1:2015/01/26(月) 19:38:43.46
赤信号「都会の赤信号として生まれて3年」

赤信号「せっかくのエリート育ちですのに」

赤信号「何故か私に変わると皆嫌そうな顔をしますの」

赤信号「私は皆さんの身を守ろうと危険を伝えておりますのに」
赤信号「挙げ句、私の事を完全に無視する方もしますし…」


6:2015/01/26(月) 19:41:08.30
黄信号「赤信号」

赤信号「あら、私の同僚ではありませんか。どうしたんですの?」

黄信号「別に用はないけど、今は信号青だから。」
黄信号「何か話そうかなーって」

赤信号「丁度良かったですわ、お暇なら私の話を聞いてくださる?」

黄信号「?」

……

黄信号「……なるほど。」

赤信号「私たちは赤、黄、青で三位一体。何故私は睨まれてしまうのでしょう…」

黄信号「……わたしは交換で入ってきた新人だけど、そんな信号の推測でいいなら。」

赤信号「? 構いませんわ、聞かせてほしいですの」

黄信号「……」

黄信号「たぶん、本当のエリートは青信号だけなんだとおもう。」
7:2015/01/26(月) 19:44:39.40
赤信号「えっ…」

黄信号「わたしは皆より仕事の時間が少ない色だけど」

黄信号「それでも、たまに感じる事があるの。」

黄信号「よくオジサンとかが、わたしが青信号に変わる前に渡ったりするの。」

黄信号「赤信号のいうことを無視するのもみてた。」

赤信号「つ、つまりは…」

黄信号「渡るひとははやく渡りたいの。」


黄信号「渡っちゃだめっていう色は、きっと邪魔なの」

赤信号「!!!」
8:2015/01/26(月) 19:51:01.98
黄信号「だからね、渡っていいよっていう青信号だけがみんな気持ちよくなってくれるんだと思うの。」

赤信号「……」

赤信号「で、では私は…嫌われ者、なのでしょうか」

黄信号「……」
黄信号「そう思うひともいるとおもう。」

赤信号「……」

黄信号「でも、これからもわたしたちがみんなの安全を守ることに変わりないの」

黄信号「それがわたしの仕事で、わたしのしあわせだから。」

黄信号「わたしはあまりみんなのことをみられないけど」

黄信号「それでも、わたしの事がみんなの中にあるってだけで、うれしいの。」

赤信号「…そう、ですわね」

黄信号「うん。がんばろ。」

赤信号「ありがとう、ございましたの…」

青信号「ちょ、ちょっと赤ちゃん、わたしもう点滅はじめてるからね!」

黄信号「それじゃあ、わたしは車道のほうにもどるから」

赤信号「え、ええ」
9:2015/01/26(月) 19:54:05.80
赤信号「…」

赤信号(ああ、また私を疎ましそうに睨む方が…)

赤信号(……)

……

赤信号「おとうさま、わたしもいつか信号になるんですの?」

赤信号父「ああ…」

赤信号「たのしみですの、みんな手をあげてくれると聞いておりますわ」

赤信号父「……」
赤信号父「…赤信号」

赤信号「はい、おとうさま」

赤信号父「お前は、時に恨まれる事があるかもしれない」
赤信号父「お前の声を聞かない人間がいるかもしれない」
赤信号父「でもね、お前はただ胸を張っていればいい」

赤信号「…?」

赤信号父「私たちに価値があるからこそ、人は我々を作り上げた」
赤信号父「私たちが必要だから、私たちを見捨てなかった」
赤信号父「必ずお前を必要な人がいる、それを忘れるな」
10:2015/01/26(月) 19:55:18.53
……

赤信号(ようやく、理解できましたの…)

赤信号(わたくしは馬鹿ですの…)

赤信号(足を止めさせる立場の分際で、皆に笑顔を向けられようなどと…)

赤信号(でも…どうしても今は自身を持てませんわ)

赤信号(光を渡される事が何より楽しかったのに…)
赤信号(ぐすっ…)

横断歩道「んん?雨が降りはじめたか?」

赤信号「あっ…」

横断歩道「…おっと、雨じゃなかったみてえだな」
横断歩道「珍しいじゃねえか、いつも元気なあんたがよ」

赤信号「す、すみませんの…」

横断歩道「なんの、こちとら五年も雨風に晒されてんのよ、女の涙ごとき屁でもねえぜ」

横断歩道「それよりどうしたんだ?人間に踏まれながらでいいなら話でも聞いてやるぜ」
11:2015/01/26(月) 19:56:56.41
赤信号「…いえ、結構ですの」

横断歩道「おいおい、強がってんじゃねえか?」

赤信号「…これは私が乗り越えなくてはいけない壁なのです」
赤信号「お気持ちは受け取っておきますわ」

横断歩道「…まぁ、無理には聞き出せねえしな」
横断歩道「俺なんかで良ければ聞いてやっから無理すんなよ」

赤信号「…はい…ですの…」

横断歩道(大丈夫かねぇ…あんた、どう思う?)

黄信号(とても心配。)
黄信号(でも、わたしがなんとかするわけにもいかないの。

横断歩道(ん?あんた詳しい事情知ってるのか?)

黄信号(かくかくしかじかなの。)

横断歩道(ああ…なるほどねぇ)

黄信号(内緒でお願いするの。)

横断歩道(あーったあーった、影から応援する事にするよ)

黄信号(でも何かあったら支えてあげてほしいの)

横断歩道(注文の多い子供だな…)
12:2015/01/26(月) 19:58:19.72 ID:oR5OlLRx0.net
信号がゲシュタルト崩壊
13:2015/01/26(月) 19:58:35.14
赤信号(耐えるんですの…)

赤信号(どんなに睨まれても)

赤信号(どんなに無視されても!)

赤信号(わたしは、安全のために無くてはならない物なんですの!)

……


青信号「赤ちゃん、ここの所調子いいね」

赤信号「あら、そうですの?」

青信号「うん!こっちまで元気になるよ!」

赤信号「貴方はいつも元気じゃありませんの」

青信号「えっ!? あはは、そうかな~?」

赤信号「ふふ、そうですわよ」

赤信号(わたくしは睨まれようと構わないのですわ)

赤信号(皆が安全に、横断歩道を渡って頂けるなら……)
14:2015/01/26(月) 20:00:30.50
横断歩道「なんか大丈夫みてえだな」

黄信号「うん。」

横断歩道「強がりってより、ありゃ心からの笑顔だよな」

黄信号「そう見えるの。」

横断歩道「俺の出る幕はなかったなぁ、おい」

黄信号「それがいちばんいいこと。」

横断歩道「あー、そうだなそうだな……」
横断歩道「お互い暇な奴同士、結局暇なのがいちばんだな」

黄信号「?」
黄信号「そっち、子供の大群きてるけど。」

横断歩道「ぬおっ!?これはハゲちまいそうな予感っ!」

横断歩道「ぐわぁぁぁっっ!白線だけ踏むゲームはやめてくれぇぇぇぇっっ!」

黄信号「…」

黄信号「そっちはあまり暇そうに見えないの…」
15:2015/01/26(月) 20:03:50.29
青信号「あっ、点滅…」

青信号「赤ちゃん、任せるよっ!」

赤信号「了解ですの!」

横断歩道「あー、俺は夜中は暇だねぇ、平和で結構」

黄信号「こっちはサンデードライバーが多くてヒヤヒャしたの」

横断歩道「はーん、お前にも嫌な事あるんだな」

黄信号「ちなみにカラスのフンがそっちに落下中なの」

横断歩道「!? なっ…」

黄信号(平和なの…)

横断歩道「危ねぇーーーーーーっ!止まれ、止まれぇぇぇぇぇ!!!!」

黄信号「っ!?」
17:2015/01/26(月) 20:04:24.21
それは一瞬の出来事だった。

赤信号「……」

自転車に乗った青年が。

赤信号「うそ……」

走ってきたトラックに

赤信号「うそ…ですの…」

跳ね飛ばされて、右足が普通のそれとは全く違う方向に折れ曲がっていた。
20:2015/01/26(月) 20:10:50.24
女子学生「イケメン先輩、ここで事故ったんだよね」

女子学生2「そうそう」

女子学生3「なんか信号が青なのにトラックが来たらしいよ」

女子学生2「えっ、それマジ!?」

女子学生「うわー…ここ通るのやめない?」

女子学生2「ここ渡らなくても着くしね」
21:2015/01/26(月) 20:11:20.72
赤信号「…」

横断歩道「……ケッ」

幸いにも青年は骨折だけで済んだが、一貫して信号は青だったと証言する

しかし車載カメラでは車両側の信号は青だった事が記録されており、青年の信号無視という事で片付いた。

黄信号「……でも。」

青年は正直者の優等生という事で通っており、
青年の通う学校の生徒は皆、青年の主張を信じきっていた。

学校だけにはとどまらず、青年の事を知る近所の人間、そしてその知り合い……と噂は広がっていき
事故から一週間にも関わらず、赤信号のいる横断歩道の利用者は激減していた。

横断歩道「ふざけた話だよな…」

黄信号「こっちの車両側も利用者が減ってるの。」
黄信号「…こういう暇は嬉しくないの。」

横断歩道「励ましてやろうにも、かける言葉が見つからねえしなぁ…」
22:2015/01/26(月) 20:14:04.92
黄信号「わたしは励ましたの。ううん、現在進行形で励ましてるの。」

横断歩道「そりゃ、俺だって声はかけてやってるけどよぉ……」

青信号「あ、赤ちゃん…」
青信号「わたし、点滅始めてるから…」

赤信号「はい、ですの…」

赤信号(……)

赤信号(私の…私のせいではありませんわ)

赤信号(でも……私が安全を守ってあげられなかったのは確かですの……)

赤信号(事故を発生させておいて、赤信号など名乗れるのでしょうか…)

赤信号(私がこの役目を引き受けるのは、早かったのではないでしょうか…)

赤信号(私はこんなにも弱いではありませんか…)
23:2015/01/26(月) 20:16:02.17
横断歩道「今日も人がまばらだなぁ、おい……」

横断歩道「向こう側は大活躍だってのによぉ」

横断歩道「ハゲは辛いけど、通ってくれないのも寂しいもんだぜ」

黄信号「あまり大きな声でそんな事言わないで。」

横断歩道「あーってるよ……ん?」

黄信号「あれは…」

横断歩道「あのガキの学校の制服じゃねえか」

黄信号「大量。 10人くらいいるの。」

横断歩道「こりゃ久々の大量通過か?」

赤信号(人が……?)

赤信号(頑張らなくては……いけませんの…)

青信号「赤ちゃん、パスするよ!」

赤信号「え、ええ!」

しかし制服を着た学生達は横断歩道を渡る事なく、信号の下で静止した

青信号「あれ……?」
赤信号「……?」
24:2015/01/26(月) 20:17:47.99
青信号「な、なんなの……?」

副会長「私たちは○○学園の生徒会です!」

書記「先日、ここで会長が事故にあってしまいました」

会計「会長の無実を証明する為、署名にご協力お願いします!」

横断歩道「……」

黄信号「最悪、なの……」

おばさん「あら、あの事故の事? それなら力になるわ!」

庶務「ありがとうございます!」

おばさん2「今は何人くらい集まってるの?」

会計「我々学園の全校生徒と、今署名してくださった一人です」

おばさん「あら、じゃあ私が一号なの?光栄だわ」

おばさん2「じゃあ私も署名させてもらうわね、頑張ってちょうだい!」

役員「「「「「ありがとうございます!!!!」」」」」
25:2015/01/26(月) 20:18:25.48
赤信号(……)

赤信号(仕方ありませんの……)

赤信号(事故に遭われた方が、きっとすばらしい方だったのですわ…)

赤信号(私のやる事は…何があっても変わりませんの)

おばさん「悪いのはきっとこの信号よぉ、ねえ?」

青信号「そ、そんな……」
赤信号(……)
26:2015/01/26(月) 20:19:14.83
庶務「結構集まりましたね!」

書記「こんなに集まるなんて思わなかったなぁ」

副会長「明日もここで続けるぞ、予定のある人はいるか?」

………


横断歩道「やっと帰ったか…渡らねえ冷やかしはお断りだぜ」

黄信号「……」

青信号「ううう……酷いよ……」
青信号「署名なんか集めても、赤ちゃんはちゃんとしてたもん……わたし知ってるもん……」

赤信号「……」

青信号「いつも一緒に、三年がんばってきたんだもん……ぜったい間違ってないもん……」

赤信号「大丈夫、ですわ」

青信号「ぐすっ……」

赤信号「これからも、ずっと、頑張っていきましょう」

青信号「うん……」
27:2015/01/26(月) 20:21:41.09
横断歩道「ったく、最悪の一日だったな、オイ」

黄信号「仕方ないの。何を信じようと自由なの」
黄信号「あの人たちが味方を信じるのは当然なの」
黄信号「……でも確かに最悪だったの。」

横断歩道「もう夜だしなぁ、そうそう人も来ねえだろ、今日一日お疲れさん」

黄信号「まだ気が早いの……」

横断歩道「だって人なんてもう……」

黄信号「来てるの」

横断歩道「なっ、マジか?」

横断歩道「!!」

黄信号「あれは……」

それは松葉杖をついた青年だった。
28:2015/01/26(月) 20:23:45.79
青年「……チッ!」

青年は松葉杖を振り上げる。
ガン! という、信号機に杖をぶつけた音が響いた。

青信号「きゃっ!」

ガン! ガン! ガン! と、連続で。

赤信号「あ、ああ…ううっ……」

横断歩道「あ、あの野郎……!!」

黄信号「……最低、なの。」

青年「このクソ信号のせいだ……このゴミのせいで大会に出られなくなったんだ……!!」

ガン! ガン! ガン! ガン!

その衝撃は、信号機の内部にまで影響を与えていた。

青年「俺が積み重ねてきたもん全部……こいつのせいだ!!!!」

赤信号「か、は、ああ……」

青信号「いたいよ…いたいよ…」

横断歩道「やめろ、クソ野郎!それ以上やったらただじゃおかねえぞ!!」
29:2015/01/26(月) 20:24:17.79
青年「…おらぁっ!」

青年は信号機に向かって杖を投げつける。

ガン!

横断歩道「あ……」

青年「……ざまあみろ」



横断歩道「ち、ちくしょう…」

黄信号「そんな…ひどいの…」

青信号「あ、赤ちゃん! 赤ちゃん!」



赤信号「」

赤だったはずの信号は、完全に光を失っていた。
30:2015/01/26(月) 20:26:57.67
おじさん「こりゃあ酷いな…」

リーマン「完全に壊されてますね」

赤信号「」

学生「あはっ、先輩を事故らせた罰じゃない?」

学生2「自業自得っていうか」

赤信号「」
32:2015/01/26(月) 20:29:26.16
その後横断歩道を利用する人間は現れず、通報は夜が明けてから始めて入る事となった。

おっさん「こりゃ取り替えないとなぁ」

工事は明日行われる事となり、一帯の道路は一時的に封鎖される事となった。

学生「うわ、ここ通れないの?」

学生2「あの信号のせいじゃん」

学生「マジ使えねえな」




横断歩道「勝手な事を言うな…赤信号に何一つ非なんかないじゃねえか……」

黄信号「……ううっ」

青信号「赤ちゃん…赤ちゃん…」
青信号「赤ちゃんが取り替えられるなら、わたしも一緒だからね……」

赤信号「」
33:2015/01/26(月) 20:32:52.94
赤信号(私は…一体どうなったのでしょう…)

赤信号(力が…入りませんの…)

赤信号(光らなくては…いけませんわ…)

赤信号(私は…赤信号ですもの)

赤信号(危険を…知らせなくてはいけませんの…)



青信号「赤ちゃん、赤ちゃん……」

横断歩道「……くそが」


そして、夜が明けた。
34:2015/01/26(月) 20:35:50.83
おっさん「よっと」

螺子が緩められ、赤と青でセットになった信号が外される。

横断歩道「……」

おっさん「こんなにボロボロにされるなんてなぁ」

おっさん2「ひどいイタズラですわな」

青信号「赤ちゃん…一緒だからね…」


横断歩道「チッ…」

横断歩道「結局俺は何も出来てねえじゃねえかよ……」

赤信号「」

光を失った信号が、トラックの荷台に積まれた。

黄信号「行かないで…」

黄信号「行かないで…ほしいの…っ!」

「「「「「「行かないでっ!」」」」」

横断歩道「!?」

幼稚園児の大群がトラックの行く手を阻んでいた。
35:2015/01/26(月) 20:37:59.74
園児「その信号さん、ずっとぼくたちを守ってくれてたんだよ!!」

おっさん「え、え?」

園児2「わたし知ってるよ!青でわたって、赤で止まるの!」

園児3「青になったら手をあげて渡るんだよ!」

おっさん「え、は?」

困惑する作業員の前に、園児の波をかき分けて園長らしき人物が前に出る。

園長「作業中申し訳ありません、どうしてもと聞かなくて」
園長「このすぐ先には幼稚園があります」
園長「この辺りは幼稚園の施設が少なく、結構な数の人が私たちの幼稚園で育ってきました」
園長「そして、この横断歩道は誰もが通る道」
園長「みんな、この信号と、横断歩道と、成長してきたんです」
園長「その印に、これがあります」

おっさん「こ、これは?」

園長「この信号を撤去してほしくないという方の署名と、募金で集まったお金です」

その署名の数は、生徒会の募ったそれよりも遥かに多かった。

園長「このお金はお渡しします。ですので、この信号を修理するという方向でお願いできませんか?」
36:2015/01/26(月) 20:39:26.07
おっさん「そ、そんな事を言われましても……」

園長「自然に寿命を迎えるのは、仕方のない事です」

園長「ですが、壊されて処分というのはとても悲しい事だと思います」

園長「この信号の寿命は、この子達と一緒に迎えさせてあげられませんか?」

おっさん2「わかりました」

おっさん「え、え、いいんですか?」

おっさん2「こういった声が来た以上、私たちだけで決断を下すわけにはいかないよ」

おっさん2「園長さん、ありがとうございます。私が掛け合ってみましょう」

園長「ええ、宜しくお願いします……そして、ありがとうございます」


園児「信号さん帰ってくるのー?」

園児2「おじさんが直してくれるのー?」

おっさん2「うん、必ずみんなの所に戻ってくるよ!」



横断歩道「いやいや、マジかよ……」

黄信号「……良かった……本当に良かったの……」
37:2015/01/26(月) 20:40:28.97
そして二週間が過ぎた頃


青信号「みんな、久しぶり! 本当にありがとうね!」

赤信号「心配させて申し訳ありませんの」

黄信号「うん、おかえり」

横断歩道「俺は何もしてねえけどな……まあ、おかえり。嬉しいぜ」

園児「おかえりー!!」


おっさん「掛け合ったかいがありましたねぇ」

おっさん2「はははっ、そうだなぁ」


赤信号(私は、幸せな信号ですの……)

赤信号(仲間に、利用者に、周りの人に恵まれて……)

赤信号(こんな気持ちは赴任して以来ですわ)

赤信号(…もっと、もっと頑張りましょう)

赤信号(例え私の信号が、どんなに無視されようと)

赤信号(この街で、やりきって、寿命を迎える事が出来るように……)
38:2015/01/26(月) 20:40:59.07
この事は新聞やニュースなどでもわずかながら取り上げられて話題となった。

話題が話題を呼び、この一帯の地域は「あたたかい町作り」を計画。

少しずつ増えてくる住民に合わせて、町も良い方向に発展していった。

最も尽力したのは、右足に障害を抱えた一人の男性だったという。


それから数十年後。




信号は全て新しい物に変わっていたが、かつて話題を呼んだその信号は今でも駅前に飾られている。



光る事はなくなったが、信号は行き交う人々をいつも見守っている。
39:2015/01/26(月) 20:41:46.55
くぅ~疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、赤信号達のみんなへのメッセジをどぞ

イケメン先輩「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

青信号「いやーありがと!
私のかわいさは二十分に伝わったかな?」

赤信号「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいですわね・・・」

幼稚園児「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

黄信号「・・・ありがと」ファサ

では、

イケメン先輩、青信号、幼稚園児、赤信号、黄信号、俺「皆さんありがとうございました!」



イケメン先輩、青信号、幼稚園児、赤信号、黄信号「って、なんで俺くんが!?
改めまして、ありがとうございました!」

本当の本当に終わり
40:2015/01/26(月) 20:42:52.17 ID:1GJU0I2L0.net
おつww
41:2015/01/26(月) 20:43:20.44 ID:bcHzf+4tr.net
42:2015/01/26(月) 20:43:26.92 ID:61wWzVqR0.net
ですのかわいい