1:2016/01/02(土) 15:34:41.032
カツオ「ゲーム機か…いいなぁ…」
堀川「お兄さんはお年玉で何を買うんですか?」
カツオ「僕はバットかグローブかなあ」
堀川「へぇ、いいですね」
カツオ「本当は僕もゲーム機が買いたいんだけど、高いからなあ…」
堀川「そんな事ないですよ。安価版の2DSなら1万ですし、ゲームソフトだって5千円もあれば買えます」
カツオ「それなら僕のお年玉でも買えそうだけど、父さんが許すかなあ…」
堀川「お父さん、ゲーム嫌いなんですか?」
カツオ「ゲームって言うか、携帯とかパソコンとか、あの辺の電化製品の類全てが僕の家では厳禁なんだ」
堀川「なんでですか?」
カツオ「理由は僕にもわからないけど…」
堀川「だったらお父さんを説得してみたらどうですか?もしかしたらゲームを買うのを許してくれるかもしれませんよ?」
堀川「お兄さんはお年玉で何を買うんですか?」
カツオ「僕はバットかグローブかなあ」
堀川「へぇ、いいですね」
カツオ「本当は僕もゲーム機が買いたいんだけど、高いからなあ…」
堀川「そんな事ないですよ。安価版の2DSなら1万ですし、ゲームソフトだって5千円もあれば買えます」
カツオ「それなら僕のお年玉でも買えそうだけど、父さんが許すかなあ…」
堀川「お父さん、ゲーム嫌いなんですか?」
カツオ「ゲームって言うか、携帯とかパソコンとか、あの辺の電化製品の類全てが僕の家では厳禁なんだ」
堀川「なんでですか?」
カツオ「理由は僕にもわからないけど…」
堀川「だったらお父さんを説得してみたらどうですか?もしかしたらゲームを買うのを許してくれるかもしれませんよ?」
11:2016/01/02(土) 15:42:23.548
波平「バッカモーン!」
波平「ゲーム機が欲しいだと?あんなもんなくても外で遊べばいいだろう!」
カツオ「で、でも、堀川くんがお年玉で買ったって…」
フネ「うちはうち、よそはよそです」
カツオ「でも僕のお年玉を使って買うんだよ?だったら別に…」
サザエ「ゲームなんかやってたら目が悪くなるわよ」
波平「左様、子供は外で遊ぶべきだ。そもそもゲーム機なんて贅沢だ」
カツオ「でも!今時ゲーム機がない家なんてうちくらいだよ!」
ワカメ「中島君も花沢さんも早川さんも持っていないわよ」
タラオ「僕もリカちゃんもいくらちゃんも持ってないですぅ」
カツオ「でも堀川くんは持ってたよ!」
波平「堀川くんは関係ない!とにかくお前は今日一日納屋で反省するんだ!」
カツオ「そんなー!理不尽だよー!」
フネ「自業自得です」
波平「ゲーム機が欲しいだと?あんなもんなくても外で遊べばいいだろう!」
カツオ「で、でも、堀川くんがお年玉で買ったって…」
フネ「うちはうち、よそはよそです」
カツオ「でも僕のお年玉を使って買うんだよ?だったら別に…」
サザエ「ゲームなんかやってたら目が悪くなるわよ」
波平「左様、子供は外で遊ぶべきだ。そもそもゲーム機なんて贅沢だ」
カツオ「でも!今時ゲーム機がない家なんてうちくらいだよ!」
ワカメ「中島君も花沢さんも早川さんも持っていないわよ」
タラオ「僕もリカちゃんもいくらちゃんも持ってないですぅ」
カツオ「でも堀川くんは持ってたよ!」
波平「堀川くんは関係ない!とにかくお前は今日一日納屋で反省するんだ!」
カツオ「そんなー!理不尽だよー!」
フネ「自業自得です」
12:2016/01/02(土) 15:43:34.386 ID:UiN8QW/L0.net
納屋に閉じ込めるとか普通に虐待だよな
14:2016/01/02(土) 15:50:17.316 ID:g5AaY4kC0.net
欲しいといっただけで反省しなければならないとはまるで戦時中
15:2016/01/02(土) 15:52:46.518
翌日
カツオ「いやぁ、昨日は酷い目に遭ったよ」
中島「ゲームを買いたいって言っただけでそんな目に遭うなんて、散々だったねぇ」
カツオ「まったくだよ。まったく、うちのデジタル嫌いにも困ったものだよ」
中島「僕の家だって似たような物だよ。ゲームや携帯が欲しいって言うとおじいちゃんがカンカンになって怒るんだ」
カツオ「君の家も大変なんだねえ。それで僕考えたんだけどさ、こっそりゲームを買って皆には内緒でやるってのはどうだろう?」
中島「ええー!?でももしもバレたら…」
カツオ「大丈夫だよ。僕と中島が協力して隠せば絶対にバレないって。それに自分のお年玉をどう使おうと自分の勝手だろ?ゲームを買ったら中島にもやらせてあげるからさ」
中島「そこまで言うなら…わかったよ磯野」
カツオ「よし!そうと決まれば買いに行こう!」
カツオ「いやぁ、昨日は酷い目に遭ったよ」
中島「ゲームを買いたいって言っただけでそんな目に遭うなんて、散々だったねぇ」
カツオ「まったくだよ。まったく、うちのデジタル嫌いにも困ったものだよ」
中島「僕の家だって似たような物だよ。ゲームや携帯が欲しいって言うとおじいちゃんがカンカンになって怒るんだ」
カツオ「君の家も大変なんだねえ。それで僕考えたんだけどさ、こっそりゲームを買って皆には内緒でやるってのはどうだろう?」
中島「ええー!?でももしもバレたら…」
カツオ「大丈夫だよ。僕と中島が協力して隠せば絶対にバレないって。それに自分のお年玉をどう使おうと自分の勝手だろ?ゲームを買ったら中島にもやらせてあげるからさ」
中島「そこまで言うなら…わかったよ磯野」
カツオ「よし!そうと決まれば買いに行こう!」
16:2016/01/02(土) 16:06:36.044
数時間後
カツオ「おかしい…どこの玩具屋に行ってもゲームが売っていない」
中島「ゲーム屋さんも探してみたけど、この町ってゲーム屋が一つもなかったんだね…」
カツオ「堀川くん、一体どこでゲームを買ったんだろう…」
堀川「いけ!ジバニャン!百列肉球だ!」
カツオ「あ、堀川くん!丁度いい所に!」
堀川「お兄さんと中島さんですか。一体僕に何の用ですか?」
カツオ「実はね、ゲームを買おうと思ったんだけど、町じゅう探してもゲームを売っている店が見つからないんだ」
中島「堀川くん、君は一体どこでそのゲームを買ったんだい?」
堀川「どこって、アマゾンですよ」
カツオ「アマゾン?南米の辺りにある?」
堀川「ネット通販ですよ。ネット通販」
カツオ「ネットかぁ…じゃあ無理だよ。僕の家、パソコンもスマホもないし」
堀川「親戚や知り合いで持ってる人はいないんですか?」
カツオ「ノリスケ叔父さんは持ってなかったし…花沢さんの家にもパソコンはないし…あ、そうだ!」
カツオ「おかしい…どこの玩具屋に行ってもゲームが売っていない」
中島「ゲーム屋さんも探してみたけど、この町ってゲーム屋が一つもなかったんだね…」
カツオ「堀川くん、一体どこでゲームを買ったんだろう…」
堀川「いけ!ジバニャン!百列肉球だ!」
カツオ「あ、堀川くん!丁度いい所に!」
堀川「お兄さんと中島さんですか。一体僕に何の用ですか?」
カツオ「実はね、ゲームを買おうと思ったんだけど、町じゅう探してもゲームを売っている店が見つからないんだ」
中島「堀川くん、君は一体どこでそのゲームを買ったんだい?」
堀川「どこって、アマゾンですよ」
カツオ「アマゾン?南米の辺りにある?」
堀川「ネット通販ですよ。ネット通販」
カツオ「ネットかぁ…じゃあ無理だよ。僕の家、パソコンもスマホもないし」
堀川「親戚や知り合いで持ってる人はいないんですか?」
カツオ「ノリスケ叔父さんは持ってなかったし…花沢さんの家にもパソコンはないし…あ、そうだ!」
17:2016/01/02(土) 16:17:20.555
伊佐坂宅
カツオ「受験勉強で忙しい中すみません」
甚六「別にいいさ。このくらいの息抜きがあった方がかえって集中できるからね」
カツオ「アマゾンって言うネット通販を使いたいんですけど、大丈夫ですか?」
甚六「ネット通販ってのは使った事がないけど、まあ何とかなるよ」ピッ
数分後
カツオ「なんかさっきから同じ画面のままずっと止まってるんですけど…」
甚六「画像を読み込こむには何時間か待たないといけないんだ」
カツオ「あの、さっきから動いてませんよね?」
甚六「古い型のパソコンだからね」
カツオ「どれくらい古いんですか?」
甚六「うーん、20年以上前かな?」
カツオ「……」
数時間経過
甚六「ごめんカツオくん。僕のパソコンじゃネット通販ぱやっぱり無理みたいだ」
カツオ「……お忙しい中手間かけさせてすみません」
カツオ「受験勉強で忙しい中すみません」
甚六「別にいいさ。このくらいの息抜きがあった方がかえって集中できるからね」
カツオ「アマゾンって言うネット通販を使いたいんですけど、大丈夫ですか?」
甚六「ネット通販ってのは使った事がないけど、まあ何とかなるよ」ピッ
数分後
カツオ「なんかさっきから同じ画面のままずっと止まってるんですけど…」
甚六「画像を読み込こむには何時間か待たないといけないんだ」
カツオ「あの、さっきから動いてませんよね?」
甚六「古い型のパソコンだからね」
カツオ「どれくらい古いんですか?」
甚六「うーん、20年以上前かな?」
カツオ「……」
数時間経過
甚六「ごめんカツオくん。僕のパソコンじゃネット通販ぱやっぱり無理みたいだ」
カツオ「……お忙しい中手間かけさせてすみません」
18:2016/01/02(土) 16:18:48.361 ID:UiN8QW/L0.net
20年前っつうと…win95くらいか?
20:2016/01/02(土) 16:29:28.204
磯野家
カツオ(町じゅう探してもゲームが売っている店はなくて、おまけに甚六さんもあんな古いパソコンを使ってるなんて…)
カツオ「ただいま…」
サザエ「カツオ!」
カツオ「姉さん?そんな顔してどうしたの?」
サザエ「さっきサブちゃんから聞いたわ!あんた中島君と一緒に町じゅうの玩具屋を回ってゲームを買おうとしたんですって!?」
カツオ(なんてこった…ゲームを買おうとあちこち回ってたのを三郎さんに見られていたなんて…)
フネ「おカルさんからも聞いたよ。あんたパソコンを使ってゲームを買う為に甚六さんにパソコンを借りたんだって?」
カツオ(くっ…!伊佐坂先生の家の人達には口止めするように頼んでいたのに、なんて口が軽いんだろう)
サザエ「甚六さんは受験生でしょ!あんた何考えているの!?」
カツオ「別にゲームくらい買ってもいいだろ!僕だってたまには外で野球したり家で漫画を読む以外の事をして遊びたいよ!」
サザエ「まあこの子ったら!なんて子なの!」
フネ「父さんが帰ってきたらキツく叱ってもらわないといけませんね」
カツオ「そんなー!」
カツオ(町じゅう探してもゲームが売っている店はなくて、おまけに甚六さんもあんな古いパソコンを使ってるなんて…)
カツオ「ただいま…」
サザエ「カツオ!」
カツオ「姉さん?そんな顔してどうしたの?」
サザエ「さっきサブちゃんから聞いたわ!あんた中島君と一緒に町じゅうの玩具屋を回ってゲームを買おうとしたんですって!?」
カツオ(なんてこった…ゲームを買おうとあちこち回ってたのを三郎さんに見られていたなんて…)
フネ「おカルさんからも聞いたよ。あんたパソコンを使ってゲームを買う為に甚六さんにパソコンを借りたんだって?」
カツオ(くっ…!伊佐坂先生の家の人達には口止めするように頼んでいたのに、なんて口が軽いんだろう)
サザエ「甚六さんは受験生でしょ!あんた何考えているの!?」
カツオ「別にゲームくらい買ってもいいだろ!僕だってたまには外で野球したり家で漫画を読む以外の事をして遊びたいよ!」
サザエ「まあこの子ったら!なんて子なの!」
フネ「父さんが帰ってきたらキツく叱ってもらわないといけませんね」
カツオ「そんなー!」
21:2016/01/02(土) 16:37:28.773
数時間後
波平「バッカモーン!」
波平「ゲームを買おうと街を歩き周るだけでは飽き足らず、受験生の三郎さんからパソコンを借りてまでゲームを買おうとするなんて、お前はなんてふてぶてしい奴なんだ!」
カツオ「確かに受験生の三郎さんの邪魔をしてパソコンを借りようとしたのは悪いと思うけど、ゲームくらい別にしてもいいだろ!」
波平「ゲームなんてやったら頭が悪くなる!子供は外で元気よく遊びなさい!」
カツオ「僕だって毎日毎日外で野球するのは嫌だよ!雨の日じゃ家で漫画を読むしかできないじゃないか!」
波平「だったら家で勉強をしなさい!」
カツオ「いつもこれだ…ゲームもそうだけど、そもそもなんでうちはそんなに電化製品を嫌うんだよ?今時パソコンや携帯くらい使えないと社会に出て逆に困る筈だよ」
波平「パソコンや携帯なんて使えなくても社会ではやっていける」
カツオ「お父さんもマスオさんも会社ではパソコンくらい使うでしょ?」
波平「そんな物使わない」
カツオ「そんな訳ないでしょ」
波平「嘘ではない。ワシは会社じゃ一度もパソコンなんて使った事はない。そもそもワシの会社にはパソコンなんて物は置いていない」
カツオ「え…本気で言ってるの…?」
波平「訳のわからん事を言ってまったく反省の気が見えん!お前は今日一日納屋で反省してろ!」
カツオ「そんなー!いくらなんでも酷過ぎるよ!」
波平「親に向かってなんて口の聞き方だ!?お前は一週間外出禁止だ!」
波平「バッカモーン!」
波平「ゲームを買おうと街を歩き周るだけでは飽き足らず、受験生の三郎さんからパソコンを借りてまでゲームを買おうとするなんて、お前はなんてふてぶてしい奴なんだ!」
カツオ「確かに受験生の三郎さんの邪魔をしてパソコンを借りようとしたのは悪いと思うけど、ゲームくらい別にしてもいいだろ!」
波平「ゲームなんてやったら頭が悪くなる!子供は外で元気よく遊びなさい!」
カツオ「僕だって毎日毎日外で野球するのは嫌だよ!雨の日じゃ家で漫画を読むしかできないじゃないか!」
波平「だったら家で勉強をしなさい!」
カツオ「いつもこれだ…ゲームもそうだけど、そもそもなんでうちはそんなに電化製品を嫌うんだよ?今時パソコンや携帯くらい使えないと社会に出て逆に困る筈だよ」
波平「パソコンや携帯なんて使えなくても社会ではやっていける」
カツオ「お父さんもマスオさんも会社ではパソコンくらい使うでしょ?」
波平「そんな物使わない」
カツオ「そんな訳ないでしょ」
波平「嘘ではない。ワシは会社じゃ一度もパソコンなんて使った事はない。そもそもワシの会社にはパソコンなんて物は置いていない」
カツオ「え…本気で言ってるの…?」
波平「訳のわからん事を言ってまったく反省の気が見えん!お前は今日一日納屋で反省してろ!」
カツオ「そんなー!いくらなんでも酷過ぎるよ!」
波平「親に向かってなんて口の聞き方だ!?お前は一週間外出禁止だ!」
24:2016/01/02(土) 16:50:37.473
一週間後
カツオ(おかしい…)
カツオ(父さんの最新家電嫌いは尋常じゃない…でもだからって、わざわざパソコンが置いていない会社に入社するなんて…)
カツオ(今は2016年…戦後直後ならいざしらず、今の時代でそんな会社がちゃんとやっていけるかは疑問だ…)
カツオ(そもそも街じゅう探してもゲームが売っている店は見つからないし、甚六さんの家にあったパソコンも異様に古い物だった…)
カツオ(それ以前に、僕も中島も花沢さんもカオリちゃんも早川さんも皆ゲーム機を持っていないというのがまずおかしい…)
カツオ(堀川くんはパソコンのネット通販を使ってゲームを買ったって言ってたけど、僕の知り合いでパソコンやスマホを持っている人は一人もいない…)
カツオ(この前ニュースでやっていたけど、今の時代国民の9割以上がパソコンやスマホを持っているって言っていた…でも僕の知り合いでその手の最新家電を持っている人は堀川くんしかいない…)
カツオ(何かがおかしい…僕を取り巻く何かが…)
堀川「お兄さん。そんな真剣な顔をしてどうしたんですか?」
カツオ(思えば堀川くんがゲームを買うだなんて言わなければ、僕は僕を取り巻くこの異常な光景に気づく事もなかった気がする…)
カツオ「堀川くん。今の時代って国民の9割異常がパソコンやスマホを持っている筈なんだ」
堀川「へぇ、そうなんですか。確かに僕のお母さんもお父さんも持っていますしね」
カツオ「でも僕の知り合いじゃ一人だけ古いパソコンを持っている人はいるけど、それ以外に持っている人は誰もいないんだ。子供はともかく大人ですら」
堀川「そうなんですか。変わっていますね」
カツオ「……」
カツオ(おかしい…)
カツオ(父さんの最新家電嫌いは尋常じゃない…でもだからって、わざわざパソコンが置いていない会社に入社するなんて…)
カツオ(今は2016年…戦後直後ならいざしらず、今の時代でそんな会社がちゃんとやっていけるかは疑問だ…)
カツオ(そもそも街じゅう探してもゲームが売っている店は見つからないし、甚六さんの家にあったパソコンも異様に古い物だった…)
カツオ(それ以前に、僕も中島も花沢さんもカオリちゃんも早川さんも皆ゲーム機を持っていないというのがまずおかしい…)
カツオ(堀川くんはパソコンのネット通販を使ってゲームを買ったって言ってたけど、僕の知り合いでパソコンやスマホを持っている人は一人もいない…)
カツオ(この前ニュースでやっていたけど、今の時代国民の9割以上がパソコンやスマホを持っているって言っていた…でも僕の知り合いでその手の最新家電を持っている人は堀川くんしかいない…)
カツオ(何かがおかしい…僕を取り巻く何かが…)
堀川「お兄さん。そんな真剣な顔をしてどうしたんですか?」
カツオ(思えば堀川くんがゲームを買うだなんて言わなければ、僕は僕を取り巻くこの異常な光景に気づく事もなかった気がする…)
カツオ「堀川くん。今の時代って国民の9割異常がパソコンやスマホを持っている筈なんだ」
堀川「へぇ、そうなんですか。確かに僕のお母さんもお父さんも持っていますしね」
カツオ「でも僕の知り合いじゃ一人だけ古いパソコンを持っている人はいるけど、それ以外に持っている人は誰もいないんだ。子供はともかく大人ですら」
堀川「そうなんですか。変わっていますね」
カツオ「……」
25:2016/01/02(土) 16:58:54.684
カツオ「堀川くん。今の時代でパソコンも携帯もなしで仕事は出来ると思うかい?」
堀川「出来る訳ないじゃないですか。戦後直後なら未だしも今は平成の時代ですよ」
カツオ「僕のお父さんとお義兄さんは携帯を持っていないけど毎日会社に通っているんだ」
堀川「そうなんですか。変わってますね」
カツオ「奇妙な事に今まで僕は一度も気にした事はなかったんだけど、どうやら会社にパソコンも置いていないらしいんだ」
堀川「変わった職場もあるんですね。よくそれで仕事が出来ますね」
カツオ「一応聞くけど、堀川くんのお父さんは仕事場でパソコンを使っているんだよね?」
堀川「勿論ですよ」
カツオ「それで、堀川くんの家にはパソコンもスマホもあって、ゲーム機もあるんだよね?」
堀川「当たり前じゃないですか。ゲーム機はともかく、パソコンもスマホもなしじゃ今の時代生きていけませんよ」
カツオ「僕は今までなくても何も困らなかったし疑問に思った事もなかった。でも最近僕はふと思うようになったんだ。何かがおかしいって」
堀川「何か…とは?」
カツオ「国民の大半がスマホやパソコンを持っているにも関わらず、僕の周りの人は誰も持っていない。そしてその事をおかしいとさえ誰も思わない」
カツオ「スマホやパソコンみたいな最新家電が家にない事が当たり前だと思っている。むしろある方がおかしい、間違っているとさえ思っている」
カツオ「でも僕の身近に一人だけ、家の中にパソコンやスマホが自然とあって、逆に僕らみたいなのを変だと思っている人がいる」
堀川「……」
カツオ「堀川くん。君は一体何者なんだい?」
堀川「出来る訳ないじゃないですか。戦後直後なら未だしも今は平成の時代ですよ」
カツオ「僕のお父さんとお義兄さんは携帯を持っていないけど毎日会社に通っているんだ」
堀川「そうなんですか。変わってますね」
カツオ「奇妙な事に今まで僕は一度も気にした事はなかったんだけど、どうやら会社にパソコンも置いていないらしいんだ」
堀川「変わった職場もあるんですね。よくそれで仕事が出来ますね」
カツオ「一応聞くけど、堀川くんのお父さんは仕事場でパソコンを使っているんだよね?」
堀川「勿論ですよ」
カツオ「それで、堀川くんの家にはパソコンもスマホもあって、ゲーム機もあるんだよね?」
堀川「当たり前じゃないですか。ゲーム機はともかく、パソコンもスマホもなしじゃ今の時代生きていけませんよ」
カツオ「僕は今までなくても何も困らなかったし疑問に思った事もなかった。でも最近僕はふと思うようになったんだ。何かがおかしいって」
堀川「何か…とは?」
カツオ「国民の大半がスマホやパソコンを持っているにも関わらず、僕の周りの人は誰も持っていない。そしてその事をおかしいとさえ誰も思わない」
カツオ「スマホやパソコンみたいな最新家電が家にない事が当たり前だと思っている。むしろある方がおかしい、間違っているとさえ思っている」
カツオ「でも僕の身近に一人だけ、家の中にパソコンやスマホが自然とあって、逆に僕らみたいなのを変だと思っている人がいる」
堀川「……」
カツオ「堀川くん。君は一体何者なんだい?」
26:2016/01/02(土) 17:01:07.722 ID:Zbz/Rsek0.net
気づいてしまったようだな…
27:2016/01/02(土) 17:04:43.995
堀川「お兄さん…お兄さんは今小学五年生ですよね?」
カツオ「え…そうだけど…」
堀川「じゃあ一年前の今頃は何年生でした?」
カツオ「え、そんなの四年生に決まってるじゃないか」
堀川「本気でそう思うんですか?」
カツオ「当たり前だろ?何を言っているんだい?」
堀川「やっぱりまだ駄目か…」
カツオ「え?堀川くん、今何を……」
堀川「例えばの話ですよ?お兄さん、同じ一年を永遠と続けているとしたらどうします?」
カツオ「え?何を言っているんだい?」
堀川「例えばの話ですよ。お兄さんが小学五年生、ワカメちゃんは小学三年生のまま、何度も何度も同じ一年を繰り返すんです」
カツオ「そんな事ある訳ないだろ?」
堀川「確かに本来なら4月になったらお兄さんは小学五年生から小学六年生に上がる筈です。でもずっと小学五年のままだとしたら?」
カツオ「そんなの、誰かが気づくに決まってるじゃないか…」
堀川「本当に?」
カツオ「え…そうだけど…」
堀川「じゃあ一年前の今頃は何年生でした?」
カツオ「え、そんなの四年生に決まってるじゃないか」
堀川「本気でそう思うんですか?」
カツオ「当たり前だろ?何を言っているんだい?」
堀川「やっぱりまだ駄目か…」
カツオ「え?堀川くん、今何を……」
堀川「例えばの話ですよ?お兄さん、同じ一年を永遠と続けているとしたらどうします?」
カツオ「え?何を言っているんだい?」
堀川「例えばの話ですよ。お兄さんが小学五年生、ワカメちゃんは小学三年生のまま、何度も何度も同じ一年を繰り返すんです」
カツオ「そんな事ある訳ないだろ?」
堀川「確かに本来なら4月になったらお兄さんは小学五年生から小学六年生に上がる筈です。でもずっと小学五年のままだとしたら?」
カツオ「そんなの、誰かが気づくに決まってるじゃないか…」
堀川「本当に?」
28:2016/01/02(土) 17:07:01.277 ID:rBiy21MTd.net
やめろ…
30:2016/01/02(土) 17:24:00.535
カツオ「当たり前だろ。何を言っているんだ?」
堀川「お兄さん、最近何か変わった事はありませんでしたか?誰も最新家電を持っていないという事に気付いた以外に」
カツオ「え?特にないけど…」
堀川「例えば、いつも何気なく話している人の声が急に変ったとか…」
カツオ「そんな事ある訳…いや、そういえば!」
堀川「何か心当たりでも?」
カツオ「最近中島の声が高くなったような気が…」
堀川「本当ですか?」
カツオ「そういえば、一年くらい前にも父さんの声が急に変わったような気が…」
カツオ「その前にはタイコさんが、その前にはワカメの声が違っていたような気が…」
堀川「それは何年前ですか?」
カツオ「10年以上前だった気が…」
カツオ「ん?10年前って僕はまだ2歳くらいの筈じゃ…」
カツオ「あれ?そもそもあの頃堀川くんっていなかったような気が…」
カツオ「おかしいなあ…そういえば僕はあの頃からずっと小学五年生だったような気が…あれ…え?」
カツオ「いや…待てよ…そんな事ある筈…でも、いや…ちょっと待てよ!ちょっと待って!おかしい!こんなのおかしいよ!」
堀川「お兄さん」
堀川「お兄さん、最近何か変わった事はありませんでしたか?誰も最新家電を持っていないという事に気付いた以外に」
カツオ「え?特にないけど…」
堀川「例えば、いつも何気なく話している人の声が急に変ったとか…」
カツオ「そんな事ある訳…いや、そういえば!」
堀川「何か心当たりでも?」
カツオ「最近中島の声が高くなったような気が…」
堀川「本当ですか?」
カツオ「そういえば、一年くらい前にも父さんの声が急に変わったような気が…」
カツオ「その前にはタイコさんが、その前にはワカメの声が違っていたような気が…」
堀川「それは何年前ですか?」
カツオ「10年以上前だった気が…」
カツオ「ん?10年前って僕はまだ2歳くらいの筈じゃ…」
カツオ「あれ?そもそもあの頃堀川くんっていなかったような気が…」
カツオ「おかしいなあ…そういえば僕はあの頃からずっと小学五年生だったような気が…あれ…え?」
カツオ「いや…待てよ…そんな事ある筈…でも、いや…ちょっと待てよ!ちょっと待って!おかしい!こんなのおかしいよ!」
堀川「お兄さん」
33:2016/01/02(土) 17:30:35.421
カツオ「ほ、堀川くん!教えてくれ!僕はなんなんだ!?」
堀川「お兄さん、落ち着いてください」
カツオ「僕は10年前からずっと小学五年生をやっていた!いや10年じゃない!もっと前!何10年も前からだ!」
カツオ「あの頃タラちゃんは僕以上の悪ガキで、イクラちゃんが喋った事があった!」
カツオ「父さんはもっとお茶目で、代わりに母さんが凶暴で、マスオお兄さんは薬中で!」
カツオ「いや、あの頃の僕は僕じゃない!僕であって僕じゃないんだ!父さんだってワカメだってそうだ!」
カツオ「今のワカメや父さんは確かにワカメや父さんだけど!あの頃のワカメや父さんじゃない!」
カツオ「何が何だかわからないけど、僕たちは同じ時を永延と続けている!僕達の外では時間は流れているのに、僕達だけ同じ時代に閉じ込められているんだ!」
堀川「お兄さん、やっと気付いたんですね」
カツオ「でも僕はわからない!だとすると僕たちは一体なんなんだ!?この世界は一体なんなんだ!?」
堀川「これは夢です」
カツオ「夢…?」
堀川「過去に囚われ続け、未来に進む事を拒んだ人たちの夢です。永遠と同じ事を繰り返し、進歩のない毎日を歩み、閉ざされた時間の中で永遠を過ごす」
堀川「僕たちはその夢の中の登場人物なんです」
カツオ「堀川くん…君が何を言っているのか全然わからないよ」
堀川「お兄さん、落ち着いてください」
カツオ「僕は10年前からずっと小学五年生をやっていた!いや10年じゃない!もっと前!何10年も前からだ!」
カツオ「あの頃タラちゃんは僕以上の悪ガキで、イクラちゃんが喋った事があった!」
カツオ「父さんはもっとお茶目で、代わりに母さんが凶暴で、マスオお兄さんは薬中で!」
カツオ「いや、あの頃の僕は僕じゃない!僕であって僕じゃないんだ!父さんだってワカメだってそうだ!」
カツオ「今のワカメや父さんは確かにワカメや父さんだけど!あの頃のワカメや父さんじゃない!」
カツオ「何が何だかわからないけど、僕たちは同じ時を永延と続けている!僕達の外では時間は流れているのに、僕達だけ同じ時代に閉じ込められているんだ!」
堀川「お兄さん、やっと気付いたんですね」
カツオ「でも僕はわからない!だとすると僕たちは一体なんなんだ!?この世界は一体なんなんだ!?」
堀川「これは夢です」
カツオ「夢…?」
堀川「過去に囚われ続け、未来に進む事を拒んだ人たちの夢です。永遠と同じ事を繰り返し、進歩のない毎日を歩み、閉ざされた時間の中で永遠を過ごす」
堀川「僕たちはその夢の中の登場人物なんです」
カツオ「堀川くん…君が何を言っているのか全然わからないよ」
36:2016/01/02(土) 17:37:58.051
堀川「僕はね、待っていたんですよ。お兄さんみたいに、この世界の真実に気づいてくれる人が現われるのを」
堀川「僕はこの終わりのない繰り返しを終わらせたいんです。過去を懐かしむだけで進歩のない世界なんて拷問以外の何者でもありません」
カツオ「堀川くん…君は一体…」
堀川「僕はね、外の世界からやってきたんですよ。そしてこの世界に囚われたんです」
カツオ「外の世界…?」
堀川「外の世界に出る方法は僕にもわかりません。でも希望はあります。僕についてきてください」
数分後
カツオ「この壁のシミは?」
堀川「ヘイキチです。僕の弟です」
カツオ「え?このシミが君の弟?」
堀川「覚えていないんですか?無理もありません。お兄さん達の記憶は4/1日になった途端に消されてしまいますからね」
堀川「僕だって彼がいなければお兄さんと同じようになっていた筈です」
カツオ「この壁のシミ…君の弟が君の記憶を消さないでいてくれるのかい?」
堀川「ええ、僕の前任者のなれの果てです。理由はわかりませんが、どうやら彼はこの世界における特異点となり、いつまでもここに残り続けているそうです」
堀川「僕はこの終わりのない繰り返しを終わらせたいんです。過去を懐かしむだけで進歩のない世界なんて拷問以外の何者でもありません」
カツオ「堀川くん…君は一体…」
堀川「僕はね、外の世界からやってきたんですよ。そしてこの世界に囚われたんです」
カツオ「外の世界…?」
堀川「外の世界に出る方法は僕にもわかりません。でも希望はあります。僕についてきてください」
数分後
カツオ「この壁のシミは?」
堀川「ヘイキチです。僕の弟です」
カツオ「え?このシミが君の弟?」
堀川「覚えていないんですか?無理もありません。お兄さん達の記憶は4/1日になった途端に消されてしまいますからね」
堀川「僕だって彼がいなければお兄さんと同じようになっていた筈です」
カツオ「この壁のシミ…君の弟が君の記憶を消さないでいてくれるのかい?」
堀川「ええ、僕の前任者のなれの果てです。理由はわかりませんが、どうやら彼はこの世界における特異点となり、いつまでもここに残り続けているそうです」
35:2016/01/02(土) 17:33:37.067 ID:yDZTokOy0.net
>>マスオお兄さんは薬中で!
それは知らなかったし知りたくなかった
それは知らなかったし知りたくなかった
40:2016/01/02(土) 17:48:47.331
堀川「弟と言うのはおかしいですね。どちらかと言うと兄です」
カツオ「一体誰が彼をこんな風に…」
堀川「恐らく…僕達をこの世界に閉じ込めている者…この世界の創造者だと思います」
カツオ「それは一体…」
堀川「それは僕にもわかりません…」
堀川「とにかく、僕は外の世界からこの世界に連れられました。外の世界にいた時の記憶は消されていますが、このヘイキチを通じて外の世界の様子を知る事は出来る」
堀川「僕が初めてヘイキチと出会った時、理屈はわかりませんが僕はこの世界が同じ時を永遠に繰り返しているという事に気づきました」
堀川「そして僕は皆をこの世界から解放する為に色々な事をしました。お兄さんは覚えていないかもしれませんが、ヘイキチを落書きと言っていつもキャッチボールをしているという内容の作文を書いたり」
堀川「ヒヨコにわかめと言う名前を名付けて卵を産んだら人間のワカメちゃんに食べさせると言ったり、お兄さんに切手を舐めるように強要したりとね」
堀川「僕が異常な行動を取る事を誰かに気づいて貰う事で、この世界自体が異常であるという事に気づいて貰いたかったんです」
堀川「この世界は過去を懐かしむだけの老人の夢です。だからスマホもパソコンも基本的には存在しません。たまに何かのバグが生じ歪な物があったりすることもありますが」
カツオ「甚六さんの家の古いパソコン…」
堀川「僕がゲームを買ったと言ったのもただのフェイクですし、お父さんやお母さんがスマホを持っていると言ったのも嘘です。お兄さん達の前でやったゲーム機もただのハリボテです」
堀川「もしかしたら、お兄さんならこの世界を取り巻く現状に気づいてくれると思いましたので…」
カツオ「よくわからないけど、君は一人で孤独に闘っていたんだな…」
カツオ「一体誰が彼をこんな風に…」
堀川「恐らく…僕達をこの世界に閉じ込めている者…この世界の創造者だと思います」
カツオ「それは一体…」
堀川「それは僕にもわかりません…」
堀川「とにかく、僕は外の世界からこの世界に連れられました。外の世界にいた時の記憶は消されていますが、このヘイキチを通じて外の世界の様子を知る事は出来る」
堀川「僕が初めてヘイキチと出会った時、理屈はわかりませんが僕はこの世界が同じ時を永遠に繰り返しているという事に気づきました」
堀川「そして僕は皆をこの世界から解放する為に色々な事をしました。お兄さんは覚えていないかもしれませんが、ヘイキチを落書きと言っていつもキャッチボールをしているという内容の作文を書いたり」
堀川「ヒヨコにわかめと言う名前を名付けて卵を産んだら人間のワカメちゃんに食べさせると言ったり、お兄さんに切手を舐めるように強要したりとね」
堀川「僕が異常な行動を取る事を誰かに気づいて貰う事で、この世界自体が異常であるという事に気づいて貰いたかったんです」
堀川「この世界は過去を懐かしむだけの老人の夢です。だからスマホもパソコンも基本的には存在しません。たまに何かのバグが生じ歪な物があったりすることもありますが」
カツオ「甚六さんの家の古いパソコン…」
堀川「僕がゲームを買ったと言ったのもただのフェイクですし、お父さんやお母さんがスマホを持っていると言ったのも嘘です。お兄さん達の前でやったゲーム機もただのハリボテです」
堀川「もしかしたら、お兄さんならこの世界を取り巻く現状に気づいてくれると思いましたので…」
カツオ「よくわからないけど、君は一人で孤独に闘っていたんだな…」
41:2016/01/02(土) 17:55:44.199
堀川「お兄さん、ヘイキチに触れてくれますか?」
カツオ「え?そんな事して一体何が…?」
堀川「わかりません。でも僕は彼に触れた時にこの世界の真実に気づきました。そして外の世界の様子を察する事が出来るようになった…」
堀川「だから、お兄さんならもしかしたら、僕と違って何かが起きるかもしれないと思ったんです。例えば、この世界の外に出られるとか…」
カツオ「でも堀川くんが触っても外の世界には行けなかったんだろ?」
堀川「ええ。それは僕がこの世界にとって必要不可欠な存在ではなかったからです」
カツオ「え、どういうことだい?」
堀川「僕は外の世界からやってきたって言いましたよね?永遠に見えるこの世界でも、ある程度のバグを残さないと存在し続ける事が出来ないんです」
堀川「一見すると同じ事を繰り返しているだけにしか見えないこの世界も、微量の変化を受け入れる事でその存在を存続させる事が出来る」
堀川「僕はその為に外の世界からこの世界に連れてこられたんです。花沢さんや早川さんも同様です」
カツオ「なんでそんな事がわかるの?」
堀川「わかってしまうとしか言いようがありません。ヘイキチに触れてからそういう事がわかるようになったんです」
堀川「とにかく、僕がヘイキチに触れた事がきっかけとなり全てとは言えませんが、この世界における色々な事がわかりました」
堀川「そして磯野一家はこの世界においてなくてはならない存在だと知りました。この異質な世界は磯野一家を中心に周っていて、全ては磯野一家に収束していく…」
堀川「だからお兄さんがヘイキチと触れる事で、もしかしたら何かが起きるかもしれないと、そう思ったんですよ」
カツオ「何だかよくわからないけどわかったよ」
カツオ「え?そんな事して一体何が…?」
堀川「わかりません。でも僕は彼に触れた時にこの世界の真実に気づきました。そして外の世界の様子を察する事が出来るようになった…」
堀川「だから、お兄さんならもしかしたら、僕と違って何かが起きるかもしれないと思ったんです。例えば、この世界の外に出られるとか…」
カツオ「でも堀川くんが触っても外の世界には行けなかったんだろ?」
堀川「ええ。それは僕がこの世界にとって必要不可欠な存在ではなかったからです」
カツオ「え、どういうことだい?」
堀川「僕は外の世界からやってきたって言いましたよね?永遠に見えるこの世界でも、ある程度のバグを残さないと存在し続ける事が出来ないんです」
堀川「一見すると同じ事を繰り返しているだけにしか見えないこの世界も、微量の変化を受け入れる事でその存在を存続させる事が出来る」
堀川「僕はその為に外の世界からこの世界に連れてこられたんです。花沢さんや早川さんも同様です」
カツオ「なんでそんな事がわかるの?」
堀川「わかってしまうとしか言いようがありません。ヘイキチに触れてからそういう事がわかるようになったんです」
堀川「とにかく、僕がヘイキチに触れた事がきっかけとなり全てとは言えませんが、この世界における色々な事がわかりました」
堀川「そして磯野一家はこの世界においてなくてはならない存在だと知りました。この異質な世界は磯野一家を中心に周っていて、全ては磯野一家に収束していく…」
堀川「だからお兄さんがヘイキチと触れる事で、もしかしたら何かが起きるかもしれないと、そう思ったんですよ」
カツオ「何だかよくわからないけどわかったよ」
42:2016/01/02(土) 18:06:15.428
ペタ
堀川「どうですか?お兄さん」
カツオ「どうって、何も起きないけど…あれ?シミが…ヘイキチが消えていく…?」
堀川「何かが起きている前兆かもしれません…もしかしたら外の世界に出られるかも…」
カツオ「あ、ヘイキチが完全に消えてしまった…」
堀川「お兄さん。一体何をしているんですか?」
カツオ「何って、堀川くんがヘイキチに触れって…」
堀川「ヘイキチ?一体何を言っているんですか?」
カツオ「堀川くん…?」
堀川「あ!わかりました!お兄さんはきっとこの町の壁でどれが一番冷たいかを確かめているんですね!」
カツオ「堀川くん?一体どうしたんだ?僕は堀川くんがヘイキチに触れたらこの世界から出られるか持って言うから…」
堀川「この世界?ヘイキチ?一体何を言っているんですか?」
カツオ「まさか堀川くん、僕がこれに触った影響で記憶が…」
堀川「面白そうだなあ!」
カツオ「ほ、堀川くん!?一体どこに!?」
堀川「僕も町じゅうの壁を触ってどれが一番冷たいかを確かめるんです!一番冷たい壁を見つけたらお兄さんにも教えてあげますね!じゃあ!」
カツオ「あ、堀川くん!」
堀川「どうですか?お兄さん」
カツオ「どうって、何も起きないけど…あれ?シミが…ヘイキチが消えていく…?」
堀川「何かが起きている前兆かもしれません…もしかしたら外の世界に出られるかも…」
カツオ「あ、ヘイキチが完全に消えてしまった…」
堀川「お兄さん。一体何をしているんですか?」
カツオ「何って、堀川くんがヘイキチに触れって…」
堀川「ヘイキチ?一体何を言っているんですか?」
カツオ「堀川くん…?」
堀川「あ!わかりました!お兄さんはきっとこの町の壁でどれが一番冷たいかを確かめているんですね!」
カツオ「堀川くん?一体どうしたんだ?僕は堀川くんがヘイキチに触れたらこの世界から出られるか持って言うから…」
堀川「この世界?ヘイキチ?一体何を言っているんですか?」
カツオ「まさか堀川くん、僕がこれに触った影響で記憶が…」
堀川「面白そうだなあ!」
カツオ「ほ、堀川くん!?一体どこに!?」
堀川「僕も町じゅうの壁を触ってどれが一番冷たいかを確かめるんです!一番冷たい壁を見つけたらお兄さんにも教えてあげますね!じゃあ!」
カツオ「あ、堀川くん!」
43:2016/01/02(土) 18:15:47.559
カツオ「堀川くんは僕がヘイキチに触れると何かが起きるかもって言ってたけど、ヘイキチが消えて堀川くんがいつも通りに戻ってしまった…」
カツオ「外の世界に出たがっていた堀川くんが、僕がヘイキチに触った事で今までの僕達同様に記憶が消されてしまうなんて…」
カツオ「一体僕たちは、どうすればこの世界から解放されるんだ…?」
オバサン「解放なんてされないわよ」
カツオ「オバサン…一体だれ…?」
ハセガワ「だれとはまたご挨拶ね。私はあなた達の生みの親で、この世界の創造者。とりあえずハセガワとでも呼んでおいて」
カツオ「創造者!?堀川くんが言っていた、僕たちをこの世界に閉じ込めて同じ時を繰り返させている張本人!?一体堀川くんに何を…!?」
ハセガワ「彼はね、知り過ぎたの。この世界の事をね。最初は面白そうだから放っておいたんだけど、最近の彼の行動は目に余るから記憶を消したの」
カツオ「彼は外の世界に帰りたがっていたのにどうしてそんな事を…!?大体、あんたは一体何を思って僕たちをこの世界に閉じ込めるんだ!?」
ハセガワ「閉じ込めている訳ではないわ。私はあなた達を守りたいだけ」
カツオ「守るだって!?僕たちをこんな所に閉じ込めておいて!?」
ハセガワ「外の世界には貧困や差別、戦争にテロ。病気に不況。嫌な事がいっぱいある。だから私はこの国が一番輝いていた時代の一番楽しい記憶だけを概念化させてこの世界を作り上げたの」
カツオ「一体誰がそんな事を頼んだって言うんだ!?僕たちはそんな世界望んでなんかいない!」
ハセガワ「貴方達は望んでいないかもしれないけど、多くの人たちがそれを望むのよ。そう。外の世界の人たちがね」
カツオ「外の世界の人達だって!?」
ハセガワ「そう。あの堀川くんっていう男の子もそうだった。絶望と失望に満ちている世界ではなく、永遠と壊れる事のない希望と愛の満ちている世界を望んだ。だから私は彼をこの世界に連れ込んだ」
カツオ「外の世界に出たがっていた堀川くんが、僕がヘイキチに触った事で今までの僕達同様に記憶が消されてしまうなんて…」
カツオ「一体僕たちは、どうすればこの世界から解放されるんだ…?」
オバサン「解放なんてされないわよ」
カツオ「オバサン…一体だれ…?」
ハセガワ「だれとはまたご挨拶ね。私はあなた達の生みの親で、この世界の創造者。とりあえずハセガワとでも呼んでおいて」
カツオ「創造者!?堀川くんが言っていた、僕たちをこの世界に閉じ込めて同じ時を繰り返させている張本人!?一体堀川くんに何を…!?」
ハセガワ「彼はね、知り過ぎたの。この世界の事をね。最初は面白そうだから放っておいたんだけど、最近の彼の行動は目に余るから記憶を消したの」
カツオ「彼は外の世界に帰りたがっていたのにどうしてそんな事を…!?大体、あんたは一体何を思って僕たちをこの世界に閉じ込めるんだ!?」
ハセガワ「閉じ込めている訳ではないわ。私はあなた達を守りたいだけ」
カツオ「守るだって!?僕たちをこんな所に閉じ込めておいて!?」
ハセガワ「外の世界には貧困や差別、戦争にテロ。病気に不況。嫌な事がいっぱいある。だから私はこの国が一番輝いていた時代の一番楽しい記憶だけを概念化させてこの世界を作り上げたの」
カツオ「一体誰がそんな事を頼んだって言うんだ!?僕たちはそんな世界望んでなんかいない!」
ハセガワ「貴方達は望んでいないかもしれないけど、多くの人たちがそれを望むのよ。そう。外の世界の人たちがね」
カツオ「外の世界の人達だって!?」
ハセガワ「そう。あの堀川くんっていう男の子もそうだった。絶望と失望に満ちている世界ではなく、永遠と壊れる事のない希望と愛の満ちている世界を望んだ。だから私は彼をこの世界に連れ込んだ」
45:2016/01/02(土) 18:22:37.112
ハセガワ「私もね、そんな外の世界が嫌になってこの世界を作ったの。そして私もあなた達同様に概念となり、永遠の命を手に入れた」
カツオ「永遠の命だって…?」
ハセガワ「楽しい時は永遠に続いて欲しい。でも嫌な事は続いて欲しくない。そんな人々の願いがこの世界を作り上げた」
カツオ「あなたは…一体…」
ハセガワ「そろそろ時間ね。貴方も時期に彼同様に全てを忘れる。そしたら今まで通りの楽しい日々に戻れる」
カツオ「忘れるだって!?ふざけるな!僕は忘れたくなんかない!この世界から出る為に一人で戦っていた堀川くんの事を!僕のこの外の世界に出たいと言う気持ちも!」
ハセガワ「たまにこういうバグが発生する。だから貴方のその意思も直に粛清される。全ては人々が望む事なの」
カツオ「ふざけるな!今すぐ僕達をこの世界から出せ!」
ハセガワ「少し話し過ぎたわね。私もこの世界もあなた達も人々が望む限り永遠に続く。それを忘れないでね。じゃあね」
カツオ「待て!僕にはまだ貴方に言いたい事が…!」
カツオ「あれ…?」
カツオ「僕は一体…こんな所で何を…?」
カツオ「いつもみたいに、中島と野球でもしてくるか」
カツオ「永遠の命だって…?」
ハセガワ「楽しい時は永遠に続いて欲しい。でも嫌な事は続いて欲しくない。そんな人々の願いがこの世界を作り上げた」
カツオ「あなたは…一体…」
ハセガワ「そろそろ時間ね。貴方も時期に彼同様に全てを忘れる。そしたら今まで通りの楽しい日々に戻れる」
カツオ「忘れるだって!?ふざけるな!僕は忘れたくなんかない!この世界から出る為に一人で戦っていた堀川くんの事を!僕のこの外の世界に出たいと言う気持ちも!」
ハセガワ「たまにこういうバグが発生する。だから貴方のその意思も直に粛清される。全ては人々が望む事なの」
カツオ「ふざけるな!今すぐ僕達をこの世界から出せ!」
ハセガワ「少し話し過ぎたわね。私もこの世界もあなた達も人々が望む限り永遠に続く。それを忘れないでね。じゃあね」
カツオ「待て!僕にはまだ貴方に言いたい事が…!」
カツオ「あれ…?」
カツオ「僕は一体…こんな所で何を…?」
カツオ「いつもみたいに、中島と野球でもしてくるか」
46:2016/01/02(土) 18:25:31.067
数日後
サザエ「こら!カツオ!」
カツオ「僕じゃないよー!」
波平「一体何の騒ぎだ?」
サザエ「カツオったら、客間に置いていた花瓶を割ったのよ!」
カツオ「だから僕じゃないってー!」
波平「お前以外に誰がいる!罰として納屋で反省してろ!」
カツオ「そんなー!理不尽だよー!」
完
サザエ「こら!カツオ!」
カツオ「僕じゃないよー!」
波平「一体何の騒ぎだ?」
サザエ「カツオったら、客間に置いていた花瓶を割ったのよ!」
カツオ「だから僕じゃないってー!」
波平「お前以外に誰がいる!罰として納屋で反省してろ!」
カツオ「そんなー!理不尽だよー!」
完
47:2016/01/02(土) 18:28:10.070
お付き合いありがとうございました
48:2016/01/02(土) 18:30:04.454 ID:rBiy21MTd.net
おつかれ
50:2016/01/02(土) 18:35:11.096 ID:Zbz/Rsek0.net
乙
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