1: 2015/06/25(木) 18:48:50.07 ID:mNQEjIPto
【この姉にしてあの妹あり】


~ 繁華街

撫子「……あっ」

ともこ「……げっ」

ちなつ「……?」


撫子「“げっ”とはご挨拶ですね、ともこ先輩」

ともこ「え、えぇ、ごめんなさいね……つい驚いちゃって。久しぶり、撫子ちゃん」

撫子「お久しぶりです」

ちなつ「お姉ちゃん、お知り合い?」

ともこ「うん、中学生時代の後輩なの」


撫子「きみ、ちなつちゃんだよね? 櫻子がいつもお世話になってます」ニコッ

ちなつ「あ、はい……って、もしかして櫻子ちゃんのお姉さん!?」

撫子「うん、そうだよ」

ちなつ(うわぁ、綺麗な人……。櫻子ちゃんから話だけは聞いてたけど、想像以上だわ……)

ゆるゆり: 24【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)


2: 2015/06/25(木) 18:49:52.89 ID:mNQEjIPto
撫子「ともこ先輩は買いものですか?」

ともこ「ちょっとね。買いものついでに、妹とその辺をぶらぶらしてたの。撫子ちゃんは?」

撫子「いやぁ、可愛い子いないかなぁってその辺をぶらぶらと……」

ともこ「そういうところ相変わらずね、あなた」

撫子「……冗談ですよ。友人と待ち合わせしてるんです」

ともこ「撫子ちゃんが言うと冗談に聞こえないからね」

ちなつ(え、撫子さんってそういう人なの?)


ともこ「ちなみに買ったのは茶道の道具よ。ほら」ガサガサ

撫子「ともこ先輩、まだ茶道やってるんですね」

ともこ「そう言うってことは、撫子ちゃんもやめちゃったのね……」ハァ

撫子「うちの高校、茶道部なくって……」

ともこ「……あったら入ってたの?」

撫子「いや、入ってなかったでしょうね」

ともこ「でしょうね」


ちなつ「撫子さん茶道部だったんですか?」

撫子「そうだよ。意外だった?」

ちなつ「いや、そういうわけじゃ……。でもなんで茶道部に入ろうと思ったんですか?」

撫子「それはね――――」チラッ

ともこ「……?」

3: 2015/06/25(木) 18:50:48.00 ID:mNQEjIPto
~~ 5年前の七森中学校 体育館

撫子(なんかどの部の部活紹介もいまいちパッとしないなぁ。もう帰宅部でいいかな)


教師『えーでは最後に、茶道部の方、よろしくお願いします』

撫子(ん、この学校茶道部なんてあったんだ……。でも茶道かぁ。ちょっと興味ないなぁ……)


ともこ「し、しんにゅ、新入生のみ、みなさん、みなっ、はじ、はじめまして!」ガチガチ

撫子「!?」

ともこ「さ、さどっ! さどうっ! まぞっ! 茶道部では! お茶! お茶をしたり! したり?」ガチガチ

撫子「…………」ポカーン

ともこ「お茶! お茶菓子をしたり! じゃなかった、つつきあったり!」ガチガチ

撫子「…………」ポカーン

ともこ「し、しながら……さ、茶道の、れ、歴史や文化を学び……」ガチガチ

撫子「…………」ポカーン

ともこ「学び……えっと……」

撫子「…………」

ともこ「そ、そんな部活です! 以上です!」

撫子(ご、強引に終わらせた……)ポカーン


教師『さ、茶道部ありがとうございました……。以上で部活紹介を終了します……』

撫子「…………」ポカーン


撫子(茶道部、入ろう……!)グッ

4: 2015/06/25(木) 18:51:33.47 ID:mNQEjIPto
~~

撫子「……とまぁ、部活紹介のかみっぷりがあまりに面白かったから、つい」

ちなつ「は、はは……」

ともこ「ちょっと待って!? 茶道部に入ったのってそんな理由だったの!?!?」カァァ

撫子「そうですね。きっかけはそれでしたけど――――」


撫子「ともこ先輩と過ごした2年間は楽しかったですよ。入って、本当に良かったと思ってます」

ともこ「本当に思ってる……?」

撫子「本当ですよ。それにさっき言った、茶道部があっても入らなかっただろうっていうのは、それが理由だったりするんですよ」

ともこ「……?」


撫子「ともこ先輩のいない茶道部なんて、つまらないに決まってますから」ニコッ

ともこ「撫子ちゃん……」


撫子「ともこ先輩ほどおちょくりがいのある先輩っていなさそうですし」

ともこ「撫子ちゃん!」




おしまい

引用: あかり「ゆるゆりオールスターで短編集だよぉ」