1: 2008/05/17(土) 05:30:09.94ID:Su2Lgg1YO
やった。

いきなり襲ってきた女の子の腕を掴んで、握っていたナイフを取り上げた。
それから、あたしは女の子の胸をナイフで突き刺したんだよ。
何が起きたか分かんない、そんな顔をして女の子は地面に倒れた。

从 ― 从(やった、よ…)

これで"ひゅぷのす"を越えて、"たなとす"へとたどり着ける。
あっ、全身の感覚が無くなってきた。
砂みたいにさらさらと溶けて、あたしの体が爪先から消えていく。

「う、く……あなたはいった、い…………」

地面でもがく女の子が、息も絶え絶えにあたしに聞いてきた。
そんなの聞くよりもまずは自分の身を心配した方が良いでしょー。

从'ー'从「あたし? いつも遊んでたよね。…忘れちゃったの?」
ふらいんぐうぃっち(14) (週刊少年マガジンコミックス)
2: 2008/05/17(土) 05:31:34.48ID:Su2Lgg1YO
「違……う………そんな……」

早く氏んでよ。
あたしは人が苦しむ姿を見るのは、とっても苦痛なんだよ。
そんなに血を流してるんだから、お願い早く氏んで。

「そ、か。あな……た………」

从'ー'从「ん? やっと謝る気になってくれた?」

あたしの体はもう胸まで消えているよ。
待ってるから、待ってるからごめんなさいして。
それだけで良いんだ。たったそれだけであたしは癒される。

「あ…あ…………」

从' '从(…)

違うでしょ…。
最期にそんな言葉、あたしは聞きたくない。
もう、鼻まで消えたから喋れない。
もう、女の子の姿は見えなくなった。

从  从(おわり)

4: 2008/05/17(土) 05:33:27.36ID:Su2Lgg1YO
从; ― 从「はぁ、はぁっ」

ひどい夢を見た。
あたしが女の子を、女の子を…す夢を。
この手でナイフで胸を刺して、そして抉った。
真夜中、公園の真ん中で女の子は血を流して倒れちゃった。

从;  从「おえぇぇ」

堪えきれなくなって、あたしはフローリングに吐いてしまった。
フローリング。―――"ひゅぷのす"にまた戻ってきたんだ。
あたしにはゴールなんて許されていないのかな…。

从;ー;从「ふぇぇ」

側にあったお気に入りの猫さん人形、"かおす"を抱きしめた。
"かおす"のフワフワとした感触が服の生地を通って伝わる。

5: 2008/05/17(土) 05:34:35.54ID:Su2Lgg1YO
从*'ー'从「んーっ♪」

優しくなでてあげると"かおす"は喜んでくれたよ。
茶色い小さな両腕を振り上げていっぱい喜んでくれたよ。
でも、そんなつかの間の平穏も長くは続かなかったみたい。

从; ― 从(う)

とても言葉じゃ言い表せない、おかしな音楽が聴こえてきた。
きっと、"にゅくす"がどこかに行っちゃったんだ。
あたしは"かおす"を胸に抱いたまま、立ち上がってカーテンを開けた。

从  从(はじまり)

おかしな音楽が段々と近付いてくる。
紫色の空には"明けのみょうじょう"が輝き、連れ去ろうとする。

        ――あたしは、やりたくないのに、またやるの。

6: 2008/05/17(土) 05:35:12.58ID:Su2Lgg1YO
第一話「俺」

7: 2008/05/17(土) 05:36:48.67ID:Su2Lgg1YO
最近、自殺者が後を絶たないらしい。
何でも、簡単な氏に方がネットに掲載された所為だとか。
氏に方に難易度があるのかよ? 何のゲームだ。

从 ゚∀从「マスコミの責任もあるだろうな」

朝飯を食っている時、親父が自殺の話題を振ってきたので、
俺は昨日ネットで仕入れたばっかりの知識をひけらかした。
多分、間違ってはいないと思う……多分な。

从 ゚∀从「そんじゃ、学校行って来るわ」

本当は学校なんて行きたくはないが将来の為だ。
行かなくてはならない。
前はズル休みをよくしていたが、最近は気分が良いのでしていない。
一生、男とは縁が無いと思っていた俺に彼氏が出来たんだ。

8: 2008/05/17(土) 05:38:29.28ID:Su2Lgg1YO
アイツとの出会いは三ヶ月前の二月十五日、夕方の事だ。
大切な記念日だから、頭の悪い俺でもちゃんと日にちを覚えている。

学校帰り、クソ寒い風が吹く中、俺は週刊誌を読みにコンビニに寄った。
好きな漫画が休載していて怒ったのを記憶している。
週刊誌を棚に戻して帰ろうとした時、他校の男子生徒に呼び止められた。

素行不良で知られている俺は当然の如くソイツへとガンを飛ばした。
だが、俺を待っていたのは謝罪でも罵声でも無くて…。
前からずっと君の事を見てました、良かったら僕と付き合って下さい。

愛の告白ってヤツだ。何度思い出しても照れる。
身長が170センチの俺よりも高く、顔もなかなかイケといる。
頭から機関車のように湯気を出して、俺はその告白を受け止めた。

从 ゚∀从「~♪」

最初こそはお互い敬語で会話しあう奇妙なカップルだったけど、
今ではタメ口で話すし、日曜日には公園で待ち合わせてデートに行く仲だ。

10: 2008/05/17(土) 05:39:45.87ID:Su2Lgg1YO
うざったい満員電車も、アイツからの途絶え無いメールのお陰で苦にならない。
自分が変われば世界が変わる。
何かで目にした時から馬鹿にして来た言葉だが撤回しよう。ありゃ、ホント。

从 ゚∀从(学校行きたくねー(笑)、と)

おはようからおやすみまで、アイツとメールをする。
いつメールが着ても大丈夫なように俺は携帯電話を手放す時が無い。
風呂に入っている時だって浴槽の縁にタオルを敷いて携帯を置いておく。

从 ゚∀从(んー、今日は返信がおせーな)

もう一つメールを送ろうとボタンを押した時、電車が大きく揺れた。

从;'ー'从「きゃ」

足に力を入れて立つ俺の胸に、ちっさい女子生徒がもたれ掛かって来た。
昔の俺なら文句の一つでも言うだろう、だが今は違う。
バランスを立て直してその女子生徒に優しく声を掛けた。

11: 2008/05/17(土) 05:41:16.29ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「大丈夫か?」

从;'ー'从「は、はいぃー。何とかー」

从;'ー'从「あの、あの…あのね」

从 ゚∀从「あ?」

あのあのあのね? お菓子の仲間か?
やたら舌足らずな女子生徒は俺の胸の中で伏せ目勝ちに口を動かす。
きっと感謝の言葉だろうが、そんな事を言うよりも俺から離れろよ。

从;'ー'从「えぇっとね…」

俺のささやかな願いは次の駅、ニューソクに着いたと同時に叶う。
オフィスが周りに建ち並ぶ大きな駅だ。此処で大体の乗客は降りる。

从;><从「あきゃー!」

扉が開いてくっつき虫は人込みに揉まれ、外へと掃き出されて行った。
あばよ、名も知らん女子生徒よ。
俺はというと、空いた電車内で悠々とメールの続きをするだけだ。

12: 2008/05/17(土) 05:42:30.91ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从(~♪)

椅子に座って携帯を開ける。
さっきのメールの返信が来ているに違いない。

从;゚∀从「あれ?」

周りに人が少なかったのは幸運だった。
予想外の展開に馬鹿みたいに間の抜けた声を出してしまった。
画面にはメール着信表示は無くて、待受にしているアイツの写真だけが映っている。

从;゚∀从(…何かあったんかな?)

冷や汗をかいて、次に送るメールの文章を考える。
文章を打っている途中、あのちっさい女子生徒の顔が浮かんだ。

な、ぜ、だ。あんなヤツはどうでも良いじゃないか。

結局、降りる駅に着くまでの間、何度メールを送っても返信は無かった。
停車した際に鳴った車輪の耳障りな音が頭に焼き付いて離れない。

13: 2008/05/17(土) 05:43:55.12ID:Su2Lgg1YO
降りると同時に直ぐ様電話帳を開いた。
勿論、コール先はアイツの電話だ。

呼び出し音、呼び出し音、呼び出し音、呼び出し音、呼び出し音。

何回コールしても出ない。

もしかして電車内で寝てるのか? …いやいや、俺じゃあるまいし。
……ああ、きっと風邪か何かで家で休んでるんだ。
そうに違いない。なら、あまりメールを送ったら迷惑だな。
嫌われるのはイヤだし最後に謝罪のメールを送っておこう。

从 ゚∀从(ごめんごめん。風邪でも引いたんか?(汗)、と)

よし、これでオーケイ。
どんなに遅くても昼までには返信が来ているだろ。
俺は凹んでいた心に気合いを入れて改札口へと向かう。

15: 2008/05/17(土) 05:45:51.49ID:Su2Lgg1YO
ζ(゚、゚*ζ「……」

改札口へ向かう途中、ガキん頃からの友達、デレが
駅構内のコンビニの入り口で、本を読んでいる姿を見つけた。
男受けする顔と性格…それに加えて頭脳明晰。
猫のような愛くるしい眼を覆う、銀縁の眼鏡がそれを引き立たせている。

从;-∀从(軽くチートプレイヤーだな)

だがゲームとは違い、チートが出来ない人間は何かしら欠点を持っている。
デレの場合は…。

从 ゚∀从ノシ「おいすー」

ζ(゚ー゚*ζ「…あ、ハインおはよう」

从 ゚∀从「何読んでたんだ?」

ζ(゚ー゚*ζ「これ? クトゥルフ神話の本だよ」

これだ。

16: 2008/05/17(土) 05:47:21.07ID:Su2Lgg1YO
どういった訳かデレは奇妙な本を好んで読む。
ただ読むだけなら全然構わないんだがデレは周りの奴等に教えたがる。
モテるにも関わらず、男共の勇気ある求愛行動を躊躇させている程に。

从;゚∀从「ふーん」

朝っぱらから有難いデレのご説明が始まっては敵わん。
本の事を聞いたのを後悔して、俺は気の無い返事をした。
しかし、そこはデレだ。悪い予想を裏切ってはくれなかった。

ζ(゚ー゚*ζ「聞きたい? これはね―――」

从;∀从

コズミックホラー。
お前の方がよっぽど恐怖だよ。
この世界には既に神様仏様が腐るほど居るんだ。
だからこれ以上、デレを喜ばす物を増やさないでくれ。

17: 2008/05/17(土) 05:48:37.31ID:Su2Lgg1YO
ζ(゚ー゚*ζ「それでね、それでね」

从 ゚∀从「ウンウン、ソウデスネ」

学校までの道のり、デレの口は一文字になる事を知らない。
俺は適当過ぎる相槌を打って歩く。
視線を泳がせると知り合いと目が合った…が、あの野郎逃げやがった。
デレの楽しそうに喋る姿を見て、今の状況を把握したんだろう。

从;-∀从(厄日だな……)

今日はトコトン良い事が無い。まだ朝なのにこれだ。
興味が無いから見てないが、今朝の占いは俺の星座が最下位だろうな。

从 -∀从(はぁ)


「ねく ぽっすむ てーくむ うぃーうぇれ ねく しね てー」

19: 2008/05/17(土) 05:50:23.13ID:Su2Lgg1YO
一つ一つ、単語みたいな物を区切りながら発音した言葉が耳に届いた。
デレが言ったのか? それにしてはやけに舌足らずだったような。

从 ゚∀从「ん? それってどう意味だ?」

ζ(゚ー゚*ζ「それ? それってどれ?」

こいつ、自分がどの話題をいつしたか覚えていないらしい。
どれだけ自分の世界に入り込んでいるんだ。
デレは立ち止まって、屈託無い笑顔で俺の質問を待っている。

从;-∀从「えー……、ねく何とか…うぇれ? てー……」

从;゚∀从「とかいうヤツ」

ζ(゚、゚*ζ「アタシ、そんなの言ったっけ?」

デレは頭の上にクエスチョンマークを浮かべている。
なんとやら神話とやらには俺の質問に該当する言葉は無いみたいだ。

21: 2008/05/17(土) 05:51:40.60ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「デレが言ったんじゃないのか?」

ζ(゚、゚*ζ「?」

デレは頭が良い。
自分が言った言葉は全て覚えている。
喩え、断片的な質問をしても脳ミソで照合して答えを拾って来る。
周りを見回したが、俺達以外に登校中の生徒は居ない。

もうすぐチャイムが鳴るだろうからな。……チャイム?

从 ゚∀从「あれ? 遅刻すんじゃね?」

ζ(゚、゚;ζ「え」

デレは慌てて鞄から携帯電話を取り出した。
すると見る見る内に顔色が青ざめて行く。

ζ( 、 ;ζ「ハ……」

23: 2008/05/17(土) 05:52:57.23ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「ハ?」

ζ(;、;*ζ「ハインの馬鹿!!」

そう叫ぶと凄い勢いで走って行った。
無遅刻無欠席の記録に傷を付けてしまうからな。
デレが、いつも遅め登校の俺と時間が合ったのがおかしい。
コンビニ前で立っていたのは本に夢中になっていたんだ。

俺達に待ち合わせの習慣は無いし、優等生と馬鹿の溝は登校時間にもある。
だけど面と向かって人を馬鹿と言うな。

从 ゚∀从(…重役出勤とでもシャレ込むかな)

今日は学校の規律に則って時間通りに行くのがしんどい。
何もかも憂鬱な所為だ。
デレに一方的に話を聞かされるわ、メールは来ないわで…。

从 ゚∀从(メール、か)

24: 2008/05/17(土) 05:53:55.13ID:Su2Lgg1YO
遅刻はしたが、一時限目の途中からちゃんと出席した。
しかし授業はつまらないわ、メールは来ないわ…でやはり憂鬱だ。

从 -∀从(おやすみ)

俺は昼休みまで寝る事にした。
起きて、もしメールが来てなかったらもう一度電話しよう。
アイツが電話に出なかったら、それならデレに相談してみよう。

从 -∀从「……………」



夢の中で今朝のちっさい女子生徒が出て来た気がする。




25: 2008/05/17(土) 05:56:28.30ID:Su2Lgg1YO
从; ∀从(どういうこった…)

昼休み、起きると待望のメールが来ていた。
…けど、こんな内容のメールは待ち望んではいなかった。

"別れよう"

たった四文字の文章なのに理解するには時間がかかった。

俺は気がどうにかなりそうなまま、トイレに向かった。
トイレに誰も居ない事をボヤける目で確認してから電話をする。

個室に入って直ぐにボタンに指を滑らせる。
電話帳を開いて呼び出し。
だが――――。

从;  从(何でだよ!?)

俺の携帯とアイツの携帯が繋がる事は無かった。
短い応答メッセージの後、ブツリと通話が切れる。
着信拒否か何かをしている。

26: 2008/05/17(土) 05:57:53.42ID:Su2Lgg1YO
俺は信じられない思いでメールを送ってみた。
どんな文章を打ったのかは覚えていない。
しかし、突き返されて文章の内容を知ることになる。

从; ∀从「は…」

嘘だ。
こんなのは全てデタラメだ。
胸から口へと熱い物が込み上げて発狂しそうになる。
だが、人がたくさん居る校内でそんな事は許されていない。

「でさー、私、昨日カレシと別れたのよ」

「えー? なんでー? あんなに仲良かったじゃん」

どっかの組の生徒が二人程トイレに入って来たようだ。
俺が居る事に気付かないのか、それとも元より気にしないのか。
馬鹿みたいに明るい声を出して、馬鹿みたいにはしゃいでいる。

28: 2008/05/17(土) 05:59:19.63ID:Su2Lgg1YO
きっと今、出られる様な顔をしてないからその場で黙る事にした。
これからどうしようか、と考える余裕すら与えてくれない生徒達の話。

「束縛されるのがしんどかったのよ」

「束縛? どんなの?」

「毎日、バカみたいにメールを送って来られてさ」

「ああ」

生徒達の話は今の俺には聞くに耐えない内容だった。
もしかしたら、アイツは俺のメールを迷惑に思ってたのか…?

「まぁ、私は新しいカレシを見つけたけどね」

「あはは、ひどーい」

もうやめろ。
分かったからどっか行け。
分かったからどっか行ってくれ。

30: 2008/05/17(土) 06:00:41.30ID:Su2Lgg1YO
…………………。

あの生徒達が話を終えたのはチャイムが鳴る十分程前だった。
トイレは一度も使わず、人が来れば声を潜め、延々と話していた。
あいつらなりの内緒話の仕方だったんだろうか。
それなら馬鹿だな。だが、俺の方がもっと馬鹿だ。

从 ゚∀从(…………)

授業に出ず、こうやってトイレの蓋に座ってるからな。
生徒達による長い攻撃の末、漸く時間を与えられた俺は考えている。
しかし、呆然としていて何も良い方法が頭に浮かんで来ない。

从 ゚∀从(アイツの学校まで行ってみるか?)

…駄目だ。

そんな事をすればもっと嫌われるかもしれない。
家に行こうとも思ったが、驚いた事に俺は、アイツの家を知らなかった。
何でも知っている仲と自負していた割に大きな事を知らなかった。

32: 2008/05/17(土) 06:02:21.34ID:Su2Lgg1YO
俺が住所を聞かなかったから知らなかったんだ。
つまり、アイツは俺に住所を教えたくなかったんだ。

从 ゚∀从「ああ」

俺は盲目だった。
知らない内に嫌われてたんだ。
思えば、はおろか、キスすらまだしていない。

从 -∀从(……)

アイツから告白して来た癖に。
…俺は、残念さと少しの怒りと共にこの恋を忘れる事に決めた。
向こうは別れたいんだ。今更、会いに行く必要は無いだろう。

从 ゚∀从(ただ、デレには言っとかんとな)

デレには幾つか愚痴やノロケ話を聞かせてしまっている。
あいつにまで嫌われたくない。報告して謝ろう。

――ガチャリ。

从'ー'从

33: 2008/05/17(土) 06:03:32.26ID:Su2Lgg1YO
从;゚∀从「うお!?」

間抜けな悲鳴を上げてしまった。
扉を開けると、目の前に人が立っていたからだ。

从;゚∀从「あれ? お前は今朝の……」

从;'ー'从「ふえぇー……あの、あの」

舌足らずな喋り方、おどおどした様子、間違いない。
こいつは電車内で俺にくっ付いて来た女子生徒だ。

一体何故ここに。

……見れば掃除のおばさんみたいな格好をしている。
デッキブラシを片手に携えていた。

从;゚∀从「お前、ここで掃除の仕事やってんの?」

从;'ー'从「あの、あの……そうですー」

こいつの喋り方は人をイチイチ苛々とさせる。
なので、俺は少し語気を荒げて問い掛けてみた。

34: 2008/05/17(土) 06:04:27.56ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「ふぅん、でも制服着てなかったか?」

从;'ー'从「あれは、その、卒業したけど学生気分が抜けなくて、その」

从;゚∀从(…)

……凄まじく痛いヤツだな。
あまりかかわり合いたくない、さっさと退散しよう。

从;゚∀从「じゃ、仕事頑張ってくれ」

俺は逃げるようにこの場から立ち去ろうとした。
こんなヤツと話してたら胃の寿命が一年と持たんわ。

从'ー'从「あの」

从 ゚∀从「あ?」


从'ー'从「変な事しちゃ、ダメですよー?」

36: 2008/05/17(土) 06:05:51.09ID:Su2Lgg1YO
ζ(゚、゚*ζ「そう、なんだ」

放課後の教室。
アイツと別れた事を知らせると、デレは手を口に添えて黙り込んだ。
頭の良いデレの事だ、きっと別れる根本的な理由は見抜いてる筈だ。

夕日でオレンジ色に光る眼鏡のレンズ。
その奥にある目は、どんな風に俺を捉えているのか。
痛々しいヤツを見る目か、はたまた同情の目を向けているのか。
どっちでも良いが取り敢えず謝る事にする。

从 ゚∀从「まぁ、色々すまんかったな」

ζ(゚、゚*ζ「ううん、別に良いけど」

从 ゚∀从「けど?」

ζ(゚ー゚*ζ「何でもないよ。帰ろっか」

38: 2008/05/17(土) 06:07:10.12ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「ああ!」

俺達は夕日の下、並んで帰る事にした。
なるべく別れる愚痴、思出話を避ける話題を出す。

ζ(゚ー゚*ζ「ふーん、でもねー」

デレの方もアイツの話題を出さず、俺の話を聞いて答えてくれる。
多分、傷心している俺の事を気遣ってくれているんだ。
持つべき者は恋人よりも友達だな。

从#゚∀从「……そういや思い出した」

ζ(゚、゚*ζ「突然怒り出して…どうしたの?」

歩いてるとふと、"あいつ"の顔が頭に浮かんだ。
何が"変な事しちゃ、ダメですよー?"、だ!
お前の方がよっぽど変じゃねぇか。

40: 2008/05/17(土) 06:08:43.79ID:Su2Lgg1YO
俺はトイレに引き込もってたとは言わずに、
トイレに行ったら変な掃除のおばさんと出会ったと切り出した。
おばさんって歳じゃないけどな。
俺より確実に年下に見えたが、職業に就いてるからそれは違うか。

从#゚∀从「れはもう苛々とする喋り方でな!」

ζ(゚ー゚*ζ「へえー、それは災難だったね」

从#゚∀从「全くだぜ! あのおばさん辞めてくんねーかな!」

ζ(゚ー゚*ζ「ハイン、それは言い過ぎだよ」

あいつは本当に何だったんだ。
俺を待ち構えるかのように正面向いて立っててさ。
まるで、扉越しにこっちの様子を伺ってたみたいで―――。


从'ー'从

41: 2008/05/17(土) 06:10:36.74ID:Su2Lgg1YO
从; ∀从「ッ!?」

伺ってたのか? ずっと? あの生徒達が去ってから数十分もの間?
何故そんな事を? …喋り方がどこか常軌を逸していた感じがする。
そう思うと、アイツが持ってたのはデッキブラシじゃなくて、もっと――。

「どうしたのー?」

从;゚∀从「うおぉう!?」

突然、俺の肩に感触を覚えたので心臓が飛び上がった。
デレは悲鳴を上げた俺を心配そうな目で見ている。

ζ(゚、゚*ζ「しんどそうだったから、肩に手を置いただけなんだけど……」

从;゚∀从「ああ、なんだ……驚かすなよ……」

肩に手を置いて心配される程、疲れの色を顔に出していたみたいだ。

42: 2008/05/17(土) 06:12:04.57ID:Su2Lgg1YO
ζ(゚ー゚*ζ「きっと疲れてるんだよ。帰ったら今日は早く寝なさい!」

なので、母親みたいな言い様のデレに反発はしなかった。
今日は色々あったから疲れているんだ。
だから、さっきみたいな変な想像をしてしまうんだ。
見ず知らずの俺を…して、一体何の特になると言うんだ。

从 ゚∀从(……)

電車を降りてデレと別れてから一人で家に向かう。
五月中旬といえども、まだ夜は寒い時がある。
今日はその寒い時にあたる日だった。…気温も心もな。

見上げると夕日は既に落ち切り、暗い空には星が幾つか輝いていた。
アイツも同じ星を見上げて泣いてるんだろうか。

などと、馬鹿らしい事を呟いて、馬鹿らしい恋へと終わり告げる。

44: 2008/05/17(土) 06:13:47.03ID:Su2Lgg1YO
七月下旬。
夏休みと同時に訪れた暑さ。

俺はクーラーの効いた自分の部屋でゲームをしていた。
新しく買ったRPGだが、いかんせん内容が濃すぎる。
俺の知らない単語がゲーム内で飛び交う…何だよ、タナトスって。
ネットで調べてみれば"氏"という意味みたいだ。

从 ゚∀从「ギリシア神話で"氏"そのものを神格化した………神!」

神、いわゆるゴッド。

神来たよ、コレ。神来ちゃったよ、コレ。
ゲームのキャラ達は日常茶飯事に神の名を連呼しているのか。

从 ゚∀从「付き合いきれね」

ゲーム好きな俺が久しく途中で投げた。
神とかはデレだけで……あぁ、今度デレに貸してやるか。
デレのお陰で元気を取り戻せたと言っても過言じゃないからな。

ゲームは放って置いて、このままネットを徘徊する。
趣味のサイト、知り合いのサイト、それから某匿名掲示板。

45: 2008/05/17(土) 06:15:23.54ID:Su2Lgg1YO
適当に面白そうなスレを見つけて適当なレスをする。
ワロタと返って来たが、顔が見えないから本当に笑っているのかは分かない。
もしかすると、相手も適当に話を合わせているのかもな。

从 ゚∀从「十七歳女子高生だけど質問ある? …と」

PCを落とす前に一つ、スレを立ててみた。
スペックは釣りじゃない釣りスレだ。
案の定クソスレ立てんなや、>>1氏ね、釣り乙などの罵倒レスが来る。

从 -∀从「はいはいワロスワロス」

本気で釣られる奴はいくら待っても一向に現れる気配は無い。
飽きて来たので最後の更新をしてからPCを落とそう。

"Nec possum tecum vivere, nec sine te."

更新をすると最後のレスに見た事が無い英文が表示された。

46: 2008/05/17(土) 06:16:47.14ID:Su2Lgg1YO
从;゚∀从「ね、ねく……ぽっす…さ……なん?」

この英文の意味は何? と、安価を付けてレスをしてみた。
そうして返って来たのはググれの一言。
馬鹿か。英語なんかググって調べてたら日が暮れるわ。
俺はそれ以上は何も言わずにPCの電源を切った。

从 ゚∀从「さて」

椅子に座ってこれからの予定を考える。
夏休みの宿題か他のゲームか遊びに行くか。

从 ゚∀从(ゲーム…)

そうだ。
あの良く分からないゲームを貸しにデレの家に行こう。
デレの家は俺の家から真っ直ぐ行った所にあるしそんなに遠くない。

47: 2008/05/17(土) 06:18:15.71ID:Su2Lgg1YO
ゲームを手提げ鞄に入れて家を出る。
外は暑く、遠くから聞こえるセミの鳴き声がひどく耳障りだった。
ゲンナリしながら歩いていると公園の入り口が目に入った。

日曜日、デートの時にアイツがここまで迎えに来てくれていた。
家が近いんだからそっちまで来てくれたら良かったのに。

从 ゚∀从(……やめとこう)

今頃、蒸し返しても仕方がない。
俺は公園の入り口を避けるようにしてデレの家へと向かう。
背中に突き刺さる物を感じるが、それを振り払って足を進める。

全部、過去の物なんだ。
あれから俺は、デレに励まされて何とか前向きになれたんだ。
だがもう恋なんてしないけどな、割とマジで。

48: 2008/05/17(土) 06:19:54.70ID:Su2Lgg1YO
デレの家のインターホンを鳴らすと、デレのおばちゃんが出て来た。

因みにデレの母親は、おばちゃんと呼ぶ事に気が退けてしまうくらい美人だ。
どうやらこの親娘は"美人の遺伝子"、とでもいうのだろうか?
そういった類いの物を持ち合わせている。羨ましい。


ξ゚⊿゚)ξ「あら、ハインちゃん、お久しぶりねー」

从 ゚∀从「お久しぶりです」

从 ゚∀从「あの」

ξ゚⊿゚)ξ「お母さんは元気かしら? 私はというとねぇ――」

从;-∀从(………)

どんな人間でも何かしら欠点を持っている。
デレのおばちゃんの場合は相手を飲み込む程の話好きだ。
その話好きさは、こんな炎天下で話しても気にならなくなる程。

49: 2008/05/17(土) 06:21:25.80ID:Su2Lgg1YO
その昔、五時間くらい話を聞かされた事があるけど、
ころころと変わる話題に、よくこんなに引き出しがあるなぁと感心した。
きっと、この親娘は"頭が良い遺伝子"も持っている。

ξ゚⊿゚)ξ「それでねー、あの娘ったら―――」

从;-∀从(…………)

だけど、そんなの関係ない。
こんな灼熱の中で話を聞かされたら身が持たない。
さっさとデレにゲームを貸して、涼しい部屋でくつろがせて貰おう。

从;゚∀从「あ、あのさ」

ξ゚⊿゚)ξ「――車のギアチェンジが苦手なのよ。…ってあら、長話し過ぎたかしら」

从;゚∀从「まだ、そうでもないッス」

ξ゚⊿゚)ξ「そう? あ、そういえば、デレは出掛けてるわよ」

何だって?
そうなると、俺はおばちゃんの話を聞いて終わりか。

50: 2008/05/17(土) 06:23:00.27ID:Su2Lgg1YO
从;゚∀从「そうなんスか…。いつ頃帰ってきますか?」

ξ゚⊿゚)ξ「さぁ……。あら? あの子、ハインちゃんに言っといたって言ってたんだけど」

从 ゚∀从「俺に?」

おばちゃんの言った事はよく分からなかった。
デレは俺に伝えておいたとおばちゃんに言った? 何を。

ξ゚⊿゚)ξ「ほら、ハインちゃんのボーイフレンド居るじゃない。
      その子と遊びに行くからー、って」

从;゚∀从「え?」

ξ゚⊿゚)ξ「そういうの良くないわよ、って言ったんだけどね」

意外な人物が登場して俺の脳内は混乱を極める。
デレは俺の元彼氏と遊びに行った。
その事は俺に伝えていない。
そして、デレとアイツは会う程にまで関係が発展している?

51: 2008/05/17(土) 06:24:28.23ID:Su2Lgg1YO
从 ∀从「……あー、分かりました」

ξ゚⊿゚)ξ「ごめんなさいねー、また来てねー」

デレの家を後にした。
分かった、俺はデレとアイツに嵌められてたんだ。
デレにアイツとの別れ話を打ち明けた放課後を思い出す。
あの時、あいつの眼鏡のレンズの奥…実は笑ってたんじゃないのか?

从  ∀从「あぁ…」

今、デレが居る場所は昔俺が居た場所だ。
そこは奪い取った物なのか、そうでない物なのかは分からない。
だがしかし、俺の全細胞が沸々と怒りを発している。

鞄からゲームを取り出して全力で壁に叩き付けた。
ケースが割れてディスクがコロコロと地面を転がる。

从  ∀从「俺は」

――やらなくちゃならない。

52: 2008/05/17(土) 06:25:43.85ID:Su2Lgg1YO
地獄のような夏休みを過ごした。
何度かデレに会いに行こうとはしたが、怖くて無理だった。
毎日、起きては寝て、起きては寝ての繰り返し。

普通に寝られてたらまだ、こんなにも疲れる事は無かった。
眠ろうとすると何者かがベッドの下に隠れているような、
…そんな気配に幾度と取り憑かれた。

一度調べた事があったが古い雑誌があっただけで、変わった点はなかった。
それでも"ソイツ"は俺の正常な思考回路を確実に潰して行った。

否応なしにデレと会った新学期の始まりの日。
帰り際にデレを呼び止めて、学校の屋上に連れ出した。


ポケットにナイフを忍ばせて。

54: 2008/05/17(土) 06:27:05.51ID:Su2Lgg1YO
ζ(゚ー゚*ζ「屋上に来るのは初めて」

从 ゚∀从「俺も初めてだ」

デレは柵の近くに立って遠くを眺めている。
俺に向けられている無防備な背中。
刺したくなるが、グッと堪えて質問をする。

从 ゚∀从「アイツとは仲良くやってんのか?」

ζ(゚、゚*ζ「……え?」

小さく肩を震わせた。
デレはこちらへゆっくりと振り向き、視線だけを地面に伏せた。

ζ(゚、゚*ζ「なんの事かな?」

眼鏡の奥は光を反射して分からない。
だが、口はしっかりと閉じられており、明らかに何かを隠している。

56: 2008/05/17(土) 06:28:19.15ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「おばちゃんに何も聞いてないのか?」

ζ(゚、゚*ζ「………………なるほど」

デレは頭の良い奴だ。
俺の一言だけで、"俺が夏休みにデレの家に行った"事。
そして、"その後の展開"までを汲み取ったらしい。
デレは眼鏡を指で少し上げてから俺の顔を見つめた。

从 ゚∀从「何でおばちゃんにアイツの名前を出したんだ」

俺が訪ねて来るかも知れない。
そんな危険があるのにデレは俺の元彼氏に会いに行く、と残した。
この危険性はデレとは対称的な俺でも推して知る事が出来る。

ζ(゚、゚*ζ「別にバレても良かったから」

デレは悪びれる様子も無く言った。
それから再び背中を向けて空へと顔を向けた。

从 ゚∀从「なるほど」

57: 2008/05/17(土) 06:30:03.83ID:Su2Lgg1YO
俺はさっきデレが言ったのと同じセリフで返した。
そして、気付かれないよう静かにポケットへ手を入れる。

从 ゚∀从「なぁ、デレ」

ζ(゚、゚*ζ「もうこの話は良いよ。お互いに疲れると思う」

デレが背中を向けたまま俺の言葉を遮った。
本当にもうどうでも良い話だな。

…………お前にとっては本当に、な!

从#  从「デレッ!!」

ζ(゚、゚*ζ「え」

俺はナイフを手に一気に駆け出す。
デレが振り返った……。

胸、丁度心臓辺りを目掛けて、ナイフの刃先を突き立てる。
手に走った嫌な感触は一瞬だけだった。

何が起こったのか分からない、今はそんな顔でデレは横たわっている。

58: 2008/05/17(土) 06:31:19.76ID:Su2Lgg1YO
ζ( 、 ;ζ「は……ハイン……?」

从#  从「俺は悪くねぇ! 全部お前が、デレが悪いんだ!!」

俺は足元で転がっているデレを睨み付けて怒鳴る。
デレの息は荒く、地面には赤黒い血が這うように流れている。
俺が悪いんじゃない。これは、俺を"こうさせた"デレが悪いんだ。

ζ( 、 *ζ「……ごめんね」

从#  从「っ! そんな、そんな言葉はいらねぇ!!」

ζ( 、 *ζ「…アタシは、あの人とは……付き合ってないよ」

この期に及んで嘘を吐きやがるのか。
だがまぁ、それも時間の問題だ。
力も感じられなくなって来たし、目の焦点もまるで合っていない。

ζ( 、 *ζ「ご……め…ん……ね………」

デレは一筋の涙を流して目を閉じた。

59: 2008/05/17(土) 06:32:32.00ID:Su2Lgg1YO
从 ゚∀从「は――ははは」

それを確認すると俺の全身から力が抜けた。
傍らにはもう動かなくなったデレが横たわっている。
全くぴくりともしやがらない。俺が…したんだ。

ずっと俺を騙していたヤツは氏んだ。
だからもう俺を苦しめるヤツはいない。

从; 从「うっ、く……」

なのに、何故こんなにも涙が溢れ出て来るんだろうか。
…俺は馬鹿だから、大馬鹿だから分からんねぇや。

隣で眠るデレは、もうあの意味不明な話をしてくれないのか。

从  从「――」


突然、胸辺りに妙な感触が走った。
触って確かめると手の平に温かいモノが伝った。

60: 2008/05/17(土) 06:33:52.36ID:Su2Lgg1YO
从;∀从「血……?」

「変な事しちゃ、ダメって言ったのに」

後ろから舌足らずな声が聞こえる。
デレが励ましてくれていた時間の中で忘れていた声だ。
地面に崩れて、必氏に顔を後ろに向けた。

从'ー'从(………)

从;∀从「お前は……」

予想通り、あのちっさい女だ。
俺のこの傷は、…コイツがやったのか。
いつかと同じ掃除のおばさんみたいな格好で、片手には―――。

从;  从(……か、刀!?)

从'ー'从(………)

61: 2008/05/17(土) 06:35:13.53ID:Su2Lgg1YO
沈黙を続ける女の手には銀色に輝く刀が握られている。
地面に向けられている刃先からは血が滴り落ちていた。

コイツは……一体…………。

从'ー'从「これでまた、"たなとす"にたどり着ける」

从;  从「タナ……トス………?」

いつか聞いた事がある。
それが何時だったかは分からない。
もう、考える余裕が無い。

从'ー'从「あたしに言う事は無いかなぁ?」

お前に言う事?
無い。
有るとすれば。

从  从「デ、レ…………」


デレに謝る事だけだ。


62: 2008/05/17(土) 06:36:48.71ID:Su2Lgg1YO
从  从(変な感じがしたなぁ………なんだろぉ?)

やっぱりあたしは"ひゅぷのす"に戻ってきちゃったよ。
あたしが"たなとす"を越えるのは、目玉を掻き出して、耳鼻を切り落として、
それから顔全体を包丁で網の目状に裂いた結果、よりも難しいんだ。

……今回は珍しい事にやらなくて済んだ。
でも人が苦しむ姿を見るのはとっても苦痛だから。

从; ― 从「気持ち悪い……」

イヤなんだよ。
あの、あたしの電気信号を伝わって来る感触が。
けど、あたしは"るうる"だから歯向かうのはダメだよ。


あたしは、やりたくないけど、やらなきゃね。

64: 2008/05/17(土) 06:38:06.78ID:Su2Lgg1YO


 今日正午過ぎ、ニューソク市、○○高校から119番通報がありました。
 署員が現場に駆け付けた所、屋上で女子生徒が二人、倒れているのを発見しました。
 二人の女子生徒は共に、意識不明の重体との事です。
 鋭利な刃物で刺された傷が見受けられ―――』


了。

引用: 从'ー'从やる、ようです