323: 2010/12/04(土) 21:46:46.12ID:tJhOHtoC0
せっかく>>1がSSだからSSで対抗したい男心

326: 2010/12/04(土) 22:09:35.35ID:tJhOHtoC0
女「うぉぉおおおおおお!!」

女「うぉぉおぉおおおおおおおおお!!」

女「うぉぉぉぉおぉぉぉおぉおぉおぉおおおおお!!」


男「で、またフラれたのか」

友「そゆこと~♪あっついね~青春だね~♪」

男「……」

友「あんま走ると足に余計な筋肉付いちゃって、ただでさえ気にしてる太ももがさらに太く……」

女「あ”んだって~!!」

友「ひっ、あ、いや、砂浜をかける女ちゃんは、か、かっこいいなぁ~って」

女「むん”!?」

男「……いつもの通りだ」

女「こらぁ!友ぉぉぉおおおおお!!」

友「うわ、俺を売りやがって!!ちょ、ひぃぃいい!!」

女「待てやぁああ!!」
葬送のフリーレン(15) (少年サンデーコミックス)
327: 2010/12/04(土) 22:10:15.77ID:tJhOHtoC0
女「クソッ……足だけ、は……早い」

男「……元気そうだな」

女「……ま、ね」

男「良かった」

女「あはは。ま、こんなのでクヨクヨするのは私のキャラじゃないし」

男「キャラだろうが、そうじゃなかろうが辛いことは辛いだろ」

女「いや、そうなんだけどね。でも、もうちょっとこういう友達がいいのかなと」

男「ふむ」

女「走って、ちょっとスッキリしたしね。あいつを殴れなかったのは悔しかったけど」

男「5,6発蹴ってなかったか?」

女「そ。スッキリスッキリ」

328: 2010/12/04(土) 22:10:56.27ID:tJhOHtoC0
友「おーい!何話してんだよ!」

女「あんたをぶちのめす相談だっつぅの~!!」

友「こら、まだ追ってくんのか!」

女「やっぱ、一発殴らせろ~!!」

友「ひぃいいい!」


男「……」

男「……友達か」

330: 2010/12/04(土) 22:11:36.79ID:tJhOHtoC0
女「あ~、授業はツマラン!」

友「お前が国語全滅過ぎなだけだろ?」

女「お前は数学全滅じゃねぇか!」

友「なにおぅ!?」

女「なんだよ!」

男「ほらほら、次体育だ。行くぞ」

女「む~!……ふんっ」

友「しゃあねぇ行くか」

男「……ハァ」

331: 2010/12/04(土) 22:13:46.08ID:tJhOHtoC0
体育教師「今日は男子はサッカー。女子はマラソンな」

女子たち「えええええ~!!」

体「うっさいうっさい。前の時間はお前らが球技だったろ。文句を言わず走れ」

女子たち「ぶーぶー」

体「ったく。男子は適当にアップ。あ~っと、……男。倉庫からボール持ってこい」

男「はい」

体「んじゃ、お前らはボール来たら適当にはじめとけ。女子はさっさと並べ~。スタートするぞ~」

女子たち「ぅぇ~ぃ」

332: 2010/12/04(土) 22:14:26.33ID:tJhOHtoC0
女クラスメイトA「まったく、走るだけってあの教師のサボりじゃないの?」

女クラスメイトB「あはは。あるある~」

女クラスメイトC「あの先生ぇ、なぁんかやる気ないしね~」

女クA「そうそう」

女クB「でも、ま、いくら遅く走っても文句言われないことだけが救いかな」

女クC「ちょっとぉ、Bちゃん速いよ~」



女「走るのだるい……」

334: 2010/12/04(土) 22:17:10.27ID:tJhOHtoC0
女クA「あ、ほらほら、男子やってるよ」

女クB「やっぱ、激しいなぁ。そりゃ、うちらと比べるべくもないけど」

女クC「あ、友くんとった!かっこい~♪」

女クA「あれ?Cって友狙いなわけ?」

女クC「う~ん、ちょっといいかなぁって」

女クB「そうだったの?でも、競争率激しそうだけどね。たしか、Aもじゃなかった?」

女クA「そんなこと言ったっけ?」

女クB「あれ?違ったっけ?」

女クC「え?え?Aちゃん狙ってるの?んじゃ、やめようかなぁ」




女「……(友って人気あるんだ)」

336: 2010/12/04(土) 22:17:55.98ID:tJhOHtoC0
友「おら、行くぞ!」

男「……ッ!」

友「うはぁ!また止められた!」

男「行け!即行カウンターだ!」

友「うわ、最悪……あ~ぁ、入れられちゃって」

男「……相手GK前で休むな」

友「あそこまで、走って戻る気力ねぇよ。ってか、今のだと絶対間に合わなかったしぃ~」

男「今のはいい感じにお前(FW)にMFまで引っ張って来られたからな」

友「余裕がおありですこと~……っと」

男「座るな。あと、お前は女子が見てる前だけ張り切り過ぎだ」

友「あれ、気づいてた?」

男「男子全員気づいてる。それと同じ思考してるヤツ2割にお前の攻めに合わせた攻守を考えてるヤツ1割」

友「あとは~?」

男「どうでもいいヤツ7割」

友「寂しい野郎どもだね~」

337: 2010/12/04(土) 22:19:47.39ID:tJhOHtoC0
男「その7割の中にはどうせいるだろ」

友「あん?」

男「『女子の人気のために張り切りやがって。さもしい野郎が』と考えてるヤツが」

友「女の子にモテたくて何が悪いんだろうか。いや、悪いはずがない」

男「モテなくていいって思ってるヤツもいるっていうことだ」

友「はぁ……、人生には華が必要だろうに」

男「華か。珍しいこというな」

友「あとはセクロス!」

男「……」

友「なんだよぉ。黙るなよぉ」

男「いや、お前らしいと認識を新たにしただけだ。ほら、女子が来るぞ」

友「お、よっしゃよっしゃ。頑張ってきますか~」

男「ああ、行ってこい」

339: 2010/12/04(土) 22:20:58.49ID:tJhOHtoC0
女「走るのだるい……」

女友「そんなこと言って、ちゃっかり女子の真ん中より速いペースを維持してるのね」

女「訂正。走らされるのだるい」

女友「それはなんとなくわかる気がするわ」

女「はぁ……だるい」

女友「男子は元気だね。友くんとかあんなに張り切っちゃって」

女「……あんたも友狙い?」

女友「え?……っぷ、あはははは」

女「な、なんだよ~」

女友「いや、あははははは。『私、そんな風に見えてたの?』って考えたらおかしくって、ぷくくくく」

女「……変なの」

女友「ご、ゴメンゴメン。そんな風に言われたの初めてだから、どういう反応していいかわかんなかったの、あはははは」

女「はいはい、どうぞご自由にお笑いくださいな」

女友「………ハァハァ、ゴメンってば」

343: 2010/12/04(土) 23:04:25.38ID:tJhOHtoC0
女友「女は友くんのこと気にしてるの?」

女「うんにゃ~。別に~」

女友「んじゃ、どうして」

女「さっき、友が人気なのを耳にして」

女友「……」

女「……なんですかぃ?」

女友「もしかして、……知らなかったの?」

女「知らなかったというか、気にしてなかったというか」

女友「女らしいわ。今まで嫌がらせとかなかったの?」

女「ん?……あ、ああ!嫌がらせは無かったけど、ときどき変な視線感じるなぁとおもったら、そういうことだったのか」

女友「……貴女、鈍感過ぎでしょ」

345: 2010/12/04(土) 23:05:44.20ID:tJhOHtoC0
友「俺のかっこいいシュート!!」

男「……ッ!」

友「届け!俺の想い!……って、またですか~!」

男「サイド!のぼれのぼれ!!」

友「あ、あ、あ、……あちゃ~」

男「だから、頭抱える振りして休むなと」

友「俺の想いがぁ~社会の荒波に飲み込まれ~」

男「……誰か好きなヤツでもいるのか?」

友「あい?」

男「『俺の想い』とか言ってたからな」

友「俺は女であれば誰でも好きだよ~」

男「……」

友「だからぁ、黙るなて」

346: 2010/12/04(土) 23:06:38.82ID:tJhOHtoC0
友「ん~、そうだなぁ。AちゃんなんかはJKJKしてて、遊んでそうでヤらせてくれそうだろ~?」

友「Bちゃんはやっぱ部活で鍛えてるだけあって、あの太ももに頬ずりしたいし~」

友「Cちゃんは、あれ巨O。絶対巨O。間違いない。あんま前に出てこない性格してるから目立たないけど、あれは巨O」

男「……」

友「だから、黙るなて」

男「お前は特定のヤツを好きになることはないのか?」

友「ん~、でもあれだろ?あっちに選んでもらわなきゃどうしようもないわけだし」

男「まぁ、そうだろうが」

友「だからぁ、俺は女であればみんな好きだ」

男「……それはそれで嫌われそうだな」

友「うはは。これが俺だ」

男「……ああ、わかってる。……女子来なくなったな。そろそろ終わりか」

友「そだな~」


……。

キーンコーンカーンコーン。

347: 2010/12/04(土) 23:14:20.40ID:tJhOHtoC0
女「よーし、授業おーわりぃ!」

女「っつうことで、いつもの砂はm」

友「あ、わり。今日はバイト」

女「えぇ?いつもの曜日と違うじゃ~ん!」

友「先輩の用事がどうとかでシフト変わってくれって頼まれてたの忘れてたんだよ」

女「ん”~……もぅ!さっさと行け!」

友「わりぃ!んじゃ、お先!バッハハーイ」

女「んじゃ、行こうか」

男「いや、スマン。俺は今日塾だ」

女「あれ、今日だっけ!?」

男「ちょっとわからないところがあったからな、無理くり個人授業とらせてもらった……って、3日前くらいに話したぞ?」

女「あ、あれぇ?そ、そうだっけ?」

男「だから、悪いな。今日は付き合うことができない。じゃあな」

女「あ、うん。バイバー……イ」

348: 2010/12/04(土) 23:15:08.94ID:tJhOHtoC0
ザザーン

女「ったく、人付き合い悪いな~」

女「一人で砂浜来たってつまらないのにさ~」

女「だーれも来ないってわかってんのに」

女「……はぁ」

女「……」

女「昨日振られたばっかなんだぞ~!!!」ゾォゾゥソゥオゥォゥ……

女「……自分ながら女々しいなぁ」

女「……」

女「……」

女「……」グスッ


……。

350: 2010/12/04(土) 23:19:18.63ID:tJhOHtoC0
女「っはぁ!」

女「あ~、もうやめやめ!!」

女「あんなやつ初めから好きでもなんでもないし!」

女「ちょっと私の方、ちらちら見て気にしてそうだったから、ちょっと空気読んだだけだし!」

女「それをあいつがチキっただけだし!」

女「あいつのことなんか、なんにもしらないし~!!」

女「……っぷはぁ」

女「……クヨクヨ終了!」

351: 2010/12/04(土) 23:19:59.46ID:tJhOHtoC0
女「日課忘れない、のも私、の良さ、よね~」ッハッハッハッハ

女「まぁ、実際問題、これやっとくと、よく眠れる、っていうのも、あるんだろうけど」ッハッハッハッハ

女「でも、ひと、りで走るの、ひさし、ぶりな気がする」ッハッハッハッハ

女「いつも、あの二人が、付き添って、くれてた、んだなぁ」ッハッハッハッハ

女「どっちか、っていうと、二人と、鬼ごっこ、してた感じ、だけど、ねー」ッハッハッハッハ

女「よし、あの岩で折り返……!?」

353: 2010/12/04(土) 23:23:45.27ID:tJhOHtoC0
女(あれ?何に足とられた?)

女(砂?貝?)

女(って、そんなことどうでもいいのに)

女(あ、私転ぶ。転ぶ。転ぶ)

女(前に手を出さなきゃ)

女(あれ、……動かない。そんなに手に酸素行かないくらい走ったっけ?)

女(あ、あのガラス片、痛そうだな。このままだと目に入っちゃうな)

女(手、動かないな……上体を捻れば……いや、そんなの間に合わない)

女(目、さっくりいっちゃうのかな。それともぐちゅってつぶれる感じになるのかな)

女(っていうか、誰だよ。あんなの置いたやつ。ちゃんとゴミ箱に捨てろよ。あれコカコーラの瓶の破片だろ?)

女(あとであの二人にも言って、捨てさせないようにしないとな)

女(……もう、駄目だな)

女(もしかしたら、これが目に映る最後の光景かもしれ)


女「痛ッ!」

355: 2010/12/04(土) 23:27:43.42ID:tJhOHtoC0
女「……あれ?」

女「…………あれ?」

女「ガラス片は?」

女「見間違い?」

女「え?……あれ?」

女「私、転んで……いや、転ぶ最中で……あれ?」

女「そう、あの岩まで折り返……岩、こんなに近かったっけ?」

356: 2010/12/04(土) 23:30:59.50ID:tJhOHtoC0
女「って、ことがあったの~!」

叔母「ふ~ん……」

女「いや、ふ~んじゃなくて~!」

叔母「いや、だって、他にどういう反応すればいいのかわからないし」

女「そ、そりゃ、……えっと、……その」

叔母「……」

女「す、『凄い体験をしたのね!?』とか、『へぇ、ふっしぎ~』とか」

叔母「凄いふっしぎ~」

女「……」

叔母「これで、満足?」

女「叔母さんがぁ、叔母さんがぁ、冷たぁい!」

叔母「そんなこと言われても、どうしようもないわ」

女「あ”あ”あ”あ”~~~!!」

358: 2010/12/05(日) 00:04:37.58ID:LPtYNZ0C0
叔母「それで、実際はどうだったの?」

女「だぁかぁらぁ、嘘じゃないって!!」

叔母「嘘じゃないのはいいとして、その近くなった岩の分、元に下がって見ることぐらいはしたんでしょ?」

女「……うん」

叔母「それで?」

女「……」

叔母「……」

女「……あった」

叔母「……あったの?」

女「私の足を引きずったような靴の跡とコカコーラのガラス瓶の破片」

叔母「……」

女「……」

叔母「凄いふっしぎ~」

女「……」

叔母「っていう空気でもなさそうね」

359: 2010/12/05(日) 00:05:52.06ID:LPtYNZ0C0
叔母「ん~、まぁそれを聞くといくつか推測はできるけど……」

女「私の記憶混乱……?」

叔母「まぁ私としてはそれを押したいけれど、そうするとしても貴女が納得しないでしょ」

女「……うん」

叔母「そうすると第三者の介入か、第一人者自身が何かしらしたかのどちらかになるでしょ」

女「……」

叔母「第三者の介入の可能性だと、貴女は殴られたかなんかの薬品を嗅がされたかして、混乱に陥り気絶。第三者は運ぼうとしたけど、貴女が途中で目を覚ましそうになり、その前に逃げたパターン」

女「…………」

叔母「次に第一人者自身……つまり貴女が何らかのショック、または極度の興奮状態によりで混乱、しかし体自体は覚醒していて、自力で移動。しかし、その間の記憶はなかったというパターン」

女「……私としてはそっちの方がいいけど」

叔母「……けど?」

女「……私の倒れたところから、その瓶のかけらがあるとこまで足跡っぽいのが無かったんだよね」

叔母「……ふーむ」

361: 2010/12/05(日) 00:07:33.01ID:LPtYNZ0C0
叔母「体を乱暴された形跡は?」

女「……一応、ない」

叔母「衣服の乱れは?」

女「砂浜に顔からダイブしたから……。でもそれ以外ってなると無い……と思う」

叔母「……わけわからないわね」

女「……私はもっとわからないよ」

叔母「もしかしたら、砂が生物で貴女を運んだとか、超巨大なウルトラマンみたいなヤツがあんたを拾い上げて助けてもらったとかそんなんかもね」

女「そ、それはそれで怖い!」

叔母「まぁ、今時点ではよくわからないわ。もう一回その体験をしたら来て頂戴。それまでは変に怖がらないことね」

女「……うん」

叔母「ほら、そろそろ暗くなるわ。そろそろ帰りなさい」

女「……うん、んじゃ灯台守頑張って」

叔母「あんたに言われなくたってだいじょぶよ」

364: 2010/12/05(日) 00:09:39.81ID:LPtYNZ0C0
叔母「自分がいるはずのないところに、自分のあるべきところから移動した……か」

叔母「時空移動の一種……なのかしら」

叔母「この灯台が照らす光の速度を超えて移動すると……あれ?未来に行くんだっけ、過去に行くんだっけ?」

叔母「……でも、まぁそんなアインシュタイン博士の出番ではないわよね」

叔母「……」

叔母「……この浜で、何が起こってるのかしら」

366: 2010/12/05(日) 00:10:42.19ID:LPtYNZ0C0
友「おはよっす~」

女「……」

友「ん?おは?女ちゃ~ん」

女「……」

友「お~い!」

男「……お前、また何かやったのか?」

友「うんにゃ~。な~んも。おっはー」

男「ああ、おはよう。女も」

女「……」

友「見事なまでにスルーでんなぁ。男も可哀想に女にスルーされ、このままゴミ箱へポイ。所詮それまでの男だったのよ!」

男「……アホか」

女「……え?あ、……アホじゃないもん?」

男・友「……」

女「え?あれ?」

367: 2010/12/05(日) 00:11:37.88ID:LPtYNZ0C0
男「どうした?ボーっとして」

女「あ、いや、あはは。ちょっと昨日寝付けなくて」

友「寝不足は美容の敵だよん?」

女「あはは……そうだね……」

男「具合は?」

女「あ、いや別に悪いってわけじゃないんだ。うん」

男「無理はするなよ」

女「う、うん」


男「……また、恋でもしたか?」

友「いやぁ、今回は違う感じがするよ」

男「……そうか」

友「とりあえず、様子見しかないっしょ」

男「そうだな」

369: 2010/12/05(日) 00:15:30.68ID:LPtYNZ0C0
貯蓄分掃きだし終了。

さすがに3回もさるさん食らって途中でなえそうだった・・・。
アイディア補充のために寝ます。
落としたら、落としたでそのときで。
ではおやす

378: 2010/12/05(日) 09:48:49.56ID:LPtYNZ0C0
言い忘れてた保守と支援ありがたいです。なんとか終わらせようと頑張ります。
5レス分貯まったら、投下の割合くらいでいこうかなと。

続き↓

国語教師「『みをつくし 恋ふるしるしに ここまでも めぐり逢ひける えには深しな』」

国「これは都に呼び戻された源氏が住吉大社に参詣した時に、偶然にも明石の君も参詣していて、源氏は後で知ったわけだ」

国「それを源氏が『身を尽くした甲斐もあって、澪標の立つ入江に来てで巡り合った。あなたとの縁は深いものだなぁ』と詠んで」

女「……」

国「……女、質問したいなら手をあげなさい。そうじゃなかったら、その半開きの口を閉じた方がいいぞ」

女「ぅえ、あ?……す、すみません」

クラスメイトたち「クスクス」


友「……」

男「……」


女「……はぁ」

379: 2010/12/05(日) 09:49:48.60ID:LPtYNZ0C0
女「……よし!友、男!飯行くよ!」

友「ぉ、おりょ?女が珍しくボケ?」

女「……はい?」

男「言いづらいが、まだ三限目終わったところだ」

女「あ、あははは。ぼ、ボケに決まってるじゃん。というか、ボケはじまっちゃったかなぁ」

友「も~ぅ、いきなりボケられるとツッコむの困るじゃんよ~」

女「ははっ、ゴメンゴメン」


男「……ん?」

男「……」

380: 2010/12/05(日) 09:50:31.58ID:LPtYNZ0C0
女「んじゃ、今度こそ飯行く……って、何話してんの?」

男「いや、別になんでもない」

女「……?」

友「なんでもなくないだろ~。今日の放課後ちょっとな」

女「あれ?今日も来ないつもり?」

友「違う違う。用事があるから、ちょっと遅れるって話。あ、男はダイジョブだから。俺が遅れるってことね」

男「……」

女「なーにぃ?コレでも出来たの~?」

友「あのなぁ、女。お前のこと嫌いじゃないけど、イマドキ小指立てて『コレ』て……」

女「う、うるさいな。もうとにかく!学食いくよ!席埋まっちゃう」

友「うぇ~い」

男「ああ」

381: 2010/12/05(日) 09:53:27.24ID:LPtYNZ0C0
女「んじゃ、今日はフォーメーションβ!」

友「りょ~かい」

男「おっけ」


友「あ、Bちゃんじゃ~ん。今日何頼むの?うわ、それだけ?あれだけ動くのによくそれだけでもつね~。え?あ、悪いって。今来たばっかなのに。あ、そう?ありがとな~。それで」

男「……すまん、この席いいか?いや、三人分だ」

女「おばちゃ~ん!!コロッケパンに焼きそばパンにミックスサンド!」


女「いやぁ、やっぱ信用と信頼のデルタアタックだね。って、今日はカツカレーかぁ」

友「出だし遅れちったしなー。不甲斐ない俺を笑ってくれ」

男「……フッ」

友「お前か!?」

女「ぷくく、まぁまぁ……んじゃ、いっただっきまーす」

男「いただきます」

友「っだきまーす」

382: 2010/12/05(日) 09:54:17.60ID:LPtYNZ0C0
友「ん~、この多彩な安っぽい香辛料の風味。野菜が子供にわからない程度に入ってる具の多さ。ルーとライスのアンバランスさ加減。やっぱ、学食はいいなぁ」

男「褒めるか貶すかどっちかにしろ」

女「友はあまのじゃくだかんねー」

友「こ~んな素直なカワイイ男の子をあまのじゃくて。俺はグレるぞ~」

男「グレたら、一周まわって、素直になるかもな」

女「あはは。言えてる~」

友「うっせうっせ!俺は氏んだら大天使になるくらい素直だっつの!」

男「……天使はもともとそっちの住人だ」

女「友は馬鹿だからね~」

友「お前に言われたくね~!」

383: 2010/12/05(日) 10:43:05.15ID:LPtYNZ0C0
女「さってと~、食い終わったし教室戻りますか」

男「そうだな」

友「……ちょっち、さき行っててくれぃ」

女「ん?どしたの?」

友「しばし、お花摘みに……ぽっ」

女「『ぽっ』とか言うな!しな作るな!!」

男「一言でいうと、キモイだな」

友「んじゃ行ってくる~」

女「はよ行け!」

384: 2010/12/05(日) 10:43:59.22ID:LPtYNZ0C0
女「ったく……、何考えてんだか」

男「あいつは読めないな、2年つきあっても」

女「そだね~」

男「……もう大丈夫か?」

女「朝のこと?うん、もうだいじょぶ。というか気にしても仕方ないことだって言われてたんだけど、どうしてもね……」

男「ん?」

女「あ、いやいやいや!なんでもない。こっちのこと」

男「……そうか」

女「そんな心配そうな顔すんなって!だいじょぶだから。この話終わり!」

男「ああ、そだな」

385: 2010/12/05(日) 10:44:42.65ID:LPtYNZ0C0
女「さーて、ほーかごなんですが~……」

友「んじゃ、さっさと用事済ませてくるわ~」

女「早くしろよ~。あ、コレどうする?」

友「ん~、んにゃ、それ持っといて。腐らせないうちに行くわ」

女「あいよ~。んじゃ、男。いこか」

男「おぅ」

386: 2010/12/05(日) 10:45:38.20ID:LPtYNZ0C0
女「ふぃぃ~。海風気持ちいい~」

男「ほらよ」

女「うわっとっとっとっとっとっと。……セーフ」

男「……毎回思うが器用だな」

女「いや、わざとやってるわけじゃないし……。というか、毎回毎回缶ジュース砂だらけになる恐怖と戦っているわけですが」

男「まぁ、止めるつもりないけどな」

女「友も男も悪質だぞぉ~。こんなカヨワイおなごになんという仕打ち」

男「お前が女性の範疇に居たいっていうのは知らなかった」

女「うわ、うわ、うわ~。言っちゃいますかそれを!こちとら、21世紀を生きる夢見る女の子だぞ~!」

男「大和撫子って、氏語だよな」

女「……不本意ながら、それは同意するけどさぁ!」

387: 2010/12/05(日) 10:46:24.92ID:LPtYNZ0C0
友「うぃ~す。来たぞ~」

女「うわ、やっと来たよ」

友「これでも超特急だっつの。終わりかけの夜を超えてきたっつの」

女「ネタ古いなぁ~」

男「古いってわかる時点でトントンだな」

女「そ、そんなことないって!」

友「そんなことより、アレ出せアレ」

女「そんなに欲しいの?」

友「あ、ああ、これ以上無いってくらい求めてる」

女「ふふふ、だったら『欲しい!欲しいです、女王様』とお言い!」

友「欲しい!欲しいです、女王様!」

男「よくパン一つで盛り上がれるな」

390: 2010/12/05(日) 11:32:14.39ID:LPtYNZ0C0
女「この辺にコンビニ出来て欲しいよね~」

友「確かにな~。個人的にはミニストップあたりが出来てほしい」

女「え~、そこは妥当にセブンイレブンとかじゃないの?」

友「ばっか!お前、あのソフトクリーム食ったときねぇの?」

女「え~?ソフトクリームとかどこも一緒でしょ?」

友「ハロハロとかうめぇし!」

女「それよりだったら、アイスコーナー充実させてくれた方が私はいいかな~。男くんは?」

男「……ダッツ一択」

女・友「くそっ、ブルジョアめ!」

391: 2010/12/05(日) 11:33:01.19ID:LPtYNZ0C0
女「まぁ、夏になれば海の家出来るし、それでいいんじゃない?」

友「え~、冬はおこたでアイス食いたい」

男「ここだと、絶対無理だろ」

友「ん~、車の中でとか?」

女「買う予定あるの?」

友「……原チャなら」

男「夢とついえたな」

女「甲斐性ないなぁ~」

友「むきー!いつか車買って、こたつかがりとこたつ隠れやってやる~!」

女「無理無理」

男「そんなもの覚える前にデリカシーって言葉覚えた方がいいな」

友「くぅぅううう!」

392: 2010/12/05(日) 11:33:53.52ID:LPtYNZ0C0
友「この頃はどうなんだよ?」

男「なにがだ?」

友「志望校」

男「未だC判定真っ盛り」

女「男も友並みにランク下げればいいのに」

友「そうそう女並みにな」

男「ま、いざとなったらそうするかもしれんがまだ時間あるんだから、今から夢小さくしてどうする」

友「あら、奥さん聞きました?」

女「ええ、聞いたわ聞いたわ。毎回毎回考査ランク上位の人は言うことが違うわね」

友「ねー」

男「お前らもちゃんとやりゃできるだろ」

友「やりたくないぷー」

女「右に同じ」

男「……ハァ」

394: 2010/12/05(日) 11:35:07.06ID:LPtYNZ0C0
女「夕日紅いね~」

友「……そだな~」

男「……だな」

女「……」

友「……」

男「……」

女・友・男「最初はグー、じゃんけんぽん!」

女「うぉぉぉ」

友「くはぁぁ」

男「……よし」

396: 2010/12/05(日) 11:36:37.80ID:LPtYNZ0C0
男「んじゃ、今日は俺だな。俺用の鉛筆サイコロくれ」

女「あーいっと」

男「とりあえず、希望的には?」

女「1!1!1!」

友「1!1!1!」

男「……お前らなぁ、もうちょいスタミナ勝負っつうことも視野に入れろよ……っとほい」

男「……2だ」

女「うぉぉぉおお」

友「くはぁぁああ」

男「それはもういいから」

399: 2010/12/05(日) 12:18:30.62ID:LPtYNZ0C0
男「んじゃ、今日は2往復な。罰ゲームはいつもので」

女「はいよ~」

友「あいお~」

男「んじゃ、Get set!」

女「やっぱ、男くんだとこれ締まるなぁ」

友「無駄に発音上手いだけだ」

男「お前こそ無駄口叩くな。Ready!」

女・友「……」

男「Go!!」

400: 2010/12/05(日) 12:19:12.68ID:LPtYNZ0C0
男(1往復終わって、順位は女、俺、友)

男(日によって差異はあるけど、女は基本先行逃げ切り型、友はラストごぼう抜き型)

男(俺の見立てだと瞬間的な速さとしては女≧友>俺、スタミナの多さとしては俺>友>女だ)

男(まぁ、だからこそのスパートのかけ方の違いなんだろうが)

男(友は最後の復路で追い上げてくる。それはほぼ間違いないな)

男(女はさすがに序盤の飛ばし方より落ちてきたな)

男(俺としてはこのままペースを保って、復路に入り、友を牽制しつつ、女のスタミナ切れ待ちが戦法になるが)

401: 2010/12/05(日) 12:20:23.23ID:LPtYNZ0C0
女(うー、やっぱ、1往復終わってからが厳しい)

女(後ろ、どんくらいまで来てんだろ……)

女(……ある意味、いま男二人に追いかけられてる姫様状態に周りには映るのかなぁ)

女(いやいや、みんな走ってんだから想像の5割増しくらいの汗臭さな映像になるな……)

女(むしろ、美女と野獣……美化しすぎか。たぶんジェイソンとその被害者かな)

女(って、適当な妄想で誤魔化してきたけど、流石にそろそろ限界)

女(まだ、復路を残してるってのに)

女(でも、ここで諦めたらそこで試合終了ですよってあの先生も言ってたし)

女(踏ん張らなくちゃ駄目だ!)

女(努力の努は、おんなのまたぢからぁああ!!!)

402: 2010/12/05(日) 12:21:04.10ID:LPtYNZ0C0
友(ん~、女には離されてるけど、あのペースなら復路に入った途端ガクッと落ちるだなぁ)

友(するってーと、ラスト勝負は俺と男……かな)

友(たぶん、男は復路で俺が抜くと考えてるはず……たぶん)

友(ということは、復路に入る前に抜こうとすれば、男のペース乱せ……れればいいなぁ)

友(男のヤツ頭いいからなぁ。即行で見抜かれそうで嫌なんだが……)

友(それでも、とりあえず昨日のサッカーの分だけでも取り返さないっとな!)

403: 2010/12/05(日) 12:21:52.87ID:LPtYNZ0C0
ッタッタッタッタ

男(!?……思ったより、仕掛けが早かった!)

男(女はあの岩周り始めて見えなくなった……意外と遠い!)

男(こっから牽制すると俺が辛くなるが、今抜かされると岩を外回りしなくちゃならなくなる)

男(友……あざとくなったな。……昨日のサッカーの所為か?)

男(どっちにしろ、今抜かされるわけにはいかないか!)

409: 2010/12/05(日) 13:39:08.61ID:LPtYNZ0C0
>>408
だいぶ設定パロってるが別話……のつもり

というか、あれの落ちって夢落ちっぽくなるんだっけか?

410: 2010/12/05(日) 14:09:01.57ID:LPtYNZ0C0
友(ありゃ、意外と釣れた)

友(これを分析すると……)

友(……)

友(……ごめん、お手上げ。なんで?)

友(まぁ、これでなんとか男のペース崩せたし)

友(あとは……っと、女が岩周ってきたな、よし、ヘロヘロだ、行ける!)

411: 2010/12/05(日) 14:10:09.26ID:LPtYNZ0C0
女(きっつー。あそこまで、あそこまでってゴールを区切ってなんとか岩周り切ったけど)

女(さすがに体だますのもこれまでっぽいか)

女(あはは。天国が見える~ってランナーズハイにまでなれればいいのかもしれないけど)

女(そんな技術、帰宅部の私に期待すんなっていうことだな!)

女(……うわぁ、負けたくね~)

女(さっき、すれ違った感じからすると、今頃男と友は岩周回中ってとこか)

女(なんか、男が焦ってて、友がラリってたような気がするけど……)

女(岩を出たら、餌食にされちゃうっつの~~!!)

413: 2010/12/05(日) 14:11:06.31ID:LPtYNZ0C0
男(くっ、友のヤツ、俺に合わせてきた)

男(岩の周回で、追い越す気か……?)

男(こっちが内側で有利だってのに)

友(うはははは、外からまくる俺かっこいい!)

男(……何も考えてないのか?)

男(まぁいい!これで岩の周回終わり!これで女を追い越せば)

友(おし、このまま行ける!これで、女の背中が間近に見える)

414: 2010/12/05(日) 14:12:36.87ID:LPtYNZ0C0
女(って、こらこら、足動けって)

女(おいおい、勝手にもつれるなって!)

女(前に踏み出さなきゃ、勝てないんだってば)

女(こう、手を前に出して前宙すれば、タイムロスは最小限……)

女(って、そんなの無理ってさっき、やったばっかじゃんよ)

女(あ~、こけるこけるこける)

女(ていうか、これって……)


男(いける!)友(はず!)女(昨日の……!)



男・友・女「あれ?」

416: 2010/12/05(日) 14:13:43.00ID:LPtYNZ0C0
男「……にぃばーん?」ハァ……ハァ……

友「さんばー……ゴホッゴホッ!」ハァハァハァハァ

女「い、いちばーん……」

男「……」

友「……」ハァハァ

女「…………え、えへ?」


友「コラぁ!さっきのはどんなマジックだ!」

女「い、いや、その信じた奇跡の発露といいますか、安西先生が助けてくれたといいますか」

男「……」

友「奇跡ィ?安西ィ?そんなもので救われるのだったら、人類の歴史に戦争のふた文字は無い!」

女「いや、そんなこと言われても」

友「……はぁ。ま、結果は結果だしな」

男「あ、ああ」

419: 2010/12/05(日) 14:57:52.66ID:LPtYNZ0C0
友「だから、……スマンけど、男金貸してくんね?」

男「……いつものだと、金無いときはカバン持ちでいいだろ」

友「うんにゃ~。俺が飲む分には借りなくてもいいんだが、女の分が無くてな。んでもって、俺は猛烈にのどが乾いてる」

女「え?私の分は自分で買うよ。んで、カバン持ってくれれば」

友「ばーか。こういうときは俺の男を立てろよ」

女「ん~……」

男「俺も友の意見に賛成だ。……それで借りてちゃ男気半分だけどな」

友「うっせーやーい」

女「まー、こーゆーとこじゃないと男が立たないっていうのは友らしいかな」

友「大きなお世話だっつの」

420: 2010/12/05(日) 14:58:33.67ID:LPtYNZ0C0
女「んじゃいただきまーす」

友「うむうむ。よきにはからえ」

男「敗者なのに偉そうだな」

女「お金借りたのにね」

友「……すいませんでした」


男「……なぁ女」

女「ん?」

男「……いや、なんでもない」

女「あ、……うん」

421: 2010/12/05(日) 14:59:20.42ID:LPtYNZ0C0
女「……って、ことがあったんだけど」

叔母「……凄いふっしぎ~」

女「それ、気に入ったの?」

叔母「近所の子供に広めといたわ」

女「やめてよ!っというか、そういうことじゃなくて!」

叔母「……なんらかの形で、貴女に瞬間移動の能力が身に付いたってことになるわね」

女「……やっぱり?」

叔母「非現実過ぎるけどね」

女「夢……なのかなぁ」

422: 2010/12/05(日) 15:00:02.09ID:LPtYNZ0C0
叔母「そこでその話を持ちだすっていうことは胡蝶の夢についての講義を聞きたいのかしら」

女「い、いいえ、結構でございます教官!」

叔母「……まぁ、あまりその能力を使わないことが大事ね」

女「え、なんで?」

叔母「貴女、自分が認識しない速さで移動すること自体、怖くないの?」

女「ん~っと、……どゆこと?」

叔母「たとえば、貴女が移動した先が交通量の多い交差点だったら?」

女「あ、えっと……」

叔母「その瞬間移動中にその間に人やモノにあたったら?車や新幹線、飛行機とは比べ物にならないスピードでぶつかるのよ?」

女「ぅ、……ぁ……」

叔母「人間が知覚しない怖さというのがわかった?」

女「う、……うん」

423: 2010/12/05(日) 15:01:54.67ID:LPtYNZ0C0
叔母「問題はその発動条件だけど。二つの共通点はこけることかしら」

女「……たぶん、こける前に移動してるから、こけそうになると、かな」

叔母「んじゃ、こけないように注意してね」

女「……経験してることに反比例して、注意されることが小学生並」

叔母「そんなこと言ったってしょうがないでしょ。今わかってるのはそれだけ」

女「そうだけどさぁ」

叔母「これ以上、知りたくても、もうそれは発動させない方がいい」

女「それは……そだね」

叔母「ま、私から言えるのはそれだけね」

425: 2010/12/05(日) 15:46:29.48ID:LPtYNZ0C0
叔母「それじゃ、帰り気をつけるのよ」

女「はーい」

叔母「……特にこけないように」

女「……はーい」

叔母「ま、何かあったらまた来なさい」

女「……無い方がいいんだよね?」

叔母「当たり前」

女「う、うぃっす」

426: 2010/12/05(日) 15:47:45.21ID:LPtYNZ0C0
叔母「ふぅ……」

叔母(あんなこと言ったけど、それだと説明付かない部分があるわね)

叔母(飛行機より速い……か)

叔母(もし、人が光の速さで移動できるのだとしたら、その衝撃波は天文学的数値の威力をもつ……)

叔母(いくら軽く見積もって、十数メートルであろうと地球の表層を削るくらいわけないはずよね)

叔母(女の言が正しいのであれば、移動と移動の間の空間に穴を開けてそのトンネルを翔けているか、その間の空間を削っている、欠けているかのどちらか)

叔母(……どっちにしろ、悪い夢を見ているみたいね)

428: 2010/12/05(日) 15:48:35.36ID:LPtYNZ0C0
女(使わない方がいい能力……ある意味があるのかな?)

女(いや、これは本来使われない、使ってはいけない能力なのだとしたら……)

女(もし、未来人とか宇宙人とか超能力者が私にいつの間にかわからない改造を……)

女(……アニメの見過ぎだなぁ)

女(いや、まぁどっちかっていうと私が作りモノみたいな能力を持ってるんだから、そう思うのかもしれないけど……)

女(このまま、この能力を持ち続ければ、いつか懐中時計を持ったウサギがやってきて)

女(私を不思議な国へ連れてってくれるのかな)

女(……)

女(……さすがに妄想が乙女ちっく過ぎる)

女(ああああ!脳みそにさぶいぼがぁ!)

妹「あ、お姉ちゃんおかえ……頭抱えてどうしたの?」

女「い、いや、なんでもない」

妹「そう?」

女「えっと、……着替えてくる」

妹「あ、うん。お母さんがそろそろ夕ご飯出来るって。急いできてね~」

429: 2010/12/05(日) 15:50:36.98ID:LPtYNZ0C0
女「ま、とりあえず、わけのわからんものに必要以上におびえない!」

女「やっぱ、そこだよね!人生損したモノの負けだ!」

女「……やっぱ、もうちょいバストほしいなぁ」

女「別に巨Oっていうんじゃなくて、少なくとも貧しいと呼ばれない感じで」

女「能力がスタイルを変化させるモノだったら良かったのにな……」

女「……って、ごはんごはん」

女「よし……っと」

女「今日のごはんはな~にかな~♪……ってちょっちょっちょっちょっちょ!」

ダダダダドスンゴンッ

妹「ちょっと!お姉ちゃん大丈夫!?凄い音したけど!」

女「……???」

妹「……お姉ちゃん?」

女「……飛べなくなった?」

430: 2010/12/05(日) 15:51:41.71ID:LPtYNZ0C0
女「ちょ、痛いって、手加減して……」

妹「何言ってるの!お姉ちゃんも女の子なんだから、こぶとか出来たら嫌でしょ!」

女「そりゃ、嫌だけど……ってあいたぁ!」

妹「けがの手当は速さが重要なの!」

女「ぅ、ぅぇーぃ」

妹「まったく……、いつも二階から降りるときは注意しろってお母さんに言われてるのに」

女「そういえば、お母さんどうしたの?」

妹「回覧板まわしにお隣さん家。たぶん、この時間だと」

女「ああ、旦那の愚痴の言い合いか」

妹「家の中では、お父さんと仲良さそうに見えるのにお母さんもなんか言いたいことあるのかな?」

女「うんにゃ~。女の人っていうのは他人の悪口で仲良くなれるという不憫なスキルを持ってるからね」

妹「はぁ……、ご近所づきあいも大変なんだね」

女「妹は私に似て、自分も女っていう自覚が浅いねぇ。嬉しいことなのか、悲しいことなのか……」

432: 2010/12/05(日) 16:34:26.37ID:LPtYNZ0C0
友「おはよっぴー」

女「そのダサい挨拶を引っ込めたら、こちらも挨拶してやろう」

友「お、お、お……おはぴょん!」

女「……はぁ。はいはいおはよ」

男「朝から御苦労様」

女「まったくだねー」

友「男ー…女が、女が、……冷たいよぅ」

男「普段と比較すると?」

友「えっと……0.02%増しくらい」

男「ほぼ同じだな」

友「……いやっほぅ!」

433: 2010/12/05(日) 16:35:08.21ID:LPtYNZ0C0
女「なんか、友は朝から飛ばしてるなぁ」

男「いいことでもあったのか?」

友「いいこと……なのかなぁ?」

女「どったのよ?」

友「気になるあいつに急接近」

男「ちょっと待て。お前、前に女であればみんな好きとか言ってなかったか?」

女「うわー、愛憎劇で一番真っ先に殺されそうだなぁ」

友「いや、まぁいろいろスルーするとだな。自分が思っても無いところで接近できてしまって」

女「チキってる」

男「ああ、それはチキってるな」

友「うっせぇ!こんなの初めてなんだから仕方ないだろ!」

434: 2010/12/05(日) 16:36:42.20ID:LPtYNZ0C0
女「え、友って恋したときないの?」

友「……悪いかよ」

男「いや、スマン。俺も驚いた」

友「……」

女「でも、まぁいいんじゃない?友にもようやく春が来たってことで」

男「そうだ……な、温かく見守るか」

友「……ありがとよ」

435: 2010/12/05(日) 16:38:48.18ID:LPtYNZ0C0
女「んで、何か問題が?」

友「……接近したことで見えてしまうそいつの私生活っつうのは、見られたくないものなのかなって」

女「別に買い物に誘われたとか、弁当作ってきてくれるとか、家に誘われたとか、そんな程度ならいいんじゃない?」

友「……まぁそうだよな」

女「なに……?それ、強要とかしちゃったの?」

友「ち、ちがっ!そんなんじゃ……!」

女「……ん~、何があったかよくわからないけど、相手とよく話すことが大事じゃない?」

女「どこまでを許して、どこからが駄目なのかなんて、人それぞれだし、人には踏み込んじゃいけないことは何かしら抱えてるものだからさ」

友「……そうだな」


男「……」

436: 2010/12/05(日) 16:40:48.29ID:LPtYNZ0C0
男「あ?っと、悪い。何がだ?」

女「いや、別に言い直さなくてもいいけど、なんか難しい顔してるから」

男「……」

女「男?」

男「……いや、なんでもない」

女「……そっか」

男「おい、そこ段差ッ」

女「え?……っと、ぉぉおお?」

男「……ッ!」

女「あ……」

男「……大丈夫か?」

女「あ、……うん。ご、ごめん。ありがと」

男「大丈夫だ。どうってことはないが……?」



女(……やっぱり、飛べない)

441: 2010/12/05(日) 17:26:56.19ID:LPtYNZ0C0
国語教師「さて、最後に玉鬘についてちょっとやるか」

国「源氏物語に出てくるこの玉鬘。夕顔の娘なわけだが、珍しく光源氏と恋に落ちなかった女性の一人だ」

国「古来より玉鬘は綺麗な髪のことを指すことがあるが、転じて『どうにもならない事』や『運命』を指したりもする」

国「なぜだかわかるか?……っと、男」

男「……特に何をしなくても髪の毛は伸びる……から、ですか?」

国「ふむ。ま、そう言われてるのも確かだ。実際には何になぞらえたかはわからん。そういうのを考える事自体も国語だからな」

国「まぁ、髪の毛のように好き勝手、どこに行くなり伸びるなりしてもいいが」

国「伸びるだけ伸びたとしても、途中で切られたり、染められたりするわけだ」

国「……こら、私の頭を見ながら笑ったやつは宿題増やすぞ」

国「……」

国「ま、さっき言ったように理不尽に切られたり、他の髪の毛と同じ方向に伸びようとして絡まったりして、運命はどうにもならないものと例えたんだな」

国「お前らもなるべくならまっすぐ育て。変な方向に育ったりすると、別の髪の毛の邪魔になったりもするからな」

国「よし、これで今日の授業は終わりだ、日直」

442: 2010/12/05(日) 17:27:38.13ID:LPtYNZ0C0
女「あ~、さっぱりわかんね~」

男「今日のはわからなくていいんじゃないか?」

女「そうなん?」

男「悩むことが大事だという授業だった気がするからな」

女「だってさ~」

友「……」

女「……悩み全開っぽいねこっちは」

男「そうだな……」

女「……昼ご飯どうしようか」

男「女はここにいろ。俺がてきとーに食えるもんみつくろってくる」

女「え?……あ、うん」

443: 2010/12/05(日) 17:28:30.72ID:LPtYNZ0C0
友「……」

女「なぁ、何悩んでんだよ~」

友「……」

女「ったく、反応もないって……」

友「………ちゃ」

女「ん?」

友「バイト、行かなくちゃ……」

女「へ?バイト?」

友「っと、悪い。俺行ってくるわ」

女「え、ちょ、ちょっと!まだ昼やす……!行っちゃったよ……」

444: 2010/12/05(日) 17:29:28.38ID:LPtYNZ0C0
女「……っていうことがあったんだ」

男「友が……バイト?」

女「……そう言ってた」

男「……そうか」

女「先生とかの連絡どうしようか?私、する?」

男「……俺がやっとく。女は心配しなくていい」

女「あ、……うん」

445: 2010/12/05(日) 17:30:53.90ID:LPtYNZ0C0
男「それじゃ、先生のとこに」

女「ねぇ……」

男「ん?」

女「馬鹿な質問していいかな」

男「……答えられる質問であればいいぞ」

女「私たち、ずっと友達……だよな?」

449: 2010/12/05(日) 18:22:43.09ID:LPtYNZ0C0
男「……」

女「いや、悪いッ!なんか、友が変だし、男もなんか隠し事してるみたいに感じちゃってさ、あはは」

女「なんか、漠然と不安になっちゃったんだ」

女「ホントに馬鹿な質問した。ごめん、すぐ忘れてくれ」

男「……友達だ」

女「……え?」

男「女がそう望んでくれるなら、俺からも友達で居てほしいと願うから」

女「……」

男「女が望んでくれたら、ずっと友達だ」

女「……絶対だぞ」

男「……約束する」

450: 2010/12/05(日) 18:23:33.11ID:LPtYNZ0C0
男「……先生のとこ、行ってくる」

女「うん、頼んだ」

男「それ食べてていいからな」

女「いや、待ってるよ」

男「……時間かかるかもしれないぞ?」

女「どうせ、友が居ないから食い切れないって。食えないなら、今食べても放課後食べても一緒だし」

男「……そうだな。わかった、いってくる」

451: 2010/12/05(日) 18:24:19.20ID:LPtYNZ0C0
ザザーン

女「……」

男「……」

女「……」

男「……静か、だな」

女「たまに、こんな日があったっていいよ」

男「……ホントのたまに、ならな」

女「……だね」

453: 2010/12/05(日) 18:25:01.16ID:LPtYNZ0C0
男「ん?」

女「ちょ~っと見てて」

男「ああ」

女「……」ドサッ

男「??」

女「……やっぱ、後ろに尻もちついても駄目か」

男「なに、しているんだ?」

女「ん、ゴメン、もう一回」

男「ああ」

女「……」ボサッ

男「って、おい!どうしたんだ!」

女「……あれ?やっぱり、飛べない」

454: 2010/12/05(日) 18:25:59.81ID:LPtYNZ0C0
男「ったく、砂浜に顔からダイブしたときにはビックリしたぞ」

女「ご、ゴメン」

男「髪の毛が砂だらけだ。ほら、目閉じろ」

女「ん」

男「……よし、もういいぞ」

女「ありがと」

男「ハァ……。んで、結局何がしたかったんだ?」

女「私、実は……」

男「実は?」

女「……夢見てたみたいなんだ。なんか、SF映画に出てきそうな夢」

男「夢?」

457: 2010/12/05(日) 19:12:45.27ID:LPtYNZ0C0
女「そう。なんか、転ぼうとすると瞬間移動しちゃう夢」

男「……」

女「そんな変な顔しないでったら。って、そりゃいきなりこんな話聞かせられたら、私も面喰らうと思うけどさ」

男「す、スマン」

女「一回目はね。一昨日。友がバイト行っちゃって、男が塾行って私一人でここに来てた」

男「そうだったのか」

女「みんな来てないけど、走ってないのはなんか嫌で、私一人で走ってた」

女「私、そのとき砂に足をとられたみたいで、こけそうになったんだ」

女「手を前に出そうとしても手が動かなくて、足を前に出そうとしてももつれちゃってて」

女「でも、倒れる目の位置にガラス片があってさ、避けられないの」

女「周りの時間がゆっくりに感じてさ。『ああ、私の目見えなくなっちゃうのかな』なんて冷静に考えちゃったりしてさ」

男「だ、大丈夫だったんだよな」

458: 2010/12/05(日) 19:13:27.95ID:LPtYNZ0C0
女「何かあったら、今日ここに来てないって」

男「……それは、そうか」

女「私はそこから20mくらい離れたところで顔から砂浜に落ちて、なにも無かった。……あ、いやちょっとした擦り傷くらいはつくちゃったけどね」

男「……」

女「二回目は、昨日、勝負の時。状態は一回目とほぼ同じ。ガラス片は無かったけど」

女「ちょうど、友と男が岩のかげで見えなくなってるときだね」

男「ああ、折り返した女は見てたからな」

女「そのときにこけた私は、200mちょっと先のゴールを過ぎたところでこけてた」

男「……俺たちもその夢に付き合わされてるってことか?」

459: 2010/12/05(日) 19:14:12.84ID:LPtYNZ0C0
女「それは……それは、わからないけど」

女「今度は、こけても何もならなかったよ」

男「……そうか」

女「これで私の話は終わり……。昨日話せなくてゴメンね」

男「……いや、いい。確かに、こんな突飛押しもない話を聞いたら、笑い話にしてしまうかもしれないしな」

女「そういってもらうと、助かる」

男「……」

女「……」

460: 2010/12/05(日) 19:14:58.25ID:LPtYNZ0C0
男「……こけることが発動条件というわけじゃないんじゃないか?」

女「へ?」

男「砂浜以外で転んだっていうのはあるか?」

女「え、ちょ、ちょっと待って」

男「ん?なんだ?」

女「さっきから、黙ってそれ考えてたの?」

男「あ、その……悪かったか?」

女「あ、別にそういうわけじゃなくて、その……私にこういう話を黙ってられたとかそういうのに、ショック受けたのかなって思ってたから」

男「それはさっき『いい』と答えたんだが」

女「……」

男「……?」

女「っぷははははははははは!!」

461: 2010/12/05(日) 19:16:06.90ID:LPtYNZ0C0
男「ど、どうした?」

女「あはははは!ハァ…ハァ…ぷくくくくくぁははははは!」

男「……」

女「あははははははは!」

男「……」

女「わ、悪い、ヒィヒィ……と、止まらな、ぁはははははは!!」

男「……」

女「あははははははははははは!!」

465: 2010/12/05(日) 20:09:38.63ID:LPtYNZ0C0
女「だから、悪かったって~!そんな憮然な顔すんなよ」

男「……別に怒ってはいない」

女「んじゃ、その眉間の皺をもっと浅くしてくれよ~」

男「……」

女「いや、ホントにゴメン。別に男のこと笑ったわけじゃないんだ。これはホントだ」

男「……それなら、どうして」

女「嬉しかった。ありがと」

男「そうか」

女「男が友達でよかったって心から思えたんだ」


男「……そうか」

466: 2010/12/05(日) 20:10:20.35ID:LPtYNZ0C0
男「……でも、女の笑顔が見れて良かった」

女「ん?」

男「今日は昼からずっと沈んでたからな」

女「……ありがと」

男「いや、なんというか、その……俺にも男としての甲斐性があってよかった」

女「……男でもそういうのは気にするんだ?」

男「あった方がいいのは確かだ。それに、このまま暗い顔されてたら、友に叱られるからな」

女「友が~?あいつは別に私の心配なんてするわけないじゃん」

男「……そう、かもな」

467: 2010/12/05(日) 20:11:03.85ID:LPtYNZ0C0
女「友はどうしたんだろうね~」

男「……確かに、今まではいきなり帰るなんてことはなかったからな」

女「やっぱ、ツッコミにはボケが必要だからな~」

男「明日になったら、たぶん出てくるさ」

女「確かにそんな気がする」

男「……ん?」

女「どしたの?」

男「……友の家って知ってるか?」

女「え?えっと……行った時はないかな」

男「だよな……なんとなく、それが気になっただけだ」

女「?」

468: 2010/12/05(日) 20:12:03.12ID:LPtYNZ0C0
男「んじゃ、そろそろ帰るか」

女「うん」

男「今日は勝負できなかったけどな」

女「どうせ、私と勝負したら男が勝つの目に見えてるもん」

男「瞬発力じゃ負ける気がするんだが」

女「男は、もうちょっと体柔らかくしなきゃね」

男「……俺、そんなにかたいか?」

女「ときどき、もうちょっと柔らかければもっといい動きできるのに~って、思う時が」

男「……今後の課題にする」

470: 2010/12/05(日) 20:13:54.71ID:LPtYNZ0C0
女「たのも~」

叔母「……もう来たの?」

女「あ~、今回は『ジャンプ』してないよ?」

叔母「あらそう。それで?」

女「いや、そんな別にそれ以外で来たっていいでしょ」

叔母「……まぁね。ちょっと日課になるんじゃないかと身構えた分、頭の柔軟性がなくなってたみたいだわ」

女「まぁ、もちろんそっちの相談もあるけどね」

叔母「……」ガチャ

女「受話器持って何するつもりだ」

叔母「近所の子供たちに私の代わりに言ってもらおうと」

女「そんなに流行らしたのか!」


472: 2010/12/05(日) 20:19:27.42ID:LPtYNZ0C0
アイディア枯渇パンク状態になりました……
妄想力を養うために寝てきます……

昨日と同じく、落ちたら落ちたでよし

P.S.今日は特にずっと張り付いてくださったID:S+lI10wg0に感謝します
  その他レス頂いた方、とても励みになります。ありがと

引用: 新ジャンル「砂かけ少女」