653: 2014/09/15(月) 01:28:01.24 ID:88qjx+Fko
【11月1週】
提督「……むむ」
睦月「…?なんですかー?」
提督「…いや…睦月と登校するのが久しぶりでさ」
睦月「ふっふー、もしかして軽く感動でもしちゃったのかにゃー?」
提督「…すっげーちんちくりんだこいつって思った」
睦月「………うがー!」
提督「わ、こら!来るな!噛むな!」
コミュ対象 01:31に一番近いレス
阿賀野 127/500
瑞鳳 378/500
龍驤 401/500
睦月 401/500
翔鶴 205/500
671: 2014/09/15(月) 01:49:57.52 ID:88qjx+Fko
翔鶴「…ふぅ」
提督「……どしたよ、翔鶴」
翔鶴「わっ、お兄さん」
弓道場の隅。
地面にぐるぐると指で模様を描きながら俯く翔鶴。
そんな彼女に声を掛けると、びくっと身体を跳ねさせた。
翔鶴「……いえ、何でもありませんよ」
提督「…つってもなぁ」
よいしょ―とは言わないが。
その横に、どかっと腰を下ろす。
提督「…何か最近、溜息が多い気がしてな」
提督「悩みでもあるのか?」
翔鶴「………」
俺の言に、少しだけ翔鶴の表情が陰る。
翔鶴「…何でもありませんよ」
一拍置いて紡がれたのは、先程と同じ言葉。
提督「……そうか」
…そろそろお兄ちゃんに相談してくれなくなる時期か。
そんな事を考えると、少しだけ寂寥が胸に湧く。
…だが、それも普通…いや、むしろ少し遅いくらいか。
………仕方ない。
提督「…ま、何か力になれることがあれば、いつでも言ってくれ」
翔鶴「………はい」
再び立ち上がる。
思いの外、短い休憩になってしまった。
さて、練習に戻るか―と、歩き出した時。
後ろから、翔鶴が俺を呼んだ。
翔鶴「……お兄さん」
提督「…ん?」
翔鶴「……これは、仮に―そう、あくまで仮のお話です」
提督「…あ、ああ」
翔鶴「……私が、もしお兄さんの従妹じゃなくて」
翔鶴「…もし、貴方の…友達で」
翔鶴「…私が、貴方に告白なんて、したら…えっと…ど、どう返事してくれますか?」
提督「んー……よーわからん話だが――
>>+4
A.…受けるんじゃないかな?
B.…全然、想像できない、ごめん。
C.…きっと、俺じゃ釣り合わないな、はは。
686: 2014/09/15(月) 02:02:17.13 ID:88qjx+Fko
C.…きっと、俺じゃ釣り合わないな、はは。(*1.0)
提督「…そりゃあ…きっと、俺じゃ釣り合わないな」
翔鶴「え?」
提督「翔鶴にはもっと良い人が見つかると思うよ」
あれだけの観衆に囲まれて尚、堂々とした彼女。
その隣に自分がいる姿など、想像すらできない。
寂しいが、あくまで親戚という関係があるからこそ、彼女と俺は仲良く出来ているのだと思う。
翔鶴「…お兄さん」
提督「つまりな、翔鶴」
提督「そんだけお前が魅力的だ、ってことだよ」
提督「…だから、何に悩んでるかは知らんけどさ」
提督「うん、お前の魅力ならなんとかなるって!」
…我ながら、すげー適当な助言。
しかも言うだけ言って去る。
…最悪の相談相手である。
翔鶴「……他の誰か、なんて…意味、無いんです」
提督「…ん?」
翔鶴「…ああ、いえ…何も」
翔鶴「…ごめんなさい、変な事を」
提督「いやいや、俺こそ適当ぶっこいて悪かった」
提督「…でも、翔鶴は本当に魅力的だと思うぞ?」
翔鶴「……ありがとうございます」
翔鶴「…嬉しい、です」
嬉しいと言いつつも。
やはりその表情に浮かべた曇りは、晴れぬままであった。
…深刻な悩み、なのだろうな。
……もうちょいまともに考えろよ、俺のアホ。
翔鶴→ 270/500
提督「…そりゃあ…きっと、俺じゃ釣り合わないな」
翔鶴「え?」
提督「翔鶴にはもっと良い人が見つかると思うよ」
あれだけの観衆に囲まれて尚、堂々とした彼女。
その隣に自分がいる姿など、想像すらできない。
寂しいが、あくまで親戚という関係があるからこそ、彼女と俺は仲良く出来ているのだと思う。
翔鶴「…お兄さん」
提督「つまりな、翔鶴」
提督「そんだけお前が魅力的だ、ってことだよ」
提督「…だから、何に悩んでるかは知らんけどさ」
提督「うん、お前の魅力ならなんとかなるって!」
…我ながら、すげー適当な助言。
しかも言うだけ言って去る。
…最悪の相談相手である。
翔鶴「……他の誰か、なんて…意味、無いんです」
提督「…ん?」
翔鶴「…ああ、いえ…何も」
翔鶴「…ごめんなさい、変な事を」
提督「いやいや、俺こそ適当ぶっこいて悪かった」
提督「…でも、翔鶴は本当に魅力的だと思うぞ?」
翔鶴「……ありがとうございます」
翔鶴「…嬉しい、です」
嬉しいと言いつつも。
やはりその表情に浮かべた曇りは、晴れぬままであった。
…深刻な悩み、なのだろうな。
……もうちょいまともに考えろよ、俺のアホ。
翔鶴→ 270/500
688: 2014/09/15(月) 02:07:01.67 ID:88qjx+Fko
【11月2週】
睦月「……ふんふんふふ~ん♪」
提督「ご機嫌だなぁ」
睦月「それはつまり!睦月の手が提督くんの手に包まれているからです!」
提督「…あったけーのな、お前の手」
睦月「…にゅふー、ぽかぽかですよー」
提督「俗に言う子ども体温か」
睦月「にゃんですとー!」
龍驤「……仲、ええなぁ」
提督「…そうかね?」
龍驤「…手、か」
提督「……ん?」
龍驤「…いいや、何でもあらへん」
コミュ対象 02:10に一番近いレス
阿賀野 127/500
瑞鳳 378/500
龍驤 401/500
睦月 401/500
翔鶴 270/500
704: 2014/09/15(月) 02:25:40.62 ID:88qjx+Fko
睦月と付き合い始めても、世界が劇的に変わるわけじゃない。
世界は変わらず回っているし、空の色は青色だ。
変わるのは、俺達の間の小さな関係。
例えば、手を繋いで登校したりだとか。
昼飯の時の互いの距離が、少しだけ縮まったりだとか。
そんな事だけが変わって。
そんな事だけで、幸せだったんだ。
睦月「はい、提督くん、あーん」
提督「……睦月、ここ、教室、おーけー?」
睦月「…あーん!」
提督「…ひあいずくらするーむ、おーけー?」
睦月「…あーん!!」
提督「あー…Hier ist……むぐっ!?」
口に何かおかずを突っ込まれた。あ、美味しい。
睦月「ふふん、力作ですよー」
提督「……んぐ、うん、美味いなこの唐揚げ」
睦月「甘酢ソースが決め手だにゃー」
提督「そうか、勿論お前のお母さんが作ったんだろ?」
睦月「……ソース混ぜたもん」
提督「はいはい、偉い偉い」
もうなんかヤケクソである。
教室でイチャつくカップルなんて氏ねばいいと、俺も思っていた時期があったよ、うん。
…あー俺幸せ。皆にもわけてあげたい。
でもほら、それは出来ないからさ、せめて見せてあげるよってか、ウザいな俺。
睦月「…提督くんはー…いまいち、前と変わらない気がするにゃー」
提督「…変わらないって?」
睦月「なんかー…あんまり、付き合ってるっぽくない、というか…」
提督「…ふむ」
難しい要求をする。
これでも確実に距離を縮めているじゃないか。
だというのに何だその言い草は。
提督「…じゃあ逆に、付き合ってるっぽいって何だよ」
睦月「そ、…それは…色々あるじゃないですかー!」
…うーむ…何をしろっつーのさ――
>>+4
A.あーん、し返してみる。
B.よくわかんねーからほっぺたをひたすらむにる。
C.……わからん、飯食おう。
721: 2014/09/15(月) 02:33:26.85 ID:88qjx+Fko
A.あーん、し返してみる。(*1.5)
提督「………」
目の前の、自分の弁当。
その中の一つ、卵焼きを摘む。
提督「…ほれ」
睦月「……?」
提督「あーん」
睦月「……あーん…んむ」
割合大人しく素直にそれに睦月が口を伸ばした。
ゆっくりと咀嚼し、大きく喉を鳴らす。
睦月「…うん、美味しいです!」
…どうやら、満足なようである。
しかし…。
提督「…これ、付き合ってるっぽいか?」
睦月「にゅふー、重要なのは気持ちですから」
提督「気持ち?」
睦月「提督くんが、そういう風に睦月に歩み寄ってくれたことが何より重要なんです!」
提督「……わっかんねー」
…まあ。
こうして、一歩一歩詰めていくのが。
俺達らしいのかもしれない。
睦月の笑顔に、そんな事を思ったのだった。
睦月→ 461/500
提督「………」
目の前の、自分の弁当。
その中の一つ、卵焼きを摘む。
提督「…ほれ」
睦月「……?」
提督「あーん」
睦月「……あーん…んむ」
割合大人しく素直にそれに睦月が口を伸ばした。
ゆっくりと咀嚼し、大きく喉を鳴らす。
睦月「…うん、美味しいです!」
…どうやら、満足なようである。
しかし…。
提督「…これ、付き合ってるっぽいか?」
睦月「にゅふー、重要なのは気持ちですから」
提督「気持ち?」
睦月「提督くんが、そういう風に睦月に歩み寄ってくれたことが何より重要なんです!」
提督「……わっかんねー」
…まあ。
こうして、一歩一歩詰めていくのが。
俺達らしいのかもしれない。
睦月の笑顔に、そんな事を思ったのだった。
睦月→ 461/500
727: 2014/09/15(月) 02:42:17.58 ID:88qjx+Fko
【龍驤―特殊2】
…なあ。
それは、ウチに見せつけとるんか。
………そんな事を思った。
馬鹿らしい思考だ。
何処までも幼稚だ。
幼稚で、ひとりよがりで、自己中心的な。
教室で昼飯を食べるのを、ずっと見ていたのは自分なのに。
その責任を、相手に押し付けていた。
押し付けなきゃ、おかしくなりそうで。
…わからない。
自分の気持ちなんて、わからない。
わかったのは、ふたつ。
この気持ちの強さと、自分の我儘さ。
…ああ。
どこからだろう。
どこから、自分はこんなに弱くなったのだろう。
誰の支えもいらないように、過ごしてきたのに。
或いは。
…ずっと、誰かを必要としていた気持ちを隠していただけなのだろうか。
729: 2014/09/15(月) 02:45:39.91 ID:88qjx+Fko
【11月3週】
提督「寒い」
翔鶴「この時期の弓道場は辛いですねぇ」
提督「…うーむ、暖房を付けて欲しい」
翔鶴「…意味ないと思いますけど…」
提督「床暖房!」
翔鶴「…なるほど、そう来ましたか」
翔鶴「ですがとりあえず…その、練習、始めませんか?」
提督「……床暖房ができたら考える」
翔鶴「………」ガシッ
提督「…わーまって引っ張らないでー」ズルズル
コミュ対象 02:48に一番近いレス
阿賀野 127/500
瑞鳳 378/500
龍驤 401/500
睦月 461/500
翔鶴 270/500
763: 2014/09/15(月) 22:04:47.19 ID:88qjx+Fko
翔鶴「……はあ」
あれから。
家でも、翔鶴は浮かない顔をすることが多くなった。
原因は、やっぱり教えてはくれない。
ただ、何でも無いと曖昧に笑うばかり。
人とは不便な物だと思う。
こんな時、苦しんでいる彼女に何も出来ないのだから。
彼女の心の内を、何一つ理解することが出来ないのだから。
提督「…なあ、そのさ…そんなに悩んでるんだったら、せめて少しくらいは話してくれないか?」
翔鶴「………ごめんなさい、…こんなあからさまに落ち込んで、不快にさせたでしょうか」
提督「そういう事じゃない、ただ、心配なだけなんだよ」
翔鶴「…ありがとうございます」
でも―と、続ける。
翔鶴「……お兄さんには、お兄さんだけには、相談出来ません」
提督「…どうして」
翔鶴「………っ」
俺の言葉に、翔鶴が唇を噛む。
その僅かな沈黙の後に、小さく漏らした。
翔鶴「…言ってしまえば」
翔鶴「言葉に出してしまえば―」
翔鶴「……きっと、止まらなくなります」
提督「……止まらない?」
翔鶴「…ごめんなさい、変な言い方をして」
話はこれで終わり、とでも言いたげに。
翔鶴が、俺から視線を外した。
その言葉の意味は、良くわからない。
…わからないが――
>>+4
A.…それでも、聞きたい。
B.…そこまで言うなら、触れないでおこう。
C.…まぁ、気が変わったらいつでも相談してくれ。
770: 2014/09/15(月) 22:23:23.13 ID:88qjx+Fko
A.…それでも、聞きたい。(*1.5)
提督「…それでも」
提督「それでも、聞きたい」
翔鶴「…………」
どんな話なのか、なんて。
聞いてみなければ、何もわからないのだ。
翔鶴「………ごめんなさい」
けれど。
やはり翔鶴は、そう小さく謝るだけで。
翔鶴「…やっぱり、言えません」
提督「……そうか」
半ば予想していたその答え。
結局、何もわからずに。
膨れ上がるのは、疑問ばかりであった。
翔鶴→ 338/500
提督「…それでも」
提督「それでも、聞きたい」
翔鶴「…………」
どんな話なのか、なんて。
聞いてみなければ、何もわからないのだ。
翔鶴「………ごめんなさい」
けれど。
やはり翔鶴は、そう小さく謝るだけで。
翔鶴「…やっぱり、言えません」
提督「……そうか」
半ば予想していたその答え。
結局、何もわからずに。
膨れ上がるのは、疑問ばかりであった。
翔鶴→ 338/500
771: 2014/09/15(月) 22:34:06.07 ID:88qjx+Fko
【翔鶴―その2】
押し込めた気持ち。
言えない言葉。
もう、それに意味は無い。
お兄さんは、睦月さんと付き合っているのだ。
そこに私が入る隙間はなく。
だから、気持ちに意味は無い。
だって、実ることはないから。
実るのを夢見て、ただ腐っていく気持ちなど。
…意味は、無いのに。
「……お兄さん」
そんな意味の無い気持ちを、いつまでも捨てられなくて。
むしろ、今になって溢れそうになっている。
いっそ。
何もかも、忘れてしまいたかった。



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