1: 2012/03/24(土) 16:06:52.53 
戸愚呂弟「魔女、ですか?」

左京「あぁ、ワルプルギスの夜と言われる魔女が近々この国に出現する」

左京「まぁ、本来であれば気にも止めないんだが」

左京「今回の奴は少し厄介でな、表の世界を滅茶苦茶にしかねん。戸愚呂、すまないがこの魔女の討伐に当たってもらいたい」

戸愚呂「…気になる点が2つあるんですがね、聞いても?」

左京「構わんよ」

2: 2012/03/24(土) 16:09:27.80 ID:aainol9JO
戸愚呂「1つ、魔女の討伐は魔法少女の役目では?2つ、何故左京さんがそんな事に介入を?」

左京「1つ、現状魔法少女ではワルプルギスの夜に勝つことができないから」

左京「2つ、今回ワルプルギスの夜が出現する街の地下には巨大な施設があり、そこを破壊されると面倒なことになる」

左京「“トンネル造り”が一からやり直しになって、魔界に帰る日が長期間延期になるのはお前も嫌だろう?」

戸愚呂「…成程ねェ」

左京「お前達チームには期待している。ワルプルギスの夜討伐、やってくれるな?」

戸愚呂「アイアイサー………ん?」

戸愚呂「チーム?」

4: 2012/03/24(土) 16:12:26.14 ID:aainol9JO
……………

………



 ━見滝原━

武威「………」

鴉「武威、鎧を着てくるなと言ったろう。お前の格好は人間界ではあまりに目立つ」

戸愚呂弟「あんたもね」

鴉「知らないのか?人間界にはビジュアル系というファッションがあってだな」

戸愚呂弟「もう何回も聞いた」

鴉「ならば何度も言わせるな」

戸愚呂弟「…………」

6: 2012/03/24(土) 16:14:58.58 ID:aainol9JO
戸愚呂兄「くくく…無駄だ弟よ、そいつらはハナから妖怪」

戸愚呂兄「人間界に溶け込もうとする筈もないさ」

戸愚呂弟「なら兄者も肩から降りてくれ」

戸愚呂兄「断る」

戸愚呂弟「…………」

戸愚呂弟(先が思いやられる…)

鴉「お前は考えすぎだ、戸愚呂。人間の感性など当てにはならない」

鴉「珍しい連中が歩いている、その程度の認識だ」

鴉「それより腹が減った、指針固めの話し合いも兼ねて何処かで食事でもどうだ?」

武威「…………」

7: 2012/03/24(土) 16:16:26.91 ID:IqWKN2CDi
やるねえ

8: 2012/03/24(土) 16:16:55.46 ID:aainol9JO
戸愚呂兄「弟よ、一体何が食べたい?」

戸愚呂弟「…食べたい訳じゃないが」

戸愚呂弟「確か、あのファーストフード店で期間限定のモンスター配信をやっていたね」

戸愚呂弟「これでも育成ゲームが好きでねェ」

鴉「では決まりだな」

武威「…………」カチャ

戸愚呂弟「あんたもだったかい」


……………

………

9: 2012/03/24(土) 16:19:03.22 ID:aainol9JO
 ━店内━

ほむら(今回こそまどかを救ってみせるわ)

ほむら(とはいえ、既に巴マミと接触されてしまった…)

ほむら(まどかも美樹さやかも、私に対して浅からぬ警戒を抱いてしまってはいるけど…)

ほむら「私は諦めない…!」

戸愚呂弟「ちょいと失礼」

ほむら「?………!」

ほむら(え、ちょ、なに?こいつなに!?でか!怖!!)

戸愚呂弟「隣いいですかね、混んでいてテーブル席が埋まっちまってましてねェ」

ほむら「ど、どうぞ…」

10: 2012/03/24(土) 16:21:22.29 ID:aainol9JO
鴉「ん?」

ほむら(な、何よこいつ…連れ?)

鴉(火薬の匂い…)

戸愚呂兄「おい見ろよ、人間共がどよめいてるぜぇ?」

武威「…………」

戸愚呂弟「関係ないね」ハァ

鴉「フ…ところで戸愚呂、今後どうするのだ?」

戸愚呂弟「ワルプルギスの夜が来るまでする事はないんだが…」

ほむら「!?」

戸愚呂弟「…魔法少女と接触するべきかね」

12: 2012/03/24(土) 16:23:49.46 ID:aainol9JO
鴉「見分け方があるのか?」

戸愚呂弟「無いね、だから魔女の結界近くで出現するのを待てばいい」

戸愚呂弟「共闘できるならそれもいいし、邪魔なら殺してもいい」

戸愚呂兄「仲間など要るか?本当であれば我ら兄弟だけで充分だ、くっくっく…!」

戸愚呂弟「…ま、獲物の横取りには違いないからね」

武威「…………」

鴉「だがどうやって探す?そもそも、ワルプルギスの襲来を知り既に逃走しているかもしれん」

戸愚呂弟「それならそれで別に構わないがな」

ほむら「ね、ねえ」

戸愚呂弟「?」

ほむら「今の話…──」

14: 2012/03/24(土) 16:25:53.75 ID:aainol9JO
……………

………



戸愚呂弟「あんただったかい」

ほむら「此処には他にも魔法少女がいる、本当は管轄で考えるとそちらがこの街の魔法少女」

ほむら「でも、ワルプルギスの夜襲来を知っている魔法少女は今のところ私だけよ」

鴉「……女、お前の武器は火薬か何かか?」

ほむら「えぇ」

鴉「やはりな、僅かだが香ばしく火薬の香りを漂わせている」

ほむら「女の子に火薬の香りとは失礼ね」ファサッ

17: 2012/03/24(土) 16:27:58.97 ID:aainol9JO
鴉「………」

鴉「…ククッ」

戸愚呂弟「鴉」

鴉「どうした?…何でもないさ戸愚呂、ただ少し気に入っただけだ」

鴉「クールでありながら、内側に儚さを秘めている」

鴉「…好みのタイプだ」クククク…

武威「…………」

戸愚呂弟「………」フゥ

ほむら「私もワルプルギスを撃退したいの、目的の邪魔にならないなら協力を仰ぎたいわ」

戸愚呂兄「邪魔になるだと?邪魔になるのはお前達だ、せいぜい足を引っ張るなよ?ひゃっはっはっは……!」

ほむら「………ッ」

戸愚呂弟「兄者」

19: 2012/03/24(土) 16:30:20.64 ID:aainol9JO
戸愚呂兄「フン、本当の事だろう、弟よ?まぁ、せいぜいオレのシモの処理くらいなら役立つかもなぁ、ひひひ…!」

ほむら「ッ、下劣ね」

戸愚呂弟(…やれやれ)

戸愚呂弟「…この街の魔法少女は他にも?」

ほむら「巴マミ。丁度これから落ち合うわ」

戸愚呂弟「…なら、同伴させて頂きましょーか」

ほむら(…大丈夫かしら)


……………

………

22: 2012/03/24(土) 16:32:42.08 ID:aainol9JO
まどか「ほ、ほむらちゃん…その人達、なに…?」ビクビク

マミ「…暴力を背景にした脅し?見下げたものね、暁美さん」

ほむら(やっぱりこうなった…)

戸愚呂兄「ほぉ、いい女じゃねぇか…くくく…!」

戸愚呂弟「失礼…ちょいといいかね?」

戸愚呂弟「あんたらが何故仲が悪いかはどうでもいいが、こっちも事情があってねェ」

戸愚呂弟「話がしたいんだが」

25: 2012/03/24(土) 16:34:28.59 ID:aainol9JO
マミ「…この魔女退治が終わったら付き合ってあげるわ」

戸愚呂弟「魔女?」

ほむら「ワルプルギスではないわ」

ほむら「…巴マミ、今回の魔女は私に譲りなさい」

ほむら「貴女では勝てない、今回の魔女はいつもと違うのよ!」

マミ「………!」シュルシュルッ

ほむら「っ!?く…!」グルグルッ

マミ「戻ったら解いてあげるわ、それまで頭を冷やすのね」

27: 2012/03/24(土) 16:36:36.42 ID:aainol9JO
戸愚呂兄弟「……」グルグル

武威「………」グルグル

鴉(脆弱だな…)グルグル

マミ「行きましょう、鹿目さん」

まどか「ごめんね、ほむらちゃん…」

ほむら「…………!!」

ほむら「またなの…?また……」グッグッ


  ボン!ボン!ボン!


ほむら「!?リ、リボンの紐が爆発してほどけた…?」

鴉「BANG…」

戸愚呂兄「よくやった、鴉」

鴉「やめろ、私はお前の機嫌を取りたいが為に拘束を破ったわけではない」

32: 2012/03/24(土) 16:39:55.29 ID:aainol9JO
鴉「あの黄色、気に入らんな。後輩への自尊心が滲み出ていた、見苦しい」

鴉「やはり同じ魔法少女ではお前が一番好きだ、綺麗なまま…いつまでも残してやりたいくらいに」ククク…

ほむら「………」ゾクッ

戸愚呂弟「鴉、何にでも『品定め』から入るのはお前の悪い癖だ」

鴉「……フン」

戸愚呂弟「あんたらは同じ魔法少女なのに穏やかじゃないなァ」

ほむら「それは…」

戸愚呂弟「…ま、いいんだがね」

武威「…………」クイッ

ほむら「え、えぇ…急ぎましょう」

戸愚呂弟「アイアイサー」

36: 2012/03/24(土) 16:42:40.76 ID:aainol9JO
……………

………



さやか「マミさん!」

マミ「せっかくだけど速攻で決めさせてもらうわ!」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

シャルロット「〓〓〓〓〓〓〓!!」

シャルロット「〓〓〓〓〓!」ガバッ

マミ「え?」

さやか「マ、マミさん!」

まどか「いやっ……!」


  ドゴォオン!!


シャルロット「~~~~~~!?」

マミ「なっ…爆発…!?」

37: 2012/03/24(土) 16:44:36.15 ID:aainol9JO
ほむら「そこまでよ」

鴉(ふむ、あの爆弾…魔力で作られたものではないようだな)

さやか「転校生!?」

まどか「ほむらちゃん!?」

使い魔達「キシャァァアアア!!」

戸愚呂弟「兄者!」

戸愚呂兄「おう!」ズズズ…

戸愚呂兄「死ね!」ズシャアッ

使い魔達「!?!」グサグサッ

戸愚呂兄「残念だったな、オレはまとめて倒すのが得意なんだ」

39: 2012/03/24(土) 16:47:27.53 ID:aainol9JO
シャルロット「〓〓〓〓〓ッ!!」

戸愚呂弟「さて、あれが親玉か」

戸愚呂弟「あんたの勇気に敬意を評し、45%で闘ってやろう」

武威「………」ザッ

戸愚呂弟「?…あんたが行くのかね」

武威「………」コクッ

武威「…───」ブォンッ!

さやか「な、なんだあのバカでかい斧…!」

シャルロット「〓〓〓〓〓〓ーッ!!」

  ─────!!
 ごしゃぁあっ!

シャルロット「  」グチャアッ

武威「…………」

40: 2012/03/24(土) 16:49:39.85 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「お見事」

ほむら(何が起きたか…)

マミ(ま、全く見えなかった…)

さやか「な、なんだよお前ら!何しに来たんだ!」

鴉「…助けてやった礼がその言葉か、憐れみすら覚える愚かしさだな」

さやか「なにぃ!?」

まどか「さ、さやかちゃん!落ち着いて……!!」

マミ「…………っ」ガクガク

ほむら「命拾いしたわね、巴マミ」

42: 2012/03/24(土) 16:51:58.30 ID:aainol9JO
マミ「…助かったわ、暁美さん…」

マミ「目的はグリーフシード?」

ほむら「………っ」

マミ「無言の肯定、かしらね」

ほむら「私は…」

戸愚呂弟「本当に仲が良くないねェ、疲れないのかい?」

マミ「!?」

ほむら「!?」

戸愚呂弟「ま、チーム仲はオレが言えた義理じゃあないが」

鴉「全くだな」

武威「…………」

戸愚呂兄「クックック…!」

44: 2012/03/24(土) 16:54:31.38 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「ま、それはそれとして。…あんたに話があるのは実はこの子じゃなくオレ達でね」

戸愚呂弟「ちょいとお話しできないかね?」

鴉「“お友達”も一緒にな、クク…」スッ

まどさや「ひっ…!?」

ほむら「ちょっと!2人に危害は加えないで!」

鴉「加えんさ、そこの黄色がYESと言えばな…」

ほむら「2人から離れなさい!!」

鴉「ククククク…仲間思いで実は激情家…ますます気に入ったよほむら…」

ほむら「くっ……」

マミ「…分かったわ、何処で?」

戸愚呂弟「そうだなァ」

戸愚呂弟「近場の喫茶店でどうかね?奢りますよ」

47: 2012/03/24(土) 16:57:08.33 ID:aainol9JO
……………

………



 ━喫茶店━

戸愚呂弟「烏龍茶とオレンジジュース…どちらも捨てがたいですなァ」

鴉「そうか」

戸愚呂弟「あぁ」

マミ「…本当なの?暁美さん」

ほむら「えぇ、この街にワルプルギスの夜が来る。私はあいつを止めたいの」

ほむら「あいつを撃退できたら……私はこの街を出ていくと約束する」

ほむら「だから力を貸して……!」

マミ「…その、戸愚呂さん達も?」

戸愚呂弟「同じ目的だね、雇い主にとって邪魔らしいから潰すだけだ。別に崇高な目的なんてない」

51: 2012/03/24(土) 16:59:36.15 ID:aainol9JO
マミ「…分かったわ、協力をしましょう」

ほむら「本当に!?」

マミ「貴女に助けられたのは事実だもの。受け入れなきゃ、ね」

ほむら「あ、ありが……」

さやか「ちょっと待った!本気ですかマミさん!」

マミ「美樹さん…」

さやか「転校生を信じるんですか!?騙されてるに決まってます!」

まどか「さやかちゃん…!」

さやか「あんたは黙ってて!」

55: 2012/03/24(土) 17:01:23.79 ID:aainol9JO
さやか「ワルプルギスだかなんだか知らないけど、倒したら街を出る?虫が良すぎる話じゃん!」

さやか「何か企んでるんでしょ!あんた!!」

ほむら「黙りなさい美樹さやか、魔法少女じゃない貴女にこの件に関わる資格なんてない」

さやか「っ!!…ムカつくんだよあんたのその『なんでも知ってます』ってすまし顔!案外ワルプルギスとかいうのも、あんたが連れてきてるんじゃないの?」

さやか「帰る!行くよ、まどか!」

まどか「ま、待ってよさやかちゃん!」

マミ「………美樹さん」

マミ「ごめんなさいね、彼女…」

ほむら「大丈夫、悪い子じゃないのは知っている」

ほむら「それだけに…怖いの、彼女が魔法少女になってしまう事が」

マミ「…………」

56: 2012/03/24(土) 17:02:16.42 ID:+RmNzqfhP BE:4414152479-2BP(0)
強大すぎるバトルオーラなのにB級の中くらい以下なんだよな…

57: 2012/03/24(土) 17:03:19.91 ID:aainol9JO
まどか「さやかちゃん!ま、待ってったら…!」

さやか「まどか、あたし決めたよ」

まどか「え?」

さやか「あたし、魔法少女になる」

まどか「!さ、さやかちゃん!そんなっ……」

さやか「転校生みたいなのに街は任せられない、マミさんだって…今は…」

さやか「だからあたしがこの街を守る!」

まどか「………っ」


……………

………

58: 2012/03/24(土) 17:05:26.32 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「…もしもし、左京さんですか?」

戸愚呂弟「見付けましたよ、魔法少女ってやつをね」

戸愚呂「…はい…はい…」

戸愚呂弟「その事なんですがねェ左京さん」

戸愚呂弟「やはりオレ達全員がチームで任務に当たるのは無理が」ブツ

  ツー、ツー、ツー

戸愚呂弟「…あると…思うんですがね…」

戸愚呂弟「………」フゥー


……………

………

59: 2012/03/24(土) 17:06:25.65 ID:cH+vvRZZ0
俺がほむらちゃんだったら戸愚呂みた瞬間このループ諦める

61: 2012/03/24(土) 17:06:57.83 ID:aainol9JO
マミ「私の知り合いに佐倉杏子って魔法少女がいるの、ワルプルギスと戦うに当たって、彼女にも声をかけようと思ってるんだけど」

戸愚呂兄「好きにしろ、誰が来ようと同じ事だ。我らがいる限り戦力になる事など期待していない」

マミ「むぅ、一々やる気を削ぐような言い方をするのね!」

ほむら「そういう奴よ」

戸愚呂弟「…気分を害したのなら悪いね」

鴉「その佐倉という女が呼び出しに応じるとも限らんからな」

武威「………」

戸愚呂弟「…ま、果報は寝て待て…ってね、この件はあんたらにお任せするよ」

鴉「お飾りの人数合わせにならなければいいが」

マミ「大丈夫、実力は折り紙付きだから!」

ほむら「とにかく…───!」

マミ「───っ」

戸愚呂兄「どうかしたか?」

マミ「魔女ね」

ほむら「えぇ、急ぎましょう」

63: 2012/03/24(土) 17:09:54.27 ID:aainol9JO
さやか「……遅かったねぇ、転校生!マミさん!」

ほむら「!美樹さやか、貴女、その格好…」

さやか「驚いた?」

マミ「美樹さん、魔法少女になったのね…」

さやか「…この街はあたしが守ります、転校生になんか譲らない」

さやか「マミさん、今は…ごめんなさい、貴女も信用できないんです」

さやか「戻ってきてくれるって信じてますから」タッタッタ…

マミ「…美樹さん…」

鴉「短絡的な女だ、知性を感じない。ほむら…お前は余程の例外のようだな」

64: 2012/03/24(土) 17:12:02.14 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「…あの子、長く持たないね」

ほむら「!!…何故そう思うの?」

戸愚呂弟「人間が別の存在になる事への危機感が足りない」

戸愚呂弟「あの子もしかして…まだ自分が人間でいられるとでも思ってるんじゃないかね?」

マミ「え?それってどういう…」

戸愚呂兄「お前らは既に人間ではないという事さ、まさかお前も知らなかったのか?」

66: 2012/03/24(土) 17:14:11.85 ID:aainol9JO
ほむら「やめなさいっ!それ以上……!」

戸愚呂弟「…アイアイサー」

戸愚呂兄「ひひひ」

鴉「それよりもう此処に魔女はいない、用はないだろう」

武威「…………」

鴉「早くその佐倉とやらに会いに行くぞ」

  ガキィン!!

武威「………?」

戸愚呂兄「なんの音だ?」

ほむら「!!まさか…」

マミ「行きましょう!」


……………

………

67: 2012/03/24(土) 17:16:38.66 ID:aainol9JO
杏子「なんだぁ?お前みたいな奴が魔法少女やってるのかよ、マミの奴は死んだのか?」

さやか「ぐぅっ、こいつ…!」

まどか「さやかちゃん!駄目だよ!魔法少女同士で戦うなんておかしいよ!!」

さやか「まどか、下がって!」

杏子「おっと!変身なんてさせないよ!」ビュンッ

さやか「ぅあっく…!」

まどか「!さ、さやかちゃんのソウルジェムが……!」

杏子「ハイさよならーっと!」ポイッ

さやか「ぁああー!あたしのソウルジェムが──…」トサッ

まどか「え?」

杏子「………は?お、おい何だ?」

68: 2012/03/24(土) 17:18:06.32 ID:aainol9JO
ほむら「くっ………!!」ダッ

まどか「ほ、ほむらちゃん!?」

キュゥべえ「…今のはまずかったよ、佐倉杏子」

マミ「美樹さん!美樹さん!?」

さやか「」

戸愚呂弟「…………」

鴉「ほう、この青髪も黙っていれば可憐だな」

戸愚呂弟「鴉!」

鴉「フ…」

……………

………

69: 2012/03/24(土) 17:19:53.17 ID:aainol9JO
杏子「マジ、かよ…」

マミ「…そんな」

さやか「何よそれ…じゃあ、あたし達ゾンビにされたようなもんじゃん!!」

キュゥべえ「便利じゃないか、何を怒っているんだい?」

まどか「酷いよキュゥべえ、こんなのってないよ…!」

ほむら「………」ギリッ

キュゥべえ「何故人間はそんなに魂の在処に拘るんだい?」

戸愚呂弟「ワケが分からないねェ」

魔法少女達「?!」

戸愚呂弟「………」フゥ

戸愚呂弟「暁美ほむら、共闘の話は無しだ」

ほむら「なっ!?」

71: 2012/03/24(土) 17:23:08.09 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「…あんたら勘違いしてないかね?戦いに身を置くという意味を」

戸愚呂弟「今のあんたらは人間でも魔女少女でもない、ただ腑抜け不貞腐れている半端な腐りモノだ」

戸愚呂弟「帰るよ」ザッ

戸愚呂兄「くく、オレに抱かれたくなったらいつでも来いよ」

鴉「暁美ほむら」

ほむら「……!」

鴉「見苦しくなったな」

鴉「今のお前は完全に諦めた目をしている、酷く不細工だぞ“小娘”」ザッ

武威「………」ズンズン…

ほむら「………」

72: 2012/03/24(土) 17:26:21.50 ID:aainol9JO
さやか「こんなの聞いてない!魔法少女ってただ変身できるようになる事だと思ってたのに!」

ほむら「………」

杏子「うるせぇな!こっちだって同じだよ!」

ほむら「………」

マミ「キュゥべえが…キュゥべえが私を騙してた…!」

ほむら「………」

まどか「み、皆!落ち着いてよ…!」

ほむら「……~~~~」

ほむら「黙れぇぇえぇぇえええぇ!!!」

75: 2012/03/24(土) 17:26:49.60 ID:VnE4coGT0
鴉さんの手のひらの返しっぷりwwwww

77: 2012/03/24(土) 17:28:45.84 ID:aainol9JO
4人「!!?」ビクゥ

ほむら「貴女達ねぇ!毎回毎回毎回飽きもせずバカみたいに同じやり取り繰り返して!なんなんだ!なんなんだぁあ!」

ほむら「終いには今回凄い戦力になりそうな人達にまで見限られて失ったわよ!バカ丸出しか!!なんなの?ねぇ、なんなの!?」

ほむら「凹むなり絶望するなり喧嘩するなりは!ワルプルギスの夜を倒してからにしなさいよぉぉぉおお!!!」

ほむら「………」ゼェハァ

4人「」

ほむら「…いい加減にしてよぉ…」ポロポロ

4人「!?」


……………

………

79: 2012/03/24(土) 17:30:59.09 ID:bxr3SqOYO
もっともである

82: 2012/03/24(土) 17:31:36.39 ID:aainol9JO
まどか「ほむらちゃん、落ち着いた?」

ほむら「………」グスッ

さやか「…魔法で何度も世界をやり直してたんだ、あんた…」

ほむら「………」コクコク

杏子「毎回こんな感じだったのか?」

ほむら「………」コクコク

マミ「よ、よしよし…ごめんなさいね、喧嘩しちゃって…」

杏子「あ、謝れよ」

さやか「あんたこそ」

杏子「………」

さやか「………」

杏さや「ごめんなさい…」

ほむら「…………」

まどか「ほむらちゃん、そんな膨れないで…」

83: 2012/03/24(土) 17:34:19.90 ID:aainol9JO
ほむら「今回は例の魔女に巴さんも食べられないで…」

マミ(巴さん…?)

ほむら「上手く行くと思ったのに、美樹さんが契約しちゃうし…」

さやか(み、美樹さん?)

ほむら「………」

さやか「あの態度は…長いループの中で心が荒んじゃったのか…ほむら、ホントにごめん、取り乱して」

ほむら「やだ」

ほむら「許さない」

ほむら「だから手伝って、手伝ってよ!ワルプルギスの討伐っ…」

さやか「お、おう!合点だい!」

マミ「もちろんよ…ねぇ佐倉さん!」

杏子「…分かった!分かったよ!…手伝うよ…」

まどか「ほむらちゃん、あの人達はどうするの?」

ほむら「…もう一度頼んでみる」

ほむら「無駄かもしれないけど…」

86: 2012/03/24(土) 17:37:18.40 ID:aainol9JO
……………

………



鴉「さて、例の魔法少女と別れた今…私達は独自にワルプルギスの対策を取るのか?」

戸愚呂弟「ま、そういう事になるね」

戸愚呂兄「元々奴らの助けなど必要なかった、それだけだ」

武威「…………!」

戸愚呂兄「…どうした?」

鴉「ほう、驚いたな」

ほむら「………」

戸愚呂弟「共闘はしない、と言った筈だが」

88: 2012/03/24(土) 17:40:04.08 ID:aainol9JO
ほむら「そういうワケにはいかないわ」

ほむら「貴方達は私の持ち駒よ」

鴉「くははっ…!」

戸愚呂弟「………」

戸愚呂弟「強く出たもんだねェ、てっきり拝み倒しするかと思ったが」

ほむら「強がりには慣れてるの」ファサッ

戸愚呂弟「…いい眼だ」

戸愚呂弟「ま、宜しくお願いしますよ」

戸愚呂兄「本気か?足を引っ張られるだけだ」

戸愚呂弟「情報は必要だからね、そいつは戦力云々とは別問題だ」

戸愚呂弟「さてと…じゃあ改めて」

戸愚呂弟「お話し合いといきますかね?」

91: 2012/03/24(土) 17:43:42.96 ID:aainol9JO
 ━マミのマンション━


ほむら「ワルプルギスの夜がやって来るのは今から二週間後」

ほむら「それまで修行に修行を重ねて、少しでも戦力を底上げしてもらいたい。勿論私も含めて」

マミ「特に魔法少女になったばかりの美樹さんには必須事項ね」

さやか「修行かぁ…でも具体的にどうすればいいのか…」

戸愚呂弟「なら、オレが付き合おう」

さやか「へ!?い、いやあの戸愚呂さん、あなた剣は使えるの?」

戸愚呂弟「剣術指南はできないが…実戦に勝る修行はない」

戸愚呂弟「オレの見立てじゃあんたは強くなる、叩けば叩く程だ」

さやか(まず二週間生き残れるのか、あたし…)

94: 2012/03/24(土) 17:47:46.44 ID:aainol9JO
鴉「ならば私はほむらに就こう」

ほむら「…………」

鴉「そんな顔をするな、他意はない」

鴉「長らくお前を愛でたいだけだ」

鴉「好きな者を殺す時、一体自分は何の為に生まれてきたのかを考える時のように気持ちが沈む。…だがそれがなんとも言えず快感だ」

ほむら(本当に命を落としかねない修行になりそうね)

戸愚呂兄「ならばオレはお前の面倒を見てやる」

杏子「あぁ?」

戸愚呂兄「くくくく…!この中ではお前が一番“濁り”や“卑劣”に抵抗がなさそうだからな」

戸愚呂兄「オレはそういう奴が大好きだ」

杏子「なんだか知らないけど、修行中死ぬなよな」

戸愚呂兄「バカめ、それはお前に言える事さ」

95: 2012/03/24(土) 17:49:44.86 ID:ED7AXWx9i
マミさんは同じ重量級とか

97: 2012/03/24(土) 17:50:48.17 ID:aainol9JO
マミ「じゃあ私は…」

武威「…………」

マミ「よ、宜しくお願いします」

武威「…………」

武威「…せめてオレの鎧を剥ぐくらいはやれるようになれ」

マミ(喋った…!結構渋くていい声ね…)

戸愚呂弟「これで決まったね」

ほむら「最後になるけど、まどか…」

まどか「うん、分かってる…私には魔法少女になってほしくないんだよね?」

まどか「大丈夫、契約なんてしないよ」

101: 2012/03/24(土) 17:53:41.58 ID:aainol9JO
ほむら「…私達がピンチになっても…魔法少女になって助けようなんて思わないで」

まどか「…………!」

ほむら「まどか」

まどか「それは…」

?「成程、彼女を魔法少女にさせない事もまた必須事項なのか」

ほむら「!?」

マミ「誰!」

戸愚呂弟「……こいつは驚きましたなァ」

左京「夜分遅くに失礼」

左京「左京、戸愚呂達の雇い主です」

まどか「雇い主…」

104: 2012/03/24(土) 17:56:23.24 ID:aainol9JO
左京「私はワルプルギスの夜を撃退する武力は持ち合わせていない」

左京「しかし、彼女を魔法少女にさせない為に行動する事を此処に断言する」

左京「いいかね?」

まどか「………」

左京「信じてもらえないのならそれで結構、裏方は裏方なりに動く事もできる」

まどか「いえ、そんな!…お願いします、1人だと決心が鈍りそうで…」

左京「…フフ…では宜しく」

まどか「はいっ!」

鴉「これで各々役割は決まったな」

鴉(分かっているさ戸愚呂、この修行は100%のお前の妖気を浴びても魔法少女が消滅しないよう力を上げる為の修行だ)

戸愚呂弟(ワルプルギスの夜…)

戸愚呂弟(とうとう来るのだ、100%のオレで闘える日が…)

106: 2012/03/24(土) 17:59:58.34 ID:aainol9JO
 ━二週間後!━


戸愚呂弟「…いよいよだなァ」

さやか「へへ…腕がなるね」

戸愚呂弟「緊張はしてないようだねェ、結構」

さやか「あんたの相手してたからね、それに比べたらワルプルギスなんて」

さやか「寧ろあんたが味方のこの状況が頼もしいよ」

戸愚呂弟「全幅の信頼を寄せていただきありがとうございます…と言いたい所だが

戸愚呂弟「オレは誰のためでもない、オレ自信の為に戦う」

110: 2012/03/24(土) 18:03:23.15 ID:aainol9JO
杏子(さやかの奴…随分落ち着いてるな…)

戸愚呂兄「くく…弟に随分と絞られたようだな…」

杏子「え!?あいつお前の弟なの!?に、似てねぇ…性格も」

戸愚呂兄「やかましい」

杏子「わりぃわりぃ!」

戸愚呂兄「この二週間、楽しかったぞ。何度襲ってやろうと思ったか分からねぇ」

杏子「……ホント似てねぇ」

戸愚呂兄「けけけ…!」

112: 2012/03/24(土) 18:05:53.68 ID:aainol9JO
マミ「さぁ行きましょう武威さん、私のティロ・フィナーレと!」

マミ「貴方の武装闘気(デュエル・アウラー)で!」

武威「…何度も言ったがな、巴マミ」

武威「武装闘気(バトルオーラ)だ」

マミ「駄目よ!そんな安直な英語の呼び方なんて!武装闘気(デュエル・アウラー)の方がカッコいいわ!」

武威「…………」

武威「まぁなんでもいいが」

マミ「なんでもよくないわよぅ!」プクゥ

113: 2012/03/24(土) 18:05:59.44 ID:z4aO800z0
デミさんは元々肉の鎧身につけてるじゃない

114: 2012/03/24(土) 18:07:00.99 ID:ZGRAia030
ぶれないマミさん

115: 2012/03/24(土) 18:07:46.59 ID:h0u45QVb0
デブさんをデブさんって言うな

117: 2012/03/24(土) 18:09:00.48 ID:aainol9JO






戸愚呂弟「………」







ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハ───!!」

さやか「来た……!」

杏子「でけぇ!」

マミ「速攻で行くわ…!」ガチャッ

ほむら「鴉!行くわよ!」シュッ

鴉「フン…」ヒュンッ

118: 2012/03/24(土) 18:09:22.07 ID:ASmx0SKHO
邪王炎殺黒龍波とか聞いたら凄い気に入りそうだよなマミさん

121: 2012/03/24(土) 18:12:34.34 ID:aainol9JO
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハ!!」

戸愚呂弟「まずは小手調べ」

戸愚呂弟「本気を出すに値する相手かどうか…」

戸愚呂弟「80%から行くか…!」メキメキッ

武威「…………!」ダッ

使い魔達「■■■■■■■!!」

戸愚呂兄「無駄に数が多いようだが…文字通り無駄だ」

戸愚呂兄「ひゃぁっはははははは!!オレはまとめて倒すのが得意なんだ!」

ほむら「時間停止!」ピタッ

ほむら「お願いするわ!」

鴉「360度、全方向密着型爆弾創造、設置…」

鴉「BANG…」

  ドゴォォォオオン!!

鴉(…さぁ、まさかこれでは終わるまい?)

125: 2012/03/24(土) 18:15:15.74 ID:aainol9JO
ワルプルギスの夜「──キャハハハハハハハハハハハ!!」

ほむら「効いてない…!」

鴉「フフ、中々のタフさだな」

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハ!」ゴゥッ

鴉「!!」ヒュンッ

鴉「私の攻撃である事は理解できるのか、だが…」

鴉「秀でているのは丈夫さと巨大さのみ、鈍重で攻撃も単調…」ヒュンヒュンッ

鴉「さしずめでかい図体を持ち不相応な力を持った下級妖怪といった有り様だな」

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

鴉「今だ、やれ」

126: 2012/03/24(土) 18:18:28.80 ID:aainol9JO
マミ「ティロ・フィナーレ!!」

武威「…………!!」ブォンッ

  ドゴァアァアンッ!!

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハ…!」

武威「…………」

マミ「傾いた!!」

ワルプルギスの夜「キャハ!キャハハハハハハハ!」

ほむら「体勢を整えるわよ!!」

  ニュルルルルルッ!!

ワルプルギスの夜「!」

戸愚呂兄「バランスを持ち直している所悪いが、貴様は地面にくくりつけられている方がお似合いだ」

杏子「やるじゃんチビ兄!」

130: 2012/03/24(土) 18:23:47.19 ID:aainol9JO
戸愚呂兄「弟よ!!」

戸愚呂弟「………」タンッ

戸愚呂弟「初手だが少し強く行くぞ」

戸愚呂弟「オレを幻滅させるなよ」

ワルプルギスの夜「ギャハハハハハハハハハハハ!」

  ─────!!

……………

………



左京「…不安かね」

まどか「さ、左京さん!……はい、あの…少し」

左京「心を強く持ちたまえ、キュゥべえとかいう奴にいつ入り込まれるかも分からん」

まどか「はい…」

132: 2012/03/24(土) 18:25:46.90 ID:aainol9JO
キュゥべえ「まどか!」

左京「………」

キュゥべえ「早く契約するんだ!もう取り返しのつかない事になる!」

まどか「…キュゥべえ、私は契約しないよ。みんなを信じてる」

キュゥべえ「皆殺されてしまうよ」

まどか「……っ」

キュゥべえ「さぁ、僕と契約を!」

左京「無駄だよ、キュゥべえ君」

キュゥべえ「………」

左京「我々は既にすべてのチップを彼らに委ねた、何があろうと揺らぎはしない」

134: 2012/03/24(土) 18:28:40.44 ID:aainol9JO
キュゥべえ「あまりにも分が悪い賭けだ」

左京「だからこそ熱くなる」

左京「……だが、確かにまだ賭け金が不足しているかもしれん」

まどか「…………?」

左京「まどか君」

まどか「はい…」

左京「命を賭け金にする覚悟はあるかな?」

まどか「!」

キュゥべえ「!?」

左京「君の覚悟と狂気、この私に見せてもらおう」


……………

………

137: 2012/03/24(土) 18:30:47.54 ID:aainol9JO
ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハ…!」

戸愚呂弟「体にでかいヒビは入ったが、すぐに再生したね…生半可な攻撃は無意味のようだな。やるねェ」

ほむら「…ワルプルギスも、戸愚呂も…強い…!」

戸愚呂弟「相手の攻撃も大した事はないが、オレの攻撃も効きにくい…期待通りだなァ」

さやか「どうすればいい…繰り返してもあたしらの魔力ばかりが消費されちゃう…!」

マミ「大量にあるグリーフシードにも限界はあるわ…」

杏子「くそったれ…!」




まどか「皆!!」

139: 2012/03/24(土) 18:34:10.85 ID:aainol9JO
ほむら「!?ま、まどか!?」

左京「…………」

戸愚呂弟「左京さん?」

鴉「…ふむ、何のつもりだあの男」

武威「……………」

左京「勘違いしないでほしい、私は彼女を魔法少女にしたくて連れてきたのではない」

左京「…彼女は魔法少女にならない、此処に来てもだ」

ほむら「危険よまどか!離れて!此処から離れて!!」

ワルプルギスの夜「ギャハハハハハハハハハハハ!」

まどか「うぅん、逃げない。離れないよほむらちゃん」

141: 2012/03/24(土) 18:36:18.03 ID:aainol9JO
まどか「此処は危険じゃない」

まどか「皆がワルプルギスの夜なんて倒してくれるから、危険な場所なんかじゃない!」

左京「そうとも、我々は」

京まど「ワルプルギスが敗北する姿を特等席で見に来ただけ!!」

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」ズァッ

まどか「皆が負けたら、私も左京さんも死んじゃう」

まどか「…それだけだよ」

まどか「私は力じゃ助けになれないから、左京さんと一緒に…皆の勝ちに全生命を賭ける!」

142: 2012/03/24(土) 18:38:27.91 ID:aainol9JO
ほむら「……────っ!」

ほむら「ぅあぁああああああッ!!」ゴォッ

さやか「まどかの元に近付かせない!絶対に!!」ゴォオ

マミ「後退りはできないわ、絶対にこの場で倒す!!」ズラァアッ

杏子「やってやるよ畜生ォ!!」ゴォアアッ

武威「!」

戸愚呂兄(馬鹿な、女共の強さが増した?)

鴉「…美しい」

戸愚呂弟「他の誰かのために120%の力が出せる」

戸愚呂弟「それがお前達の強さ…」

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハ───!!」

143: 2012/03/24(土) 18:41:37.97 ID:aainol9JO
マミ「ティロ・フィナーレ!!」

杏子「くたばれぇ!」

さやか「おぉぉおりゃああぁぁぁぁ!!」

ほむら「負けられない!!」

  ドォォオオ……ン!

鴉「…………」

鴉「マスクは不要のようだ、形振り構ってはいられん」カランッ

武威「そのようだな」ドサッ、ドサッ

戸愚呂弟「…………」

戸愚呂兄「弟よ、お前まさか…」

鴉「コォォォ…」

武威「武装闘気!!」ゴォッ!

ワルプルギスの夜「キャハハハハハハハハハハハハハハハ!」

鴉「死ねぇ!!!」

武威「いい思い出にしてやる!」

146: 2012/03/24(土) 18:44:36.66 ID:73gAcJmEO
これぞジャンプ漫画

147: 2012/03/24(土) 18:45:58.05 ID:aainol9JO
  ドガァアアアン!!

ワルプルギスの夜「……ガ…ァ…!」

ほむら「さっきより大きく傾いてる!」

さやか「行けるよ!!」

ワルプルギスの夜「…ギャハハハハハハハハハハハ……!!」

戸愚呂弟「…………」







戸愚呂弟「100%」

149: 2012/03/24(土) 18:49:15.33 ID:aainol9JO
ほむら「!」

さやか「!」

マミ「!」

杏子「!」

鴉「!」

武威「!」

戸愚呂兄「!」

左京「!」

まどか「!」

ワルプルギスの夜「キャハハハ────…」

戸愚呂弟「…ワルプルギス」ピシッピシッ

戸愚呂弟「いい試合をしよう」メキィッ


  カッ!!!

153: 2012/03/24(土) 18:52:40.91 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「…………」

杏子「あれが…」

さやか「100%…」

戸愚呂弟「………」ビッ!

  ドォンッ!!

ワルプルギスの夜「!!?」グラッ

ほむら「な、何をしたの!?」

鴉「指弾だ」

ほむら「指弾?」

鴉「指を弾き、その空圧をワルプルギスにぶつけたのだ」

ほむら「………!!」

鴉(…心底化け物め…)

戸愚呂弟「……勝負だ」ザッ

ワルプルギスの夜「ギャアァァアアア……!!」グルンッ

157: 2012/03/24(土) 18:57:12.22 ID:aainol9JO
まどか「ワルプルギスが反転した!?」

左京「これが最後のぶつかり合いか…!」

ワルプルギスの夜「ガァァア────!!」ゴォウッ

戸愚呂弟(他の誰かのために120%の力が出せる)

戸愚呂弟(だからこそオレは、オレのフルパワーは100%中の100%)メキメキッ!

戸愚呂弟(だがオレは……)ググググッ

160: 2012/03/24(土) 19:00:33.91 ID:aainol9JO
さやか「更に異形を!!」

鴉「あれが100%中の100%…!」

戸愚呂兄「…違う」

戸愚呂兄「あれは100%中の100%の姿ではない……!」

ワルプルギスの夜「ギャハハハハッハッハッハッハ………!」

戸愚呂弟「フルパワー!!」メキィイッ!

戸愚呂弟「120%ッ!!!」

ワルプルギスの夜「─────!!」

戸愚呂弟「──────!!」


  ズドォオオオオ……ン…


……………

………

161: 2012/03/24(土) 19:04:14.20 ID:aainol9JO
戸愚呂弟「………?」

戸愚呂弟(……空?)

まどか「戸愚呂さん!戸愚呂さぁん……!!」

戸愚呂弟『…オレが倒れている……?』

さやか「くそっ!くそっ!回復しない!目を覚ましてよ!戸愚呂さん!!」

鴉「貴様…戸愚呂…あの姿を見せておいて私と闘わず死ぬつもりか、武威とも闘わず…!」

ほむら「ワルプルギスの夜は倒したの!あなたのお陰なのよ!目を開けて!お願いよぉ……!」

戸愚呂弟『………そうか…』

戸愚呂弟『…妖怪になってから初めてオレを受け入れてくれた仲間達との永遠の別れ、その哀しみ』

戸愚呂弟『これも冥獄界の責め苦…か、コエンマ』

162: 2012/03/24(土) 19:06:14.67 ID:qeUvL26f0
あぁ地獄での責め苦の真っ最中だったのか

164: 2012/03/24(土) 19:08:15.56 ID:aainol9JO
コエンマ『そうだ、冥獄界はあらゆる苦痛をお前に与え続ける』

コエンマ『…精神的な悲しみも、な』

杏子「嘘だろぉ戸愚呂…あんなに強かったあんたが、あんたが…っ」

マミ「……………っ!!」

左京「戸愚呂…」

戸愚呂兄「弟よ、起きろ…クックック……!我ら兄弟2人で1つ!向かうところ敵はない!!」

戸愚呂弟『1つ、いいですかね』

コエンマ『なんだ』

戸愚呂弟『この世界は…本当にあるのかね、本当に…救われたのかね』

167: 2012/03/24(土) 19:12:05.39 ID:aainol9JO
コエンマ『…安心しろ、この世界で起こった事は全て真実だ』

コエンマ『平行世界の何処かで、確かにお前は彼女らやチームの奴らと心を通わせた』

戸愚呂弟『………』

戸愚呂弟『それだけ聞ければ満足です』

戸愚呂弟『行き……いや、戻りましょうか。冥獄界へ』

コエンマ『………うむ』

戸愚呂弟『………』

戸愚呂弟(楽しかったよ、それなりにね)

戸愚呂弟(決して叶う願いじゃないが……)

戸愚呂弟(またいつか、何処かで会おう)

コエンマ『戸愚呂』

コエンマ『……今、眠っているお前の体に戻ればお前は再び、その世界で生きる事ができる』

戸愚呂弟『………?』

168: 2012/03/24(土) 19:15:12.31 ID:aainol9JO
コエンマ『やり直す気はないか、戸愚呂』

戸愚呂弟『…何を言い出すかと思えば』

コエンマ『戸愚呂、今や霊界は変わった。ワシが父の罪を暴き!結果父は汚職で退陣したのだ!過去の死者の罪見直しも叫ばれている!』

コエンマ『お前はもう充分償いをしたろう!』

戸愚呂弟『戻る意味があるかね?どうせオレは戻っても魔界に帰るだけだ』

戸愚呂弟『仲間など有り得ない』

コエンマ『戸愚呂!!』

170: 2012/03/24(土) 19:20:46.06 ID:aainol9JO
さやか「グリーフシードが足らない!早く浄化しなきゃ……!」

武威「…オレの妖気を使え」

マミ「武威さん!」

ほむら「………鴉…」

鴉「チッ…貸し1つだ」

ほむら「ありがとう……!」

杏子「おいチビ!お前の弟だろ!気張って回復に気を回せ!」

戸愚呂兄「黙れ!もう貴様の石ころに妖気は送っている!何故だ、何故生き返らねぇ!」

コエンマ『戸愚呂ッ…』

戸愚呂弟『早くオレを冥獄界へ連れていけ』

『強情だねぇ、生き返るチャンスをみすみす逃すのかい?バカタレ!』

戸愚呂弟『!!この声は…』

『…行っておやりよ』

まどか「戸愚呂さん!目を覚ましてよぉ!」

戸愚呂弟『幻…海…──』

173: 2012/03/24(土) 19:24:24.07 ID:aainol9JO
……………

………



「あーあ、今日の魔女退治は疲れたなぁ」

「帰りに私の家でお茶してかない?」

「おっ!はいはーい!あたしお呼ばれしちゃいますよー!」

「私もご好意に甘えさせてもらおうかしら」

「いいねー、ケーキあるか?」

「うぇひひ、私も行きたいです!」

「勿論みんな大歓迎よ!それで、あなたは何にする?」

「…………」

「苦いのはダメなんで、オレンジジュースください」


〈了〉

174: 2012/03/24(土) 19:24:38.69 ID:+RmNzqfhP BE:2101977656-2BP(0)
武威は生きてるはずなのにまったく触れられなかったな

175: 2012/03/24(土) 19:26:14.54 ID:bxr3SqOYO
割れた鏡の中 君の姿が映る

176: 2012/03/24(土) 19:26:25.34 ID:udWIxFqV0

177: 2012/03/24(土) 19:27:29.46 ID:8BkPwtIX0
オレンジジュース飲みたくなってきた

179: 2012/03/24(土) 19:27:57.93 ID:lMBdD6UT0
キャラが立ってるってのはいいな

190: 2012/03/24(土) 19:32:48.91 ID:+RmNzqfhP BE:1050989235-2BP(0)
お疲れ

192: 2012/03/24(土) 19:34:52.70 ID:aDoGm+VN0
乙若丸

引用元: ワルプルギスの夜「キャハハハ!」戸愚呂「今日はでかい奴の厄日だね」