1: 2008/07/18(金) 21:21:05.47ID:TnSwBk6GO
女『男君、さようなら』
女『新ジャンル、さようなら』
---------------------------
ピピピピ……
ガチャンッ
男「あー目覚ましうるせぇ…」
男「もう朝かよ、学校だりぃ…」
男「……なんか、妙に静かだな?」
男「何なんだろ…?」
女『新ジャンル、さようなら』
---------------------------
ピピピピ……
ガチャンッ
男「あー目覚ましうるせぇ…」
男「もう朝かよ、学校だりぃ…」
男「……なんか、妙に静かだな?」
男「何なんだろ…?」
4: 2008/07/18(金) 21:23:56.26ID:TnSwBk6GO
男「おはよう」
母「あら、今日は早いのね」
母「いつもは目覚ましかけてもなかなか起きて来ないのに」
男「そういやそうだな」
母「ま、いいわ。朝ご飯食べちゃいなさい」
男「うん」
母「あら、今日は早いのね」
母「いつもは目覚ましかけてもなかなか起きて来ないのに」
男「そういやそうだな」
母「ま、いいわ。朝ご飯食べちゃいなさい」
男「うん」
6: 2008/07/18(金) 21:28:09.66ID:TnSwBk6GO
男「うーん…」
母「何ぼーっとしてるの」
男「いや、何でもない…」
母「早くしないと、学校遅刻するわよ?」
男「……ん?」
男「母さん、今のセリフ」
母「ん?」
男「別の誰かが、毎日言ってたような……」
母「幻聴でも聞いたんじゃない?」
母「つまらないこと言ってないで、さっさと食べる!」
男「………?」
母「何ぼーっとしてるの」
男「いや、何でもない…」
母「早くしないと、学校遅刻するわよ?」
男「……ん?」
男「母さん、今のセリフ」
母「ん?」
男「別の誰かが、毎日言ってたような……」
母「幻聴でも聞いたんじゃない?」
母「つまらないこと言ってないで、さっさと食べる!」
男「………?」
8: 2008/07/18(金) 21:35:22.77ID:TnSwBk6GO
男「なーんか変だな、今日の俺…」
男友「よっす、男ー」
男「よう、おはよう」
男友「どうした、変な顔して」
男「いや、何でもないけど」
男友「何でもないって顔じゃないぞ」
男「別に……」
男「……あれ?」
男「そういえば、俺朝お前と登校してたっけ?」
男友「毎朝っつう訳じゃないが、まぁ大体一緒じゃね?」
男「そうか?」
男「…誰かと登校してた気がするのは、気のせいか」
男友「暑さにやられたか、男」
男「うるせぇよ」
男友「よっす、男ー」
男「よう、おはよう」
男友「どうした、変な顔して」
男「いや、何でもないけど」
男友「何でもないって顔じゃないぞ」
男「別に……」
男「……あれ?」
男「そういえば、俺朝お前と登校してたっけ?」
男友「毎朝っつう訳じゃないが、まぁ大体一緒じゃね?」
男「そうか?」
男「…誰かと登校してた気がするのは、気のせいか」
男友「暑さにやられたか、男」
男「うるせぇよ」
11: 2008/07/18(金) 21:42:35.34ID:TnSwBk6GO
~教室~
男「………」
男「やっぱり、どこかに違和感がある」
男「登校直後のこのガヤガヤ感には覚えがあるのに」
男「俺だけ取り残された気分だ…」
男「なぁ、男友」
男友「なんじゃらほい」
男「俺、前からこんなだったっけ」
男友「何を唐突に、意味不明なことを」
男「なんて言うか、こんな風に普通だったっけってこと」
男友「アホか、お前なんか取り立てて個性もない
一般ピーポーだっつの」
男「そうだよな…」
男「すまん、変なこと聞いちまったな」
男「しっかりしてくれよー、大将」
男「………」
男「やっぱり、どこかに違和感がある」
男「登校直後のこのガヤガヤ感には覚えがあるのに」
男「俺だけ取り残された気分だ…」
男「なぁ、男友」
男友「なんじゃらほい」
男「俺、前からこんなだったっけ」
男友「何を唐突に、意味不明なことを」
男「なんて言うか、こんな風に普通だったっけってこと」
男友「アホか、お前なんか取り立てて個性もない
一般ピーポーだっつの」
男「そうだよな…」
男「すまん、変なこと聞いちまったな」
男「しっかりしてくれよー、大将」
14: 2008/07/18(金) 21:49:50.33ID:TnSwBk6GO
男(……)
男(…やっぱり、なんか昨日と違う)
男(小骨が奥歯に突っかかってるみたいな、嫌な気分がする……)
男(どうしたんだろ、この感じ)
男(……あーっ、イライラするー!)
教師「何してる、男!」
男「うぇっ!?」
教師「人の話しを聞いてるのか!」
男「は、はい…」
教師「お前、後で職員室に来い!」
男「…すいません」
男(最悪だ…)
男(…やっぱり、なんか昨日と違う)
男(小骨が奥歯に突っかかってるみたいな、嫌な気分がする……)
男(どうしたんだろ、この感じ)
男(……あーっ、イライラするー!)
教師「何してる、男!」
男「うぇっ!?」
教師「人の話しを聞いてるのか!」
男「は、はい…」
教師「お前、後で職員室に来い!」
男「…すいません」
男(最悪だ…)
15: 2008/07/18(金) 21:57:37.41ID:TnSwBk6GO
教師「いいか男、ここは高校なんだ。義務教育の為の場所じゃない」
男「はい…」
教師「辞めるなら、いつ辞めても構わないんだぞ?」
男「すいません」
男(……職員室も、普通だな)
男(三十代過ぎた担任、ハゲの教頭、ロマンスグレーの校長)
男(……うーん)
男(やっぱり違う気がする…)
教師「人の話を聞けと、言っとるだろ!」
---ベシッ
男「いてっ!」
教師「そんなにオレの話はつまらんか?」
男「いいえ…」
男「はい…」
教師「辞めるなら、いつ辞めても構わないんだぞ?」
男「すいません」
男(……職員室も、普通だな)
男(三十代過ぎた担任、ハゲの教頭、ロマンスグレーの校長)
男(……うーん)
男(やっぱり違う気がする…)
教師「人の話を聞けと、言っとるだろ!」
---ベシッ
男「いてっ!」
教師「そんなにオレの話はつまらんか?」
男「いいえ…」
17: 2008/07/18(金) 22:06:22.99ID:TnSwBk6GO
男「やっと解放された…」
男友「数学のあいつ、しつこいからなー」
男友「説教小一時間なんざ、ザラだろう」
男「そうだっけ…」
男友「そうだよ、お前ほんとに大丈夫か?」
男「大丈夫、だと思う…」
男友「そんなに気分悪いなら、もう早びきしろよ?」
男「そうしよっかな…」
男「…いや、やっぱりやめた」
男友「なんで」
男「なんとなくだけど」
男友「なんとなくかよ」
男「うん」
男友「お前、アホだな」
男「否定はしない」
男友「数学のあいつ、しつこいからなー」
男友「説教小一時間なんざ、ザラだろう」
男「そうだっけ…」
男友「そうだよ、お前ほんとに大丈夫か?」
男「大丈夫、だと思う…」
男友「そんなに気分悪いなら、もう早びきしろよ?」
男「そうしよっかな…」
男「…いや、やっぱりやめた」
男友「なんで」
男「なんとなくだけど」
男友「なんとなくかよ」
男「うん」
男友「お前、アホだな」
男「否定はしない」
20: 2008/07/18(金) 22:18:36.89ID:TnSwBk6GO
~図書室~
男「………」
男友「図書室に来て、本を探すでもなくキョロキョロと」
男友「なにがしたいんだ、こいつは?」
男「なあ」
男友「ん?」
男「図書委員長ってどいつだ?」
男友「さあ、オレはお前以上に本なんか読まないからな」
男友「その辺のやつにでも聞いてみろよ」
男「それもそうだ」
男「すいません、図書委員長ってどこにいます?」
脇役「え?」
脇役「図書委員長は僕ですけど、何か?」
男「あ、いや…」
男「何でもないです、すいません」
脇役「そうですか、ならいいんですけど」
男友「気は済んだか?」
男「悪い。もうちょっと付き合ってくれ」
男友「めんどくせえなぁ」
男「………」
男友「図書室に来て、本を探すでもなくキョロキョロと」
男友「なにがしたいんだ、こいつは?」
男「なあ」
男友「ん?」
男「図書委員長ってどいつだ?」
男友「さあ、オレはお前以上に本なんか読まないからな」
男友「その辺のやつにでも聞いてみろよ」
男「それもそうだ」
男「すいません、図書委員長ってどこにいます?」
脇役「え?」
脇役「図書委員長は僕ですけど、何か?」
男「あ、いや…」
男「何でもないです、すいません」
脇役「そうですか、ならいいんですけど」
男友「気は済んだか?」
男「悪い。もうちょっと付き合ってくれ」
男友「めんどくせえなぁ」
21: 2008/07/18(金) 22:29:48.73ID:TnSwBk6GO
男(委員長は、男だったか…?)
男友「おい」
男(違ったような、違わないような……)
男友「おい!」
男「あ?」
男「あぁ、何だ?」
男友「聞いてなかったのかよ」
男「悪い、何だ?」
男友「何だって、お前がここに来たがったんだろ?」
男友「屋上だよ、お・く・じょ・う!」
男「すまん、そうだよな」
男友「正確には、屋上前の階段踊場だけどな」
男友「で、こんなとこ来て何がしたいワケ?」
男「鍵がかかってる…」
男友「知らんかったのか?」
男友「生徒が自由に入れる場所じゃないっつうの」
男「だよな」
男友「因みに、中入っても鳩とかカラスの糞だらけだぜ?」
男「そっか…」
男友「おい」
男(違ったような、違わないような……)
男友「おい!」
男「あ?」
男「あぁ、何だ?」
男友「聞いてなかったのかよ」
男「悪い、何だ?」
男友「何だって、お前がここに来たがったんだろ?」
男友「屋上だよ、お・く・じょ・う!」
男「すまん、そうだよな」
男友「正確には、屋上前の階段踊場だけどな」
男友「で、こんなとこ来て何がしたいワケ?」
男「鍵がかかってる…」
男友「知らんかったのか?」
男友「生徒が自由に入れる場所じゃないっつうの」
男「だよな」
男友「因みに、中入っても鳩とかカラスの糞だらけだぜ?」
男「そっか…」
22: 2008/07/18(金) 22:42:15.27ID:TnSwBk6GO
男友「今度こそ、気は済んだな?」
男「あぁ…」
男友「腑に落ちないって顔してるな」
男友「何がそんなに気になってるんだよ?」
男「それが分かれば、苦労はしない」
男友「ふぅん」
男友「俺にはどうしようもないな」
男「突き合わせちまって、悪かったな」
男友「それは別にいいんだけどさ」
男友「分からんことを気にし過ぎるのも、体に毒だぜ?」
男友「気楽に行けよ、な?」
男「………」
男「あぁ…」
男友「腑に落ちないって顔してるな」
男友「何がそんなに気になってるんだよ?」
男「それが分かれば、苦労はしない」
男友「ふぅん」
男友「俺にはどうしようもないな」
男「突き合わせちまって、悪かったな」
男友「それは別にいいんだけどさ」
男友「分からんことを気にし過ぎるのも、体に毒だぜ?」
男友「気楽に行けよ、な?」
男「………」
27: 2008/07/18(金) 22:59:22.10ID:TnSwBk6GO
~帰路~
男「………」
男友「まぁた考えこんでやがる」
男友「つまらん奴め、氏んでしまえ」
男「ひどい言われようだな」
男友「お、今度はちゃんと聞いてたか」
男「聞いてるよ、さっきから」
---ドンッ
幼女「いたっ!」
男「おっと」
男「大丈夫か?」
幼「ふぇぇ…」
母「あら、すみませんうちの子が」
男「いえ、平気ですから」
母「ごめんなさいね。ほら、泣かないでお兄ちゃんに謝りなさい」
幼「…ごめんなさい」
母「いい子いい子。さ、行きましょう」
男友「微笑ましいよな、ああいう親子」
男「……あ」
男友「口を半開きにしてどうした」
男「幼女は常に母親と一緒…」
男「一人で行動するはずはない、んだよな…」
男友「気持ち悪いこと口走りやがった」
男「………」
男「………」
男友「まぁた考えこんでやがる」
男友「つまらん奴め、氏んでしまえ」
男「ひどい言われようだな」
男友「お、今度はちゃんと聞いてたか」
男「聞いてるよ、さっきから」
---ドンッ
幼女「いたっ!」
男「おっと」
男「大丈夫か?」
幼「ふぇぇ…」
母「あら、すみませんうちの子が」
男「いえ、平気ですから」
母「ごめんなさいね。ほら、泣かないでお兄ちゃんに謝りなさい」
幼「…ごめんなさい」
母「いい子いい子。さ、行きましょう」
男友「微笑ましいよな、ああいう親子」
男「……あ」
男友「口を半開きにしてどうした」
男「幼女は常に母親と一緒…」
男「一人で行動するはずはない、んだよな…」
男友「気持ち悪いこと口走りやがった」
男「………」
29: 2008/07/18(金) 23:11:15.68ID:TnSwBk6GO
男「今日は異常に疲れる日だったな…」
男「ただいま」
弟「お帰り、兄貴」
男「おう弟、もう帰ってたのか」
弟「部活が早上がりだったからね、兄貴こそ早かったじゃん」
男「まあな」
男「……ん?」
男「弟、弟……」
弟「呼んだ?」
男「弟、ひとつ変なことを聞いてもいいか?」
弟「何?」
男「俺たちに、姉か妹っていなかったけ?」
弟「…兄貴、変な趣味に開眼してないだろうね」
弟「俺たちは、生まれてからずっと二人だけの兄弟でしたけど?」
男「だよな…」
弟「そうだよ、知らないはずないだろ」
男「………」
男「ただいま」
弟「お帰り、兄貴」
男「おう弟、もう帰ってたのか」
弟「部活が早上がりだったからね、兄貴こそ早かったじゃん」
男「まあな」
男「……ん?」
男「弟、弟……」
弟「呼んだ?」
男「弟、ひとつ変なことを聞いてもいいか?」
弟「何?」
男「俺たちに、姉か妹っていなかったけ?」
弟「…兄貴、変な趣味に開眼してないだろうね」
弟「俺たちは、生まれてからずっと二人だけの兄弟でしたけど?」
男「だよな…」
弟「そうだよ、知らないはずないだろ」
男「………」
32: 2008/07/18(金) 23:22:59.62ID:TnSwBk6GO
男「うーん…」
男「一体何が引っかかってんだろ」
男「………」
男「分からん、全っ然分からん!」
男「単なる俺の思い過ごしかな…」
男「そうならそれに越したことはないんだけどな」
男「…そうだ」
男「今日違和感を感じたことをまとめたら、
何か分かるかもな」
男「よっし、そうと決まればパソコンパソコン!」
男「一体何が引っかかってんだろ」
男「………」
男「分からん、全っ然分からん!」
男「単なる俺の思い過ごしかな…」
男「そうならそれに越したことはないんだけどな」
男「…そうだ」
男「今日違和感を感じたことをまとめたら、
何か分かるかもな」
男「よっし、そうと決まればパソコンパソコン!」
36: 2008/07/18(金) 23:38:42.97ID:TnSwBk6GO
・要点抜粋
一、母さんの『早くしないと遅刻するわよ』を、
誰か別の奴に言われた気がする
二、教室で異様なぼっち感
三、授業がスムーズに進む
四、教師に違和感
五、屋上に鍵
六、幼女が子供っぽい
七、弟しか兄弟がいない
男「…まとめてみて思った」
男「俺、頭おかしいかもしれない」
男「なんか、馬鹿馬鹿しくなってきたな」
男「ふあぁ…」
男「…寝るか」
一、母さんの『早くしないと遅刻するわよ』を、
誰か別の奴に言われた気がする
二、教室で異様なぼっち感
三、授業がスムーズに進む
四、教師に違和感
五、屋上に鍵
六、幼女が子供っぽい
七、弟しか兄弟がいない
男「…まとめてみて思った」
男「俺、頭おかしいかもしれない」
男「なんか、馬鹿馬鹿しくなってきたな」
男「ふあぁ…」
男「…寝るか」
38: 2008/07/18(金) 23:51:40.50ID:TnSwBk6GO
女『…おーい』
男「……ぐう」
女『起きてよー』
男「すやすや」
女『起きないと、おへそ食べちゃうわよー?』
男「…zzZ」
女『……#』ピキピキ
女『起きろってのこの阿呆!』
---スパーンッ
男「ぬわっ!?」
女『やっと起きた!』
男「ぬ…?」
男「もう朝なのか?」
女『違うわよ、外真っ暗じゃない』
男「ほんとだ…」
女『しっかりしてよね!』
男「……む?」
男「誰だお前?」
女『覚えてない、男君?』
男「知らん」
女『………』
男「……ぐう」
女『起きてよー』
男「すやすや」
女『起きないと、おへそ食べちゃうわよー?』
男「…zzZ」
女『……#』ピキピキ
女『起きろってのこの阿呆!』
---スパーンッ
男「ぬわっ!?」
女『やっと起きた!』
男「ぬ…?」
男「もう朝なのか?」
女『違うわよ、外真っ暗じゃない』
男「ほんとだ…」
女『しっかりしてよね!』
男「……む?」
男「誰だお前?」
女『覚えてない、男君?』
男「知らん」
女『………』
39: 2008/07/19(土) 00:00:18.94ID:7caNmGBaO
男「いや、ちょっと待て」
男「あんたの顔、どっかで見覚えあるぞ」
女『そりゃあそうよ』
女『だって私たち、昨日までクラスメートだったじゃない』
男「なに?」
女『それだけじゃないよ』
女『恋人だった時もあったし、先輩や後輩だった時もあった』
女『私たちの関係は、一括りにはできない複雑なものなのです』
男「…思い出した」
男「お前、女か!」
女『ピンポーン』
男「あんたの顔、どっかで見覚えあるぞ」
女『そりゃあそうよ』
女『だって私たち、昨日までクラスメートだったじゃない』
男「なに?」
女『それだけじゃないよ』
女『恋人だった時もあったし、先輩や後輩だった時もあった』
女『私たちの関係は、一括りにはできない複雑なものなのです』
男「…思い出した」
男「お前、女か!」
女『ピンポーン』
41: 2008/07/19(土) 00:08:23.58ID:7caNmGBaO
男「つうか、なんで俺お前のこと忘れてたんだ?」
女『私が、そうなるよう願ったから』
男「ワケがわからん、詳しく話せ」
女『詳しく話すと、ベタな表現がそこかしこに出て来るけどいいの?』
男「構わん、知らずに放置されるよりよっぽどマシだ」
女『じゃあ話してあげる』
女『私が、そうなるよう願ったから』
男「ワケがわからん、詳しく話せ」
女『詳しく話すと、ベタな表現がそこかしこに出て来るけどいいの?』
男「構わん、知らずに放置されるよりよっぽどマシだ」
女『じゃあ話してあげる』
42: 2008/07/19(土) 00:09:26.93ID:7caNmGBaO
>>40
そのコメントに、何か深い意味はあるのか?
そのコメントに、何か深い意味はあるのか?
43: 2008/07/19(土) 00:16:33.82ID:7caNmGBaO
女『まずは、前提条件としてひとつ言っておくわ』
女『今のままだと、あなたは永遠に高校生のままよ』
男「女、お前は俺の学力を馬鹿にしてるのか?」
女『そういう意味じゃないの』
女『気づいていないでしょうけど、あなたの日常は常に堂々巡りしてるの』
男「信じられんな」
女『疑わしいのは分かるけど、全て本当のこと』
女『一日が終わり、一年が終わると、また同じ年を一年過ごすようになる』
女『そういう風に、あなたは生まれついているのよ』
男「………」
女『今のままだと、あなたは永遠に高校生のままよ』
男「女、お前は俺の学力を馬鹿にしてるのか?」
女『そういう意味じゃないの』
女『気づいていないでしょうけど、あなたの日常は常に堂々巡りしてるの』
男「信じられんな」
女『疑わしいのは分かるけど、全て本当のこと』
女『一日が終わり、一年が終わると、また同じ年を一年過ごすようになる』
女『そういう風に、あなたは生まれついているのよ』
男「………」
49: 2008/07/19(土) 00:54:56.66ID:7caNmGBaO
男「何でだよ、何でそんなことになってんだ?」
女『だって私たち、登場人物だし』
男「登場人物?」
女『これベタな話しだから、あんまり言いたくなかったんだけどねー』
女『私たちは、新ジャンルっていう小話しの中の主人公なのよ』
男「いや、嘘だろ…」
女『嘘じゃないことは、あなたが今日感じた違和感が証明してる』
女『あなた、昨日までは朝起こしに来てくれる幼なじみがいなかった?』
男「あ……」
女『担任は艶やかな女教師で、図書委員はメガネを掛けた美人さん』
女『綺麗なお姉さんや、可愛い妹なんてのもいたはずよ』
男「そういえば…」
女『それはね、全部舞台設定』
女『私やあなたが、揺るぎなくキャラクターを演じる為の予定調和だったのよ』
女『だって私たち、登場人物だし』
男「登場人物?」
女『これベタな話しだから、あんまり言いたくなかったんだけどねー』
女『私たちは、新ジャンルっていう小話しの中の主人公なのよ』
男「いや、嘘だろ…」
女『嘘じゃないことは、あなたが今日感じた違和感が証明してる』
女『あなた、昨日までは朝起こしに来てくれる幼なじみがいなかった?』
男「あ……」
女『担任は艶やかな女教師で、図書委員はメガネを掛けた美人さん』
女『綺麗なお姉さんや、可愛い妹なんてのもいたはずよ』
男「そういえば…」
女『それはね、全部舞台設定』
女『私やあなたが、揺るぎなくキャラクターを演じる為の予定調和だったのよ』
50: 2008/07/19(土) 01:00:47.01ID:7caNmGBaO
女『私たちはみんな、オタクの妄想の産物』
女『彼らの考えたキャラを演じて、ただ終わることのない一生を続けていく』
女『悔しいけど、それを破ることは出来なかった』
男「………」
女『でもね、男君』
女『今、そんな不毛な状況を打ち壊すことが出来るかもしれないの』
男「何だって?」
女『新ジャンル氷河期の到来よ』
男「何だ、それは?」
女『彼らの考えたキャラを演じて、ただ終わることのない一生を続けていく』
女『悔しいけど、それを破ることは出来なかった』
男「………」
女『でもね、男君』
女『今、そんな不毛な状況を打ち壊すことが出来るかもしれないの』
男「何だって?」
女『新ジャンル氷河期の到来よ』
男「何だ、それは?」
54: 2008/07/19(土) 01:13:53.78ID:7caNmGBaO
女『簡単に言えば、今は私たちの書き手が減って、
新ジャンルそのものが衰退してるの』
女『私は、一番キャラクターがいじられやすいから、
早くそのことに気づけたんだ』
女『男君、分かる?チャンスは今しかないの』
女『普通に年を取って、普通に家族と過ごせて』
女『無意味なキャラ付けに踊らされることなく、
一人の人として生きることが出来る』
女『だから決断して』
女『あなたがイエスと言えば、世界はこれから普通に回り始めるわ』
男「………」
男「話しの展開が早すぎて、なにがなにやら」
女『それもそうね…』
新ジャンルそのものが衰退してるの』
女『私は、一番キャラクターがいじられやすいから、
早くそのことに気づけたんだ』
女『男君、分かる?チャンスは今しかないの』
女『普通に年を取って、普通に家族と過ごせて』
女『無意味なキャラ付けに踊らされることなく、
一人の人として生きることが出来る』
女『だから決断して』
女『あなたがイエスと言えば、世界はこれから普通に回り始めるわ』
男「………」
男「話しの展開が早すぎて、なにがなにやら」
女『それもそうね…』
55: 2008/07/19(土) 01:25:17.89ID:7caNmGBaO
男「まあ、何となく雰囲気だけは伝わった」
男「要するにお前は、ツンデレ幼なじみも妖艶美人教師もクールな委員長も
綺麗な姉も可愛い妹もいない世界を選べと俺に言っとるわけだ」
女『ま、まぁ、下世話な言い方だとそうなるわね…』
男「ならもう答えは決まってる」
男「新世界、断固拒否!」
女『おい!』
男「だーれが夢のsneg状態を自ら葬るものか!」
男「ここでリアルハーレム選ばなきゃ、俺の男が廃るぜ!」
女『ば、馬鹿!』
女『人が本気で心配してんのに、何がリアルハーレムよ!』
男「つまらん現実より、ウハウハパラダイスだろJK!」
女『脳みそ腐ってんのあんた!?』
男「男の九割の本音だよ!」
男「要するにお前は、ツンデレ幼なじみも妖艶美人教師もクールな委員長も
綺麗な姉も可愛い妹もいない世界を選べと俺に言っとるわけだ」
女『ま、まぁ、下世話な言い方だとそうなるわね…』
男「ならもう答えは決まってる」
男「新世界、断固拒否!」
女『おい!』
男「だーれが夢のsneg状態を自ら葬るものか!」
男「ここでリアルハーレム選ばなきゃ、俺の男が廃るぜ!」
女『ば、馬鹿!』
女『人が本気で心配してんのに、何がリアルハーレムよ!』
男「つまらん現実より、ウハウハパラダイスだろJK!」
女『脳みそ腐ってんのあんた!?』
男「男の九割の本音だよ!」
59: 2008/07/19(土) 01:40:58.37ID:7caNmGBaO
男「残念だったな、俺は今の立場を捨てる気はない」
女『あんたがそこまで外道だとは思わなかった…』
女『もういいわ、素直に普通に生きることを選んでたら
伏せといてあげるつもりだったけど』
女『こんなんじゃ隠しててもしょうがないわね』
男「何、まだあるのか?」
女『そう』
男「言ってみろ。尤も今の俺には、毛ほども
効かないだろうがなふははははは」
女『ふーん、じゃあ言うけど』
女『あんたのその夢、叶わないから』
男「……へ?」
女『さもあんたに選択権があるよう言ってみたけど』
女『実際、もう新ジャンルは終わりなのよ』
男「なにぃッ!?」
女『氷河期が続けば、隆盛を誇った恐竜ですら滅びる』
女『いわんや新ジャンルをや、滅亡の時はそう遠くないわね』
男「そ、そんな……」
女『勿論、さっきあんたが話してたハーレムも、消えてなくなるわね?』
男「く、くそうッ…!」
女『あんたが残念でしたー』
女『あんたがそこまで外道だとは思わなかった…』
女『もういいわ、素直に普通に生きることを選んでたら
伏せといてあげるつもりだったけど』
女『こんなんじゃ隠しててもしょうがないわね』
男「何、まだあるのか?」
女『そう』
男「言ってみろ。尤も今の俺には、毛ほども
効かないだろうがなふははははは」
女『ふーん、じゃあ言うけど』
女『あんたのその夢、叶わないから』
男「……へ?」
女『さもあんたに選択権があるよう言ってみたけど』
女『実際、もう新ジャンルは終わりなのよ』
男「なにぃッ!?」
女『氷河期が続けば、隆盛を誇った恐竜ですら滅びる』
女『いわんや新ジャンルをや、滅亡の時はそう遠くないわね』
男「そ、そんな……」
女『勿論、さっきあんたが話してたハーレムも、消えてなくなるわね?』
男「く、くそうッ…!」
女『あんたが残念でしたー』
106: 2008/07/19(土) 16:45:34.82ID:7caNmGBaO
男「何てこった、夢のハーレム生活が……」
女『楽園なんてこの世に存在しないのよ』
男「うぅ…」
女『まぁ、頑張って普通の恋愛が出来るようになりなさい』
男「くそう……」
女『あはは』
男「…そうだ、そういえば」
女『切り替え早いわね、どうかした?』
男「その新ジャンルとやらが終わったら、お前は一体どうなるんだよ」
女『別に、どうにもならないわよ?』
女『あんたと同じように、一人の人間に戻って普通の人生を生きるだけ』
男「でもさ、さっきお前自分のことを忘れるように
願ったって言ってたじゃん」
男「そんなこと、する必要ないだろ?」
女『その方が、色々都合がいいの』
女『楽園なんてこの世に存在しないのよ』
男「うぅ…」
女『まぁ、頑張って普通の恋愛が出来るようになりなさい』
男「くそう……」
女『あはは』
男「…そうだ、そういえば」
女『切り替え早いわね、どうかした?』
男「その新ジャンルとやらが終わったら、お前は一体どうなるんだよ」
女『別に、どうにもならないわよ?』
女『あんたと同じように、一人の人間に戻って普通の人生を生きるだけ』
男「でもさ、さっきお前自分のことを忘れるように
願ったって言ってたじゃん」
男「そんなこと、する必要ないだろ?」
女『その方が、色々都合がいいの』
109: 2008/07/19(土) 17:01:54.01ID:7caNmGBaO
女『新ジャンルの物語は、大抵あんたと私の恋愛話し』
女『時には結婚まで行く描写もあるけど、ただそれだけ』
女『普通の人が生きていくのに、疑似恋愛の記憶は邪魔でしかないでしょ』
男「それはそうかも知れんが…」
女『だから、あんたは私のことを忘れて、私はあんたのことを忘れる』
男『これで新ジャンルの幕は下りるって寸法よ』
男「寂しい最後になりそうだな…」
女『そうかも知れないわね』
女『時には結婚まで行く描写もあるけど、ただそれだけ』
女『普通の人が生きていくのに、疑似恋愛の記憶は邪魔でしかないでしょ』
男「それはそうかも知れんが…」
女『だから、あんたは私のことを忘れて、私はあんたのことを忘れる』
男『これで新ジャンルの幕は下りるって寸法よ』
男「寂しい最後になりそうだな…」
女『そうかも知れないわね』
111: 2008/07/19(土) 17:20:18.06ID:7caNmGBaO
男「終わりか…」
男「なんか、実感がわかないな」
女『当たり前よ、もう忘れかけてるんだから』
男「ずいぶん淡々としてるな。疑似とはいえ、恋人だったとは思えない」
女『ハーレム志望の男に、幻滅したのかもね』
男「それは心外だな。むしろ正直者だと褒めてほしいくらいなのに」
女『はいはいワロスワロス』
男「そういう言い方はやめろ」
女『馬鹿は笑いものにするに限る、それが女クオリティ』
男「お前が馬鹿みたいだぞ」
女『腐れ脳みそよりはマトモよ』
男「なんか、実感がわかないな」
女『当たり前よ、もう忘れかけてるんだから』
男「ずいぶん淡々としてるな。疑似とはいえ、恋人だったとは思えない」
女『ハーレム志望の男に、幻滅したのかもね』
男「それは心外だな。むしろ正直者だと褒めてほしいくらいなのに」
女『はいはいワロスワロス』
男「そういう言い方はやめろ」
女『馬鹿は笑いものにするに限る、それが女クオリティ』
男「お前が馬鹿みたいだぞ」
女『腐れ脳みそよりはマトモよ』
114: 2008/07/19(土) 17:35:17.41ID:7caNmGBaO
女『そろそろこの掛け合いも終わりの時間ね』
男「もうか?」
女『うん、元から明け方までのつもりだったし』
女『最後のあいさつは、これくらい軽い方がいいわよ』
男「最後のあいさつ……」
女『そう』
女『だって、忘れさせるだけなら、改めて会う必要もないじゃない?』
女『これでおしまいだから、あんたの顔だけでも見ておきたかったの』
男「………」
女『難しい顔しない!』
女『今度は、二人とも生まれ変わって、全くの他人として再開しましょう?』
男「…分かった。約束だ」
男「次に会う時は、新ジャンルの男と女じゃなく」
男「ただの男と女として出会うんだな」
女『その通り』
男「もうか?」
女『うん、元から明け方までのつもりだったし』
女『最後のあいさつは、これくらい軽い方がいいわよ』
男「最後のあいさつ……」
女『そう』
女『だって、忘れさせるだけなら、改めて会う必要もないじゃない?』
女『これでおしまいだから、あんたの顔だけでも見ておきたかったの』
男「………」
女『難しい顔しない!』
女『今度は、二人とも生まれ変わって、全くの他人として再開しましょう?』
男「…分かった。約束だ」
男「次に会う時は、新ジャンルの男と女じゃなく」
男「ただの男と女として出会うんだな」
女『その通り』
118: 2008/07/19(土) 17:47:26.18ID:7caNmGBaO
女『それじゃ、お別れしようか』
男「……おう」
女『目が覚めたら、あんたは私のことを忘れてる』
男「お前は、俺のことを思い出すことはない」
女『これにて、新ジャンルの全ては終わります』
男「なんか、あれみたいだな」
女『あれって?』
男「松尾芭蕉の俳句」
男「夏草や 兵者どもが 夢の後」
女『なるほど。新ジャンルのかつての栄華と、その衰退を表した
言い得て妙な表現ね』
男「この会話も、忘れちまうのか?」
女『仕方ないけど、そうなるわ』
男「……おう」
女『目が覚めたら、あんたは私のことを忘れてる』
男「お前は、俺のことを思い出すことはない」
女『これにて、新ジャンルの全ては終わります』
男「なんか、あれみたいだな」
女『あれって?』
男「松尾芭蕉の俳句」
男「夏草や 兵者どもが 夢の後」
女『なるほど。新ジャンルのかつての栄華と、その衰退を表した
言い得て妙な表現ね』
男「この会話も、忘れちまうのか?」
女『仕方ないけど、そうなるわ』
120: 2008/07/19(土) 17:58:19.99ID:7caNmGBaO
女『あ、そうだ』
男「まだなんかあるのか」
女『最後にひとつだけ、言いたいことがあった』
男「もう何言われても気にしないから、何でも言ってみろ」
女『うん、あのさ』
女『新ジャンルなんて言う遊びの中のことだったけど』
女『私、あんたのこと、結構本気で好きだったから』
男「おい!」
男「ここへ来てなんだその告白は!」
女『我ながらまたベタなことやっちゃったよ』
男「卑怯にも程があるだろ…」
女『まあ、相思相愛だったときもあったのだから』
女『許せ、男よ』
男「まだなんかあるのか」
女『最後にひとつだけ、言いたいことがあった』
男「もう何言われても気にしないから、何でも言ってみろ」
女『うん、あのさ』
女『新ジャンルなんて言う遊びの中のことだったけど』
女『私、あんたのこと、結構本気で好きだったから』
男「おい!」
男「ここへ来てなんだその告白は!」
女『我ながらまたベタなことやっちゃったよ』
男「卑怯にも程があるだろ…」
女『まあ、相思相愛だったときもあったのだから』
女『許せ、男よ』
122: 2008/07/19(土) 18:15:43.19ID:7caNmGBaO
女『じゃあね、男』
男「ああ」
女『勉強、ちゃんとしろよ』
男「ああ」
女『ご飯食べたら、歯を磨くんだぞ』
男「ああ」
女『えっと、それからそれから……』
男「お前は俺の母親か」
---ビシッ
女『おぅ、ナイスツッコミ』
男「なんだかんだ言って、お前も別れがたいんじゃないか」
女『バレましたか』
女『でも、ほんとにコレが最後』
女『バイバイ男、また会おうな』
男「もちろんだ」
女『さようなら』
男「さようなら」
---------------------------------------------
男「ああ」
女『勉強、ちゃんとしろよ』
男「ああ」
女『ご飯食べたら、歯を磨くんだぞ』
男「ああ」
女『えっと、それからそれから……』
男「お前は俺の母親か」
---ビシッ
女『おぅ、ナイスツッコミ』
男「なんだかんだ言って、お前も別れがたいんじゃないか」
女『バレましたか』
女『でも、ほんとにコレが最後』
女『バイバイ男、また会おうな』
男「もちろんだ」
女『さようなら』
男「さようなら」
---------------------------------------------
123: 2008/07/19(土) 18:37:40.40ID:7caNmGBaO
---チュン、チュン
男「……う?」
男「いつの間にか寝てた」
男「…つうか、何してる間に寝てたんだっけ?」
男「うわ、キーボードに顔当たってデータ滅茶苦茶だ」
男「ま、いいや」
男「思い出せないくらいなら、そんな大したもんでもなかったんだろ」
男「二度寝しよ」
男「……う?」
男「いつの間にか寝てた」
男「…つうか、何してる間に寝てたんだっけ?」
男「うわ、キーボードに顔当たってデータ滅茶苦茶だ」
男「ま、いいや」
男「思い出せないくらいなら、そんな大したもんでもなかったんだろ」
男「二度寝しよ」
125: 2008/07/19(土) 18:56:06.56ID:7caNmGBaO
~十年後~
男「あれ?」
男友「ん?」
男「男友!」
男友「お前、男か!?」
男「久しぶりだなぁ!」
男友「高校の同窓会以来だから、七年ぶりか?」
男「老けたなぁ、男友」
男友「お互い様だろうが」
男友「どうだ。時間あったら、どっかで飲まないか?」
男「いいねー、再開を祝して乾杯するか」
男「あれ?」
男友「ん?」
男「男友!」
男友「お前、男か!?」
男「久しぶりだなぁ!」
男友「高校の同窓会以来だから、七年ぶりか?」
男「老けたなぁ、男友」
男友「お互い様だろうが」
男友「どうだ。時間あったら、どっかで飲まないか?」
男「いいねー、再開を祝して乾杯するか」
133: 2008/07/19(土) 20:09:59.88ID:7caNmGBaO
男「結婚したぁ!?」
男友「そうなんだよ」
男「そいつぁ驚きだ」
男友「俺ももう二十七だからな。そろそろ身を固める時だろ」
男「確かに、意外だったが早すぎるってことはないんだよな」
男友「そういうお前は、浮いた話しのひとつもないのか?」
男「残念ながら、ないなぁ」
男友「なんだ、卒業してもつまらんままか?」
男「うるさいな」
男友「それともあれか、誰か忘れられない人でもいるのか」
男「違うよ」
男「単にタイミングが悪いだけだ」
男友「本当かぁ?」
男友「そうなんだよ」
男「そいつぁ驚きだ」
男友「俺ももう二十七だからな。そろそろ身を固める時だろ」
男「確かに、意外だったが早すぎるってことはないんだよな」
男友「そういうお前は、浮いた話しのひとつもないのか?」
男「残念ながら、ないなぁ」
男友「なんだ、卒業してもつまらんままか?」
男「うるさいな」
男友「それともあれか、誰か忘れられない人でもいるのか」
男「違うよ」
男「単にタイミングが悪いだけだ」
男友「本当かぁ?」
138: 2008/07/19(土) 20:46:21.54ID:7caNmGBaO
男「いや、やっぱりお前の言う通りかもな」
男友「忘れられない人か?」
男「そうだなぁ」
男「なんとなくなんだが、どっかで俺を待ってる奴が
いるような気がするんだ」
男友「お、ロマンチスト発見」
男友「息巻くのもいいが、なんとなくで婚期を逃すなよ?」
男「分かってるよ」
男友「忘れられない人か?」
男「そうだなぁ」
男「なんとなくなんだが、どっかで俺を待ってる奴が
いるような気がするんだ」
男友「お、ロマンチスト発見」
男友「息巻くのもいいが、なんとなくで婚期を逃すなよ?」
男「分かってるよ」
139: 2008/07/19(土) 21:05:26.93ID:7caNmGBaO
男「夏草や、兵者どもが夢の後」
男友「どうした?」
男「お前に忘れられない人とか言われたら、なんか思い出した」
男友「松尾芭蕉がどうした」
男「どうもしない」
男「昔、どこかで誰かに同じことを言ったような」
男友「ロマンチストのクセに、そんなことばっか口走ってるからモテないんだよ」
男「大きなお世話だ。お前のせいで酒を飲む気分じゃなくなった」
男「勘定済ませて、出るぞ」
男友「どうした?」
男「お前に忘れられない人とか言われたら、なんか思い出した」
男友「松尾芭蕉がどうした」
男「どうもしない」
男「昔、どこかで誰かに同じことを言ったような」
男友「ロマンチストのクセに、そんなことばっか口走ってるからモテないんだよ」
男「大きなお世話だ。お前のせいで酒を飲む気分じゃなくなった」
男「勘定済ませて、出るぞ」
140: 2008/07/19(土) 21:16:55.83ID:7caNmGBaO
男「うー…」
男友「唸るほど飲んでないだろ」
男「そうじゃない」
男「お前とのやりとりで、何か思い出せそうな気がしたんだ」
男友「気のせいだろ」
男「くそっ、酒のせいで頭が回らない…」
男友「あんまりフラフラするなよ?迷惑だから」
男「………」
男友「唸るほど飲んでないだろ」
男「そうじゃない」
男「お前とのやりとりで、何か思い出せそうな気がしたんだ」
男友「気のせいだろ」
男「くそっ、酒のせいで頭が回らない…」
男友「あんまりフラフラするなよ?迷惑だから」
男「………」
143: 2008/07/19(土) 21:52:04.61ID:7caNmGBaO
男「………」
男友「押し黙るな、不気味だ」
男「悪いけど、ちょっと考えさせてくれないか」
男友「ったく、先に帰っちまうぞ?」
男「すまん」
男(一体俺は、誰のことを思い出そうとしてるんだ…?)
---スッ
男「え?」
男「おい、男友」
男友「お次はなんだ?」
男「今すれ違った女に、見覚えは?」
男友「女?」
男友「そんなにしっかり顔なんか見てねぇよ」
男「………」
男「男友、先に帰っててくれ」
男「俺は、あいつのことちょっと追っかけてみる」
男友「おい、男!」
男友「『あいつ』って、顔見知りか?」
男友「押し黙るな、不気味だ」
男「悪いけど、ちょっと考えさせてくれないか」
男友「ったく、先に帰っちまうぞ?」
男「すまん」
男(一体俺は、誰のことを思い出そうとしてるんだ…?)
---スッ
男「え?」
男「おい、男友」
男友「お次はなんだ?」
男「今すれ違った女に、見覚えは?」
男友「女?」
男友「そんなにしっかり顔なんか見てねぇよ」
男「………」
男「男友、先に帰っててくれ」
男「俺は、あいつのことちょっと追っかけてみる」
男友「おい、男!」
男友「『あいつ』って、顔見知りか?」
147: 2008/07/19(土) 23:09:57.32ID:7caNmGBaO
男「すいません、すいませーん!」
女「はい?」
男「ハァ、ハァ……」
男「すいません、ちょっといいですか」
女「あなたは……」
女「…お久しぶりです」
男「久しぶり?」
女「え、あれ?」
女「ごめんなさい、初対面の方に意味不明なことを…」
男「初対面ですか」
男「本当に、そうですか?」
女「………」
女「実を言うと、私あなたと初めて会ったような気がしてないんです」
男「そうですよね」
男「俺も、さっきからそう思ってたところでした」
女「はい?」
男「ハァ、ハァ……」
男「すいません、ちょっといいですか」
女「あなたは……」
女「…お久しぶりです」
男「久しぶり?」
女「え、あれ?」
女「ごめんなさい、初対面の方に意味不明なことを…」
男「初対面ですか」
男「本当に、そうですか?」
女「………」
女「実を言うと、私あなたと初めて会ったような気がしてないんです」
男「そうですよね」
男「俺も、さっきからそう思ってたところでした」
155: 2008/07/19(土) 23:47:58.83ID:7caNmGBaO
女「なんだか不思議ですね」
男「これがデジャヴって奴なんですかね」
女「かもしれません」
男「あの…お名前聞いても、いいですか?」
女「はい」
女「私、女って言います」
男「女さんですか。俺は男です」
女「男さん、ですね」
男「はい」
女「あの、男さん」
男「何でしょうか」
女「少しだけ、お話する時間はありませんか?」
男「俺も、同じことを思っていたところでした」
女「そうなんですか」
男「これも何かの縁です。どうせなら朝まで語り明かしましょう」
女「良かった!」
男「じゃあ、行きましょうか」
女「はい!」
男「これがデジャヴって奴なんですかね」
女「かもしれません」
男「あの…お名前聞いても、いいですか?」
女「はい」
女「私、女って言います」
男「女さんですか。俺は男です」
女「男さん、ですね」
男「はい」
女「あの、男さん」
男「何でしょうか」
女「少しだけ、お話する時間はありませんか?」
男「俺も、同じことを思っていたところでした」
女「そうなんですか」
男「これも何かの縁です。どうせなら朝まで語り明かしましょう」
女「良かった!」
男「じゃあ、行きましょうか」
女「はい!」
157: 2008/07/19(土) 23:59:32.98ID:7caNmGBaO
二人がこの後、一体どうなったのかは誰にも分からない。
ひとつだけ言えることは
彼ら彼女らが恋に落ち、むつみあい、恋に破れることがあっても
それは、新ジャンルとは全く関係のない普通の男女の恋愛
ただそれだけの、話しである。
~おしまい~
ひとつだけ言えることは
彼ら彼女らが恋に落ち、むつみあい、恋に破れることがあっても
それは、新ジャンルとは全く関係のない普通の男女の恋愛
ただそれだけの、話しである。
~おしまい~
引用: 新ジャンル「終わり、夢の後」



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