67: 2015/03/24(火) 03:45:56.24 ID:LoVp9Ccr0
前回:三日月「もっと……もっと頑張らないと……私は」電「……三日月ちゃん」【第二夜】
最初から:三日月「もっと……もっと頑張らないと……私は」電「……三日月ちゃん」
三日月「…………」
電「電は、さっき三日月ちゃんに伝えたことを、司令官さんにも打ち明けます」
電「あんなこと言っちゃったら、電は解体されてしまう可能性もありますけど……きっと司令官さんなら……」
三日月「……あの人なら、大丈夫だと思いますよ?」
解体――それをされると、私達は艦娘ではなくなる。つまりそれは、役割の喪失を意味する。深海棲艦と戦うという役割を失った艦娘は、この世から消えてしまう。……微量の資材を残して。
三日月「それに、心配しないでください」
三日月「電さんがどんな答えを出そうとも、私とあなたは仲間ですから」 ニコリ
電「……うん……///」
電「ありがとう、なのです」 ニコリ
三日月「いえいえっ」
電「い、電はもうそろそろ出るのです! 三日月ちゃん、報告などは電がしておくのでゆっくり身体を休めてください」 ザバッ
三日月「はい、お任せしますね」
怪我をすればするだけ、入渠する時間が長くなる。それでも、私達駆逐艦の入渠時間はかなり短い部類に入る。戦艦クラスの方々になるとものすごく長い。
電「それじゃあ、また後でなのですっ」 フリフリ
三日月「はいっ」 フリフリ
電(……電は、もう迷わないのです)
68: 2015/03/24(火) 04:01:44.76 ID:LoVp9Ccr0
三日月「……報告、かぁ……」
三日月(つまり、三発を当てても倒せなかったという事も、当然報告することになる)
三日月「……司令官は、いったいそれをどう思うんだろ……」
すっと目を瞑る。
そこに広がるのは、暗い世界。その中に――私と前の司令官が立っている。
『君が、三日月だね? 僕が提督だ。よろしく頼むよ』
三日月『は、はい! よ、よろしくお願いしましゅ!!』
三日月『あっ……///』
『……ぷっ、ははは!』
三日月『うぅ……』
『あっ……ごめん……つい。とりあえず、そう緊張しなくて大丈夫だよ。楽にね?』 ポンポン
三日月『は、はい!』
懐かしい光景だった。こんな日々もあったんだ。
69: 2015/03/24(火) 04:47:53.44 ID:LoVp9Ccr0
バン、バン!
三日月『……はぁ……はぁ……』
『三日月? まだ訓練しているのかい?』
三日月『あっ……お疲れ様です、司令官』
『明日は大事な遠征任務があるから休めと指示したはずだよ?』
三日月『ご、ごめんなさい……』
『……ははは、謝ることじゃないさ。努力する子、僕は好きだよ』
三日月『……あ、ありがとう……ございます///』
『僕には、君と同じくらいの大きさの娘がいる。あの子も君と似ていて頑張り屋さんでな』
『だからこそ、余計に心配なんだよ。時には休むことも大事なんだ。今はゆっくり休みなさい』
三日月『は、はい!』
『……まぁ、その娘も僕の妻も明日会いにやってくる。きっと君と娘は仲良くなると思うんだ。明日はよろしく頼むよ?』
『提督! こちら海上護衛隊旗艦、神通です! て、敵が……深海棲艦が現れました!』
『ッくそ! なんで、このタイミングで……いつもはこんなことないはずなのに……ッ!』
『敵のか、数は……4隻っぽい!』
『……神通! 夕立! ――三日月!』
『頼む……何としても、深海棲艦を撃退させてくれ』
『その船には……娘と妻が……乗員しているんだ!!』
三日月「!!」
バシャーン
三日月「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……!!」
三日月「…………」
三日月「……私は……私は……!!」 ジワァ
役立たず。
70: 2015/03/24(火) 05:50:55.47 ID:LoVp9Ccr0
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
三日月「……」 スタスタ
入渠が終わった後の空気は、少し冷たい。でも私はこの肌を透き通るような空気が嫌いじゃなかった。
三日月「……」 スタスタ ピタ
〈司令室前〉
三日月(もう、報告終わってるよね。うぅ、やっぱり入るの……少し怖い……)
三日月(……でも、そんなことも言ってられないよね)
「あぅ……司令官さん……そ、そっちは……め、です」
「……ふっふっふ……電は……やすいなぁ……」
三日月「え?」
三日月(な、中で何をしているの?) ササッ
三日月「…………」 ソー
電「ひゃあ! だ、だめなのです! そ、そっちは!」
提督「あっはっはっは! もう遅い! 奪ってやるぞぉ!!」
三日月「ま、まさか……!!」
――――――――――――――――――――――
提督『ふふふ……その事を上層部に公言したら……君はどうなるかなぁ?』
電『そ、それだけは……嫌なのです!』
提督『……なら、分かっているね?』
電『うぅ……はい、なのです……!!』
提督 夜戦ニ突入ス
――――――――――――――――――――――
三日月「な、ななななななななな///」
三日月「な、何やってるんですか! 司令官ッ!!///」
バターン!
提督「電、お前もう少しポーカーフェイスにやらないとダメだろ。声出てたし」
電「うう、負けてしまったのです……」
三日月「――え?」
三日月(……と)
三日月「トランプ?」
71: 2015/03/24(火) 06:10:57.76 ID:LoVp9Ccr0
提督「おっ、三日月。入渠終わったのか、お疲れ様」
電「あ、三日月ちゃん。お帰りなさいなのです!」
三日月「…………」
三日月「あ、あの……お二人は何をしていたんですか?」
提督「え? ババ抜きだけど」
電「司令官さん……とっても強いのです……」
提督「いや、電が弱すぎるんだって……」
三日月「…………」
三日月(わ、わわわわわわ……私……なんて想像を……!!)
三日月「~~~~~!!///」 ガンガンガンガン!!
提督「おいいいい!! やめるんだ三日月! 何やってんだ!?」
電「み、三日月ちゃん! 頭怪我しちゃうのです!!」
三日月「……い、電さん……私を……埋める穴を作っていただけますか?……いや、作ってください!」
電「え? 別に良いですけど……どうしてですか?」
三日月「……今、穴に入って埋まっていたい気分なんです……」
電「はわわわ……わ、分かったのです! 司令官さん! スコップどこにありますか!?」
提督「素直に言う事聞くんじゃない! とりあえず二人とも落ち着け!!」
73: 2015/03/24(火) 07:14:34.64 ID:LoVp9Ccr0
提督「……で、落ち着いたか?」
三日月「は、はい……失礼しました」
電「もう、ビックリしたのです」
提督(電が本当に穴を掘ろうとしたことにも驚いたけどな)
提督「まぁ、なんであんなことしたかは詮索しないようにするよ」
三日月「……ありがとうございます……」 ズーン
電「み、三日月ちゃん! 元気出すのです! 電が付いているのです! 何かあったのなら電に頼っていいのです!」 グッ
三日月「……天使がいます」 ギュー
電「はわわ! ……ふふ、三日月ちゃんは甘えん坊さんなのです///」 ギュー
提督(……あれ? 俺ここにいていいのか?)
75: 2015/03/24(火) 08:44:15.87 ID:LoVp9Ccr0
提督「……」
三日月「あっ……ご、ごめんなさい電さん」 バッ
電「全然大丈夫なのです!」
三日月「でも司令官……なんでババ抜きなんてやってたんですか?」
提督(あっ、忘れられてなくて良かった)
提督「あぁ、もう報告は全部聞き終わってな。三日月を待っていたんだ」
三日月「そう……だったんですか。ごめんなさい、お待たせしてしまって」
提督「いいっていいって。それより電から聞いたぞ三日月」
三日月「…………」 ギュ
来る。私の無力さを知った司令官からの一言が来る。
自然と手を強く握りしめてしまう。
提督「電を必氏に守ってくれたんだろ?」 ナデナデ
三日月「え?」
電「そうなのです! 三日月ちゃんが一人で深海棲艦に立ち向かって行って、電を守ってくれたのです」
三日月「し、司令官!」
提督「ど、どうしたんだよいきなり」
三日月「……聞いてないんですか?」
提督「え? いや……全部聞いたぞ?」
三日月「三発攻撃を当ててもイ級を倒せなかったことも……ですか?」
提督「あぁ、聞いてるけど」
三日月「……ど、どうして……」
提督「え?」
三日月「どうしてその事を責めないんですか……?」
76: 2015/03/24(火) 14:47:23.03 ID:LoVp9Ccr0
提督「責めるって……責める事なんか何もないだろ」
三日月「だって……だって……!」
三日月「私はこんなに弱いんですよ!? 戦力にならないんですよ!?」
三日月「そんな私を……どうしてあなたは責めないんですか!!」
提督「……三日月」
提督「お前は弱くなんかないよ」
三日月「弱いですよ!!」
三日月「……私は……弱いんです……役立たずなんです!!」
提督「弱くなんかない!! 役立たずでもない!!」
三日月「ッ!!」
提督「……それに、戦力にならないなんて言ったら俺が……いや、提督という役職のやつら全員がそうなる」
提督「俺達は……戦う君達を見てる事しかできないんだからな」
三日月「それは……上官なんだから……当然のことです! 戦わなくていい方なんですから!」
提督「上官とかそういうのは関係ないんだよ!!」
三日月「……ッ!!」
77: 2015/03/24(火) 15:18:37.84 ID:LoVp9Ccr0
提督「まだ子供のお前達が戦って……何で俺らは戦わなくていい奴らなんだ。そんなのはおかしいんだよ」
三日月「……子供って言っても!」
三日月「私は人間ではありません!! 兵器で――」
提督「――ッ!! それ以上何も言うんじゃねぇ!!」
三日月「!!」 ビクッ
電「…………」
提督「……その事は、二度と口にすんな。お前達は……そんなんじゃない」
三日月「でも……でも……!!」
『……役に立たない兵器だな、君は。……疫病神め』
提督「……お前達は……少し戦える力があるってだけで……普通の可愛い女の子達だよ」
『役立たずめ』
提督「……もう一回言うぞ? お前は役立たずなんかじゃないし、弱くなんかない」
三日月「……ぅぐ……ッ、ぐ……!!」 ジワァ
『役立たずめ』
提督「仲間を必氏で守れる子が……役立たずなはずないだろ」
三日月「……違います……違うよ……司令官……」
三日月「私は……いや、わたしたち……睦月型は……」
今になって、姉妹達を馬鹿にされたことがなんで我慢できなかったのか、分かってしまった。大切な姉妹が馬鹿にされる悔しさで溢れるのと、“自分と同じ性能”の子達を馬鹿にされることによって理解してしまう現実があるから。
三日月「弱いの……!!」 ポロポロ
80: 2015/03/24(火) 16:03:39.94 ID:LoVp9Ccr0
提督「……俺もさ、一応提督だ。……睦月型ってのがどういう子達か理解してる」
三日月「じゃあ……なん、で……」
提督「それでも、俺はお前を弱いと思わない。役立たずなんて思わない。……兵器だとも思わない」
提督「弱い奴は誰かのために必氏に戦えない。役立たずなんてお前達艦娘には誰一人として存在しない。……兵器が、こんなに感情を爆発させて泣けるはずなんてない」 ギュー
三日月「……ぅぐ……ぅ……!! しれいかんは……知らないのよ……」
三日月「わたし、が……どれだけ……無力だって……ことが……!!」
提督「はは……確かに俺はお前の事、あまり知らないよ。今日会ったばかりだしな」
提督「でもな、これだけは断言してやる。俺は何があってもお前を役立たずだなんて思わないし、無力だとも思わない」
提督「……な? 電」
ギュー
電「はいなのです」 ギュー
三日月「……いなづま、さん……!!」
電「三日月ちゃんは、無力なんかじゃないのです」
電「電は……わたしは、三日月ちゃんに救われたんです」
電「……今まで、いっぱい我慢してきたんですね? 後ろは電が抱きしめてあげます。守ってあげます。だから……もう我慢しないで?」 ギュー
三日月「うぅ……うぅ……!!」
提督「……ほら、今ここには俺と電しかいないし、我慢する必要はないよ。涙は俺が隠してやる」 ギュー
提督「それに……睦月型が弱いんだったら、俺が全員集めて……強くしてやる。睦月型のホントの力ってやつを証明してやる」
提督「そんでお前を、最強にしてやる。誰よりも強い、鎮守府最強にな」
提督「三日月は、弱くないんだから」 ギュー
三日月「…………ッ、!!」 ギュ
三日月「うわああああああああん!! うわあああああああん!!」 ギュー
我慢が、できなかった。誰かにこう言ってほしかったのかもしれない。思い切り、甘えたかったのかもしれない。誰かに助けてほしかったのかもしれない。
電「……ッ!」 ジワァ
提督「…………」 ギュー
部屋には、私の叫びにも似た鳴き声でいっぱいになっていた。司令官は私を静かに抱きしめてくれ、電さんは優しく後ろから抱きしめてくれていた。
時間はゆっくりと、静かに過ぎていく。時間は、止まることはない。私が犯してしまった“過去の過ち”も、変えることはできない。永遠に忘れることもできないだろう。――けど
三日月「うわああああああんッ!!」
この時だけは、何もかも忘れて、ただただ泣き続けた。
94: 2015/03/28(土) 16:04:52.16 ID:ibnsmBWJ0
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
電「三日月ちゃん、間宮さんのご飯美味しかったですね」
三日月「はい! あれを毎日食べられると思うとなんだか頑張れる気がしますっ」
電「それにしても、司令官さんの一番好きな食べ物がボルシチだなんて意外だったのです」
三日月「確かに。結構珍しいですよね」
電「ボルシチって聞くと……電のお姉ちゃんを思い出すのです」
三日月「え? 電さんも姉がいるんですか?」
電「なのです! 響お姉ちゃんって言ってですね――」
時刻はフタマルマルマル。もうすっかり夜だ。
私達はあの後みんなで間宮食堂という場所でご飯を食べ、一日を終えた。それと、司令官曰く「この鎮守府ではできるだけみんなでご飯を揃って食べる事」が決まりらしい。ちなみに今は艦娘が寝泊まりする寮にいる。電さんとは同じ部屋だ。司令官が気を使ってくれたのかもしれない。
電「――あっ、もうこんな時間なのです」
三日月「あー、本当ですね。明日も早いですし、そろそろ寝ましょうか」
電「はい!」
三日月「……それでこれが……」 ジー
電「……私達のベッドですね」 ジー
三日月・電「「に、二段ベッド……!」」
95: 2015/03/28(土) 16:10:23.48 ID:ibnsmBWJ0
電「二段ベッドなんて、初めて見るのです!」 キラキラ
三日月「私も前の鎮守府では布団でしたので、初めてです!」 キラキラ
三日月(……これは)
電(……是非とも)
三日月・電(上で寝たい!!)
三日月・電「「――はっ」」
電「もしかして三日月ちゃん……」
三日月「……電さんも……なんですね」
電「……はい」
私達は顔を見合わせ、静かに頷き合う。
電「三日月ちゃんと……戦う日が来るなんて……思っていなかったのです」
三日月「ふふ、私もです。しかし、手加減はいりませんよ?」
電「もちろんなのですっ」
三日月「……では、いきましょう」
電「はい!」
三日月「最初はグー!」
電「じゃんけん!」
三日月・電「「ぽい!」」
98: 2015/03/28(土) 16:43:35.34 ID:ibnsmBWJ0
チョキ×チョキ
三日月「……やりますね、電さん」
電「ふふ、簡単には負けないのです」
三日月・電「「あいこで」」
三日月・電「「しょ!」」
グー×グー
三日月「」
電「」
三日月「き、気を取り直していきましょうか」
電「な、なのです。……あ、ちょっとパワー込めるのです」 ギュー
三日月(かわいい)
電「お待たせしました。では……いきましょう」
三日月「はい」
電「じゃんけん!」
三日月「ぽいです!」
パー×パー
電「……」
三日月「……」
100: 2015/03/28(土) 16:57:50.50 ID:ibnsmBWJ0
三日月「あ、あの……」
電「……三日月ちゃん、多分考えてることは電も同じなのです」
三日月「で、ですよね」
電「はい」
三日月「では……一緒に上で寝ましょうっ」
電「はいなのです!」
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
電「三日月ちゃん、狭くないですか?」
三日月「はい、大丈夫ですよ。電さんも大丈夫ですか?」
電「大丈夫なのです」
三日月「なら良かったです」 ニコリ
電「今日は……いろんなことがありましたね」
三日月「……ですねぇ」
三日月(本当に……今日はいろんなことがあったなぁ)
三日月(……そういえば、私あの時思い切り司令官に抱き着いちゃって……)
三日月「……///」
電「あれ? 三日月ちゃんどうかしましたか? 顔がちょっと赤いのです」
三日月「な、なんでもないですよ! なんでも!」
三日月(……食事の時は謝れなかったし、明日会ったら謝ろう)
104: 2015/03/28(土) 17:27:59.81 ID:ibnsmBWJ0
電「そういえば、三日月ちゃんに言いたいことがあったのです」
三日月「ん? なんですか?」
電「電にさん付けしなくても、別に大丈夫ですよ?」
三日月「え?」
電「呼び捨てで大丈夫って事なのです」
三日月「こ、これは癖みたいなもので……」
電「そうだったのですか」
電「でも、わがまま言っちゃうと……さん付けよりも普通に呼んでくれた方が電は嬉しいのです。電はさん付けされたことが無いので、少し落ち着かないのです」
三日月「あー、なるほど……」
三日月(確かに……私もさん付けされたら少し落ち着かなくなるかも)
三日月「分かりました」
三日月「けれど私……姉妹以外を呼び捨てにしたことがなくて、それもそれで落ち着かないのでこう呼ばせていただきます」
電「はいっ」
三日月「電さん!」
電「……三日月ちゃん、変わってないのです……」
三日月「……い、いつもの癖で……」
電「…………」 シュン
三日月「あぁ! そ、そんなに落ち込まないでください!」
三日月「い、電ちゃん!」
三日月「あっ」
電「!!」 パァァ
電「み、三日月ちゃん! もう一回お願いしますっ!」
106: 2015/03/28(土) 17:37:53.31 ID:ibnsmBWJ0
三日月「い……電ちゃん///」
電「はい! 三日月ちゃん!」
電「も、もう一回お願いします!」
三日月「は、はい。い、電ちゃん」
電「も、もっかいお願いするのです!」
三日月「も、もう! 何回言わせるんですか電ちゃん!」
電「……えへへ」
電「ごめんなさいなのですっ」 ギュー
三日月「……ふふっ」 ニッコリ
三日月「大丈夫ですよ、電ちゃん」 ギュー
電「はにゃ~……三日月ちゃんあったかいのですー」
三日月「電ちゃんもですよ~」
108: 2015/03/28(土) 18:41:58.28 ID:ibnsmBWJ0
三日月「そういえば電ちゃん、入渠している時に司令官にもあの事を伝えるって言ってましたけど、いつ頃伝えるつもりなんですか?」
電「あっ、あれはもう司令官さんに伝えたのです」
三日月「……え? そ、そうだったんですか!?」
電「はいなのです」
三日月(そんな感じ一切しなかったから意外だ……)
三日月「その、司令官はどういう反応でしたか?」
電「ふふ……三日月ちゃんと大体一緒なのです」
三日月「え?」
電「司令官さんは、電の頭を撫でながらこう言ってくれました」
―――――――――――――――――――――
提督『……君は、優しい子だ。私はその事を一切おかしいとは思わない』
提督『しかし、提督としてそれは正しいことだなんて断言はできない。だから、俺個人の意見を伝えるぞ』
提督『俺はお前の言っていることを間違っているだなんて思いたくないよ。お前も三日月も、兵器じゃないんだ。ちゃんとした意思があるんだ。考えることができるんだ』
提督『お前が、お前自身で答えを見つけるんだ。すぐじゃなくてもいいさ。時間はいくらでもかけていい』 ポンポン
提督『んで、答えが見つかったら俺に教えてくれ。支えてやるからさ。それがどんな答えでも、な』
提督『……ほら! そんな顔似合わないぞ? もう出撃の報告は終わってるし、三日月を待とう。トランプでも使って少し遊ぼう』 ニコリ
―――――――――――――――――――――
三日月「…………」
電「電は、もう……迷いません」
電「……私は、戦います」
電「そして、強くなります」
電「仲間も……深海棲艦も……助けられるように」
三日月「もっと……もっと頑張らないと……私は」電「……三日月ちゃん」【第四夜】



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