1: 2012/06/20(水) 22:20:11.63 ID:9LxRBEhq0

ハンバーグ「あの狂気の美食祭が、また開催されるっていうのか・・・・・・」

牛スジ「そうだ」

2: 2012/06/20(水) 22:20:52.93 ID:9LxRBEhq0

牛スジ「今回は、お前も出るだろう?」

ハンバーグ「・・・いや、俺はでない」

牛スジ「どうしてだ?」

ハンバーグ「・・・今の俺が出たところで、一線に立つに百戦錬磨の肉料理達には敵わねえよ」

ハンバーグ「もう俺は、ロートルなんだよ」

牛スジ「そんな事は無い、お前の力なら優勝だって目指せる筈だ」

牛スジ「知ってるぜ。完成された体系であると謡われたお前が、
     人知れず研鑽を積み改良を重ね、最高の美味を追い続けている事をな」

ハンバーグ「・・・・・・」

3: 2012/06/20(水) 22:21:57.00 ID:9LxRBEhq0

ハンバーグ「・・・最強なんか決める事なんか無いんだよ」

牛スジ

ハンバーグ「すべての料理に、それぞれの個性がある。それを尊重したらいい」

ハンバーグ「格闘技じゃねえんだ。どれが一番美味いかなんて不毛な事だ」

牛スジ

牛スジ「驚いたぜ」

牛スジ「まさか“あの世界”でトップに君臨し続けてきたお前の台詞とは思えねえな」

ハンバーグ「・・・・・・」

4: 2012/06/20(水) 22:23:21.56 ID:9LxRBEhq0

ハンバーグ「いや・・・ もう俺にはそんな世界は・・・ 興味が無い」

牛スジ「・・・ふん。嘘をつくんじゃねえよ」

ハンバーグ

牛スジ「俺は感じるぜ・・・ 未だお前の中に滾っている、熱い肉汁のパトスをな」

牛スジ「今すぐ迸りてえって、叫んでやがるのさ」

ハンバーグ「・・・・・・」



5: 2012/06/20(水) 22:24:38.77 ID:9LxRBEhq0

牛スジ「要するに、また負けるのが怖いんだろう?」

牛スジ「最強の肉料理のタイトルを防衛し続けてきた者のプライドが」

牛スジ「再び引き裂かれる事にお前は怯えているんだ」

ハンバーグ「・・・ッッ」

牛スジ「一度の負けなら、まだ偶然で済ますことも出来る」

牛スジ「だが、2度負けたとあっちゃあ、それはもう弁解のきかねえことだ」

牛スジ「お前は、敗北を恐れている」


牛スジ「かつて最強と言われたお前に、唯一土をつけた“アイツ”の影にな」

ハンバーグ「・・・・・・」

7: 2012/06/20(水) 22:26:10.88 ID:9LxRBEhq0

ハンバーグ「・・・アイツも・・・ 今回のそれに参加するのか」

牛スジ「・・・確かな事は言えねえが」

牛スジ「奴も出場の意志をくんでいるそうだ」


牛スジ「そして巷では・・・優勝候補とも囁かれている」

ハンバーグ「・・・・・・」


牛スジ「もちろんお前と闘ったあの頃よりも、さらなる力をつけているはずだ」

ハンバーグ「・・・そうか」


9: 2012/06/20(水) 22:28:33.78 ID:9LxRBEhq0

牛スジ「まぁ、臆病者に無理に出ろなんて言うつもりはねえさ」

牛スジ「俺だって選手として出場するつもりだからな。
     ライバルが少ないに越した事は無い」

ハンバーグ「・・・・・・」


牛スジ「ただ、お前の“味”に惚れ込んだもんからの戯れ言だった」

牛スジ「適当に聞き流してくれて構わねえさ」

ハンバーグ

牛スジ「ま、とりあえず伝えたぜ」

牛スジ「じゃあな。俺は、大会に向けて特訓だ。しっかり煮込まれてくらあ」

ハンバーグ「牛スジ・・・・・・」

10: 2012/06/20(水) 22:30:47.05 ID:9LxRBEhq0


牛スジ「なぁ、ハンバーグよ」

ハンバーグ



牛スジ「俺達は――――――“チキン”じゃねえんだぜ」


ハンバーグ




(――――――ジュワッ)



11: 2012/06/20(水) 22:32:51.50 ID:9LxRBEhq0



ハンバーグ「・・・・・・」


ハンバーグ「“最高の美味”――――――か」






13: 2012/06/20(水) 22:34:26.38 ID:9LxRBEhq0

数日後、某所



ビーフシチュー「・・・ふぅ」

ビーフシチュー「煮込みと香辛料の加減はこれくらいでOK・・・かな」


ガラッ


ビーフシチュー「ん?」


ハンバーグ



15: 2012/06/20(水) 22:35:06.51 ID:9LxRBEhq0

ハンバーグ「ご無沙汰しております」

ビーフシチュー「おお、ハンバーグ君じゃないか!」

ビーフシチュー「いやあ、久しぶりだ。元気にしていたかね?」

ハンバーグ「ええまあ、ぼちぼちです」

ビーフシチュー「そうかそうか。いや、まあ何も無いがゆっくりしていきたまえ」


ハンバーグ「シチューさん・・・」

ビーフシチュー「うん?」

ハンバーグ「実は、お願いがありましてここに参じさせて頂きました」

ビーフシチュー「ほう、何かね」



17: 2012/06/20(水) 22:36:09.49 ID:9LxRBEhq0


ハンバーグ「“最強”に――――――なりたいのです」

ビーフシチュー ピクッ


ハンバーグ「そして・・・アイツとの因縁にケリをつける・・・」

ハンバーグ「過去を・・・清算するために」

ハンバーグ「俺が肉料理として、自信をもって未来に歩き出す為に」


ビーフシチュー「ハンバーグ君、君はまさか・・・」

ビーフシチュー「また、あの過酷で無情な世界に・・・身を投じるというのかね」

ビーフシチュー「その覚悟を・・・・・・」

ハンバーグ


19: 2012/06/20(水) 22:38:15.68 ID:9LxRBEhq0

ビーフシチュー「・・・わかった」

ビーフシチュー「私に出来る事であれば、微力ながら協力しよう」

ハンバーグ「シチューさん・・・!」


ビーフシチュー「ただし」

ビーフシチュー「私の修行は、少々厳しいぞ」ニコッ


ハンバーグ「はい・・・・・・!」


22: 2012/06/20(水) 22:40:52.32 ID:9LxRBEhq0


東京ドームの地下7階――――――

そこには人知れず限られた者しか知り得ぬ、巨大なキッチンが存在している




肉まん「はい、それでは受付を済ませて下さい――――――!!」



牛スジ キョロキョロ

牛スジ(・・・・・・)


牛スジ(やっぱりアイツの姿は無し、か・・・・・・)


ポン

24: 2012/06/20(水) 22:41:38.42 ID:9LxRBEhq0


ハンバーグ「よお」

牛スジ「・・・・・・!」


牛スジ「ほお・・・なんでえ、やっぱり来やがったかい」

ハンバーグ「ああ。お前の熱に当てられてな」


ハンバーグ「しっかり“加熱”してきたぜ」

牛スジ「へッ・・・・・・!」

牛スジ「やれやれ、こりゃあ優勝が難しくなっちまったな・・・」

ハンバーグ「はは」

26: 2012/06/20(水) 22:43:22.02 ID:9LxRBEhq0

牛スジ「おっと・・・はええとこ、出場確認を済ませちまわないと――――――

牛スジ「!!」


ハンバーグ「!!」







ステーキ




28: 2012/06/20(水) 22:44:19.12 ID:9LxRBEhq0

ステーキ「・・・・・・」

ハンバーグ「・・・・・・」



牛スジ「野郎・・・やっぱり参加してやがったか・・・!」

ハンバーグ

牛スジ「しかし流石だ・・・あの風格、香り」

牛スジ「流石に史上最高峰と言われた前回の大会の優勝者だぜ・・・ッ」

ハンバーグ(・・・・・・)


30: 2012/06/20(水) 22:45:44.75 ID:9LxRBEhq0


北京ダック「皆の衆・・・・・・」



北京ダック「地上最強の肉料理を見たいかーーーーッ」



「オーーーーーーーーーーーーーー!!!!」 ドドドドド



北京ダック「ワシもじゃ ワシもじゃみんな!!」



31: 2012/06/20(水) 22:47:47.39 ID:9LxRBEhq0

餃子「・・・ええ~~~~ッ、 レディースエンジェントルメンッッ!!」


餃子「ここからは私が実況、解説を務めさせて頂きます、餃子です!!」

餃子「人は誰しも想い描く、そして論じ合う」

餃子「“最も美味い肉料理は何かッ・・・!”」

餃子「しかし空に問う、それに答えはありません・・・ しかしッッ!!」

餃子「誰もが大好き肉料理、その究極の一品とはッッ!!」

餃子「目が離せない、いや離せる訳がないッッ!!」


餃子「さァ、それではッッ!!」




餃子  「 全 肉 料 理 選 手 、 入 場 で す ッ ッ !! 」



32: 2012/06/20(水) 22:49:03.52 ID:9LxRBEhq0


●挽肉料理は生きていた!! 更なる撹拌を積みこいつが甦った!!!
食神!!ハンバーグだァ――――!!!


●極北の肉料理はすでに我々が完成している!!
ロシア、ビーフストロガノフだァ――――!!!


●口の中に入りしだとろけまくってやる!!
和食代表牛スジ煮込みだァ!!!!


●生の肉の美味さなら我々の歴史がものを言う!!
老練の“生刺系” 鳥わさ刺身!!!


●カラリと揚がった豚肉のレボリューションを知らしめたい!!
トンカツだァ!!!


●和食高級料理は制覇だが、肉料理なら全階級オレのものだ!!
日本の真髄 しゃぶしゃぶだ!!!


34: 2012/06/20(水) 22:50:38.29 ID:9LxRBEhq0


●ダイエット対策は完璧だ!!
さっぱり系肉料理 ローストビーフ!!!!


●鶏肉料理のベストテイストは私の中にある!!
居酒屋系肉料理の神様が来たッ 焼き鳥!!!


●煮込みの奥深さなら絶対に負けん!!
シンプル料理の味わい見せたる 特攻隊長 角煮だ!!!


●バーリトゥード(なんでもあり)ならこいつが怖い!!
無限の組み合わせ、史上最強のマリアージュ 肉じゃが!!!


●韓国庶民料理から炎の肉が上陸だ!!
韓国風すき焼き プルコギ!!!


●ルールの無い食事がしたいから居酒屋御用達になったのだ!!
内蔵系の旨さを見せてやる!! もつ焼き!!!


36: 2012/06/20(水) 22:51:59.58 ID:9LxRBEhq0


●肉と野菜の最高の組み合わせとはよく言ったもの!!
渾然の旨味が今、口内でバクハツする!! 洋食家庭料理 ロールキャベツだ――――!!!


●世界売れ筋NO.1こそが地上最美味の代名詞だ!!
まさかこの料理がきてくれるとはッッ ハンバーガー!!!


●食われたいからここまできたッッ アツアツ肉汁の限界値、一切不明!!!!
肉屋の定番、総菜の帝王 メンチカツだ!!!


●オレたちは鍋物最強なのではない肉料理で最強なのだ!!
御存知すき焼き!!!!


●肉料理の本場は今や家庭料理にある!! オレを驚かせる奴はいないのか!!
生姜焼きだ!!!


●デカァァァァァいッ説明不要!! 豚そのまま一頭!!!
丸焼きだ!!!


38: 2012/06/20(水) 22:53:45.04 ID:9LxRBEhq0


●飯は早く安く美味く食えてナンボのモン!!! 超庶民の味方!!
丼もの系からの参戦  牛丼の登場だ!!!


●骨際の旨さはオレのもの 邪魔する骨は思いきり取り除き思い切り食いつくだけ!!
統一王者 スペアリブ


●自分を試しにここへきたッ!!
トルコ料理チャンプ ドネルケバブ!!!


●アツアツの美味しさに更なる磨きをかけ”一口系”の長
シューマイが帰ってきたァ!!!


●今の自分に氏角はないッッ!! ハッシュドビーフ!!!


●中国四千年の深淵が今ベールを脱ぐ!!
中華から 青椒肉絲だ!!!


●子供達の前でならオレはいつでも全盛期だ!!
お弁当の友達 ミートボールの登場だ!!!


39: 2012/06/20(水) 22:55:15.68 ID:9LxRBEhq0


●マスタードはどーしたッ チップの薫香 未だ消えずッ!!
つまみも飯の共も思いのまま!! ソーセージだ!!!


●特に理由はないッ 肝臓がウマいのは当たりまえ!!
食品衛生審議会にはないしょだ!!! ミルクの味わい!!
レバ刺しがきてくれた―――!!!


●レストランで磨いた実戦料理!!
洋食のデンジャラス・ポーク ポークチャップだ!!!


●ハレの外食だったらこいつを外せない!!
超A級肉料理 焼肉だ!!!


●超一流鮮度の超一流肉料理だ!! 生で食ってオドロキやがれッ
生肉系からの使者!! ユッケ!!!


●揚げ物の究極系はこいつが完成させた!!
鶏肉系の切り札!! 唐揚げだァーー!!!


40: 2012/06/20(水) 22:56:28.33 ID:9LxRBEhq0



●肉の王者が帰ってきたッ

どこへ行っていたンだッ チャンピオンッッ


俺達は君を待っていたッッッ ビーフステーキの登場だ――――――――ッ




ワアアアアアアアアアアアッッ



42: 2012/06/20(水) 22:58:24.57 ID:9LxRBEhq0


餃子「加えて負傷者発生に備え超豪華なリザーバーを4名御用意致しました!」

餃子「モンゴルから ジンギスカン!!」

餃子「伝統派洋食 ミートローフ!!」

餃子「日本でも大人気、辛口料理!! 豚キムチ!!」


餃子「……ッッ  どーやらもう一品は到着が遅れている様ですが、
    到着次第ッ皆様にご紹介致しますッッ」


43: 2012/06/20(水) 22:59:49.68 ID:9LxRBEhq0


ハンバーグ(・・・・・・やってやる)

ハンバーグ(肉の栄光を――――――)


ステーキ



ハンバーグ(勝ち取るぜ――――――!!)

第1試合


引用: ハンバーグ「地下最強肉料理トーナメント・・・」 牛スジ「ああ」