338: 2014/05/14(水) 20:34:24 ID:vnMICZu60
前回:エレン「この長い髪を切る頃には」【その4】
期末テストが始まる前の日。自分の家でアルミンと一緒に数学の勉強をしていた時に、ついでにアルミンに聞いてみた。
例のミカサの不思議な行動についてだ。するとアルミンは、
アルミン「ん? テレビ見ながら電話してメモ取るの僕もよくやるけど」
という意外な答えが返ってきた。
エレン「ええ? アルミンも出来るのか? そういうの」
アルミン「僕の場合はパソコンでスカイプしながら別の人とはチャットで文字打ち込みながら…とかもあるねえ」
何か頭の構造がまるで違うな。
って事はこれって、男だからとか女だからとかじゃないんかな? 単に脳みその出来が違うだけなのか?
と、思っていたらアルミンの方から質問を返された。
アルミン「ああ、もしかしてエレンは「男性脳」と「女性脳」について調べてるの?」
エレン「え? いや、そういう訳じゃないんだが」
アルミン「ん? 違うの? でも、同時にいろいろやるのは女性寄りってのが通説ではあるよ」
エレン「そ、そうなのか?」
アルミンは頷いた。
アルミン「僕の場合はどっちも出来るタイプだから中性的と言えるかな。集中的に論理的に行動出来るのは男性的で、同時にいろんな事をこなすのは女性的と良く言われるね」
エレン「そ、そうなのか……」
アルミン、すげえ。どっちも出来るんだ。
しかもオレが薄々感じていた事をとっくの昔に知ってたのか。
アルミン「それは人間が昔、まだ農耕生活に入る前に狩猟生活をしていた時に、男女の……」
おっと、アルミンの話が長くなりそうだ。
オレが聞きたいのはそこじゃない。
エレン「アルミン、オレは男女の頭の違いについて知りたい訳じゃねえ」
アルミン「あれ? そういう話じゃなかったの?」
エレン「いや、全く関係ない訳じゃないんだが、オレ、今度の劇で女役をやる事になったんだよ」
アルミン「えええ? そうなんだ! 初耳だよ」
エレン「悪い。言ってなかったな。んで、その女役をやる為にいろいろ調べている最中なんだ」
アルミン「なるほど。そういう事なんだね」
アルミンは頭の回転が速いから、全部を言わなくても、断片的に話しても大体話が通じる。
アルミン「役作りの為に研究中ってところか。なるほど。どんなヒロインを演じるの?」
エレン「ええっと、頭は良くて、気は優しいけど、頑固で、大胆なところもある。そういうヒロインだな」
アルミン「見た目は?」
エレン「美少女って設定だ。でも顔は隠して演じるから、あくまでそういう設定になる」
アルミン「ふむふむ。育ちは?」
エレン「小さな王国の第一王女だ。でも政略結婚で嫁がされる王女役だ」
アルミン「へー王女様か。だったら気品のあるお嬢様って感じかな」
エレン「ああ。それは先輩達にも散々言われた。王女様だから、気品を忘れないでって」
アルミン「へーへーいいなあ」
アルミンがわくわくしている。
アルミン「舞台はいつの予定?」
エレン「えーっと、8月だな。詳しい日程は後でメールする。場所とかも一緒に」
アルミン「絶対見に行くよ。頑張ってね。エレン」
エレン「おう………」
まだまだ不安だらけで怖いけどな。
339: 2014/05/14(水) 20:58:19 ID:vnMICZu60
だから本題をアルミンに話す事にする。
エレン「アルミンも昔、ヒロインを演じたよな」
アルミン「え? ああ……そうだね。小学生の頃、2回やったねえ。あの時は満場一致で僕が指名されてびっくりしたよ」
エレン「だよな。でも似合ってたよな。アルミンのお姫様」
アルミン「ちょっと複雑だったけどね。僕だって本当は王子様をやりたかったんだよ?」
エレン「悪いな。2回ともオレがやる事になっちまったけど」
アルミン「でも、エレンの王子様、格好良かったよ。皆に演技が上手だって褒められてたじゃない」
エレン「そうだったか? オレ、はっきりとは覚えてないんだよな」
まあでも、悪い思い出じゃなかったのは覚えている。結構楽しかったんだよな。
アルミン「そうだよ。だからエレンなら女役も大丈夫だって」
励まされても今はまだ、不安だ。
だからオレは、アルミンにアドバイスを頼み込んだ。
エレン「アルミン、オレに何かアドバイスはねえか?」
アルミン「ええ? 僕がアドバイス??」
エレン「おう。やっぱり経験者の話を聞いた方がいいだろ?」
アルミン「うーん。と言っても、昔の話だけどねえ…」
と言いつつも、アルミンは、事情を察して、
アルミン「練習、うまくいってないの?」
エレン「ああ。ダメ出しばっかりだな」
アルミン「そうなんだ。やっぱり男が抜け切れてないからとか?」
エレン「それもあるけど………」
一番の問題はむず痒いシーンを耐え切れない事だな。
エレン「相手役がジャンだからっていうのもあるが、むずむずするシーンで吹いちまう」
アルミン「ああ、なるほど。確かにジャンが真面目に気障な台詞言ったら、僕も笑うかも」
既に想像して笑っているアルミンだ。
アルミン「でもそれって、ジャンが言うから笑っちゃうんだよね。ジャンだと思わないようにしないと」
エレン「それが出来れば苦労はしねえよ」
アルミン「でも、それが演劇でしょ? 僕も演技中は、エレンをエレンだとは思わなかったよ」
エレン「………そうか?」
アルミン「うん。それに自分も女の子に成りきって、自分じゃないって思う様にしてたよ」
エレン「自分じゃない……」
アルミン「だって、それが演劇でしょ?」
そうか。そりゃそうか。当たり前だけど、すっかり忘れてた。
自分が女を演じる以前に、オレはジャンをジャンだと思わないようにしないといけなかったんだ。
エレン「アルミン、オレと白雪姫とシンデレラを演じた時、どうやってオレをオレだと思わないようにしたんだ?」
アルミン「んー……いや、僕の場合は意識的にそうしてたというより、エレンが既に役に「入ってた」から、自然とそうなった感じだったよ」
エレン「役に「入ってた」?」
覚えてない。どんな感じだったのか。
アルミン「うん。僕はエレンに引っ張られるような感じだった。だから凄くやりやすかったし、舞台上のエレン、格好いいなあと自然と思ったよ」
エレン「……………」
そうか。じゃあオレも女役に「入る」事が出来ればきっと、ジャンを見ても吹き出さないようになれるかもしれない。
エレン「アルミンも昔、ヒロインを演じたよな」
アルミン「え? ああ……そうだね。小学生の頃、2回やったねえ。あの時は満場一致で僕が指名されてびっくりしたよ」
エレン「だよな。でも似合ってたよな。アルミンのお姫様」
アルミン「ちょっと複雑だったけどね。僕だって本当は王子様をやりたかったんだよ?」
エレン「悪いな。2回ともオレがやる事になっちまったけど」
アルミン「でも、エレンの王子様、格好良かったよ。皆に演技が上手だって褒められてたじゃない」
エレン「そうだったか? オレ、はっきりとは覚えてないんだよな」
まあでも、悪い思い出じゃなかったのは覚えている。結構楽しかったんだよな。
アルミン「そうだよ。だからエレンなら女役も大丈夫だって」
励まされても今はまだ、不安だ。
だからオレは、アルミンにアドバイスを頼み込んだ。
エレン「アルミン、オレに何かアドバイスはねえか?」
アルミン「ええ? 僕がアドバイス??」
エレン「おう。やっぱり経験者の話を聞いた方がいいだろ?」
アルミン「うーん。と言っても、昔の話だけどねえ…」
と言いつつも、アルミンは、事情を察して、
アルミン「練習、うまくいってないの?」
エレン「ああ。ダメ出しばっかりだな」
アルミン「そうなんだ。やっぱり男が抜け切れてないからとか?」
エレン「それもあるけど………」
一番の問題はむず痒いシーンを耐え切れない事だな。
エレン「相手役がジャンだからっていうのもあるが、むずむずするシーンで吹いちまう」
アルミン「ああ、なるほど。確かにジャンが真面目に気障な台詞言ったら、僕も笑うかも」
既に想像して笑っているアルミンだ。
アルミン「でもそれって、ジャンが言うから笑っちゃうんだよね。ジャンだと思わないようにしないと」
エレン「それが出来れば苦労はしねえよ」
アルミン「でも、それが演劇でしょ? 僕も演技中は、エレンをエレンだとは思わなかったよ」
エレン「………そうか?」
アルミン「うん。それに自分も女の子に成りきって、自分じゃないって思う様にしてたよ」
エレン「自分じゃない……」
アルミン「だって、それが演劇でしょ?」
そうか。そりゃそうか。当たり前だけど、すっかり忘れてた。
自分が女を演じる以前に、オレはジャンをジャンだと思わないようにしないといけなかったんだ。
エレン「アルミン、オレと白雪姫とシンデレラを演じた時、どうやってオレをオレだと思わないようにしたんだ?」
アルミン「んー……いや、僕の場合は意識的にそうしてたというより、エレンが既に役に「入ってた」から、自然とそうなった感じだったよ」
エレン「役に「入ってた」?」
覚えてない。どんな感じだったのか。
アルミン「うん。僕はエレンに引っ張られるような感じだった。だから凄くやりやすかったし、舞台上のエレン、格好いいなあと自然と思ったよ」
エレン「……………」
そうか。じゃあオレも女役に「入る」事が出来ればきっと、ジャンを見ても吹き出さないようになれるかもしれない。
340: 2014/05/14(水) 21:23:14 ID:vnMICZu60
アルミン「あー覚えてないなら、その時のビデオ見る? 僕の家におじいちゃんがとっててくれた映像残ってるかもしれないよ?」
エレン「! まじか! じゃあ頼んでもいいか?」
アルミン「うん。今度、探してエレンの家に持ってくるよ」
という訳で、期末テストが終わってからすぐ、アルミンに家に来てもらって当時のビデオを見させて貰う事にした。
小さい頃のオレだ。おお。なんか凛々しい格好してるな。
録画を観ていたら、あーぼんやり思い出してきたぞ。そうだ。
お姫様のアルミン、すっげえ可愛かったし、この時は本当にドキドキしたんだった。
エレン「アルミン、今見てもすっげえ可愛いなー」
アルミン「や、やめてよ……恥ずかしいな」
エレン「いやいや。お世辞抜きだ。アルミン、本当に女の子に見えるぜ?」
アルミン「まあ僕も、この時は「理想の女の子」を自分の中で想像して演じたんだけどね」
エレン「理想の女の子?」
アルミン「そうそう。僕は男だし、どう逆立ちしたって本物の女には成れないんだから、演じるなら自分の理想でいいかなって、そう思ったんだ」
エレン「それってつまり「自分の理想の女の子」をモデルにして、ヒロインを演じたって事か?」
アルミン「そうだね。エレンもとっかかりが掴めないなら、誰かをモデルにして演じてもいいんじゃない?」
そうか。何で気づかなかった。オレ。
ペトラ先輩が「イメージに近いのはミカサ」って言ってたんだから、ミカサをモデルにして演じれば一番、いいじゃねえか。
ペトラ先輩が何でミカサなのかはこの際、分からなくてもいい。
肝心なのは、オレがそれを演じる事なんだから。それでいい筈だ。
何だか頭の中でうまい具合に整理がついたんですっきりした。
やっぱりアルミンに話して正解だったぜ。
そんな訳で、問題も少し解決して光が見え始めたその頃、
期末テストも終わって気が緩んでいるのか、休み時間、サシャとコニーが何故か教室の後ろの方で一発芸を始めた。
サシャ「一発芸、始めます!」
コニー「ガチャ」
コニー「ただいまー(ネクタイ外すような仕草)」
サシャ「おかえりなさい、貴方♪(新妻風)」
サシャ「ご飯にする? お風呂にする? それとも……わ・た・り・ど・り?(鷲のポーズ☆)」
コニー「更にかまいたち! (シャキーン☆)」
エレン「ぶふーっ!」
二人の決めポーズにうっかり吹いてしまった。
ミーナ「くくく……くだらない!」
ハンナ「本当、なにこのくだらなさ…!」
フランツ「よくこんなの思いつくね…」
ミリウス「アホだ…」
ナック「本当にな」
サシャ「期末テストの最中に思いつきました!」
コニー「さすがサシャ! オレの一番弟子だ!」
ダメだろ。テスト中にそんな事を考えちゃ。
そんなアホな事をやってたせいか、案の定、期末テストの返却の時、
イアン「残念、サシャ・ブラウス、コニー・スプリンガー。二人は赤点の数が多いから夏休み、補習決定だ」
サシャ「げげ!」
コニー「まじっすか!」
と、二人だけ補習を食らう羽目になっちまったようだ。
エレン「! まじか! じゃあ頼んでもいいか?」
アルミン「うん。今度、探してエレンの家に持ってくるよ」
という訳で、期末テストが終わってからすぐ、アルミンに家に来てもらって当時のビデオを見させて貰う事にした。
小さい頃のオレだ。おお。なんか凛々しい格好してるな。
録画を観ていたら、あーぼんやり思い出してきたぞ。そうだ。
お姫様のアルミン、すっげえ可愛かったし、この時は本当にドキドキしたんだった。
エレン「アルミン、今見てもすっげえ可愛いなー」
アルミン「や、やめてよ……恥ずかしいな」
エレン「いやいや。お世辞抜きだ。アルミン、本当に女の子に見えるぜ?」
アルミン「まあ僕も、この時は「理想の女の子」を自分の中で想像して演じたんだけどね」
エレン「理想の女の子?」
アルミン「そうそう。僕は男だし、どう逆立ちしたって本物の女には成れないんだから、演じるなら自分の理想でいいかなって、そう思ったんだ」
エレン「それってつまり「自分の理想の女の子」をモデルにして、ヒロインを演じたって事か?」
アルミン「そうだね。エレンもとっかかりが掴めないなら、誰かをモデルにして演じてもいいんじゃない?」
そうか。何で気づかなかった。オレ。
ペトラ先輩が「イメージに近いのはミカサ」って言ってたんだから、ミカサをモデルにして演じれば一番、いいじゃねえか。
ペトラ先輩が何でミカサなのかはこの際、分からなくてもいい。
肝心なのは、オレがそれを演じる事なんだから。それでいい筈だ。
何だか頭の中でうまい具合に整理がついたんですっきりした。
やっぱりアルミンに話して正解だったぜ。
そんな訳で、問題も少し解決して光が見え始めたその頃、
期末テストも終わって気が緩んでいるのか、休み時間、サシャとコニーが何故か教室の後ろの方で一発芸を始めた。
サシャ「一発芸、始めます!」
コニー「ガチャ」
コニー「ただいまー(ネクタイ外すような仕草)」
サシャ「おかえりなさい、貴方♪(新妻風)」
サシャ「ご飯にする? お風呂にする? それとも……わ・た・り・ど・り?(鷲のポーズ☆)」
コニー「更にかまいたち! (シャキーン☆)」
エレン「ぶふーっ!」
二人の決めポーズにうっかり吹いてしまった。
ミーナ「くくく……くだらない!」
ハンナ「本当、なにこのくだらなさ…!」
フランツ「よくこんなの思いつくね…」
ミリウス「アホだ…」
ナック「本当にな」
サシャ「期末テストの最中に思いつきました!」
コニー「さすがサシャ! オレの一番弟子だ!」
ダメだろ。テスト中にそんな事を考えちゃ。
そんなアホな事をやってたせいか、案の定、期末テストの返却の時、
イアン「残念、サシャ・ブラウス、コニー・スプリンガー。二人は赤点の数が多いから夏休み、補習決定だ」
サシャ「げげ!」
コニー「まじっすか!」
と、二人だけ補習を食らう羽目になっちまったようだ。
341: 2014/05/14(水) 21:35:14 ID:vnMICZu60
イアン「まじだ。いくらうちが学力緩めの学校とはいえ、平均点の半分以下の奴らを進級はさせられん。みっちり教えてやるぞ」
サシャ「そんなあ……」
コニー「まじかよ~」
お笑い芸人の道を行くっていう手もあるぞ、サシャ。コニー。
二人で同時に凹んでいる様子に、イアン先生も困った顔だ。
イアン「特に二人は現国の成績が一番悪いみたいだな。たまには読書もしろよ?」
サシャ「うひい……」
コニー「漫画なら読むけどなあ」
あいつらに国語力を求める方が間違っているかもしれない。
あ、でも補習受けるんだったら、海の話はどうなるんかな。
サシャはやたら「海! 夏は絶対、海ですよ!」とここ最近、はしゃいでたんだが。
案の定、クリスタが心配そうにサシャに声をかけた。
クリスタ「海はどうする? 夏休みの補習ってどれくらいあるの?」
サシャ「うう…一週間くらいですかね」
クリスタ「じゃあ、海はその後だね。頑張ってね、二人とも」
コニー「くそー……補習のせいで、部活の方もいけねー」
自業自得だな。
ミカサ「では、皆で海に行く話は……いつ頃にしよう?」
クリスタ「んー…やっぱり7月の終りの方かな」
ユミル「平日の方がすいてるかもな。28日くらいにするか?」
サシャ「そうですね。そのあたりで考えておきましょう」
くらげが出る前に行かないとな。お盆過ぎたら、くらげに刺されるから海の中に入れない。
そしてその時、ミカサが、
ミカサ「では、その前に新しい水着を買いたい……ので、誰かいい店を教えて欲しい」
クリスタ「いいよ。一緒に行こうか。いい店知ってるよ」
ユミル「ああ。そうだな。買いに行くか」
お? ミカサは新しい水着を買うみたいだな。ちょっと楽しみだな、と思っていたら、
サシャ「そんなあ……」
コニー「まじかよ~」
お笑い芸人の道を行くっていう手もあるぞ、サシャ。コニー。
二人で同時に凹んでいる様子に、イアン先生も困った顔だ。
イアン「特に二人は現国の成績が一番悪いみたいだな。たまには読書もしろよ?」
サシャ「うひい……」
コニー「漫画なら読むけどなあ」
あいつらに国語力を求める方が間違っているかもしれない。
あ、でも補習受けるんだったら、海の話はどうなるんかな。
サシャはやたら「海! 夏は絶対、海ですよ!」とここ最近、はしゃいでたんだが。
案の定、クリスタが心配そうにサシャに声をかけた。
クリスタ「海はどうする? 夏休みの補習ってどれくらいあるの?」
サシャ「うう…一週間くらいですかね」
クリスタ「じゃあ、海はその後だね。頑張ってね、二人とも」
コニー「くそー……補習のせいで、部活の方もいけねー」
自業自得だな。
ミカサ「では、皆で海に行く話は……いつ頃にしよう?」
クリスタ「んー…やっぱり7月の終りの方かな」
ユミル「平日の方がすいてるかもな。28日くらいにするか?」
サシャ「そうですね。そのあたりで考えておきましょう」
くらげが出る前に行かないとな。お盆過ぎたら、くらげに刺されるから海の中に入れない。
そしてその時、ミカサが、
ミカサ「では、その前に新しい水着を買いたい……ので、誰かいい店を教えて欲しい」
クリスタ「いいよ。一緒に行こうか。いい店知ってるよ」
ユミル「ああ。そうだな。買いに行くか」
お? ミカサは新しい水着を買うみたいだな。ちょっと楽しみだな、と思っていたら、
342: 2014/05/14(水) 21:49:45 ID:vnMICZu60
その次の日の終業式が終わった直後、教室に戻る直前に、いきなりユミルに絡まれた。
ユミル「おい、エレン。お前、この後、体貸せ」
エレン「は? 何で」
ユミル「荷物持ちだ。同行しろ」
エレン「はあ? やだよ。オレ、家帰って飯食うし」
ユミル「この後、ミカサとクリスタと私の三人で水着見に行くんだが?」
それを先に言え。
エレン「分かった。荷物持ちはオレだけか?」
ユミル「いや、ライナーも誘う。多分、水着以外にもいろいろ見て回るだろうしな」
エレン「………ライナーまでにしといてくれよ」
あんまり同行者が多いと碌な事にならない。
ユミル「? ああ、分かった。了解」
ユミルは一瞬で、オレの思惑を察した様だ。
くそ! ニヤニヤすんなよ。あいつ、本当に性格悪い。
………いや、別に嫌いじゃねえけどさ。ユミルの事は。
そんな訳で放課後は家に帰らず、そのまま買い物に行く事になったんだ。
ミカサ「…………」
ミカサがまた怪訝な顔をしていた。プールの時と同じような顔だった。
ユミル「ほら、荷物持ちがいた方がいいだろ。男の手が必要だから」
ライナー「ああ、女性の荷物を持つのは男の仕事だからな。構わんぞ」
エレン「…………まあ、別に荷物持ちぐらいいいけどな」
ミカサ「申し訳ない……」
ミカサ、こういう時は別に甘えてもいいんだぞ。
エレン「気にするな。で、電車でこのまま移動するのか?」
クリスタ「途中でお昼食べようよ。あのね、美味しいパスタ屋さん知ってるんだ♪」
ユミル「最近、良く食ってんな、クリスタ」
クリスタ「うっ……いいじゃない。食べ盛りなんだから」
という訳で、まずは腹ごしらえ。クリスタお勧めの店で昼飯を食べてから、電車で移動して、ショッピングモールに到着した。
オレ達以外にも制服姿の高校生がちらほらいる。
今日は終業式のところが多いんだろう。放課後、遊んでるんだろうな。
まず最初に水着売り場に行く。そこには色とりどりの女物の水着があった。
か、可愛い。デザインもいろいろあるな。
ユミル「おい、エレン。お前、この後、体貸せ」
エレン「は? 何で」
ユミル「荷物持ちだ。同行しろ」
エレン「はあ? やだよ。オレ、家帰って飯食うし」
ユミル「この後、ミカサとクリスタと私の三人で水着見に行くんだが?」
それを先に言え。
エレン「分かった。荷物持ちはオレだけか?」
ユミル「いや、ライナーも誘う。多分、水着以外にもいろいろ見て回るだろうしな」
エレン「………ライナーまでにしといてくれよ」
あんまり同行者が多いと碌な事にならない。
ユミル「? ああ、分かった。了解」
ユミルは一瞬で、オレの思惑を察した様だ。
くそ! ニヤニヤすんなよ。あいつ、本当に性格悪い。
………いや、別に嫌いじゃねえけどさ。ユミルの事は。
そんな訳で放課後は家に帰らず、そのまま買い物に行く事になったんだ。
ミカサ「…………」
ミカサがまた怪訝な顔をしていた。プールの時と同じような顔だった。
ユミル「ほら、荷物持ちがいた方がいいだろ。男の手が必要だから」
ライナー「ああ、女性の荷物を持つのは男の仕事だからな。構わんぞ」
エレン「…………まあ、別に荷物持ちぐらいいいけどな」
ミカサ「申し訳ない……」
ミカサ、こういう時は別に甘えてもいいんだぞ。
エレン「気にするな。で、電車でこのまま移動するのか?」
クリスタ「途中でお昼食べようよ。あのね、美味しいパスタ屋さん知ってるんだ♪」
ユミル「最近、良く食ってんな、クリスタ」
クリスタ「うっ……いいじゃない。食べ盛りなんだから」
という訳で、まずは腹ごしらえ。クリスタお勧めの店で昼飯を食べてから、電車で移動して、ショッピングモールに到着した。
オレ達以外にも制服姿の高校生がちらほらいる。
今日は終業式のところが多いんだろう。放課後、遊んでるんだろうな。
まず最初に水着売り場に行く。そこには色とりどりの女物の水着があった。
か、可愛い。デザインもいろいろあるな。
343: 2014/05/14(水) 23:14:35 ID:vnMICZu60
クリスタ「ミカサーどんなのにする?」
ミカサ「どんなのがいいだろうか?」
ユミル「こういう、際どいのとかどうよ?wwww」
ミカサ「! そういうのは、無理」
おいコラ。布の面積、ちょっとしかねえだろ、それ!
グラビアアイドルじゃねえんだから、やめてくれよ!
ライナー「まあ、オレは有りだが」
エレン「うっ……いや、オレは無理だ」
ユミル「ふふふ……エレン、嘘ついてんじゃねえぞー」
エレン「う、嘘じゃねえし! ミカサはそういうのより、こういう、スポーティなのが似合うだろ?」
そうだ。ミカサは腹筋割れてるし、腹を見せない水着の方がいいだろう。
上がタンクトップタイプの水着を突き付けてみる。
ユミル「タンキニか。まあ悪くないな。じゃあ下が短パンのでも大丈夫か?」
ふーん。これ、タンキニって言うのか。適当に選んだんだが、初めて知った。
エレン「ああ、いいんじゃねえの? その……腹は隠れてるタイプの水着がいいだろ」
ユミル「え? 何で」
クリスタ「! う、うん、そうね! 女の子だもんね!」
ああ、そっか。研修旅行の時、ユミルは風呂の中で会話してなかったな。そういえば。
だからユミルはミカサの腹筋が割れている事を知らないんだろう。
ミカサ「うん。お腹は隠れている水着の方がいい」
ユミル「じゃあビキニ型は外すか。タンキニの中から選ぶか?」
ミカサ「そうね。下は短パン(ホットパンツ)で、上はキャミ型でいいかも」
ユミル「そうだなータンキニは露出が少なめだから鎖骨くらいは出しておかないとな」
ミカサが候補を3つまで絞った。
1つ目は黒ベースの白い水玉柄のタンキニ。
2つ目は薄い紫色ベースに白いチェック入りのタンキニ。
3つ目はピンク色ベースに少しだけ白いフリル入りのタンキニだった。
ミカサ「エレンはどれがいいと思う?」
ミカサの好みの色で考えるならピンクが一番かもしれないが…。
オレはこの時、自分の好みでそれを選んでみた。
エレン「お、オレは……薄い紫色ベースに白いチェック入りのタンキニかな」
薄い色の私服は結構、ミカサは持ってた気がするが「紫系統」の物はあまりなかった気がする。
藤色っていうのかな。上品な色だ。こういうのもたまには悪くないんじゃねえかなって思ったんだけど。
ミカサ「では薄い紫色ベースのチェックで」
クリスタ「うん、可愛いと思うよ」
ユミル「イメージに合うな。いいんじゃないか?」
ライナー「うむ。ミカサらしい色合いだ」
エレン「………オレが決めちまってよかったのか?」
ミカサは多分、ピンクの方が好きなんじゃねえかなとは思ったけど。
ミカサ「いい。客観的な意見が聞きたかったので」
ユミル「エレンの好みに合わせたかったんだよな。察しろよ、エレン」
エレン「え?! ………いや、その……よけいになんか悪いな」
ミカサ「? 何が?」
エレン「いや、何でもねえ」
オレの好みに合わせてくれたんなら嬉しいけどな。
まあいいや。どっちでも。ミカサもたまには違う色に挑戦したかったのかもしれんし。
ミカサ「どんなのがいいだろうか?」
ユミル「こういう、際どいのとかどうよ?wwww」
ミカサ「! そういうのは、無理」
おいコラ。布の面積、ちょっとしかねえだろ、それ!
グラビアアイドルじゃねえんだから、やめてくれよ!
ライナー「まあ、オレは有りだが」
エレン「うっ……いや、オレは無理だ」
ユミル「ふふふ……エレン、嘘ついてんじゃねえぞー」
エレン「う、嘘じゃねえし! ミカサはそういうのより、こういう、スポーティなのが似合うだろ?」
そうだ。ミカサは腹筋割れてるし、腹を見せない水着の方がいいだろう。
上がタンクトップタイプの水着を突き付けてみる。
ユミル「タンキニか。まあ悪くないな。じゃあ下が短パンのでも大丈夫か?」
ふーん。これ、タンキニって言うのか。適当に選んだんだが、初めて知った。
エレン「ああ、いいんじゃねえの? その……腹は隠れてるタイプの水着がいいだろ」
ユミル「え? 何で」
クリスタ「! う、うん、そうね! 女の子だもんね!」
ああ、そっか。研修旅行の時、ユミルは風呂の中で会話してなかったな。そういえば。
だからユミルはミカサの腹筋が割れている事を知らないんだろう。
ミカサ「うん。お腹は隠れている水着の方がいい」
ユミル「じゃあビキニ型は外すか。タンキニの中から選ぶか?」
ミカサ「そうね。下は短パン(ホットパンツ)で、上はキャミ型でいいかも」
ユミル「そうだなータンキニは露出が少なめだから鎖骨くらいは出しておかないとな」
ミカサが候補を3つまで絞った。
1つ目は黒ベースの白い水玉柄のタンキニ。
2つ目は薄い紫色ベースに白いチェック入りのタンキニ。
3つ目はピンク色ベースに少しだけ白いフリル入りのタンキニだった。
ミカサ「エレンはどれがいいと思う?」
ミカサの好みの色で考えるならピンクが一番かもしれないが…。
オレはこの時、自分の好みでそれを選んでみた。
エレン「お、オレは……薄い紫色ベースに白いチェック入りのタンキニかな」
薄い色の私服は結構、ミカサは持ってた気がするが「紫系統」の物はあまりなかった気がする。
藤色っていうのかな。上品な色だ。こういうのもたまには悪くないんじゃねえかなって思ったんだけど。
ミカサ「では薄い紫色ベースのチェックで」
クリスタ「うん、可愛いと思うよ」
ユミル「イメージに合うな。いいんじゃないか?」
ライナー「うむ。ミカサらしい色合いだ」
エレン「………オレが決めちまってよかったのか?」
ミカサは多分、ピンクの方が好きなんじゃねえかなとは思ったけど。
ミカサ「いい。客観的な意見が聞きたかったので」
ユミル「エレンの好みに合わせたかったんだよな。察しろよ、エレン」
エレン「え?! ………いや、その……よけいになんか悪いな」
ミカサ「? 何が?」
エレン「いや、何でもねえ」
オレの好みに合わせてくれたんなら嬉しいけどな。
まあいいや。どっちでも。ミカサもたまには違う色に挑戦したかったのかもしれんし。
344: 2014/05/14(水) 23:46:11 ID:vnMICZu60
ミカサ「?」
クリスタ「まあまあ、次は洋服を買いに行きましょうか」
ミカサ「え? 水着だけではないの?」
クリスタ「海に行くんだから、帽子とかも要るよー。ね?」
ユミル「そうだな。上から羽織る夏物とかもついでに買いたかったしな」
はいはい。そこは予想の範疇だ。好きにしろ。
ミカサは麦わら帽子を見ていた。海に行くなら帽子はいるよな。
あ、やっぱりピンクのリボンの麦わら帽子が気になるようだ。かぶってる。
エレン「おーいいんじゃねえの?」
ミカサ「ツバは広めだけど、これくらいでいいだろうか?」
エレン「ああ、違和感ねえよ」
ミカサ「色はどうしよう…」
今度はミカサの好きな色でいいと思った。
エレン「今かぶってる色でいいんじゃないか? 似合ってるぞ」
ミカサ「そうだろうか?」
クリスタ「うん、可愛いよ。ピンクのそれにしちゃいなよ」
ミカサはそれを一度外して、値札を見て元の位置に戻そうとした。ん?
エレン「どうした? 普通だろ。この値段なら」
同じシリーズの別の色の帽子が1900円くらいで売られていた。
麦わら帽子ならこのくらいするよな? 普通。
クリスタ「お手頃価格だよ」
ミカサ「も、もちょっと安い方がいいかと」
エレン「予算いくらだよ」
ミカサ「1000円くらいで」
ちょっとそれは安すぎやしないか?
エレン「はあ? そんな安物じゃなくてもいいだろ。すぐやぶけちゃったらどうすんだ」
ミカサ「で、でも…」
エレン「金が足りない訳じゃねえんだろ?」
ミカサ「ギリギリだろうか」
足りるんだったら、買った方がいいぞ。
エレン「じゃあいいじゃねえか。もし足りなかったらオレ出しといてやるし」
一応、財布に金がない訳じゃない。
ユミル「ひゅーひゅー男らしいな、エレン」
エレン「馬鹿、そんなんじゃねえよ」
ミカサ「………むー」
ミカサは顰め面だったが、暫く考え込んで、決めたようだ。
クリスタ「まあまあ、次は洋服を買いに行きましょうか」
ミカサ「え? 水着だけではないの?」
クリスタ「海に行くんだから、帽子とかも要るよー。ね?」
ユミル「そうだな。上から羽織る夏物とかもついでに買いたかったしな」
はいはい。そこは予想の範疇だ。好きにしろ。
ミカサは麦わら帽子を見ていた。海に行くなら帽子はいるよな。
あ、やっぱりピンクのリボンの麦わら帽子が気になるようだ。かぶってる。
エレン「おーいいんじゃねえの?」
ミカサ「ツバは広めだけど、これくらいでいいだろうか?」
エレン「ああ、違和感ねえよ」
ミカサ「色はどうしよう…」
今度はミカサの好きな色でいいと思った。
エレン「今かぶってる色でいいんじゃないか? 似合ってるぞ」
ミカサ「そうだろうか?」
クリスタ「うん、可愛いよ。ピンクのそれにしちゃいなよ」
ミカサはそれを一度外して、値札を見て元の位置に戻そうとした。ん?
エレン「どうした? 普通だろ。この値段なら」
同じシリーズの別の色の帽子が1900円くらいで売られていた。
麦わら帽子ならこのくらいするよな? 普通。
クリスタ「お手頃価格だよ」
ミカサ「も、もちょっと安い方がいいかと」
エレン「予算いくらだよ」
ミカサ「1000円くらいで」
ちょっとそれは安すぎやしないか?
エレン「はあ? そんな安物じゃなくてもいいだろ。すぐやぶけちゃったらどうすんだ」
ミカサ「で、でも…」
エレン「金が足りない訳じゃねえんだろ?」
ミカサ「ギリギリだろうか」
足りるんだったら、買った方がいいぞ。
エレン「じゃあいいじゃねえか。もし足りなかったらオレ出しといてやるし」
一応、財布に金がない訳じゃない。
ユミル「ひゅーひゅー男らしいな、エレン」
エレン「馬鹿、そんなんじゃねえよ」
ミカサ「………むー」
ミカサは顰め面だったが、暫く考え込んで、決めたようだ。
345: 2014/05/15(木) 00:10:23 ID:g5hevi0Q0
ミカサ「分かった。私はこれで今日の買い物をお仕舞にするので、買う」
エレン「おう、いいと思うぞ」
これで目的である「海に行くのに必要な物」は買えたな。
オレも親父に「今度皆で海に行く予定だ」って言ってあるから、必要な物があったら買っていいと金はそれなりに貰ってはいるんだが。
どうするかな。後でイルカの浮き輪でも買おうかな。
と、思いながら女子の買い物に付き合っていると、
クリスタ「私も同じシリーズの色違いを買おうかな♪」
ユミル「おお、いいかもな。このブラウンとか似合いそうだぞ、クリスタ」
クリスタ「えへへ~そうかな~?」
と、クリスタも帽子を買う事にしたようだった。
ライナー「ああ、いいと思うぞ」
エレン「似合うな」
次はユミルの上着を買いに行くようだ。コーナーを移動する。
ユミル「男物のパーカーでいいかなあ」
クリスタ「ええ? もうちょっと女の子っぽいのにしようよ」
ユミル「っつっても、サイズがなあ。男物の方が種類合ったりするんだよな」
ミカサ「これとかどうだろうか?」
ユミル「えらいまた、可愛い色の夏物カーディガンだな。パステルカラーって、私の柄じゃねえよ…」
クリスタ「そんなことないよ。薄い緑色だから似合うよ」
ユミル「そおかあ? うーん、まあ悪くはないけど……」
ユミルにそういう明るい色はイメージじゃねえな。
エレン「………ユミルはグレーとかも似合いそうじゃないか?」
と、手に取ったのはグレーのノーカラーの薄手のジャケットだ。
シンプルなのが似合うと思ったんだが。
エレン「ちょっと羽織ってみたらどうだ?」
ユミル「ん……じゃあとりあえず」
ユミルはオトナっぽい雰囲気があるから、こういうのは似合うようだ。
ユミル「着心地も悪くない。値段は2980円くらいか。まあ予算内かな」
クリスタ「それにしちゃう?」
ユミル「ああ、意外とエレンの選択は悪くないのが多いしな」
エレン「そうか? まあ、それならいいんだが」
会計を済ませると、
エレン「おう、いいと思うぞ」
これで目的である「海に行くのに必要な物」は買えたな。
オレも親父に「今度皆で海に行く予定だ」って言ってあるから、必要な物があったら買っていいと金はそれなりに貰ってはいるんだが。
どうするかな。後でイルカの浮き輪でも買おうかな。
と、思いながら女子の買い物に付き合っていると、
クリスタ「私も同じシリーズの色違いを買おうかな♪」
ユミル「おお、いいかもな。このブラウンとか似合いそうだぞ、クリスタ」
クリスタ「えへへ~そうかな~?」
と、クリスタも帽子を買う事にしたようだった。
ライナー「ああ、いいと思うぞ」
エレン「似合うな」
次はユミルの上着を買いに行くようだ。コーナーを移動する。
ユミル「男物のパーカーでいいかなあ」
クリスタ「ええ? もうちょっと女の子っぽいのにしようよ」
ユミル「っつっても、サイズがなあ。男物の方が種類合ったりするんだよな」
ミカサ「これとかどうだろうか?」
ユミル「えらいまた、可愛い色の夏物カーディガンだな。パステルカラーって、私の柄じゃねえよ…」
クリスタ「そんなことないよ。薄い緑色だから似合うよ」
ユミル「そおかあ? うーん、まあ悪くはないけど……」
ユミルにそういう明るい色はイメージじゃねえな。
エレン「………ユミルはグレーとかも似合いそうじゃないか?」
と、手に取ったのはグレーのノーカラーの薄手のジャケットだ。
シンプルなのが似合うと思ったんだが。
エレン「ちょっと羽織ってみたらどうだ?」
ユミル「ん……じゃあとりあえず」
ユミルはオトナっぽい雰囲気があるから、こういうのは似合うようだ。
ユミル「着心地も悪くない。値段は2980円くらいか。まあ予算内かな」
クリスタ「それにしちゃう?」
ユミル「ああ、意外とエレンの選択は悪くないのが多いしな」
エレン「そうか? まあ、それならいいんだが」
会計を済ませると、
346: 2014/05/15(木) 00:24:49 ID:g5hevi0Q0
ユミル「お前らは水着を買わなくていいのか?」
ライナー「ん? スクール水着で十分だろう。わざわざ買うような物でもない」
エレン「だな」
ユミル「ふーん、そっか。ライナーの男物ビキニとか見てみたいなあとクリスタと前に話してたんだけどな」
クリスタ「ちょっとユミル!」
ライナー「何? 本当か、クリスタ」
クリスタ「うっ……じょ、冗談に決まってるじゃない! 本気にしないで!」
ライナー「クリスタが見たいのであれば、買うのはやぶさかではない」
おーい、ライナー。冗談だって言ってるのに。あーあ。
ミカサ「エレンは新しい水着を買わないの?」
エレン「買わねえ。必要ねえよ」
ミカサ「そう……」
エレン「男のビキニなんて、それこそライナーくらい体格が良くないと似合わないだろ」
ミカサ「いえ、別にビキニが見たい訳ではないけど」
エレン「けど?」
ミカサ「男物の水着も今はいろんな種類があるから、ひとつくらい持っていてもいいような気がして」
エレン「うーん、そうか? いや、でもなあ」
新しい水着は買うつもりはなかったが…。
まあ、ライナーじゃねえけど、ミカサがそういうなら買ってもいいか。
ライナー「この緑色のビキニにするぞ。クリスタ、楽しみにしていてくれ」
クリスタ「んもう、ユミルの馬鹿…」
ユミル「ククク……」
ライナーの会計が済んだ後、オレもやっぱり買う事にした。
エレン「……皆、結局、1個以上買い物しちまったな。オレ以外は」
エレン「んー……まあ、買ってもいいけどさ。どんなのがいいんだ?」
ミカサ「それは、エレンの自由に」
エレン「おま、人には選ばせといて自分は選ばないのかよ」
ミカサ「……では、サーフパンツなどどうだろうか?」
ライナー「ん? スクール水着で十分だろう。わざわざ買うような物でもない」
エレン「だな」
ユミル「ふーん、そっか。ライナーの男物ビキニとか見てみたいなあとクリスタと前に話してたんだけどな」
クリスタ「ちょっとユミル!」
ライナー「何? 本当か、クリスタ」
クリスタ「うっ……じょ、冗談に決まってるじゃない! 本気にしないで!」
ライナー「クリスタが見たいのであれば、買うのはやぶさかではない」
おーい、ライナー。冗談だって言ってるのに。あーあ。
ミカサ「エレンは新しい水着を買わないの?」
エレン「買わねえ。必要ねえよ」
ミカサ「そう……」
エレン「男のビキニなんて、それこそライナーくらい体格が良くないと似合わないだろ」
ミカサ「いえ、別にビキニが見たい訳ではないけど」
エレン「けど?」
ミカサ「男物の水着も今はいろんな種類があるから、ひとつくらい持っていてもいいような気がして」
エレン「うーん、そうか? いや、でもなあ」
新しい水着は買うつもりはなかったが…。
まあ、ライナーじゃねえけど、ミカサがそういうなら買ってもいいか。
ライナー「この緑色のビキニにするぞ。クリスタ、楽しみにしていてくれ」
クリスタ「んもう、ユミルの馬鹿…」
ユミル「ククク……」
ライナーの会計が済んだ後、オレもやっぱり買う事にした。
エレン「……皆、結局、1個以上買い物しちまったな。オレ以外は」
エレン「んー……まあ、買ってもいいけどさ。どんなのがいいんだ?」
ミカサ「それは、エレンの自由に」
エレン「おま、人には選ばせといて自分は選ばないのかよ」
ミカサ「……では、サーフパンツなどどうだろうか?」
347: 2014/05/15(木) 00:38:58 ID:g5hevi0Q0
ミカサの視線の先には男性用のサーフパンツが並んでいた。
色も結構種類があって、カラフルな物も多い。
ミカサが選んだのは、白がベースのグリーン、ブルーのボーダーが入った爽やかな柄だ。
エレン「サーフパンツか…」
ミカサ「エレンの体系だとSからMサイズになるようね」
エレン「うっ……普通の服とは何でそんなに違うんだ?」
ミカサ「さあ? 規格は物によって違うからでは?」
エレン「うーん、まあボーダーなら無難だし、いっか」
オレも最後に会計を済ませた。
ミカサ「ではこれで買い物も済んだし、そろそろ帰り支度を……」
クリスタ「え?! もう帰っちゃうの? まだ時間はあるよ。余った時間、遊ばない?」
ミカサ「しかしもう遊ぶお金はないので……」
クリスタ「少しくらいなら奢ってもいいよ?」
ミカサ「そ、それは申し訳ないので、ダメ」
クリスタがしょげてるな。
ユミル「あー……この間の水泳のお礼も兼ねてなんかしてあげたかったんだよな、クリスタ」
クリスタ「う、うん……まあそんなところだけど」
ミカサ「え?! いや、それは気にするような事では…」
エレン「まあ、ここは奢られておけよ。そういうもんだぜ? なあミカサ」
お礼の形もいろいろあるんだよ。ここは受け取っておいていいと思う。
ミカサ「いいのだろうか……」
ライナー「うむ。もうちょっとだけならいいと思うぞ」
エレン「ミカサは何して遊びたい?」
ミカサ「そもそも、あまり遊ぶ場所を知らない……ので」
クリスタ「じゃあミカサ向きの遊びをしようよ。ボーリングとか、どう?」
ユミル「いいな。ボーリング、久々にやりたいな」
ライナー「お、いいぞ。ボーリングは得意だ」
エレン「おし、じゃあボーリングするか」
ミカサ「ボーリングとは、あの、ボールを投げてピンを倒すアレよね」
エレン「そうそう。やったことあるか?」
ミカサ「いえ……テレビで見た事があるだけ」
クリスタ「でもミカサは運動神経いいからすぐ上達すると思うよ。移動しよっか」
ボーリングは久々だ。腕が鳴るぜ。
……と、思ってたのに。
色も結構種類があって、カラフルな物も多い。
ミカサが選んだのは、白がベースのグリーン、ブルーのボーダーが入った爽やかな柄だ。
エレン「サーフパンツか…」
ミカサ「エレンの体系だとSからMサイズになるようね」
エレン「うっ……普通の服とは何でそんなに違うんだ?」
ミカサ「さあ? 規格は物によって違うからでは?」
エレン「うーん、まあボーダーなら無難だし、いっか」
オレも最後に会計を済ませた。
ミカサ「ではこれで買い物も済んだし、そろそろ帰り支度を……」
クリスタ「え?! もう帰っちゃうの? まだ時間はあるよ。余った時間、遊ばない?」
ミカサ「しかしもう遊ぶお金はないので……」
クリスタ「少しくらいなら奢ってもいいよ?」
ミカサ「そ、それは申し訳ないので、ダメ」
クリスタがしょげてるな。
ユミル「あー……この間の水泳のお礼も兼ねてなんかしてあげたかったんだよな、クリスタ」
クリスタ「う、うん……まあそんなところだけど」
ミカサ「え?! いや、それは気にするような事では…」
エレン「まあ、ここは奢られておけよ。そういうもんだぜ? なあミカサ」
お礼の形もいろいろあるんだよ。ここは受け取っておいていいと思う。
ミカサ「いいのだろうか……」
ライナー「うむ。もうちょっとだけならいいと思うぞ」
エレン「ミカサは何して遊びたい?」
ミカサ「そもそも、あまり遊ぶ場所を知らない……ので」
クリスタ「じゃあミカサ向きの遊びをしようよ。ボーリングとか、どう?」
ユミル「いいな。ボーリング、久々にやりたいな」
ライナー「お、いいぞ。ボーリングは得意だ」
エレン「おし、じゃあボーリングするか」
ミカサ「ボーリングとは、あの、ボールを投げてピンを倒すアレよね」
エレン「そうそう。やったことあるか?」
ミカサ「いえ……テレビで見た事があるだけ」
クリスタ「でもミカサは運動神経いいからすぐ上達すると思うよ。移動しよっか」
ボーリングは久々だ。腕が鳴るぜ。
……と、思ってたのに。
348: 2014/05/15(木) 00:39:59 ID:g5hevi0Q0
ユミル「一番倒せなかった奴は罰ゲームにしようぜ。皆に一発芸を見せるとか」
エレン「一発芸?!」
ユミル「金もかからん罰ゲームだろ? それならいいよな」
ライナー「ああ、構わんぞ」
エレン「うーん、分かった。それでいこう」
ミカサ「一発芸……分かった」
クリスタ「うう……私が一番不利かも~」
まじかよ。こりゃ負けられん!
と、気合入れてやったら、うっかりガーターを2回もやっちまった。
やっべえ! このメンバーで2回もガーターしたら絶対、ビリだ!
つかクリスタ! お前、一番不利とか嘘つけえ!
その小柄な体格でストライク連発してるじゃねえか!
スピードはないけど、コントロールがいいみたいで、見事にピンを倒していく。
あああ……ミカサは当然、パワーでごり押しでストライク取るし、
ユミルもライナーもそれなりにうまかった。
結果、最初の方で立ち上がりの悪かったオレがどべだった。
ユミル「よし、なんか一発芸しろ(ニヤニヤ)」
エレン「って、言われてもなあ……」
エレン「あー……」
一発芸で思い出した。アレやろう。
エレン「ミカサ、旦那の役をやってくれ」
ミカサに簡単な説明を入れて最初の出だしだけ指示する。
ミカサ「? いいけど…」
ミカサ「ガチャ」
ミカサ「ただいまー(こんな感じ?)」
エレン「おかえりなさい、貴方♪(新妻風)」
エレン「ご飯にする? お風呂にする? それとも……わ・た・り・ど・り?(鷲のポーズ)」
ユミル「ぶふーっ!」
クリスタ「ぶー!」
ライナー「ぐふっ……く、くだらない…」
ミカサ「? 何が面白いのか分からない…」
エレン「そこは分からないならそれでいい。サシャがコニーとよくこのネタやってるのを見ててな。思い出したんだよ」
ユミル「いや、まさかエレンがやるとは思わなかったが……まあ、良しとするか」
クリスタ「そうね。一発芸だもんね」
ミカサ「???」
ミカサ、頼むから流してくれ。あんまり気にするな。
でも家に帰ってからも、
ミカサ「………お笑い番組を見て研究した方がいいのだろうか?」
エレン「そこまで真剣に考え込まんでいい」
やれやれ。ウケなかった時の一発芸の悲しさは酷い。
もうオレはミカサの前で一発芸はやらないでおこうと思った。
エレン「一発芸?!」
ユミル「金もかからん罰ゲームだろ? それならいいよな」
ライナー「ああ、構わんぞ」
エレン「うーん、分かった。それでいこう」
ミカサ「一発芸……分かった」
クリスタ「うう……私が一番不利かも~」
まじかよ。こりゃ負けられん!
と、気合入れてやったら、うっかりガーターを2回もやっちまった。
やっべえ! このメンバーで2回もガーターしたら絶対、ビリだ!
つかクリスタ! お前、一番不利とか嘘つけえ!
その小柄な体格でストライク連発してるじゃねえか!
スピードはないけど、コントロールがいいみたいで、見事にピンを倒していく。
あああ……ミカサは当然、パワーでごり押しでストライク取るし、
ユミルもライナーもそれなりにうまかった。
結果、最初の方で立ち上がりの悪かったオレがどべだった。
ユミル「よし、なんか一発芸しろ(ニヤニヤ)」
エレン「って、言われてもなあ……」
エレン「あー……」
一発芸で思い出した。アレやろう。
エレン「ミカサ、旦那の役をやってくれ」
ミカサに簡単な説明を入れて最初の出だしだけ指示する。
ミカサ「? いいけど…」
ミカサ「ガチャ」
ミカサ「ただいまー(こんな感じ?)」
エレン「おかえりなさい、貴方♪(新妻風)」
エレン「ご飯にする? お風呂にする? それとも……わ・た・り・ど・り?(鷲のポーズ)」
ユミル「ぶふーっ!」
クリスタ「ぶー!」
ライナー「ぐふっ……く、くだらない…」
ミカサ「? 何が面白いのか分からない…」
エレン「そこは分からないならそれでいい。サシャがコニーとよくこのネタやってるのを見ててな。思い出したんだよ」
ユミル「いや、まさかエレンがやるとは思わなかったが……まあ、良しとするか」
クリスタ「そうね。一発芸だもんね」
ミカサ「???」
ミカサ、頼むから流してくれ。あんまり気にするな。
でも家に帰ってからも、
ミカサ「………お笑い番組を見て研究した方がいいのだろうか?」
エレン「そこまで真剣に考え込まんでいい」
やれやれ。ウケなかった時の一発芸の悲しさは酷い。
もうオレはミカサの前で一発芸はやらないでおこうと思った。
349: 2014/05/15(木) 00:49:47 ID:g5hevi0Q0
一発芸は滑ると居た堪れなくなるもろ刃の刃。
と言う訳で今回はここまで。次回はいよいよ海編です。
と言う訳で今回はここまで。次回はいよいよ海編です。
352: 2014/05/15(木) 17:22:14 ID:g5hevi0Q0
7月28日。
その日はコニーだけが野球部の都合で来れない事になり、コニーを除いたメンバーで海に行く事になった。
ジャン「野球部は夏が一番忙しいからな。今、予選の真っ最中だろ」
サシャ「そうみたいです。残念です……」
マルコ「仕方ないよ。練習の方が大事だよ」
列車にはジャン、マルコ、向かい合ってサシャ、クリスタ。
その道を挟んで反対側にオレとアルミン、向かい合ってミカサ、アニ。
んで、その隣にベルトルト、ライナー、ユミルが座っていた。
サシャ「いっそ、負けてしまっていれば暇になったと思いますが」
ミカサ「サシャ、そんな事は言ってはいけない」
サシャ「うっ……すみません」
ミカサ「予選の決勝大会はいつの予定なのかしら」
ジャン「ああ、30日だって言ってたな。29日が準決で、勝ちあがったら二試合連続になるって言ってたな」
ミカサ「では今日は調整練習をしている真っ最中ね」
ライナー「明日はコニーの方の試合を見に行ってやるか」
ベルトルト「そうだね。明日も暇だしね」
弓道部はそんなに忙しくないんかな。ミカサも同じことを思ったようで、
ミカサ「弓道部の活動は忙しくないのだろうか?」
ユミル「ああ、個人競技だから、調整はある程度出来る。週に3~4回くらい行けばいいかな」
クリスタ「演劇部の方はどうなの?」
ミカサ「8月に入ったら一気に忙しくなる。8月10日から県予選、17日から九州大会、31日からが全国大会という日程になっている」
エレン「皆で遊べるのは今日までだな。明日からはオレ達も暇なくなるんだよ」
海行く事を事前に先輩達に言ったら、ペトラ先輩に「絶対、顔を焼かないでねw」と忠告された。
なので今回は思いっきり遊ぶのは出来ないな。残念だけど。
その日はコニーだけが野球部の都合で来れない事になり、コニーを除いたメンバーで海に行く事になった。
ジャン「野球部は夏が一番忙しいからな。今、予選の真っ最中だろ」
サシャ「そうみたいです。残念です……」
マルコ「仕方ないよ。練習の方が大事だよ」
列車にはジャン、マルコ、向かい合ってサシャ、クリスタ。
その道を挟んで反対側にオレとアルミン、向かい合ってミカサ、アニ。
んで、その隣にベルトルト、ライナー、ユミルが座っていた。
サシャ「いっそ、負けてしまっていれば暇になったと思いますが」
ミカサ「サシャ、そんな事は言ってはいけない」
サシャ「うっ……すみません」
ミカサ「予選の決勝大会はいつの予定なのかしら」
ジャン「ああ、30日だって言ってたな。29日が準決で、勝ちあがったら二試合連続になるって言ってたな」
ミカサ「では今日は調整練習をしている真っ最中ね」
ライナー「明日はコニーの方の試合を見に行ってやるか」
ベルトルト「そうだね。明日も暇だしね」
弓道部はそんなに忙しくないんかな。ミカサも同じことを思ったようで、
ミカサ「弓道部の活動は忙しくないのだろうか?」
ユミル「ああ、個人競技だから、調整はある程度出来る。週に3~4回くらい行けばいいかな」
クリスタ「演劇部の方はどうなの?」
ミカサ「8月に入ったら一気に忙しくなる。8月10日から県予選、17日から九州大会、31日からが全国大会という日程になっている」
エレン「皆で遊べるのは今日までだな。明日からはオレ達も暇なくなるんだよ」
海行く事を事前に先輩達に言ったら、ペトラ先輩に「絶対、顔を焼かないでねw」と忠告された。
なので今回は思いっきり遊ぶのは出来ないな。残念だけど。
353: 2014/05/15(木) 17:24:25 ID:g5hevi0Q0
クリスタ「じゃあ皆ではコニーの応援にはいけないのね。残念…」
ジャン「中継で見てやるしかねえな」
アルミン「僕達は見に行ってもいいかも」
マルコ「そうだね。野球は生で見る方が楽しいよ」
アニ「………でも、暑くない?」
マルコ「暑いよー。観戦する方も体力勝負だよ」
ベルトルト「アニは見に行かないの?」
アニ「見に行ってやってもいいけど……」
クリスタ「じゃあ行こうよ。折角だしさ」
ユミル「演劇部組を除いてになるが、仕方ねえな」
ミカサ「私達の分まで応援してあげて欲しい」
クリスタ「うん、応援してくるよ」
と、列車の中で適当に話しながら移動する。
海行くのは久しぶりだ。前に行ったのいつぶりかな。はっきり覚えてない。
天気も幸い恵まれて、いい海水浴日和だった。
最寄り駅についた。列車から降りると潮風をすぐに感じた。
今日、海水浴に来ているのはオレ達だけじゃない。
当然だけど、人が大勢いた。家族連れや若いグループが闊歩している。
ミカサ「おおお……」
平日でこれだ。土日だったらもっと混雑してただろうな。
ユミル「やっぱ、夏休みだから多いかー」
そして海の家ではトウモロコシや焼きそば、アイス、かき氷、等々の店が展開していた。
サシャ「うひょー! 海いいいいい!」
早いな! サシャ! 反応が!
あっという間に店の方に突撃しやがった。
ユミル「おい、サシャ! 泳ぐ前に食う気か?!」
サシャ「はい! 食べてから泳ぎます! 朝ご飯抜いてきたんで、お腹ぺこぺこなんですよ!」
クリスタ「あーあ、これじゃ海に来たと言うより、食べに来たって感じだね」
しょうがねえ奴だ。ま、オレ達は先に着替えよう。
ミカサの新しい水着のお披露目だ。すっげえ楽しみだ。
ミカサが更衣室から出てくると、ジャンが早速反応した。
ジャン「中継で見てやるしかねえな」
アルミン「僕達は見に行ってもいいかも」
マルコ「そうだね。野球は生で見る方が楽しいよ」
アニ「………でも、暑くない?」
マルコ「暑いよー。観戦する方も体力勝負だよ」
ベルトルト「アニは見に行かないの?」
アニ「見に行ってやってもいいけど……」
クリスタ「じゃあ行こうよ。折角だしさ」
ユミル「演劇部組を除いてになるが、仕方ねえな」
ミカサ「私達の分まで応援してあげて欲しい」
クリスタ「うん、応援してくるよ」
と、列車の中で適当に話しながら移動する。
海行くのは久しぶりだ。前に行ったのいつぶりかな。はっきり覚えてない。
天気も幸い恵まれて、いい海水浴日和だった。
最寄り駅についた。列車から降りると潮風をすぐに感じた。
今日、海水浴に来ているのはオレ達だけじゃない。
当然だけど、人が大勢いた。家族連れや若いグループが闊歩している。
ミカサ「おおお……」
平日でこれだ。土日だったらもっと混雑してただろうな。
ユミル「やっぱ、夏休みだから多いかー」
そして海の家ではトウモロコシや焼きそば、アイス、かき氷、等々の店が展開していた。
サシャ「うひょー! 海いいいいい!」
早いな! サシャ! 反応が!
あっという間に店の方に突撃しやがった。
ユミル「おい、サシャ! 泳ぐ前に食う気か?!」
サシャ「はい! 食べてから泳ぎます! 朝ご飯抜いてきたんで、お腹ぺこぺこなんですよ!」
クリスタ「あーあ、これじゃ海に来たと言うより、食べに来たって感じだね」
しょうがねえ奴だ。ま、オレ達は先に着替えよう。
ミカサの新しい水着のお披露目だ。すっげえ楽しみだ。
ミカサが更衣室から出てくると、ジャンが早速反応した。
354: 2014/05/15(木) 17:34:21 ID:g5hevi0Q0
ジャン「す、すっごく似合ってるぞ、ミカサ…」
おうおう。ぽーとしやがって。
でもこの水着、選んだのはオレだけどな。ふふっ。
ミカサ「ありがとう。エレンに選んで貰った」
ジャン「何?! 一緒に買いに行ったのか?! (ガーン)」
ミカサ「? そうだけど……」
ジャン「誘ってくれたらオレも行ったのに……(がっくり)」
ユミルに頼んで正解だった。ジャンを連れて行ったら、ミカサの水着でもめてたな。
いや、逆に被ってお互いに気まずくなってたかもしれないが。
ミカサ「いや、そもそも本当は女子だけで行く予定だったのを、ユミルが予定外にエレンとライナーを連行した…ので」
ジャン「ユミル~(歯ギリギリ)」
あ、やべ。ユミルに口止めしておくの忘れてた。
ユミル「いや、あんまり人数多いのも面倒だし、二人くらいでいいかと思ったんだよ」
と、こっちにウインクしてくれる。
あ、そこは伏せてくれるのか。有りがたいけど。
ジャン「二人も三人も大して変わんねえだろ?!」
マルコ「まあまあジャン、そういう事もあるよ」
ミカサ「………ジャンも新しい水着を買いたかったの?」
ジャン「いや、別にそういうんじゃねえけど、その……女子の買い物に付き合うのは、男の役目というか…」
ライナー「ははは! 光栄な役目は、オレ達が担ったから、今回は残念だったな!」
ジャン(しょんぼり)
ジャン、まるで散歩に連れていかれなかった犬みたいな感じだぞ。
すっかりミカサの犬化しているな。いや、むしろそうなりたいんかな?
アルミン「クリスタも…その茶色の麦わら帽子、可愛いよ」
クリスタ「ありがとう! ユミルに選んで貰ったんだ~♪」
ベルトルト「ライナー……そのアグレッシブな水着は一体……」
ライナー「うむ。クリスタのリクエストだ」
クリスタ「! ちょっと、ライナー! 言いふらさないで! (真っ赤)」
ライナーだから着こなせるんだよな。アレ。
オレがビキニはいたら、ただのお笑い芸人だ。
そしてようやくその頃、食べ終わったサシャが合流した。
おうおう。ぽーとしやがって。
でもこの水着、選んだのはオレだけどな。ふふっ。
ミカサ「ありがとう。エレンに選んで貰った」
ジャン「何?! 一緒に買いに行ったのか?! (ガーン)」
ミカサ「? そうだけど……」
ジャン「誘ってくれたらオレも行ったのに……(がっくり)」
ユミルに頼んで正解だった。ジャンを連れて行ったら、ミカサの水着でもめてたな。
いや、逆に被ってお互いに気まずくなってたかもしれないが。
ミカサ「いや、そもそも本当は女子だけで行く予定だったのを、ユミルが予定外にエレンとライナーを連行した…ので」
ジャン「ユミル~(歯ギリギリ)」
あ、やべ。ユミルに口止めしておくの忘れてた。
ユミル「いや、あんまり人数多いのも面倒だし、二人くらいでいいかと思ったんだよ」
と、こっちにウインクしてくれる。
あ、そこは伏せてくれるのか。有りがたいけど。
ジャン「二人も三人も大して変わんねえだろ?!」
マルコ「まあまあジャン、そういう事もあるよ」
ミカサ「………ジャンも新しい水着を買いたかったの?」
ジャン「いや、別にそういうんじゃねえけど、その……女子の買い物に付き合うのは、男の役目というか…」
ライナー「ははは! 光栄な役目は、オレ達が担ったから、今回は残念だったな!」
ジャン(しょんぼり)
ジャン、まるで散歩に連れていかれなかった犬みたいな感じだぞ。
すっかりミカサの犬化しているな。いや、むしろそうなりたいんかな?
アルミン「クリスタも…その茶色の麦わら帽子、可愛いよ」
クリスタ「ありがとう! ユミルに選んで貰ったんだ~♪」
ベルトルト「ライナー……そのアグレッシブな水着は一体……」
ライナー「うむ。クリスタのリクエストだ」
クリスタ「! ちょっと、ライナー! 言いふらさないで! (真っ赤)」
ライナーだから着こなせるんだよな。アレ。
オレがビキニはいたら、ただのお笑い芸人だ。
そしてようやくその頃、食べ終わったサシャが合流した。
355: 2014/05/15(木) 17:39:59 ID:g5hevi0Q0
サシャ「あ、みなさん着替えてきたんですねー(げほー)」
アニ「あんた、いきなり食い過ぎじゃない? お腹出てるよ」
サシャ「(てへぺろ☆)私は荷物番してますんで、皆さん自由に泳いでいいですよ。食った直後は動きたくないんで」
クリスタ「でもサシャ一人だと、ナンパされそうで危なくないかな」
ユミル「誰か男も一緒にいた方がいいな」
アルミン「じゃあ僕が一緒に居るよ」
ライナー「いや、アルミンが一緒に居たら余計にナンパされるだろ」
ジャン「そうだな……」
アルミン「うっ……そ、そうかな」
エレン「じゃあオレも一緒にいてやるよ。男2人に女1人なら大丈夫だろ」
そんな訳でオレとアルミンとサシャが荷物番になった。
パラソルを適当な場所に立ててシートを広げる。
サシャはごろんと横になると、すぐむにゃむにゃ言い出した。
ミカサ達が海の中に入って泳いでいるのを遠くから見守る。
海は暑いけど、潮風が気持ちいいから、街中よりは不快感が少ない。
アルミン「僕もちょっと何か食べようかなー」
サシャを見ていたら、アルミンも何か口に入れたくなったようだ。
アルミン「ちょっと行ってきていい? エレンも食べる?」
エレン「おう。いちご味のかき氷頼むわ」
アルミン「了解~」
という訳でアルミンにかき氷を買ってきて貰う事にした。
待っている間、一人ぼーっとする。
あ、クリスタがナンパされてるけど、ライナーが睨みつけて追っ払った。
アニ「あんた、いきなり食い過ぎじゃない? お腹出てるよ」
サシャ「(てへぺろ☆)私は荷物番してますんで、皆さん自由に泳いでいいですよ。食った直後は動きたくないんで」
クリスタ「でもサシャ一人だと、ナンパされそうで危なくないかな」
ユミル「誰か男も一緒にいた方がいいな」
アルミン「じゃあ僕が一緒に居るよ」
ライナー「いや、アルミンが一緒に居たら余計にナンパされるだろ」
ジャン「そうだな……」
アルミン「うっ……そ、そうかな」
エレン「じゃあオレも一緒にいてやるよ。男2人に女1人なら大丈夫だろ」
そんな訳でオレとアルミンとサシャが荷物番になった。
パラソルを適当な場所に立ててシートを広げる。
サシャはごろんと横になると、すぐむにゃむにゃ言い出した。
ミカサ達が海の中に入って泳いでいるのを遠くから見守る。
海は暑いけど、潮風が気持ちいいから、街中よりは不快感が少ない。
アルミン「僕もちょっと何か食べようかなー」
サシャを見ていたら、アルミンも何か口に入れたくなったようだ。
アルミン「ちょっと行ってきていい? エレンも食べる?」
エレン「おう。いちご味のかき氷頼むわ」
アルミン「了解~」
という訳でアルミンにかき氷を買ってきて貰う事にした。
待っている間、一人ぼーっとする。
あ、クリスタがナンパされてるけど、ライナーが睨みつけて追っ払った。
356: 2014/05/15(木) 17:56:56 ID:g5hevi0Q0
そうか。海はナンパにも気を付けないとな。
特にミカサは、頭の悪そうな不良っぽい奴らに絡まれるみたいだし。
……まあ、今はジャンが傍にいるから大丈夫そうだけど。
んで、少し時間が経ってから、ミカサが一度海からあがってこっちに来た。
エレン「おかえり」
ミカサ「ただいま……サシャ、眠ってしまったようね」
エレン「ああ。飯食って眠くなったみたいだ」
ミカサ「折角海に来たのに、泳がないでいいのだろうか?」
エレン「いいんじゃねえの? 楽しみ方は人それぞれだし」
ミカサ「ではエレン、交替しよう。エレンも泳いできたらいい」
ああ。気遣ってこっちに戻ってきたのか。ミカサらしいな。
エレン「オレはいいわ。日陰で待機で」
ミカサ「え? 何故…」
エレン「実はさ、ペトラ先輩に『海に行くのはいいけど、絶対、顔を焼かないでね。焼いたら頃すw』とにこやかに言われてるんだよ」
ミカサ「あ……なるほど」
新しい水着、買った意味なかった気もするが、まあいいや。
こっちの方がオシャレっちゃオシャレだしな。
エレン「だからあんまり日に当たり過ぎたくねえんだ。今日は一応、日焼け止めもしてるけど、それでも夏の日差しは強いからな。用心に越したことはねえ」
ミカサ「そうね。でも…残念ね。エレンだけ遊べない」
エレン「いいよ。別に。潮風に当たるだけでも気持ちいいしさ」
風が気持ちいいんだ。本当に。
この風を浴びに来ただけでも、海に来た価値はあると思う。
一度、目を閉じてそう思っていたら、
目を開けると、ミカサの様子が変だった。
エレン「ん? どうした?」
ミカサ「な、何でもない…」
なんか、急に顔が赤くなったような?
ミカサ「な、なに…?」
エレン「いや、顔赤い気がして……大丈夫か?」
ミカサ「だ、大丈夫……(ドキドキ)」
ミカサが大丈夫っていう時はあんまり信用出来ない気がする。
多分、熱に弱いのかもしれん。そう思って、オレは言った。
エレン「日差しに当たり過ぎたのかもな。待ってろ。もうすぐアルミンがこっちに戻ってくる筈…」
アルミン「あ、ミカサおかえりー」
と、その時、アルミンがかき氷を持って戻ってきた。
丁度良かった。ナイスタイミング。さすがアルミン。
エレン「アルミン、オレの分、ミカサに先にやってくれ」
アルミン「え? いいの?」
エレン「オレはオレで買ってくる。ここで待っててくれ」
ミカサの麦わら帽子を借りてパラソルを出た。
かき氷だけじゃ足りないかもしれない。ジュースも追加して買ってこよう。
そう思って、出店のゾーンに足を運んだら…。
特にミカサは、頭の悪そうな不良っぽい奴らに絡まれるみたいだし。
……まあ、今はジャンが傍にいるから大丈夫そうだけど。
んで、少し時間が経ってから、ミカサが一度海からあがってこっちに来た。
エレン「おかえり」
ミカサ「ただいま……サシャ、眠ってしまったようね」
エレン「ああ。飯食って眠くなったみたいだ」
ミカサ「折角海に来たのに、泳がないでいいのだろうか?」
エレン「いいんじゃねえの? 楽しみ方は人それぞれだし」
ミカサ「ではエレン、交替しよう。エレンも泳いできたらいい」
ああ。気遣ってこっちに戻ってきたのか。ミカサらしいな。
エレン「オレはいいわ。日陰で待機で」
ミカサ「え? 何故…」
エレン「実はさ、ペトラ先輩に『海に行くのはいいけど、絶対、顔を焼かないでね。焼いたら頃すw』とにこやかに言われてるんだよ」
ミカサ「あ……なるほど」
新しい水着、買った意味なかった気もするが、まあいいや。
こっちの方がオシャレっちゃオシャレだしな。
エレン「だからあんまり日に当たり過ぎたくねえんだ。今日は一応、日焼け止めもしてるけど、それでも夏の日差しは強いからな。用心に越したことはねえ」
ミカサ「そうね。でも…残念ね。エレンだけ遊べない」
エレン「いいよ。別に。潮風に当たるだけでも気持ちいいしさ」
風が気持ちいいんだ。本当に。
この風を浴びに来ただけでも、海に来た価値はあると思う。
一度、目を閉じてそう思っていたら、
目を開けると、ミカサの様子が変だった。
エレン「ん? どうした?」
ミカサ「な、何でもない…」
なんか、急に顔が赤くなったような?
ミカサ「な、なに…?」
エレン「いや、顔赤い気がして……大丈夫か?」
ミカサ「だ、大丈夫……(ドキドキ)」
ミカサが大丈夫っていう時はあんまり信用出来ない気がする。
多分、熱に弱いのかもしれん。そう思って、オレは言った。
エレン「日差しに当たり過ぎたのかもな。待ってろ。もうすぐアルミンがこっちに戻ってくる筈…」
アルミン「あ、ミカサおかえりー」
と、その時、アルミンがかき氷を持って戻ってきた。
丁度良かった。ナイスタイミング。さすがアルミン。
エレン「アルミン、オレの分、ミカサに先にやってくれ」
アルミン「え? いいの?」
エレン「オレはオレで買ってくる。ここで待っててくれ」
ミカサの麦わら帽子を借りてパラソルを出た。
かき氷だけじゃ足りないかもしれない。ジュースも追加して買ってこよう。
そう思って、出店のゾーンに足を運んだら…。
357: 2014/05/15(木) 18:08:18 ID:g5hevi0Q0
???「やあやあそこの美少年君! 青春しているかね?」
と、見知らぬ女性に声をかけられてしまった。……誰?
???「おや? 一人? だったらお姉さんと一緒にちょっとデートしない?」
え? え? これってまさか、逆ナンパか?!
いきなりの逆ナンパにオレは一瞬、たじろぎ……
そしてその女性をよくよく観察して、何処かで見覚えがある事に気づいた。
ジャージ姿だ。海の浜辺でジャージは目立つ。泳ぎにきたような空気じゃない。
何か本来の目的と格好がずれている気がする。
エレン「あの……すみません。どこかでお会いした事、ありましたっけ?」
顔見知りのような気がしてそう言うと、
ハンジ「あれ? 分かんない? 私だよ。ハンジ先生だよー?」
エレン「あー……」
眼鏡ないのと、髪おろしているから一瞬、誰かと思ったら。
そういえば声はハンジ先生だ。うちの学校の生物の女の先生だ。
ハンジ「君は1年1組のエレン・イェーガー君だろ? ナンパしにきたのかい?」
エレン「んなわけないでしょう。オレ達、普通に皆と海に遊びに来たんですよ」
ハンジ「おお! 青春しに来てたんだね! ひと夏の恋を探しに来たのか」
ダメだこれ。話が通じない。
……というより、これは酒入っているっぽいな。顔が赤い。
エレン「いや、探してないですし、オレはかき氷とかジュースを買いに来ただけですよ」
ハンジ「そうなの? ダメだよイェーガー君。夏は短いんだから、青春しないと」
やたら青春を推してくるハンジ先生だ。
と、見知らぬ女性に声をかけられてしまった。……誰?
???「おや? 一人? だったらお姉さんと一緒にちょっとデートしない?」
え? え? これってまさか、逆ナンパか?!
いきなりの逆ナンパにオレは一瞬、たじろぎ……
そしてその女性をよくよく観察して、何処かで見覚えがある事に気づいた。
ジャージ姿だ。海の浜辺でジャージは目立つ。泳ぎにきたような空気じゃない。
何か本来の目的と格好がずれている気がする。
エレン「あの……すみません。どこかでお会いした事、ありましたっけ?」
顔見知りのような気がしてそう言うと、
ハンジ「あれ? 分かんない? 私だよ。ハンジ先生だよー?」
エレン「あー……」
眼鏡ないのと、髪おろしているから一瞬、誰かと思ったら。
そういえば声はハンジ先生だ。うちの学校の生物の女の先生だ。
ハンジ「君は1年1組のエレン・イェーガー君だろ? ナンパしにきたのかい?」
エレン「んなわけないでしょう。オレ達、普通に皆と海に遊びに来たんですよ」
ハンジ「おお! 青春しに来てたんだね! ひと夏の恋を探しに来たのか」
ダメだこれ。話が通じない。
……というより、これは酒入っているっぽいな。顔が赤い。
エレン「いや、探してないですし、オレはかき氷とかジュースを買いに来ただけですよ」
ハンジ「そうなの? ダメだよイェーガー君。夏は短いんだから、青春しないと」
やたら青春を推してくるハンジ先生だ。
358: 2014/05/15(木) 18:37:13 ID:g5hevi0Q0
そしてそのままオレの背中にダイブして、乗っかってきた。おい!
エレン「ちょっと、ハンジ先生?!」
ハンジ「という訳で、エレン好みの女の子をナンパしにいくぞー!」
呼び方も滅茶苦茶だ。というか、何しにここに来たんだハンジ先生?!
そんな感じで酔っぱらったハンジ先生に絡まれてあちこち引きずりまわされた。
目的のかき氷が買えないじゃねえか! 全くもう!
エレン「……ハンジ先生、いい加減にして下さい! そもそも何しにここに来たんですか!」
ハンジ「え? えーっと……時間つぶしかな?」
エレン「時間つぶし?」
ハンジ「そうそう。今ね、男子と女子の体操部の合同合宿をそこの民宿でやっててね。休憩時間、ちょっとだけ連れと浜辺を散策してたけど、わざと一人にさせれば、声をかけたい生徒が行動しやすいと思ってね。粋な計らいをする為に、席を外している訳ですよ。うふふ」
オレは背中に張り付いたハンジ先生を無理やり落とした。
ハンジ「あん……いけずぅ」
文句言われたけど知らん!
エレン「帰りましょう! 今頃きっと、探してますよ!」
つまりハンジ先生は連れの先生を置き去りにしてわざと迷子になってたんだよ。
ひでえ話だ。きっと今頃、もう一人の先生がハンジ先生を探してる!
ハンジ「えー? それはないって~今頃きっと、女子があいつを離してない筈…」
だめだこの教師。早く何とかしないと。
エレン「そもそも顧問の先生がこんなところでサボってていい訳ないでしょう?!」
ハンジ「あーそうね。本当はいけないんだけどね。ほら、ビールとか、トウモロコシとかが私を呼んでたのよね」
サシャみたいな言い訳すんなよな、教師なのに。
エレン「ちょっと、ハンジ先生?!」
ハンジ「という訳で、エレン好みの女の子をナンパしにいくぞー!」
呼び方も滅茶苦茶だ。というか、何しにここに来たんだハンジ先生?!
そんな感じで酔っぱらったハンジ先生に絡まれてあちこち引きずりまわされた。
目的のかき氷が買えないじゃねえか! 全くもう!
エレン「……ハンジ先生、いい加減にして下さい! そもそも何しにここに来たんですか!」
ハンジ「え? えーっと……時間つぶしかな?」
エレン「時間つぶし?」
ハンジ「そうそう。今ね、男子と女子の体操部の合同合宿をそこの民宿でやっててね。休憩時間、ちょっとだけ連れと浜辺を散策してたけど、わざと一人にさせれば、声をかけたい生徒が行動しやすいと思ってね。粋な計らいをする為に、席を外している訳ですよ。うふふ」
オレは背中に張り付いたハンジ先生を無理やり落とした。
ハンジ「あん……いけずぅ」
文句言われたけど知らん!
エレン「帰りましょう! 今頃きっと、探してますよ!」
つまりハンジ先生は連れの先生を置き去りにしてわざと迷子になってたんだよ。
ひでえ話だ。きっと今頃、もう一人の先生がハンジ先生を探してる!
ハンジ「えー? それはないって~今頃きっと、女子があいつを離してない筈…」
だめだこの教師。早く何とかしないと。
エレン「そもそも顧問の先生がこんなところでサボってていい訳ないでしょう?!」
ハンジ「あーそうね。本当はいけないんだけどね。ほら、ビールとか、トウモロコシとかが私を呼んでたのよね」
サシャみたいな言い訳すんなよな、教師なのに。
359: 2014/05/15(木) 18:41:03 ID:g5hevi0Q0
エレン「とにかく、連れを探しますよ! どの辺でわざとはぐれたんですか?!」
ハンジ「ええっとね~」
と、話し込んでいたその時、
ジャン「エレン、てめえ何してんだよ!」
ジャンがこっちを見つけて合流してくれたんだ。助かった!
この酔っ払い、一人じゃ手に負えなかったんだよ!
エレン「え? あ、ああ……悪い。ちょっと、な」
ハンジ「あはははー! 皆来てたんだね! 偶然だね! うぃ~」
ああもう、また勝手に人の背中に乗ってから!
エレン「ちょっと、酔っ払い過ぎですよ! しっかりして下さいよ!」
一応、生徒の前なのに。しっかりしろよ!
ライナー「ん? どこかで見覚えのある女性だな」
ジャン「………あ、もしかして、ハンジ先生っすか?!」
ハンジ「イエース! 皆、青春してる~?」
ミカサもようやく気付いたようだ。確かにぱっと見分からんよな。
ジャン「何だよ…逆ナンされてるかもって思ったじゃねえか」
エレン「あ? ああ……ある意味では確かに逆ナンパだな」
ハンジ「イエース! エレン少年を逆ナンパしてました! うふ♪」
エレン「はいはい、もう……連れはどこですか?! どの辺ではぐれたんですか?!」
ハンジ「んふー♪ たーぶん、この辺の筈なんだけどねえ~」
ハンジ先生を抱っこするような感じで、辺りを見て回る。
すると、人ごみに紛れて背の低い、リヴァイ先生がこっちに走ってきた。
あ、怒ってる。もしかして、連れってリヴァイ先生の事か。
リヴァイ「このクソ眼鏡……どこほっつき歩いてやがった…」
うわーこえー。でもハンジ先生は何の事もない。
ハンジ「ごめんごめんー迷子になっちゃった♪ あいた!」
すっげえ音がした。うひぃ。痛そうな音だった。
リヴァイ「てめえは顧問の自覚はあるのか? 遊びに来たんじゃねえんだぞ?」
ハンジ「ごめんってばー! 殴らなくてもいいじゃない」
リヴァイ「女子の体操部はてめえの担当だろうが。女子の分まで俺に押し付けるな」
ハンジ「いやほら、顧問なんて席を外した方が彼女達も青春出来るだろ? 人気者のリヴァイと話せるチャンスを作ってあげようと…」
リヴァイ「余計なお世話だ。大体、合宿に来てるのに、顧問が酒飲んで遊ぶ奴があるか。戻るぞ」
ハンジ「ああ~せめて焼きそばだけは食べさせて~」
リヴァイ「知るか!」
エレン「そういや、リヴァイ先生は体操部の顧問もしてたんだっけな」
気苦労が絶えない感じだな。あの様子だと。
ミカサ「忙しいみたいね」
リヴァイ「おい、エレン!」
エレン「はい! なんすか?」
遠くからリヴァイ先生が叫んでいる。
リヴァイ「演劇部の方の合宿も大会前にやる予定だからな。忘れるなよ!」
エレン「は、はい!」
リヴァイ先生、本当にいい人だな。真面目だ。
ハンジ「ええっとね~」
と、話し込んでいたその時、
ジャン「エレン、てめえ何してんだよ!」
ジャンがこっちを見つけて合流してくれたんだ。助かった!
この酔っ払い、一人じゃ手に負えなかったんだよ!
エレン「え? あ、ああ……悪い。ちょっと、な」
ハンジ「あはははー! 皆来てたんだね! 偶然だね! うぃ~」
ああもう、また勝手に人の背中に乗ってから!
エレン「ちょっと、酔っ払い過ぎですよ! しっかりして下さいよ!」
一応、生徒の前なのに。しっかりしろよ!
ライナー「ん? どこかで見覚えのある女性だな」
ジャン「………あ、もしかして、ハンジ先生っすか?!」
ハンジ「イエース! 皆、青春してる~?」
ミカサもようやく気付いたようだ。確かにぱっと見分からんよな。
ジャン「何だよ…逆ナンされてるかもって思ったじゃねえか」
エレン「あ? ああ……ある意味では確かに逆ナンパだな」
ハンジ「イエース! エレン少年を逆ナンパしてました! うふ♪」
エレン「はいはい、もう……連れはどこですか?! どの辺ではぐれたんですか?!」
ハンジ「んふー♪ たーぶん、この辺の筈なんだけどねえ~」
ハンジ先生を抱っこするような感じで、辺りを見て回る。
すると、人ごみに紛れて背の低い、リヴァイ先生がこっちに走ってきた。
あ、怒ってる。もしかして、連れってリヴァイ先生の事か。
リヴァイ「このクソ眼鏡……どこほっつき歩いてやがった…」
うわーこえー。でもハンジ先生は何の事もない。
ハンジ「ごめんごめんー迷子になっちゃった♪ あいた!」
すっげえ音がした。うひぃ。痛そうな音だった。
リヴァイ「てめえは顧問の自覚はあるのか? 遊びに来たんじゃねえんだぞ?」
ハンジ「ごめんってばー! 殴らなくてもいいじゃない」
リヴァイ「女子の体操部はてめえの担当だろうが。女子の分まで俺に押し付けるな」
ハンジ「いやほら、顧問なんて席を外した方が彼女達も青春出来るだろ? 人気者のリヴァイと話せるチャンスを作ってあげようと…」
リヴァイ「余計なお世話だ。大体、合宿に来てるのに、顧問が酒飲んで遊ぶ奴があるか。戻るぞ」
ハンジ「ああ~せめて焼きそばだけは食べさせて~」
リヴァイ「知るか!」
エレン「そういや、リヴァイ先生は体操部の顧問もしてたんだっけな」
気苦労が絶えない感じだな。あの様子だと。
ミカサ「忙しいみたいね」
リヴァイ「おい、エレン!」
エレン「はい! なんすか?」
遠くからリヴァイ先生が叫んでいる。
リヴァイ「演劇部の方の合宿も大会前にやる予定だからな。忘れるなよ!」
エレン「は、はい!」
リヴァイ先生、本当にいい人だな。真面目だ。
360: 2014/05/15(木) 18:48:33 ID:g5hevi0Q0
やっと帰れる。そう思った直後、
ハンジ「……あれ? そういや私、眼鏡どこやったっけ?」
リヴァイ「あ? ああ……そう言われればないな。落としたのか」
ハンジ「かもしれない。おーい、そこの少年たち! 先生を助けて!」
エレン「え、ええええ………」
立ち去ろうとしたその時、また呼び止められてしまった。
リヴァイ「全く……」
リヴァイ先生もがっくりしている。そりゃそうだ。
とりあえず、眼鏡を探す。この辺に落ちていればいいけどな。
ミカサ「ありました」
ハンジ「ありがとー♪」
ミカサが見つけてくれたようだ。ほっとしたぜ。
ハンジ「じゃ、ありがとねー」
何故か投げキッスのお礼を受けてオレ達は帰る事にした。
エレン「ふーやれやれだ」
疲れた。すっかりハンジ先生に振り回されたぜ。
ジャン「でもハンジ先生って、ああやってみると美人だよな」
ライナー「ああ。眼鏡を外して髪をおろすと印象がまるで違ったな」
ジャン「でもああいう破天荒な女性はお守りをする方が大変だな…」
ライナー「言えてるな。確かに。リヴァイ先生も大変だな」
本当にそう思う。そんな感じで話しながらパラソルに戻ると、
アルミン「そりゃ大変だったねー。そうか、合宿で海の近くに来ている人達もいるんだね」
アニ「砂浜でのトレーニングは下半身の強化になるしね」
ミカサ「なるほど。砂浜で体を動かすのもいいのね」
アニ「砂に足をとられるから、しっかり足を動かさないといけないしね」
クリスタ「あ、じゃあ次はビーチバレーしない? ボールは持ってきてるよ」
ライナー「いいな。是非やろう」
と、いう訳で今度は2対2ずつでビーチバレーを始める事になったんだ。
ハンジ「……あれ? そういや私、眼鏡どこやったっけ?」
リヴァイ「あ? ああ……そう言われればないな。落としたのか」
ハンジ「かもしれない。おーい、そこの少年たち! 先生を助けて!」
エレン「え、ええええ………」
立ち去ろうとしたその時、また呼び止められてしまった。
リヴァイ「全く……」
リヴァイ先生もがっくりしている。そりゃそうだ。
とりあえず、眼鏡を探す。この辺に落ちていればいいけどな。
ミカサ「ありました」
ハンジ「ありがとー♪」
ミカサが見つけてくれたようだ。ほっとしたぜ。
ハンジ「じゃ、ありがとねー」
何故か投げキッスのお礼を受けてオレ達は帰る事にした。
エレン「ふーやれやれだ」
疲れた。すっかりハンジ先生に振り回されたぜ。
ジャン「でもハンジ先生って、ああやってみると美人だよな」
ライナー「ああ。眼鏡を外して髪をおろすと印象がまるで違ったな」
ジャン「でもああいう破天荒な女性はお守りをする方が大変だな…」
ライナー「言えてるな。確かに。リヴァイ先生も大変だな」
本当にそう思う。そんな感じで話しながらパラソルに戻ると、
アルミン「そりゃ大変だったねー。そうか、合宿で海の近くに来ている人達もいるんだね」
アニ「砂浜でのトレーニングは下半身の強化になるしね」
ミカサ「なるほど。砂浜で体を動かすのもいいのね」
アニ「砂に足をとられるから、しっかり足を動かさないといけないしね」
クリスタ「あ、じゃあ次はビーチバレーしない? ボールは持ってきてるよ」
ライナー「いいな。是非やろう」
と、いう訳で今度は2対2ずつでビーチバレーを始める事になったんだ。
361: 2014/05/15(木) 19:06:40 ID:g5hevi0Q0
オレは日焼け厳禁だったから、ビーチバレーに参加出来なかった。
その代り審判をやった。もちろん、麦わら帽子を被ったままでな。
サシャがやっと仮眠から起きて水着に着替えてきた。
くじ引きでペアを決めて、地面にブロック表を書いた。
ジャン「なんでこの芋女とペアなんだよ」
サシャ「芋女は失礼ですよ!」
と、一部のペアだけ文句が出たが、他は概ね文句はないようだった。
ビーチバレーは普通のバレーと違って動きが制限されるからか、初めはミカサも苦戦していた。
一番慣れている感じだったのはユミルとベルトルトだった。意外だ。
コンビネーションも悪くない。二人とも背が高いから、じわじわと点を取っていた。
ライナー・クリスタペアはどうしてもクリスタが狙われたし、ミカサ・アニペアもアニの背が低いせいで、どうしてもブロックに穴があった。
その分、レシーブで持ちこたえてたけど、最後はやはり背丈のハンデがあったせいでミカサ・アニペアも負けちまった。
アニ「ちっ……大型め」
ベルトルト「うっ……」
ベルトルトは複雑そうな顔してたな。
ミカサ「負けてしまった…」
ミカサも珍しくしょんぼりしてた。可愛い。
……って、言ってる場合じゃないか。
そしてそのままユミル・ベルトルトペアが優勝した。
マルコ「負けちゃったかー」
アルミン「ご、ごめんマルコ…」
マルコ「いいって、気にしないで」
マルコとアルミンペアが最下位だった。ユミルとベルトルトは二人にゴチになる。
そして一通り試合が終わると、
362: 2014/05/15(木) 19:09:11 ID:g5hevi0Q0
サシャ「そろそろお腹減りましたー」
ジャン「おま、さっき食ったばっかだろうが」
サシャ「動いたらお腹減りますよー。皆でお昼にしましょう!」
ミカサ「そうね。時間も頃合いだし……どこで食べる?」
サシャ「あそこ! 海の幸が食べられるっぽいですよ。あそこにしましょう!」
オシャレな洋風のレストランが海沿いにあった。
人気のある店のようだ。行列が出来ているから時間かかりそうだな。
クリスタ「並ぶのはちょっとなあ…」
ユミル「あっちの居酒屋風のでも良くないか?」
サシャ「あ、そっちでもいいですよー! あっちも美味しそうですね!」
あーこの時の選択、今思うと、ミスった。
人がすいてるって事はイコール、評判が良くない。もしくはまずい店だと考えるべきだったんだ。
幸い飯はうまかったけど、接客の方に問題があったとは。この時は思ってもみなかったんだ。
店員「オレンジ3つ、ウーロン3つ、カルピス1つ、クリームソーダ1つ、アイスコーヒーが2つで間違いないでしょうか?」
ユミルとクリスタとライナーはオレンジ、私とエレンとジャンがウーロン、カルピスがアルミン、クリームソーダがサシャ、アイスコーヒーがベルトルトとアニだ。
ジャン「マルコは飲まないのか?」
マルコ「あーうん、ちょっと待って」
マルコは注文を迷っているようだ。
マルコ「じゃあこのミックスジュースで」
店員「かしこまりました。ミックスジュースを追加ですね」
という訳で飲み物を先に注文して各々、好きな物を注文することになった。
サシャ「彩り野菜のバーニャカウダ、とりあえずの枝豆、タコわさ、とろっと半熟卵のポテトサラダ、ネギホルモン、卵焼き~明太子マヨソースで~、ブラックペッパー&チョリソーセージ、春雨ともやしのピリ辛炒め……後は…」
ジャン「ちょちょちょ! 一気に注文しすぎだろ! 少しは遠慮しろ!」
サシャ「ダメですか?」
サシャの選択は悪くはねえが、量が多すぎるな。
アルミン「ダメじゃないけど、もし残したら勿体ないからちょっとずつ注文しようよ」
サシャ「残しませんよ? 全部食べますから!」
マルコ「いや、でも、万が一があるから。とりあえず今言った分だけ注文しとこう」
サシャ「うーん、まあそれもそうですね。ではそれで!」
サシャが決めたメニューに皆も乗っかった。その方が早いと思ったからだ。
料理が来る前にソフトドリンクがきて、各々飲み始める。
ジャン「おま、さっき食ったばっかだろうが」
サシャ「動いたらお腹減りますよー。皆でお昼にしましょう!」
ミカサ「そうね。時間も頃合いだし……どこで食べる?」
サシャ「あそこ! 海の幸が食べられるっぽいですよ。あそこにしましょう!」
オシャレな洋風のレストランが海沿いにあった。
人気のある店のようだ。行列が出来ているから時間かかりそうだな。
クリスタ「並ぶのはちょっとなあ…」
ユミル「あっちの居酒屋風のでも良くないか?」
サシャ「あ、そっちでもいいですよー! あっちも美味しそうですね!」
あーこの時の選択、今思うと、ミスった。
人がすいてるって事はイコール、評判が良くない。もしくはまずい店だと考えるべきだったんだ。
幸い飯はうまかったけど、接客の方に問題があったとは。この時は思ってもみなかったんだ。
店員「オレンジ3つ、ウーロン3つ、カルピス1つ、クリームソーダ1つ、アイスコーヒーが2つで間違いないでしょうか?」
ユミルとクリスタとライナーはオレンジ、私とエレンとジャンがウーロン、カルピスがアルミン、クリームソーダがサシャ、アイスコーヒーがベルトルトとアニだ。
ジャン「マルコは飲まないのか?」
マルコ「あーうん、ちょっと待って」
マルコは注文を迷っているようだ。
マルコ「じゃあこのミックスジュースで」
店員「かしこまりました。ミックスジュースを追加ですね」
という訳で飲み物を先に注文して各々、好きな物を注文することになった。
サシャ「彩り野菜のバーニャカウダ、とりあえずの枝豆、タコわさ、とろっと半熟卵のポテトサラダ、ネギホルモン、卵焼き~明太子マヨソースで~、ブラックペッパー&チョリソーセージ、春雨ともやしのピリ辛炒め……後は…」
ジャン「ちょちょちょ! 一気に注文しすぎだろ! 少しは遠慮しろ!」
サシャ「ダメですか?」
サシャの選択は悪くはねえが、量が多すぎるな。
アルミン「ダメじゃないけど、もし残したら勿体ないからちょっとずつ注文しようよ」
サシャ「残しませんよ? 全部食べますから!」
マルコ「いや、でも、万が一があるから。とりあえず今言った分だけ注文しとこう」
サシャ「うーん、まあそれもそうですね。ではそれで!」
サシャが決めたメニューに皆も乗っかった。その方が早いと思ったからだ。
料理が来る前にソフトドリンクがきて、各々飲み始める。
364: 2014/05/15(木) 19:20:14 ID:g5hevi0Q0
ミカサがごくごく飲んでいた。ビーチバレーしたから喉乾いてたのかな。
オレはウーロン茶にすぐ手をつけなかった。氷が少し解けてから飲もうと思ったからだ。
ミカサ「………?」
ミカサが首を傾げていた。ん?
ミカサ「エレン、暑くない?」
エレン「ん? いや別に……」
ミカサ「そう……」
料理が来る前に皆、適当に話している。
でもミカサはぼーっとしていた。相槌も打たない。
ちょっと様子が変だな、とは思ってたけど。
まさかこの後、あんな事態になるとは思わなかった。
料理が次から次にやってきた。おお、肉が美味しそうだ。
ミカサ「はふはふ……」
ミカサが美味そうに食ってた。オレも食べよう。
と、皆がソーセージに食いついてたその頃、
店員「ウーロン茶のお客様ーどうぞー」
エレン「? もう、ウーロン茶きてますけど」
店員「え?! あっ……(まずい、ウーロンハイと間違えて渡してる?!)」
店員「も、申し訳ありません……商品を間違えてお渡ししてたようで……すぐ交換致しますので! (ササっ)」
エレン「は、はあ……」
ミカサ「あら、ではこれはウーロン茶ではなかったの?」
エレン「みてえだな。………ミカサ?」
ミカサ「なあに? (ぽやん)」
ああああ……可愛い顔、しやがって。
エレン「…………まさか」
ミカサ「ん?」
エレン「お前、全部飲んでたよな」
ミカサ「美味しかった……ので(ぽやん)」
あちゃー。酒、飲んじまったな。不可抗力だけど。
オレは幸い手つけなかったけど、ジャンはどうかな。
エレン「ジャン、お前全部飲んだか?」
ジャン「いや、ちょっとしか飲んでねえけど……まさか」
ジャンも幸い、殆ど手をつけてなかった。
こいつも氷が解けてから飲む派だったみたいだ。つくづく好みが似てるな。
エレン「多分、ウーロン茶とウーロンハイ、間違えて渡されてたんじゃねえか?」
ジャン「げげ! まじか! じゃあミカサ、1杯飲んじまったのか?!」
エレン「多分な……いや、これは店側の過失だからバレてもいい訳は出来るけど」
ジャン「だ、大丈夫かな。ミカサ、気分悪くないか?」
ミカサ「じぇーんじぇん♪」
その瞬間、オレとジャンはほぼ同時にガタッと動揺した。
ジャン、お前の考えている事は分かるし、お前も分かるだろうな。
くそ! 何かふよふよ動くおもちゃみたいな反応してるぞ、ミカサ!
オレはウーロン茶にすぐ手をつけなかった。氷が少し解けてから飲もうと思ったからだ。
ミカサ「………?」
ミカサが首を傾げていた。ん?
ミカサ「エレン、暑くない?」
エレン「ん? いや別に……」
ミカサ「そう……」
料理が来る前に皆、適当に話している。
でもミカサはぼーっとしていた。相槌も打たない。
ちょっと様子が変だな、とは思ってたけど。
まさかこの後、あんな事態になるとは思わなかった。
料理が次から次にやってきた。おお、肉が美味しそうだ。
ミカサ「はふはふ……」
ミカサが美味そうに食ってた。オレも食べよう。
と、皆がソーセージに食いついてたその頃、
店員「ウーロン茶のお客様ーどうぞー」
エレン「? もう、ウーロン茶きてますけど」
店員「え?! あっ……(まずい、ウーロンハイと間違えて渡してる?!)」
店員「も、申し訳ありません……商品を間違えてお渡ししてたようで……すぐ交換致しますので! (ササっ)」
エレン「は、はあ……」
ミカサ「あら、ではこれはウーロン茶ではなかったの?」
エレン「みてえだな。………ミカサ?」
ミカサ「なあに? (ぽやん)」
ああああ……可愛い顔、しやがって。
エレン「…………まさか」
ミカサ「ん?」
エレン「お前、全部飲んでたよな」
ミカサ「美味しかった……ので(ぽやん)」
あちゃー。酒、飲んじまったな。不可抗力だけど。
オレは幸い手つけなかったけど、ジャンはどうかな。
エレン「ジャン、お前全部飲んだか?」
ジャン「いや、ちょっとしか飲んでねえけど……まさか」
ジャンも幸い、殆ど手をつけてなかった。
こいつも氷が解けてから飲む派だったみたいだ。つくづく好みが似てるな。
エレン「多分、ウーロン茶とウーロンハイ、間違えて渡されてたんじゃねえか?」
ジャン「げげ! まじか! じゃあミカサ、1杯飲んじまったのか?!」
エレン「多分な……いや、これは店側の過失だからバレてもいい訳は出来るけど」
ジャン「だ、大丈夫かな。ミカサ、気分悪くないか?」
ミカサ「じぇーんじぇん♪」
その瞬間、オレとジャンはほぼ同時にガタッと動揺した。
ジャン、お前の考えている事は分かるし、お前も分かるだろうな。
くそ! 何かふよふよ動くおもちゃみたいな反応してるぞ、ミカサ!
365: 2014/05/15(木) 19:35:40 ID:g5hevi0Q0
ミカサ「むしろ気分がいい。とても楽しい。うふふふふ……」
あーあ。楽しそうだな。酔っぱらってるな。
こりゃもうどうしようもねえ。酒が抜けるまで大人しくさせないと。
エレン「ば、バレねえようにしねえとな。ミカサ、大人しくしとけよ」
ミカサ「うん……エレンがそういうなら大人しくする」
と、言ったのに。
ミカサが急に上着を脱ぎだしたので、オレとジャンで慌てて止めた。
ジャン「!?」
エレン「おま! 大人しくしとけって言っただろ! 脱ぐなよ!」
ミカサ「でも…暑いので」
エレン「我慢しろ! あ、こら! それ以上脱ぐなあああ!」
いかん! ストリップを始めそうになったミカサを必氏に止めた。
物凄く暑がってる。気持ちは分かるが、ここで暴れるなよ!
アニ「なっ……ちょ、ミカサ、何してるの」
ユミル「おいおい、店の中だぞ、常識的に考えろよ」
ミカサ「脱いではいけないの?」
ユミル「ダメに決まってるだろ。イチャコラしたいなら飯食ってからにしろ」
エレン「そういう話じゃねえんだよ!」
冗談言ってる場合じゃねえ!
ジャン「実はさっきのウーロン茶、ウーロンハイだったみたいで、ミカサが全部飲んじまってたんだ」
ユミル「………たった一杯で酔っちまったのか? 嘘だろ?」
エレン「こいつ、酒飲んだ事ねえんだよ、多分。ああもう、暴れるなミカサ!」
ミカサは力が強いから男二人がかりでようやく押さえつけられたけど。
傍から見たら抵抗しているのを無理やりヤろうとしているようにも見えたかもしれない。
…………逆だぞ?! 言っとくけど!
あーあ。楽しそうだな。酔っぱらってるな。
こりゃもうどうしようもねえ。酒が抜けるまで大人しくさせないと。
エレン「ば、バレねえようにしねえとな。ミカサ、大人しくしとけよ」
ミカサ「うん……エレンがそういうなら大人しくする」
と、言ったのに。
ミカサが急に上着を脱ぎだしたので、オレとジャンで慌てて止めた。
ジャン「!?」
エレン「おま! 大人しくしとけって言っただろ! 脱ぐなよ!」
ミカサ「でも…暑いので」
エレン「我慢しろ! あ、こら! それ以上脱ぐなあああ!」
いかん! ストリップを始めそうになったミカサを必氏に止めた。
物凄く暑がってる。気持ちは分かるが、ここで暴れるなよ!
アニ「なっ……ちょ、ミカサ、何してるの」
ユミル「おいおい、店の中だぞ、常識的に考えろよ」
ミカサ「脱いではいけないの?」
ユミル「ダメに決まってるだろ。イチャコラしたいなら飯食ってからにしろ」
エレン「そういう話じゃねえんだよ!」
冗談言ってる場合じゃねえ!
ジャン「実はさっきのウーロン茶、ウーロンハイだったみたいで、ミカサが全部飲んじまってたんだ」
ユミル「………たった一杯で酔っちまったのか? 嘘だろ?」
エレン「こいつ、酒飲んだ事ねえんだよ、多分。ああもう、暴れるなミカサ!」
ミカサは力が強いから男二人がかりでようやく押さえつけられたけど。
傍から見たら抵抗しているのを無理やりヤろうとしているようにも見えたかもしれない。
…………逆だぞ?! 言っとくけど!
366: 2014/05/15(木) 19:38:12 ID:g5hevi0Q0
ミカサ「だったら汗拭いて! エレン!」
エレン「はぁ?!」
ミカサ「汗かいた。気持ち悪い。お願いします」
こら! 土下座すんな! そんなお願いは男にするもんじゃねえ!
クリスタ「み、ミカサ……それはダメだよ。私が代わりにしてあげるから、お手洗い行こう?」
ユミル「だな。ちょっとミカサ確保するぞ」
クリスタとユミルに連行されてミカサは女子トイレに運ばれてしまった。
あーほっとした。とりあえず二人に任せよう。
でもこの後、どうするんだ? って話になって。
アルミン「お店側の過失なんだから、ここで暫く休ませて貰ったらどうだろ?」
マルコ「でもどの店員さんに渡されたか覚えてないよ。もし向こうが認めなかったらどうする?」
アルミン「あ、それは大丈夫。さっきの眼鏡の若い人が回収してたの見てたし」
アルミンは抜け目がない。助かった。
早速事情を話すと、店長が出てきて謝罪された。
どうやらこう言った場合は、未成年に酒を出したお店側に責任が発生するらしく、店長さんが店の裏でミカサを休ませてくれる事になった。
店長が何度も平謝りしていた。お詫びに昼飯の代金まで免除して貰った。
結果的にはタダ飯になったからサシャが一番喜んでいたな。
さすがに全員、裏で休むわけにはいかないんで、オレとジャンがミカサの傍に残る事にした。
エレン「すまねえな、気づいてやれなくて…」
ミカサ「いえ、変だなと思いながらも飲んでしまったのが悪かった…ので」
相槌も打たずにぼーっとしてたあの時点で、やっぱりおかしかったんだな。
ミカサはそんなにおしゃべりじゃないけど相槌はちゃんと打ってくれる。
人の話はちゃんと聞いてる。それに気づかなかったオレも馬鹿だった。
一時間くらい寝かせると、ミカサの調子も大分良くなったようだ。
ジャン「顔色も戻ったな。良かった」
エレン「起きれるか?」
ミカサ「うん…」
海に戻ると皆に心配された。
ミカサ「ごめんなさい。迷惑をかけた…」
クリスタ「ううん、いいって。良かったね。アルコール抜けたみたいで」
ユミル「でも一応、今日はこれ以上は泳がない方がいいな」
ミカサ「確かに。皆はもう少し泳ぐ?」
ユミル「んー……今何時だっけ?」
クリスタ「3時半くらいかな」
ユミル「もう体力的に疲れたから……砂遊びしようぜ」
クリスタ「いいよ。お城作ろうか♪」
ユミル「ライナー埋めてやろうぜ♪」
ライナー「何? 何をする気だ?!」
ライナーがユミルに拉致られた。埋められるんだろうな。アレ。
人の数が最初に来た時より減ったような気がする。
だから砂遊びをしている奴らがぼちぼち増えているみたいだった。
ジャンもマルコもアルミンも、便乗して砂遊びを始めた。
ベルトルトとアニはそれを眺めて何か二人で話しているようだ。
その会話が聞こえる訳じゃないが、ベルトルト、頑張れよ。
オレはとりあえずミカサの隣にいた。
ミカサが麦わら帽子を見ている。そういや、借りっぱだった。
エレン「ん? ………ああ、悪い悪い。借りっぱだったな」
ミカサに麦わら帽子を返そうとした、その時、
ぴゅううううう……
ミカサ「あ」
エレン「はぁ?!」
ミカサ「汗かいた。気持ち悪い。お願いします」
こら! 土下座すんな! そんなお願いは男にするもんじゃねえ!
クリスタ「み、ミカサ……それはダメだよ。私が代わりにしてあげるから、お手洗い行こう?」
ユミル「だな。ちょっとミカサ確保するぞ」
クリスタとユミルに連行されてミカサは女子トイレに運ばれてしまった。
あーほっとした。とりあえず二人に任せよう。
でもこの後、どうするんだ? って話になって。
アルミン「お店側の過失なんだから、ここで暫く休ませて貰ったらどうだろ?」
マルコ「でもどの店員さんに渡されたか覚えてないよ。もし向こうが認めなかったらどうする?」
アルミン「あ、それは大丈夫。さっきの眼鏡の若い人が回収してたの見てたし」
アルミンは抜け目がない。助かった。
早速事情を話すと、店長が出てきて謝罪された。
どうやらこう言った場合は、未成年に酒を出したお店側に責任が発生するらしく、店長さんが店の裏でミカサを休ませてくれる事になった。
店長が何度も平謝りしていた。お詫びに昼飯の代金まで免除して貰った。
結果的にはタダ飯になったからサシャが一番喜んでいたな。
さすがに全員、裏で休むわけにはいかないんで、オレとジャンがミカサの傍に残る事にした。
エレン「すまねえな、気づいてやれなくて…」
ミカサ「いえ、変だなと思いながらも飲んでしまったのが悪かった…ので」
相槌も打たずにぼーっとしてたあの時点で、やっぱりおかしかったんだな。
ミカサはそんなにおしゃべりじゃないけど相槌はちゃんと打ってくれる。
人の話はちゃんと聞いてる。それに気づかなかったオレも馬鹿だった。
一時間くらい寝かせると、ミカサの調子も大分良くなったようだ。
ジャン「顔色も戻ったな。良かった」
エレン「起きれるか?」
ミカサ「うん…」
海に戻ると皆に心配された。
ミカサ「ごめんなさい。迷惑をかけた…」
クリスタ「ううん、いいって。良かったね。アルコール抜けたみたいで」
ユミル「でも一応、今日はこれ以上は泳がない方がいいな」
ミカサ「確かに。皆はもう少し泳ぐ?」
ユミル「んー……今何時だっけ?」
クリスタ「3時半くらいかな」
ユミル「もう体力的に疲れたから……砂遊びしようぜ」
クリスタ「いいよ。お城作ろうか♪」
ユミル「ライナー埋めてやろうぜ♪」
ライナー「何? 何をする気だ?!」
ライナーがユミルに拉致られた。埋められるんだろうな。アレ。
人の数が最初に来た時より減ったような気がする。
だから砂遊びをしている奴らがぼちぼち増えているみたいだった。
ジャンもマルコもアルミンも、便乗して砂遊びを始めた。
ベルトルトとアニはそれを眺めて何か二人で話しているようだ。
その会話が聞こえる訳じゃないが、ベルトルト、頑張れよ。
オレはとりあえずミカサの隣にいた。
ミカサが麦わら帽子を見ている。そういや、借りっぱだった。
エレン「ん? ………ああ、悪い悪い。借りっぱだったな」
ミカサに麦わら帽子を返そうとした、その時、
ぴゅううううう……
ミカサ「あ」
367: 2014/05/15(木) 19:50:58 ID:g5hevi0Q0
風が、邪魔をした。潮風が一度強く吹いて、飛んでいく。
ミカサが慌てて追いかけた。海の方に行きそうになる。
おい、どこまで飛んでいくんだよ。新品なのに。
オレも遅れて追いかけた。拾ったのは、柄の悪そうな男達だった。
あ、まずい。何か嫌な予感がする。
ミカサ「すみません。ありがとうございます」
男1「お姉さん、人にお礼をいう時は人の目を見て言ってよー」
男2「そうそう、上目づかいで、ちゃんと、胸を寄せて」
男3「なつかしの、だっちゅーのポーズでしょ!」
無茶ぶりしてるみたいだ。くそ! あともうちょい。
ミカサは礼を言い直している。律儀に返す必要なんてねえのに。
男1「いいね、お姉さん、名前なんていうの?」
ミカサ「…………あの、帽子を」
男1「まだ返さないよ。お姉さんが名前と携帯番号を教えてくれないとね」
やっと追いついた。全く。面倒な奴らだ。
エレン「おい、帽子返してくれよ」
ミカサ「エレン……」
エレン「ミカサ、何も教えるなよ。こいつらには」
ミカサ「う、うん」
するとあいつらは帽子を勝手にくるくる回し始めて、
男1「おいおい、随分な言い方だな。折角ミカサちゃんの帽子を拾ってあげたのに」
男2「そうだよな。それが人に対する態度か?」
エレン「だから返してくれって言ってるだろ」
男1「ミカサちゃんの携帯番号と交換だな。じゃねえと返さないよん」
人の物で勝手に遊ぶな。丁寧に扱えよ。
いや、扱わないような奴らだから、まともに相手する方が間違ってるな。
もう、いっそ、砂かけて目つぶしでもしてやろうか。
そう思ったその時、
ジャン「おい、なんの騒ぎだ」
マルコ「どうかしたのかい?」
男1「うっ……」
ジャンとマルコもこっちに追いついた。するとあいつらは態度を変えて、
男2「なんだよ。逆ハー状態かよ。だったら無理か~」
男3「悪い悪い。ちょっとからかいすぎたわ」
と、さっきまでのしつこさは消えて帽子を返してきた。
ミカサが慌てて追いかけた。海の方に行きそうになる。
おい、どこまで飛んでいくんだよ。新品なのに。
オレも遅れて追いかけた。拾ったのは、柄の悪そうな男達だった。
あ、まずい。何か嫌な予感がする。
ミカサ「すみません。ありがとうございます」
男1「お姉さん、人にお礼をいう時は人の目を見て言ってよー」
男2「そうそう、上目づかいで、ちゃんと、胸を寄せて」
男3「なつかしの、だっちゅーのポーズでしょ!」
無茶ぶりしてるみたいだ。くそ! あともうちょい。
ミカサは礼を言い直している。律儀に返す必要なんてねえのに。
男1「いいね、お姉さん、名前なんていうの?」
ミカサ「…………あの、帽子を」
男1「まだ返さないよ。お姉さんが名前と携帯番号を教えてくれないとね」
やっと追いついた。全く。面倒な奴らだ。
エレン「おい、帽子返してくれよ」
ミカサ「エレン……」
エレン「ミカサ、何も教えるなよ。こいつらには」
ミカサ「う、うん」
するとあいつらは帽子を勝手にくるくる回し始めて、
男1「おいおい、随分な言い方だな。折角ミカサちゃんの帽子を拾ってあげたのに」
男2「そうだよな。それが人に対する態度か?」
エレン「だから返してくれって言ってるだろ」
男1「ミカサちゃんの携帯番号と交換だな。じゃねえと返さないよん」
人の物で勝手に遊ぶな。丁寧に扱えよ。
いや、扱わないような奴らだから、まともに相手する方が間違ってるな。
もう、いっそ、砂かけて目つぶしでもしてやろうか。
そう思ったその時、
ジャン「おい、なんの騒ぎだ」
マルコ「どうかしたのかい?」
男1「うっ……」
ジャンとマルコもこっちに追いついた。するとあいつらは態度を変えて、
男2「なんだよ。逆ハー状態かよ。だったら無理か~」
男3「悪い悪い。ちょっとからかいすぎたわ」
と、さっきまでのしつこさは消えて帽子を返してきた。
368: 2014/05/15(木) 19:54:16 ID:g5hevi0Q0
エレン「…………」
ジャン「なんだぁあいつら。変な奴らだな」
ちっ。ジャンの方を見て、あいつら態度を急変させやがった。
オレは体が細いし、男としては頼りない印象だからだろう。
やっぱり、オレって男として舐められるんだよな。
ミカサ「ごめんなさい、エレン。私のせいで……」
エレン「は? 何の話だよ」
ミカサ「だって、私が彼らに絡まれたから」
エレン「そんなのは、良くある事なんだろ。つか……」
こんな事を言うのは男としては格好悪い。それは分かってたけど、つい、
口から出ちまった。情けない。
エレン「ジャン達が来た途端、引きやがって。やっぱオレって舐められてるよな。男として」
ミカサ「そんな事ない」
エレン「そんな事、あるんだよ。だってそうだろが。くそっ…」
ミカサ「………」
ミカサを困らせてしまった。ああ、もう。
こういう時の自分を制御できない自分にまた、腹が立つ。
ジャン「ナンパだったのか?」
ミカサ「ええ、まあ…」
ジャン「全く。油断も隙もねえな。気持ちは分からなくはねえが……(ごにょごにょ)」
ミカサ「ジャン?」
ジャン「何でもない。とにかく、エレン。今みたいな時はすぐ応援を呼べ。相手はお前を舐めたんじゃなくて、数で引いただけだ。だからあんまり気にするんじゃねえよ」
エレン「……………分かった」
ジャンにフォローされたのが、余計に辛かった。
ジャン「なんだぁあいつら。変な奴らだな」
ちっ。ジャンの方を見て、あいつら態度を急変させやがった。
オレは体が細いし、男としては頼りない印象だからだろう。
やっぱり、オレって男として舐められるんだよな。
ミカサ「ごめんなさい、エレン。私のせいで……」
エレン「は? 何の話だよ」
ミカサ「だって、私が彼らに絡まれたから」
エレン「そんなのは、良くある事なんだろ。つか……」
こんな事を言うのは男としては格好悪い。それは分かってたけど、つい、
口から出ちまった。情けない。
エレン「ジャン達が来た途端、引きやがって。やっぱオレって舐められてるよな。男として」
ミカサ「そんな事ない」
エレン「そんな事、あるんだよ。だってそうだろが。くそっ…」
ミカサ「………」
ミカサを困らせてしまった。ああ、もう。
こういう時の自分を制御できない自分にまた、腹が立つ。
ジャン「ナンパだったのか?」
ミカサ「ええ、まあ…」
ジャン「全く。油断も隙もねえな。気持ちは分からなくはねえが……(ごにょごにょ)」
ミカサ「ジャン?」
ジャン「何でもない。とにかく、エレン。今みたいな時はすぐ応援を呼べ。相手はお前を舐めたんじゃなくて、数で引いただけだ。だからあんまり気にするんじゃねえよ」
エレン「……………分かった」
ジャンにフォローされたのが、余計に辛かった。
373: 2014/05/15(木) 22:41:06 ID:g5hevi0Q0
夕方になると人の数が大分減った。
そろそろ帰り支度を済ませている人達も多い。
ミカサと一緒に荷物番してたけど、オレはあまり話せなかった。
さっきの事が尾を引いてて、自分でも自分がうぜえって思う。
でも、すぐにテンションを戻せなかった。こういうところは、オレの悪いところだ。
ジャン「ミカサ! 出来たぞ。どうだこれ」
ミカサ「おおお……」
ジャンがミカサを誘っていった。
砂の城が完成した様だ。つか、すげえな。
あいつも意外と手が器用らしい。アルミンとマルコの方も、なんかいろいろ、作ってる。
ミカサ「記念写真、撮ってもいいだろうか」
ジャン「勿論だ。一緒に写ろうぜ」
アルミンに頼んで写真を撮ってる。
その様子を、別に普通に眺めているオレがいる。
何でだろ。今までだったら、ジャンうぜえって思ってたのに。
今までのような嫉妬の感情が出てこない自分にちょっと自分で驚いていた。
ユミル「ぶははは! いい出来だなこれ」
クリスタ「ひどい……いや、いい意味で、だけど、これは酷いよユミル!」
ユミル達の方も大体完成したみたいで、ライナーを指さして笑ってた。
アニとベルトルトも笑いを堪えている。
ライナーの体の上にはボインの女体が作られてて、女体化ライナーになっていた。
ライナー「一体、どんな状態なんだ…」
寝かせられているライナーは詳細が見えない。困った顔をしていた。
ユミル「記念撮影しようぜ! 皆集まれ! サシャ、お前も食ってばっかいないでこっちこい!」
サシャ「はひはひ(はいはい)」
サシャは一人だけソフトクリームを食ってた。砂に埋まったライナーを中心に記念撮影する。
アルミン「撮るよーエレンもこっちおいでよ」
エレン「あ? オレはいい。荷物あるし」
貴重品あるからな。人が少なくなってきたとはいえ、誰も見てないのは危険だ。
ジャン「本人がいいって言ってるから仕方ねえよ。アルミン、撮ってくれ」
アルミン「しょうがないなーじゃあチーズ」
パシャ☆
皆が楽しそうに記念撮影をするのを横目で眺める。
ライナー「もう起きてもいいか?」
クリスタ「いいよー」
ライナー「やれやれ……」
砂から起き上って作品が壊れた。短い戯れだったな。
374: 2014/05/15(木) 22:51:01 ID:g5hevi0Q0
ベルトルト「帰りの時間、どうする?」
マルコ「あー…あんまり遅くなると、良くないよね。そろそろ帰り支度する?」
クリスタ「んーでも、まだ時間が微妙かも。あと一時間くらいずらさないと乗り継ぎが面倒かも?」
アルミン「今の時間は混んでいるかもね。あとちょっとだけ、居ようか」
マルコ「だったら、エレンもちょっと遊んだら? ほとんどパラソルにいただろ?」
エレン「え?」
その時、意外な事を言われてちょっと驚いた。
マルコ「夕方になってきたし、真昼より日差しは弱いから、少しくらいならいいんじゃない?」
エレン「いいのか?」
マルコ「うん、パラソル番、交替するよ」
オレはちょっと迷ったけど、マルコの言葉に甘える事にした。
暫く一人になりたい。そんな気分だったからだ。
上着を一枚だけ引っかけて辺りを散策しよう思った。
でも、ミカサがそれについて来ようとしたから、
エレン「悪い。ちょっと一人にしてくんね?」
と苦笑しながら言って、オレはミカサをジャンに任せる事にした。
とりあえず、西側に向かって歩いてみる。こっちの方はもっと人気が減っていて、遊んでいる人数も少なかった。
砂浜をずんずん進んでいって、とりあえず海を静かに眺めた。
波の音が、聞こえる。ただ、ひたすらゆっくりと。
綺麗だな、と思った。ただ、海を眺めているだけなのに。
波の音に耳を傾けていたら少しずつ、自分の中の苛立ちも収まってきた。
マルコ「あー…あんまり遅くなると、良くないよね。そろそろ帰り支度する?」
クリスタ「んーでも、まだ時間が微妙かも。あと一時間くらいずらさないと乗り継ぎが面倒かも?」
アルミン「今の時間は混んでいるかもね。あとちょっとだけ、居ようか」
マルコ「だったら、エレンもちょっと遊んだら? ほとんどパラソルにいただろ?」
エレン「え?」
その時、意外な事を言われてちょっと驚いた。
マルコ「夕方になってきたし、真昼より日差しは弱いから、少しくらいならいいんじゃない?」
エレン「いいのか?」
マルコ「うん、パラソル番、交替するよ」
オレはちょっと迷ったけど、マルコの言葉に甘える事にした。
暫く一人になりたい。そんな気分だったからだ。
上着を一枚だけ引っかけて辺りを散策しよう思った。
でも、ミカサがそれについて来ようとしたから、
エレン「悪い。ちょっと一人にしてくんね?」
と苦笑しながら言って、オレはミカサをジャンに任せる事にした。
とりあえず、西側に向かって歩いてみる。こっちの方はもっと人気が減っていて、遊んでいる人数も少なかった。
砂浜をずんずん進んでいって、とりあえず海を静かに眺めた。
波の音が、聞こえる。ただ、ひたすらゆっくりと。
綺麗だな、と思った。ただ、海を眺めているだけなのに。
波の音に耳を傾けていたら少しずつ、自分の中の苛立ちも収まってきた。
375: 2014/05/15(木) 23:07:38 ID:42IZ3h/I0
そしてジャンの言った言葉を自分の中でゆっくりと消化する。
ジャン『とにかく、エレン。今みたいな時はすぐ応援を呼べ。相手はお前を舐めたんじゃなくて、数で引いただけだ。だからあんまり気にするんじゃねえよ』
もしもジャンが一人でミカサの傍にいたら、あいつらを追っ払えただろうか。
それは分からない。でもきっとジャンは追っ払えなかった時は冷静に、自分から応援を呼んだだろう。
そうだよな。自分の出来ない事はやらない。加勢を頼む方がいい場合もある。
そう、思ったその時、オレ、ジャンの大人な対応に嫉妬してたんだな、って分かった。
恥ずかしいな。こういうの。認めるのって、本当に恥ずかしい。
でもだからこそ、さっきのミカサとの様子を見てて嫉妬しなかったんだろう。
それはオレが少しずつ、ジャンの事を認め始めた証拠でもある。
あいつは、オレとは似てないけど、好みは似ている、変な奴だ。
悪い奴じゃねえのも分かってる。たまにうざいけど。
でも、ミカサを見つめる表情はいつだって真剣だ。
あいつ、将来を真剣に考えているみたいだし、ミカサを本気で幸せにする気なら。
いつか、もし本当にそういう未来が来たとしたら、受け入れるしかねえかな。
………なんて、ちょっとだけセンチメンタルな事を考えていたら。
ふと、視線の先に、見覚えのある顔があった。
いや、正確にいえば他人のそら似だけど。
まるで白雪姫を演じた時のアルミン。そう、黒い髪のアルミンだと思った。
黒い髪のアルミンそっくりな女の子が、凄くうろうろして、引き返して、またうろうろしてという、不審な動きをしていたんだ。
何をやってるのか良く分からなかった。でも観察して見ると…
もしかして、これかな?
近くに立札があった。そこには満潮時には行けないけど、引き潮の時にだけ歩いて渡れる小島の案内が書かれていた。
オレは思い切ってその女の子に声をかけてみた。
エレン「あの……」
???(びく!!!!)
物凄く驚かれた。声、かけたらまずかったかな?
エレン「もしかして、ここに行きたいんですか?」
と、指を指して看板を示すと、物凄い勢いで驚かれた。
???「な、なんで分かったんですか?」
エレン「いや、さっきからずっと、行ったり来たりして看板見ては落ち込んでるから」
???「…………」
彼女は落ち込んでしまった。おっと、お節介が過ぎただろうか?
ジャン『とにかく、エレン。今みたいな時はすぐ応援を呼べ。相手はお前を舐めたんじゃなくて、数で引いただけだ。だからあんまり気にするんじゃねえよ』
もしもジャンが一人でミカサの傍にいたら、あいつらを追っ払えただろうか。
それは分からない。でもきっとジャンは追っ払えなかった時は冷静に、自分から応援を呼んだだろう。
そうだよな。自分の出来ない事はやらない。加勢を頼む方がいい場合もある。
そう、思ったその時、オレ、ジャンの大人な対応に嫉妬してたんだな、って分かった。
恥ずかしいな。こういうの。認めるのって、本当に恥ずかしい。
でもだからこそ、さっきのミカサとの様子を見てて嫉妬しなかったんだろう。
それはオレが少しずつ、ジャンの事を認め始めた証拠でもある。
あいつは、オレとは似てないけど、好みは似ている、変な奴だ。
悪い奴じゃねえのも分かってる。たまにうざいけど。
でも、ミカサを見つめる表情はいつだって真剣だ。
あいつ、将来を真剣に考えているみたいだし、ミカサを本気で幸せにする気なら。
いつか、もし本当にそういう未来が来たとしたら、受け入れるしかねえかな。
………なんて、ちょっとだけセンチメンタルな事を考えていたら。
ふと、視線の先に、見覚えのある顔があった。
いや、正確にいえば他人のそら似だけど。
まるで白雪姫を演じた時のアルミン。そう、黒い髪のアルミンだと思った。
黒い髪のアルミンそっくりな女の子が、凄くうろうろして、引き返して、またうろうろしてという、不審な動きをしていたんだ。
何をやってるのか良く分からなかった。でも観察して見ると…
もしかして、これかな?
近くに立札があった。そこには満潮時には行けないけど、引き潮の時にだけ歩いて渡れる小島の案内が書かれていた。
オレは思い切ってその女の子に声をかけてみた。
エレン「あの……」
???(びく!!!!)
物凄く驚かれた。声、かけたらまずかったかな?
エレン「もしかして、ここに行きたいんですか?」
と、指を指して看板を示すと、物凄い勢いで驚かれた。
???「な、なんで分かったんですか?」
エレン「いや、さっきからずっと、行ったり来たりして看板見ては落ち込んでるから」
???「…………」
彼女は落ち込んでしまった。おっと、お節介が過ぎただろうか?
376: 2014/05/15(木) 23:26:32 ID:g5hevi0Q0
???「………あの、今、お時間、ありますか?」
エレン「え?」
???「図々しいのは承知の上でお願いします! あの小島に、一緒に行って頂けないですか?」
エレン「え? え?」
いきなりのお願いにオレは面喰った。何でだ? 一人で行くのが怖いんか?
エレン「いや、ついていくのは別に構わないですけど……お一人なんですか?」
???「はい。時間内に一人で探しきれるか自信がなくて」
エレン「何か探しているんですか?」
???「実は……」
彼女の話を簡単にまとめると、その小島にあると言われるピンクの石には恋愛成就の力があるという言い伝えがあるらしい。
まあ何ともアレだ。観光客を釣る為の嘘くさい話だとも思ったが……。
恐らく日の関係で言えば次の干潮時が今日のラストチャンスかもしれない。
彼女が明日もここに滞在するなら話は別だが、もしかしたら夜には帰らないといけないかもしれないし。
深い事情は分からないが、その程度の人助けならいいだろうと思って、オレは安易にその頼みを引き受けたんだ。
チャンスがやってくるまで少し待って、オレは彼女と一緒にその細い道を急いで渡った。
小島には人気は全くなく、訪れたのはオレ達二人だけだった。
エレン「え?」
???「図々しいのは承知の上でお願いします! あの小島に、一緒に行って頂けないですか?」
エレン「え? え?」
いきなりのお願いにオレは面喰った。何でだ? 一人で行くのが怖いんか?
エレン「いや、ついていくのは別に構わないですけど……お一人なんですか?」
???「はい。時間内に一人で探しきれるか自信がなくて」
エレン「何か探しているんですか?」
???「実は……」
彼女の話を簡単にまとめると、その小島にあると言われるピンクの石には恋愛成就の力があるという言い伝えがあるらしい。
まあ何ともアレだ。観光客を釣る為の嘘くさい話だとも思ったが……。
恐らく日の関係で言えば次の干潮時が今日のラストチャンスかもしれない。
彼女が明日もここに滞在するなら話は別だが、もしかしたら夜には帰らないといけないかもしれないし。
深い事情は分からないが、その程度の人助けならいいだろうと思って、オレは安易にその頼みを引き受けたんだ。
チャンスがやってくるまで少し待って、オレは彼女と一緒にその細い道を急いで渡った。
小島には人気は全くなく、訪れたのはオレ達二人だけだった。
378: 2014/05/16(金) 00:27:50 ID:9I5h95A20
エレン「……で、そのピンクの石ってのはどの辺にあるんですか?」
???「えっと、砂浜に混ざってるらしいんですが、ハートっぽい形をした小さなピンクの石です」
エレン「砂浜の中に隠れているのを探せばいいんですね」
???「はい」
とりあえず、片っ端から砂を掘って探してみた。
しかし小島とはいえ、砂浜はそれなりにあったから、探し出すのは容易ではなかった。
でもそういう「宝探し」みたいな作業って、結構楽しくてさ。
ついつい、時間を忘れて二人であちこち探してしまったんだ。
そして気がついたら、辺りが大分薄暗くなってて。
二人で「あった!」と目的の物を探した頃には大分、太陽が傾いてしまってたんだ。
エレン「あ、やっべえええ!」
時間を完全に忘れてた。一回、連絡しないと!
と、思って携帯を開いたら…。
電池、切れてた。最悪だ!
エレン「い、急いで帰りましょう!」
???(青ざめ)
彼女の目線の先は、道が無くなっていた。
エレン「ああああああ!」
しまった。道が無くなってる! どうする!?
???「あー……間に合わなかった」
しまった。オレがもっと早く探していれば。
そう思ってたけど、彼女の方はほっとしていた。
???「…………でも、見つかったから良かった」
一個だけしか見つからなかったけど、彼女の言うハートっぽい形のピンクの石は本当にあったんだ。
大きさは2センチあるかな? ないくらいの小さい石だったけど。
見つけるのにすっげえ苦労した。でも実際にあって良かったぜ。
???「えっと、砂浜に混ざってるらしいんですが、ハートっぽい形をした小さなピンクの石です」
エレン「砂浜の中に隠れているのを探せばいいんですね」
???「はい」
とりあえず、片っ端から砂を掘って探してみた。
しかし小島とはいえ、砂浜はそれなりにあったから、探し出すのは容易ではなかった。
でもそういう「宝探し」みたいな作業って、結構楽しくてさ。
ついつい、時間を忘れて二人であちこち探してしまったんだ。
そして気がついたら、辺りが大分薄暗くなってて。
二人で「あった!」と目的の物を探した頃には大分、太陽が傾いてしまってたんだ。
エレン「あ、やっべえええ!」
時間を完全に忘れてた。一回、連絡しないと!
と、思って携帯を開いたら…。
電池、切れてた。最悪だ!
エレン「い、急いで帰りましょう!」
???(青ざめ)
彼女の目線の先は、道が無くなっていた。
エレン「ああああああ!」
しまった。道が無くなってる! どうする!?
???「あー……間に合わなかった」
しまった。オレがもっと早く探していれば。
そう思ってたけど、彼女の方はほっとしていた。
???「…………でも、見つかったから良かった」
一個だけしか見つからなかったけど、彼女の言うハートっぽい形のピンクの石は本当にあったんだ。
大きさは2センチあるかな? ないくらいの小さい石だったけど。
見つけるのにすっげえ苦労した。でも実際にあって良かったぜ。
379: 2014/05/16(金) 00:29:28 ID:9I5h95A20
エレン「あの、携帯は持ってますか?」
???「いえ、持って来てないです」
エレン「ええええ? じゃあどうやって連絡を……」
参ったな。両方連絡できないんじゃどうしようもねえ。
しかしその時、
???「うふふ。大丈夫です。一晩くらいなら、どうにでもなります」
と、意味深な答えが返ってきた。
え? どういう意味だ?
???「あ、そういえばまだ、名乗ってませんでしたね」
ニファ「私、ニファと言います。講談高校の3年で、体操部に所属しているんです」
エレン「え?!」
あ、もしかして、合宿に来ていたから、ここに居たのか。彼女は。
ニファ「合宿は31日の朝まで行う予定なので、明日の朝までに部屋に戻れば十分大丈夫です」
エレン「ええ? だったらそんなに慌てて探しに来なくても良かったんじゃ…」
ニファ「ええ。騙してごめんなさい。でも、もし一人でここにきて、夜をこっちで明かす事になったら、さすがに怖かったので」
と言う事は何か。
彼女は今夜は戻れない事を覚悟の上で、それを前提に迷ってたんだな。
エレン「いや、それならそれを先に言って下さい。というか、二人で探すより、人を集めて皆で探す方が早かったでしょう」
ニファ「え?」
エレン「オレ、連れがいたんですよ。沢山。そいつら連れて来てれば、もっと早く見つけられましたよ」
ニファ「ええ? そ、それはごめんなさい。悪い事をしました」
しょぼーんとする様は可愛いから許すけどさ。
アルミンに似た顔で落ち込まれると怒る気にもなれないし。
でもどうする? オレ一人だけここに今夜残る訳にもいかんのだが。
あいつら、今頃心配して探しているかもしれないし…。
いっそ泳いで渡って帰ろうか。そう思ったその時、
ニファ「あの、もう少し待てばまた、渡って帰れるかもしれませんし、もう少し、待ちませんか?」
エレン「でもな……はっきりとした時間が分からんし、連れに心配かけてるだろうし、ここに残る訳にもいかないんですけど」
ニファ「でも…夕方の海は危ないですよ。もし離岸流に引っかかったら、戻れなくなるかもしれないですし」
エレン「あー…そっか。そうだな。その辺は素人だから、下手に手出さない方がいいな」
もういっそボートで来るべきだったかな。迂闊だった。
どうするかな。そう思って落ち込んでいたその時、ニファと言った彼女がまた、砂浜を掘り起こしていた。
エレン「?」
ニファ「もう一個探しませんか? あなたの分も探しましょう」
エレン「いや、オレは別に要りませんよ」
ニファ「そう言わず。時間が勿体ないですから」
まあ、戻れないからしょうがないか。ただ待ってても時間の無駄だし。
という訳で2個目のピンクの石を探してみる。
今度は3センチくらいのちょっと大きめのそれを見つけた。
ニファ「わあ……こっちの方が大きいですね」
エレン「交換します?」
ニファ「いいの?」
エレン「大きい方が効果がありそうな気がしますしね」
何となくそう思ったから、交換してあげた。
すると、彼女は凄く嬉しそうにしていた。
余程、目当てのお相手はイケメンなのかな。
そう思わせるほどの、乙女の顔をしてたんだ。
オレは小さい方のピンクの石を貰って、その後はどうするか悩んだ。
???「いえ、持って来てないです」
エレン「ええええ? じゃあどうやって連絡を……」
参ったな。両方連絡できないんじゃどうしようもねえ。
しかしその時、
???「うふふ。大丈夫です。一晩くらいなら、どうにでもなります」
と、意味深な答えが返ってきた。
え? どういう意味だ?
???「あ、そういえばまだ、名乗ってませんでしたね」
ニファ「私、ニファと言います。講談高校の3年で、体操部に所属しているんです」
エレン「え?!」
あ、もしかして、合宿に来ていたから、ここに居たのか。彼女は。
ニファ「合宿は31日の朝まで行う予定なので、明日の朝までに部屋に戻れば十分大丈夫です」
エレン「ええ? だったらそんなに慌てて探しに来なくても良かったんじゃ…」
ニファ「ええ。騙してごめんなさい。でも、もし一人でここにきて、夜をこっちで明かす事になったら、さすがに怖かったので」
と言う事は何か。
彼女は今夜は戻れない事を覚悟の上で、それを前提に迷ってたんだな。
エレン「いや、それならそれを先に言って下さい。というか、二人で探すより、人を集めて皆で探す方が早かったでしょう」
ニファ「え?」
エレン「オレ、連れがいたんですよ。沢山。そいつら連れて来てれば、もっと早く見つけられましたよ」
ニファ「ええ? そ、それはごめんなさい。悪い事をしました」
しょぼーんとする様は可愛いから許すけどさ。
アルミンに似た顔で落ち込まれると怒る気にもなれないし。
でもどうする? オレ一人だけここに今夜残る訳にもいかんのだが。
あいつら、今頃心配して探しているかもしれないし…。
いっそ泳いで渡って帰ろうか。そう思ったその時、
ニファ「あの、もう少し待てばまた、渡って帰れるかもしれませんし、もう少し、待ちませんか?」
エレン「でもな……はっきりとした時間が分からんし、連れに心配かけてるだろうし、ここに残る訳にもいかないんですけど」
ニファ「でも…夕方の海は危ないですよ。もし離岸流に引っかかったら、戻れなくなるかもしれないですし」
エレン「あー…そっか。そうだな。その辺は素人だから、下手に手出さない方がいいな」
もういっそボートで来るべきだったかな。迂闊だった。
どうするかな。そう思って落ち込んでいたその時、ニファと言った彼女がまた、砂浜を掘り起こしていた。
エレン「?」
ニファ「もう一個探しませんか? あなたの分も探しましょう」
エレン「いや、オレは別に要りませんよ」
ニファ「そう言わず。時間が勿体ないですから」
まあ、戻れないからしょうがないか。ただ待ってても時間の無駄だし。
という訳で2個目のピンクの石を探してみる。
今度は3センチくらいのちょっと大きめのそれを見つけた。
ニファ「わあ……こっちの方が大きいですね」
エレン「交換します?」
ニファ「いいの?」
エレン「大きい方が効果がありそうな気がしますしね」
何となくそう思ったから、交換してあげた。
すると、彼女は凄く嬉しそうにしていた。
余程、目当てのお相手はイケメンなのかな。
そう思わせるほどの、乙女の顔をしてたんだ。
オレは小さい方のピンクの石を貰って、その後はどうするか悩んだ。
380: 2014/05/16(金) 00:40:46 ID:9I5h95A20
道は元に戻る気配が全くない。
満潮と干潮の仕組みを詳しく知らないから、後どれくらいで道が出来るか分からない。
ただ、ずっとここに閉じ込められるという事はない筈だ。
明日の同じ時間辺りになれば、きっと大丈夫だろうけど。
…………ミカサ、怒りそうだよなあ。
過ったミカサの事を思うと、やっぱりどうにかしなきゃと思い直した。
エレン「おーい! 誰かー!」
ニファ「!」
エレン「原始的ですけど、誰かが声に反応してくれりゃ、ボートで来てくれるかもしれないんで」
ニファ「そ、そうですね! 気づかなくてごめんなさい!」
という訳で、オレ達二人はとりあえず、誰かが気づいてくれる事を祈って声を張り上げた。
すると、暫くすると、見覚えのある顔が近づいてきた。
あ、やった! ジャンがボートに乗ってこっちに来た!
ミカサも乗ってる。オレ達はおおーいと手を振って二人に声を飛ばした。
あいつら二人がこっちに乗り付けて、そしてジャンに頭を殴られた。
まあ、しょうがない。オレの不手際のせいで心配かけたからな。
エレン「わ、悪い……まさかこんなに早く満潮になるとは思わなくて」
ニファ「すみません! 私が無理を言ったせいで」
ジャン「そちらの方は……」
ニファ「ニファと言います。講談高校の3年です。その、私のせいなんです。ここの石を持ち帰ると、願い事が叶うと言われる逸話があってそれを探しに行きたくて、でも、一人だと心細かったんで、たまたま一緒になった彼に、その……手伝って貰って」
ミカサ「…………」
とりあえず、ニファさんのおかげでジャンの怒りも鎮まったようだ。
ジャン「せめて連絡しろよ……心配したんだぞ」
エレン「すまん。携帯の電池が切れててな」
ジャン「外出する前は充電をちゃんとしとけよ! 全く…」
面目ねえ。いや、本当に。
そしてオレ達はアルミン達のところに合流して事情を説明して謝罪した。
アルミンは自分に似たニファさんと会ってちょっとだけびっくりした様子だったけど。
別れ際にニファさんに名前と学年とクラスだけ聞かれて、後でお礼をさせて欲しいと言われた。
そしてようやく帰りの列車に乗ることになったんだ。
満潮と干潮の仕組みを詳しく知らないから、後どれくらいで道が出来るか分からない。
ただ、ずっとここに閉じ込められるという事はない筈だ。
明日の同じ時間辺りになれば、きっと大丈夫だろうけど。
…………ミカサ、怒りそうだよなあ。
過ったミカサの事を思うと、やっぱりどうにかしなきゃと思い直した。
エレン「おーい! 誰かー!」
ニファ「!」
エレン「原始的ですけど、誰かが声に反応してくれりゃ、ボートで来てくれるかもしれないんで」
ニファ「そ、そうですね! 気づかなくてごめんなさい!」
という訳で、オレ達二人はとりあえず、誰かが気づいてくれる事を祈って声を張り上げた。
すると、暫くすると、見覚えのある顔が近づいてきた。
あ、やった! ジャンがボートに乗ってこっちに来た!
ミカサも乗ってる。オレ達はおおーいと手を振って二人に声を飛ばした。
あいつら二人がこっちに乗り付けて、そしてジャンに頭を殴られた。
まあ、しょうがない。オレの不手際のせいで心配かけたからな。
エレン「わ、悪い……まさかこんなに早く満潮になるとは思わなくて」
ニファ「すみません! 私が無理を言ったせいで」
ジャン「そちらの方は……」
ニファ「ニファと言います。講談高校の3年です。その、私のせいなんです。ここの石を持ち帰ると、願い事が叶うと言われる逸話があってそれを探しに行きたくて、でも、一人だと心細かったんで、たまたま一緒になった彼に、その……手伝って貰って」
ミカサ「…………」
とりあえず、ニファさんのおかげでジャンの怒りも鎮まったようだ。
ジャン「せめて連絡しろよ……心配したんだぞ」
エレン「すまん。携帯の電池が切れててな」
ジャン「外出する前は充電をちゃんとしとけよ! 全く…」
面目ねえ。いや、本当に。
そしてオレ達はアルミン達のところに合流して事情を説明して謝罪した。
アルミンは自分に似たニファさんと会ってちょっとだけびっくりした様子だったけど。
別れ際にニファさんに名前と学年とクラスだけ聞かれて、後でお礼をさせて欲しいと言われた。
そしてようやく帰りの列車に乗ることになったんだ。
381: 2014/05/16(金) 00:52:56 ID:9I5h95A20
クリスタ「…にしても、似てたね。アルミンに。他人のそら似かな」
アルミン「う、うん……僕もびっくりした。しかも同じ高校の先輩だったなんて」
ジャン「演劇部の先輩達に聞いてみるか」
ミカサ「そうね。3年同士なら知っているかもしれない」
列車の中でもオレは罪悪感でついつい、何度も「すまねえ」と言ってしまった。
エレン「あの小島にある、ピンク色の石を持ち帰ると、恋愛成就するっていう逸話があってな。それ、探すの手伝っていたらいつの間にか満潮になってたんだ」
ライナー「ほほう。それはロマンチックだな。しかしエレン、本当は逆ナンパされていたのではないのか?」
エレン「は?!」
んなわけねえだろ。
ベルトルト「言い訳でつき合わせただけ……の可能性もあるね。アドレスとか交換した?」
エレン「いや、そういうのはねえけど……」
聞かれたのは名前と学年とクラスだけだった。
エレン「今度お礼をさせてくれって、学年とクラスは聞かれたな」
ユミル「何? それは怪しいな。本当はエレン狙いだったんじゃねえか?」
エレン「は? んなわけないだろ…!」
オレは何度も否定した。ニファさんのあの様子を見ればさすがに分かる。
アレはよほどのイケメン(?)に惚れてるんだと思うぜ。
競争率の激しそうな相手だから、願掛けに来たんじゃねえのかな。
クリスタ「どうだろう? アルミンに似てる女性だったでしょ? 可愛いよね。ありえそうじゃない?」
アルミン「あははは……」
あ、ちなみに何でニファさんが歩いて渡ったのか皆、不思議に思ってるかもしれないな。
実は「道を渡る勇気ある者」にしか、その恩恵が得られないという説明書きがあったんだ。
つまり、歩いて小島まで渡って、そのピンクの石を見つけないと効果がないらしい。
なんじゃそらって話だよな。ボートで行く方が楽に決まってるけど。
その辺は多分、観光客用に話を都合よく捻じ曲げるような気もしたんだが。
帰りはボートで帰ったけど、看板には「道を渡る者」とあったから、片道だけでも大丈夫だろ。多分。
ジャン「逆ナンパだったら許せねえな……この野郎」
ライナー「全くだ。許せんな」
エレン「ち、違うだろ…? た、多分…」
確認した訳じゃないけど。いや、逆ナンじゃねえよ。アレは。きっと。
アルミン「う、うん……僕もびっくりした。しかも同じ高校の先輩だったなんて」
ジャン「演劇部の先輩達に聞いてみるか」
ミカサ「そうね。3年同士なら知っているかもしれない」
列車の中でもオレは罪悪感でついつい、何度も「すまねえ」と言ってしまった。
エレン「あの小島にある、ピンク色の石を持ち帰ると、恋愛成就するっていう逸話があってな。それ、探すの手伝っていたらいつの間にか満潮になってたんだ」
ライナー「ほほう。それはロマンチックだな。しかしエレン、本当は逆ナンパされていたのではないのか?」
エレン「は?!」
んなわけねえだろ。
ベルトルト「言い訳でつき合わせただけ……の可能性もあるね。アドレスとか交換した?」
エレン「いや、そういうのはねえけど……」
聞かれたのは名前と学年とクラスだけだった。
エレン「今度お礼をさせてくれって、学年とクラスは聞かれたな」
ユミル「何? それは怪しいな。本当はエレン狙いだったんじゃねえか?」
エレン「は? んなわけないだろ…!」
オレは何度も否定した。ニファさんのあの様子を見ればさすがに分かる。
アレはよほどのイケメン(?)に惚れてるんだと思うぜ。
競争率の激しそうな相手だから、願掛けに来たんじゃねえのかな。
クリスタ「どうだろう? アルミンに似てる女性だったでしょ? 可愛いよね。ありえそうじゃない?」
アルミン「あははは……」
あ、ちなみに何でニファさんが歩いて渡ったのか皆、不思議に思ってるかもしれないな。
実は「道を渡る勇気ある者」にしか、その恩恵が得られないという説明書きがあったんだ。
つまり、歩いて小島まで渡って、そのピンクの石を見つけないと効果がないらしい。
なんじゃそらって話だよな。ボートで行く方が楽に決まってるけど。
その辺は多分、観光客用に話を都合よく捻じ曲げるような気もしたんだが。
帰りはボートで帰ったけど、看板には「道を渡る者」とあったから、片道だけでも大丈夫だろ。多分。
ジャン「逆ナンパだったら許せねえな……この野郎」
ライナー「全くだ。許せんな」
エレン「ち、違うだろ…? た、多分…」
確認した訳じゃないけど。いや、逆ナンじゃねえよ。アレは。きっと。
382: 2014/05/16(金) 00:59:43 ID:9I5h95A20
と、オレは何度も否定していたら、その時、
クリスタが思わぬ話題を放り投げてきたんだ。
クリスタ「あ、許せないで思い出したけど、この間のプールの時のアレ、ちゃんと謝ったの? エレン」
エレン「へ? プール?」
何でいきなりプールの話? と思ったら、
クリスタ「私がミカサに泳ぎ方を教えて貰ってた時の事だよ! 皆が水中鬼ごっこしてた時、最後の方でミカサの胸に突撃して、ぶつかったじゃない」
ジャン「な、なんだってー?!」
…………………あー!
そういえば、ぶつかった! なんか、むにゅっとした感触、あったわ!
アレ、ミカサのおっOいだったんか!
ゲームに夢中になっててその時は気づかなかったけど、うわ!
オレの馬鹿! 何でその柔らかい感触をその時、味わってない!
………じゃなくて、すぐ謝らなかったんだ!
ジャン「てんんめえええええ! 逆ナンパより許せん! このラッキースOベ野郎が!」
エレン「な、あれは事故だろうが! その、ミカサ……すまん、謝るの忘れてたけど」
ミカサ「別にどうでもいい。骨折した訳でもあるまいし」
お、おう……?
ミカサ? 何か、顔が、怖いぞ? どうしたんだ?
エレン「み、ミカサ……怒ってるのか?」
ミカサ「何が?」
エレン「いや、その、すまんかった」
ミカサ「だから、何が?」
エレン「プールでの事だよ。怒ってるんだろ?」
ミカサ「別に怒ってない。むしろ忘れていたくらいなので」
エレン「じゃあ何でそう、怖い顔してんだ…?」
地雷を踏んだような気配がした。嫌な音、みたいな。
しまった。触れない方が良かったか? と思ってたら、ユミルがため息交じりに、
ユミル「………ニファとかいう先輩の件だろ? 察しろ」
と、言ってきた。え? ニファさんの件?
クリスタが思わぬ話題を放り投げてきたんだ。
クリスタ「あ、許せないで思い出したけど、この間のプールの時のアレ、ちゃんと謝ったの? エレン」
エレン「へ? プール?」
何でいきなりプールの話? と思ったら、
クリスタ「私がミカサに泳ぎ方を教えて貰ってた時の事だよ! 皆が水中鬼ごっこしてた時、最後の方でミカサの胸に突撃して、ぶつかったじゃない」
ジャン「な、なんだってー?!」
…………………あー!
そういえば、ぶつかった! なんか、むにゅっとした感触、あったわ!
アレ、ミカサのおっOいだったんか!
ゲームに夢中になっててその時は気づかなかったけど、うわ!
オレの馬鹿! 何でその柔らかい感触をその時、味わってない!
………じゃなくて、すぐ謝らなかったんだ!
ジャン「てんんめえええええ! 逆ナンパより許せん! このラッキースOベ野郎が!」
エレン「な、あれは事故だろうが! その、ミカサ……すまん、謝るの忘れてたけど」
ミカサ「別にどうでもいい。骨折した訳でもあるまいし」
お、おう……?
ミカサ? 何か、顔が、怖いぞ? どうしたんだ?
エレン「み、ミカサ……怒ってるのか?」
ミカサ「何が?」
エレン「いや、その、すまんかった」
ミカサ「だから、何が?」
エレン「プールでの事だよ。怒ってるんだろ?」
ミカサ「別に怒ってない。むしろ忘れていたくらいなので」
エレン「じゃあ何でそう、怖い顔してんだ…?」
地雷を踏んだような気配がした。嫌な音、みたいな。
しまった。触れない方が良かったか? と思ってたら、ユミルがため息交じりに、
ユミル「………ニファとかいう先輩の件だろ? 察しろ」
と、言ってきた。え? ニファさんの件?
383: 2014/05/16(金) 01:07:17 ID:9I5h95A20
え? 何でミカサがニファさんの件で怒るんだ? オレ、事情をちゃんと話したよな?
しかも逆ナンパの件は、違うだろうって否定したのに。
まさか、ミカサ、疑ってるのか? ニファさんに逆ナンパされたと思ってるのか?
そのせいで、機嫌が悪いのか? え?
ミカサ「違う。怒ってない」
エレン「いや、怒ってるだろ。その、何だ。何かすまん」
ミカサ「もういい。別にどうでも」
シーン…
空気が重くなった。でもオレは、どうしたらいいのか分からなかった。
というか、もし、それが本当で、焼きもち妬いてるんだとしたら。
……………ミカサ、それって、今までのお前の反応と違うって事になるぞ。
だって、球技大会の時は、全然、全く、これっぽちも、焼きもちを焼く素振りなかった。
それが今は、違うって事は、まさか。
…………いやいや、勘違いするな。調子に乗ったらいかんぞ、オレ。
マルコ「ま、まあまあ……エレンも無事だったんだし、細かい事は水に流そうよ」
ベルトルト「そうだよ。下手したらエレン、そのまま一晩、その小島に閉じ込められていたかもしれないしね」
アルミン「いや、一晩は大げさだけど、そうだね。うん、見つからないのよりはマシだよ」
ミカサ「……………」
重い空気に見かねてフォロー役の三人が空気を換えようとした。
しかも逆ナンパの件は、違うだろうって否定したのに。
まさか、ミカサ、疑ってるのか? ニファさんに逆ナンパされたと思ってるのか?
そのせいで、機嫌が悪いのか? え?
ミカサ「違う。怒ってない」
エレン「いや、怒ってるだろ。その、何だ。何かすまん」
ミカサ「もういい。別にどうでも」
シーン…
空気が重くなった。でもオレは、どうしたらいいのか分からなかった。
というか、もし、それが本当で、焼きもち妬いてるんだとしたら。
……………ミカサ、それって、今までのお前の反応と違うって事になるぞ。
だって、球技大会の時は、全然、全く、これっぽちも、焼きもちを焼く素振りなかった。
それが今は、違うって事は、まさか。
…………いやいや、勘違いするな。調子に乗ったらいかんぞ、オレ。
マルコ「ま、まあまあ……エレンも無事だったんだし、細かい事は水に流そうよ」
ベルトルト「そうだよ。下手したらエレン、そのまま一晩、その小島に閉じ込められていたかもしれないしね」
アルミン「いや、一晩は大げさだけど、そうだね。うん、見つからないのよりはマシだよ」
ミカサ「……………」
重い空気に見かねてフォロー役の三人が空気を換えようとした。
384: 2014/05/16(金) 01:16:38 ID:9I5h95A20
でもミカサの機嫌が直る気配が全くねえ。
オレはどうしたらいいか分からず、がっくり両肩を落とすしかなかった。
するとそこに光をさす様に、アニが、
アニ「………そのラッキースOベの件といい、今回の先輩の件といい、ちょっとエレン、ミカサに対する態度が酷くない?」
エレン「え?」
アニ「ミカサが怒っているのは、そういう部分なんじゃないの? 違う?」
多分、ヒントのような物を投げてくれた。
アニなりの気遣いだろう。それがとても有難かった。
そうか。オレ自身はそういうつもりはなかったけど、ミカサはオレの態度に不満があるんだ。
だから怒ってるんだ。きっと。
それは誤解かもしれないし、もし誤解じゃなくても、オレの方が何となく悪いって事は分かった。
エレン「そうなのか? ミカサ」
ミカサ「…………」
エレン「お、オレはどうしたらいいんだ?」
アニ「そんなのは自分で考える事だよ。まあせいぜい、暫くはミカサの機嫌取りに努める事だね」
ユミル「だな。そうした方がいいな」
クリスタ「だね」
サシャ「何か美味しい物を食べさせた方がいいですよ」
クリスタ「それはサシャ限定だよ」
機嫌取りか。分かった。とりあえず、そうする事にする。
エレン「そっか……まあ、うん。分かったよ」
これから先は気をつけよう。どう、気をつけるべきかはいまいち分かってなかったけど。
今は分からなくても、後で分かるかもしれない。そう思う事にした。
オレはどうしたらいいか分からず、がっくり両肩を落とすしかなかった。
するとそこに光をさす様に、アニが、
アニ「………そのラッキースOベの件といい、今回の先輩の件といい、ちょっとエレン、ミカサに対する態度が酷くない?」
エレン「え?」
アニ「ミカサが怒っているのは、そういう部分なんじゃないの? 違う?」
多分、ヒントのような物を投げてくれた。
アニなりの気遣いだろう。それがとても有難かった。
そうか。オレ自身はそういうつもりはなかったけど、ミカサはオレの態度に不満があるんだ。
だから怒ってるんだ。きっと。
それは誤解かもしれないし、もし誤解じゃなくても、オレの方が何となく悪いって事は分かった。
エレン「そうなのか? ミカサ」
ミカサ「…………」
エレン「お、オレはどうしたらいいんだ?」
アニ「そんなのは自分で考える事だよ。まあせいぜい、暫くはミカサの機嫌取りに努める事だね」
ユミル「だな。そうした方がいいな」
クリスタ「だね」
サシャ「何か美味しい物を食べさせた方がいいですよ」
クリスタ「それはサシャ限定だよ」
機嫌取りか。分かった。とりあえず、そうする事にする。
エレン「そっか……まあ、うん。分かったよ」
これから先は気をつけよう。どう、気をつけるべきかはいまいち分かってなかったけど。
今は分からなくても、後で分かるかもしれない。そう思う事にした。
385: 2014/05/16(金) 01:34:02 ID:9I5h95A20
んで、皆とは交通センター(バスや電車などの中継地点的存在)でそれぞれ分かれる事になって、オレは当然、ミカサと一緒に家に帰る。
バス停を確認したら、げ! オレの家に向かうバスが後1本しか残ってない!
……と、その時は思い込んでしまって、オレは間違えて、家と反対方向のバスに慌てて飛び乗っちまったんだ。
間違えた事に気づいたのは、ある程度、進んじまってからで。
慌てて途中下車したものの、もう交通センターに戻れるバスの路線が残ってなかったんだ。
エレン「嘘だろ……次の路線がもうねえ」
しかもここ、何処か良く分からん。
ミカサ「え、エレン……お金はあるの?」
エレン「いや、オレもそんなに余分な金はねえ。どうしよう。どうやって帰ろう…」
お互いにお互いを見合わせて困惑する。オレの携帯の電池は切れたままだ。地図も見れない。
ミカサが慌てて自宅に電話した。するとおばさんが出てくれたみたいで、
ミカサの母『あらあら…それは困ったわね。仕方ないわ。どこか近辺で泊まれるところを探して、明日帰ってきなさい』
ミカサ「でも、ここは何処か良く分からない…」
ミカサの母『とりあえず、コンビニを探しなさい。店員さんに聞けば、どうにかなるわよ。エレン君もいるんだし、大丈夫よ。お金が足りなかったら、後で私がそっちに行って払ってあげるわ』
ミカサ「……と、いう訳だけど」
大体の指示を聞いてその通りに動く事にした。
エレン「そうか……しょうがねえな。コンビニ探そう」
エレン「そうか……しょうがねえな。コンビニ探そう」
幸い、近くにコンビニはあった。
店員に話を詳しく聞くと、とりあえず一軒だけこの近くに泊まれるところはあるらしい。
教えて貰ったそこに行くと……なんと、そこは……。
エレン「温泉旅館、か……」
ミカサ「温泉旅館、ね」
少し古い感じの温泉旅館だ。部屋が空いているといいが。
中に入ると若い女将さんがいた。一応、部屋は空いていたが、和室の一部屋だけだった。
別に部屋を取る事が出来ず、ミカサと一緒に寝泊まりすることになった。
この夜の事はきっと、ずっと忘れる事は出来ないだろう。
それくらい、衝撃的な夜だった。
そしてオレはこの日の夜、その衝撃のせいで自分の気持ちが劇的に変化しちまったんだ。
バス停を確認したら、げ! オレの家に向かうバスが後1本しか残ってない!
……と、その時は思い込んでしまって、オレは間違えて、家と反対方向のバスに慌てて飛び乗っちまったんだ。
間違えた事に気づいたのは、ある程度、進んじまってからで。
慌てて途中下車したものの、もう交通センターに戻れるバスの路線が残ってなかったんだ。
エレン「嘘だろ……次の路線がもうねえ」
しかもここ、何処か良く分からん。
ミカサ「え、エレン……お金はあるの?」
エレン「いや、オレもそんなに余分な金はねえ。どうしよう。どうやって帰ろう…」
お互いにお互いを見合わせて困惑する。オレの携帯の電池は切れたままだ。地図も見れない。
ミカサが慌てて自宅に電話した。するとおばさんが出てくれたみたいで、
ミカサの母『あらあら…それは困ったわね。仕方ないわ。どこか近辺で泊まれるところを探して、明日帰ってきなさい』
ミカサ「でも、ここは何処か良く分からない…」
ミカサの母『とりあえず、コンビニを探しなさい。店員さんに聞けば、どうにかなるわよ。エレン君もいるんだし、大丈夫よ。お金が足りなかったら、後で私がそっちに行って払ってあげるわ』
ミカサ「……と、いう訳だけど」
大体の指示を聞いてその通りに動く事にした。
エレン「そうか……しょうがねえな。コンビニ探そう」
エレン「そうか……しょうがねえな。コンビニ探そう」
幸い、近くにコンビニはあった。
店員に話を詳しく聞くと、とりあえず一軒だけこの近くに泊まれるところはあるらしい。
教えて貰ったそこに行くと……なんと、そこは……。
エレン「温泉旅館、か……」
ミカサ「温泉旅館、ね」
少し古い感じの温泉旅館だ。部屋が空いているといいが。
中に入ると若い女将さんがいた。一応、部屋は空いていたが、和室の一部屋だけだった。
別に部屋を取る事が出来ず、ミカサと一緒に寝泊まりすることになった。
この夜の事はきっと、ずっと忘れる事は出来ないだろう。
それくらい、衝撃的な夜だった。
そしてオレはこの日の夜、その衝撃のせいで自分の気持ちが劇的に変化しちまったんだ。
388: 2014/05/16(金) 14:43:53 ID:9I5h95A20
チェックインを済ませる時も殆ど会話がなかった。
淡々と事務的処理を済ませて、とりあえず部屋に入る。
エレン「………」
ミカサ「………」
とりあえず、やるべきことを先にやろうと思った。
エレン「おばさんに旅館の場所、伝えておいた方がいいよな」
するとミカサは頷いて、連絡を入れてくれた。
畳の上にお互い座ってふーと息をついた。
エレン「親父にもう少し大目に金、貰っておけば良かったな。遠出する時は気をつけないと。勉強になったぜ」
ミカサ「そうね。思わぬトラブルが発生する事もある」
エレン「………飯はついてねえけど、腹は減ってるか?」
ミカサ「そんなには。でも、後で減るかもしれない」
エレン「………売店でパン買うくらいしか出来ねえな」
ミカサ「それでも十分なので、一応買っておこう」
パタパタと、音を立てながら、廊下を歩いて売店まで移動する。
会話はなかった。売れ残っているパンを2個だけ買って部屋に戻る。
テレビを見ながらもぐもぐ食べて、部屋にある茶を飲んで…。
もう、することが無いな。どうするか。
考えていたら、ミカサが先に、
ミカサ「お風呂、入る?」
エレン「あーそうだな。一応、入っておくか」
着替えは一応、汗掻いた時の為に1回分だけ持って来てたんで、それに着替える事にする。
大浴場にはじいさん達がわらわらいた。若いのはオレくらいだった。
居心地が悪いのもあってさっさと入浴を済ませてあがる。
ミカサを待っていると、
エレン「おかえり」
ミカサ「ただいま」
………。
ん? 何か、ミカサに凝視された。
389: 2014/05/16(金) 14:44:42 ID:9I5h95A20
ミカサ「エレン、髪を乾かさずに出てきたの?」
エレン「あ? ああ……そうだな」
そういえば乾かすの忘れてたな。
ミカサ「それはいけない。部屋に戻ったら乾かそう」
エレン「ああ、そうだな」
二人で部屋に戻り、オレは洗面所に向かった。
ミカサはテレビをつけたようだ。何か面白い番組あったかな?
まあいいや。好きにさせておこう。髪乾かして部屋に戻る。
ふー。何か空気が重いな。どうするかな。
やっぱりまだ、ミカサの奴、機嫌悪いみたいだな。
でも、オレもどうすればいいか分からないし、下手につつくと藪蛇な気もするし。
ミカサ「水買ってくる」
エレン「オレも行く」
おっと、だからと言ってミカサを一人にする訳にもいかない。
もしまた変なのに絡まれたら困るしな。
しかし自販機には水がなかった。残念。売り切れだ。
ミカサは代わりにジュースを買う事にしたようだ。飲み残したジュースは冷蔵庫に入れている。
この時、オレ自身も飲み残しのジュースをミカサの後に入れて置いたから、中にチューハイが設置されてたのは知ってた。
こういう古い旅館とかだと、たまにあるんだ。冷蔵庫に先にお酒が入ってるっていう、旅館側のサービスが。
親父と母さんと三人で昔、旅行に行った時に、親父に「飲んじゃダメだよ」って前もって言われた記憶があったから間違いない。
だからオレもその事をミカサに伝えるべきだったんだけど。
この時はそれに気づかないでスルーしちまったのが、後々、響いてとんでもない事になった。
エレン「………そろそろ寝るか?」
ミカサ「そうね」
今日は疲れたし、もう寝よう。そう思って、布団を敷いて寝る事にした。
勿論、お互いの布団をくっつけたりはしない。
ちょっとだけ距離を保って、布団を並べて寝る事にした。
オレもあちこち歩き回ったりしたから、疲れてたのかすぐに寝た。
一回、深い眠りに落ちて、多分、浅い眠りに切り替わったその時、
何やら隣で気配を感じてうっかり起きてしまったんだ。
エレン「ん……?」
目、開けたら、ミカサがまた、自分の服を脱ごうとしていた。
そう、酒が入って酔って暴れたあの時のように。
エレン「?! な、なにやってんだミカサ?!」
ミカサ「暑い……ので」
エレン「エアコンさげりゃいいだろ?! 服脱ぐな馬鹿!」
ミカサ「にゃー……」
にゃーって何だ?! 猫みたいな声だしやがって!
くそ! 可愛いだろ?! オレにどうして欲しいんだ!?
エレン「あ? ああ……そうだな」
そういえば乾かすの忘れてたな。
ミカサ「それはいけない。部屋に戻ったら乾かそう」
エレン「ああ、そうだな」
二人で部屋に戻り、オレは洗面所に向かった。
ミカサはテレビをつけたようだ。何か面白い番組あったかな?
まあいいや。好きにさせておこう。髪乾かして部屋に戻る。
ふー。何か空気が重いな。どうするかな。
やっぱりまだ、ミカサの奴、機嫌悪いみたいだな。
でも、オレもどうすればいいか分からないし、下手につつくと藪蛇な気もするし。
ミカサ「水買ってくる」
エレン「オレも行く」
おっと、だからと言ってミカサを一人にする訳にもいかない。
もしまた変なのに絡まれたら困るしな。
しかし自販機には水がなかった。残念。売り切れだ。
ミカサは代わりにジュースを買う事にしたようだ。飲み残したジュースは冷蔵庫に入れている。
この時、オレ自身も飲み残しのジュースをミカサの後に入れて置いたから、中にチューハイが設置されてたのは知ってた。
こういう古い旅館とかだと、たまにあるんだ。冷蔵庫に先にお酒が入ってるっていう、旅館側のサービスが。
親父と母さんと三人で昔、旅行に行った時に、親父に「飲んじゃダメだよ」って前もって言われた記憶があったから間違いない。
だからオレもその事をミカサに伝えるべきだったんだけど。
この時はそれに気づかないでスルーしちまったのが、後々、響いてとんでもない事になった。
エレン「………そろそろ寝るか?」
ミカサ「そうね」
今日は疲れたし、もう寝よう。そう思って、布団を敷いて寝る事にした。
勿論、お互いの布団をくっつけたりはしない。
ちょっとだけ距離を保って、布団を並べて寝る事にした。
オレもあちこち歩き回ったりしたから、疲れてたのかすぐに寝た。
一回、深い眠りに落ちて、多分、浅い眠りに切り替わったその時、
何やら隣で気配を感じてうっかり起きてしまったんだ。
エレン「ん……?」
目、開けたら、ミカサがまた、自分の服を脱ごうとしていた。
そう、酒が入って酔って暴れたあの時のように。
エレン「?! な、なにやってんだミカサ?!」
ミカサ「暑い……ので」
エレン「エアコンさげりゃいいだろ?! 服脱ぐな馬鹿!」
ミカサ「にゃー……」
にゃーって何だ?! 猫みたいな声だしやがって!
くそ! 可愛いだろ?! オレにどうして欲しいんだ!?
390: 2014/05/16(金) 14:46:27 ID:9I5h95A20
脱いでるのを邪魔すると、
ミカサ「また邪魔してーもう、ひどい。エレンの馬鹿」
エレン「ひどいのはどっちだ! ああもう……まさかとは思うが、冷蔵庫の備え付けのチューハイ、勝手に飲んだな?!」
ミカサ「ちゅーはい?」
エレン「ラベル見なかったのか?! 缶チューハイだっただろ?! アレは旅館のサービスじゃねえから! 飲んだら後で代金支払うんだぞ?!」
ミカサ「そーなの?」
ドジっ子もここまでくると、もはや天然なのか。
とにかく二度目の醜態だ。ミカサ、どれくらい飲んだ?
エレン「何本飲んだ?」
ミカサ「にぃ~」
ピースサインしてすっかりご機嫌だ。
オレは手で口を隠してよそを向いた。直視出来ねえよ。
もう、何なんだよ。この可愛い生き物は! ぎゅーってしたくなるだろうが!
でもオレは堪えた。堪えないといけないと、自分に言い聞かせた。
ミカサ「どうしたの? (首かしげ)」
エレン「何でもねえよ! くそ……何なんだよ今日は。厄日か?!」
ミカサ「厄日? エレン、ついてない?」
エレン「ああ、ついてねえよ! なんだってこうトラブルばっか起きるんだ今日は!」
ミカサ「そう……ごめんなさい。私のせい? (しゅん…)」
そしてしゅんとするミカサ。もう、な。どこからツッコミ入れたらいいか分からん。
怒る気にもなれない。だって、可愛いもん。
可愛いは正義とは、良く言ったもんだ。うん。
ミカサ「また邪魔してーもう、ひどい。エレンの馬鹿」
エレン「ひどいのはどっちだ! ああもう……まさかとは思うが、冷蔵庫の備え付けのチューハイ、勝手に飲んだな?!」
ミカサ「ちゅーはい?」
エレン「ラベル見なかったのか?! 缶チューハイだっただろ?! アレは旅館のサービスじゃねえから! 飲んだら後で代金支払うんだぞ?!」
ミカサ「そーなの?」
ドジっ子もここまでくると、もはや天然なのか。
とにかく二度目の醜態だ。ミカサ、どれくらい飲んだ?
エレン「何本飲んだ?」
ミカサ「にぃ~」
ピースサインしてすっかりご機嫌だ。
オレは手で口を隠してよそを向いた。直視出来ねえよ。
もう、何なんだよ。この可愛い生き物は! ぎゅーってしたくなるだろうが!
でもオレは堪えた。堪えないといけないと、自分に言い聞かせた。
ミカサ「どうしたの? (首かしげ)」
エレン「何でもねえよ! くそ……何なんだよ今日は。厄日か?!」
ミカサ「厄日? エレン、ついてない?」
エレン「ああ、ついてねえよ! なんだってこうトラブルばっか起きるんだ今日は!」
ミカサ「そう……ごめんなさい。私のせい? (しゅん…)」
そしてしゅんとするミカサ。もう、な。どこからツッコミ入れたらいいか分からん。
怒る気にもなれない。だって、可愛いもん。
可愛いは正義とは、良く言ったもんだ。うん。
391: 2014/05/16(金) 15:09:31 ID:9I5h95A20
エレン「いや、オレも「冷蔵庫のやつは飲むな」って言えば良かったな。今日、あんな事があったばかりだったのに」
ミカサ「そんな事ない。私がイケナイ事をしただけ」
ふわふわしているのが良く分かる。こう、ぼよよんと動く変なおもちゃみたいだ。
くそう。頭を叩きたい。変な動きをしてふよふよしそうだ。
でも、ミカサをおもちゃみたいに扱う訳にもいかない。
ミカサはタオルをごそごそ取り出して、胸の谷間にそれを挟んでそのまま寝転がった。
エレン「おま、そのまま寝るのか…」
ミカサ「イケナイ?」
エレン「いや、別にいいけど。その……暑いんだろ?」
ミカサ「正直言えば、暑い。けど、エアコンの温度を下げ過ぎるとエレンに迷惑」
エレン「横でダラダラ汗掻きながら寝られる方が迷惑だ」
ミカサ「じゃあ下げる?」
エレン「いいよ。下げよう。ちょっとだけな」
今夜はミカサに合わせて寝よう。そう思って温度を23度まで下げた。
いつもよりちょっと寒いけど、しょうがねえ。
ミカサ「エレン、寒くない?」
エレン「寒くねえよ」
そのうち慣れるだろ。そう考えてたけど、やっぱり寒いもんは寒かった。
毛布1枚しか用意してないから、余計にそう感じた。
でもいいや。我慢我慢。
ミカサ「エレン……」
エレン「何?」
ミカサ「やはり、私が薄着になるので、エアコンの温度を元に戻そう」
エレン「は? 別にいいって。このままで」
ミカサ「良くない。エレンの方に合わせるべき」
エレン「いや、いいんだって。そういうのはやめろ」
ミカサ「どうして?」
エレン「男がこんくらい我慢できなくてどうすんだ」
というか、オレが我慢しないとミカサがまた、服を脱ぎ始める。
もし全裸になられたら、いくら何でも別の意味で我慢しきれるか自信なかった。
ミカサ「そんな事ない。私がイケナイ事をしただけ」
ふわふわしているのが良く分かる。こう、ぼよよんと動く変なおもちゃみたいだ。
くそう。頭を叩きたい。変な動きをしてふよふよしそうだ。
でも、ミカサをおもちゃみたいに扱う訳にもいかない。
ミカサはタオルをごそごそ取り出して、胸の谷間にそれを挟んでそのまま寝転がった。
エレン「おま、そのまま寝るのか…」
ミカサ「イケナイ?」
エレン「いや、別にいいけど。その……暑いんだろ?」
ミカサ「正直言えば、暑い。けど、エアコンの温度を下げ過ぎるとエレンに迷惑」
エレン「横でダラダラ汗掻きながら寝られる方が迷惑だ」
ミカサ「じゃあ下げる?」
エレン「いいよ。下げよう。ちょっとだけな」
今夜はミカサに合わせて寝よう。そう思って温度を23度まで下げた。
いつもよりちょっと寒いけど、しょうがねえ。
ミカサ「エレン、寒くない?」
エレン「寒くねえよ」
そのうち慣れるだろ。そう考えてたけど、やっぱり寒いもんは寒かった。
毛布1枚しか用意してないから、余計にそう感じた。
でもいいや。我慢我慢。
ミカサ「エレン……」
エレン「何?」
ミカサ「やはり、私が薄着になるので、エアコンの温度を元に戻そう」
エレン「は? 別にいいって。このままで」
ミカサ「良くない。エレンの方に合わせるべき」
エレン「いや、いいんだって。そういうのはやめろ」
ミカサ「どうして?」
エレン「男がこんくらい我慢できなくてどうすんだ」
というか、オレが我慢しないとミカサがまた、服を脱ぎ始める。
もし全裸になられたら、いくら何でも別の意味で我慢しきれるか自信なかった。
392: 2014/05/16(金) 15:10:18 ID:9I5h95A20
ピッ。
ピッ。
エレン「あ、てめ、このやろ」
ピッ。
ピッ。
ミカサ「む……」
ピッ。
ピッ。
何で温度を元に戻すんだよ!
エレン「返せ」
ミカサ「ダメ」
エレン「汗、掻いてるくせに何言ってんだ」
ミカサ「汗は拭けばいい…ので問題ない」
エレン「寝苦しいだろうが。つか、お前、オレの前でそんな、薄着になって、抵抗ねえのか」
ちったあ恥じらってくれよ! 頼むから!
ミカサ「?」
エレン「オレも、一応、男だぞ」
ミカサ「エレンは家族なので……」
エレン「そうだけど、その前に、男だ。だからお前も女らしく、しておけよ」
ミカサ「女らしく……」
エレン「男に甘えておけって言ってるんだよ。いいから、元の温度に戻せ」
オレがリモコンを返せ! と、いうポーズを取ったら、
ミカサ「………エレンが不快に思うなら、私は外で寝よう」
と、とんでもない反則技を出してきたミカサにオレは仰天した。
エレン「何馬鹿な事しようとしてんだ! この酔っ払いが!」
ミカサ「では、エアコンの温度を元に戻してくれる?」
エレン「~~~っ!」
そんな真似されたら、妥協せざる負えないじゃねえか!
ピッ。
エレン「あ、てめ、このやろ」
ピッ。
ピッ。
ミカサ「む……」
ピッ。
ピッ。
何で温度を元に戻すんだよ!
エレン「返せ」
ミカサ「ダメ」
エレン「汗、掻いてるくせに何言ってんだ」
ミカサ「汗は拭けばいい…ので問題ない」
エレン「寝苦しいだろうが。つか、お前、オレの前でそんな、薄着になって、抵抗ねえのか」
ちったあ恥じらってくれよ! 頼むから!
ミカサ「?」
エレン「オレも、一応、男だぞ」
ミカサ「エレンは家族なので……」
エレン「そうだけど、その前に、男だ。だからお前も女らしく、しておけよ」
ミカサ「女らしく……」
エレン「男に甘えておけって言ってるんだよ。いいから、元の温度に戻せ」
オレがリモコンを返せ! と、いうポーズを取ったら、
ミカサ「………エレンが不快に思うなら、私は外で寝よう」
と、とんでもない反則技を出してきたミカサにオレは仰天した。
エレン「何馬鹿な事しようとしてんだ! この酔っ払いが!」
ミカサ「では、エアコンの温度を元に戻してくれる?」
エレン「~~~っ!」
そんな真似されたら、妥協せざる負えないじゃねえか!
393: 2014/05/16(金) 15:11:26 ID:9I5h95A20
エレン「くそっ……腹立つな」
温度を戻したら当然、ミカサは服を脱ぎだして、下着姿になって、おまけにタオルをブラジャーで胸の谷間に挟んだまま。
そんな無防備な格好で布団の上に転がって、天井をぼーっと見つめるミカサが、色っぽくて。
つい、目が離せなくて、じっと見ていたら……
ミカサ「ん?」
ミカサとも目が合ってしまった。
エレン「…………ミカサ」
オレはもう、視線を逸らせなかった。
薄明りのオレンジの世界で、ミカサの体の輪郭を凝視している。
自然と喉が渇いてきたの感じた。生唾を、飲み込んで。
ミカサ「何?」
エレン「その、なんか、水着と違って、なんか……」
心臓が自然と早く脈打っていた。何だ。こんなに凄い動悸、初めて感じる。
工口本とか見てオXXーする時の比じゃねえ。
遊園地でジェットコースター乗るのよりも、ドキドキする。
今まで経験したことない、胸の音を感じる。
強い、強い、鼓動だ。
収まらない。自力で鎮めようとしても、止まらない。
もしこの時、ミカサが行動を起こさなかったらオレ、この後、どうしてたか分からねえ。
ミカサは立ち上がって何故か電気をつけた。それがかえって、オレを我に返らせたんだ。
温度を戻したら当然、ミカサは服を脱ぎだして、下着姿になって、おまけにタオルをブラジャーで胸の谷間に挟んだまま。
そんな無防備な格好で布団の上に転がって、天井をぼーっと見つめるミカサが、色っぽくて。
つい、目が離せなくて、じっと見ていたら……
ミカサ「ん?」
ミカサとも目が合ってしまった。
エレン「…………ミカサ」
オレはもう、視線を逸らせなかった。
薄明りのオレンジの世界で、ミカサの体の輪郭を凝視している。
自然と喉が渇いてきたの感じた。生唾を、飲み込んで。
ミカサ「何?」
エレン「その、なんか、水着と違って、なんか……」
心臓が自然と早く脈打っていた。何だ。こんなに凄い動悸、初めて感じる。
工口本とか見てオXXーする時の比じゃねえ。
遊園地でジェットコースター乗るのよりも、ドキドキする。
今まで経験したことない、胸の音を感じる。
強い、強い、鼓動だ。
収まらない。自力で鎮めようとしても、止まらない。
もしこの時、ミカサが行動を起こさなかったらオレ、この後、どうしてたか分からねえ。
ミカサは立ち上がって何故か電気をつけた。それがかえって、オレを我に返らせたんだ。
394: 2014/05/16(金) 15:12:27 ID:9I5h95A20
エレン「何やってんだよ」
ミカサ「しっかり見たいのかと思って」
エレン「いや、そうじゃねえけど、つか、いい加減、寝ろ!」
電気を消して、座り込む。下半身が、痛いくらいだった。
ミカサ「? 違ったの?」
エレン「いや、あのな、ミカサ……お前、そういちいち、気遣うなよ。今日、一日疲れただろ?」
ミカサ「さっき、一度深く寝たので、今はそこまで眠くない」
エレン「ああそうかよ……参ったな、これどうしよう」
ミカサ「?」
ミカサがじーっとこっちを見てる。
目の焦点が合ってるのか合ってないのか良く分からないが。
でも、オレのあそこは、悲しいくらいに反応していて。
服を破きそうな勢いで、そそり立ってて、誤魔化しきれない証拠が、そこにあった。
見られてしまったから、もう、そういう知識のあるミカサにも気づかれただろうと、この時は、思った。
だってこいつ、何度もそういう状態の男に迫られて、返り討ちにしたって言ってたし。
見た事はある筈だし。気づかない筈はないと、思ってしまって。
エレン「便所、いってくるか。お前、先に寝てろよ?」
ミカサ「うーん、まあ、寝れたら、寝る」
エレン「寝てくれ。頼むから。はあ……」
オレはとりあえず、それを処理する方向に転換した。
あの金髪先輩の二の舞になる訳にもいかんし、何より酔ってるミカサを襲うなんて鬼畜な真似はオレには出来なかった。
ミカサ「しっかり見たいのかと思って」
エレン「いや、そうじゃねえけど、つか、いい加減、寝ろ!」
電気を消して、座り込む。下半身が、痛いくらいだった。
ミカサ「? 違ったの?」
エレン「いや、あのな、ミカサ……お前、そういちいち、気遣うなよ。今日、一日疲れただろ?」
ミカサ「さっき、一度深く寝たので、今はそこまで眠くない」
エレン「ああそうかよ……参ったな、これどうしよう」
ミカサ「?」
ミカサがじーっとこっちを見てる。
目の焦点が合ってるのか合ってないのか良く分からないが。
でも、オレのあそこは、悲しいくらいに反応していて。
服を破きそうな勢いで、そそり立ってて、誤魔化しきれない証拠が、そこにあった。
見られてしまったから、もう、そういう知識のあるミカサにも気づかれただろうと、この時は、思った。
だってこいつ、何度もそういう状態の男に迫られて、返り討ちにしたって言ってたし。
見た事はある筈だし。気づかない筈はないと、思ってしまって。
エレン「便所、いってくるか。お前、先に寝てろよ?」
ミカサ「うーん、まあ、寝れたら、寝る」
エレン「寝てくれ。頼むから。はあ……」
オレはとりあえず、それを処理する方向に転換した。
あの金髪先輩の二の舞になる訳にもいかんし、何より酔ってるミカサを襲うなんて鬼畜な真似はオレには出来なかった。
395: 2014/05/16(金) 15:28:24 ID:9I5h95A20
…………で、便所に逃げ込んだ訳だが。
その時、自分で自分のあそこを見る訳だ。
そりゃ当然だな。アレを出さないと、処理は出来ないんだから。
でも、その時のなんていうか、下品な言い方で申し訳ねえが。
そのパワーのような? ええっと、固さっていうべきか? これ。
今までの比じゃない、力をその時に感じてしまって。
今まで経験したことのない、漲ったものをそこに感じてしまった。
工口本等のオカズを元にしてやる時の、ソレとは全く別物だと思った。
ついでに言うなら、初めてミカサの裸を見た時の興奮よりも、酷かった。
体が反応してたんだ。ビンビンに。
重ねて言う。下品ですまねえ。でも、そう言うしか、他に方法がねえ。
エレン「何なんだよこれ……」
当然、量だって多かった。だからいつもより処理に時間がかかった。
何でこうなった? どうしてこんな風に変わって……。
その時思い出したのは、ミカサの怒った顔だった。
不機嫌な表情でいたあの時の、ミカサ。
アレを思い出すと、また、ビクンと体が反応してしまった。
エレン「……?」
あれ?
オレ、もしかして、あの時の、拗ねたような、怒ったミカサを見て……。
エレン「嬉しかった……のか?」
もしかしたら勘違いかもしれない。でも、焼きもちかもしれない。
そう考えた時、オレは心が躍りそうになって、慌てて自重したけど。
でも、心の奥底では、嬉しい自分は隠せなくて。
これって、これってもしかして。
エレン「……………………」
追い詰められた気がした。というか、もう、既に堕ちてたんだろうけど。
オレはその瞬間、便所の中で頭を抱える羽目になったんだ…。
その時、自分で自分のあそこを見る訳だ。
そりゃ当然だな。アレを出さないと、処理は出来ないんだから。
でも、その時のなんていうか、下品な言い方で申し訳ねえが。
そのパワーのような? ええっと、固さっていうべきか? これ。
今までの比じゃない、力をその時に感じてしまって。
今まで経験したことのない、漲ったものをそこに感じてしまった。
工口本等のオカズを元にしてやる時の、ソレとは全く別物だと思った。
ついでに言うなら、初めてミカサの裸を見た時の興奮よりも、酷かった。
体が反応してたんだ。ビンビンに。
重ねて言う。下品ですまねえ。でも、そう言うしか、他に方法がねえ。
エレン「何なんだよこれ……」
当然、量だって多かった。だからいつもより処理に時間がかかった。
何でこうなった? どうしてこんな風に変わって……。
その時思い出したのは、ミカサの怒った顔だった。
不機嫌な表情でいたあの時の、ミカサ。
アレを思い出すと、また、ビクンと体が反応してしまった。
エレン「……?」
あれ?
オレ、もしかして、あの時の、拗ねたような、怒ったミカサを見て……。
エレン「嬉しかった……のか?」
もしかしたら勘違いかもしれない。でも、焼きもちかもしれない。
そう考えた時、オレは心が躍りそうになって、慌てて自重したけど。
でも、心の奥底では、嬉しい自分は隠せなくて。
これって、これってもしかして。
エレン「……………………」
追い詰められた気がした。というか、もう、既に堕ちてたんだろうけど。
オレはその瞬間、便所の中で頭を抱える羽目になったんだ…。
396: 2014/05/16(金) 17:15:18 ID:9I5h95A20
便所の中で自覚するという情緒もへったくれもない状態だが、許してくれ。
この時のオレはそれをどうする事も出来なかったし、出来る事はとにかく気持ちを鎮める為にやるべき事をやるだけだ。
とりあえず、何回か出し切ったら、気持ちも少し落ち着いた。
だから便所から出て布団に戻ろうとしたら、
エレン「……寝ろって言っただろ」
ミカサ「遅いな、と思って」
ミカサが起きててちょっと驚いた。
びくっと、また震えそうになる自分を抑える。
エレン「ちょっと、な。もう大丈夫だから心配するな」
そう自分に言い聞かせるようにミカサにも伝えた。
ミカサはそれで安心したようで、目を閉じてスヤスヤと寝息をたて始めた。
穏やかに眠るミカサを見ていたら、自然とその顔を触っていた。
…………気持ちいいな。ミカサのほっぺ。
ずっと触っていたい気持ちになる。
………………。
いかん。さっき抑え込んだ筈のムラムラが、また。
あっさり復活してきた。
手を引っ込めよう。そう思ったその時、
ミカサ(ニヤッ)
寝ている時に、たまに笑う赤ちゃん、いるだろ?
あんな感じで、ミカサが小さく可愛らしく笑ったんだ。
その瞬間、オレ、何か、また。
こう、こみあげてくるものがあって。
だから、オレは…………
この時のオレはそれをどうする事も出来なかったし、出来る事はとにかく気持ちを鎮める為にやるべき事をやるだけだ。
とりあえず、何回か出し切ったら、気持ちも少し落ち着いた。
だから便所から出て布団に戻ろうとしたら、
エレン「……寝ろって言っただろ」
ミカサ「遅いな、と思って」
ミカサが起きててちょっと驚いた。
びくっと、また震えそうになる自分を抑える。
エレン「ちょっと、な。もう大丈夫だから心配するな」
そう自分に言い聞かせるようにミカサにも伝えた。
ミカサはそれで安心したようで、目を閉じてスヤスヤと寝息をたて始めた。
穏やかに眠るミカサを見ていたら、自然とその顔を触っていた。
…………気持ちいいな。ミカサのほっぺ。
ずっと触っていたい気持ちになる。
………………。
いかん。さっき抑え込んだ筈のムラムラが、また。
あっさり復活してきた。
手を引っ込めよう。そう思ったその時、
ミカサ(ニヤッ)
寝ている時に、たまに笑う赤ちゃん、いるだろ?
あんな感じで、ミカサが小さく可愛らしく笑ったんだ。
その瞬間、オレ、何か、また。
こう、こみあげてくるものがあって。
だから、オレは…………
397: 2014/05/16(金) 17:16:39 ID:9I5h95A20
(*ここで選択肢です。エレンの行動を安価で決めるよ!)
1.寝ているミカサのほっぺにキスする。
2.寝ているミカサのまぶたにキスする。
3.寝ているミカサのおでこにキスする。
4.寝ているミカサの唇に軽い触れるだけのキスをする。
5.寝ているミカサに耳元で「好きだ」と告白する。
6.寝ているミカサに何もしない。「おやすみ」と言うだけ。
ペロペロチャンスだ! このチャンスをどうするかは安価次第。
安価は>>400のレスの秒数で決まるぞ!
1→00~09秒
2→10~19秒
3→20~29秒
4→30~39秒
5→40~49秒
6→50~59秒
1.寝ているミカサのほっぺにキスする。
2.寝ているミカサのまぶたにキスする。
3.寝ているミカサのおでこにキスする。
4.寝ているミカサの唇に軽い触れるだけのキスをする。
5.寝ているミカサに耳元で「好きだ」と告白する。
6.寝ているミカサに何もしない。「おやすみ」と言うだけ。
ペロペロチャンスだ! このチャンスをどうするかは安価次第。
安価は>>400のレスの秒数で決まるぞ!
1→00~09秒
2→10~19秒
3→20~29秒
4→30~39秒
5→40~49秒
6→50~59秒
401: 2014/05/16(金) 19:05:58 ID:9I5h95A20
46秒なので、
5.寝ているミカサに耳元で「好きだ」と告白する。
に決定です。では続きます。
5.寝ているミカサに耳元で「好きだ」と告白する。
に決定です。では続きます。
402: 2014/05/16(金) 19:22:10 ID:9I5h95A20
オレは自分の唇をミカサの耳元に寄せた。
しっかり寝ているから聞こえないだろうと思って、ずるい方法で、その言葉を伝えた。
エレン「…………………好きだ」
そう、試しに言ってみて、ああ、何かもう、戻れないと思った。
ジャンには悪いと思ったけど、オレも参戦する事になりそうだ。
ミカサに片思いをする男達の名簿の中に、オレの名前も刻まれちまったんだから。
ミカサはオレの告白に全く気付いてない。深く眠っているようだ。
それに安心すると同時に、ちょっとだけやるせなくもなる。
ああ、混ぜこぜの感情だ。そうか。それが「恋」なんだ。
「初恋」は、ただ淡い感情だったけど、「恋」はもっと、味が濃い。
……しゃ、洒落じゃないぞ? 偶然そう思っただけだ。
なんてどうでもいい事を思いながら、オレはミカサからゆっくり離れた。
そして毛布の布団をお腹の上にだけ乗せて、そのまま瞼を閉じて、眠ってしまったんだ。
ミカサ「エレン、起きて。そろそろ出る準備をしないと」
エレン「んー……」
翌日。目が覚めると意外と気分がすっきりしていた。
昨日はいろいろあったけど、自分の気持ちに整理がついて、しっかりしている自分に気づく。
むっくり上半身を起こす。ミカサに加勢してもらう。
ミカサ「!?」
エレン「ん? ああ……悪い。便所行ってくる」
ミカサの顔が赤かった。ああ、こいつのせいだな。
視線を下にやって、納得して便所に移動する。
朝だしな。自然にこうなる。
まあいつもの事だし、手早く処理して便所を済ませる。
処理しなくても、いつの間にか収まる時もあるけど。
出した方が気持ちもいいので、オレは出す事の方が多いかな。
便所を済ませて、手洗って、洗面周りをチェックする。
チェックアウトの準備を済ませて、オレはミカサに声をかけた。
エレン「ミカサ、出るぞ。忘れ物すんなよ」
ミカサ「う、うん……」
そんな訳でオレはこの日を境に、自分の気持ちに気づいた。
ただこれから先、どうするかは、まだ決めてなくて。
この時点ではミカサに告白するとかは全然、考えていなくて。
胸の中に仕舞っておこう。そう、考えていたんだ。
しっかり寝ているから聞こえないだろうと思って、ずるい方法で、その言葉を伝えた。
エレン「…………………好きだ」
そう、試しに言ってみて、ああ、何かもう、戻れないと思った。
ジャンには悪いと思ったけど、オレも参戦する事になりそうだ。
ミカサに片思いをする男達の名簿の中に、オレの名前も刻まれちまったんだから。
ミカサはオレの告白に全く気付いてない。深く眠っているようだ。
それに安心すると同時に、ちょっとだけやるせなくもなる。
ああ、混ぜこぜの感情だ。そうか。それが「恋」なんだ。
「初恋」は、ただ淡い感情だったけど、「恋」はもっと、味が濃い。
……しゃ、洒落じゃないぞ? 偶然そう思っただけだ。
なんてどうでもいい事を思いながら、オレはミカサからゆっくり離れた。
そして毛布の布団をお腹の上にだけ乗せて、そのまま瞼を閉じて、眠ってしまったんだ。
ミカサ「エレン、起きて。そろそろ出る準備をしないと」
エレン「んー……」
翌日。目が覚めると意外と気分がすっきりしていた。
昨日はいろいろあったけど、自分の気持ちに整理がついて、しっかりしている自分に気づく。
むっくり上半身を起こす。ミカサに加勢してもらう。
ミカサ「!?」
エレン「ん? ああ……悪い。便所行ってくる」
ミカサの顔が赤かった。ああ、こいつのせいだな。
視線を下にやって、納得して便所に移動する。
朝だしな。自然にこうなる。
まあいつもの事だし、手早く処理して便所を済ませる。
処理しなくても、いつの間にか収まる時もあるけど。
出した方が気持ちもいいので、オレは出す事の方が多いかな。
便所を済ませて、手洗って、洗面周りをチェックする。
チェックアウトの準備を済ませて、オレはミカサに声をかけた。
エレン「ミカサ、出るぞ。忘れ物すんなよ」
ミカサ「う、うん……」
そんな訳でオレはこの日を境に、自分の気持ちに気づいた。
ただこれから先、どうするかは、まだ決めてなくて。
この時点ではミカサに告白するとかは全然、考えていなくて。
胸の中に仕舞っておこう。そう、考えていたんだ。
403: 2014/05/16(金) 19:42:13 ID:9I5h95A20
次の日の部活の時、オレはまた別の衣装の試着をしていた。
今度は西洋風のドレスだ。時代は中世っぽい。
その微調整を部室でしていたら、ペトラ先輩の声がドア越しに聞こえた。
廊下でミカサと話し込んでいるようだ。
ペトラ「それ本当? ニファの奴、そんな事してたわけ?」
ミカサ「お知合いですか?」
ペトラ「ああ…まあ、ね。3年2組の女子体操部のキャプテンよ。あの子、まさか……」
声が一気に低くなった。どんな顔しているか想像したくねえな。
オルオ「ああ、もしかしたらそうかもな」
するとそこにオルオ先輩も加わって、
ペトラ「むきー! あの女狐め! リヴァイ先生に手出したら絶対許さん!」
ミカサ「え? もしかして、ニファ先輩の相手って、リヴァイ先生なんですか?」
ああ、なるほど。通りで。
リヴァイ先生が相手ならそういう願掛けをしたくなるのも頷ける。
あの先生、意外と人気あるんだよ。女子に。
ペトラ先輩だけじゃねえよ? オレ、廊下とかで他の女子生徒が噂話してるの聞いたことあるし。
怖いという評価と、格好良くて優しいという評価で割れてるんだ。
オルオ「んーそういう噂があるけどな。オレは直接本人に聞いたわけじゃないけど、結構、あからさまにリヴァイ先生にアプローチしてるっていう話だが」
ペトラ「リヴァイ先生は優しいから、生徒のそういうのを無下に出来ないだけよ!」
オルオ「お前も大概だけどな。ニファとどっこいだろ」
ペトラ「う、うるさいわね! しょうがないじゃない! 好きなんだから!」
ミカサ「え? ペトラ先輩、あのリヴァイ先生の事、好きなんですか?」
オレは何となく、察してたけどな。
ライクのボーカルが好きだと言った時点で、ああいう感じが好きなんだろうと思ってた。似てるんだよ。背格好とか。雰囲気も。
ペトラ「その……憧れなのかもしれないけど、うん。今、一番好きなのはリヴァイ先生…かな?」
さっきのどす黒い声とは打って変わって乙女な声だった。
ペトラ「体操部の合宿は確か7月末までだったはずよ。8月に入ったら、今度は演劇部の番よ。絶対取り返しちゃる」
ああ、でもまたどす黒い声に戻った。ペトラ先輩、そのギャップが怖いっす。
オルオ「全く……リヴァイ先生はモテるんだから、お前みたいなちんちくりんを相手にする訳ないだろ」
ああ、オルオ先輩、ペトラ先輩の事、憎からず思ってるみたいだもんな。
だからつい、そう言っちまったんだろう。
ペトラ「そんなのはあんたに言われなくとも分かってるわよ! いいのよ。報われなくとも! でも、ニファにも渡さないわ!」
その辺はペトラ先輩も分かってて言ってるみたいだ。
恋が叶うかどうかって問題じゃねえもんな。好きなら、もう、しょうがねえよ。うん。
そんな感じで盗み聞きしてたらいつの間にか試着が完成したようで、
マーガレット「お見合い時の衣装、完成しましたー」
と、皆の前に出る。着替えた後は音楽室で歩行練習だ。
404: 2014/05/16(金) 19:45:34 ID:9I5h95A20
ペトラ「おお? いいわね! エレン、大分、うまくなったわね」
エレン「そうっすかね」
ペトラ「その調子でお願いね! 演技の方もよろしくね!」
今日の練習は以前よりスムーズにいった。
アルミンのアドバイスと、ミカサの観察の成果が少しずつ出てきたみたいだ。
ジャン「………エレン、お前」
エレン「ん? なんだよ」
ジャン「所作が急にうまくなったな。なんていうか、ミカサみてえだ」
だろうな。相当、注意深く観察して研究したからな。
エレン「ああ、ミカサを真似してるからな」
ミカサ「え? そうなの?」
エレン「細かい動きはミカサの普段の生活の仕草を参考にしてんだ。その方が女らしくなるだろ?」
ミカサが「なるほど」という顔をした。
ジャン「通りで急にうまくなったと思ったぜ。くそ……悔しいが綺麗だ」
オレが役に入りきれればジャンもきっと演じやすいだろう。
ジャンはミカサみてえな、所作の綺麗で凛とした女が元々好きなんだから。
エレン「お前のそういうとこは、嫌いじゃねえんだがな」
ジャン「は? 急に何の話だ」
エレン「自分に正直だろ、ジャンは。そういう奴の方がオレは好きだ」
ジャン「…………お前に好かれても気持ち悪いだけなんだが」
エレン「だろうな。オレも言ってて自分で気持ち悪い」
ジャン「だったら言うなよ、アホかお前は」
エレン「そうっすかね」
ペトラ「その調子でお願いね! 演技の方もよろしくね!」
今日の練習は以前よりスムーズにいった。
アルミンのアドバイスと、ミカサの観察の成果が少しずつ出てきたみたいだ。
ジャン「………エレン、お前」
エレン「ん? なんだよ」
ジャン「所作が急にうまくなったな。なんていうか、ミカサみてえだ」
だろうな。相当、注意深く観察して研究したからな。
エレン「ああ、ミカサを真似してるからな」
ミカサ「え? そうなの?」
エレン「細かい動きはミカサの普段の生活の仕草を参考にしてんだ。その方が女らしくなるだろ?」
ミカサが「なるほど」という顔をした。
ジャン「通りで急にうまくなったと思ったぜ。くそ……悔しいが綺麗だ」
オレが役に入りきれればジャンもきっと演じやすいだろう。
ジャンはミカサみてえな、所作の綺麗で凛とした女が元々好きなんだから。
エレン「お前のそういうとこは、嫌いじゃねえんだがな」
ジャン「は? 急に何の話だ」
エレン「自分に正直だろ、ジャンは。そういう奴の方がオレは好きだ」
ジャン「…………お前に好かれても気持ち悪いだけなんだが」
エレン「だろうな。オレも言ってて自分で気持ち悪い」
ジャン「だったら言うなよ、アホかお前は」
405: 2014/05/16(金) 19:58:25 ID:9I5h95A20
オレが女装している時だけはジャンも少しだけ態度が柔和だった。
その気持ちは分かる。オレもアルミンと組んだ時、そんな感じだったし。
分かってても、やっぱり「女」に対しては態度が柔くなるのが男なんだよ。
そんな訳で練習は順調だった。特に問題はないと思ってた、その時……
エルド「おい、ペトラまずいぞ」
ペトラ「え?」
エルド「今の通し稽古のタイムを計ってたら……尺オーバーになった」
ペトラ「ええ?! どれくらい?」
エルド「かなりある。10分くらい、オーバーだ」
ペトラ「嘘……マジで?! 私、脚本の量多かった?!」
エルド「いや、うーん、ギリギリってところか? でもこのままだとまずいぞ。いくつかシーンをカットしないと、規定時間をオーバーする可能性が高い」
ミカサ「尺オーバー? 制限時間を超えているんですか?」
エルド「ああ。規定は1時間以内だ。1秒でもオーバーしたら失格になる」
うお? それは大変だ。どうにかしないと。
ペトラ「うーん、どうしよう。どこをカットするべきなのか」
ペトラ先輩が唸ったその時、オレはすかさず、提案した。
エレン「キスシーンをカットしてください!」
ジャン「キスシーンをカットするべきだと思います!」
ジャンもオレと同じことを考えてたようだ。こういう時は気が合うんだよな。
ペトラ「ええ?! でも、そこは一番盛り上がるところなのよ?! そこを外してどうするのよ!」
エレン「でも、尺がオーバーするなら背に腹は代えられないですよ!」
ジャン「そうですよ。そのシーンがなくても、二人の愛はもう、伝わりますよ観客には!」
キスシーンが嫌だからカットを願い出たのは勿論だが、それ自体が、そもそも尺を取られる演出になってたからな。
ここをカットすれば30秒~1分くらいまず削れる。だからカットするべきだと思ったんだ。
ペトラ「でも恋愛劇でキスシーンがないなんて、メインディッシュのないフルコースのようなもんじゃない。困ったわ…」
エルド「台詞をいくつかカットして、平均的に巻いていくっていう手もあるが…」
ペトラ「いや、それだと忙しない劇になるからそれは最後の手段よ。やるべきなのは、要らないシーンをカットする方が先だわ」
オルオ「キスシーンをなくす代わりに、別のやり方で表現するって手もあるぞ。その辺は演出次第なんじゃないか?」
ペトラ「うう~ん……」
唸り続けるペトラ先輩に周りも困惑したな。
ここにきてこんな根本的な問題が発生したんだ。無理もねえ。
その気持ちは分かる。オレもアルミンと組んだ時、そんな感じだったし。
分かってても、やっぱり「女」に対しては態度が柔くなるのが男なんだよ。
そんな訳で練習は順調だった。特に問題はないと思ってた、その時……
エルド「おい、ペトラまずいぞ」
ペトラ「え?」
エルド「今の通し稽古のタイムを計ってたら……尺オーバーになった」
ペトラ「ええ?! どれくらい?」
エルド「かなりある。10分くらい、オーバーだ」
ペトラ「嘘……マジで?! 私、脚本の量多かった?!」
エルド「いや、うーん、ギリギリってところか? でもこのままだとまずいぞ。いくつかシーンをカットしないと、規定時間をオーバーする可能性が高い」
ミカサ「尺オーバー? 制限時間を超えているんですか?」
エルド「ああ。規定は1時間以内だ。1秒でもオーバーしたら失格になる」
うお? それは大変だ。どうにかしないと。
ペトラ「うーん、どうしよう。どこをカットするべきなのか」
ペトラ先輩が唸ったその時、オレはすかさず、提案した。
エレン「キスシーンをカットしてください!」
ジャン「キスシーンをカットするべきだと思います!」
ジャンもオレと同じことを考えてたようだ。こういう時は気が合うんだよな。
ペトラ「ええ?! でも、そこは一番盛り上がるところなのよ?! そこを外してどうするのよ!」
エレン「でも、尺がオーバーするなら背に腹は代えられないですよ!」
ジャン「そうですよ。そのシーンがなくても、二人の愛はもう、伝わりますよ観客には!」
キスシーンが嫌だからカットを願い出たのは勿論だが、それ自体が、そもそも尺を取られる演出になってたからな。
ここをカットすれば30秒~1分くらいまず削れる。だからカットするべきだと思ったんだ。
ペトラ「でも恋愛劇でキスシーンがないなんて、メインディッシュのないフルコースのようなもんじゃない。困ったわ…」
エルド「台詞をいくつかカットして、平均的に巻いていくっていう手もあるが…」
ペトラ「いや、それだと忙しない劇になるからそれは最後の手段よ。やるべきなのは、要らないシーンをカットする方が先だわ」
オルオ「キスシーンをなくす代わりに、別のやり方で表現するって手もあるぞ。その辺は演出次第なんじゃないか?」
ペトラ「うう~ん……」
唸り続けるペトラ先輩に周りも困惑したな。
ここにきてこんな根本的な問題が発生したんだ。無理もねえ。
406: 2014/05/16(金) 20:01:08 ID:9I5h95A20
マーガレット「まだ背景セットが全部完成している訳ではないので、場転の時間も加えたら更にオーバーする可能性もありますしね。確かに、大幅なカットは必要かもしれないです」
ペトラ「でもそうなると、折角作ってもらったセット、無駄にする可能性もあるのよ?」
マーガレット「その時は仕方がないです。それが大道具の宿命ですから」
所謂、没ってことだ。捨てるしかない。
ペトラ「分かったわ…話の辻褄が崩れないように調整しながら、脚本を見直してみる」
ペトラ先輩はすっかり落ち込んでしまったが、とりあえず、今日のところは練習をそこまでにして、解散になった。
帰り道、ついつい上機嫌になる自分を隠せなかったから、ミカサには呆れられた。
エレン「♪」
ミカサ「エレン、楽しそうね」
エレン「え? ああ……そりゃなあ。野郎同士でキスシーンしなくて済むかもしれんのだから、そら浮かれるわな」
ミカサ「でも、恋愛物でキスシーンがないのは、味気ないのでは?」
エレン「そうか? オレはないならなくても全然平気だが」
ミカサ「つまりエレンは、恋人とキス出来なくても構わないのね」
エレン「は? それは嫌に決まってるだろ。何言ってんだ?」
恋人とはキスするに決まってるだろ?
するとミカサは「当然」と言った顔で、
ミカサ「エレン、それが普通だと思う。だったらタイ王子にキスをさせないのは酷だと思わないの?」
エレン「ええ……ああ、そういう事か。いや、でもなあ」
ミカサの言いたい事は分かった。実際、恋人同士や夫婦はキスをするんだから、タイ王子もしたい筈だと。
ジャンではなく、タイ王子としての視点でそう言ったんだ。
ペトラ「でもそうなると、折角作ってもらったセット、無駄にする可能性もあるのよ?」
マーガレット「その時は仕方がないです。それが大道具の宿命ですから」
所謂、没ってことだ。捨てるしかない。
ペトラ「分かったわ…話の辻褄が崩れないように調整しながら、脚本を見直してみる」
ペトラ先輩はすっかり落ち込んでしまったが、とりあえず、今日のところは練習をそこまでにして、解散になった。
帰り道、ついつい上機嫌になる自分を隠せなかったから、ミカサには呆れられた。
エレン「♪」
ミカサ「エレン、楽しそうね」
エレン「え? ああ……そりゃなあ。野郎同士でキスシーンしなくて済むかもしれんのだから、そら浮かれるわな」
ミカサ「でも、恋愛物でキスシーンがないのは、味気ないのでは?」
エレン「そうか? オレはないならなくても全然平気だが」
ミカサ「つまりエレンは、恋人とキス出来なくても構わないのね」
エレン「は? それは嫌に決まってるだろ。何言ってんだ?」
恋人とはキスするに決まってるだろ?
するとミカサは「当然」と言った顔で、
ミカサ「エレン、それが普通だと思う。だったらタイ王子にキスをさせないのは酷だと思わないの?」
エレン「ええ……ああ、そういう事か。いや、でもなあ」
ミカサの言いたい事は分かった。実際、恋人同士や夫婦はキスをするんだから、タイ王子もしたい筈だと。
ジャンではなく、タイ王子としての視点でそう言ったんだ。
407: 2014/05/16(金) 20:11:30 ID:9I5h95A20
でもオレは反論した。あくまでオレの持論だけど。
エレン「オレは逆にご都合主義のような気もするけどな」
ミカサ「ご都合主義?」
エレン「んーなんていうか、キスってさ。基本的に人前でするもんじゃねえだろ? オレだったら、周りに人がいる時にはしねえけどな。確かに妻を救い出した直後に、感情が高ぶって…というのはあるかもしれんが、オレだったら、あの場面じゃしねえなあ」
ライ王子と剣で勝負して、勝った後に、ライ王子の眼前で見せつけるようにキスするんだぜ?
ちょっと、なんか、なあと思うんだよな。あのシナリオ。
大げさすぎるというか。タイ王子キャラ崩壊というべきか。何か違う感があったんだ。
まあ、ペトラ先輩にはそこまでは言わないけどさ。
ミカサ「だったらどのタイミングなら、いいの?」
エレン「そりゃ、家に帰ってほっと息をついた時だろ。安らぎの時間、つまり夫婦の時間が始まる前にするもんじゃねえの?」
ミカサ「なるほど。確かにその通りかもしれない」
これは一般的な考え方だとは思うけどな。
ミカサ「でも、それでは劇にならないような」
エレン「それは分かってるが、リアルだとそうだよなって話だよ」
ミカサ「じゃあエレンが脚本家だったら、どう変更する?」
エレン「オレ? んーそうだな」
オレがタイ王子の立場なら、という仮定で考えて想像する。
エレン「あ、レナにマフラーでも巻いてやって、そのまま手繋いで帰るかな」
ミカサ「マフラー?」
エレン「だって、ラストのレナは部屋着の薄着だろ? 寒そうにしてんだし、まずは上着でも着せてやった方がいい。でも、タイ王子は上着を着てきてなかったし、だったらマフラーかなって」
思い出したのは、昔の事だ。
あの女の子にあげたのは、オレの母さんが作った手作りのマフラーと手袋だ。
世界で一つしかない。だけど、それをあげる価値はあると思った。
それで精一杯なんじゃねえかな、普通は。
エレン「まあ、手袋とかでもいいけど、とにかくそういう事だよ。そっちの方がいいんじゃねえかな」
ミカサ「………」
エレン「……?」
あれ? ミカサが不自然に立ち止まった。
ミカサ「あ、そ、そうね」
エレン「どうかしたのか?」
ミカサ「いいえ、ちょっと、ね。確かに普通は、救出した相手を温めるのが先かもしれない」
エレン「だろ? まあ決めるのはペトラ先輩だけどさー」
何だろうな。たまに、こういう唐突に変な間がある時がある。
良く分からんが。でも別に気に障った様子でもないし。
まあいいや。突っ込むような事でもないと思って、オレはその時はスルーした。
エレン「オレは逆にご都合主義のような気もするけどな」
ミカサ「ご都合主義?」
エレン「んーなんていうか、キスってさ。基本的に人前でするもんじゃねえだろ? オレだったら、周りに人がいる時にはしねえけどな。確かに妻を救い出した直後に、感情が高ぶって…というのはあるかもしれんが、オレだったら、あの場面じゃしねえなあ」
ライ王子と剣で勝負して、勝った後に、ライ王子の眼前で見せつけるようにキスするんだぜ?
ちょっと、なんか、なあと思うんだよな。あのシナリオ。
大げさすぎるというか。タイ王子キャラ崩壊というべきか。何か違う感があったんだ。
まあ、ペトラ先輩にはそこまでは言わないけどさ。
ミカサ「だったらどのタイミングなら、いいの?」
エレン「そりゃ、家に帰ってほっと息をついた時だろ。安らぎの時間、つまり夫婦の時間が始まる前にするもんじゃねえの?」
ミカサ「なるほど。確かにその通りかもしれない」
これは一般的な考え方だとは思うけどな。
ミカサ「でも、それでは劇にならないような」
エレン「それは分かってるが、リアルだとそうだよなって話だよ」
ミカサ「じゃあエレンが脚本家だったら、どう変更する?」
エレン「オレ? んーそうだな」
オレがタイ王子の立場なら、という仮定で考えて想像する。
エレン「あ、レナにマフラーでも巻いてやって、そのまま手繋いで帰るかな」
ミカサ「マフラー?」
エレン「だって、ラストのレナは部屋着の薄着だろ? 寒そうにしてんだし、まずは上着でも着せてやった方がいい。でも、タイ王子は上着を着てきてなかったし、だったらマフラーかなって」
思い出したのは、昔の事だ。
あの女の子にあげたのは、オレの母さんが作った手作りのマフラーと手袋だ。
世界で一つしかない。だけど、それをあげる価値はあると思った。
それで精一杯なんじゃねえかな、普通は。
エレン「まあ、手袋とかでもいいけど、とにかくそういう事だよ。そっちの方がいいんじゃねえかな」
ミカサ「………」
エレン「……?」
あれ? ミカサが不自然に立ち止まった。
ミカサ「あ、そ、そうね」
エレン「どうかしたのか?」
ミカサ「いいえ、ちょっと、ね。確かに普通は、救出した相手を温めるのが先かもしれない」
エレン「だろ? まあ決めるのはペトラ先輩だけどさー」
何だろうな。たまに、こういう唐突に変な間がある時がある。
良く分からんが。でも別に気に障った様子でもないし。
まあいいや。突っ込むような事でもないと思って、オレはその時はスルーした。
408: 2014/05/16(金) 20:24:53 ID:9iGSK8UU0
んで次の日、ペトラ先輩は修正案を皆の前に出してきた。
ペトラ「何も着ないで慌てて飛び出すシーンにしようかと思ったけど、タイ王子に上着だけはひっかけて飛び出させるわ。んで、妻を救出後には、自分の上着を着せてそのまま連れ帰る。んで、手を繋いでいるところを後ろから照明を映して……フェードアウト。それでいきましょ」
これなら少し時間を短く出来る。という事だったのでそれに変更になった。
オレとジャンは同時にガッツポーズをした。
でも周りは少しざわざわしていた。
マリーナ「そうですか……残念ですね」
マーガレット「まあ、仕方がないよ。そういう事もある」
キーヤン「いいんじゃないっすか」
もにょもにょしているようだ。消化不良を起こしているような。
妥協した空気の中で喜んでいるのは役者のオレとジャンだけのようだ。
それに対してオレ達二人は少しだけ、罪悪感があったけど。
気持ちを切り替えてオルオ先輩が言った。
オルオ「でも、キスシーンっていう分かりやすい記号がなくなるから、かえって難しくなるぞ」
エレン「え?」
オルオ「見つめ合うだけで、愛しあっているのを表現するんだぞ。演技の難易度はかえって高くなった。二人とも、覚悟しろよ」
エレン「うぐっ」
ジャン「わ、分かってますって」
そうか。見つめ合うだけで愛し合うのか。確かに難しいな。
でも後には引けないと思った。やるしかねえ。
そんな感じでいくつかの変更点を交えながら練習が進んだ。
ジャンとの息もだんだん合ってきた。というかキスシーンが無くなったおかげで、プレッシャーから解放されたみたいで、演技がのびのびしてきた気がする。
やっぱりそこだけはよほど嫌だったんだろうな。気持ちは分かる。
エレン「………もう、昼か」
時間が経つのは早いと思った。
ペトラ「ふーちょっとお昼の休憩しようか」
午前中から活動しっぱなしだったので、そうペトラ先輩が言うと、
ジャン「あ、そういえばそろそろ、決勝大会の中継始まる頃じゃないっすかね」
ペトラ「あ、そうだったね! テレビつけようか!」
7月30日。この日は予選の決勝大会だ。
皆、一旦休憩する事にして、部室に集まって弁当を食いながら野球観戦をした。
ペトラ「何も着ないで慌てて飛び出すシーンにしようかと思ったけど、タイ王子に上着だけはひっかけて飛び出させるわ。んで、妻を救出後には、自分の上着を着せてそのまま連れ帰る。んで、手を繋いでいるところを後ろから照明を映して……フェードアウト。それでいきましょ」
これなら少し時間を短く出来る。という事だったのでそれに変更になった。
オレとジャンは同時にガッツポーズをした。
でも周りは少しざわざわしていた。
マリーナ「そうですか……残念ですね」
マーガレット「まあ、仕方がないよ。そういう事もある」
キーヤン「いいんじゃないっすか」
もにょもにょしているようだ。消化不良を起こしているような。
妥協した空気の中で喜んでいるのは役者のオレとジャンだけのようだ。
それに対してオレ達二人は少しだけ、罪悪感があったけど。
気持ちを切り替えてオルオ先輩が言った。
オルオ「でも、キスシーンっていう分かりやすい記号がなくなるから、かえって難しくなるぞ」
エレン「え?」
オルオ「見つめ合うだけで、愛しあっているのを表現するんだぞ。演技の難易度はかえって高くなった。二人とも、覚悟しろよ」
エレン「うぐっ」
ジャン「わ、分かってますって」
そうか。見つめ合うだけで愛し合うのか。確かに難しいな。
でも後には引けないと思った。やるしかねえ。
そんな感じでいくつかの変更点を交えながら練習が進んだ。
ジャンとの息もだんだん合ってきた。というかキスシーンが無くなったおかげで、プレッシャーから解放されたみたいで、演技がのびのびしてきた気がする。
やっぱりそこだけはよほど嫌だったんだろうな。気持ちは分かる。
エレン「………もう、昼か」
時間が経つのは早いと思った。
ペトラ「ふーちょっとお昼の休憩しようか」
午前中から活動しっぱなしだったので、そうペトラ先輩が言うと、
ジャン「あ、そういえばそろそろ、決勝大会の中継始まる頃じゃないっすかね」
ペトラ「あ、そうだったね! テレビつけようか!」
7月30日。この日は予選の決勝大会だ。
皆、一旦休憩する事にして、部室に集まって弁当を食いながら野球観戦をした。
409: 2014/05/16(金) 20:46:03 ID:9I5h95A20
ジャン「おお、4回まで進んでたか。……って、コニーの打席じゃねえか!」
コニーがテレビに映ってる。
無事に決勝戦まで勝ち上がってたようだな。
ジャン「あー2-0で負けてるか。やっぱ、決勝なだけあって相手も強いな」
エレン「相手どこだ?」
ジャン「小学館高校だな。ここも毎年勝ち上がってくる常連校だよ」
ジャンの表情が生き生きしてたな。野球少年の顔に戻ってた。
テレビの前に集まって、見入っている。コニーのスイングは短いけど鋭かった。
ジャン「あー追い込まれた! 三振はすんなよ、コニー!」
ジャンの奴、すっかり応援してるな。メガホン持たせてやりたい。
審判『ファール!』
コニー、粘ってるな。すげえ。
ジャン「相手投手は……左のアンダースローだと?! 珍しい投手だな」
エレン「そうなのか?」
ジャン「ああ、左ってだけでもすげえのに、それにアンダースローなんて、滅多にいねえぞ」
ジャンの解説を交えながら観戦を続ける。
アナウンサー『粘りますね~さすが、小さな巨人と呼ばれるだけありますね。コニー・スプリンガー君は小学生の頃から野球をやっているそうです。そのバッティングのフォームがミスター巨人こと、長島選手の若い頃のものと似ているところから、小さな巨人と呼ばれるようになったそうですが…』
解説『対する投手のキタロー・キタオオジ君は中学時代に左のアンダースローの投げ方をマスターし、エースピッチャーとして活躍するようになりました。先日の、彼の完全試合の記録はまだ記憶に新しいと思いますが、今日の調子はまずまずといったところでしょうか』
アナウンサー『しかし球数を投げさせて疲労させる作戦のようですね。もう20球近く粘っていますよ』
解説『決勝大会ですからねー。さすがのキタロー君も疲れが出始める頃だと思いますよ』
キン……!
わあああ……
ジャン「おしゃあああ抜けたあああああ走れ走れ走れ!」
コニーが遂にヒットを打った!
1塁に出た。試合が盛り上がってきたな!
コニーがテレビに映ってる。
無事に決勝戦まで勝ち上がってたようだな。
ジャン「あー2-0で負けてるか。やっぱ、決勝なだけあって相手も強いな」
エレン「相手どこだ?」
ジャン「小学館高校だな。ここも毎年勝ち上がってくる常連校だよ」
ジャンの表情が生き生きしてたな。野球少年の顔に戻ってた。
テレビの前に集まって、見入っている。コニーのスイングは短いけど鋭かった。
ジャン「あー追い込まれた! 三振はすんなよ、コニー!」
ジャンの奴、すっかり応援してるな。メガホン持たせてやりたい。
審判『ファール!』
コニー、粘ってるな。すげえ。
ジャン「相手投手は……左のアンダースローだと?! 珍しい投手だな」
エレン「そうなのか?」
ジャン「ああ、左ってだけでもすげえのに、それにアンダースローなんて、滅多にいねえぞ」
ジャンの解説を交えながら観戦を続ける。
アナウンサー『粘りますね~さすが、小さな巨人と呼ばれるだけありますね。コニー・スプリンガー君は小学生の頃から野球をやっているそうです。そのバッティングのフォームがミスター巨人こと、長島選手の若い頃のものと似ているところから、小さな巨人と呼ばれるようになったそうですが…』
解説『対する投手のキタロー・キタオオジ君は中学時代に左のアンダースローの投げ方をマスターし、エースピッチャーとして活躍するようになりました。先日の、彼の完全試合の記録はまだ記憶に新しいと思いますが、今日の調子はまずまずといったところでしょうか』
アナウンサー『しかし球数を投げさせて疲労させる作戦のようですね。もう20球近く粘っていますよ』
解説『決勝大会ですからねー。さすがのキタロー君も疲れが出始める頃だと思いますよ』
キン……!
わあああ……
ジャン「おしゃあああ抜けたあああああ走れ走れ走れ!」
コニーが遂にヒットを打った!
1塁に出た。試合が盛り上がってきたな!
410: 2014/05/16(金) 20:48:11 ID:9I5h95A20
アナウンス『8番、捕手、フランツ君』
ミカサ「あら、フランツも野球部だったの?」
エレン「あの髪型の奴らは大体野球部だろ」
ミカサ「1年なのにレギュラーなのはスゴイ。二人とも頑張ってる」
フランツがバントを決めてコニーが進んだ。
アナウンス『9番、投手、キュクロ君』
ジャン「あれ? 坊主頭じゃない奴がいるな。珍しい」
エレン「本当だ。あんな奴、うちの学校にいたっけ?」
ミカサ「他のクラスの子ではないだろうか」
ジャン「ちっ……投手だから優遇されてるのか? 気に食わねえな」
いや、そういう感じでもない。何だろ。多分違うんじゃねえか?
と、思ったけどその理由を提示出来そうになかったんで、オレは黙った。
ジャン「!」
エレン「!」
第一球目、なんと初球から打った。
アナウンサー『おおっと、のびるのびるのびる………入った! ホームランです! 初球に甘く入ったところを遂に狙われました!』
解説『今の球は甘かったですねー…いやはいや、でもまだ2-2ですから。試合はこれからですよ』
ジャン「すげえ、投手なのにホームラン打ちやがった」
エレン「実力のある選手だから、坊主も免除されてんのかな?」
もしかしたらそういう事なのか?
ジャン「か、かもしれんが……いや、でもすげえな」
その後の試合は拮抗して進み、延長までもつれ込んだ。
その様子を見ながらジャンがため息を漏らした。
ジャン「あのキュクロとかいう投手、速球派のいい球投げるな」
エレン「分かるのか?」
ジャン「ああ、手元でのびるストレートだ。相手は技巧派のアンダースローだが、対照的な投手だな」
ミカサ「ジャンも投手やってたのよね」
ジャン「あ、ああ……オレは打たせて取るタイプだったけどな」
三振をバンバン取っていくキュクロ投手。キタロー投手はぱしっと打たせて取る。
ジャンの言う通り対照的な二人だと思った。試合が全然、崩れない。
ミカサ「あら、フランツも野球部だったの?」
エレン「あの髪型の奴らは大体野球部だろ」
ミカサ「1年なのにレギュラーなのはスゴイ。二人とも頑張ってる」
フランツがバントを決めてコニーが進んだ。
アナウンス『9番、投手、キュクロ君』
ジャン「あれ? 坊主頭じゃない奴がいるな。珍しい」
エレン「本当だ。あんな奴、うちの学校にいたっけ?」
ミカサ「他のクラスの子ではないだろうか」
ジャン「ちっ……投手だから優遇されてるのか? 気に食わねえな」
いや、そういう感じでもない。何だろ。多分違うんじゃねえか?
と、思ったけどその理由を提示出来そうになかったんで、オレは黙った。
ジャン「!」
エレン「!」
第一球目、なんと初球から打った。
アナウンサー『おおっと、のびるのびるのびる………入った! ホームランです! 初球に甘く入ったところを遂に狙われました!』
解説『今の球は甘かったですねー…いやはいや、でもまだ2-2ですから。試合はこれからですよ』
ジャン「すげえ、投手なのにホームラン打ちやがった」
エレン「実力のある選手だから、坊主も免除されてんのかな?」
もしかしたらそういう事なのか?
ジャン「か、かもしれんが……いや、でもすげえな」
その後の試合は拮抗して進み、延長までもつれ込んだ。
その様子を見ながらジャンがため息を漏らした。
ジャン「あのキュクロとかいう投手、速球派のいい球投げるな」
エレン「分かるのか?」
ジャン「ああ、手元でのびるストレートだ。相手は技巧派のアンダースローだが、対照的な投手だな」
ミカサ「ジャンも投手やってたのよね」
ジャン「あ、ああ……オレは打たせて取るタイプだったけどな」
三振をバンバン取っていくキュクロ投手。キタロー投手はぱしっと打たせて取る。
ジャンの言う通り対照的な二人だと思った。試合が全然、崩れない。
411: 2014/05/16(金) 20:49:28 ID:9I5h95A20
そしてまた、コニーの打席が回ってきた。
講談高校は裏の攻撃だ。点を取れば、さよならだ。
2アウト。塁にはランナー無し。
コニーは粘っていた。でも相手投手の球はここにきて速度が上がっている。
ジャン「うわっ……典型的な尻上がり型かよ。やりにくいだろうな、コニー」
ミカサ「尻上がり?」
ジャン「試合の後半、球の速度が上がったり、キレが良くなる投手の事だ。所謂スロースターターだな」
ミカサ「なるほど」
ジャン「完投型の投手には多いんだ。コニー、負けるなよ」
コニーは粘っている。球を選んだ。4ボールで塁に出た!
ジャン「よしよしよし! それでいいぞ、コニー!」
ドキドキしてきた。風が変わった気がする。
ここがこの試合のターニングポイントだ。
フランツはバントが使えない。2アウトだからな。
どうするんだろ。そう思ったその時、なんと!
コニーの奴が初球から盗塁を決めやがったんだ!
ミカサ「すごい度胸……」
エレン「間一髪だったな」
ジャン「いや、投手にいいプレッシャーかけてるぜ。いけいけ!」
今のは完全に相手バッテリーの虚を突いた。
リズムが崩れだしたのを感じた。
だからだろうか。捕手がボールを取り損ねて、フランツが降り逃げ出来たんだ。
ジャン「おおおおお……チャンスが回ってきたぞ!」
2アウト、2塁、1塁。打者は4回でホームランを打ったキュクロに回ってきた。
これは面白れえ! マジで面白い展開になってきた!
わくわくしながら試合を見守る。
ブラスバンドの音が大いに盛り上がる。
ププププープーププププープー♪
プププププププー♪ プープー♪
続きが一番気になる、その瞬間………
講談高校は裏の攻撃だ。点を取れば、さよならだ。
2アウト。塁にはランナー無し。
コニーは粘っていた。でも相手投手の球はここにきて速度が上がっている。
ジャン「うわっ……典型的な尻上がり型かよ。やりにくいだろうな、コニー」
ミカサ「尻上がり?」
ジャン「試合の後半、球の速度が上がったり、キレが良くなる投手の事だ。所謂スロースターターだな」
ミカサ「なるほど」
ジャン「完投型の投手には多いんだ。コニー、負けるなよ」
コニーは粘っている。球を選んだ。4ボールで塁に出た!
ジャン「よしよしよし! それでいいぞ、コニー!」
ドキドキしてきた。風が変わった気がする。
ここがこの試合のターニングポイントだ。
フランツはバントが使えない。2アウトだからな。
どうするんだろ。そう思ったその時、なんと!
コニーの奴が初球から盗塁を決めやがったんだ!
ミカサ「すごい度胸……」
エレン「間一髪だったな」
ジャン「いや、投手にいいプレッシャーかけてるぜ。いけいけ!」
今のは完全に相手バッテリーの虚を突いた。
リズムが崩れだしたのを感じた。
だからだろうか。捕手がボールを取り損ねて、フランツが降り逃げ出来たんだ。
ジャン「おおおおお……チャンスが回ってきたぞ!」
2アウト、2塁、1塁。打者は4回でホームランを打ったキュクロに回ってきた。
これは面白れえ! マジで面白い展開になってきた!
わくわくしながら試合を見守る。
ブラスバンドの音が大いに盛り上がる。
ププププープーププププープー♪
プププププププー♪ プープー♪
続きが一番気になる、その瞬間………
412: 2014/05/16(金) 20:50:28 ID:9I5h95A20
アナウンサー『番組の途中ですが、放送時刻が終了いたします。結果はWEBで発表させて頂きます!』
ジャン「だあああ! (ズッコケ)」
エレン「嘘だろ?! 決勝大会なんだから最後まで放送しろよ!」
ジャン「いや、延長はいっちまったからな……そうなるだろうな」
ミカサ「放送予定時刻を大幅にオーバーしていたようね」
ペトラ「はいはい、残念だけど気持ち切り替えて! 練習続けるわよ」
ジャン「はい~」
エレン「とほほ」
部活が終わるまで結果はお預けだ。
試合を見に行ったアルミン達に後で電話で聞いてみよう。
そして部活後、アルミンに電話してみた。すると案の定、興奮した声で、
アルミン『うん、最後はね、キュクロ君がライト側にヒットを打って、コニーが物凄い勢いで走って……相手のレーザービームとの一騎打ちだったよ! でもコニーの足が一歩速くてさ、さよなら勝ちだった! もう、すっごい興奮したよ~!』
エレン「おお、ってことは甲子園出場か! めでたいな!」
アルミン『だね! 僕、野球観戦初めてだったけど、生で見てよかったよ!』
報告を聞き終えて、オレはつい、
エレン「甲子園か~……応援に行ってやりてえけど……」
ジャン「部活の日程と被るかもな。残念だけど」
エレン「だな。くそ~!」
と、悔しがってしまった。この気持ち、分かるだろ?
ジャンも例外じゃないようで、
ジャン「あーやっべ。見てたら野球やりたくなってきた」
と、体がむずむずし始めたようだった。
ジャン「だあああ! (ズッコケ)」
エレン「嘘だろ?! 決勝大会なんだから最後まで放送しろよ!」
ジャン「いや、延長はいっちまったからな……そうなるだろうな」
ミカサ「放送予定時刻を大幅にオーバーしていたようね」
ペトラ「はいはい、残念だけど気持ち切り替えて! 練習続けるわよ」
ジャン「はい~」
エレン「とほほ」
部活が終わるまで結果はお預けだ。
試合を見に行ったアルミン達に後で電話で聞いてみよう。
そして部活後、アルミンに電話してみた。すると案の定、興奮した声で、
アルミン『うん、最後はね、キュクロ君がライト側にヒットを打って、コニーが物凄い勢いで走って……相手のレーザービームとの一騎打ちだったよ! でもコニーの足が一歩速くてさ、さよなら勝ちだった! もう、すっごい興奮したよ~!』
エレン「おお、ってことは甲子園出場か! めでたいな!」
アルミン『だね! 僕、野球観戦初めてだったけど、生で見てよかったよ!』
報告を聞き終えて、オレはつい、
エレン「甲子園か~……応援に行ってやりてえけど……」
ジャン「部活の日程と被るかもな。残念だけど」
エレン「だな。くそ~!」
と、悔しがってしまった。この気持ち、分かるだろ?
ジャンも例外じゃないようで、
ジャン「あーやっべ。見てたら野球やりたくなってきた」
と、体がむずむずし始めたようだった。
413: 2014/05/16(金) 21:04:35 ID:9I5h95A20
その時、ミカサがジャンの様子を見て、
ミカサ「ジャン、野球部に入らなかった事、後悔してない?」
と質問していた。
おいおい、その質問は地雷に近いぞ、ミカサ。
ジャンはちょっとだけ困った顔をしていたが、
ジャン「あ? いや、後悔はしてねえよ。でも、キュクロっていう投手を見てたら、羨ましいなとは思ったぜ」
意外とあっけらかんと答えたんで、オレもほっとした。
なんだ。取り越し苦労か。だったら話題を繋いでも良さそうだな。
エレン「ああ、あの投手凄かったな。140キロ代の球をバシバシ投げてたよな」
ジャン「いや、そこじゃなくて……明日からあいつ、女子にモテモテになるだろうなって思うとなー」
エレン(ズコー)
まさかそういう返しが来るとは予想できず、オレは大げさにずっこけてしまった。
ミカサに心配されたが「大丈夫だ」と答えて、
エレン「お前なあ……」
ジャン「だってそうだろ? 絶対あいつ、モテモテになる。オレが投手始めたきっかけも、それだしな」
ミカサ「投手はモテるの?」
ジャン「結果を出せば、な。オレは残念ながら、投手としてはそこそこで、中継ぎが殆どだったしな」
そう言ったジャンの表情には少しだけ陰りがあった。
つまり本当は髪型だけが理由じゃなかったんだ。
そうだよな。野球が好きなら、髪型は妥協出来ない部分じゃねえ。
ジャン「限界だなと思ったんだ。マルコのリードがうまかったおかげで勝てた事もあるけど、マルコ以外の捕手だと、大抵ダメだった。そんな使いにくい投手、監督もやりにくいだろ? マルコはここには特待生で入ってるし。一緒に野球を続けようぜとは言えなかったんだよ」
エレン「あー……そっか。なるほどな」
マルコと続けられないなら、止めるっていうのも頷けた。
ミカサ「ジャン、野球部に入らなかった事、後悔してない?」
と質問していた。
おいおい、その質問は地雷に近いぞ、ミカサ。
ジャンはちょっとだけ困った顔をしていたが、
ジャン「あ? いや、後悔はしてねえよ。でも、キュクロっていう投手を見てたら、羨ましいなとは思ったぜ」
意外とあっけらかんと答えたんで、オレもほっとした。
なんだ。取り越し苦労か。だったら話題を繋いでも良さそうだな。
エレン「ああ、あの投手凄かったな。140キロ代の球をバシバシ投げてたよな」
ジャン「いや、そこじゃなくて……明日からあいつ、女子にモテモテになるだろうなって思うとなー」
エレン(ズコー)
まさかそういう返しが来るとは予想できず、オレは大げさにずっこけてしまった。
ミカサに心配されたが「大丈夫だ」と答えて、
エレン「お前なあ……」
ジャン「だってそうだろ? 絶対あいつ、モテモテになる。オレが投手始めたきっかけも、それだしな」
ミカサ「投手はモテるの?」
ジャン「結果を出せば、な。オレは残念ながら、投手としてはそこそこで、中継ぎが殆どだったしな」
そう言ったジャンの表情には少しだけ陰りがあった。
つまり本当は髪型だけが理由じゃなかったんだ。
そうだよな。野球が好きなら、髪型は妥協出来ない部分じゃねえ。
ジャン「限界だなと思ったんだ。マルコのリードがうまかったおかげで勝てた事もあるけど、マルコ以外の捕手だと、大抵ダメだった。そんな使いにくい投手、監督もやりにくいだろ? マルコはここには特待生で入ってるし。一緒に野球を続けようぜとは言えなかったんだよ」
エレン「あー……そっか。なるほどな」
マルコと続けられないなら、止めるっていうのも頷けた。
414: 2014/05/16(金) 21:25:16 ID:9I5h95A20
コニーは割と誰とでも仲良くなれるみたいだが、そういう奴は稀だ。
オレも人を選ぶ方だからジャンの気持ちは凄く理解出来た。
エレン「お前みたいな扱いにくい奴、マルコ以外で相手すんの無理だもんな」
ジャン「エレン、お前もアルミン以外の奴と組んだら似たようなもんだろ」
まあ、確かにその通りだが。
エレン「…………そういう意味じゃオレ達は似てるのかもな」
ジャン「やめろ。お前と同じにはなりたくねえ」
エレン「お前が先に言い出したんだろうが」
ジャン「まあそうだが……もうこの話は止めようぜ」
ジャンはもう野球は過去の物なんだろう。今はミカサが優先だから。
だからそこでジャンは話を打ち切った。
校門でジャンと別れて、オレはミカサと一緒に家に帰る。
でもやっぱりオレは、ジャンが馬鹿だと思った。
エレン「ジャンも馬鹿だな」
ミカサ「え?」
エレン「もし続けたいって言ってたら、マルコの事だ。一緒にやってたと思うけどな」
マルコの事だ。ジャンの誘いを待っていた可能性もある。
ミカサ「うん。マルコならきっと、そうだと思う。でも、ジャンはマルコに負担をかけたくなかったのでは?」
エレン「うーん、野球と勉強の両立は難しいかもしれんが……それでも、マルコは待ってたのかもしれねえよ?」
ミカサ「そうね。すれ違っていただけなのかも。エレンがジャンの立場なら、どうする?」
………。
あーそうだよな。オレも同じ事しそうだ。
エレン「………………あー、アルミンも無理しそうだな。うん。やっぱ、ジャンの選択と同じだったかもな」
相手を思いやってるからこそ言い出せない事もある。
でもあいつらの友情がそれで壊れた訳じゃないし、今は今だ。
本人が未練を残してないのなら、それでよしとするべきだな。
オレも人を選ぶ方だからジャンの気持ちは凄く理解出来た。
エレン「お前みたいな扱いにくい奴、マルコ以外で相手すんの無理だもんな」
ジャン「エレン、お前もアルミン以外の奴と組んだら似たようなもんだろ」
まあ、確かにその通りだが。
エレン「…………そういう意味じゃオレ達は似てるのかもな」
ジャン「やめろ。お前と同じにはなりたくねえ」
エレン「お前が先に言い出したんだろうが」
ジャン「まあそうだが……もうこの話は止めようぜ」
ジャンはもう野球は過去の物なんだろう。今はミカサが優先だから。
だからそこでジャンは話を打ち切った。
校門でジャンと別れて、オレはミカサと一緒に家に帰る。
でもやっぱりオレは、ジャンが馬鹿だと思った。
エレン「ジャンも馬鹿だな」
ミカサ「え?」
エレン「もし続けたいって言ってたら、マルコの事だ。一緒にやってたと思うけどな」
マルコの事だ。ジャンの誘いを待っていた可能性もある。
ミカサ「うん。マルコならきっと、そうだと思う。でも、ジャンはマルコに負担をかけたくなかったのでは?」
エレン「うーん、野球と勉強の両立は難しいかもしれんが……それでも、マルコは待ってたのかもしれねえよ?」
ミカサ「そうね。すれ違っていただけなのかも。エレンがジャンの立場なら、どうする?」
………。
あーそうだよな。オレも同じ事しそうだ。
エレン「………………あー、アルミンも無理しそうだな。うん。やっぱ、ジャンの選択と同じだったかもな」
相手を思いやってるからこそ言い出せない事もある。
でもあいつらの友情がそれで壊れた訳じゃないし、今は今だ。
本人が未練を残してないのなら、それでよしとするべきだな。
415: 2014/05/16(金) 21:27:54 ID:9I5h95A20
ポツ……ポツ……
エレン「ん?」
ミカサ「あ」
ザー……
エレン「げえ?! 雨かよ?! 夕立ちか!?」
ミカサ「エレン、雨宿りしないと」
そんな風に考えていたらいきなりの夕立だ。参ったな。
幸い近くにコンビニがあった。とりあえずそこに駆け込んで、傘を探す。
コンビニに傘が1本だけ売ってあった。
透明のビニール傘だ。1本500円。よっしゃ残ってた!
エレン「ほい、ミカサ。これ使え」
ミカサ「エレン……私はいい」
エレン「駅までだから。濡れるの嫌だろ?」
ミカサ「エレンだけ、濡れている方がダメ」
エレン「別にいいよ。家帰ったら風呂入るし」
ミカサ「………一緒に使わない?」
ドキッ……
それって、つまり、相合傘か?
エレン「あ……いや、でも、ダメだろ。それは」
恋人同士みたいで恥ずかしい。いや、やりたくない訳じゃないけど。
誰かに見られたら、勘違いされるかもしれない。
ミカサ「どうして?」
エレン「だ、誰かに見られたらどうすんだ」
ミカサ「この時間帯なら、学生も少ない」
エレン「で、でも…万が一がある。やめとこうぜ」
ミカサ「では、雨がやむまでここで待つ」
ザーザーザー
雨宿りしてたら、帰るの遅くなるのに。
遅くまでコンビニに立ち止まらせたくなかったオレは、ついつい、
ミカサ「?」
エレン「仕方ねえな」
傘を広げてミカサと一緒に帰る事にした。
エレン「駅まで、だからな。相合傘」
ミカサ「改めて言われるとちょっと照れる」
エレン「お前が言い出したんだろうが! ったく……」
ああ恥ずかしい。でも、本当は嬉しい。
オレは左手で傘を持って、鞄は右手に持って、出来るだけミカサを濡らさないように注意して相合傘をしたんだ。
駅までは5分程度の道のりだ。近いから出来るだけゆっくり歩いて帰った。のんびりと、慌てずに。
時々、二の腕にミカサの気配を感じた。相合傘だから、どうしても当たっちまうんだよな。
掠れるような接触だけど、その度にドキドキした。
明日からは絶対、折り畳み傘、持ち歩こう。
そう、自分に言い聞かせながら、駅まで無事に歩いていったんだ。
エレン「ん?」
ミカサ「あ」
ザー……
エレン「げえ?! 雨かよ?! 夕立ちか!?」
ミカサ「エレン、雨宿りしないと」
そんな風に考えていたらいきなりの夕立だ。参ったな。
幸い近くにコンビニがあった。とりあえずそこに駆け込んで、傘を探す。
コンビニに傘が1本だけ売ってあった。
透明のビニール傘だ。1本500円。よっしゃ残ってた!
エレン「ほい、ミカサ。これ使え」
ミカサ「エレン……私はいい」
エレン「駅までだから。濡れるの嫌だろ?」
ミカサ「エレンだけ、濡れている方がダメ」
エレン「別にいいよ。家帰ったら風呂入るし」
ミカサ「………一緒に使わない?」
ドキッ……
それって、つまり、相合傘か?
エレン「あ……いや、でも、ダメだろ。それは」
恋人同士みたいで恥ずかしい。いや、やりたくない訳じゃないけど。
誰かに見られたら、勘違いされるかもしれない。
ミカサ「どうして?」
エレン「だ、誰かに見られたらどうすんだ」
ミカサ「この時間帯なら、学生も少ない」
エレン「で、でも…万が一がある。やめとこうぜ」
ミカサ「では、雨がやむまでここで待つ」
ザーザーザー
雨宿りしてたら、帰るの遅くなるのに。
遅くまでコンビニに立ち止まらせたくなかったオレは、ついつい、
ミカサ「?」
エレン「仕方ねえな」
傘を広げてミカサと一緒に帰る事にした。
エレン「駅まで、だからな。相合傘」
ミカサ「改めて言われるとちょっと照れる」
エレン「お前が言い出したんだろうが! ったく……」
ああ恥ずかしい。でも、本当は嬉しい。
オレは左手で傘を持って、鞄は右手に持って、出来るだけミカサを濡らさないように注意して相合傘をしたんだ。
駅までは5分程度の道のりだ。近いから出来るだけゆっくり歩いて帰った。のんびりと、慌てずに。
時々、二の腕にミカサの気配を感じた。相合傘だから、どうしても当たっちまうんだよな。
掠れるような接触だけど、その度にドキドキした。
明日からは絶対、折り畳み傘、持ち歩こう。
そう、自分に言い聞かせながら、駅まで無事に歩いていったんだ。
416: 2014/05/16(金) 21:29:45 ID:9I5h95A20
今回はここまで。続きはまた。
エレン「この長い髪を切る頃には」【その6】引用: エレン「この長い髪を切る頃には」



コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります