122: 2013/01/06(日) 00:54:53.61 ID:4huHG8G8o



前回:春香「戦わなければ生き残れない」【その4】

最初から:春香「戦わなければ生き残れない」

THE IDOLM@STER MILLION LIVE! SPECIAL SOLO RECORDS 天海春香


高木「……残念だよ。如月君なら理解してくれると思ったのだがね」

千早「痛いほど、わかります。取り戻せるなら何だって犠牲にしたっていい。そういう気持ちは」シュォオオ

千早「だけど……同じくらい失いたくない物ができたんです。失くした物があっても生き続けていれば、いつかそれと同じくらい大事な物が出来る」

千早「だから、私は使ったんです。春香が託された、このカードを。生き残る為に」

春香「千早ちゃん、大丈夫なの?」

千早「ええ。もうあれこれ考えるのはやめたの。こんな時に言うのも気恥ずかしいのだけど……」

千早「私も春香のように、真っ直ぐ生きる事にしたの。私の太陽のように」

春香「……私が太陽なら、千早ちゃんは月かな?」

千早「月?そうね、誰かの光でなければ輝けない月なのかもしれないわ」

春香「違うよ、千早ちゃん。私が沈んでる時、私の光を思い出させてくれる……私が落ち込んだ時、引っ張りあげてくれる人」

千早「そう、かしら。そうなれたらいいわね」

春香「もうなってるよ、千早ちゃんがいなきゃ今立ってられなかったもん」

P「お喋りはそこまでだ。構えとかないとまずいぞ」

春香「わっ、プロデューサーさん!」

千早「大丈夫なんですか?」

P「手助けくらいは出来るだろう。何もしないなんてのは、プロデューサーとして、一人の大人として絶対にナシだ」

高木「素晴らしい!流石我が社のアイドルとそのプロデューサーだ!」

123: 2013/01/06(日) 00:55:20.91 ID:4huHG8G8o
高木「だが、君を残して二人は氏ぬ。その魂で音無君を蘇らせ、私は……」

春香「……社長、一言良いですか?」

高木「なんだね?」

春香「私はまだまだ子供です、この戦いで随分と価値観は変わりましたけど。だけど、私には……」

春香「社長が言ってる事、子供のわがままにしか聞こえないんです」

高木「……私が、子供?」

春香「大人になるって事は、いろんな物を失う事で、いろんな物を手に入れる事だと思います」

春香「それと同時に、周囲を見る事が出来るようになるのが大人なんだと思います。けど、今の社長は」

P「自分の願いしか見えてない。余裕の無い子供と同じ……だな」

高木「なるほど……言いたい事はそれだけかね?」

千早「私達は勝てないかもしれません。だけど私達の戦いは未来の為の戦い」

春香「過去に縛られている社長には見えない物が私達には見えている」

P「……社長、これで最後です。諦めて戦いをやめませんか」

高木「……追加で一つ、だ。大人になるという事は未来を失くすという事だ」

高木「音無君と居た時の私が、君達ほどの年齢であったなら……こうはならなかった。大人はね、残り少ない未来よりも、膨大な過去を頼りに生きるのだよ」

高木「それを否定するというのなら、君達の未来を持って、私の過去を粉砕してみるといい。私はもう、止まる事など出来ないのだから」ブァッ

春香「……行くよ、千早ちゃん!」ソードベント

千早「わかったわ、春香!」ソードベント

高木「来たまえ、受けてたとう」ソードベント

……。

124: 2013/01/06(日) 00:56:11.98 ID:4huHG8G8o
【プロデューサー】

P「ああ、強い……」

P「やっぱり社長は桁違いだ。二人がかりでこんな……」

P「いや、諦めるな。諦めるのは社長の言う大人だ。俺の思う大人は、もっとかっこよくて、あいつらを助けてやれるようなヤツだ」

P「俺に出来る事……考えろ、考えるんだ」

P「次元の違う勝負でも、いや、次元の違う戦いだからこそ俺の介入一つで戦局が大きく変わるはずだ」

P「今は見ろ……とにかく、あいつらの動きから目を離すな」

P「社長だって人間だ。あるはずなんだ、隙が……!」

……。

125: 2013/01/06(日) 00:56:51.51 ID:4huHG8G8o
【如月千早】

千早「くっ、隙が無い……!この力でも打ち込めないと言うの!」ギャリンッ

高木「そもそも私も君達と同じサバイブ体でね。その上で装備の性能と使いこなしに大きな差がある」

高木「大人は負ける勝負はやらないのだよ。勝てるように準備してから戦っているんだ」バシッ

千早「ぅあっ!なら、これで!」トリックベント ナスティベント

高木「おお、分身と超音波か。なるほど考えている、隙を作る為のベントというわけだね」

高木「だが、性能に差があると言ったはずだ。これでよくわかるはずだよ」コンファインベント トリックベント

千早「なっ……そのカードは!?」

高木「そう、君の物と同じ効果のカードだ。ライダーシステムを作ったのは誰だと思うね?」

千早「……それでも、負けるわけにはいかないんです!はぁぁ!」

高木「やれやれ、誰に影響されたのか。そんなに物分かりの悪い子だと思っていなかったんだがね」ガキィン

……。

126: 2013/01/06(日) 00:57:23.11 ID:4huHG8G8o

【天海春香】

春香「千早ちゃん!」

高木「何、サバイブ体なら大したダメージでも無い。少し大きく吹き飛んだだけさ」

春香「このぉっ!」ガンッ

高木「如月君と違って天海君は動きに無駄が多いねぇ。いつか戦うつもりで研鑽していた者との差だろうか」バシッ

春香「きゃっ!」

高木「君が生き残れたのは本当に如月君のおかげのようだね。少しがっかりしたよ」

春香「……そう、私は一人じゃ何も出来ません。でも今は、千早ちゃんが隣にいる!」

高木「だが無意味だ。二人がかり程度じゃ何も起きない。わかっているのだろう?」

春香「まだ、まだ全部出しきってません!負けるもんかぁあ!!」

……。

127: 2013/01/06(日) 00:57:51.93 ID:4huHG8G8o
【双海真美】

真美「……はるるん、もう少しで変身の限界時間のはず」

真美「大丈夫なのかな、もしかしてもう……」

真美「やだよ、はるるん……千早お姉ちゃん、兄ちゃん……」

真美「亜美……真美一人じゃダメだよ……力貸してよ……」グスッ

真美「うぁああん……」ポロポロ

スッ

真美「えっ」

真美「そんな、だって……嘘だ、そんなはず……」

真美「……お願い!はるるん達を助けてあげて!」

「任せて!行ってくる!」

……。

128: 2013/01/06(日) 00:58:18.45 ID:4huHG8G8o
【ミラーワールド】

高木「……そろそろ時間ではないかな?変身が解けるのを待ってもいいが」

春香「まだ時間はあります!最後の瞬間まで戦って見せます!」

千早「……だけど、実際残り時間は少ないわね。そろそろ勝負を付ける時みたい」

高木「最後まで戦うというのなら、これを受け止めてみるといい。私の持つ最大の技だ」ガシャッ ファイナルベント

千早「凄まじいエネルギー……なんて、神々しい光」

春香「これを、受け止める……?」

高木「ゴルトフェニックスと私が君達に突進するだけの単純な技だ。だが、その破壊力は君達のファイナルベントより遥かに高い」ゴゴゴゴゴ

千早「……下がって、春香。私が受け止めるわ」

春香「一人じゃ無理だよ。私も止める」

P「待て、二人共。それなら俺が……」

千早「無理言わないでください。プロデューサーじゃむしろ足手まといです」

春香「それに、もし私達が倒れたら……逃げてください。プロデューサーさんは元々戦う予定に無かった人なんですから」

P「くそっ……確かに足手まといだ、だけど逃げないぞ。反撃の隙を見つける為に、今はじっと耐えるだけだ」

春香「それでいいです。さて、と」ガードベント

千早「……最後かもしれないから、言っておくわ。春香、今まで」ガードベント

高木「行くぞ!」ボボボッ

春香「最後だなんて言わないで!私達みんな、生きて帰るんでしょう?」

千早「……そうね!」

「その通りです!これで最後になんてさせません!」ガードベント

129: 2013/01/06(日) 00:59:35.39 ID:4huHG8G8o
春香「なっ……」

千早「あなたは……」

P「や、やよい!?」

やよい「お久しぶりです、春香さん、千早さん、プロデューサー!」

高木「高槻君!?何故君が……!」

やよい「うぅぅうう……やぁっ!!」

ドォォォン……

春香「っは……無事、だよね?」

千早「ええ、生きているわ」

P「やよい、何で生きて……?」

やよい「……伊織ちゃんが、私の体をずっと治療し続けるよう手配してくれてたんです」

春香「伊織が……?」

やよい「生命反応?はずっとあったみたいなんですけど、意識が戻ったのは、ついさっきで。新堂さんにお話を聞いて、なんとかここまで……でも、もう限界みたいです」

千早「それで、水瀬さんは復讐をやめたのね。……生きていてくれてありがとう、高槻さん」

やよい「うっうー、どういたしまして!なんて、言ってる時間は無さそうです……」

高木「……素晴らしいガードベントだった。君のモンスターは防御に特化しているようだね」

高木「だが、それでもボロボロだ。そして変身時間も残っていない。さぁ、どうする?」

春香「どうもこうも、ありません」

千早「私達に残った全てを賭けて……あなたに、打ち込む」

ガチャンッ

ファイナルベント

130: 2013/01/06(日) 01:00:08.69 ID:4huHG8G8o
高木「いいだろう、打ってくるといい!それを弾き返し、全ての希望を絶って見せよう!」バッ

春香「来て!ドラグランザー!」

千早「来なさい、ダークレイダー!」

春香「これで……」ボゥッ

千早「終わりよ!!」バササッ

やよい「いっけぇー!!」

高木「……プロデューサー君の責任だよ、これは」

P「え?」

高木「私の能力を伝えなかった。それが彼女達の渾身の一撃を無駄にする」パァァ

P「しまっ……!」

高木「私は、ベントせずに瞬間移動を行える。彼女達の攻撃を紙一重で躱し、背後から切りつける。それで終わりだ」ブワッ

P「なんて、言うとでも思いましたか?」ガシッ

高木「なっ!?」

P「あなたと俺のライダーシステムは規格が違う。だからこのカードは持ってないでしょう」アクセルベント

高木「そうじゃない!私が驚いたのは、このまま彼女達の最大攻撃を食らえば君とて……」

P「いいんじゃないですか?それも」

高木「何を言っている!」

P「あいつらに、大人って社長みたいなのだけじゃないって伝えたいんですよ。だから、一緒にさようならです」

高木「く、このままでは……う、うぉおおおおおおおおお!」

春香「やあああああああああああああ!!」

千早「はあああああああああああああ!!」

バッ

ガオォオオオオオオン

131: 2013/01/06(日) 01:00:35.87 ID:4huHG8G8o
春香「……はぁ、はっ……」スタッ

千早「ぐ、はぁ……う……」スタッ

春香「やった、の……?」

やよい「あ、そ、そんな……」

千早「……どうやら、まだのようね」

高木「……危なかったよ。手近に盾が無ければ私と言えど耐えられなかっただろう」

P「……」

春香「う、嘘……プロデューサーさん……」ガクッ

千早「春香、立って。まだ、体は動くわ」

やよい「私も戦います!」

高木「その必要はない」シュッ

春香「カード……?」

高木「タイムベントという。時間を遡るカードだ」

千早「時間を……遡るですって!?」

高木「そう。つまり今から君達と戦う直前に戻り、プロデューサー君を先に始末し、君達を一人ずつ倒す事も出来るんだよ」

やよい「じゃあ、私達は……」

高木「いくらやっても勝てないという事だね」

千早「今までの戦いは……何だったのかしら……」ガクッ

春香「で、でも、そんなカードがあるなら音無さんを助ければ……」

高木「このカードで時を遡り、音無君を救おうと試みた事もあった。だが、どうやってもミラーワールドが出来る前には遡れないのだよ」

高木「音無君の氏が原因でこの世界が出来、この世界の力を使う以上ミラーワールドの無い時代には行けない。そういう事らしい」

高木「……さて、さようならだ。また立派に戦ってくれたまえ」ガシャン

春香「待って、やめ……」

千早「春香。もう、遅いわ……」

カチッ

……。

132: 2013/01/06(日) 01:02:21.55 ID:4huHG8G8o
【天海春香】

春香「はっ!?」

千早「春香?」

春香「千早ちゃん……あ、あれ?何か変な気が……」

千早「……私も同じよ。何か違和感が……」

やよい「うっうー!大変ですぅ!」

春香「あ、やよい!覚えてる?さっきまでの事」

やよい「はい、しっかり!でも……とにかく、来てください!」ガッ

春香「わわっ!ちょ、ちょっと!」

やよい「失礼しますー!」

高木「おお、どうしたね高槻君」

春香「社長!……あれ?社長?」

高木「天海君までどうかしたのかね?」

千早「失礼しま……社長、ではありませんね?」

高木「おいおい何を言ってる!君達の765プロの社長、高木順二朗だよ!」

春香「順二朗……?社長は順一朗ですよね?」

高木「何?いやいや、順一朗はもう会長職を退いただろう。三人ともどうしたんだね突然?」

千早「……なんでもありません。失礼しました」

やよい「た、大変ですよね!?」

春香「大変だね……どうなってるんだろう、一体」

千早「おかしいわ、何もかも」

134: 2013/01/07(月) 00:09:52.49 ID:pL1g7phlo
P「……よう」

春香「プロデューサーさん!」

P「一応聞いとくけど、お前たちも覚えてるんだよな?」

千早「ええ、はっきりと。どうなっているんでしょうか」

P「随分歴史が変わっているらしいな。確かめたい事があるから付き合ってくれるか」

春香「それは、はい……でも、一体何ですか?」

P「順一朗社長の伝言だよ」

千早「社長の……」

やよい「伝言……?」

……。

P「っと、あった。これだ」バサッ

やよい「……手帳、ですか?」

P「ここに隠しておくって、時間を戻す前に言われてたんだ」

春香「あの時、意識あったんですか?」

P「かろうじてな。お前ら二人の必殺技は良く効いたよ……」

千早「冗談言ってる場合じゃありませんよ。早く読んでください」

P「わかった。読むぞ……」

……。

135: 2013/01/07(月) 00:10:28.69 ID:pL1g7phlo
【高木順一朗】

カチッ

P「……」

高木「さて、しゃべる事は出来ずとも聞く事は出来るね?まだ意識はあるはずだよ」

高木「今は君と私以外止まった時間の中にいる。だから三人には何も聞こえない」

高木「君に言っておきたい事がある。私の最後の言葉だと思って欲しい」

高木「君達が記憶を取り戻すタイミングは遥かに後にしておく。私はその間に成すべきことを成すからね」

高木「記憶を取り戻したら、私の手帳を探したまえ。事務所の金庫に入れておく」

高木「そこに、全てを書き記しておく……さて、今度こそ時間を戻すよ」

高木「……さようなら」

ゴォーン……ゴォーン……

……。

136: 2013/01/07(月) 00:11:00.14 ID:pL1g7phlo
『始まりは、君達の言う通りだ。
 音無小鳥を救う為に、必要な人材を、コントロールしやすい立場で集めること。
 それが765プロ設立の理由だ。
 集まったアイドル達は紛うことなき逸材揃いだった。それは君達も良く知る所だろう。
 アイドルとしての才能は勿論、何よりも意志が強かった。そしてそれこそが、ライダーとなるに必要な事だった。
 君達の夢を利用して、自らの願いを叶えようとした私の罪は重いだろう。
 だが、謝る前に言っておく事がある。今の君達の状態についてだ。
 私は過去に遡り……』

……。

137: 2013/01/07(月) 00:11:27.79 ID:pL1g7phlo
【765プロ事務所】

P「歴史の改変を行った。それも大幅に……?」

春香「ちょ、待ってくださいプロデューサーさん!」リィィィィン

千早「やはり、社長の言っていた事は本当だったようね。ミラーワールドの発生自体は既にどうしようも無い事だと」リィィィン

やよい「ってことは、ミラーモンスターもいるんですかぁ!?」リィィィン

千早「そのようね。高槻さんも感じるでしょう?」

やよい「でも、もし歴史が変わってるなら私達のカードは……」

春香「その心配は無いみたい。ほら」カチャッ

千早「……契約の印も入っているし、どうやら同じ道をたどったようね」

やよい「……色々わかんないですけど、今は戦いましょう!」

春香「そうだね!プロデューサーは続きを読んでてください!私達は……」

千早「一人でも多くの人を守ってきます」

P「おう、だけどどうなってるかわからない。気を付けてな!」

春香「はい!窓……でいいか!行こう!」

千早「ええ、春香」

やよい「もう誰も……悲しい目に遭わせたくないから!」

春香・千早・やよい「変身!!」

P「……行ったか。さて、続きだ。君達がこれを読む時……」

……。

138: 2013/01/07(月) 00:11:58.10 ID:pL1g7phlo
春香「うそ……何、この量」

千早「信じられないわね。けど……」

やよい「負けるわけにはいかないです!」ストライクベント

春香「そうだね!やぁあ!」ソードベント

千早「ふっ!」ソードベント

……。

『君達がこれを読む時、私は恐らく事務所にはいないだろう。
 世界を回り、ミラーワールドを消滅させる手立てを探っているはずだ。
 私が時間を戻したのは、君達にもう一度戦わせる為ではない』

……。

やよい「あっ……!」バチンッ

春香「やよい!」

千早「くっ……敵の数が多すぎて、カバーに回れない!」

やよい「あ、や……」

メガゼール「グルルルル……」

やよい「いやあああああああ!」

バシュッ バキュンッ

「全く、危ないじゃない。三人とも無茶しないの」

「同感です。戦いとなるならば、私達に連絡してくれれば良い物を」

139: 2013/01/07(月) 00:12:46.08 ID:pL1g7phlo
春香「あ……」

やよい「律子さん!貴音さん!」

千早「生きていたのね、二人共……!」

律子「はぁ?千早、頭でも打ったの?」

貴音「ふざけている場合ではありませんよ。まだまだ敵は多いのですから!」

真「そうそう、やっつけてからゆっくりしないとね!たぁっ!」

雪歩「あ、危ないよ、真ちゃん……」

春香「真!雪歩も!」

響「あーも、この手のモンスターは自分とギガゼールに任せてって言ったでしょー?」

美希「じゃあ任せて帰るね?」

亜美「あー、ミキミキずるーい。だったら亜美も帰るよー」

あずさ「サボりはめっ!ですよ?ふたりとも」

千早「どういう事……?全員がライダーなのに、全く争う事が無かったとでもいうの?」

伊織「やよい!あんたまた一人でつっぱしって……って、わけでもなさそうね。ほら、危ないから下がってなさい」

やよい「い、伊織ちゃん……?」

伊織「何よ、私の顔に何かついてる?」

やよい「伊織ちゃーん!」ダキッ

伊織「ち、ちょっとやよい!?今それどころじゃ……どうしたのよ、一体!」

真美「真美もいるよー!」

春香「真美……契約モンスターは、サメ?」

……。

140: 2013/01/07(月) 00:13:53.46 ID:pL1g7phlo
『ミラーワールドの出現は止められん。そしてミラーモンスターも同様だ。
 だが、それを消滅させられれば問題無いはずだ。
 私はそうする事を選ぶ。
 君達にはわからないだろうが、あの戦いは既に何度も繰り返された物なのだ。
 タイムベントを使い、時間を巻き戻し……そしてまた繰り返す。
 何度繰り返したか、最早わからない。だが、その中の一度として、音無君が救えた事は無かった。
 私はそれを認められず、戦いを続ける事を選んだのだが……。
 私の選んだアイドル達は、本当に逸材だった。
 凝り固まった私の意志すら変えてしまう程に。
 音無君の事は諦めよう。本来そのはずだったのだ。それに気付かせてくれたのは、最も信頼する駒だった如月君だった。
 彼女も失った物を取り戻そうと戦っていたはずだ。だが今回、彼女はそれを捨て未来を選んだ。
 彼女はどの周回でも常に戦ってきた。そんな彼女でも変わる事が出来るのだ。
 私は愚かだ。
 私が君達にした事は、謝っても許される物ではない。
 それでも謝らずにはいられない。本当にすまなかった』

……。

141: 2013/01/07(月) 00:14:46.59 ID:pL1g7phlo
やよい「……そういえば、不思議だった事があるんです」

春香「何が?」

やよい「私が、その……社長に刺された時の事です」

千早「何かあったのかしら」

やよい「……もしかしたら、ですけど。社長、私を頃すつもりなんて無かったんじゃないかなーって」

……。

『そしてもう一つ。
 ミラーワールドを消す手段を見つける、あるいは作り出すまでの間。
 ミラーモンスターの被害を失くす為、君達には戦ってもらう事になるだろう。
 それについても謝っておきたい。
 私は本当に大馬鹿者だ。
 虫のいい話だが、協力してくれないだろうか』

……。

142: 2013/01/07(月) 00:15:24.48 ID:pL1g7phlo
やよい「私が氏んだと思われたのって、もしかして社長が何かのカードで細工したせいなのかなって」

春香「……雪歩のフリーズベントとか、もしかしたらタイムベントかもね」

やよい「だから、そのカードの効果さえ切れれば復活できるようになってたのかもしれません」

千早「憶測に過ぎないわ。その後水瀬さんを手にかけているのだし」

春香「でも、あの時伊織は逃げ出してたわけだし。もしかしたらやよいと同じようにするつもりだったのかも」

千早「……確かに、サバイブのカードを私達に渡るようにしたり、おかしな事はあったわね」

やよい「もしかすると、迷ってたのかもしれませんね」

春香「そう、かもね。社長は、私達なんかよりずっと長く生きてて、その分辛い事も悲しい事もあって……」

千早「だからといって許される事ではないわ。結局私達に戦いを残しているのだから」

春香「でも、私が皆を守れるんだよ。これはこれで、結構充実してると思うんだけどな」

……。

P「本当に、虫のいい話ですよ。結局後始末に俺達を使ってる」パラパラ

P「ん……?最後のページにも何か……」

『アイドル諸君。
 トップアイドルの座につける事を祈っているよ。
 そしてプロデューサー。
 君はとても優秀だ。自信を持って、私の選んだアイドル達を導いてくれたまえ』

P「……元社長命令じゃしょうがないよな」

P「全員トップアイドルにしてみせますから、それまでにはよろしくお願いしますよ順一朗社長!」

……。

143: 2013/01/07(月) 00:16:14.75 ID:pL1g7phlo
春香「いろいろあったけどさ……」

千早「そうね」

春香「結局、誰が悪いとか、そういう事じゃないんだろうね」

千早「そうね」

春香「みんな、大事な物があって、それを守りたくて、取り戻したくて……」

千早「その結果、誰かを傷つけてしまって」

春香「でも、さ。タイムベントなんてなくても、私達はやり直せるもんね」

千早「ええ。間違えたら正してくれる仲間がいる。それだけで充分よ」

春香「……あの戦いには、正義も悪も無かった」

千早「……ただ、純粋な願いのみが……」


144: 2013/01/07(月) 00:21:20.47 ID:pL1g7phlo
というわけで、おしまい。
今回は春香が戦い続ける事を選んだルートでしたが、一応戦いをやめた時のルートもあります。
とりあえず一旦物語は終わり。

だけどいわゆる「もうちょっとだけ続くんじゃ」。

春香「戦わなければ生き残れない」【その6(IF)】

引用: 春香「戦わなければ生き残れない」