撫でられ揺れているんだろう

40: 2007/01/17(水) 02:13:36.58 ID:C9PJhCkB0

「何故だろうな…ここに来るまでは、もう全てがどうでもいいと思ってた…
 けどここに来たら…急にごちゃごちゃだった気持ちが綺麗になって」


俺はそんな情景を容易く想像できた
いつからだろう…こんなに…


「私が…お前に言った事が、どれだけ最低な事か…分かった
 もう…合わせる顔が無い…今度こそ…嫌われたと思って」


だからさ…もう…そうやって一人で背負い込むのは止めようよ


「事実…そうだ…私は、お前を…あの人の代わりとして見ているだけだった…」


誰かの代わりだとか…そんなのは…俺は別にどうでもいい…
…だって俺はただ…


「もう…このまま氏んでいく…それが、愚かな私に相応しい終わりだって…
 なのに…」


俺はただ…君が……

41: 2007/01/17(水) 02:14:52.93 ID:C9PJhCkB0

「お前は…また…真実を知っても…来てくれるんだな…」


(メ'A`)「クーの事がさ…好きなんだ」


「…っ!!」



(メ'A`)「…本当は結構前から気付いていたんだ…だけど見ないふりをしてた」



「だが…ドクオ…私は……お前に好きになってもらえる資格は…」



(メ'A`)「例え…それが誰かの代わりだったとしても…………
    俺、嬉しかったんだ…誰かに必要とされて、誰かに好意を持たれてるのが分かって」


「……ひっく……」

42: 2007/01/17(水) 02:15:51.71 ID:C9PJhCkB0

(メ'A`)「最初は…怖かった……君と繋いだ手が…その暖かさが信じられなくて」


「ド…クオ…」


(メ'A`)「でも…本当の君を知って……少し、安心したんだ…
    むしろ…俺を見てくれる理由が分かったからこそ」


(メ'A`)「だから…クー」

振り返る…そこにはいつかと同じように俯き涙を流すクーが居た

川* - )「…ぅ…ぅ」

(メ'A`)「俺が…側に居るよ…君が俺をどういう風に見ても構わない
    これはただの俺の我侭だから…君が好きだから」

川* - )「私……私は…お前を好きで…いいのか?」

(メ'∀`)「うん…これからは…ずっと、俺の側に居てくれないかな?」

川*;-;) 「…居て…くれるのか…?」

43: 2007/01/17(水) 02:16:57.83 ID:C9PJhCkB0

(メ'∀`)「うん…それでさ…こう…甘えたり、頼ったり…して欲しいかな…なんて」

川*;-;)「…いいの…か…? 頼っても…いいの…?」

(メ'∀`)「うん…君を…君は…必ず俺が守るよ…」

「…ドクオ!!…」

クーが思い切り俺に飛びついてきた
思わず体制を崩し、二人して後ろに倒れ込む

(;'A`)「わっ…と…あいて!」

柔らかな草が俺たちを受け止めてくれて特に怪我はない
………ただ…

(;'A`)(これは俺が受け止めないと格好つかないなぁ…)

下を見ると
俺の胸元を掴みながら顔を埋めるクーの姿

44: 2007/01/17(水) 02:17:41.26 ID:C9PJhCkB0

そっと抱きしめる
(メ'∀`)「…大丈夫だよ…俺は大体戦う力なんて無いからね」

「………」

(メ'∀`)「俺に出来るのは……君を守る事だけだから…居なくなったりしないよ…」

「…うん」

胸に暖かい気持ちが流れ込んでくる
俺が伝えたい事は全部伝えた…そしてクーはちゃんと理解して、受け入れた
それが……絶望の最中にお互いを幸せにしている…そんな確信があった




だけど…俺も、彼女も…すぐに思い知る事になる

45: 2007/01/17(水) 02:21:52.97 ID:C9PJhCkB0

幸せと不幸はいつだって隣り合わせ

幸せは………脆い物で


既に………知らない所では


これから来る絶望が…牙を向いて待っていた事を

全ては何が起こすのだろうか?

少なくとも…今、彼女に災いをもたらすのはいつだって

あの剣だった…今ならはっきりと…それが分かる

……………

('A`)が異世界で出会うようです【最終話後編】

引用: ('A`)が異世界で出会うようです