1: 2016/04/01(金) 22:38:35 ID:/qjBjmDg0
人生とは何か。
何のために産まれ。
何のために氏ぬのか。

私は人生の意味を考え続けてきた。
その答えに辿り着いたのは、私が20歳の時だった。
私は考えるために産まれ、知るために氏ぬのだと悟った時、世界はいつもよりも輝いて見えた。

だが。

今。

世間から天才と呼ばれる私を悩ませるのは哲学的な物ではなく、ある数字の羅列だった。
それは一見すると意味がないようだが、何かしらの意味があるのは間違いなかった。
ある法則性と共に生まれたであろうその数字。

その四桁の数字は、今も私の網膜に焼き付いて離れない。

始まりは些細なことだった。
私には世界中から数多くの手紙が送られてくる。
毎日のようにそれは積み重なり、山となり、やがてはシュレッダーへと向かう。

その茶封筒が特別な素材だったわけでもなく。
字体が目を引いたわけでもなく。
何の気なしに手に取った一通の手紙が、全ての発端だった。
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2: 2016/04/01(金) 22:40:54 ID:/qjBjmDg0
内容をかいつまむと、8895という数字の意味は何なのか、という謎かけに近いものだった。
最初は鼻で笑いながらその数字を考察し始めたが、それは正に深淵そのものだった。
8895。

8900まで残り5。
8900から5を引いた数。
8890に5を足した数。

何の意味があるのか。
何の答えがあるのか。
私は思考した。

思考が現実を蝕み始めても、私は気にすることなく生活を続けた。
研究が始まってから、半世紀が過ぎようとしていた。
答えは今だに出てこない。

ξ8895)ξ「あなた、そろそろ寝ないと……」

妻の顔が8895に見える。

ξ8895)ξ「8895、8895」

言葉も8895に聞こえる。
私の思考が8895に浸食され8895が8895以上の意味を持つ8895になる。
狂っているのは私なのか、それとも8895なのか。

見かねた妻が私を公園へと連れて行った。
美しい緑の木々も、私には8895に見える。
0と1で構成されているはずの世界が8895で構成された完璧な世界に見える。

3: 2016/04/01(金) 22:41:48 ID:/qjBjmDg0
8895。
嗚呼そうか。
8895はつまり、8895なのだ。

8895。
8895。
8895。

世界を構成する基礎。
それが8895。
偉大なる8895。

悠久の時を越えてもなお人の心にあり続けるもの。
氏してなおも残る貴いもの。
それが8895。

5: 2016/04/01(金) 22:48:43 ID:/qjBjmDg0
世界よ。
これが8895の正体。
これが世界を構成する無尽蔵のデポジットにして経済を破滅へと導く栄光の架橋。

エレクトロニックの申し子が運命を超越するために掘り起こしたとされる偶像。
でたらめで作られた世界を塗り替えるための潤滑油。
あらゆる建造物をパレードの一員として迎え入れる破格の待遇。

枯れ果てた涙が潤す砂漠のミイラ。
偶発的産物が爆発的感覚で盲信者を作り出す一つの選択肢。
砕けた歯車が流れる川に溶けだすノスタルジー。

ゴールデンレトリーバーの見る刹那の夜行列車。
新入社員が抱く妄執。
未亡人の愛する液状化した吐しゃ物。

淫らな修道女が匿う産業廃棄物。
聖書に挟まれた色男の顔の皮。
海辺に流れ着いた夏の残滓。

コンクリートに沁み込んだ女の破瓜の涙。
畑に宙を舞う有人フライトアテンダント。
トウモロコシの悲劇。

喜劇作家の昼下がりの宴。
破滅した富豪の明滅する命。
振り下ろされた撃滅のサイコロ。

合理化の社会が否定し続けた夢想者のなれの果て。
空虚な空を落とすために作り出された碩学の素人。
これこそが8895の正体。

6: 2016/04/01(金) 22:49:39 ID:/qjBjmDg0
人はこれを8895と呼ぶ。
私はこれを8895と呼ぶ。
答えを知った私は、論文へとそれを書き写す。

生涯をかけて作り出した論文のページは8895ページ。
かけた日数は8895日と8895秒。
書き直すこと8895回。

これこそが8895。
哀れで素晴らしき8895。
狂った世界の心理たる8895。

ありがとう8895。
ありがとう8895。
そして。

そして、さようなら8895。






T8h8e E9N5D

4: 2016/04/01(金) 22:42:06 ID:TfwypltQ0
クッソワロタ文字化けのコードじゃねえかwww

7: 2016/04/02(土) 09:28:16 ID:xfBTWi2Q0

ギャグなのかシリアスなのか曖昧な作品だった
これは新しいんじゃないか

引用: 8895