1: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 03:55:33.73
少女「それください。」
妖精「あなたの左目と交換ならいいですよ。」
少女「私の左目ですか。かまいません。」
妖精「それでは、私の左腕をどうぞ。」
光を失い、痛みがはしる。
左腕をもらった。
空にかざすと血が滴り、太陽に光る腕は芸術品みたい。
涙をぬぐうと袖が赤くそまった。
涙の色が…わからない。
妖精「あなたの左目と交換ならいいですよ。」
少女「私の左目ですか。かまいません。」
妖精「それでは、私の左腕をどうぞ。」
光を失い、痛みがはしる。
左腕をもらった。
空にかざすと血が滴り、太陽に光る腕は芸術品みたい。
涙をぬぐうと袖が赤くそまった。
涙の色が…わからない。
2: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 04:00:18.57 ID:BOKL+f9io
少女「それください。」
ゴブリン「これか。かまわんが左腕をもらおう。」
少女「左腕ですか？いいですよ、余ってますし。」
ゴブリン「それじゃ、俺の右足を持って行け。」
利き腕を失い、痛みと右足をもらった。
風にさらすと毛が流れるように舞い、血に染まる。
利き腕では持てないから、右手に持つが持ちにくい。
私の利き腕は…"動か"ない。
ゴブリン「これか。かまわんが左腕をもらおう。」
少女「左腕ですか？いいですよ、余ってますし。」
ゴブリン「それじゃ、俺の右足を持って行け。」
利き腕を失い、痛みと右足をもらった。
風にさらすと毛が流れるように舞い、血に染まる。
利き腕では持てないから、右手に持つが持ちにくい。
私の利き腕は…"動か"ない。
3: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 04:58:15.33 ID:BOKL+f9io
少女「それください。」
ドワーフ「君の右腕と交換ならいいべ。」
少女「私の右腕ですか。両手がなくなると持ち運べなくなってしまいます。」
ドワーフ「左腕を治せばいいべよ。」
少女「そうですね。でも左腕は左腕です。右腕にはなりません。」
ドワーフ「その左腕を左腕につければいいべさ。」
少女「そうですね。では左腕を治します。」
ドワーフ「君の右腕と交換ならいいべ。」
少女「私の右腕ですか。両手がなくなると持ち運べなくなってしまいます。」
ドワーフ「左腕を治せばいいべよ。」
少女「そうですね。でも左腕は左腕です。右腕にはなりません。」
ドワーフ「その左腕を左腕につければいいべさ。」
少女「そうですね。では左腕を治します。」
4: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:00:14.33 ID:BOKL+f9io
少女「では、それください。」
ドワーフ「気が変わった。両足をくれ。」
少女「両足ですか。２つとは強欲ですね。」
ドワーフ「その足は強そうだべ。」
少女「…いいでしょう。私の両足をあげます。」
ドワーフ「よし、じゃあ俺の右目をもっていけ。」
両足を失い、痛みと右目をもらった。
口に含むと少し塩辛い。
あれれ、歩けない。歩けない。
もう進めない。
まだ進める。
右足なら…治せるから。
ドワーフ「気が変わった。両足をくれ。」
少女「両足ですか。２つとは強欲ですね。」
ドワーフ「その足は強そうだべ。」
少女「…いいでしょう。私の両足をあげます。」
ドワーフ「よし、じゃあ俺の右目をもっていけ。」
両足を失い、痛みと右目をもらった。
口に含むと少し塩辛い。
あれれ、歩けない。歩けない。
もう進めない。
まだ進める。
右足なら…治せるから。
5: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:01:38.12 ID:BOKL+f9io
一人。
私の手…きれいかな。
左目の位置が痛い…。
目…余ってたよね。
あれ、どこいったのかな。ドワーフさんのおいしい右目。
あれれれ、私のもらった目…どこ…。
でも右目かあ…。欲しいのは左目なんだよね。
それよりも…。
それよりも…。
左の足が欲しい。
私の手…きれいかな。
左目の位置が痛い…。
目…余ってたよね。
あれ、どこいったのかな。ドワーフさんのおいしい右目。
あれれれ、私のもらった目…どこ…。
でも右目かあ…。欲しいのは左目なんだよね。
それよりも…。
それよりも…。
左の足が欲しい。
6: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:04:55.82 ID:BOKL+f9io
少女「それください。」
悪魔「これか、かまわんが右腕をもらおう。」
少女「右腕ですか。いいですよ。」
悪魔「それじゃ、俺の左足を持って行け。」
右腕を失い、痛みと左足をもらった。
左足はここでつけちゃおう。
うん、今までみたいに痛みはない。
これで学校にいけるかな。
悪魔「これか、かまわんが右腕をもらおう。」
少女「右腕ですか。いいですよ。」
悪魔「それじゃ、俺の左足を持って行け。」
右腕を失い、痛みと左足をもらった。
左足はここでつけちゃおう。
うん、今までみたいに痛みはない。
これで学校にいけるかな。
7: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:06:49.68 ID:BOKL+f9io
左目が痛い。
痛くて見えない。
右腕が痛い。
痛い…？
痛くない。
両足がある。
歩ける。
右の目でちゃんと見える。
腕は利き腕が残ってる。
あと欲しいのは……
痛くて見えない。
右腕が痛い。
痛い…？
痛くない。
両足がある。
歩ける。
右の目でちゃんと見える。
腕は利き腕が残ってる。
あと欲しいのは……
8: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:07:59.88 ID:BOKL+f9io
少女「あなたの頭をください。」
人間「それは出来ないよ、死んでしまうからね。」
少女「え…？え…？」
人間「それは出来ないよ、死んでしまうからね。」
少女「え…？え…？」
9: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:08:34.14 ID:BOKL+f9io
人間「どうしたんだい。」
少女「頭がないと困るよ。頭が良くなきゃいけないの。」
少女「私が馬鹿だから、悪い子だから痛いの。」
少女「頭の痛いのが取れないの。」
少女「頭がないと困るよ。頭が良くなきゃいけないの。」
少女「私が馬鹿だから、悪い子だから痛いの。」
少女「頭の痛いのが取れないの。」
10: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:10:11.28 ID:BOKL+f9io
少女「黒くなった腕も…傷だらけの足も…」
少女「全部ぜんぶきれいになったのに」
人間「きれいに…」
少女「いたいの無くなったのに」
少女「あたまのいたいのがとれないの」
人間「君は…」
少女「全部ぜんぶきれいになったのに」
人間「きれいに…」
少女「いたいの無くなったのに」
少女「あたまのいたいのがとれないの」
人間「君は…」
11: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:10:41.99 ID:BOKL+f9io
少女「たたかないでおかあさん」
少女「そんなものをわたしにむけないで」
少女「それはハムじゃないよ。」
少女「うではそっちにまがらないよ」
少女「ほめてもらえてうれしいよ。でもいたいよ。なみだでまえがみえないよ」
少女「そんなものをわたしにむけないで」
少女「それはハムじゃないよ。」
少女「うではそっちにまがらないよ」
少女「ほめてもらえてうれしいよ。でもいたいよ。なみだでまえがみえないよ」
12: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:11:14.31 ID:BOKL+f9io
少女「つぎはなにするの」
少女「あしきるの。うでまげるの。めをえぐるの。」
少女「あたまを…」
人間「キミハ モウソウニ ニゲコンダ ヨワイコダネ」
少女「………」
少女「あしきるの。うでまげるの。めをえぐるの。」
少女「あたまを…」
人間「キミハ モウソウニ ニゲコンダ ヨワイコダネ」
少女「………」
13: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:11:45.74 ID:BOKL+f9io
母「あら、今回は三日で痣なくなったのね。」
少女「おかえりなさい。おかあさん」
少女「………」
少女「おかえりなさい。おかあさん」
少女「………」
14: とぷらん ◆DIZQN6.f2yDk 2016/01/22(金) 05:13:45.65 ID:BOKL+f9io
みつからない。みつからないよ。
わたしのいばしょ。
どこなの。
わたしのいばしょ。
どこなの。
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/22(金) 08:05:26.11 ID:ZSMR90gvO
終わり！？
救いはないんですか…
救いはないんですか…
引用元: 少女「さがしもの」
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