1: 2007/03/26(月) 06:51:04.08 ID:bXtdLoYo0
土日が嫌い、月曜日は大好きです
第11会、途中までですが一日かけてゆっくり投下させてください



前回:('A`)と( ^ω^)は異世界でもう一度出会うようです【第10話】

この章の初め:('A`)と( ^ω^)は異世界でもう一度出会うようです
初めから:('A`)が異世界で出会うようです

空も飛べるはず
空も飛べるはず

2: 2007/03/26(月) 06:53:25.44 ID:bXtdLoYo0

ミ,,゚Д゚彡「前回までの」

ノノ*゚∀゚)「あ・ら・す・じ♪」(゚ー゚*州

ミ,,゚Д゚彡「ドクオの活躍でどうにか無事に双国を抜け出たブーン達!」

ノノ*゚∀゚)「彼等はモララーが次に狙うと言った神具を守る為
      一路目指すは太陽の国、日陽国を目指し再び旅だったのでしたっ!!」


(゚ー゚*州「と、安心するのも束の間…内藤君は心中穏やかじゃないみたい」

ノノ*゚∀゚)「初めて知る負の想い、不思議な感情に彼の心は狂いだす」

(゚ー゚*州「一難さってまた一難、果たして彼等の行く末は…」

ミ,;゚Д゚彡「あれ…えーと…」


ノノ*>∀<)「それじゃあ開始!」

ミ,,゚Д゚彡「…」

ミ゚Д゚,,彡「…」



ミ,;゚Д゚彡「……だれ?」

4: 2007/03/26(月) 06:54:40.65 ID:bXtdLoYo0

 【 第11会 「 太陽の剣 」 】




遠く見える山を背に、速度を全開に船は行く

ゆっくりと流れて行く遠景と近づくにつれ早く過ぎていく地面
双国を出てから…まだそう時も経っていない
けれど振り返れば、彼方にはまるでおもちゃの様な街並みが見える

もう結構な距離を来ている

ζ(゚ー゚*ζ「うまく行って良かったですねお爺様」
 
/ ,' 3 「うむ…しかし流石にあそこまでやれとは言ってなかったんじゃがのぅ…」

(;´・ω・`)「でも…なんか信じられないな、あのドクオが…ねえ」

从*゚∀从「いやいやマジ凄かったって、あれが破壊の剣の力ってやつか!」


話題はずっと同じ事の繰り返し


5: 2007/03/26(月) 06:55:44.37 ID:bXtdLoYo0

( ゚∀゚)「wwww」

(;'∀`)「…!」

川 ゚ー゚)「……。」


ふと少し前を走る船に視線を移す、笑い合う3人が見えた
何を話しているのかは分からない、聞こえない

けど、何となく想像はつく
先のドクオの功績を褒め称えているんだろう


(  ω )「……」


楽しそうだ

あそこに居るのは…本当に彼なんだろうか

6: 2007/03/26(月) 06:56:13.32 ID:bXtdLoYo0

自分が何をしたか分かっているのだろうか
あんなに沢山の人を頃した癖に気にした様子も無いじゃないか

あれは誰?

僕は知らない、あんな普通じゃない事をやってのける人間は知らない

ここは何処?

僕は知らない、こんな普通じゃない所になんで僕が居るんだ、訳がわからない


嬉しそうに笑っている…
そんなに幸せなら勝手にここに居ればいいじゃないか
何で僕までこんな見ず知らずの場所に居なきゃいけないんだ?

早く帰りたい、だいたい僕は最初からこんな所信じてなかった
来たいとも思ってない…

僕は彼等を非難してもいい立場のはずだ

そうさ、気を使って今まで言わなかったけど、もう僕に用は無いはずだ


はっきりと言おう…今度こそ…

9: 2007/03/26(月) 06:57:52.12 ID:bXtdLoYo0

('A`)「…?」

(  ω )「っ…」


一瞬、ドクオと目が合った
気付かれないよう慌てて視線を外し、遠く景色を眺める

( ´ω`)(僕は…何を考えてるんだお)

ふと冷静さを取り戻す、気付けば胸にはどす黒い感情が渦巻いていた

自己嫌悪

僕は嫉妬しているだけだ
何も出来ないから、出来なかったから


(  ω )(嫌だお…)


自分がこんな考えを持っているのが嫌だ
聖人みたいな人間であるつもりはないけど、それでも…

10: 2007/03/26(月) 06:58:57.67 ID:bXtdLoYo0

ζ(゚-゚*ζ「…ブーン様?」


( ゚ω゚)「!?」

ζ(゚-゚*ζ「大丈夫ですか?」

(  ω )「…何の事だお?」

ζ(゚-゚*ζ「いえ、なんだか思いつめた顔をしてらしたので…」

心配そうに僕を覗き込む彼女
胸の奥にどんどん嫌な感情が膨れ上がっていく、なんて惨めなんだろう
…こんな情けない感情で人に迷惑をかけて、場の調律を乱している

(  ω )「…」

何も言えない、口を開けば言葉が出てしまいそうで何も言えない

11: 2007/03/26(月) 07:00:07.66 ID:bXtdLoYo0

(´・ω・`)「ブーン、いったいどうしちゃったのさ、こないだから…なんか変だよ?」

ζ('ー`*ζ「なにか悩んでるなら何でも話してください
      掃除洗濯お料理せっ…」

ζ(//-//ζ「あなたの為なら何だってしますよ、ブーン様…」


(  ω )「………本当かお?」


 待て


ζ(゚ー゚*ζ「もちろんですっ」

(  ω )「…じゃあ」


 僕は何を


(;´・ω・`)「ちょ、ちょっと待」

12: 2007/03/26(月) 07:01:45.96 ID:bXtdLoYo0



 言うな



(  ω )「僕は…」



体の震えが止まらない
同時に、溢れる感情も止まらない


(;´・ω・`)「ブーン!!」


僕は一息ついて、ゆっくりと口にした


(  ω )「僕は帰りたい…元の世界に、帰してくれお」

ζ(゚-゚ ζ「え…」


彼女から 笑顔が消えた


13: 2007/03/26(月) 07:03:14.47 ID:bXtdLoYo0

(;´・ω・`)「な、何を言ってるんだよいきなり!」

(  ω )「いきなりじゃないお、僕はずっと前から思ってたお」

(;´・ω・`)「だからってこんな時に言う事じゃないだろ?」


( `ω´)「じゃあどんな時ならいいんだ!!」


(;´・ω・`)「な…っ」


( `ω´)「ずっと我慢してきたんだお、何度も危ない目に合わされて
       何度も辛い思いさせられて! それでも何も言わずに堪えてきた!」


ζ( - ζ「…」


(;´・ω・`)「分かってる…分かってたよ、君が帰りたがってる事は、でも…!」


(  ω )「わ か っ て た ぁ !?」

14: 2007/03/26(月) 07:05:42.25 ID:bXtdLoYo0

感情のままに口が動く
      
…僕だってそこまで馬鹿じゃない

ショボはずっと、僕に『この言葉』を言わせない様にしていた
だからずっとドクオに賛成的な事ばかり言っていたんだ

それくらい…ずっと前から気付いてたさ


(;´・ω・`)「…っ…ごめん、でも聞いてブーン」

(  ω )「なんで、何でショボはそうやって平然としてられるんだお」

(;´・ω・`)「…え?」


(  ω )「さっきだってあんな沢山の人が僕等を襲いに来て
       殺されるかもしれなかったんだお?」


(;´・ω・`)「いや、だって言ってたじゃない、連中の狙いは神具だって
       だから殺される事はないだろうって思ってたし」

15: 2007/03/26(月) 07:06:58.78 ID:bXtdLoYo0

(´・ω・`)「それに、僕も友達を信じる自分を信じてるから」


ショボはまっすぐに僕の目を捉え、言う

信じてる?

どこの誰だ、そんな戯言を言えるのは?


そう思いつつも、ふと感じたデジャヴ
けれど感情の波はすぐにその思いを押し流し、消した

僕は違う

ただ脅えて震えていただけだ
何もしてない、何を信じてもいなかった

どうしてそんな奇麗事を言えるんだ


……これじゃあ、本当に僕だけ……


16: 2007/03/26(月) 07:08:31.20 ID:bXtdLoYo0


(♯ ω )「…もう…いい加減にしろお!!」


逃げるように叫んだ


ζ( - ζ「…!」


微かに彼女の体が震え上がる


从;゚-从「…」

/ ,' 3 「…」


皆の視線が僕を貫く
もう…後戻りは出来ない、止まれない

18: 2007/03/26(月) 07:10:15.18 ID:bXtdLoYo0

(♯`ω´)「何で僕までこんな事に付き合わされなきゃいけないんだお!?」

(;´・ω・`)「…ブーン、ちょっと落ち着いて」


(♯`ω´)「だいたい、ここに来たのだってそうだお…
       ショボが無理矢理僕を引っ張ったせいだお、来たくて来た訳じゃない!!」

(´・ω・`)「…」

(♯`ω´)「教えてくれお、いつなら帰っていいんだお?
       こんな時も何も、これから危ない目に遭う事くらい僕だって分かる!
       なら今言わないでいつ言えって言うんだお!?」


(`・ω・´)「…」


(♯`ω´)「ショボも、ドクオも、ここに居たければ居ればいいお!
       でも僕には関係ない!! 僕は帰りたいんだ!!!」


静寂、聞こえてくるのは走る船が大地を転がる車輪の歌
誰もが言葉を発する事無く俯く

いや、ショボだけが僕を睨んでいる

19: 2007/03/26(月) 07:12:15.94 ID:bXtdLoYo0


(;`ω´)「…はぁ……はぁ」


声を張り上げ続けたせいか、息が切れる

全身に感じる虚無感

血の気が一気に退いていく
今…僕は取り返しのつかない事を言ってしまったんじゃないか?
そんな不安が一気に押し寄せてきた

(`・ω・´)「…なら、はっきり言ってやるよ」

ショボはそんな僕を睨み、低い声で言った

心臓が破裂しそうな程に鼓動を繰り返し
足はガクガク震えている

それでも僕は負けじと睨み返す

( `ω´)「…言ってみろお」


ζ( - ζ「…待ってください」

(´・ω・`)「…?」

23: 2007/03/26(月) 07:14:28.64 ID:bXtdLoYo0

ζ(゚-゚*ζ「ブーン様」

(;`ω´)「な、んだお?」

彼女は赤く染まった眼を向ける
初めて見る表情だった、曇りの無い瞳が真っ直ぐに僕を射抜く


ζ(゚-゚*ζ「…」


整った口元がゆっくりと開く
僕を見つめたまま少し掠れた声で言葉を綴る


ζ(゚-゚*ζ「すいませんけど、あなたは帰せません」


( ゚ω゚)「…っ!?」


ζ(゚-゚*ζ「絶対に帰しません…恨むなら私を恨んでください
      でも何をしようとあなたは帰らせない」


「それだけです」


24: 2007/03/26(月) 07:16:47.80 ID:bXtdLoYo0

そう言って彼女は背を向けた

絶句、と言うのだろうか

咄嗟に言葉が浮かばない

…わけがわからない

なんだよそれ、帰さないって…なんで

(´・ω・`)「ブーン」

( ゚ω゚)「…」

呆然とする僕に追い討ちをかけるようにショボが続く

27: 2007/03/26(月) 07:18:12.23 ID:bXtdLoYo0

(´・ω・`)「さっき言ってた事、ドクオの前でも言ったら…」

向けられる視線
僕は眼を背けた

正面から彼の目を見られない

それでも言葉は続き


「僕は、君を絶対に許さない」


冷たく、そう宣告された


僕はもう何も言えず
立ち尽くし、遠く山の彼方を見つめていた



………。



28: 2007/03/26(月) 07:20:13.72 ID:bXtdLoYo0

それからしばらく経っても船内は無言だった
誰も口を開かない、重いムードのまま時間は少しずつ流れていく


(  ω )「……」


どうして…こんな事になってしまったんだろう


僕のせいだ、あんな事言ったから

いや、僕は悪くない…


自分の肯定と否定を繰り返す
ずっとそんな事を考えていた

僕が悪いのは分かってる…だけど、辛いんだ

後悔してる、言わなきゃ良かった

本当に、何であんな事を言ってしまったんだろう
自分がよく分からない…あんなの言うべきじゃ無い事なんて分かってるのに

30: 2007/03/26(月) 07:22:54.38 ID:bXtdLoYo0

でも…言ってしまった…

逃げたい、ここから逃げ出したい

思考に明け暮れていると、ふと風が吹いた


( ゚∀゚)「飯にしようぜー!」

前方からこちらを呼ぶ声が届き
船は速度を緩めていく
景色が流れを止めていく


(  ω )「…ぁ…」


止まらないで

そう願った

当然の様にそんな僕の思いは叶う筈も無く、船は停止する

皆が降りて行く
また当然の様に誰も僕には声をかけない

33: 2007/03/26(月) 07:24:19.87 ID:bXtdLoYo0

僕は動けなかった、足が根を張って一歩も踏み出せない

皆の後ろ姿を直視する事さえ出来ない

怖いんだ…どんな顔をすればいいのか分からない
足が動かない、胸の少し下の辺りに何かが流れ込む様な、気持ちの悪い感覚

苦しくて、泣きたくて、それを堪えて尚辛かった


(  ω )「…!?」


俯く僕の肩に誰かの手が触れる
思わず体が震えた


从 ゚∀从「おい、寝てんのか? ご飯ですよ!」

(;´ω`)「…え」


36: 2007/03/26(月) 07:26:02.74 ID:bXtdLoYo0

从 ゚∀从「喜べ! 今日はギンギーだ!!」

(;´ω`)「…」

从 ゚∀从「んー? どうした、暗いぜ」

(;´ω`)「…ハイン【空気】←これ読めるかお?」

从 ゚∀从「ああ、読める、だからこうしてるんだ、ほら…行こうぜ」

彼女は僕の手を取り、引っ張る

自然と足が前に出た
あんなに重く感じていた全てが少しだけ軽くなった気がした


从 ゚∀从「あれだろ、獣拳使いが放つ力の源」

(;´ω`)「…それはゲキ、その読み方は流石にありえないお」


……。


39: 2007/03/26(月) 07:29:28.29 ID:bXtdLoYo0

( ゚∀゚)「さーて、とりあえず火を起こすか!」

(´・ω・`)「ブーン、薪を探しに行こう」

( ´ω`)「あ……うん」

('A`)「あ、火ならこいつを使えば…」

( ゚∀゚)「あぁ、そうだった! 流石は破壊の剣、肉焼くのもお手の物か!」

ζ(゚ー゚;ζ「…流石にそれはどうかと思う」


皆、さっきの事は無かった様に振舞ってくれている
それが…少しだけ、寂しかった

気を使われてるのは分かる、ありがたいとは思う
だけど、それはつまり聞かなかった事にしているってことだから

結局の所、僕は単に場の空気を乱しただけで…
こうして気まずい思いをしている

40: 2007/03/26(月) 07:31:30.70 ID:bXtdLoYo0

( ´ω`)「……」

(´・ω・`)「……」

普通に接しようとは思えど、やはりどうにもまともに顔を向けられない
ショボもそうなのか…僕の方をあまり見ないようにしている

('A`)「お前等…なんかあったのか?」

流石にそんな僕等の様子を察したらしいが


(´・ω・`)「ん、祭りのせいでちょっと疲れちゃってね」

(;´ω`)「え…と、過激なうpがあっただけだお」

(;'A`)「なんだそりゃ…」


適当に誤魔化し、微妙な亀裂を残したまま…数日が経った


話に聞いた太陽の国とやらは、その名の通り常夏の国、とにかく非常に熱いらしい
現に目的地に近づくにつれ気温はどんどん上昇し、額には常に汗が浮かぶ有様

照りつける太陽は嫌がらせと言わんばかりに眩しく輝いている

43: 2007/03/26(月) 07:33:12.54 ID:bXtdLoYo0

(;´ω`)「うう…」

(;´・ω・`)「こんな中ずっと居たら日射病になるよ…」

从 ゚∀从「ははは、安心したまへ
     ハ印の安心設計は皆様のご要望にはとってもリーズナブルなんだぜ」

(;´ω`)(わけわからん)


从 ゚∀从「んじゃ手伝ってくれ、えーと、まずここの紐を…」


よく分からない物言いはともかく、あっという間に布で出来た日除けが完成
船の横と、帆の柱に引っ掛けるだけの簡単な物だ

だが無いよりは遥かにマシ…かと思えば

从 ゚∀从「お?」

同時に気候も中々に不安定、雨も多い、それも豪雨
雨が落ちる音が声をかき消す

44: 2007/03/26(月) 07:34:19.68 ID:bXtdLoYo0

从;゚∀从「…!…………!」(うわ! 水が入ってきやがった! )

(;´ω`)「…?……!! 」(え? 何言ってるか全然聞こえないお!!)


「………!」(アッー荷物がー!)


「………!!」(こらいかん、ドクオを呼べ!!)


「……!」(だから聞こえないってば!)


…………。


そんなこんなで慌しいまま時は流れ
僕等は無事、日陽国へ足を踏み入れた

55: 2007/03/26(月) 10:16:08.64 ID:bXtdLoYo0

そんなこんなで慌しいまま時は流れ
僕等は無事、日陽国へ足を踏み入れた

  _
(;゚∀゚)「…あっちいぃぃぃんこ」

ζ(゚ー゚;ζ「…お兄ちゃん?」

(;゚∀゚)「正直すまんかった」


照りつける太陽は一段と強さを増し、ギラギラと輝く
幸い空気は乾燥していてるので、まだマシなのだが

なんせ昨日の雨上がり後はそれはもう湿度が凄く、氏ぬかと思ったのだ


从;゚∀从「僕も流石にここまで熱いと…思わず性格も変わってしまいますよ」

(;゚∀゚)「性格ってレベルじゃねーぞ!」

从;゚∀从「うるさいやい! 最近色んなハインを見てるせいで時折自分を見失うんだ!」
  _,
(;-∀-)「そんなの知らねーっての…」

57: 2007/03/26(月) 10:17:31.70 ID:bXtdLoYo0

(;´・ω・`)「…ああ、二人とも熱さで頭が…」

(;゚∀゚)「ちょ、こら! 俺も入れるんじゃねえ!!」


……。


ζ(゚ー゚;ζ「なんか…静かですね」

誰に言うでもなく、彼女が呟いた

窓が存在しない石造の家々が並び立ち
その前には出店の様な物が点々と続いている
けれど出歩く人はほとんど見ない

今まで賑やかな所に居たせいもあるのだろうが
その後景には酷く違和感がある

(  ω )「…」

僕は、そんな後景に物悲しさを感じると共に
どこか奇妙な安堵感を覚えた

58: 2007/03/26(月) 10:19:47.14 ID:bXtdLoYo0

从;゚∀从「…まあ、紛争地帯なんてこんなもんさ
     とっとと行こうぜ、もう暑くてたまらにょ」


(;´・ω・`)(噛んだ…)


ζ(゚ー゚;ζ「ですね、私も身体中ベトベトで…」

川;゚ -゚)「私もだ…いい加減沐浴でもしないと堪らないな」

(;'A`)「それで…どこに行けばいいの?」

从;゚∀从「えーと、とりあえず川を探そう、確かその先だったはずだぜ」

('A`)「川…か………あっちにありますね」

从;゚∀从「さっすが! んじゃ行くぜ」


そうして連れられて行った先には、他よりも一際大きな建物があった
なんというか……神殿を連想させた

59: 2007/03/26(月) 10:21:13.70 ID:bXtdLoYo0

門前と思われる場所に並ぶ石柱
その奥には巨大な入り口

どこもそうだったけど…この国は扉や窓は存在しないのか、どこにも見かけない

「止まれ」

僕等が近づくと、建物の正面に立つ数人が僕等を囲うように歩み寄ってきた
この国の兵士さん達なのだろう、不審に思う態度を隠さず
威圧するような態度を見せた

「何者だ貴様等…見た所この国の人間じゃないな?」

从 ゚∀从「連絡は来てないか? デンオウからの使者なんだが」

「…む、ならばパスを見せてもらおうか」

从 ゚∀从「ああ、これでいいだろ?」

「これは…っ……失礼しました、お通りください博士」

从 -∀从「……」

兵士の方々が道を開ける
…あの態度の変わりよう、実は彼女は本当に凄い人物なんだな…
なんて、今更ながらに思う

61: 2007/03/26(月) 10:23:09.21 ID:bXtdLoYo0

ハインは一度だけ頷くと静かに歩き出した

「あ、お待ちください!」

と、それを兵士の一人が引きとめた

从 ゚∀从「…なんだ、まだ何かあるのか?」

「はっ、申し訳ございませんが、武器の持ち込みはご遠慮頂きたいのですが…」

そう言って彼女の後方に視線を移す、その先には…

(;'A`)「……俺?」

どうやらドクオの腰に下げられた剣について言っている様だ

「はい、お渡し願えますか? 謁見の間はこちらで丁重にお預かりしますので」

(;'A`)「え、と…は、はい、その…いいですよね?」

挙動不審っぷりを発揮しながらドクオは皆に伺う
荒巻さんだけがそれに静かに頷き答えていた

62: 2007/03/26(月) 10:25:51.46 ID:bXtdLoYo0


……。


从 ゚∀从「おじゃましまーす!」


声が反響し、響いていく

建物の中は意外にも明るかった

広く、奥には水溜りが見え、そこから四方に排水溝が伸びている
どこから湧き出ているのか…その中心には水が盛り上がり、小さな噴水を作っていた

外に居た時からは信じられないくらいに中は涼しく
歩く度に空気が身体を撫で、火照りを冷やす

見れば周囲には光の筋が揺れている

不思議に思い、見上げると天井には大きな穴が見えた

その穴には……なんだろう、何か変だ…

(;'A`)「あれ…水だよ」

川;゚ -゚)「水…? ん、そうみたいだな」

(´・ω・`)「あの排水溝から繋がってるみたいだね…」

67: 2007/03/26(月) 11:04:56.52 ID:bXtdLoYo0

ζ(゚△゚*ζ「…綺麗」


太陽の光を天上の水が受け、乱反射した輝きが静かに彩る
思わず呆けてしまう様な美しさに皆しばらく立ち止まり、魅入っていた

そこへ

「綺麗でしょ? 今の時間が一番凄いんだよ」

静まり返る中に一つ、澄んだ声が響いた

从;゚∀从「!?」


(゚ー゚*州「この度は遠路遥々ありがとうございます」


見れば、そこには純白の装束を羽織った二人の女の子
動揺する僕等を見て面白い物を見るかのように

…いや、優雅に微笑み

彼女等はゆっくりと足音を響かせながらこちらへ近づいてくる


68: 2007/03/26(月) 11:06:40.47 ID:bXtdLoYo0

从 ゚∀从「…ああ、初めまして、かな? 日陽の巫女様」

ノノ*゚∀゚)「うん、会うのは初めてだよね!」

(゚-゚*州「ヒノ、挨拶が先でしょ…」

ノノ*>∀<)「いっけねっ」


ノノ*゚∀゚)「では…初めましてっ、日陽国が日の巫、ヒノです高岡博士」

(゚ー゚*州「同じく陽の巫、ユウと申します、以後お見知りおきを」

光の線が煌く中で、二人は衣服の裾をつまみ、深々とお辞儀をする

思わず鳥肌が立った、その光景があまりにも幻想染みていて
何やら感動して見入ってしまう…こういうのを絵になるって言うんだろうな


ノノ*゚∀゚)「呼ぶ時はヒーちゃんでいいよっ」


…現実なんて嫌いだ

71: 2007/03/26(月) 11:17:01.09 ID:bXtdLoYo0

从;゚∀从「お、ああ、分かった…と、とりあえずいいか?」

ノノ*゚∀゚)「うん、なあに?」

从 ゚∀从「…できればその高岡博士ってのをやめてほしいんだが…」

ノノ;゚∀゚)「えー? どうして?」

(゚ー゚*州「……わかりました、では何と?」


从 ∀从「ハインリッヒ…ハインで頼む」


(゚ー゚*州「かしこまりました、ハイン様ですね」

ノノ*゚∀゚)「んー、よくわかんないけど…りょーかいだよ!」


(゚ー゚*州「では、立ち話も何ですから…どうぞこちらへ」


そうして僕等は奥へと案内され
しばらく進むと、何やら広々とした一室に着いた

長机と長椅子、先の二人はいち早く角に座り
僕等にも座るよう促した

88: 2007/03/26(月) 14:41:12.01 ID:bXtdLoYo0

僕等が席に着くと、遅れて大きなお盆を手に現れる一人の女性

…メイドさんktkr?


('、`*川「どうぞ」


一言付けて目の前に白いコップが置かれた

そうして同じ様に机に並べていく
中身は薄い赤茶色、蒸気が淡く上り、室内に良い香りが立ち込める

(´・ω・`)「…アップルティーか」

('ー`*川「はい…自慢の紅茶です、きっとお口に合うと思いますよ」

(´・ω・`)「…うん、おいしい」

(;'A`)(あつっ…俺、猫舌なんだよなぁ…)

89: 2007/03/26(月) 14:42:03.32 ID:bXtdLoYo0

( ゚∀゚)「んで…支援ってのはどういう話なんだ?
     細かい事は日陽で聞いてくれとしか聞いてないんだが」


(゚-゚*州「では……正直こう言うのは心苦しいのですが、単刀直入に言います
     破壊の管理者の名を正式にお借りしたいのです」


(;'A`)「!!」

  _,
( ゚∀゚)「…もうちょい詳しく話してくれるか?」

(゚-゚*州「…はい、ご存知かとは思われますが
     以前よりこの国は湖鏡との小競り合いが続いています
     そして先日、ある情報が届きました」


( ゚∀゚)「…というと?」

(゚-゚*州「…神具の持ち手…管理者が現れた、と」
  _,
( ゚∀゚)「湖鏡にか…? そりゃおかしいな、神具があるってのは知ってたけどよ」

91: 2007/03/26(月) 14:44:19.26 ID:bXtdLoYo0

/ ,' 3 「……ルファウス、あの国との同盟の件か?」

(゚-゚*州「そうです…もう長い間
     あの国に管理者は現れていなかったにも関わらず
     こうも急に現れるとしたら……考えられるのはそれくらいかと」

  _,
( ゚∀゚)「…なるほどな、つまりそれで湖鏡に管理者が現れた以上
     いつ本格的に攻めてくるか分からない…だから
     日陽に破壊が味方するって話を流して牽制したい訳か」


(゚-゚*州「突き詰めればそういう事です……どうでしょうか?」


(;'A`)「…………」

  _,
( -∀-)「…んー、まあそれは俺がどうこう言う事じゃねえな」

(゚-゚;州「…と、仰いますと?」

/ ,' 3 「ドクオ、おぬしが決めるがよい」

(;'A`)「お…俺が、ですか?」

/ ,' 3 「そうじゃ、巫の願いを聞いた場合…あらゆる危険がぬしを襲う事になろう
    じゃから自分で決めるのじゃ、どの選択を選んでも構わぬ」

92: 2007/03/26(月) 14:46:11.21 ID:bXtdLoYo0

(;'A`)「……」

川;゚ -゚)「…」

/ ,' 3 「安心せい、断るにしてもそこの馬鹿がおる
    どちらにしても日陽に管理者の存在を置く事は出来る」

(♯゚∀゚)(くそじじい…)


(;'A`)「………か…考えさせてもらっても、いいですか?」


(゚ー゚*州「はい、もちろんです、これは私共の身勝手なお願いですから」

(;'A`)「ありがとうございます…」

(゚ー゚*州「それでは、今日の所は話はこれくらいにしましょう
     長旅でだいぶお疲れでしょうし、部屋の用意はしてありますので」


从 ゚∀从「ああ、助かるよ」

(゚ー゚*州「いえいえ」

94: 2007/03/26(月) 14:48:48.43 ID:bXtdLoYo0

ノノ*゚∀゚)「ねえねえ、君!」

(;'A`)「うぇ!?」

ノノ*゚∀゚)「あははっwww何今のwww」

(;'A`)「あの…何か?」

ノノ*゚∀゚)「君が、破壊の管理者さん?」

(;'A`)「…一応、はい」

ノノ*゚∀゚)「ふ~~ん…」

……。

( ´ω`)「……」

何故だろう

こんなに近くに居るのに、こんなにも遠い

何やらどこかの会話を覗き見ている様な気分だった
話にさっぱりついていけない

人に囲まれた中で感じる孤独

分からなくなってしまった、どうして…
どうして僕はこんな思いをしながら、ここに居るんだろう

95: 2007/03/26(月) 14:49:46.61 ID:bXtdLoYo0
  _
(;゚∀゚)「ふぅ…しかし、流石に疲れたよ俺は…今日は各自ゆっくり休もうぜ」

ζ(゚ー゚*ζ「デンオウ出てからずっと慌しかったもんね…」


从 ゚∀从「んで、さ…お風呂とかあるか?」

(゚ー゚*州「ありますよ、先にご案内しましょうか?」

从 ゚∀从「ああ、頼む」

(゚ー゚*州「はい、じゃあ…ペニサス、お願いね」

('、`*川「かしこまりました、それではご案内させて頂きます」


从 ゚∀从「デレ、クー! 行こうぜ!」

川;゚ -゚)「む、いや私は…」

ζ(゚ー゚*ζ「いいじゃないですか、いい機会ですし
      たまには女同士…ゆっくりお話でもしませんか?」


川;゚ -゚)「……」


川 ゚ー゚)「そう……そうだな」

96: 2007/03/26(月) 14:50:40.74 ID:bXtdLoYo0

ノノ*>∀<)「あたしもー!!」

(゚ー゚;州「駄目よヒノ、邪魔になっちゃうでしょ!」
  _,
ノノ*゚∀゚)「えぇー!?」


……。


(´・ω・`)「……行っちゃいましたね」

( ゚∀゚)「そうだな…まあそれより俺等も休もうぜ」


(´・ω・`)「…まだ場所とか聞いてないんですけど」

(;゚∀゚)「…」


……。

97: 2007/03/26(月) 14:52:16.32 ID:bXtdLoYo0

そうして各自、旅の疲れを癒すべく、早めの就寝


やがて日も暮れ辺りは暗く染まっていく、そろそろ…皆気付いたりするのかな


( ゚∀゚)「にしても、おせーな…」

(´・ω・`)「その内来るんじゃない? どうせまだ寝てるよ」

('A`)「…俺、ちょっと起こしてくるよ」


僕は何がしたいんだ
こんな事をして何になる?

完全に沈んでしまった夕日、僕はそれを見届けた


98: 2007/03/26(月) 14:53:59.98 ID:bXtdLoYo0


  _,
( ゚∀゚)「…居たか?」

ζ(゚-゚;ζ「駄目、どこにも居ないよ…っ」


(゚-゚;州「今この中は兵士の人間に探させていますが…
     ここまで見つからないのではやはり外に出て行ったとしか」


/ ,' 3 「……この辺りは安全なのか?」

(゚-゚;州「ええ、まあ…特に危ないって事はないはずですけど…」



どうにもならない、そうだ…もうどうにもならないんだ

だからもう…帰らない

どこにも帰れない

僕の帰る場所は無くなってしまった

99: 2007/03/26(月) 14:56:05.70 ID:bXtdLoYo0


(;'A`)「いったい…どこ行っちゃったんだよ…」

(´-ω-`)「……」


もう自分で自分の事が分からない
ぐちゃぐちゃな頭の中で…思うのは一つ

これでノコノコ帰ったら…
僕はただ構って欲しいだけの、心配されたいだけの甘えん坊
そんなのは嫌だ、これ以上惨めに、情けなく思われるのは嫌だ



(`・ω・´)(なんで……)

ζ(;-;*ζ「うっ……」

  _,
(;゚∀゚)「お、おい泣くなっての、平気だって!
     あいつもそんなガキじゃねえんだから、その内帰ってくるさ」


ζ(;-;*ζ「ちが…ちがう…わ…た…のせいで…」


(`・ω・´)(……なんで…分かってくれないんだ……馬鹿野郎…)

101: 2007/03/26(月) 15:00:12.87 ID:bXtdLoYo0


だから、決めたんだ


ただ意地になってるだけかもしれない
やけくそになってるだけかもしれない


それでも…決めたんだ



( ;A;)「…なんで、何で何も言わずに…なんでだよぉ!!」


「ブーーーーーーーン!!!」




どのみち…これでもう完全に皆に会わせる顔が無い

だから僕はもう…

103: 2007/03/26(月) 15:03:26.04 ID:bXtdLoYo0


「………さよなら、だお」


これは自分で決めて、覚悟した事だ


なのに…なんでかな


(;ω; )



僕の頬を流れる熱い何かは


いつまで経っても…乾いてくれなかったんだ




前編 終

105: 2007/03/26(月) 15:05:05.59 ID:bXtdLoYo0
(,,゚Д゚)「これにて第11会、前編終了だゴルァ」


ミ,;゚Д゚彡「……ええー…?」


(,;゚Д゚)「…なんだよ、その反応は」

ミ,;゚Д゚彡「だって…出てっちゃったよ? いいのかこれ!? どうする気なの!?」

(,,゚Д゚)「知るか」


ミ,,゚Д゚彡「だいたいブーンも情けないぞ!そんなくらいで凹でる場合か!!
      もっと男らしく生きろブーン!!」


(,,゚Д゚)「お前に言われちゃお終いだな…可哀想に…」

ミ,,゚Д゚彡「われえ、どういう意味じゃこらぁ?」


(,,゚Д゚)「……」


ミメメ;Д;彡「ごめん、やめて、分かり辛いから無言で殴るのやめて」

(,,゚Д゚)「それじゃ、引き続き、後編」
ミ,,゚Д゚彡「始まるよ! …明日までには」

119: 2007/03/26(月) 17:41:20.04 ID:bXtdLoYo0
現行たくさんあるだろ?
これでも俺が投下始めた頃は数少なかったんだぜ…

ミ,;゚Д゚彡「間違いない…これは孔明の罠だ!」

122: 2007/03/26(月) 18:41:11.47 ID:bXtdLoYo0

ミ,,゚Д゚彡「あらすじ…は必要ないよね、真上にあるねん的に考えて…」


ミ,,゚Д゚彡「早くも予定外の動きを見せ始めたブーン…」


(*゚-゚)「…予定外って?」


ミ,,゚Д゚彡「うん、実はプロットじゃあブーンは出てったりはしなかったんだよね」


(*゚-゚)「それは…酷すぎる…と思う」


ミ,;゚Д゚彡「…そ…それじゃあ後半行ってみよう!
      作者も知らない衝撃の展開とは…果たして!?」


(*゚∀゚)「読んでくれなきゃ泣いちゃう…ぜ」




ミ,;-Д-彡(……本当にいいのかこれ)

123: 2007/03/26(月) 18:43:01.80 ID:bXtdLoYo0

ブーンが行方をくらませてから2日が過ぎた

その間、何度か街中で彼らしき人を見たと言う情報はある
だからどこかに居る事だけは間違いない

けれど居場所は未だに分からず終い
それに、見つけた所で…戻ってきてはくれない気がする

そんなこんなで、まだ例の話の返事もしてない


('A`)「……」


あれから、ショボとデレさんから詳しい話を聞かされた

…同時に凄く謝られて困ったがそれは置いておく


目を閉じ、想う…俺は
今の、この状況に甘えていたのかな…だってここには

124: 2007/03/26(月) 18:45:05.93 ID:bXtdLoYo0


俺を信頼してくれる人が居て

俺にとって頼れる人が居て

俺の大事な人が居て

俺の大切な人達が居て

俺を支えてくれる人達が居た


それら全てを俺が守れる、そう思って…それが嬉しくて
まるで夢が叶ったように、あるのは幸せだった

だから見えなかった、見ようとしなかった

考えれば…いや考えなくても分かる事だ
帰りたかったに決まってる…きっと、ずっとそう思ってたんだろう

127: 2007/03/26(月) 18:47:31.76 ID:bXtdLoYo0


友達だから、親友だから一緒に居てくれる
そんな根拠の無い馬鹿げた理想、そのせいで俺はずっとあいつを傷つけていた


何で…俺はこんなにいつまで経っても馬鹿なんだ?
心の中で何度も何度も唱えるように謝罪する


親友であり続けようって、そう決めていたのに
俺は目の前の幸せに目が眩んでちっとも足元を見ていなかった


だからこうして再び転んでしまった


当然の報いだ


ああ…でも


129: 2007/03/26(月) 18:50:48.33 ID:bXtdLoYo0


それでも、何故

(何も言ってくれなかったんだ)


何で俺は

(何も言おうとしなかったんだ)



何も話してくれなかった事が悔しくて

何も話そうとしなかった事が悔しくて


巡る思考は未練ばかりを浮き上がらせ、代わりに自分を落としていく


130: 2007/03/26(月) 18:53:55.53 ID:bXtdLoYo0


でも…例え俺が最初から気付いていたとして…何が出来ただろうか

『帰ろう』と言えただろうか?


きっと言えない、言える訳が無い


ならば、どうするか 




            「そんなの…決まってる」




結局はここに帰結する               


目を開く、視界はまるでフィルター越しの様に掠れる
僅かに感じる眠りの兆候、まどろみを消す為に声を出した

133: 2007/03/26(月) 19:00:26.88 ID:bXtdLoYo0


「……会わなきゃ」





『もう一度』 





「……会えたなら」


134: 2007/03/26(月) 19:01:58.39 ID:bXtdLoYo0

何て言えばいいんだろう…分からない

離れてみて分かった、これはよくある話だね

僕は…あの場所が、好きだった…いや、何時の間にか、あそこは僕の居場所だった
思えば本当はそれが怖かったのかもしれない


このまま、帰らずにここに居たいと思い始めてる自分が…


マト*・д・)メ「さっきから…何言ってるんだブーンにぃ?」

( ^ω^)「…何でもないお、あ…そろそろ帰らないとだお」

マト*>д<)メ「なにー!? 遊んでくれるんじゃなかったのかー!?」

(;´ω`)「いたたた、ちょ…やめ」


マト*>д<)メ「なんだよっ、結局ずっと座ってただけじゃないか!!
     ばかばかばかばかばか! 詐欺師!」

(;^ω^)「明日、ほら、明日にするお、今度は皆連れて、NE?」

マト#・д・)メ「むぅ…」

138: 2007/03/26(月) 19:15:32.65 ID:bXtdLoYo0

( ^ω^)「戻りましたおー」

マト#・д・)メ「……」

J( 'ー`)し「あ、おかえりなさい内藤さん…こらまーくん、ただいまは?」


マト#・д・)メ「…ただいま」

「あー!帰ってきた!!」

「ずるいずるいー!二人だけで遊びにいくなんて!」

マト#・д・)メ「う、うるさいうるさい!!」

「あ、まてー!」

「まーくんが逃げたー!みんな追えー!」

「「おーーー!!」」

複数の子供に追われ、先まで一緒に居た子供が逃げる
騒がしく、やかましい、けど何だか悪い気はしなかった

150: 2007/03/26(月) 19:40:09.17 ID:bXtdLoYo0

J( 'ー`)し「ごめんなさいね、またマー君が我侭言って…」

(;^ω^)「いえ、いいんですお、僕もお世話になってる身としては何かしないと」

J( 'ー`)し「ふふ、そんなに気にしなくてもいいんですよ?
     …子供達もあなたが来てからずっと楽しそうだもの」


この人は今、僕が居るこの孤児院のお母さんことマーカーさん(中国系フランス人)


何故僕がこんな所に居るか…思い返せば
気付けばもう、1週間が過ぎてしまった

あの日、逃げ出したあの時

僕は夜通しどこへ行くでもなく散々歩き回り、やがて疲れ果て
気付けばどこかの木の下で倒れ込むように眠ってしまった


そこを…行き倒れと思ったらしいマーカーさんに拾われた

そして、行く当ての無い僕に何を訪ねる事もせず
ここに居て良いとの言葉に甘え……ずるずると今に至る

151: 2007/03/26(月) 19:41:31.83 ID:bXtdLoYo0
さて、書き溜めよう…ごめんねごめんね

正直こうでもしないと中々執筆に向かえないんだ

162: 2007/03/26(月) 21:56:39.10 ID:bXtdLoYo0

ここで子供達の相手をするのはとても楽だった

何を考えることも無く、何を悩む事も無く
平穏に過ぎていく時間を感じていられたから

沢山の笑顔に囲まれていられたから
だからようやく自分を省みる事が出来た気がする


僕という存在の小ささ、他人の大きさ、そしてその逆もまた然り


…情けない事ながら

要するに僕は、誰かを笑顔に出来なかったのが悔しくて不貞腐れて
余計に誰かの笑顔を奪ってしまい

それを認めたくなくて、逃げたんだ

163: 2007/03/26(月) 21:57:46.95 ID:bXtdLoYo0


「…」


駆け回る子供を見つめてみる
誰も騒がしく暴れ、零れるような笑顔がそこにあった


「…」


外を見れば空が見えた
夜空に星は見えないけれど、浮かぶ雲は見える


みんな…どうしてるのかな…
ふいに寂しさが僕を襲った
今なら迷わずにこう言える


僕は…あの場所に帰りたい

164: 2007/03/26(月) 21:58:45.45 ID:bXtdLoYo0

この先がどうなって行くのかは、きっと誰にも分からない
一年経つ前に帰れるのか、もしくはこのまま帰れないのか

どちらにしても、一つだけ確かな事がある

今、僕の居場所は、間違いなくあそこにあった

だから…

J( 'ー`)し「…行くんですか?」

( -ω-)「…短い間だったけど、お世話になりましたお」

J( 'ー`)し「迷いは晴れましたか?」

( ^ω^)「わかりませんお」

J( 'ー`)し「…そうですか? その割には随分とすっきりしてそうですけど?」

ここに来た時はずっと氏んだような目をしてたのに
そう付け加え、マーカーさんは微笑んだ

だから僕も笑っていられた

166: 2007/03/26(月) 22:00:11.78 ID:bXtdLoYo0

( ^ω^)「迷う事も、後悔も…いくらでもある、きっと無くなる物じゃない…
      ただ、気付いたんだお」

J( 'ー`)し「?」
      
( ^ω^)「僕が願って、信じるものは何なのか…それを、思い出せたんだお」


J( 'ー`)し「……それじゃあ今日は豪勢にいきましょう」


「みんなー! 聞いて! 明日で内藤さんは――」


( ^ω^)(…ありがとうございます)

まだ間に合うだろうか

こんなに時間が経ってしまったけど
まだ僕の居場所はあるのだろうか?

168: 2007/03/26(月) 22:01:30.47 ID:bXtdLoYo0

迷いが無くなる事は無い
だから悩んで、間違えて、苦しんで…誰もがそうして生きていく

道は一つであって一つじゃない

きっと、どの方向に進んでも、例え立ち止まっても
自分の向いている方向がいつだって前なんだ


だから歩いて行こう、たまには両手を広げて走ってもいい

疲れたら立ち止まって、違う方向に進んでもいい


昨日までの記憶、全てが大切で必要な物、だから
忘れないように今をしっかりと心に残そう


マト#゚д゚)メ「なんだよ…どっか行っちゃうのかよ…」

「えー、私まだ全然遊んでないのにー」

( ^ω^)「ごめんお、お詫びに今日は何でも言う事聞いちゃうお!」


こうして…僕のこの家での最後の夜は過ぎていった


169: 2007/03/26(月) 22:04:49.00 ID:bXtdLoYo0


…………。


( ^ω^)「…それじゃ、改めてお世話になりましたお」


マト#;д;)メ「ばかばかばかばかばか!絶対また来るんだぞ!
      じゃないと訴えてそんがいとばいしょうをせいきゅうするんだからな!!」

「ブーン!バイバーイ!」

J( 'ー`)し「…」


歩き出す僕に、みんなずっと手を振ってくれていた
最後に手を挙げ返事をする

「約束するお! 必ず、また来るおー!!」

一頻り大きな声が上がる
僕は背を向け思い切り地を蹴り、駆け出した

170: 2007/03/26(月) 22:05:42.09 ID:bXtdLoYo0

早くみんなに会いたい
言いたい事があるんだ

その一心で、疲れも忘れて走り続け

息も絶え絶えに辿り着いた僕を待っていたのは








絶望の知らせだった







193: 2007/03/27(火) 04:32:00.91 ID:xu8sJwkM0
力尽きてた、ごめ
こうなったら意地でもこのスレで終わす

もう少しだけ許してくれ

197: 2007/03/27(火) 08:15:39.26 ID:xu8sJwkM0

その情報は、本当に突然届いた

湖鏡とルファウスの同盟が正式に結ばれ、本格的に進行を開始
こちらは当然その進行状況ばかりに目が行く

開戦間際
まるでその隙を突くように
既に国内に侵入していた少数が暴動を起こした

すぐに沈静化される物と思われたそれは覆され
被害だけが増えていく

聞く所によれば

うち化物が二名

その一人は


( A )「……黒い剣?」


漆黒に染められた剣を持ち、次から次へと虐殺を繰り返しているという
脳裏に、何かがはっきりと浮かび上がる


(;'A`)「も…モナー…さん」


198: 2007/03/27(火) 08:17:06.60 ID:xu8sJwkM0

あの忌まわしい日
彼女が、全てを奪われたあの日
血さえ流す事さえ無いままに永遠に眠るあの人の姿

決めていた
生きていると聞いたあの時から、密かに胸に秘めていたあの想い

また俺から奪い取っていくつもりなのか


コンドコソ コロシテヤル


川;゚ -゚)「ドクオ!? どこに行くつもりだ!」

燃え上がる心に制止は届かず
俺は外に飛び出した

  _,
(;゚∀゚)「あの馬鹿…っ!」

(;゚∀゚)「おいハインリッヒ!!」

从;゚∀从「え、な、なんだよ?」

  _,
( ゚∀゚)「頼んでおいたもん、借りてくぞ」

199: 2007/03/27(火) 08:18:11.59 ID:xu8sJwkM0

从;゚∀从「え? あ、おう、いいけど」

( ゚∀゚)「…うし」

ζ(゚-゚;ζ「うし…って…それ、雷珠!?」

/ 。゚ 3「ジョルジュ…お前…」

  _,
( -∀-)「こないだので分かった事がある…このままじゃ
     俺は間違いなく負けちまいそうなんでな」

ζ(゚Δ゚;ζ「だ、だめよだめだめだめ!! それ使ったらお兄ちゃんが!」

  _,
( -∀-)「……俺な、ずっと悔やんでる事があんだよ」


ζ(゚Δ゚;ζ「…?」

  _,
( -∀-)「VIP国の連中…俺はずっと、見てるだけでさ
     本当は一度会って話してみてーなって思ってたんだ」


ζ(゚-゚*ζ「…」

201: 2007/03/27(火) 08:20:18.72 ID:xu8sJwkM0
  _,
( -∀-)「んでよ…あんな事になって、本当はちっとだけ楽しみだった
     これで助ければ…会えるんだ、ってな
     なのに結局誰も彼も氏んじまって……俺は誰も助けらんねーでさ」


川 ゚ -゚)「…ぁ」

  _,
( -∀-)「もう、あんなのはごめんだ、だからこれは俺の勝手な誓いだけどよ
     何も話せなかったあいつらが守ろうとした物は…」


川 ; -;)「……っ!」


「…例え俺がどうなろうが…
 あいつは氏なせる訳にゃいかねえんだ!!」


ζ(゚Δ゚;ζ「ま…待ってよ!!」

ζ(;-;*ζ「やだ………やだよぉ…」


/ ,' 3 「……だから…お前は馬鹿なんじゃ…」

そうしてジョルジュさんも外へ飛び出していった
そのすれ違いに、中へ駆け込む人間に気付く事無く

202: 2007/03/27(火) 08:22:37.23 ID:xu8sJwkM0


…………。


从;゚∀从「お…お前…」

(;^ω^)「はぁ…はぁ…あ、あれ?」

これは想定の範囲外、いったい何がどうなってるの?
この非常に重い空気はなんですか?

皆項垂れ、デレとクーさんに至っては orz←の状態で
僕に気付くと一様に呆けた顔で黙り込んでしまった


(;^ω^)「…お、おいすー」


とりあえず軽く手を挙げてみた


あ、もしかして僕空気読めてない?


ζ(;-;*ζ「ぁ…ぁぁ…ぁ」


(;´・ω・`)「ブーン!?」

203: 2007/03/27(火) 08:24:38.48 ID:xu8sJwkM0

(;^ω^)「た…ただいま、だ」
ζ(;Δ;ζ「ブーンさまあああああ」


( ゚ω゚)「おぶっ」

「うあああああああああ」

デレは僕にしがみつき大声で泣いている
予想の斜め上を行く展開についていけない


(;´ω`)「え、えーと…ショボ? これはどうなってるんだお?」

(;´・ω・`)「…え、あ」

あ、珍しいショボがきょどってる


(´・ω・`)「…まったく……まあいいや、君はそれで」

かと思えば人を小馬鹿にしたように笑った

(;^ω^)「…それで、何があったんだお?」


…………。


204: 2007/03/27(火) 08:26:08.93 ID:xu8sJwkM0

(;^ω^)「…mjsk」

(´・ω・`)「mjds」

何だかとんでもないタイミングで帰ってきてしまったようだ
ていうかそれは凄くやばい、どれくらいやばいかと言うとマジやばい

そんなの冗談じゃない、ここには…あの子達も居るんだぞ


(  ω )「…把握したお」

(;´・ω・`)「え? 把握て…どうする気?」

( ^ω^)「決まってるお、僕も行く」


(;´・ω・`)「はあ!?」

ζ(;Δ;ζ「な、何言ってるんですか!?」

おお、凄い反応

ζ(;Δ;ζ「絶対駄目です! 氏んじゃいますよ!!」

(;´・ω・`)「そうだよ、行ったって足手まといだよ!」

205: 2007/03/27(火) 08:29:37.19 ID:xu8sJwkM0


(;^ω^)(一応僕って能力バトル物の能力者なんだけどなぁ…)

( ^ω^)「かもしれないお、でも大丈夫だお」


(;´・ω・`)「んな…」

小さくガッツポーズ、二人は唖然と僕を見ている
その隙を突いて(?)駆け出した


ζ(;Δ;ζ「…だ!」


けど入り口前で振り返る、そうだ、先に言いたい事があった


( ^ω^)「デレ、後でじっくり帰さないについて聞かせてもらうお!」

ζ(;Δ;ζ「…!」


( ^ω^)「ショボ、前に船で言われた事、思い出したお」

(;´・ω・`)「え?」

207: 2007/03/27(火) 08:33:21.69 ID:xu8sJwkM0

『友達を信じる自分を信じている』
これは僕の思想、昔彼に話した僕の言葉だ
要するにあれは僕に対する嫌味というか当てつけだったんだな…オノレ

言いたい事だけ言って、僕は外へ飛び出した


うん、やっぱりこの方がいい、これが僕なんだ


それにしても相も変わらず暑いったらないなぁ
…まだ太陽も昇りきっていないというのに

早くも額に滲む汗も気にせず、僕は走り続けた


……。


(;´・ω・`)「……」

ζ(;Δ;ζ「……」


210: 2007/03/27(火) 08:37:09.40 ID:xu8sJwkM0

沈黙、言葉も無い

いきなり帰ってきたかと思えば、またいきなり消えてしまった

/ ,' 3 「…」

(;´・ω・`)「って…あれ? 荒巻さん、どこに居たんですか?」

/ ,' 3 「うむ、こうなれば…賭けじゃ」

(´・ω・`)「賭け?」

(゚ー゚*州「…これを」


ユウが何かを差し出す

見えるのは金色と黒


(゚ー゚*州「未だかつて、誰もその力を揮えた事無きこの力を…託します」


ノノ*゚∀゚)「これこそ、私達の国が誇る神具」


「日陽の剣です」


2: 2007/03/27(火) 20:57:14.41 ID:xu8sJwkM0

………。

水蒸気が視界を奪い

猛る炎が暴れ狂う

その度に聞こえてくる断末魔


( A )「はあっ…はあっ…」


それら全てを乗り越えて…


('A`)「……モナーさん」

( ・∀・)「あれー? 君は…ああ、そうだ」


血の海の中に居る彼の姿を
ようやく…ついに見つけた


( ・∀・)「やあ、調子はどうー?」

3: 2007/03/27(火) 20:57:50.24 ID:xu8sJwkM0
('A`)「あなたを頃したくて」

( ・∀・)「ほんと? あははーやっぱり君は生かしておいて正解だったね」

('A`)「…どういう意味ですか?」

( ・∀・)「別にー? なんとなく、おもしろじゃん、狙われるのって」


そうして笑う…まともじゃない


(♯'A`)「ふざけるなぁ!!」

剣を振りぬく
炎が溢れ、伸びていく

(;'A`)「な!?」

が、途中で不自然に炎がそれていく

( ・∀・)「ざんねーん、ちゃーんと炎対策はしてあるんだよー」

モララーの前に数人の男が並ぶ

( ・∀・)「どんなにその剣が凄くても結局は炎、接続の前には無意味なんだよねー」

(;'A`)「…っ!」

4: 2007/03/27(火) 20:58:43.58 ID:xu8sJwkM0

( ・∀・)「さて…どうするー? 君、勝ち目ないよねー」

楽しそうに呟くと
応えるように数人が前に踏み出し、手を前に翳す


(;'A`)「!!!!」


次いで、俺の目の前で炎が爆ぜた


……。


遠くに炎が見えた
目指すはあそこだ、あそこに彼が居る

息が切れ、苦しい
けど足は自然と前に出る

(;`ω´)「…?」

その時、前方に人が数人見えた
見知らぬ服装、そしてその手には鈍く輝く銀

5: 2007/03/27(火) 21:00:06.71 ID:xu8sJwkM0

(;´ω`)「あわわ…」

どうみても敵国の方です、本当に(ry

僕の方に気付いたのか、こちらを睨み剣を向け

「そこの、止まれ!!」

制止を促す、止まれと言われて止まるわけにはいかない


( `ω´)「……」

やるしかない、僕に出来る事

それは何時だってそこにある物

だから呼吸するように、呼応する

背中に受ける風
それはそのまま前へ進む

両手を広げ足を前に

( `ω´)「おおおお!!」

前方に伸び行く風の通り道、ksk
身体ごと突っ込む

6: 2007/03/27(火) 21:00:26.69 ID:xu8sJwkM0

巻き込まれた人間が浮き、転倒する
一人は宙へ投げ出され家の壁に激突し、倒れこんだ

「接続者か!?」

「このガキがぁ!!」

( ゚ω゚)「お!?」

思わず立ち止まってしまった僕に残った一人が歩み寄る

(;´ω`)「うわっ…!」

前を向いたまま後退している間につまづき、滑稽に転び尻餅をつく
敵国の男はそんな僕を見て口の端を吊り上げ滲み寄る
丸腰の僕に、その剣の切っ先を向けたまま掲げた

( `ω´)「う、うわあああ!!」

慌てて両手を前に突き出す、瞬時に突風が起きた
男は突然の事に体制を崩し倒れこんだ

そして僕の股間の下に剣が突き立つ

( ゚ω゚)「ひいい!!」

息子が縮みあがる
もう数センチで色々\(^o^)/

7: 2007/03/27(火) 21:00:51.99 ID:xu8sJwkM0

「こいつっ!」

目の前の男が立ち上がった
こんな所で性別反転する訳にはいかない



じゃなくて氏ぬ訳にはいかない
慌てて目の前にある剣を掴み立ち上がり、正面に構える

(;`ω´)「こ、こっちミンナ!!」

「てめえ、人の獲物を…」

「いい気になるな…小僧ーー!!」

後ろに居たもう一人が僕との距離を詰め、剣を振り上げ
上からの一閃、甲高い音が響く

(;´ω`)「…つぅ…」

手が痺れ、剣が地に転がった
どうにか軌道をそらせたがとてもじゃないが受けきれない

8: 2007/03/27(火) 21:01:17.21 ID:xu8sJwkM0

「氏ね!!」

( ゚ω゚)「わあっ!?」

横に大きく身体を捻る
斜めに振られた剣筋が走り、僕のすぐ左を通り過ぎた

避けられた事が不満なのか、男は苛立ちを露に僕を睨む
そりゃそうだろう、自分でも驚いたくらいだ

男が剣を振りかぶった瞬間、身体が反応した


(;´ω`)「こらあかん!」

僕はその隙を見て逃げ出した!

「…」

「…ま、待て!!」

(;´ω`)(待つわけねーお!)

「く、あのガキ…なんつー逃げ足の速さだ!?」

どんどん距離が開いていく
このままなら逃げ切れる、そう確信した時

10: 2007/03/27(火) 21:01:41.25 ID:xu8sJwkM0

(;´ω`)(しまった!)

僕は気付く、逃げる方向が逆だった
元来た道を戻ってどうする

思わず立ち止まり、振り返る
まだしっかり追ってきているのが見えた

しつこ過ぎだろう…常識的に考えて…

(;^ω^)「行くしか…ないかお…」


こうなったら、どうにか突っ切るしか無さそうだ

突っ切って…どうする?

ここに来て、考えないようにしていた迷いが浮かぶ
さっきだって現にほとんど何も出来なかった
そんな僕が行って、どうするつもりなんだ?

…いや

( `ω´)「関係ねーお!」

11: 2007/03/27(火) 21:02:36.59 ID:xu8sJwkM0

もう何が出来るかとか、出来ないとか、そんなのは知るか
僕は僕が思う通りに生きよう

そうじゃないと…また駄目になる

守りたい物がある
もう一度会いたい人が居る

それだけで充分だ

前を向く

( `ω´)「行くお…」

決意も改め足を踏み出す
目には二人の敵が映り、迫り


同時に声


14: 2007/03/27(火) 21:03:55.84 ID:xu8sJwkM0


「ブーーーーン!!」


(;^ω^)「ん…ショボ!?」

(;´・ω・`)「これを!!」

後方からこちらに走りながら
ショボが僕に何かを投げた

(;´ω`)「ひい!?」

大きな何かが僕へ飛来し溜まらず避ける
足元に大きな音を立て、何かが転がった


それは金色の柄が輝く剣


え?これを使えって?


(;´・ω・`)「危ない後ろ!!!」

(;`ω´)「!!」

15: 2007/03/27(火) 21:05:03.37 ID:xu8sJwkM0

既に男が僕の目前にまで迫っていた
慌てて剣を拾い上げ、黒い鞘を抜き放つ

「「おおおお!!」」

声が重なり、弾けたような金属音
交わる剣、衝撃、足が下がる


 今度は 受け止めた


( ゚ω゚)「…これは…」

「なんだと!?」

動揺した素振りを見せ、弾かれるように男が数歩下がった


僕は剣を見つめていた


(;´ω`)「…ボロいお」


17: 2007/03/27(火) 21:06:54.52 ID:xu8sJwkM0

パッと浮かんだ感想が思わず口に出る

何だかざらついた表面、銀色の刀身は
その派手な柄にはあまりにも不似合いだった


(ボロ言うなホマ!!)


(;´ω`)「…?」


(まあいいや、お前、名前は?)


(;´ω`)「…???」

なんだろう、幻覚?
いやこの場合は幻聴?


(…聞いてる?)


(;´ω`)「!? ななな、なんだおこれ、気持ち悪いっ!!」

18: 2007/03/27(火) 21:09:52.53 ID:xu8sJwkM0

耳の奥の奥、脳内に次から次へと言葉が浮かぶ
知らない誰かの声が再生される


(きも…!? …いいから応えるホマ!)


( ゚ω゚)「反応した!?」

「こいつ…ふざけやがって!」


(おい!危ない!!)


(;゚ω゚)「うわ!!」

「!?」

男が迫る

僅かに見えたその刃
思わず庇うように手を前に突き出す

19: 2007/03/27(火) 21:10:37.80 ID:xu8sJwkM0

甲高い音が響き


時が


止まった


( ´ω`)「…?」


目の前で重なり合う二つの剣
不思議に思い、よく見つめる

そこには、鏡に映る僕の姿


刀身が上天の光を受けその身を白銀に輝かせる


(これから相棒になるんだから、名前くらい教えろホマ…)


頭には尚、声

何だかちょっと泣きそうな、いじけた声

22: 2007/03/27(火) 21:11:57.74 ID:xu8sJwkM0

頭には尚、声
何だかちょっと泣きそうな、いじけた声

手に感じる重さはほとんど無い

…違う、軽く、どんどん軽くなっていく

( `ω´)「おお!!」

「…なっ!?」

足を踏ん張り、一気に腕に力を込めた
目前の男は剣を弾かれ、困惑する


(;´ω`)「…あ、あれ?」

(もう一度聞くホマ)

『お前の名前は?』


(;`ω´)「…ああもう!!わけがわからん!きがくるっとる!!」

( `ω´)「僕は内藤! 内藤ホライゾンだお!!」

25: 2007/03/27(火) 21:16:16.22 ID:xu8sJwkM0


(内藤…)


( ^^ω)(オレはマルタスニム・G・瀬川だホマ)

(;´ω`)「まるたすにむ…がうぇいん?」

( ^^ω)(ホマホマ、それじゃあ…)


(;´ω`ω)『「今この瞬間より、誇り名乗れ」』


( ゚ω゚)「!?」




( `ω´ω)『「太陽の管理者、内藤ホライゾンの名を!」』




口が勝手に開き、声高々と喋りだす
思わず口を抑えるも止まらない

31: 2007/03/27(火) 21:18:29.39 ID:xu8sJwkM0


(;゚ω゚)「ななななな、なんですと!?」


「な…このガキ…今、なんて言いやがった!?」

「か…管理者…?」


( `ω´ω)『「さあ、日輪の輝きを恐れないなら…かかってこい!」』


僕の口は勝手に挑発を繰り返す
なんですかこれは、ちょっと勘弁してくれませんか

「な、舐めやがってええ!!」

怒り、猛り、二人が一斉に襲い掛かる

(;゚ω゚)「ひぃぃい!?」

今度こそ氏ぬ、そう覚悟した
何だかよくわからないけどわからないうちに殺される
そう思ってた

でも…何だろう

34: 2007/03/27(火) 21:21:55.60 ID:xu8sJwkM0



ふいに頭に疑問が浮かぶ


何故こんなに…


( ゚ω゚)「…」


 遅いんだ

   遅すぎる



一人目、上段から放たれた一閃は横に身体を捻りながら避けた

( `ω´)「…っ」

二人目、横薙ぎの一撃、これは避けられない
捻った身体を振り回し剣を振るう、男の剣は簡単に弾かれ、破片が散らばった


35: 2007/03/27(火) 21:23:27.13 ID:xu8sJwkM0



加速する時間



無限に広がる一秒



刹那を超える認識力



全ての限界を凌駕し




そして





38: 2007/03/27(火) 21:26:10.24 ID:xu8sJwkM0

  ( `ω´)「おおお!!!」


  振り上げ、打ち下ろす剣

  男は止めるべく構えた


  金切音、耳が痺れるような感覚と共に
  男が構えた剣は綺麗に両断された




…その時間加速についていける肉体



太陽ある限り、抜き手の全ての神体強化

それがその力の全て


その神具の名は


太陽剣 ガラティン


39: 2007/03/27(火) 21:28:24.25 ID:xu8sJwkM0








    【次回予告】ピョコン!ペタン!ピッタンコ!!テテテテテテテー








41: 2007/03/27(火) 21:29:47.18 ID:xu8sJwkM0
ミ,,゚Д゚彡「今日のゲストは誰ですか?」

>>43

48: 2007/03/27(火) 21:50:06.09 ID:xu8sJwkM0

ミ,;゚Д゚彡『さ~て来週の…来週なのか?』

( ^ω^ω)『『知らんがな』』

ミ,;゚Д゚彡『うわっきもい! きもすぎる!』
(;^ω^ω)『『うるさいホマ! しょうがないな…』』

( ^ω^)( ^^ω)『ふぅ…』

ミ,;゚Д゚彡『ええーーー!!??分裂しちゃったーーーーー!!!』

(;^ω^)『次回はいよいよ激突だお…やだなぁ』
( ^^ω)『なーに、オレが憑いてるげっちょ』

ミ,;゚Д゚彡『ねえ、なんか色々間違ってない?』


( ・∀・)「君は殺さないよー、それでさ、もっと憎んでね」


ミ,;゚Д゚彡『…しかも普通に喋ってるし』

ミ,;゚Д゚彡『氏闘の果てに、ブーンが誓う物とは!?』

( ^^ω)『次回!! 異世界でもう一度 第12会 「戦う願いと守る誓い」 』

ミ,, Д 彡゚ ゚『読んでくれなきゃ…ってタイトルちょっと待てぇーーーーーー!!』

つづく、、、I

54: 2007/03/27(火) 21:54:13.05 ID:xu8sJwkM0
以上でした!!
いや本当に長かった…流石にまる二日間ずっとPCに向かってると氏ねる

wktk支援保守ありがとうございました
それらがあったからここまで書けたんだっておばあちゃんが言ってた

('A`)と( ^ω^)は異世界でもう一度出会うようです【第12話】

引用: ('A`)と( `ω´)は異世界でもう一度出会うようです