74: 2013/06/29(土) 03:56:06.11 ID:3PvvzNnpo
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袋小路に薮小路

順路、迂回路、遠路に迷路

路地を歩けば隘路に通じ、街路を進めば帰路から逸れると――

まさに迷子の中の迷子。迷子インターハイがあればそちらの方でも宮永先輩はチャンピオンだと思います。

「そこまで言わなくて良いと思う」

迎えに来てみりゃ『喉が渇いた』って言うから、仕方なく俺が自販機行って戻ってきたら数十秒の間に消えたでしょうが、あんた

「たまたま野良猫がそこにいた」

……はい?

75: 2013/06/29(土) 03:56:50.78 ID:3PvvzNnpo
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「私を呼んでいる気がした」

……それで?

「私は追いかけた」

……

「追いかけてる途中で気がついた。あ、そういえば私喉が渇いてたって」

…………

「そしたら今度はジュースを持って走り回っている須賀君を見かけた」

「良いな、私に一本くれないかな、と思った」

……そしたら途中で気がついたんですね?


「そう、私はお腹も空いてたことに」

そう、俺を待たせてたことに

76: 2013/06/29(土) 03:57:16.31 ID:3PvvzNnpo
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「…………」

…………

「どうしたの?そんな複雑な顔して」

弘世先輩って、今まで大変だったんだろうなぁと思いまして……

「先輩を敬うとは感心。褒めてあげよう」

わーい、すっっっっごく嬉しいです

「あ」

……今度はなんですか?

「こんな所で立ち話してる場合じゃなかった。早く戻らないと菫に叱られる」

……そうですか……原点に立ち戻ってくれて本当に嬉しいです……

77: 2013/06/29(土) 03:58:08.65 ID:3PvvzNnpo
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「ほら須賀君、早く行こう」

だからなんで当たり前のように変な裏路地とか行こうとするんですか

「?そこに道があるからじゃない」

……もういいから、俺に任せてください

ほら、ちゃんと手を握って

「……」

宮永先輩?

「手、初めて男の子に握られた」

不快でもちょっとだけ勘弁してください

こうでもしないと先輩がどこに行くのかわからないんで

78: 2013/06/29(土) 03:58:38.15 ID:3PvvzNnpo
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「慣れてるの?こういうこと」

そんなに安々と女性と手をつなげる訳ないでしょうが

俺だって女性と手をつなぐのは初めてです

「そう」

……そんなに手に力込めなくても、離れやしませんよ

「気にしなくて良い」

そうですか……それじゃ、行きましょう

「うん――ふふっ――」



79: 2013/06/29(土) 04:07:55.95 ID:FnqcjauPO
てるーかわいい!
乙乙

引用: 京太郎「断片集」